1 00:00:09,176 --> 00:00:11,178 (ベリル・ガーデナント)ただいま。 2 00:00:11,178 --> 00:00:13,146 (ミュイ・フレイア)おかえり。 3 00:00:14,181 --> 00:00:17,150 (ミュイ)すげえな それ。 4 00:00:17,150 --> 00:00:20,153 (クルニ・クルーシエル) こーんなに大きいサーベルボアだったっす! 5 00:00:20,153 --> 00:00:23,156 (ランドリド・パトルロック) 先生に引き受けていただき 助かりました。 6 00:00:23,156 --> 00:00:26,159 いや 成り行きでね…。 7 00:00:26,159 --> 00:00:29,162 (フレン・ガーデナント)みんな お疲れさま。 裏で体洗ってから入ってね。 8 00:00:29,162 --> 00:00:31,164 (ヘンブリッツ・ドラウト)了解しました。 9 00:00:33,166 --> 00:00:35,168 あれ? おやじ どこ行った? 10 00:00:35,168 --> 00:00:39,139 (フレン)さあ? どこだろうね。 ん? 11 00:00:48,181 --> 00:00:50,150 (剣を振る音) (モルデア・ガーデナント)フンッ! 12 00:00:52,152 --> 00:01:17,144 ♬~ 13 00:02:33,220 --> 00:02:41,128 ♬~ 14 00:02:41,128 --> 00:02:43,096 (一同の笑い声) 15 00:02:45,132 --> 00:02:49,136 おっさんが言ってた お祭りって こういうとこでやるんだな。 16 00:02:49,136 --> 00:02:53,106 ああ。 集まって飲み食いするくらいのもんだけどね。 17 00:02:53,106 --> 00:02:55,108 日が暮れてからが本番だよ。 18 00:02:55,108 --> 00:02:59,146 (フーフィル)よう ベリル。 今年は大猟だったな。 19 00:02:59,146 --> 00:03:03,116 ん? おおっ! フーフィル 久しぶり。 商売のほうは どう? 20 00:03:03,116 --> 00:03:05,118 稼がせてもらってるよ。 21 00:03:05,118 --> 00:03:08,121 牙と皮は 大体 さばけるめどが立った。 22 00:03:08,121 --> 00:03:13,093 おまえさんが仕留めた大物の牙は 貴族にでも売り込んでやるつもりだ。 23 00:03:13,093 --> 00:03:15,095 そうか 何よりだ。 24 00:03:15,095 --> 00:03:18,098 父ちゃん まだ? 25 00:03:18,098 --> 00:03:21,134 おう すまん すまん。 行こう。 26 00:03:21,134 --> 00:03:25,205 悪いが ガキ連れてきてるんで また後でな。 27 00:03:25,205 --> 00:03:27,174 ああ。 また後で。 28 00:03:28,108 --> 00:03:31,111 (ヘンブリッツ)今の方は? 商人のフーフィル。 29 00:03:31,111 --> 00:03:34,114 俺と同い年で あいつも この村の生まれだ。 30 00:03:34,114 --> 00:03:39,119 (ランドリド)仕留めたサーベルボアの牙や皮を 買い取っていただけるんですよ。 31 00:03:39,119 --> 00:03:41,188 おかげで みんなが飲む酒も買える。 32 00:03:41,188 --> 00:03:45,092 この村は 毎年 サーベルボアの繁殖期に悩まされるけど→ 33 00:03:45,092 --> 00:03:49,096 狩った獲物は 恵みをもたらしてもくれる。 34 00:03:49,096 --> 00:03:51,098 悪いことばかりじゃない。 35 00:03:51,098 --> 00:03:55,102 ビデン村とは そういう場所… ですか。 36 00:03:55,102 --> 00:03:58,105 見てのとおり なんにもない村だけど→ 37 00:03:58,105 --> 00:04:01,108 これだけは ちょっと よそと違うところかな。 38 00:04:02,109 --> 00:04:06,113 代々続く道場があって 門下生がいますから。 39 00:04:06,113 --> 00:04:10,117 来年か再来年には アデルたちも 山に連れていけるといいんですが。 40 00:04:10,117 --> 00:04:13,086 もし かなうなら その際は 私も同行し→ 41 00:04:13,086 --> 00:04:16,156 アデル殿とエデル殿の成長を 確かめたいものです。 42 00:04:16,156 --> 00:04:19,092 いや そう言ってもらえるとありがたいよ。 