1 00:00:06,106 --> 00:00:12,112 (木剣を打ち合う音) 2 00:00:12,112 --> 00:00:15,115 (クルニ・クルーシエル)腰で… 振る! 3 00:00:16,149 --> 00:00:18,151 (ヘンブリッツ・ドラウト)フッ…! 4 00:00:18,151 --> 00:00:31,131 ♬~ 5 00:00:31,131 --> 00:00:33,133 フンッ…! 6 00:00:35,135 --> 00:00:37,104 はっ…! あっ…。 7 00:00:39,139 --> 00:00:41,141 ありがとうございました! 8 00:00:42,142 --> 00:00:44,111 (ベリル・ガーデナント)良くなってるよ。 9 00:00:44,111 --> 00:00:47,147 真っすぐだけじゃなく フェイントも工夫してたしね。 10 00:00:47,147 --> 00:00:51,151 ベリル殿には通じませんでしたが さらに精進します。 11 00:00:51,151 --> 00:00:54,154 《ヘンブリッツくんの向上心は 素晴らしいな》 12 00:00:54,154 --> 00:00:59,126 《指南役として 彼らをより伸ばすためには まだまだ負けられないぞ》 13 00:01:00,093 --> 00:01:02,129 腰で… 振る! 14 00:01:02,129 --> 00:01:05,132 両手剣に切り替えるとは 思い切りましたね。 15 00:01:05,132 --> 00:01:07,134 今のところ 合ってると思うよ。 16 00:01:07,134 --> 00:01:10,103 だいぶ なじんできたね。 その調子。 17 00:01:10,103 --> 00:01:12,105 はいっす! 18 00:01:12,105 --> 00:01:17,110 頼もしい。 騎士団として 戦力の向上は急務ですので。 19 00:01:17,110 --> 00:01:19,112 急務? 急いでるの? 20 00:01:19,112 --> 00:01:25,118 はい。 昨今 宵闇の魔手と呼ばれる盗賊団が 首都で暗躍しており→ 21 00:01:25,118 --> 00:01:28,121 王国守備隊と連携し 調査中でして。 22 00:01:28,121 --> 00:01:32,092 《宵闇の魔手… 物騒な名前だなあ》 23 00:01:32,092 --> 00:01:36,096 拠点が判明次第 踏み込んで制圧します故→ 24 00:01:36,096 --> 00:01:39,132 戦力が充実しているに 越したことはありません。 25 00:01:39,132 --> 00:01:45,138 うん。 君らが負けるはずはないけど 力量の差は大きいほうが安全だしね。 26 00:01:45,138 --> 00:01:50,110 ベリル殿は あくまで指南役ですので 荒事は我らにお任せを。 27 00:01:50,110 --> 00:01:53,113 《いや もう 全面的に任せるよ》 28 00:01:53,113 --> 00:01:57,117 《おじさん 捕物なんて やったことないし》 29 00:01:57,117 --> 00:01:59,152 あっ… あっ そうだ。 30 00:01:59,152 --> 00:02:01,121 これなんだけど…。 31 00:02:01,121 --> 00:02:03,090 アクセサリーですか? 32 00:02:03,090 --> 00:02:08,095 む? かわいいペンダントっすね。 先生 誰かにプレゼントするっすか? 33 00:02:08,095 --> 00:02:13,100 そうでしたか。 さすがベリル殿 贈り物のセンスも見習いたい。 34 00:02:13,100 --> 00:02:15,102 いや これは…。 35 00:02:15,102 --> 00:02:17,104 ああ でも 団長にあげるんなら→ 36 00:02:17,104 --> 00:02:19,139 もうちょい大人っぽいやつのほうが いいっすよ。 37 00:02:19,139 --> 00:02:21,108 えっ? 38 00:02:21,108 --> 00:02:23,110 えっ? えっ? 39 00:02:23,110 --> 00:02:25,112 ええーっ! 40 00:02:25,112 --> 00:02:47,100 ♬~ 41 00:04:08,148 --> 00:04:11,118 》(ヘンブリッツ)子供のスリ… ですか? 42 00:04:11,118 --> 00:04:13,120 被害は なかったんだけどね。 43 00:04:13,120 --> 00:04:17,124 スられる直前に手をつかんだから。 44 00:04:17,124 --> 00:04:19,092 なのに 逃げられちゃったんすか? 45 00:04:19,092 --> 00:04:23,096 魔法を使われて 驚いて手を離してしまったんだよ。 46 00:04:23,096 --> 00:04:26,099 (ベリルの声)ほんの一瞬 炎をね。 