1 00:00:33,967 --> 00:00:38,972 (木剣を打ち合う音) 2 00:00:38,972 --> 00:00:41,975 (クルニ・クルーシエル)腰で… 振る! 3 00:00:42,976 --> 00:00:44,978 (ヘンブリッツ・ドラウト)フッ…! 4 00:00:44,978 --> 00:00:57,991 ♬~ 5 00:00:57,991 --> 00:00:59,993 フンッ…! 6 00:01:01,995 --> 00:01:03,997 はっ…! あっ…。 7 00:01:05,999 --> 00:01:08,001 ありがとうございました! 8 00:01:09,002 --> 00:01:11,004 (ベリル・ガーデナント)良くなってるよ。 9 00:01:11,004 --> 00:01:14,007 真っすぐだけじゃなく フェイントも工夫してたしね。 10 00:01:14,007 --> 00:01:18,011 ベリル殿には通じませんでしたが さらに精進します。 11 00:01:18,011 --> 00:01:21,014 《ヘンブリッツくんの向上心は 素晴らしいな》 12 00:01:21,014 --> 00:01:26,019 《指南役として 彼らをより伸ばすためには まだまだ負けられないぞ》 13 00:01:27,020 --> 00:01:29,022 腰で… 振る! 14 00:01:29,022 --> 00:01:31,959 両手剣に切り替えるとは 思い切りましたね。 15 00:01:31,959 --> 00:01:33,961 今のところ 合ってると思うよ。 16 00:01:33,961 --> 00:01:36,964 だいぶ なじんできたね。 その調子。 17 00:01:36,964 --> 00:01:38,966 はいっす! 18 00:01:38,966 --> 00:01:43,971 頼もしい。 騎士団として 戦力の向上は急務ですので。 19 00:01:43,971 --> 00:01:45,973 急務? 急いでるの? 20 00:01:45,973 --> 00:01:51,979 はい。 昨今 宵闇の魔手と呼ばれる盗賊団が 首都で暗躍しており→ 21 00:01:51,979 --> 00:01:54,982 王国守備隊と連携し 調査中でして。 22 00:01:54,982 --> 00:01:58,986 《宵闇の魔手… 物騒な名前だなあ》 23 00:01:58,986 --> 00:02:02,990 拠点が判明次第 踏み込んで制圧します故→ 24 00:02:02,990 --> 00:02:05,993 戦力が充実しているに 越したことはありません。 25 00:02:05,993 --> 00:02:12,032 うん。 君らが負けるはずはないけど 力量の差は大きいほうが安全だしね。 26 00:02:12,032 --> 00:02:17,037 ベリル殿は あくまで指南役ですので 荒事は我らにお任せを。 27 00:02:17,037 --> 00:02:20,007 《いや もう 全面的に任せるよ》 28 00:02:20,007 --> 00:02:24,011 《おじさん 捕物なんて やったことないし》 29 00:02:24,011 --> 00:02:26,013 あっ… あっ そうだ。 30 00:02:26,013 --> 00:02:28,015 これなんだけど…。 31 00:02:28,015 --> 00:02:30,017 アクセサリーですか? 32 00:02:30,017 --> 00:02:34,955 む? かわいいペンダントっすね。 先生 誰かにプレゼントするっすか? 33 00:02:34,955 --> 00:02:39,960 そうでしたか。 さすがベリル殿 贈り物のセンスも見習いたい。 34 00:02:39,960 --> 00:02:41,962 いや これは…。 35 00:02:41,962 --> 00:02:43,964 ああ でも 団長にあげるんなら→ 36 00:02:43,964 --> 00:02:45,966 もうちょい大人っぽいやつのほうが いいっすよ。 37 00:02:45,966 --> 00:02:47,968 えっ? 38 00:02:47,968 --> 00:02:49,970 えっ? えっ? 39 00:02:49,970 --> 00:02:51,972 ええーっ! 40 00:02:51,972 --> 00:03:13,994 ♬~ 41 00:04:34,941 --> 00:04:37,944 ⚞(ヘンブリッツ)子供のスリ… ですか? 42 00:04:37,944 --> 00:04:39,946 被害は なかったんだけどね。 43 00:04:39,946 --> 00:04:43,950 スられる直前に手をつかんだから。 44 00:04:43,950 --> 00:04:45,952 なのに 逃げられちゃったんすか? 45 00:04:45,952 --> 00:04:49,956 魔法を使われて 驚いて手を離してしまったんだよ。 46 00:04:49,956 --> 00:04:52,993 (ベリルの声)ほんの一瞬 炎をね。 