43 00:04:19,092 --> 00:04:21,094 ミュイは どうかな? どうって? 44 00:04:21,094 --> 00:04:26,099 もし ここを気に入ってくれたなら また 一緒に帰省したいんだけど。 45 00:04:27,134 --> 00:04:29,102 うん。 いいよ それで。 46 00:04:30,137 --> 00:04:33,106 《うん 連れてきて良かった》 47 00:04:33,106 --> 00:04:36,109 (アリューシア・シトラス) おかわりをお願いします ダブルで。 48 00:04:36,109 --> 00:04:38,145 (店員)はいよ。 49 00:04:38,145 --> 00:04:40,113 (飲む音) 50 00:04:40,113 --> 00:04:43,116 (スレナ・リサンデラ) いつにも増して異常なピッチだな。 51 00:04:45,118 --> 00:04:48,121 人の飲み方にまで けちをつけるのですか? 52 00:04:49,189 --> 00:04:54,127 けちをつける気はないが どう見てもおかしいだろ その飲み方は。 53 00:04:54,127 --> 00:04:57,130 おかわりをダブルでお願いします。 54 00:04:57,130 --> 00:04:59,132 何かあったのか? 55 00:04:59,132 --> 00:05:02,202 先生がビデン村に帰省されているのです。 56 00:05:02,202 --> 00:05:06,106 ああ そういえば サーベルボアの繁殖期か。 57 00:05:06,106 --> 00:05:10,110 もう 何日 先生の顔を拝んでいないことか…。 58 00:05:10,110 --> 00:05:13,113 このつらさ 飲んで紛らわせるしかありません。 待て 待て 待て! 59 00:05:13,113 --> 00:05:17,117 取りあえず 置け ジョッキを。 私に指図するのですか? 60 00:05:18,118 --> 00:05:20,153 (2人)むう…。 61 00:05:20,153 --> 00:05:23,123 指図というか そんな理由で がばがば酒を飲むのは→ 62 00:05:23,123 --> 00:05:25,125 騎士団長として どうなんだという話だ。 63 00:05:25,125 --> 00:05:28,128 何を嘆いているのか知らんが 何年か道場に通っていたなら→ 64 00:05:28,128 --> 00:05:31,131 ビデン村の事情も先生の帰省も 理解できるはずだろう。 65 00:05:31,131 --> 00:05:35,135 そんなことは 当然 理解しています。 あなたに言われるまでもありません。 66 00:05:35,135 --> 00:05:37,137 私は 自分の立場を嘆いているのです。 67 00:05:37,137 --> 00:05:40,106 ヘンブリッツとクルニに 先生と同行する許可を与えましたが→ 68 00:05:40,106 --> 00:05:42,108 本当は 私が先生と行きたかった。 69 00:05:42,108 --> 00:05:44,110 無理に決まってるだろ! そんなもん。 70 00:05:44,110 --> 00:05:46,112 そうですよ! だから 飲んだくれているのです! 71 00:05:46,112 --> 00:05:48,114 (2人)むう…。 72 00:05:48,114 --> 00:05:51,117 (2人の飲む音) 73 00:05:51,117 --> 00:05:53,119 ぷはあ…! ふう…。 74 00:05:55,155 --> 00:05:58,124 まあ 私もビデン村には行きたい。 75 00:05:58,124 --> 00:06:01,127 長い間 不義理をしていて敷居は高いが。 76 00:06:01,127 --> 00:06:04,097 あそこは いい所です。 空が広くて…。 77 00:06:04,097 --> 00:06:07,133 ああ。 懐かしいな。 78 00:06:07,133 --> 00:06:11,137 モルデアさんとフレンさんは 元気で過ごされているのだろうか? 79 00:06:11,137 --> 00:06:16,176 私が先生を招聘しに伺った時は お二人とも お元気そうでしたよ。 80 00:06:16,176 --> 00:06:18,178 特に モルデアさんは。 81 00:06:18,178 --> 00:06:21,114 フッ…。 目に浮かぶ。 82 00:06:21,114 --> 00:06:25,085 先生は いつも モルデアさんに言い負かされていたからな。 83 00:06:26,119 --> 00:06:30,090 道場に通っていた頃は モルデアさんとの接点がなかったので→ 84 00:06:30,090 --> 00:06:32,092 それは 知りませんでした。 