47 00:04:26,099 --> 00:04:30,103 (ヘンブリッツ)で そのあと これを拾ったと。 うん。 48 00:04:30,103 --> 00:04:32,105 でも 変っすよ。 49 00:04:32,105 --> 00:04:35,108 魔法が使えるなら スリなんて 普通やらないっす。 50 00:04:35,108 --> 00:04:40,113 希少な才能ですし 魔術師学院の門をたたけば 生活は保障されます。 51 00:04:40,113 --> 00:04:43,116 (クルニ)大人も子供も 学院の寮に入れるっす。 52 00:04:43,116 --> 00:04:48,088 卒業したら 魔法師団か冒険者 仕事には困らないっす。 53 00:04:48,088 --> 00:04:50,090 だよねえ。 54 00:04:51,124 --> 00:04:55,095 魔装具を隠し持っていたとすると つじつまは合いますが…。 55 00:04:55,095 --> 00:04:57,097 あっ…。 56 00:04:57,097 --> 00:05:00,100 でも かなり値が張るよね? 57 00:05:00,100 --> 00:05:03,103 盗品かもしれません。 なるほど。 58 00:05:03,103 --> 00:05:05,105 (クルニ)先生 それ どうするっす? 59 00:05:05,105 --> 00:05:08,108 落とし物として届けるよ。 60 00:05:08,108 --> 00:05:11,111 もし スられたものなら 持ち主に戻ってほしいし。 61 00:05:11,111 --> 00:05:15,115 それなら 騎士団庁舎の受付にお持ちください。 62 00:05:15,115 --> 00:05:17,083 遺失物の預かりも やっております。 63 00:05:17,083 --> 00:05:20,086 ありがとう。 そうするよ。 64 00:05:21,121 --> 00:05:25,091 (受付)では お預かりします。 よろしくお願いします。 65 00:05:29,129 --> 00:05:31,131 《これで よし》 66 00:05:31,131 --> 00:05:34,100 《被害はないし 犯人捜しをする気もない》 67 00:05:34,100 --> 00:05:37,137 《ただ…→ 68 00:05:37,137 --> 00:05:43,109 あの年頃の子が あんな目をするのは どうもねえ…》 69 00:05:43,109 --> 00:05:45,145 おっ。 70 00:05:45,145 --> 00:05:47,113 《いつまでも 宿暮らしというわけにもいかないし→ 71 00:05:47,113 --> 00:05:49,115 ぼちぼち 住むところを見つけないと》 72 00:05:49,115 --> 00:05:51,117 《どれどれ?》 73 00:05:51,117 --> 00:05:54,120 《単身者向け賃貸物件 中央区…》 74 00:05:54,120 --> 00:05:56,122 《やっぱり高いな~》 75 00:05:56,122 --> 00:05:59,125 《借りられないこともないけど 飲み代がなくなる》 76 00:05:59,125 --> 00:06:01,127 (ミュイ・フレイア)クソッ…。 ん? 77 00:06:01,127 --> 00:06:03,129 (ミュイ)ない… ない…。 78 00:06:03,129 --> 00:06:06,132 クソッ ここじゃないのか? 79 00:06:06,132 --> 00:06:08,101 捜し物かい? 80 00:06:08,101 --> 00:06:10,103 (ミュイ)るっせえ! アタシに構うな! 81 00:06:10,103 --> 00:06:12,105 あっ! ううっ…。 82 00:06:12,105 --> 00:06:15,108 もしかして ペンダントを捜してる? 83 00:06:15,108 --> 00:06:18,111 ううっ… ううーっ! おっと。 84 00:06:18,111 --> 00:06:20,113 返せ! 今すぐ返せ! 85 00:06:20,113 --> 00:06:22,115 ちょっと… ちょっ… 落ち着いて。 86 00:06:22,115 --> 00:06:25,118 人目につくのは困るし。 うっ ううっ…。 87 00:06:25,118 --> 00:06:27,087 チッ…。 88 00:06:28,088 --> 00:06:33,093 ペンダントは俺が拾って さっき 騎士団庁舎の落とし物係に届けたよ。 89 00:06:33,093 --> 00:06:36,096 クソッ…。 ねえ 一つ いいかな? 90 00:06:36,096 --> 00:06:38,098 あれは 盗んだものではないんだね? 91 00:06:38,098 --> 00:06:40,100 当たり前だ! 92 00:06:40,100 --> 00:06:45,105 失礼なことを聞いて悪かった。 それだけ確認したかったんだ。 93 00:06:45,105 --> 00:06:48,108 じゃあ 一緒に取りに行こうか。 