47 00:04:52,993 --> 00:04:56,997 (ヘンブリッツ)で そのあと これを拾ったと。 うん。 48 00:04:56,997 --> 00:04:58,999 でも 変っすよ。 49 00:04:58,999 --> 00:05:02,002 魔法が使えるなら スリなんて 普通やらないっす。 50 00:05:02,002 --> 00:05:07,007 希少な才能ですし 魔術師学院の門をたたけば 生活は保障されます。 51 00:05:07,007 --> 00:05:10,010 (クルニ)大人も子供も 学院の寮に入れるっす。 52 00:05:10,010 --> 00:05:15,015 卒業したら 魔法師団か冒険者 仕事には困らないっす。 53 00:05:15,015 --> 00:05:16,983 だよねえ。 54 00:05:18,018 --> 00:05:22,022 魔装具を隠し持っていたとすると つじつまは合いますが…。 55 00:05:22,022 --> 00:05:24,024 あっ…。 56 00:05:24,024 --> 00:05:27,027 でも かなり値が張るよね? 57 00:05:27,027 --> 00:05:30,030 盗品かもしれません。 なるほど。 58 00:05:30,030 --> 00:05:31,932 (クルニ)先生 それ どうするっす? 59 00:05:31,932 --> 00:05:34,935 落とし物として届けるよ。 60 00:05:34,935 --> 00:05:37,938 もし スられたものなら 持ち主に戻ってほしいし。 61 00:05:37,938 --> 00:05:41,942 それなら 騎士団庁舎の受付にお持ちください。 62 00:05:41,942 --> 00:05:43,944 遺失物の預かりも やっております。 63 00:05:43,944 --> 00:05:46,947 ありがとう。 そうするよ。 64 00:05:47,948 --> 00:05:51,952 (受付)では お預かりします。 よろしくお願いします。 65 00:05:55,956 --> 00:05:57,958 《これで よし》 66 00:05:57,958 --> 00:06:00,961 《被害はないし 犯人捜しをする気もない》 67 00:06:00,961 --> 00:06:03,964 《ただ…→ 68 00:06:03,964 --> 00:06:09,970 あの年頃の子が あんな目をするのは どうもねえ…》 69 00:06:09,970 --> 00:06:11,972 おっ。 70 00:06:11,972 --> 00:06:13,974 《いつまでも 宿暮らしというわけにもいかないし→ 71 00:06:13,974 --> 00:06:15,976 ぼちぼち 住むところを見つけないと》 72 00:06:15,976 --> 00:06:17,978 《どれどれ?》 73 00:06:17,978 --> 00:06:20,981 《単身者向け賃貸物件 中央区…》 74 00:06:20,981 --> 00:06:22,983 《やっぱり高いな~》 75 00:06:22,983 --> 00:06:25,986 《借りられないこともないけど 飲み代がなくなる》 76 00:06:25,986 --> 00:06:27,988 (ミュイ・フレイア)クソッ…。 ん? 77 00:06:27,988 --> 00:06:29,990 (ミュイ)ない… ない…。 78 00:06:29,990 --> 00:06:32,959 クソッ ここじゃないのか? 79 00:06:32,959 --> 00:06:34,961 捜し物かい? 80 00:06:34,961 --> 00:06:36,930 (ミュイ)るっせえ! アタシに構うな! 81 00:06:36,930 --> 00:06:38,965 あっ! ううっ…。 82 00:06:38,965 --> 00:06:41,968 もしかして ペンダントを捜してる? 83 00:06:41,968 --> 00:06:44,938 ううっ… ううーっ! おっと。 84 00:06:44,938 --> 00:06:46,940 返せ! 今すぐ返せ! 85 00:06:46,940 --> 00:06:48,942 ちょっと… ちょっ… 落ち着いて。 86 00:06:48,942 --> 00:06:51,945 人目につくのは困るし。 うっ ううっ…。 87 00:06:51,945 --> 00:06:53,947 チッ…。 88 00:06:54,948 --> 00:06:59,953 ペンダントは俺が拾って さっき 騎士団庁舎の落とし物係に届けたよ。 89 00:06:59,953 --> 00:07:02,956 クソッ…。 ねえ 一つ いいかな? 90 00:07:02,956 --> 00:07:04,958 あれは 盗んだものではないんだね? 91 00:07:04,958 --> 00:07:06,960 当たり前だ! 92 00:07:06,960 --> 00:07:11,965 失礼なことを聞いて悪かった。 それだけ確認したかったんだ。 93 00:07:11,965 --> 00:07:14,968 じゃあ 一緒に取りに行こうか。 