85 00:06:32,092 --> 00:06:34,094 ただ…。 ん? 86 00:06:34,094 --> 00:06:36,096 先生が いつも→ 87 00:06:36,096 --> 00:06:40,200 「おやじには 剣では勝てない」と おっしゃっていたことは覚えています。 88 00:06:40,200 --> 00:06:43,103 ああ いつも言っていた。 89 00:06:43,103 --> 00:06:46,106 先生のことだ 謙遜されているのだろう。 90 00:06:46,106 --> 00:06:51,111 同感です。 先生は謙遜に謙遜を重ねる方ですから。 91 00:06:51,111 --> 00:06:53,113 そうだな。 92 00:06:53,113 --> 00:06:58,118 しかし 思い返せば 3年も一緒に暮らしていたのに→ 93 00:06:58,118 --> 00:07:01,121 先生とモルデアさんの立ち合いは 見たことがない。 94 00:07:01,121 --> 00:07:04,090 私は 4年 通いましたが→ 95 00:07:04,090 --> 00:07:07,093 モルデアさんが剣を振るところすら 見た記憶がありません。 96 00:07:07,093 --> 00:07:12,098 私たちは 先生が強いことは 十二分に承知していますが…。 97 00:07:14,100 --> 00:07:19,105 モルデアさんについては 知る機会すらなかったということか…。 98 00:07:21,107 --> 00:07:24,110 (フーフィル)ベリル 肉くれ 肉! 99 00:07:24,110 --> 00:07:27,113 はいはい ただいま。 ありがとよ! 100 00:07:27,113 --> 00:07:30,116 手を休める暇がないよ…。 101 00:07:30,116 --> 00:07:33,086 文句言うな。 肉焼き担当は→ 102 00:07:33,086 --> 00:07:37,090 今年一番の大物を仕留めた奴に与えられる 栄誉だぞ。 103 00:07:37,090 --> 00:07:40,126 ベリルのおっちゃん おかわりのお肉ちょうだい! 104 00:07:40,126 --> 00:07:43,129 はい どうぞ。 ありがとう! 105 00:07:43,129 --> 00:07:46,132 (フーフィル)なっ? みんなから感謝されて いい気分だろ。 106 00:07:46,132 --> 00:07:49,135 悪い気はしないけどね。 107 00:07:49,135 --> 00:07:52,138 (フーフィル)じゃ せいぜい頑張れよ。 ああ。 108 00:07:52,138 --> 00:07:56,109 (飲む音) (クルニ)ぷっはあ~っす! 109 00:07:56,109 --> 00:07:58,111 まさに 勝利の美酒っす! 110 00:07:58,111 --> 00:08:00,113 だって 5頭は倒したんすよ 私が! 111 00:08:00,113 --> 00:08:04,117 聞いてるっすか? ミュイちゃん! 10回以上聞いた…。 112 00:08:04,117 --> 00:08:07,120 (ヘンブリッツ) クルニ ほどほどにしておいたほうがいいぞ。 113 00:08:07,120 --> 00:08:09,122 分かってるっす! 114 00:08:09,122 --> 00:08:12,125 まあ たまには 羽目を外すのもいいんじゃないですか? 115 00:08:12,125 --> 00:08:14,127 恐れ入ります。 116 00:08:14,127 --> 00:08:16,129 ところで ヘンブリッツさん→ 117 00:08:16,129 --> 00:08:19,132 ベリル先生からは 普段 どのような指導を? 118 00:08:19,132 --> 00:08:21,134 (ヘンブリッツ)実戦形式の打ち合いに助言を…。 119 00:08:21,134 --> 00:08:23,136 (ミュイ)えっ? 120 00:08:23,136 --> 00:08:25,138 (アデル・クライン)肉ばっかりじゃなくて 野菜も食べなさい。 121 00:08:25,138 --> 00:08:28,108 あんた 体が まだ 全然 できてないんだから。 122 00:08:28,108 --> 00:08:30,110 (エデル・クライン)パンもどうぞ。 123 00:08:30,110 --> 00:08:32,145 ありがとう。 124 00:08:32,145 --> 00:08:34,114 先生 さすがね。 125 00:08:34,114 --> 00:08:38,118 でも 来年 あそこで肉を焼くのは 私よ。 