は? 94 00:06:48,108 --> 00:06:51,111 自分が落とし主だって証言するの 面倒でしょ。 95 00:06:51,111 --> 00:06:53,113 俺が一緒なら すぐ済むよ。 96 00:06:53,113 --> 00:06:57,117 あっ ああ…。 クソが。 97 00:07:02,122 --> 00:07:07,093 《道場にも悪ガキはいたけど ここまですさんだ子はいなかったよ》 98 00:07:08,094 --> 00:07:12,098 君 名前は? (ミュイ)おっさんに教えるもんは何もない。 99 00:07:12,098 --> 00:07:15,101 あっ そう。 まあ いいけど。 100 00:07:15,101 --> 00:07:18,104 あんまり おすすめしないよ ああいうのは。 101 00:07:18,104 --> 00:07:20,106 うっ…。 うるせえ。 102 00:07:21,107 --> 00:07:26,112 《目をそらしたということは 悪事に麻痺してるわけではないか》 103 00:07:28,114 --> 00:07:30,083 これだよね? 104 00:07:30,083 --> 00:07:32,085 返せ! まあまあまあ。 105 00:07:32,085 --> 00:07:35,121 返すけどね 少し お話 してからでも…。 106 00:07:35,121 --> 00:07:37,190 話すことなんかねえ! 107 00:07:37,190 --> 00:07:40,126 (アリューシア・シトラス)どうしました? 騒々しい。 108 00:07:40,126 --> 00:07:43,096 アリューシア いいところに来てくれた。 109 00:07:43,096 --> 00:07:46,099 ええっと 先生… この子は? 110 00:07:46,099 --> 00:07:50,103 ああ… なんて言えばいいのか…。 まさか→ 111 00:07:50,103 --> 00:07:53,073 先生の隠し子!? いや 違うよ! 112 00:07:54,107 --> 00:07:57,110 なるほど。 経緯はわかりました。 113 00:07:57,110 --> 00:08:01,114 それで 先生は この少女をどうなさりたいのですか? 114 00:08:01,114 --> 00:08:03,116 どうもできねえんだろ。 115 00:08:03,116 --> 00:08:05,085 スリは現行犯しか捕まらねえよ。 116 00:08:08,088 --> 00:08:13,126 まあ 実際 この子の言うとおりではあるし 俺も 突き出すつもりはないんだ。 117 00:08:13,126 --> 00:08:17,097 だったら もういいだろ。 早くペンダント返せ! 118 00:08:17,097 --> 00:08:19,132 返したら スリやめてくれる? 119 00:08:19,132 --> 00:08:23,103 関係ねえ。 それは 元々 アタシのもんだ。 120 00:08:23,103 --> 00:08:28,108 《根が正直なのかな 口先だけで「やめる」と言わないのは》 121 00:08:29,142 --> 00:08:34,147 騎士団長を目の前にして スリを続けると言うとは 大胆ですね。 122 00:08:34,147 --> 00:08:39,119 ところで 魔法を使ったと聞きましたが 魔装具ではないのですか? 123 00:08:39,119 --> 00:08:41,121 教える必要はねえ。 124 00:08:41,121 --> 00:08:44,124 魔法の才能があるなら 国が生活を保障します。 125 00:08:44,124 --> 00:08:47,127 将来ある少女が身をやつすのは 看過できません。 126 00:08:47,127 --> 00:08:50,130 《俺は いい弟子を持ったよ》 127 00:08:50,130 --> 00:08:52,132 《アリューシアは ただのエリートじゃない》 128 00:08:52,132 --> 00:08:55,101 俺たちは君を陥れたいわけじゃない。 129 00:08:55,101 --> 00:08:58,104 事情があるなら 話してくれないかな? 130 00:09:01,141 --> 00:09:05,111 ペンダント 返すんだろうな。 もちろん。 131 00:09:08,114 --> 00:09:10,116 500万ダルク…。 132 00:09:10,116 --> 00:09:12,118 えっ? えっ? 133 00:09:12,118 --> 00:09:17,123 500万 払えば 魔法で 姉さんを生き返らせてやるって言われた。 134 00:09:17,123 --> 00:09:21,094 ああ… それは また 大金だねえ。 135 00:09:21,094 --> 00:09:24,130 時間も金も足りねえ。 だから…。 136 00:09:24,130 --> 00:09:29,102 犯罪に手を染めている と。 うっ…。 