は? 94 00:07:14,968 --> 00:07:17,971 自分が落とし主だって証言するの 面倒でしょ。 95 00:07:17,971 --> 00:07:19,973 俺が一緒なら すぐ済むよ。 96 00:07:19,973 --> 00:07:23,977 あっ ああ…。 クソが。 97 00:07:29,015 --> 00:07:33,987 《道場にも悪ガキはいたけど ここまですさんだ子はいなかったよ》 98 00:07:34,954 --> 00:07:38,959 君 名前は? (ミュイ)おっさんに教えるもんは何もない。 99 00:07:38,959 --> 00:07:41,962 あっ そう。 まあ いいけど。 100 00:07:41,962 --> 00:07:44,964 あんまり おすすめしないよ ああいうのは。 101 00:07:44,964 --> 00:07:46,933 うっ…。 うるせえ。 102 00:07:47,967 --> 00:07:52,939 《目をそらしたということは 悪事に麻痺してるわけではないか》 103 00:07:54,974 --> 00:07:56,943 これだよね? 104 00:07:56,943 --> 00:07:58,945 返せ! まあまあまあ。 105 00:07:58,945 --> 00:08:01,948 返すけどね 少し お話 してからでも…。 106 00:08:01,948 --> 00:08:03,950 話すことなんかねえ! 107 00:08:03,950 --> 00:08:06,953 (アリューシア・シトラス)どうしました? 騒々しい。 108 00:08:06,953 --> 00:08:09,956 アリューシア いいところに来てくれた。 109 00:08:09,956 --> 00:08:12,959 ええっと 先生… この子は? 110 00:08:12,959 --> 00:08:16,963 ああ… なんて言えばいいのか…。 まさか→ 111 00:08:16,963 --> 00:08:19,966 先生の隠し子!? いや 違うよ! 112 00:08:21,000 --> 00:08:23,970 なるほど。 経緯はわかりました。 113 00:08:23,970 --> 00:08:27,974 それで 先生は この少女をどうなさりたいのですか? 114 00:08:27,974 --> 00:08:29,976 どうもできねえんだろ。 115 00:08:29,976 --> 00:08:31,978 スリは現行犯しか捕まらねえよ。 116 00:08:34,914 --> 00:08:39,919 まあ 実際 この子の言うとおりではあるし 俺も 突き出すつもりはないんだ。 117 00:08:39,919 --> 00:08:43,923 だったら もういいだろ。 早くペンダント返せ! 118 00:08:43,923 --> 00:08:45,925 返したら スリやめてくれる? 119 00:08:45,925 --> 00:08:49,929 関係ねえ。 それは 元々 アタシのもんだ。 120 00:08:49,929 --> 00:08:54,934 《根が正直なのかな 口先だけで「やめる」と言わないのは》 121 00:08:55,935 --> 00:09:00,940 騎士団長を目の前にして スリを続けると言うとは 大胆ですね。 122 00:09:00,940 --> 00:09:05,945 ところで 魔法を使ったと聞きましたが 魔装具ではないのですか? 123 00:09:05,945 --> 00:09:07,947 教える必要はねえ。 124 00:09:07,947 --> 00:09:10,950 魔法の才能があるなら 国が生活を保障します。 125 00:09:10,950 --> 00:09:13,953 将来ある少女が身をやつすのは 看過できません。 126 00:09:13,953 --> 00:09:16,956 《俺は いい弟子を持ったよ》 127 00:09:16,956 --> 00:09:18,958 《アリューシアは ただのエリートじゃない》 128 00:09:18,958 --> 00:09:21,961 俺たちは君を陥れたいわけじゃない。 129 00:09:21,961 --> 00:09:24,964 事情があるなら 話してくれないかな? 130 00:09:27,967 --> 00:09:31,971 ペンダント 返すんだろうな。 もちろん。 131 00:09:34,908 --> 00:09:36,910 500万ダルク…。 132 00:09:36,910 --> 00:09:38,945 えっ? えっ? 133 00:09:38,945 --> 00:09:43,950 500万 払えば 魔法で 姉さんを生き返らせてやるって言われた。 134 00:09:43,950 --> 00:09:47,954 ああ… それは また 大金だねえ。 135 00:09:47,954 --> 00:09:50,957 時間も金も足りねえ。 だから…。 136 00:09:50,957 --> 00:09:55,962 犯罪に手を染めている と。 うっ…。 