126 00:08:38,118 --> 00:08:42,122 ねえ あんた 先生から剣術を習ってるんでしょ? 127 00:08:42,122 --> 00:08:45,125 あんたじゃねえ ミュイ。 128 00:08:45,125 --> 00:08:47,127 じゃあ ミュイ! 129 00:08:47,127 --> 00:08:51,131 しっかり鍛えて仕上がったら 姉弟子の私が稽古をつけてあげる! 130 00:08:51,131 --> 00:08:53,133 お… おう…。 131 00:08:53,133 --> 00:08:56,136 お姉ちゃん あんまり調子に乗っちゃ駄目だよ。 132 00:08:56,136 --> 00:09:00,173 《アデルは 言葉はきついが 面倒見はいいんだよなあ》 133 00:09:00,173 --> 00:09:05,178 《ああいう子と接するのも ミュイのいい経験になる》 134 00:09:05,178 --> 00:09:08,114 《こっちの2人は剣術談義かな?》 135 00:09:08,114 --> 00:09:10,116 《お互いに得るものがあるといいね》 136 00:09:10,116 --> 00:09:12,118 《クルニは…→ 137 00:09:12,118 --> 00:09:15,088 まあ 息抜きになってるんなら 良しとするか》 138 00:09:16,089 --> 00:09:20,093 《みんなが楽しんでるなら 何よりだ》 139 00:09:20,093 --> 00:09:25,098 《俺も ここに帰ってきて良かったよ》 140 00:09:25,098 --> 00:09:31,104 《自分の中に ああいう気持ちが まだあるとは 思ってもみなかった》 141 00:09:31,104 --> 00:09:33,106 《残り火》 142 00:09:33,106 --> 00:09:36,176 《風が吹くと勢いづくのか それとも吹き消されるのか…》 143 00:09:36,176 --> 00:09:38,111 ⚞(モルデア)おい ベリル。 144 00:09:38,111 --> 00:09:40,113 ん? おやじ。 145 00:09:40,113 --> 00:09:44,184 (モルデア)肉焼きは 一段落したんだろ? まあ 大体…。 146 00:09:44,184 --> 00:09:46,119 (モルデア)ちょっと来い。 はっ? 147 00:09:46,119 --> 00:09:48,121 (モルデア)いいから来い。 148 00:09:48,121 --> 00:09:50,090 まあ ちょうどいいか。 149 00:09:53,092 --> 00:09:56,129 おやじ。 (モルデア)なんだ? 150 00:09:56,129 --> 00:10:00,100 昨日 今日と あんまり見かけなかったけど 何してたんだ? 151 00:10:00,100 --> 00:10:02,202 (モルデア)好きにさせろ。 152 00:10:02,202 --> 00:10:06,106 それとも まだ 俺は 子守しなきゃならんのか? 153 00:10:06,106 --> 00:10:10,110 はあ…。 へいへい。 どうぞ ご自由に。 154 00:10:10,110 --> 00:10:15,115 《おっと… また おやじのペースに乗せられるとこだった》 155 00:10:15,115 --> 00:10:18,117 聞きたいことがあったんだよ。 (モルデア)ん? 156 00:10:18,117 --> 00:10:20,120 なんで 俺に 道場を譲ったんだ? 157 00:10:20,120 --> 00:10:24,090 (モルデア)フンッ…。 やぶから棒に妙なことを聞きやがる。 158 00:10:24,090 --> 00:10:27,093 いや 実は ここんとこ引っかかっててね。 159 00:10:27,093 --> 00:10:31,130 おやじは 俺より強いのに なんで? って…。 160 00:10:31,130 --> 00:10:34,100 (モルデア)おまえは なんでだと思う? 161 00:10:34,100 --> 00:10:36,102 分からないから聞いてるんだよ。 162 00:10:36,102 --> 00:10:40,106 自分より弱い奴に看板任せて 引退する理由が。 163 00:10:41,174 --> 00:10:45,111 (モルデア)もう少し よく考えてみろ。 ガキの頃 教えてやっただろ。 164 00:10:45,111 --> 00:10:51,184 ああ 「命のやりとりになったら 考えることをやめた奴が先に死ぬ」だっけ? 165 00:10:51,184 --> 00:10:54,154 (モルデア)覚えてるじゃねえか。 166 00:10:56,122 --> 00:10:58,091 やっぱり 年のせいってことか。 