137 00:09:29,102 --> 00:09:32,105 《だまされている 悪い大人に》 138 00:09:32,105 --> 00:09:35,108 《だけど 今 この子に それを告げるのは…》 139 00:09:35,108 --> 00:09:40,113 すみません 少し席を外します。 えっ? ああ…。 140 00:09:43,116 --> 00:09:46,119 《なかなかに気まずいなあ》 141 00:09:46,119 --> 00:09:48,121 あの~… 食べないの? 142 00:09:48,121 --> 00:09:51,124 (ミュイ)いらねえ。 早くペンダント返せ! 143 00:09:51,124 --> 00:09:53,092 (おなかが鳴る音) うっ…。 144 00:09:55,095 --> 00:09:57,096 ちょっと待ってて。 145 00:09:58,097 --> 00:10:02,101 (ドアの開閉音) 146 00:10:02,101 --> 00:10:04,104 (ミュイ)ううっ…。 147 00:10:04,104 --> 00:10:07,106 もらってきた。 お菓子より こっちのほうがいいよね? 148 00:10:07,106 --> 00:10:09,075 あっ…。 149 00:10:14,114 --> 00:10:16,082 今日 会えてよかったよ。 150 00:10:16,082 --> 00:10:18,117 財布 スられかけといて言うのも あれだけど→ 151 00:10:18,117 --> 00:10:21,087 君が あまりにも殺伐としていたから。 152 00:10:21,087 --> 00:10:24,090 しがないおっさんに 大したことはできないけど→ 153 00:10:24,090 --> 00:10:26,125 話くらいはしてみたい。 154 00:10:26,125 --> 00:10:28,128 でも この大都会じゃ→ 155 00:10:28,128 --> 00:10:31,130 もう一度 出くわすこともないだろう と思っていたら→ 156 00:10:31,130 --> 00:10:34,100 ひょっこり現れたんでね。 157 00:10:34,100 --> 00:10:39,105 まあ アリューシアも巻き込んだし 悪いようにはならないと思うよ。 158 00:10:41,107 --> 00:10:47,113 あの~… そろそろ 名前くらい 教えてくれてもいいんじゃないかな? 159 00:10:47,113 --> 00:10:50,083 あっ 俺は ベリル・ガーデナントね。 160 00:10:51,117 --> 00:10:53,119 ミュイ。 ん? 161 00:10:53,119 --> 00:10:55,088 ミュイ・フレイア。 162 00:10:55,088 --> 00:10:58,091 ミュイちゃんか。 わかった。 163 00:10:58,091 --> 00:11:01,127 ガキ扱いすんじゃねえ。 アハハハハ…。 164 00:11:01,127 --> 00:11:04,097 あっ そうだ。 これ 返さないとね。 165 00:11:04,097 --> 00:11:06,099 あっ…。 166 00:11:08,101 --> 00:11:11,104 《そういう顔もするんだな》 167 00:11:11,104 --> 00:11:13,106 帰る。 えっ? 168 00:11:13,106 --> 00:11:15,108 (ドアの開く音) (ルーシー・ダイアモンド)邪魔するぞ。 169 00:11:16,109 --> 00:11:18,111 あっ…。 170 00:11:18,111 --> 00:11:21,114 《ルーシーを呼びに行ってたのか》 171 00:11:21,114 --> 00:11:23,082 (ルーシー)話は全て聞いた。 172 00:11:23,082 --> 00:11:27,120 おぬしが魔法の素養を持っておるなら ありがたい話よ。 173 00:11:27,120 --> 00:11:29,088 魔術師は常に不足しておるからの。 174 00:11:29,088 --> 00:11:31,090 (ミュイ)誰だよ お前。 175 00:11:31,090 --> 00:11:33,126 わしはルーシー・ダイアモンド。 176 00:11:33,126 --> 00:11:35,128 レベリス王国 魔法師団長を務めておる。 177 00:11:35,128 --> 00:11:38,131 嘘つけ! ガキじゃねえか。 178 00:11:38,131 --> 00:11:41,134 そういきり立つな。 茶でも飲んで落ち着け。 179 00:11:41,134 --> 00:11:44,103 ん? 冷めておるではないか。 180 00:11:45,104 --> 00:11:47,207 はっ…! 181 00:11:47,207 --> 00:11:49,175 あっ ああっ…。 182 00:11:50,109 --> 00:11:52,111 (ルーシー)嘘ではないと わかったか? 183 00:11:52,111 --> 00:11:54,147 はっ… ああ…。 