137 00:09:55,962 --> 00:09:58,932 《だまされている 悪い大人に》 138 00:09:58,932 --> 00:10:01,935 《だけど 今 この子に それを告げるのは…》 139 00:10:01,935 --> 00:10:06,940 すみません 少し席を外します。 えっ? ああ…。 140 00:10:09,943 --> 00:10:12,946 《なかなかに気まずいなあ》 141 00:10:12,946 --> 00:10:14,948 あの~… 食べないの? 142 00:10:14,948 --> 00:10:17,951 (ミュイ)いらねえ。 早くペンダント返せ! 143 00:10:17,951 --> 00:10:19,953 (おなかが鳴る音) うっ…。 144 00:10:21,955 --> 00:10:23,957 ちょっと待ってて。 145 00:10:24,958 --> 00:10:28,962 (ドアの開閉音) 146 00:10:28,962 --> 00:10:30,964 (ミュイ)ううっ…。 147 00:10:30,964 --> 00:10:33,967 もらってきた。 お菓子より こっちのほうがいいよね? 148 00:10:33,967 --> 00:10:35,969 あっ…。 149 00:10:40,974 --> 00:10:42,976 今日 会えてよかったよ。 150 00:10:42,976 --> 00:10:44,978 財布 スられかけといて言うのも あれだけど→ 151 00:10:44,978 --> 00:10:48,014 君が あまりにも殺伐としていたから。 152 00:10:48,014 --> 00:10:51,017 しがないおっさんに 大したことはできないけど→ 153 00:10:51,017 --> 00:10:53,019 話くらいはしてみたい。 154 00:10:53,019 --> 00:10:54,988 でも この大都会じゃ→ 155 00:10:54,988 --> 00:10:57,991 もう一度 出くわすこともないだろう と思っていたら→ 156 00:10:57,991 --> 00:11:00,994 ひょっこり現れたんでね。 157 00:11:00,994 --> 00:11:05,999 まあ アリューシアも巻き込んだし 悪いようにはならないと思うよ。 158 00:11:08,001 --> 00:11:14,007 あの~… そろそろ 名前くらい 教えてくれてもいいんじゃないかな? 159 00:11:14,007 --> 00:11:17,010 あっ 俺は ベリル・ガーデナントね。 160 00:11:18,011 --> 00:11:20,013 ミュイ。 ん? 161 00:11:20,013 --> 00:11:22,015 ミュイ・フレイア。 162 00:11:22,015 --> 00:11:25,018 ミュイちゃんか。 わかった。 163 00:11:25,018 --> 00:11:28,021 ガキ扱いすんじゃねえ。 アハハハハ…。 164 00:11:28,021 --> 00:11:31,024 あっ そうだ。 これ 返さないとね。 165 00:11:31,024 --> 00:11:33,026 あっ…。 166 00:11:34,961 --> 00:11:37,964 《そういう顔もするんだな》 167 00:11:37,964 --> 00:11:39,966 帰る。 えっ? 168 00:11:39,966 --> 00:11:41,968 (ドアの開く音) (ルーシー・ダイアモンド)邪魔するぞ。 169 00:11:42,969 --> 00:11:44,971 あっ…。 170 00:11:44,971 --> 00:11:47,974 《ルーシーを呼びに行ってたのか》 171 00:11:47,974 --> 00:11:49,976 (ルーシー)話は全て聞いた。 172 00:11:49,976 --> 00:11:53,980 おぬしが魔法の素養を持っておるなら ありがたい話よ。 173 00:11:53,980 --> 00:11:55,982 魔術師は常に不足しておるからの。 174 00:11:55,982 --> 00:11:57,984 (ミュイ)誰だよ お前。 175 00:11:57,984 --> 00:11:59,986 わしはルーシー・ダイアモンド。 176 00:11:59,986 --> 00:12:01,988 レベリス王国 魔法師団長を務めておる。 177 00:12:01,988 --> 00:12:04,991 嘘つけ! ガキじゃねえか。 178 00:12:04,991 --> 00:12:07,994 そういきり立つな。 茶でも飲んで落ち着け。 179 00:12:07,994 --> 00:12:10,997 ん? 冷めておるではないか。 180 00:12:11,998 --> 00:12:13,100 はっ…! 181 00:12:13,100 --> 00:12:16,002 あっ ああっ…。 182 00:12:17,003 --> 00:12:19,005 (ルーシー)嘘ではないと わかったか? 183 00:12:19,005 --> 00:12:21,040 はっ… ああ…。 