167 00:10:58,091 --> 00:11:00,159 (モルデア)年が どうした? 168 00:11:00,159 --> 00:11:03,096 師範を降りた時 40は過ぎてた。 169 00:11:03,096 --> 00:11:06,132 (モルデア)確か… 43だったな。 170 00:11:06,132 --> 00:11:11,104 俺には負けないけど その年で これ以上 強くなることもない。 171 00:11:11,104 --> 00:11:13,106 だから 引退したんじゃないのか? 172 00:11:13,106 --> 00:11:17,110 (モルデア)年食ったせいで 強くなれないと思ったことは→ 173 00:11:17,110 --> 00:11:20,113 今まで 一度もないな。 えっ? 174 00:11:21,181 --> 00:11:23,116 家に帰って何するんだ? おやじ。 175 00:11:23,116 --> 00:11:27,086 (モルデア)用事があるのは家じゃねえ。 こっちだ。 176 00:11:28,121 --> 00:11:31,124 (モルデア)酒は飲んでねえんだろ? 177 00:11:31,124 --> 00:11:35,128 ずっと 肉 焼いてたから そんな暇なかったけど。 なんで? 178 00:11:35,128 --> 00:11:37,096 (モルデア)じゃあ やれるな。 179 00:11:38,131 --> 00:11:40,133 (モルデア)久々に付き合え。 180 00:11:40,133 --> 00:11:42,135 付き合えって どういうことだよ。 181 00:11:42,135 --> 00:11:45,138 (モルデア) ようやく重い腰を上げて都会に出ていった→ 182 00:11:45,138 --> 00:11:48,141 せがれの実力を確かめたい。 183 00:11:48,141 --> 00:11:51,110 親としちゃ 不自然なことじゃねえだろ? 184 00:11:51,110 --> 00:11:54,113 それにしたって なんで 今 いきなり…。 185 00:11:54,113 --> 00:11:58,117 (モルデア)俺が おまえに道場を譲った理由… だったか。 186 00:11:58,117 --> 00:12:00,119 ついでに それも教えてやるよ。 187 00:12:01,120 --> 00:12:06,125 剣士なら 口でしゃべるより こいつのほうが伝わる。 188 00:12:08,127 --> 00:12:10,096 (木剣をはじく音) 189 00:12:12,131 --> 00:12:15,134 おやじ 今日は 腰の調子は大丈夫なのか? 190 00:12:15,134 --> 00:12:17,203 やるにしても明日とか…。 191 00:12:17,203 --> 00:12:19,105 馬鹿にするな! 192 00:12:19,105 --> 00:12:22,108 おまえに気を使われるほど もうろくしちゃいねえ。 193 00:12:22,108 --> 00:12:24,110 何が 「やるにしても明日」だ。 194 00:12:24,110 --> 00:12:27,146 おまえが 俺とやるのを怖がってるだけだろうが。 195 00:12:27,146 --> 00:12:29,115 あっ…。 196 00:12:32,118 --> 00:12:34,220 そうかもしれないな。 197 00:12:34,220 --> 00:12:36,122 (モルデア)いいのか? そのままで。 198 00:12:36,122 --> 00:12:39,125 おまえ 一体 首都に 何しに行ったんだ? 199 00:12:39,125 --> 00:12:45,131 ♬~ 200 00:12:45,131 --> 00:12:49,102 《ここで ごまかしたら 全てを裏切ることになる》 201 00:12:50,136 --> 00:12:52,105 (息を吐く音) 202 00:12:55,108 --> 00:12:58,177 (モルデア)腹ぁ決めた目だな。 203 00:12:58,177 --> 00:13:00,113 ああ。 204 00:13:00,113 --> 00:13:04,083 よし 始めるか。 205 00:13:17,997 --> 00:13:21,000 《のまれるな。 動け…》 206 00:13:21,000 --> 00:13:33,980 ♬~ 207 00:13:33,980 --> 00:13:36,082 くっ…! 208 00:13:36,082 --> 00:13:38,985 ハア… ハア…。 209 00:13:38,985 --> 00:13:40,987 《衰えてない…》 210 00:13:40,987 --> 00:13:43,990 《いや 最後に立ち合った時より 研ぎ澄まされてる》 211 00:13:45,992 --> 00:13:48,995 (モルデア)うまく加減できねえんでな。 