184 00:11:54,147 --> 00:11:57,116 《俺の時より わからせ方が優しい》 185 00:11:57,116 --> 00:11:59,118 《テーブル焦げてるけど》 186 00:12:00,119 --> 00:12:02,155 (ルーシー)で こやつの名は? ミュイだ。 187 00:12:02,155 --> 00:12:07,126 (ルーシー)ミュイよ 魔術師学院に入るがいい。 あとのことは わしらが…。 188 00:12:07,126 --> 00:12:09,128 そんな暇ねえんだよ! ほっといてくれ! 189 00:12:09,128 --> 00:12:11,130 それとも 500万くれるのか? 190 00:12:11,130 --> 00:12:13,132 その金は何に使う? 191 00:12:13,132 --> 00:12:17,136 魔術師に払うんだよ。 姉さんを生き返らせるんだ! 192 00:12:17,136 --> 00:12:21,107 いくら金を積もうが 蘇生魔法など できはせん。 193 00:12:21,107 --> 00:12:25,144 (ミュイ)はあ!? んなわけねえだろ! だって 姉さんは…。 194 00:12:25,144 --> 00:12:27,146 ルーシー ちょっと…。 195 00:12:27,146 --> 00:12:32,118 アリューシアから聞いた。 いずれわかることを先送りにしてどうする。 196 00:12:32,118 --> 00:12:35,088 先生の思いやりを無にするようで 恐縮ですが→ 197 00:12:35,088 --> 00:12:38,091 ここは ルーシー団長にお任せするのが最善かと。 198 00:12:40,126 --> 00:12:44,130 勝手にまとめてんじゃねえよ。 姉さんは生き返る。 199 00:12:44,130 --> 00:12:46,099 アタシは見たんだ。 200 00:12:46,099 --> 00:12:55,108 ♬~ 201 00:12:55,108 --> 00:12:57,110 (ミュイの声)ほんの一瞬だけど→ 202 00:12:57,110 --> 00:13:00,113 あいつは死体を生き返らせた。 203 00:13:00,113 --> 00:13:03,082 完全な蘇生には500万。 204 00:13:03,082 --> 00:13:08,087 金を入れ続けてる間は 姉さんの体は腐らせないって約束もした。 205 00:13:09,122 --> 00:13:11,090 (ルーシー)くだらんまやかしじゃ。 206 00:13:11,090 --> 00:13:15,128 蘇生魔法などというものは この世に存在せん。 207 00:13:15,128 --> 00:13:17,130 (ミュイ)信じられるかよ…。 208 00:13:17,130 --> 00:13:20,099 生涯を魔法研究に費やした わしより→ 209 00:13:20,099 --> 00:13:23,102 子供にスリをさせるクズを信じるか? 210 00:13:23,102 --> 00:13:25,104 うっ…。 211 00:13:25,104 --> 00:13:29,142 《人間 誰しも 信じたいことを信じるもんだ》 212 00:13:29,142 --> 00:13:33,112 《世間が狭い子供なら なおさら無理もない》 213 00:13:33,112 --> 00:13:36,115 ミュイよ そやつの名は? 214 00:13:36,115 --> 00:13:38,117 (ミュイ)聞いてどうする? 215 00:13:38,117 --> 00:13:40,119 仮に そやつが嘘をついているなら→ 216 00:13:40,119 --> 00:13:44,123 おぬしの姉は魂を汚され 侮辱されているということになる。 217 00:13:44,123 --> 00:13:46,092 (ミュイ)はっ…! 218 00:13:46,092 --> 00:13:48,127 (ルーシー)そんなことは許せまい。 219 00:13:48,127 --> 00:13:51,097 (ミュイ)許せねえに決まってる。 220 00:13:51,097 --> 00:13:55,101 嘘か誠か 問い詰めて はっきりさせてやる。 221 00:13:58,137 --> 00:14:04,110 (ルーシー)わしが嘘で そやつが誠なら 500万ダルクは わしが用立てても構わん。 222 00:14:04,110 --> 00:14:06,112 その者の名は? 223 00:14:09,115 --> 00:14:11,117 …宵闇。 224 00:14:11,117 --> 00:14:13,119 あっ…。 はっ…。 225 00:14:13,119 --> 00:14:16,122 ミュイ 案内せい。 えっ? 今から行くの? 226 00:14:16,122 --> 00:14:20,126 この子がアジトに顔を出さないまま 時間が経つと警戒されますので→ 227 00:14:20,126 --> 00:14:24,130 すぐに向かうのは賛成です。 