1 00:00:19,219 --> 00:00:21,255 (小梅)は… はっ…。 2 00:00:21,255 --> 00:00:24,658 (きぬ擦れの音) 3 00:00:28,428 --> 00:00:30,497 は…! 4 00:00:30,497 --> 00:00:32,499 お父…さん…? 5 00:00:37,638 --> 00:00:39,606 はっ⁉ く…! 6 00:00:39,606 --> 00:00:41,608 見ないほうがいい…。 7 00:00:41,608 --> 00:00:45,312 放して! (役人たち)ん…! 8 00:00:45,312 --> 00:00:48,649 放して! 放してったら! お父さん! 9 00:00:48,649 --> 00:00:51,518 お父さんっ! いやぁぁっ!➡ 10 00:00:51,518 --> 00:00:55,022 お父さ~ん! あぁぁ…! 11 00:00:59,126 --> 00:01:13,006 ♬~ 12 00:01:13,006 --> 00:01:16,877 ♬「羽を伸ばしてふらふら」 13 00:01:16,877 --> 00:01:21,515 ♬「うつけてみたいや 何も考えたくない」 14 00:01:21,515 --> 00:01:23,450 ♬「疲れてしまったよ」 15 00:01:23,450 --> 00:01:27,120 ♬「羽目をはずして ぐだぐだ」 16 00:01:27,120 --> 00:01:32,826 ♬「流石に昨日はちょっと 遊びすぎたかもな」 17 00:01:32,826 --> 00:01:37,431 ♬「カァカァ烏合の衆 文句ばっかりじゃない?」 18 00:01:37,431 --> 00:01:42,836 ♬「で何?やっかみ?優雅に壊してくる」 19 00:01:42,836 --> 00:01:50,177 ♬「平気な顔で躊躇いなく嘘をつく」 20 00:01:50,177 --> 00:01:54,047 ♬「騙し合い 悲しくなった」 21 00:01:54,047 --> 00:01:57,618 ♬「まだ青く不確かな」 22 00:01:57,618 --> 00:02:03,790 ♬「飾らない僕にも 変わらない愛を」 23 00:02:03,790 --> 00:02:07,794 ♬「目的地が分からない」 24 00:02:07,794 --> 00:02:13,033 ♬「運命的な出会いがしたい」 25 00:02:13,033 --> 00:02:18,905 ♬「どうせなら遠回りもしたい」 26 00:02:18,905 --> 00:02:27,314 ♬~ 27 00:02:29,182 --> 00:02:31,618 (街のにぎわい) 28 00:02:31,618 --> 00:02:34,121 俺が仙人蓋の売人? 29 00:02:34,121 --> 00:02:39,292 冗談よしてくださいよ。 あんなヤバい薬 関わるのもごめんだ。 30 00:02:39,292 --> 00:02:42,963 昨日 霜原で遊女が死んだ。 うっ…! 31 00:02:42,963 --> 00:02:47,300 烏の姿で 燃えたカマドに 頭を突っ込んだそうだ。 32 00:02:47,300 --> 00:02:50,637 お前 心当たりはないか? あ~…。 33 00:02:50,637 --> 00:02:55,475 そういや 霜原の 医んとこに女が出入りしてたな…。 34 00:02:55,475 --> 00:02:58,178 あれ 売人じゃないかな…? 35 00:02:58,178 --> 00:03:01,381 どんな女だ。 若い女ですよ。 36 00:03:01,381 --> 00:03:05,252 姉さん被りで… 顔はよく見えなかったけど…。 37 00:03:05,252 --> 00:03:07,220 …っ! 38 00:03:07,220 --> 00:03:11,324 そうだ ほくろがあった。 確かこの辺りに。 39 00:03:12,993 --> 00:03:15,696 (長束)遺体は治平と確認された…。 40 00:03:15,696 --> 00:03:19,100 吊るされる前に 生きたまま皮を剥がされたようだ。 41 00:03:19,100 --> 00:03:22,803 自らまいた種とはいえ…。 42 00:03:22,803 --> 00:03:25,605 (澄尾)昔からの地下街のやり方だ。 43 00:03:25,605 --> 00:03:29,476 要するに 我々は利用されたわけだ。 44 00:03:29,476 --> 00:03:35,615 朝廷を使って治平をあぶり出し のこのこ出て来たところを横取りする。 