212 00:13:48,995 --> 00:13:50,997 息子を殺す気はねえが→ 213 00:13:50,997 --> 00:13:55,001 当たり所が悪けりゃ 一生 剣は握れなくなるぞ。 214 00:13:55,001 --> 00:13:57,003 分かってるよ。 215 00:13:57,003 --> 00:14:00,973 (モルデア)なら 性根を据えて かかってこんか! くっ…! 216 00:14:03,976 --> 00:14:05,978 ぬうん! ぐっ…! くっ…! 217 00:14:07,980 --> 00:14:09,982 ぐっ…! 218 00:14:11,017 --> 00:14:12,985 ぐっ…! (木剣が落ちる音) 219 00:14:12,985 --> 00:14:14,987 おおぉぉーっ! ハッ…! 220 00:14:14,987 --> 00:14:23,996 ♬~ 221 00:14:23,996 --> 00:14:25,965 フンッ! 222 00:14:30,002 --> 00:14:33,005 おおぉぉーーっ! 223 00:14:33,005 --> 00:14:45,985 ♬~ 224 00:14:45,985 --> 00:14:50,056 ハアハア… ハア…。 225 00:14:50,056 --> 00:14:51,991 (息を吐く音) 226 00:14:51,991 --> 00:14:53,993 《アリューシアほど速くはない》 227 00:14:53,993 --> 00:14:55,995 《ヘンブリッツほどのパワーもないし→ 228 00:14:55,995 --> 00:14:59,065 スレナみたいに連撃が続くこともない》 229 00:14:59,065 --> 00:15:03,002 《だが 誰よりも強い》 230 00:15:03,002 --> 00:15:05,004 《おやじは 意識の隙間を縫ってくる》 231 00:15:05,004 --> 00:15:08,007 《くぐり抜けた修羅場の数が違う》 232 00:15:08,007 --> 00:15:09,976 《やっぱり 勝てないのか…》 233 00:15:11,978 --> 00:15:14,046 《いや 違う!》 234 00:15:14,046 --> 00:15:16,048 おおぉぉーーーっ!! 235 00:15:18,985 --> 00:15:20,987 《昔とは違うんだ》 236 00:15:20,987 --> 00:15:23,990 《おやじの剣を… 足さばきを…→ 237 00:15:23,990 --> 00:15:25,992 目で追えてる!》 238 00:15:27,994 --> 00:15:30,029 ぐっ…。 239 00:15:30,029 --> 00:15:32,999 《集中し続けろ 意識の隙間を作るな!》 240 00:15:32,999 --> 00:15:38,004 《これで負けたら 本当に 一生勝てないまま終わってしまう…》 241 00:15:38,004 --> 00:15:41,007 《もし 勝てたら 俺は…》 242 00:15:43,075 --> 00:15:46,012 《俺は まだ 高みを目指せる!》 243 00:15:46,012 --> 00:15:55,021 ♬~ 244 00:15:58,991 --> 00:16:02,995 フッ…。 かーっ! 勝てんかったか! 245 00:16:02,995 --> 00:16:06,999 ハアハア… ハアハア…。 246 00:16:11,003 --> 00:16:14,974 何を ぼーっとしとる。 こっち来て座れ。 247 00:16:16,976 --> 00:16:20,012 (モルデア)聞こえんのか! 馬鹿息子! あっ…。 248 00:16:20,012 --> 00:16:21,981 ああ いや…。 249 00:16:23,983 --> 00:16:27,987 (モルデア) 道場を譲った理由がどうとか抜かしてたが→ 250 00:16:27,987 --> 00:16:31,991 まだ分からねえか? 全然 分からない。 251 00:16:31,991 --> 00:16:35,995 はあ…。 馬鹿な息子を持つと苦労するぜ。 252 00:16:35,995 --> 00:16:38,998 あの時点で おまえは俺より強かったからだよ。 253 00:16:38,998 --> 00:16:42,001 えっ? 一度も勝ててなかったのに…。 254 00:16:42,001 --> 00:16:44,003 そいつは 俺への苦手意識だ。 255 00:16:44,003 --> 00:16:47,006 こんな年になるまで引きずりやがって…。 256 00:16:47,006 --> 00:16:48,975 ハハ…。 