184 00:12:21,040 --> 00:12:24,010 《俺の時より わからせ方が優しい》 185 00:12:24,010 --> 00:12:26,012 《テーブル焦げてるけど》 186 00:12:27,013 --> 00:12:29,015 (ルーシー)で こやつの名は? ミュイだ。 187 00:12:29,015 --> 00:12:33,953 (ルーシー)ミュイよ 魔術師学院に入るがいい。 あとのことは わしらが…。 188 00:12:33,953 --> 00:12:35,955 そんな暇ねえんだよ! ほっといてくれ! 189 00:12:35,955 --> 00:12:37,957 それとも 500万くれるのか? 190 00:12:37,957 --> 00:12:39,959 その金は何に使う? 191 00:12:39,959 --> 00:12:43,963 魔術師に払うんだよ。 姉さんを生き返らせるんだ! 192 00:12:43,963 --> 00:12:47,967 いくら金を積もうが 蘇生魔法など できはせん。 193 00:12:47,967 --> 00:12:51,971 (ミュイ)はあ!? んなわけねえだろ! だって 姉さんは…。 194 00:12:51,971 --> 00:12:53,973 ルーシー ちょっと…。 195 00:12:53,973 --> 00:12:58,978 アリューシアから聞いた。 いずれわかることを先送りにしてどうする。 196 00:12:58,978 --> 00:13:01,981 先生の思いやりを無にするようで 恐縮ですが→ 197 00:13:01,981 --> 00:13:04,984 ここは ルーシー団長にお任せするのが最善かと。 198 00:13:06,986 --> 00:13:10,990 勝手にまとめてんじゃねえよ。 姉さんは生き返る。 199 00:13:10,990 --> 00:13:12,992 アタシは見たんだ。 200 00:13:12,992 --> 00:13:22,001 ♬~ 201 00:13:22,001 --> 00:13:24,003 (ミュイの声)ほんの一瞬だけど→ 202 00:13:24,003 --> 00:13:27,006 あいつは死体を生き返らせた。 203 00:13:27,006 --> 00:13:30,009 完全な蘇生には500万。 204 00:13:30,009 --> 00:13:35,014 金を入れ続けてる間は 姉さんの体は腐らせないって約束もした。 205 00:13:35,982 --> 00:13:37,984 (ルーシー)くだらんまやかしじゃ。 206 00:13:37,984 --> 00:13:41,988 蘇生魔法などというものは この世に存在せん。 207 00:13:41,988 --> 00:13:43,990 (ミュイ)信じられるかよ…。 208 00:13:43,990 --> 00:13:46,993 生涯を魔法研究に費やした わしより→ 209 00:13:46,993 --> 00:13:49,996 子供にスリをさせるクズを信じるか? 210 00:13:49,996 --> 00:13:51,998 うっ…。 211 00:13:51,998 --> 00:13:56,002 《人間 誰しも 信じたいことを信じるもんだ》 212 00:13:56,002 --> 00:14:00,006 《世間が狭い子供なら なおさら無理もない》 213 00:14:00,006 --> 00:14:03,009 ミュイよ そやつの名は? 214 00:14:03,009 --> 00:14:05,011 (ミュイ)聞いてどうする? 215 00:14:05,011 --> 00:14:06,979 仮に そやつが嘘をついているなら→ 216 00:14:06,979 --> 00:14:10,983 おぬしの姉は魂を汚され 侮辱されているということになる。 217 00:14:10,983 --> 00:14:12,985 (ミュイ)はっ…! 218 00:14:12,985 --> 00:14:15,021 (ルーシー)そんなことは許せまい。 219 00:14:15,021 --> 00:14:17,990 (ミュイ)許せねえに決まってる。 220 00:14:17,990 --> 00:14:21,994 嘘か誠か 問い詰めて はっきりさせてやる。 221 00:14:24,997 --> 00:14:31,003 (ルーシー)わしが嘘で そやつが誠なら 500万ダルクは わしが用立てても構わん。 222 00:14:31,003 --> 00:14:33,005 その者の名は? 223 00:14:35,942 --> 00:14:37,944 …宵闇。 224 00:14:37,944 --> 00:14:39,946 あっ…。 はっ…。 225 00:14:39,946 --> 00:14:42,949 ミュイ 案内せい。 えっ? 今から行くの? 226 00:14:42,949 --> 00:14:46,953 この子がアジトに顔を出さないまま 時間が経つと警戒されますので→ 227 00:14:46,953 --> 00:14:50,957 すぐに向かうのは賛成です。 