45 00:03:35,615 --> 00:03:38,218 朔王にしてやられましたな。 46 00:03:40,554 --> 00:03:42,689 …その文は。 47 00:03:42,689 --> 00:03:45,125 遺体にくくりつけてあった。 48 00:03:45,125 --> 00:03:48,995 後はこちらでやれということだろう。 49 00:03:48,995 --> 00:03:51,698 治平の文だ。 (雪哉 澄尾)あっ…。 50 00:03:51,698 --> 00:03:54,101 本当に治平が書いたのですか? 51 00:03:54,101 --> 00:03:57,971 娘にも見せて筆跡を確認させた。 52 00:03:57,971 --> 00:03:59,973 間違いない。➡ 53 00:03:59,973 --> 00:04:02,809 もはや治平の尋問は叶わぬ。➡ 54 00:04:02,809 --> 00:04:05,846 これが奴の最後の声だ。 55 00:04:05,846 --> 00:04:11,051 (治平の声)<…井戸が涸れた。 それが全ての始まりでした…> 56 00:04:11,051 --> 00:04:14,688 (蝉の声) 57 00:04:14,688 --> 00:04:16,623 (滑車の音) 58 00:04:16,623 --> 00:04:20,227 <中央山の水が涸れているという噂は➡ 59 00:04:20,227 --> 00:04:23,130 かねてから囁かれていたものの…➡ 60 00:04:23,130 --> 00:04:27,334 それが 我が身に降りかかろうとは…> 61 00:04:29,970 --> 00:04:35,308 <商売替えもうまくいかず 着物や家財が借金のかたにとられると➡ 62 00:04:35,308 --> 00:04:38,612 妻は家を出ていきました…。➡ 63 00:04:38,612 --> 00:04:41,481 幼い娘は働きに…➡ 64 00:04:41,481 --> 00:04:45,318 私は酒と 博打に明け暮れ…➡ 65 00:04:45,318 --> 00:04:50,257 たまの幸運で手に入れた金で 古い井戸を買い取りました。➡ 66 00:04:50,257 --> 00:04:54,027 まだ水が湧くという話を信じ…➡ 67 00:04:54,027 --> 00:04:57,230 藁にもすがる思いで…> 68 00:05:01,234 --> 00:05:03,236 ここも駄目か…。 69 00:05:04,971 --> 00:05:07,774 神さま どうか水をお戻しください…。 70 00:05:11,278 --> 00:05:13,280 (井戸の底に酒が落ちる音) 71 00:05:15,215 --> 00:05:18,351 (井戸の声)…お前 八咫烏か。 72 00:05:18,351 --> 00:05:22,189 え…? ん…? (井戸の声)私は ここだ。 73 00:05:22,189 --> 00:05:25,959 (井戸の声)うまいものを ありがとう。 74 00:05:25,959 --> 00:05:27,894 ま まさか…。 75 00:05:27,894 --> 00:05:29,996 かっ… 神さま⁉ 76 00:05:31,832 --> 00:05:33,834 え⁉ ん…? 77 00:05:33,834 --> 00:05:36,236 神さま… 井戸の底に? 78 00:05:40,473 --> 00:05:44,344 (井戸の声)はっはっはっは… まあ 好きなように呼ぶといい。 79 00:05:44,344 --> 00:05:47,247 み 水を戻してくださるのですか⁉ 80 00:05:47,247 --> 00:05:49,916 (井戸の声)残念だが それはできない…。 81 00:05:49,916 --> 00:05:53,787 ハァ…。 (井戸の声)だが お礼にいいものをやろう。 82 00:05:53,787 --> 00:05:56,122 えっ? 83 00:05:56,122 --> 00:05:58,124 ん…? 84 00:06:01,928 --> 00:06:05,799 (井戸の声)医の所に持って行け。 くすし? 85 00:06:05,799 --> 00:06:08,735 (井戸の声) もっと欲しければ酒を入れてくれ。➡ 86 00:06:08,735 --> 00:06:11,905 匂いがしたら また来よう。 ハッ…。 87 00:06:11,905 --> 00:06:15,775 ⚟(遠ざかっていく足音) 88 00:06:15,775 --> 00:06:18,445 ⚟(岩の動く音) 89 00:06:18,445 --> 00:06:21,748 あ…。 