257 00:16:49,976 --> 00:16:52,011 (モルデア)俺は 生まれてこの方→ 258 00:16:52,011 --> 00:16:54,981 剣士としての格が落ちたと思ったことはねえ。 259 00:16:54,981 --> 00:16:57,984 年なんざ 関係ねえんだ。 260 00:16:57,984 --> 00:17:02,989 おまえが俺より強いと思った。 それ以外に理由なんてあるか。 261 00:17:02,989 --> 00:17:06,993 俺が… おやじより強い…。 262 00:17:06,993 --> 00:17:09,996 (モルデア)勝たせてやる気は 一切なかった。 263 00:17:09,996 --> 00:17:12,999 それでも おまえが勝った。 264 00:17:12,999 --> 00:17:16,969 苦手意識を断ち切れたのは あの頃より強くなったからだ。 265 00:17:18,971 --> 00:17:20,973 (モルデア)胸を張れ ベリル。 266 00:17:20,973 --> 00:17:24,977 おまえは 確かに強くなった。 267 00:17:29,015 --> 00:17:32,018 (モルデア)何 泣いてんだ! おまえ。 268 00:17:32,018 --> 00:17:34,987 ハハハハ…! あれ? 俺 泣いてるのか? 269 00:17:34,987 --> 00:17:39,959 (モルデア)…ったく 手のかかる息子だ。 270 00:17:39,959 --> 00:17:43,963 (泣き声) だが やっと 肩の荷が下りたぜ。 271 00:17:48,000 --> 00:17:51,971 最高の気分っす…。 最高っすっすっす…。 272 00:17:51,971 --> 00:17:54,974 この人 本当に騎士団員なの? 273 00:17:54,974 --> 00:17:58,978 (ヘンブリッツ)お恥ずかしい限りですが 今日のところは大目に見ていただければ…。 274 00:17:58,978 --> 00:18:02,014 (ランドリド)騎士にも休息は必要だからね。 275 00:18:02,014 --> 00:18:04,984 うう~… 喉渇いたっす。 276 00:18:04,984 --> 00:18:07,987 (ミュイ)水もらってくる。 (ヘンブリッツ)すみません…。 277 00:18:10,056 --> 00:18:12,024 ⚟(モルデア)俺にも1杯くれ。 278 00:18:12,992 --> 00:18:15,061 肉 食いに来たんだが→ 279 00:18:15,061 --> 00:18:18,998 さっき ちょいと動いたんで 喉が渇いちまってな。 280 00:18:18,998 --> 00:18:20,967 (ミュイ)ん…。 (水をくむ音) 281 00:18:24,036 --> 00:18:27,006 (飲む音) 282 00:18:27,006 --> 00:18:28,975 ぷはあ…! 283 00:18:30,009 --> 00:18:33,980 俺とベリル どっちが強いか知りたがってたよな? 284 00:18:35,014 --> 00:18:37,016 うん。 285 00:18:38,017 --> 00:18:42,021 答えは あいつに聞いてみろ。 えっ? 286 00:18:46,993 --> 00:18:49,996 あれ? おやじ いないのか? 287 00:18:49,996 --> 00:18:52,999 (フレン)「肉 食べるんだ」って出ていったわよ。 288 00:18:53,100 --> 00:18:58,004 おふくろ? これでも飲んで 落ち着きなさい。 289 00:18:58,004 --> 00:19:01,007 さゆか。 ありがとう。 (2人の座る音) 290 00:19:02,008 --> 00:19:06,012 (フレン)それで どうだったの? ん? どうって? 291 00:19:06,012 --> 00:19:08,981 壁。 壁? 292 00:19:09,982 --> 00:19:11,984 ああ 壁か。 293 00:19:11,984 --> 00:19:15,988 うん。 越えられたのかな やっと。 294 00:19:15,988 --> 00:19:17,990 良かったじゃないの。 295 00:19:17,990 --> 00:19:20,993 あの… もしかして 見てた? 296 00:19:20,993 --> 00:19:23,963 何をよ? ああ いや なんでもない。 297 00:19:25,998 --> 00:19:29,001 なあ おふくろ。 (フレン)何? 298 00:19:29,001 --> 00:19:32,972 おふくろは 俺とおやじ どっちが強いと思う? 