私も同行します。 228 00:14:50,957 --> 00:14:53,960 (ルーシー)おぬしや騎士団員は目立ちすぎる。 229 00:14:53,960 --> 00:14:55,962 ベリルだけ来れば良い。 230 00:14:55,962 --> 00:14:58,965 盗賊くらい ルーシー1人で十分じゃないのか? 231 00:14:58,965 --> 00:15:00,967 行きたいんじゃろ? 232 00:15:01,968 --> 00:15:03,970 うーん…。 233 00:15:03,970 --> 00:15:08,975 子供を食いものにする 大人ってのは どうにもねえ。 234 00:15:13,012 --> 00:15:19,018 (ルーシー)すると ミュイは 物心ついた時から 姉と2人で暮らしてきたということか。 235 00:15:19,018 --> 00:15:21,020 だから なんだ。 236 00:15:21,020 --> 00:15:24,023 そんな奴 アタシが生まれたとこにはゴロゴロいた。 237 00:15:24,023 --> 00:15:26,025 (ルーシー)通称 南東区。 238 00:15:26,025 --> 00:15:31,030 南区と東区の境目は治安が悪く 孤児も多いからの。 239 00:15:31,030 --> 00:15:34,934 じゃが 南東区出身の魔術師もおるよ。 240 00:15:34,934 --> 00:15:38,938 どこで生まれようが どんな育ちだろうが ミュイはミュイだ。 241 00:15:40,940 --> 00:15:44,944 違いない。 さて… この辺りか? 242 00:15:44,944 --> 00:15:46,946 (ミュイ)あそこを曲がる。 243 00:15:47,947 --> 00:15:49,949 宵闇の魔手…→ 244 00:15:49,949 --> 00:15:53,953 こんな 大通りから一本入っただけの所に アジトがあるのか。 245 00:15:53,953 --> 00:15:56,956 (ルーシー)小石を隠すには砂利の中と言うじゃろ。 246 00:15:56,956 --> 00:15:58,958 寂れた場所より潜みやすいわ。 247 00:15:58,958 --> 00:16:02,962 やっぱり ロングソードを借りてくればよかったかな。 248 00:16:02,962 --> 00:16:05,965 おぬしの腕なら木剣で十分じゃろ。 249 00:16:05,965 --> 00:16:08,968 さて 入るぞ。 ここは開かない。 250 00:16:08,968 --> 00:16:10,970 裏に隠し扉がある。 251 00:16:10,970 --> 00:16:13,973 面倒じゃ。 ここで良い。 252 00:16:14,974 --> 00:16:16,976 (爆発音) 253 00:16:16,976 --> 00:16:19,979 うっ ううっ…。 むちゃくちゃするなあ。 254 00:16:19,979 --> 00:16:21,981 (盗賊)なんだ? お前ら! (盗賊)ミュイじゃねえか。 どういうことだ? 255 00:16:21,981 --> 00:16:23,983 (ミュイ)うっ…。 256 00:16:23,983 --> 00:16:26,986 (盗賊)おい ここがどこだかわかってんのか? 257 00:16:26,986 --> 00:16:28,988 (ルーシー)触るな 無礼者。 258 00:16:28,988 --> 00:16:30,990 うわっ! 259 00:16:30,990 --> 00:16:32,992 ぐあっ…! 260 00:16:33,926 --> 00:16:36,929 (ルーシー)おぬしらの頭目に話があるんじゃが…→ 261 00:16:36,929 --> 00:16:38,931 ふむ そこか。 262 00:16:38,931 --> 00:16:41,968 ベリルよ そっちは任せるぞ。 263 00:16:41,968 --> 00:16:43,970 わかった。 264 00:16:43,970 --> 00:16:46,973 木剣だと? なめやがって! 265 00:16:46,973 --> 00:16:48,975 ミュイは そこにいて。 フン…。 266 00:16:48,975 --> 00:16:52,979 (盗賊)おい ミュイ! こんな奴ら連れてきて どうなるか わかってんだろうな! 267 00:16:52,979 --> 00:16:54,947 あっ… ああっ…! 268 00:16:55,982 --> 00:16:57,984 ぐあっ…! うっ ううっ…。 269 00:16:57,984 --> 00:16:59,952 ああっ…。 くっ…。 270 00:17:02,955 --> 00:17:05,958 (足音) 271 00:17:08,961 --> 00:17:10,963 貴様が宵闇か? 272 00:17:10,963 --> 00:17:15,968 (宵闇)上が騒がしいと思ったら 招かれざる客のお出ましとは。 