90 00:06:21,748 --> 00:06:23,750 ん…? 91 00:06:25,385 --> 00:06:28,288 (治平) <「仙人蓋」という呼び名を知るのは➡ 92 00:06:28,288 --> 00:06:30,890 もう少し あとのことで…> 93 00:06:35,795 --> 00:06:37,831 あぁ…。 94 00:06:37,831 --> 00:06:42,269 <私は 神の恵みだと疑わず…> 95 00:06:42,269 --> 00:06:44,204 あっ…。 96 00:06:44,204 --> 00:06:46,239 っへへ…。 97 00:06:46,239 --> 00:06:50,143 <「声」の求めに応じ続けたのです> 98 00:06:53,513 --> 00:06:56,983 (蝉の声) (治平)い… 今 何と…? 99 00:06:56,983 --> 00:07:01,354 (井戸の声)お前から若い女の とてもうまそうな匂いがする。 100 00:07:01,354 --> 00:07:03,857 次は その女を喰いたい。 101 00:07:03,857 --> 00:07:05,792 む… 無理です。 102 00:07:05,792 --> 00:07:10,096 (井戸の声) なぜだ。 お前の妻か それとも娘か? 103 00:07:10,096 --> 00:07:12,732 (治平)お許しください! それだけは…! 104 00:07:12,732 --> 00:07:15,101 (井戸の声)ふうん…。➡ 105 00:07:15,101 --> 00:07:18,571 よほど大事なのだな…。➡ 106 00:07:18,571 --> 00:07:21,274 他の女でも構わんよ。 え…。 107 00:07:21,274 --> 00:07:24,077 もっとたくさんの仙人蓋をやろう。 108 00:07:24,077 --> 00:07:29,783 それで お前の大事な女を 喜ばせてやるのは どうだ。 109 00:07:34,387 --> 00:07:36,323 (吼える声) 110 00:07:36,323 --> 00:07:38,258 あああ…! 111 00:07:38,258 --> 00:07:41,861 (蝉の声) 112 00:07:44,497 --> 00:07:46,766 (治平)<この時 私は知ったのです…。➡ 113 00:07:46,766 --> 00:07:51,237 私が崇めていたのは神ではなかった。➡ 114 00:07:51,237 --> 00:07:55,542 八咫烏を喰らう 猿の化け物なのだと…!> 115 00:08:12,425 --> 00:08:17,263 <娘だけには 私の所業を知られたくない…。➡ 116 00:08:17,263 --> 00:08:19,366 そう思いました…> 117 00:08:25,638 --> 00:08:27,741 「そんな ある日のこと…」。 118 00:08:29,509 --> 00:08:32,178 (大猿)いいことを思いついたぞ。➡ 119 00:08:32,178 --> 00:08:36,049 一度にたくさんの獲物を捕る方法だ。 120 00:08:36,049 --> 00:08:38,685 お前は もう狩らなくていい。 121 00:08:38,685 --> 00:08:43,223 次からは 私の仲間を狩り場へ案内してくれ。 122 00:08:43,223 --> 00:08:45,492 は…。 123 00:08:45,492 --> 00:08:52,699 (咀嚼音) 124 00:08:54,601 --> 00:08:58,204 ヴッ… ヴエッウエエ…! 125 00:08:58,204 --> 00:09:01,408 ヴフゥゥ…! グッ グフッ…。 126 00:09:01,408 --> 00:09:06,179 <私は化け物と手を切る決意をしました。➡ 127 00:09:06,179 --> 00:09:12,419 おりしも 地下街が仙人蓋の売人を 捜しているという噂があり…> 128 00:09:12,419 --> 00:09:15,655 栖合に行商… 何であたしまで? 129 00:09:15,655 --> 00:09:21,928 <栖合を最後に 娘を連れて 中央を離れることにしたのです。➡ 130 00:09:21,928 --> 00:09:27,100 そして… 酒の甕に眠り薬を…。➡ 131 00:09:27,100 --> 00:09:30,103 娘には 知られぬように…> 132 00:09:40,346 --> 00:09:42,949 へっ…。 