私も同行します。 228 00:14:24,130 --> 00:14:27,133 (ルーシー)おぬしや騎士団員は目立ちすぎる。 229 00:14:27,133 --> 00:14:29,135 ベリルだけ来れば良い。 230 00:14:29,135 --> 00:14:32,105 盗賊くらい ルーシー1人で十分じゃないのか? 231 00:14:32,105 --> 00:14:34,107 行きたいんじゃろ? 232 00:14:35,141 --> 00:14:37,110 うーん…。 233 00:14:37,110 --> 00:14:42,115 子供を食いものにする 大人ってのは どうにもねえ。 234 00:14:46,185 --> 00:14:52,125 (ルーシー)すると ミュイは 物心ついた時から 姉と2人で暮らしてきたということか。 235 00:14:52,125 --> 00:14:54,093 だから なんだ。 236 00:14:54,093 --> 00:14:57,096 そんな奴 アタシが生まれたとこにはゴロゴロいた。 237 00:14:57,096 --> 00:14:59,098 (ルーシー)通称 南東区。 238 00:14:59,098 --> 00:15:04,137 南区と東区の境目は治安が悪く 孤児も多いからの。 239 00:15:04,137 --> 00:15:08,141 じゃが 南東区出身の魔術師もおるよ。 240 00:15:08,141 --> 00:15:12,111 どこで生まれようが どんな育ちだろうが ミュイはミュイだ。 241 00:15:14,113 --> 00:15:18,117 違いない。 さて… この辺りか? 242 00:15:18,117 --> 00:15:20,086 (ミュイ)あそこを曲がる。 243 00:15:21,220 --> 00:15:23,122 宵闇の魔手…→ 244 00:15:23,122 --> 00:15:27,093 こんな 大通りから一本入っただけの所に アジトがあるのか。 245 00:15:27,093 --> 00:15:30,129 (ルーシー)小石を隠すには砂利の中と言うじゃろ。 246 00:15:30,129 --> 00:15:32,098 寂れた場所より潜みやすいわ。 247 00:15:32,098 --> 00:15:36,102 やっぱり ロングソードを借りてくればよかったかな。 248 00:15:36,102 --> 00:15:39,105 おぬしの腕なら木剣で十分じゃろ。 249 00:15:39,105 --> 00:15:42,141 さて 入るぞ。 ここは開かない。 250 00:15:42,141 --> 00:15:44,110 裏に隠し扉がある。 251 00:15:44,110 --> 00:15:47,079 面倒じゃ。 ここで良い。 252 00:15:48,114 --> 00:15:50,183 (爆発音) 253 00:15:50,183 --> 00:15:53,119 うっ ううっ…。 むちゃくちゃするなあ。 254 00:15:53,119 --> 00:15:55,121 (盗賊)なんだ? お前ら! (盗賊)ミュイじゃねえか。 どういうことだ? 255 00:15:55,121 --> 00:15:57,156 (ミュイ)うっ…。 256 00:15:57,156 --> 00:16:00,126 (盗賊)おい ここがどこだかわかってんのか? 257 00:16:00,126 --> 00:16:02,128 (ルーシー)触るな 無礼者。 258 00:16:02,128 --> 00:16:04,130 うわっ! 259 00:16:04,130 --> 00:16:06,098 ぐあっ…! 260 00:16:07,133 --> 00:16:10,136 (ルーシー)おぬしらの頭目に話があるんじゃが…→ 261 00:16:10,136 --> 00:16:12,138 ふむ そこか。 262 00:16:12,138 --> 00:16:15,141 ベリルよ そっちは任せるぞ。 263 00:16:15,141 --> 00:16:17,109 わかった。 264 00:16:17,109 --> 00:16:20,112 木剣だと? なめやがって! 265 00:16:20,112 --> 00:16:22,114 ミュイは そこにいて。 フン…。 266 00:16:22,114 --> 00:16:26,118 (盗賊)おい ミュイ! こんな奴ら連れてきて どうなるか わかってんだろうな! 267 00:16:26,118 --> 00:16:28,120 あっ… ああっ…! 268 00:16:29,121 --> 00:16:31,123 ぐあっ…! うっ ううっ…。 269 00:16:31,123 --> 00:16:33,125 ああっ…。 くっ…。 270 00:16:36,128 --> 00:16:39,098 (足音) 271 00:16:42,134 --> 00:16:44,136 貴様が宵闇か? 272 00:16:44,136 --> 00:16:49,175 (宵闇)上が騒がしいと思ったら 招かれざる客のお出ましとは。 