273 00:17:15,968 --> 00:17:21,974 (ルーシー)死者を蘇生できるなどという嘘で 魔法を冒涜したのは 貴様だな? 274 00:17:23,976 --> 00:17:25,978 ああ~。 275 00:17:25,978 --> 00:17:31,918 魔法師団長様は それが気に食わないと わざわざ文句を言いに来たのか? 276 00:17:31,918 --> 00:17:33,920 (瓶が割れる音) 277 00:17:33,920 --> 00:17:35,922 わしを知っておるのか。 278 00:17:35,922 --> 00:17:38,925 まあ 今さら詫びを入れても遅いがな。 279 00:17:38,925 --> 00:17:40,927 フフッ…。 280 00:17:42,929 --> 00:17:44,964 (宵闇)はい ドーン! 281 00:17:44,964 --> 00:17:46,966 フフフフ…。 282 00:17:46,966 --> 00:17:48,935 はっ? 283 00:17:49,969 --> 00:17:53,973 (ルーシー) 随分と強い魔装具を持っておるんじゃな。 284 00:17:53,973 --> 00:17:55,942 こういうのもあるぜ。 285 00:18:00,980 --> 00:18:05,985 なるほど。 魔装具の力で死体を動かし ミュイをたぶらかしたか。 286 00:18:05,985 --> 00:18:09,956 ガキは馬鹿だから簡単にだませる。 287 00:18:10,990 --> 00:18:12,959 (宵闇)ほいっ。 288 00:18:13,993 --> 00:18:15,995 ガキは貴様じゃ。 289 00:18:15,995 --> 00:18:17,997 お前 偉そうで むかつくな。 290 00:18:17,997 --> 00:18:19,999 死んどけ。 291 00:18:19,999 --> 00:18:22,969 ガキにガキと言って何が悪い! 292 00:18:25,004 --> 00:18:27,006 ん? 293 00:18:27,006 --> 00:18:29,008 ぐあっ…! 294 00:18:29,008 --> 00:18:31,010 うごぉおおおっ…! 295 00:18:31,010 --> 00:18:32,979 カッ…。 296 00:18:34,914 --> 00:18:39,919 高いおもちゃで本物に勝てると思うとるのが ガキなんじゃ。 297 00:18:41,921 --> 00:18:44,924 ううっ…。 (盗賊)うおおーっ…! 298 00:18:46,926 --> 00:18:49,929 ぐあっ…! あっ ああっ…。 299 00:18:49,929 --> 00:18:51,931 ハァーッ! 300 00:18:52,932 --> 00:18:55,935 ガッ…! (盗賊)うおっ…! 301 00:18:55,935 --> 00:18:57,937 うっ…。 302 00:18:57,937 --> 00:18:59,972 (ミュイ)つ… 強え…。 303 00:18:59,972 --> 00:19:02,942 (盗賊)クソガキ… 裏切ったな! (ミュイ)はっ…。 304 00:19:02,942 --> 00:19:04,944 散々 ボスに世話になっ…。 305 00:19:04,944 --> 00:19:06,946 ぐっ…。 306 00:19:07,947 --> 00:19:09,949 フゥ…。 307 00:19:09,949 --> 00:19:12,952 終わったようじゃな。 うん。 ルーシーのほうは? 308 00:19:16,956 --> 00:19:18,958 こいつが? (ミュイ)宵闇だ…。 309 00:19:18,958 --> 00:19:22,962 (ルーシー)死んではおらんよ。 当分 動けんようにはしたがな。 310 00:19:23,963 --> 00:19:27,967 さっきの術を再び食らいたくなければ 真実を言え。 311 00:19:27,967 --> 00:19:29,969 蘇生魔法はあるのか? 312 00:19:29,969 --> 00:19:33,906 ない…。 もう 勘弁して く れ…。 313 00:19:33,906 --> 00:19:36,909 はっ…! くっ…。 314 00:19:38,911 --> 00:19:40,913 (ルーシー)さて 用は済んだ。 315 00:19:40,913 --> 00:19:45,918 こいつらを運んでもらわんといかんし 騎士団を呼んでくるか。 316 00:19:45,918 --> 00:19:49,922 ベリルは残って見張りを頼む。 うん。 317 00:19:49,922 --> 00:19:55,928 ♬~ 318 00:19:55,928 --> 00:20:00,933 ここに お姉さんの亡きがらが? あったんだ。 319 00:20:00,933 --> 00:20:03,936 なのに… ない…。 320 00:20:04,937 --> 00:20:07,940 (ミュイ)これしかなくなっちまった。 