っへへ…。 133 00:09:42,949 --> 00:09:44,984 っ! 134 00:09:44,984 --> 00:09:49,289 <うまくいくはずでした… あの二人が現れるまでは…> 135 00:09:51,124 --> 00:09:54,160 ふっ… はっ! グァッ! 136 00:09:54,160 --> 00:09:56,162 油断をするな! あっ! 137 00:10:00,800 --> 00:10:02,802 あっ…。 138 00:10:11,111 --> 00:10:13,913 はっ はぁ はぁ…。 139 00:10:15,982 --> 00:10:18,485 小梅… 逃げるぞ。 140 00:10:18,485 --> 00:10:20,453 目を覚ませ 小梅! 141 00:10:20,453 --> 00:10:22,555 (寝息) 142 00:10:29,362 --> 00:10:33,733 栖合に奈月彦と雪哉が降り立ち 猿を退治したことで➡ 143 00:10:33,733 --> 00:10:37,270 治平は小梅を置いて逃げるよりほか なくなった…。➡ 144 00:10:37,270 --> 00:10:42,509 一方 薬で眠らされた小梅は 栖合の惨劇を知らぬまま➡ 145 00:10:42,509 --> 00:10:46,012 垂氷の郷長屋敷で目を覚ました。➡ 146 00:10:46,012 --> 00:10:49,749 治平は死も覚悟して 姿を現したのだろう…。➡ 147 00:10:49,749 --> 00:10:53,186 自分のせいで 地下街と朝廷に目をつけられた➡ 148 00:10:53,186 --> 00:10:56,523 娘の無実を証明しようと…。➡ 149 00:10:56,523 --> 00:10:59,125 全ては治平の仕業だった。➡ 150 00:10:59,125 --> 00:11:03,363 詳細な経過… 当人しか知り得ぬ事実。 151 00:11:03,363 --> 00:11:05,665 いずれも信用に値する。 152 00:11:05,665 --> 00:11:08,868 この「文」は… 治平の懺悔だ。 153 00:11:24,050 --> 00:11:26,519 こっちが匂いで酔いそうだ。 154 00:11:26,519 --> 00:11:29,722 奴さん 本当にこれで釣れるのかね? 155 00:11:29,722 --> 00:11:33,293 さあ 治平の「文」には そうありましたが…。 156 00:11:33,293 --> 00:11:38,131 けど いいんですか? 御前会議の前に こんなことして。 157 00:11:38,131 --> 00:11:40,199 また何か言われるんじゃ。 158 00:11:40,199 --> 00:11:43,436 会議になれば 早急に井戸を塞げと➡ 159 00:11:43,436 --> 00:11:46,639 老人たちが騒ぎ立てるのは 目に見えている。 160 00:11:46,639 --> 00:11:51,911 「声」の正体を確かめるのなら 今しか機会はない。 161 00:11:51,911 --> 00:11:55,114 あの「文」を お前はどう思った。 162 00:11:55,114 --> 00:11:57,650 僕は治平に同情はしません。 163 00:11:57,650 --> 00:12:02,956 どんなに娘を思っていようが 化け物に八咫烏を差し出した男です。 164 00:12:02,956 --> 00:12:06,159 それに小梅も ずっと黙っていたんですよ。 165 00:12:06,159 --> 00:12:08,962 栖合に同行した二人の男のことを。 166 00:12:08,962 --> 00:12:10,897 父親を庇うためとはいえ…。 167 00:12:10,897 --> 00:12:13,466 ⚟(岩の動く音) 168 00:12:13,466 --> 00:12:15,802 っ! 169 00:12:15,802 --> 00:12:21,274 ⚟(近づいてくる足音) 170 00:12:21,274 --> 00:12:23,610 (大猿)そこにいるのは誰だ? 171 00:12:23,610 --> 00:12:26,379 お前こそ何者だ? 172 00:12:26,379 --> 00:12:29,616 ああ そうか 見つかったか。➡ 173 00:12:29,616 --> 00:12:32,518 ここは いい井戸だったが仕方ない。 174 00:12:32,518 --> 00:12:36,155 我らの仲間を殺したのは お前か? 175 00:12:36,155 --> 00:12:39,092 八咫烏を襲う者は殺した。 