273 00:16:49,175 --> 00:16:55,147 (ルーシー)死者を蘇生できるなどという嘘で 魔法を冒涜したのは 貴様だな? 274 00:16:57,116 --> 00:16:59,118 ああ~。 275 00:16:59,118 --> 00:17:05,124 魔法師団長様は それが気に食わないと わざわざ文句を言いに来たのか? 276 00:17:05,124 --> 00:17:07,126 (瓶が割れる音) 277 00:17:07,126 --> 00:17:09,128 わしを知っておるのか。 278 00:17:09,128 --> 00:17:12,131 まあ 今さら詫びを入れても遅いがな。 279 00:17:12,131 --> 00:17:14,100 フフッ…。 280 00:17:16,135 --> 00:17:18,137 (宵闇)はい ドーン! 281 00:17:18,137 --> 00:17:20,139 フフフフ…。 282 00:17:20,139 --> 00:17:22,108 はっ? 283 00:17:23,109 --> 00:17:27,113 (ルーシー) 随分と強い魔装具を持っておるんじゃな。 284 00:17:27,113 --> 00:17:29,115 こういうのもあるぜ。 285 00:17:34,120 --> 00:17:39,125 なるほど。 魔装具の力で死体を動かし ミュイをたぶらかしたか。 286 00:17:39,125 --> 00:17:43,095 ガキは馬鹿だから簡単にだませる。 287 00:17:44,096 --> 00:17:46,098 (宵闇)ほいっ。 288 00:17:47,099 --> 00:17:49,101 ガキは貴様じゃ。 289 00:17:49,101 --> 00:17:51,103 お前 偉そうで むかつくな。 290 00:17:51,103 --> 00:17:53,105 死んどけ。 291 00:17:53,105 --> 00:17:56,108 ガキにガキと言って何が悪い! 292 00:17:58,110 --> 00:18:00,112 ん? 293 00:18:00,112 --> 00:18:02,114 ぐあっ…! 294 00:18:02,114 --> 00:18:04,116 うごぉおおおっ…! 295 00:18:04,116 --> 00:18:06,085 カッ…。 296 00:18:08,120 --> 00:18:13,125 高いおもちゃで本物に勝てると思うとるのが ガキなんじゃ。 297 00:18:15,094 --> 00:18:18,097 ううっ…。 (盗賊)うおおーっ…! 298 00:18:20,099 --> 00:18:23,102 ぐあっ…! あっ ああっ…。 299 00:18:23,102 --> 00:18:25,104 ハァーッ! 300 00:18:26,105 --> 00:18:29,108 ガッ…! (盗賊)うおっ…! 301 00:18:29,108 --> 00:18:31,110 うっ…。 302 00:18:31,110 --> 00:18:33,112 (ミュイ)つ… 強え…。 303 00:18:33,112 --> 00:18:36,115 (盗賊)クソガキ… 裏切ったな! (ミュイ)はっ…。 304 00:18:36,115 --> 00:18:38,117 散々 ボスに世話になっ…。 305 00:18:38,117 --> 00:18:40,086 ぐっ…。 306 00:18:41,120 --> 00:18:43,122 フゥ…。 307 00:18:43,122 --> 00:18:46,092 終わったようじゃな。 うん。 ルーシーのほうは? 308 00:18:50,096 --> 00:18:52,098 こいつが? (ミュイ)宵闇だ…。 309 00:18:52,098 --> 00:18:56,102 (ルーシー)死んではおらんよ。 当分 動けんようにはしたがな。 310 00:18:57,136 --> 00:19:01,140 さっきの術を再び食らいたくなければ 真実を言え。 311 00:19:01,140 --> 00:19:03,142 蘇生魔法はあるのか? 312 00:19:03,142 --> 00:19:07,113 ない…。 もう 勘弁して く れ…。 313 00:19:07,113 --> 00:19:10,116 はっ…! くっ…。 314 00:19:12,118 --> 00:19:14,120 (ルーシー)さて 用は済んだ。 315 00:19:14,120 --> 00:19:19,125 こいつらを運んでもらわんといかんし 騎士団を呼んでくるか。 316 00:19:19,125 --> 00:19:23,129 ベリルは残って見張りを頼む。 うん。 317 00:19:23,129 --> 00:19:29,135 ♬~ 318 00:19:29,135 --> 00:19:34,140 ここに お姉さんの亡きがらが? あったんだ。 319 00:19:34,140 --> 00:19:37,109 なのに… ない…。 320 00:19:38,110 --> 00:19:41,113 (ミュイ)これしかなくなっちまった。 