321 00:20:07,940 --> 00:20:10,943 姉さんが生き返らないってことは もうわかったよ。 322 00:20:10,943 --> 00:20:14,947 アタシは これから どうすりゃいいんだ…。 323 00:20:14,947 --> 00:20:20,953 《どんな形であれ 関わった以上 少しでも豊かで幸せな人生を送ってほしい》 324 00:20:20,953 --> 00:20:23,956 《そう思うのは わがままだろうか?》 325 00:20:23,956 --> 00:20:25,958 《出過ぎたまねだろうか?》 326 00:20:25,958 --> 00:20:28,961 どうなるんだ アタシは…。 327 00:20:28,961 --> 00:20:33,966 なんとかなるし なんとかするさ。 それが大人の責任だ。 328 00:20:33,966 --> 00:20:36,969 (ミュイ)そんな大人 どこにいる? ん? 329 00:20:36,969 --> 00:20:40,973 「悪いようにはしない」とか 「お前のためだ」とか口で言うだけで→ 330 00:20:40,973 --> 00:20:45,978 結局 アタシや姉さんを いいように利用する奴らしかいなかった。 331 00:20:45,978 --> 00:20:50,983 そういう大人もいるのは知ってるけど そうじゃないのもいるんだよ。 332 00:20:50,983 --> 00:20:53,986 俺が言っても説得力ないか…。 333 00:20:53,986 --> 00:20:55,988 なんで おっさんが困ってるんだよ。 334 00:20:55,988 --> 00:20:57,990 いやあ なんでかな…。 335 00:20:57,990 --> 00:21:00,993 (ミュイ)おっさん さっき 怒ってたな。 えっ? 336 00:21:00,993 --> 00:21:03,996 最後 アタシに なんか言ってきた奴。 337 00:21:03,996 --> 00:21:05,998 ああ~。 ちょっと その…→ 338 00:21:05,998 --> 00:21:09,001 イラッとくる顔だったんで つい… ね。 339 00:21:09,001 --> 00:21:11,003 アハハ… ハハ…。 340 00:21:11,003 --> 00:21:14,006 フッ…。 変わってんな おっさん。 341 00:21:14,006 --> 00:21:16,008 そう? 342 00:21:17,009 --> 00:21:21,013 (ヘンブリッツ)ご協力 感謝します。 全員 厳重に拘束し 馬車に乗せました。 343 00:21:21,013 --> 00:21:25,017 (ルーシー)頭目は 分不相応な魔装具をいくつも持っておった。 344 00:21:25,017 --> 00:21:28,020 裏で糸を引く者がおるはずじゃ。 345 00:21:28,020 --> 00:21:34,026 念のため 魔装具は全て外しました。 明日から尋問にかけます。 では。 346 00:21:34,960 --> 00:21:38,964 ミュイは ひとまず わしが預かる。 それで良いな? ベリル。 347 00:21:38,964 --> 00:21:40,966 うん。 頼むよ。 348 00:21:44,970 --> 00:21:46,972 では 帰るぞ ミュイ。 349 00:21:47,973 --> 00:21:49,975 またね ミュイ。 350 00:21:49,975 --> 00:21:51,977 ああ またな。 351 00:22:02,988 --> 00:22:04,990 ああっ…! 352 00:22:04,990 --> 00:22:06,992 なっ…!? 353 00:22:07,993 --> 00:22:10,996 (レビオス・サルレオネ)口封じは間に合ったのか? 354 00:22:10,996 --> 00:22:12,998 (シュプール)はい。 355 00:22:12,998 --> 00:22:16,001 奴の体内に 魔装具を仕込んでくださっていたおかげで→ 356 00:22:16,001 --> 00:22:18,003 作業は容易でした。 357 00:22:18,003 --> 00:22:21,006 (レビオス)彼は もう 十分に働いた。 358 00:22:21,006 --> 00:22:26,011 これらを素材とし 神の奇跡を再現する…。 359 00:22:26,011 --> 00:22:30,015 (レビオス)私の手で。 フッ…。 360 00:22:32,952 --> 00:22:37,957 ♬~ 361 00:24:01,974 --> 00:24:07,980 〈若者の食べっぷりには勢いがあるが 年を重ねると じっくり味わいたくなる〉 362 00:24:07,980 --> 00:24:09,982 〈…などと かっこつけてみたが→ 363 00:24:09,982 --> 00:24:11,984 消化能力が落ちてるだけだったりもする〉 364 00:24:11,984 --> 00:24:15,988 〈次回 「片田舎のおっさん、死者と対峙する」〉