176 00:12:39,092 --> 00:12:43,029 (大猿)可哀想に… 子どもも殺された。 177 00:12:43,029 --> 00:12:47,734 お前たちが襲った集落でも 八咫烏の子どもが殺された。 178 00:12:47,734 --> 00:12:51,504 私には私の民を守る義務がある。 179 00:12:51,504 --> 00:12:56,142 八咫烏に危害を加えようとする者に 手段を選んではいられない。 180 00:12:56,142 --> 00:12:59,846 お前 もしや八咫烏どもの長か。 181 00:12:59,846 --> 00:13:02,749 私は真の金烏だ。 182 00:13:02,749 --> 00:13:04,784 ッ! 183 00:13:04,784 --> 00:13:08,354 そうか 真の金烏か…。 184 00:13:08,354 --> 00:13:13,226 フッ また会えてうれしいよ。 いや はじめましてと言うべきか? 185 00:13:13,226 --> 00:13:15,795 ははははははは…。 186 00:13:15,795 --> 00:13:18,197 何が言いたい。 187 00:13:18,197 --> 00:13:21,234 話に乗るな。 分かっている…。 188 00:13:21,234 --> 00:13:25,104 お前はどこから来た。 猿の一味か。 189 00:13:25,104 --> 00:13:28,775 であれば なぜお前だけ言葉を話す…。 190 00:13:28,775 --> 00:13:30,710 なぜ八咫烏を 喰った! 191 00:13:30,710 --> 00:13:36,115 (大猿)そう焦るな…。 わしは とても長く生きている。➡ 192 00:13:36,115 --> 00:13:40,720 お前らのことも「カァ」としか 鳴けなかった頃から知っているぞ…。➡ 193 00:13:40,720 --> 00:13:45,291 八咫烏どもは都合の悪いことは忘れて 生き延びてきた。➡ 194 00:13:45,291 --> 00:13:49,162 だが今 そのツケを払う時がきているのだ。 195 00:13:49,162 --> 00:13:52,065 何のことだ。 196 00:13:52,065 --> 00:13:56,903 山内の崩壊の話さ。 …分からんか。 197 00:13:56,903 --> 00:14:00,740 己の欠けた所に手を当て 考えろ。 198 00:14:00,740 --> 00:14:02,742 っ⁉ 199 00:14:04,377 --> 00:14:06,312 ハッ…! 待て! 200 00:14:06,312 --> 00:14:08,314 奈月彦 駄目だ! 201 00:14:11,584 --> 00:14:13,586 殿下ぁぁっ!! 202 00:14:23,029 --> 00:14:25,131 うっ! 203 00:14:29,802 --> 00:14:32,071 フン…。 204 00:14:32,071 --> 00:14:34,173 くっ! 205 00:14:38,711 --> 00:14:41,380 ぬっ… く… くっ…! 206 00:14:41,380 --> 00:14:43,383 ふぅう…! 207 00:14:46,919 --> 00:14:48,855 奈月彦! 208 00:14:48,855 --> 00:15:02,468 ♬~ 209 00:15:09,942 --> 00:15:12,545 小梅。 そろそろ支度を。 210 00:15:22,355 --> 00:15:24,290 わっ⁉ 211 00:15:24,290 --> 00:15:26,893 分かった分かった… ん? 212 00:15:29,262 --> 00:15:31,697 …っ! 213 00:15:31,697 --> 00:15:34,500 カァーッ。 あ…。 214 00:15:37,203 --> 00:15:39,939 (浜木綿)小梅の今後についてだが…➡ 215 00:15:39,939 --> 00:15:44,911 今回の件を承知の上で 預かろうと申し出てくれたお方がいてね。 216 00:15:44,911 --> 00:15:49,615 小梅は身寄りがないし かといって桜花宮に置くわけにも。 217 00:15:49,615 --> 00:15:53,486 わたくしたちも 頭を悩ませていたところでしたの。 218 00:15:53,486 --> 00:15:56,823 まさに渡りに船 ですね。 219 00:15:56,823 --> 00:15:59,625 しかし その奇特なお方とは一体…? 