321 00:19:41,113 --> 00:19:44,116 姉さんが生き返らないってことは もうわかったよ。 322 00:19:44,116 --> 00:19:48,154 アタシは これから どうすりゃいいんだ…。 323 00:19:48,154 --> 00:19:54,126 《どんな形であれ 関わった以上 少しでも豊かで幸せな人生を送ってほしい》 324 00:19:54,126 --> 00:19:57,129 《そう思うのは わがままだろうか?》 325 00:19:57,129 --> 00:19:59,131 《出過ぎたまねだろうか?》 326 00:19:59,131 --> 00:20:02,134 どうなるんだ アタシは…。 327 00:20:02,134 --> 00:20:07,139 なんとかなるし なんとかするさ。 それが大人の責任だ。 328 00:20:07,139 --> 00:20:10,109 (ミュイ)そんな大人 どこにいる? ん? 329 00:20:10,109 --> 00:20:14,113 「悪いようにはしない」とか 「お前のためだ」とか口で言うだけで→ 330 00:20:14,113 --> 00:20:19,151 結局 アタシや姉さんを いいように利用する奴らしかいなかった。 331 00:20:19,151 --> 00:20:24,256 そういう大人もいるのは知ってるけど そうじゃないのもいるんだよ。 332 00:20:24,256 --> 00:20:27,126 俺が言っても説得力ないか…。 333 00:20:27,126 --> 00:20:29,128 なんで おっさんが困ってるんだよ。 334 00:20:29,128 --> 00:20:31,130 いやあ なんでかな…。 335 00:20:31,130 --> 00:20:34,100 (ミュイ)おっさん さっき 怒ってたな。 えっ? 336 00:20:34,100 --> 00:20:37,103 最後 アタシに なんか言ってきた奴。 337 00:20:37,103 --> 00:20:39,105 ああ~。 ちょっと その…→ 338 00:20:39,105 --> 00:20:42,108 イラッとくる顔だったんで つい… ね。 339 00:20:42,108 --> 00:20:44,110 アハハ… ハハ…。 340 00:20:44,110 --> 00:20:47,113 フッ…。 変わってんな おっさん。 341 00:20:47,113 --> 00:20:49,081 そう? 342 00:20:50,149 --> 00:20:54,120 (ヘンブリッツ)ご協力 感謝します。 全員 厳重に拘束し 馬車に乗せました。 343 00:20:54,120 --> 00:20:58,124 (ルーシー)頭目は 分不相応な魔装具をいくつも持っておった。 344 00:20:58,124 --> 00:21:01,093 裏で糸を引く者がおるはずじゃ。 345 00:21:01,093 --> 00:21:07,099 念のため 魔装具は全て外しました。 明日から尋問にかけます。 では。 346 00:21:08,100 --> 00:21:12,138 ミュイは ひとまず わしが預かる。 それで良いな? ベリル。 347 00:21:12,138 --> 00:21:14,106 うん。 頼むよ。 348 00:21:18,110 --> 00:21:20,079 では 帰るぞ ミュイ。 349 00:21:21,113 --> 00:21:23,115 またね ミュイ。 350 00:21:23,115 --> 00:21:25,084 ああ またな。 351 00:21:36,095 --> 00:21:38,097 ああっ…! 352 00:21:38,097 --> 00:21:40,099 なっ…!? 353 00:21:41,133 --> 00:21:44,103 (レビオス・サルレオネ)口封じは間に合ったのか? 354 00:21:44,103 --> 00:21:46,105 (シュプール)はい。 355 00:21:46,105 --> 00:21:49,141 奴の体内に 魔装具を仕込んでくださっていたおかげで→ 356 00:21:49,141 --> 00:21:51,110 作業は容易でした。 357 00:21:51,110 --> 00:21:54,113 (レビオス)彼は もう 十分に働いた。 358 00:21:54,113 --> 00:21:59,118 これらを素材とし 神の奇跡を再現する…。 359 00:21:59,118 --> 00:22:03,088 (レビオス)私の手で。 フッ…。 360 00:22:06,091 --> 00:22:11,096 ♬~ 361 00:23:35,114 --> 00:23:41,120 〈若者の食べっぷりには勢いがあるが 年を重ねると じっくり味わいたくなる〉 362 00:23:41,120 --> 00:23:43,122 〈…などと かっこつけてみたが→ 363 00:23:43,122 --> 00:23:45,124 消化能力が落ちてるだけだったりもする〉 364 00:23:45,124 --> 00:23:49,094 〈次回 「片田舎のおっさん、死者と対峙する」〉