299 00:19:32,972 --> 00:19:35,074 そりゃ あの人でしょ。 300 00:19:35,074 --> 00:19:39,011 女1人 守りながら 息子1人 育て上げたんだから。 301 00:19:39,011 --> 00:19:42,048 あんた そんなことできないでしょ? 302 00:19:42,048 --> 00:19:46,018 そうだね。 早く お嫁さんの1人くらい見つけないと→ 303 00:19:46,018 --> 00:19:49,989 あんた 一生 あの人に負けたまんまよ このままじゃ。 304 00:19:49,989 --> 00:19:52,958 簡単に言うなあ…。 305 00:19:53,993 --> 00:19:57,997 おやじとおふくろには まだまだ勝てそうにないよ。 306 00:19:59,065 --> 00:20:03,002 (ヘンブリッツ)お世話になりました。 (クルニ)なりましたっす! 307 00:20:03,002 --> 00:20:07,973 (ランドリド)来年は 先生の手を煩わせないよう 門下生ともども精進します。 308 00:20:07,973 --> 00:20:10,976 それでも人が足りなかったら 手伝いに来るよ。 309 00:20:10,976 --> 00:20:13,979 ランドリド殿 ぜひ また お手合わせを。 310 00:20:13,979 --> 00:20:15,981 こちらこそ お願いします。 311 00:20:16,982 --> 00:20:20,019 ミュイちゃん いつでも遊びに来てね。 312 00:20:20,019 --> 00:20:22,988 ん… ありがとう。 313 00:20:22,988 --> 00:20:24,990 (モルデア)おい ベリル。 314 00:20:24,990 --> 00:20:27,993 早く帰って 都会で嫁さん見つけろ。 315 00:20:27,993 --> 00:20:29,995 うっ…。 316 00:20:29,995 --> 00:20:33,999 いるんでしょ? 剣が得意な人とか 魔法が上手な人とか。 317 00:20:33,999 --> 00:20:37,002 ミュイちゃんは どんな人がいいと思う? 318 00:20:37,002 --> 00:20:38,971 ええ~…。 319 00:20:38,971 --> 00:20:41,974 (手をたたく音) はいはい! みんな 急いで! 320 00:20:41,974 --> 00:20:43,976 さっさと出発しよう。 (一同の笑い声) 321 00:20:43,976 --> 00:20:45,978 (いななき) 322 00:20:51,016 --> 00:20:53,986 (ミュイ)なあ おっさん。 何? 323 00:20:53,986 --> 00:20:56,989 (ミュイ)おっさんとモルデアさん どっちが強いんだ? 324 00:20:56,989 --> 00:20:59,992 えっ なんで? 知りたいの? 325 00:20:59,992 --> 00:21:04,063 モルデアさんが おっさんに聞いたら教えてくれるって。 326 00:21:04,063 --> 00:21:05,998 そっか…。 327 00:21:05,998 --> 00:21:08,000 俺は このくらいかな。 328 00:21:08,000 --> 00:21:11,003 (ミュイ)年を理由にして そう思い込んでるだけなんじゃねえの? 329 00:21:12,037 --> 00:21:14,974 《ミュイの言うとおりだったよ…》 330 00:21:14,974 --> 00:21:16,976 (ミュイ)どっちなんだよ? 331 00:21:16,976 --> 00:21:18,978 剣は 俺のほうが強い。 332 00:21:19,979 --> 00:21:23,048 でも おやじには まだまだ勝てない。 333 00:21:23,048 --> 00:21:25,017 はあ? なんだよ? それ。 334 00:21:25,017 --> 00:21:26,986 意味分かんねえし…。 335 00:21:27,987 --> 00:21:29,989 フフッ…。 336 00:21:34,994 --> 00:21:39,999 ♬~ 337 00:23:05,985 --> 00:23:08,988 〈大人の女たるもの 酒は落ち着いたペースで飲め!〉 338 00:23:08,988 --> 00:23:10,990 〈人それぞれでいいでしょうが!〉 339 00:23:10,990 --> 00:23:12,992 (スレナ・アリューシア)〈どっちが正しいですか!?〉 340 00:23:12,992 --> 00:23:15,995 〈えっ! いや… あの… あっ 時間がない!〉 341 00:23:15,995 --> 00:23:18,998 〈次回 「片田舎のおっさん、貴族に招かれる」〉