220 00:15:59,625 --> 00:16:03,229 っ! 浜木綿さま まさか⁉ 221 00:16:03,229 --> 00:16:05,164 そのまさかだ。 222 00:16:05,164 --> 00:16:09,335 昨日 垂氷より 梓殿が訪ねて来られた。➡ 223 00:16:09,335 --> 00:16:13,573 なるべく早く 桜花宮から小梅を引き取って帰りたいと。 224 00:16:13,573 --> 00:16:15,641 あ…。 225 00:16:15,641 --> 00:16:19,178 母上は何を考えてるんだ…。 226 00:16:19,178 --> 00:16:24,350 小梅は 猿に垂氷を売った男の娘なのに? 227 00:16:24,350 --> 00:16:28,788 だからこそ見捨てておけないと 梓殿は言っておられた。 228 00:16:28,788 --> 00:16:32,592 罪人の子の肩書は 小梅には重すぎると。 229 00:16:34,260 --> 00:16:36,262 …っ! 230 00:16:38,130 --> 00:16:40,533 母と話してきます。 雪哉。 231 00:16:42,768 --> 00:16:45,671 今朝届いた 郷吏の報告書です。 232 00:16:45,671 --> 00:16:48,007 小梅はまだ何か隠している。 233 00:16:48,007 --> 00:16:51,777 母に説明して 考え直してもらいます。 234 00:16:51,777 --> 00:16:53,779 おい! 待ちなさい。 235 00:16:55,681 --> 00:16:59,986 今のお前が行ったところで まともな話ができるとは思えない。 236 00:16:59,986 --> 00:17:02,889 …僕は冷静ですよ。 237 00:17:02,889 --> 00:17:06,225 お前がそう言って 冷静だったためしがあるか。 238 00:17:06,225 --> 00:17:08,294 …失礼します。 239 00:17:08,294 --> 00:17:10,763 行くな。 これは命令だ。 240 00:17:10,763 --> 00:17:13,966 俺はあんたに 忠誠を誓った覚えなんかない!! 241 00:17:19,272 --> 00:17:23,676 (羽音) 242 00:17:25,578 --> 00:17:27,580 <…っ!> 243 00:17:29,282 --> 00:17:31,217 <小梅…!> 244 00:17:31,217 --> 00:17:33,553 (羽音) あ…。 245 00:17:33,553 --> 00:17:36,155 …雪哉? 246 00:17:36,155 --> 00:17:38,758 君が母上に頼んだんですね。 247 00:17:38,758 --> 00:17:40,693 …え? 248 00:17:40,693 --> 00:17:43,229 垂氷には来ないでください。 249 00:17:43,229 --> 00:17:45,331 僕は君が信用できない。 250 00:17:47,700 --> 00:17:50,303 雪哉が怒るのも当然ね。 251 00:17:50,303 --> 00:17:53,139 あたしは誠実じゃなかった。 252 00:17:53,139 --> 00:17:56,709 みんな同情して 親切にしてくれたのに…。 253 00:17:56,709 --> 00:18:00,313 あたしのせいで 雪哉が地下街に行くと聞いた時は➡ 254 00:18:00,313 --> 00:18:03,616 胸が張り裂けそうだったわ。 255 00:18:03,616 --> 00:18:08,454 でもね雪哉… あたし本当に知らなかったのよ。 256 00:18:08,454 --> 00:18:12,325 栖合で起きたことも 父が しでかしたことも…。 257 00:18:12,325 --> 00:18:17,563 今だって あの気の弱い父がって…➡ 258 00:18:17,563 --> 00:18:20,232 信じられなくて…。 259 00:18:20,232 --> 00:18:22,969 霜原に女の売人がいたそうです。 260 00:18:22,969 --> 00:18:25,237 霜原? ええ。 261 00:18:25,237 --> 00:18:28,641 中央から栖合への通り道にある町ですよ。 262 00:18:28,641 --> 00:18:30,576 …っ! 263 00:18:30,576 --> 00:18:33,879 女は仙人蓋を たくさん持っていた。 264 00:18:33,879 --> 00:18:37,249 用心深く顔は隠していたようですが…。 265 00:18:37,249 --> 00:18:40,953 右目の下に ほくろが二つ 並んであったそうです。 266 00:18:40,953 --> 00:18:42,888 はっ…! 267 00:18:42,888 --> 00:18:45,391 ちょうど君みたいに。 268 00:18:45,391 --> 00:18:49,395 お父上のしていることを 君は 本当に知らなかったんですか? 269 00:18:52,765 --> 00:18:55,167 ん…? 270 00:18:55,167 --> 00:18:58,004 それは 嘘を言ったって あたしじゃない…。 すぐに…。 271 00:18:58,004 --> 00:19:00,006 ⚟(梓)雪哉なの? あ…。 272 00:19:01,941 --> 00:19:04,710 母上…! (小梅)お方さま…。 273 00:19:04,710 --> 00:19:08,914 なぜお前がここに…。 二人で何を話していたの? 274 00:19:10,516 --> 00:19:12,451 いえ 何でもありません。 275 00:19:12,451 --> 00:19:15,354 ん…? あたし そろそろ失礼します。 276 00:19:15,354 --> 00:19:17,657 待て! まだ話は…。 277 00:19:19,558 --> 00:19:22,061 じゃあね 雪哉。 278 00:19:25,898 --> 00:19:29,101 母上は だまされています。 だます? 279 00:19:29,101 --> 00:19:31,904 彼女は ずるくて計算高い。 280 00:19:31,904 --> 00:19:35,775 最初から母上の善意を見抜いて 取り入ろうとしていたんです。 281 00:19:35,775 --> 00:19:39,145 一体 何を根拠にそう思うの。 282 00:19:39,145 --> 00:19:42,581 父親に全ての罪を着せて 何食わぬ顔で➡ 283 00:19:42,581 --> 00:19:45,351 いい暮らしを 手に入れようとしているんですよ! 284 00:19:45,351 --> 00:19:50,322 よりにもよって 猿の犠牲になった 垂氷に住みたいと ねだるなんて! 285 00:19:50,322 --> 00:19:54,694 垂氷に来るよう 小梅に勧めたのは私です。 286 00:19:54,694 --> 00:19:57,897 それもさっき 断られてしまったけど…。 287 00:19:57,897 --> 00:20:00,099 え…? あ…。 288 00:20:03,202 --> 00:20:06,105 ご好意は 本当に有難く思います。 289 00:20:06,105 --> 00:20:10,309 ですが 父のしたことを あたしは分かっているつもりです。 290 00:20:10,309 --> 00:20:15,014 娘としての責任を 知らなかったで 免れるとは思っていません。 291 00:20:15,014 --> 00:20:19,218 小梅 それは…。 父は あたしには優しかった。 292 00:20:19,218 --> 00:20:21,954 とんでもない ろくでなしでしたけど…。 293 00:20:21,954 --> 00:20:25,191 雪哉にも… もう会うことはないと思いますから➡ 294 00:20:25,191 --> 00:20:27,193 よろしくお伝えください…。 295 00:20:29,061 --> 00:20:31,263 ありがとうございました。 296 00:20:33,966 --> 00:20:38,804 今のあなたは 怒りで目が 曇っているように母は感じます。 297 00:20:38,804 --> 00:20:41,440 そもそも 恨みを晴らすことと➡ 298 00:20:41,440 --> 00:20:44,810 罪を償わせることは全く違うのです。 299 00:20:44,810 --> 00:20:49,048 恨みの念に囚われて 本当は何が起こっているのかを➡ 300 00:20:49,048 --> 00:20:52,284 見失ってはいけませんよ。 301 00:20:52,284 --> 00:21:17,476 ♬~ 302 00:21:17,476 --> 00:21:20,079 澄尾さん 小梅は見つかりましたか。 303 00:21:20,079 --> 00:21:24,784 似た娘が 城下から駕籠に乗るのを 見た者がいるらしい。 304 00:21:24,784 --> 00:21:28,120 今 奈月彦が山内衆に捜させている。 305 00:21:28,120 --> 00:21:30,055 僕のせいで…。 306 00:21:30,055 --> 00:21:34,260 ま これで小梅が売人だってことは はっきりした。 307 00:21:34,260 --> 00:21:36,262 お前のにらんだとおりだったな。 308 00:21:36,262 --> 00:21:40,199 …本当に そうでしょうか。ん? 309 00:21:40,199 --> 00:21:44,403 <実際のところ ほくろ程度じゃ証拠にならない…。➡ 310 00:21:44,403 --> 00:21:48,641 仮に小梅が売人だとしても 慌てて逃げる必要はない…。➡ 311 00:21:48,641 --> 00:21:52,044 じゃあ なぜ姿を消した…> 312 00:21:52,044 --> 00:21:54,346 ん…? 313 00:21:54,346 --> 00:21:56,849 まさか…。 314 00:21:56,849 --> 00:21:59,285 じゃあね 雪哉。 315 00:21:59,285 --> 00:22:01,987 私を追いかけて来いと…。 316 00:22:03,589 --> 00:22:06,458 自分のことを疑う僕を利用して…? 317 00:22:06,458 --> 00:22:09,361 あっ! え… お おい⁉ 318 00:22:15,000 --> 00:22:17,269 ⚟(走ってくる足音) ん…? 319 00:22:17,269 --> 00:22:19,905 ハッ ハッ ハッ ハッ…。 …雪哉? 320 00:22:19,905 --> 00:22:23,709 殿下 僕は大事なことを 見落としていたかもしれません…! 321 00:22:23,709 --> 00:22:26,078 …っ! 322 00:22:26,078 --> 00:22:28,480 (街のにぎわい) 323 00:22:29,982 --> 00:22:31,984 (女)初音ちゃんはいるかい? 324 00:22:31,984 --> 00:22:34,853 はぁ~い。 お客さんだよ。 325 00:22:34,853 --> 00:22:37,656 あんたの妹かね? 妹? 326 00:22:44,129 --> 00:22:46,332 あぁ… フ…。 327 00:22:49,301 --> 00:22:51,704 (小梅)見つけた…。 ハ…! 328 00:22:56,408 --> 00:23:00,179 久しぶり… お母さん。 329 00:23:00,179 --> 00:23:14,226 ♬~ 330 00:23:14,226 --> 00:23:18,697 ♬「それは うたかたと」 331 00:23:18,697 --> 00:23:23,235 ♬「告げる風は ただ哀しく」 332 00:23:23,235 --> 00:23:27,239 ♬「心 決めた日に」 333 00:23:27,239 --> 00:23:31,977 ♬「にじむ景色を 駆けぬけた」 334 00:23:31,977 --> 00:23:36,415 ♬「咲く花の影に」 335 00:23:36,415 --> 00:23:40,386 ♬「まなざしは 何を問う」 336 00:23:40,386 --> 00:23:49,395 ♬「語らずの 真実 背負う 烏」 337 00:23:49,395 --> 00:23:54,099 ♬「舞い上がれ 舞い躍れ」 338 00:23:54,099 --> 00:23:58,404 ♬「名もなき 一途な信念(ねがい)よ」 339 00:23:58,404 --> 00:24:02,741 ♬「迫りくる 奈落さえ」 340 00:24:02,741 --> 00:24:07,146 ♬「越えて行ける 強さ 信じ 羽ばたけ」 341 00:24:07,146 --> 00:24:11,350 ♬「行きては帰らぬ」 342 00:24:11,350 --> 00:24:15,854 ♬「運命(さだめ)を 選びゆくのなら」 343 00:24:15,854 --> 00:24:20,259 ♬「まほろばよ とこしえに」 344 00:24:20,259 --> 00:24:28,167 ♬「薄明の空に 誓う」 345 00:24:31,003 --> 00:24:36,375 <小梅を追い 空を駆ける雪哉。➡ 346 00:24:36,375 --> 00:24:41,380 そして明かされる 真の金烏たる者の宿命> 347 00:24:43,282 --> 00:24:47,486 <全てを知った雪哉が選び取る道とは> 348 00:24:49,955 --> 00:24:52,157 <次回>