1 00:00:33,934 --> 00:00:35,936 (ベリル・ガーデナント)《なんと これが俺の家》 2 00:00:35,936 --> 00:00:37,938 《狭いが庭付き》 3 00:00:37,938 --> 00:00:40,941 《おまけに水道も風呂もある》 4 00:00:40,941 --> 00:00:43,944 《さすが 元ルーシーの家だ》 5 00:00:43,944 --> 00:00:46,947 《しかし… 行きがかり上とはいえ→ 6 00:00:46,947 --> 00:00:50,951 首都に持ち家とは 分不相応にも程があるよ》 7 00:00:50,951 --> 00:00:55,956 《住み始めて5日経つけど まだ全然慣れない…》 8 00:00:57,958 --> 00:00:59,960 フウ…。 ⚞(足音) 9 00:00:59,960 --> 00:01:01,962 あっ おはよう。 (ミュイ・フレイア)ん…。 10 00:01:02,963 --> 00:01:06,967 《そして この状況にも慣れない…》 11 00:01:06,967 --> 00:01:08,969 《行きがかり上とはいえ→ 12 00:01:08,969 --> 00:01:12,973 思春期の女の子と 同居することになるとは…》 13 00:01:12,973 --> 00:01:16,977 朝ご飯 遅くなってすまないね。 料理は不慣れなもんで。 14 00:01:16,977 --> 00:01:19,980 (ミュイ)…適当でいいのに。 15 00:01:19,980 --> 00:01:23,984 今日のおかず こんなんでよかった? 好きなものとかある? 16 00:01:23,984 --> 00:01:25,986 (ミュイ)食えれば なんでもいい。 17 00:01:25,986 --> 00:01:29,990 あ… そう。 あと 昨日着てた服 洗濯するから…。 18 00:01:29,990 --> 00:01:31,925 (ミュイ)いい。 自分でやる。 19 00:01:31,925 --> 00:01:33,927 あ… そう…。 20 00:01:33,927 --> 00:01:35,929 《でも 君の洗濯って→ 21 00:01:35,929 --> 00:01:39,933 せっけん使わないで 水にさらして 絞って干すだけだよね…》 22 00:01:39,933 --> 00:01:43,937 《あらゆる面において すっごく遠慮されてる気がする…》 23 00:01:43,937 --> 00:01:45,939 あ…。 何? 24 00:01:45,939 --> 00:01:48,942 その… トイレ借りてもいいか? 25 00:01:48,942 --> 00:01:51,945 あのね それ 毎回聞かれるけど→ 26 00:01:51,945 --> 00:01:55,949 ここはミュイの家でもあるんだから 変に遠慮しないで…。 27 00:01:55,949 --> 00:01:59,953 …わかった。 これからは無断で使うようにする。 28 00:01:59,953 --> 00:02:01,955 無断って!? 29 00:02:01,955 --> 00:02:03,957 (ため息) 30 00:02:03,957 --> 00:02:25,979 ♬~ 31 00:03:47,961 --> 00:03:51,965 《この年頃の子供は 道場で散々相手してきたのに→ 32 00:03:51,965 --> 00:03:54,968 やはり 同居となると勝手が違う…》 33 00:03:54,968 --> 00:03:59,973 《しかし 一緒に暮らしていく以上 遠慮されっぱなしでは つらすぎる》 34 00:03:59,973 --> 00:04:02,976 《どうにかして距離を縮めないと…》 35 00:04:02,976 --> 00:04:06,980 この串焼き 若い女の子に人気なんだよ。 ん。 36 00:04:06,980 --> 00:04:10,984 《クルニとフィッセルが よく食べてる ってだけなんだけど→ 37 00:04:10,984 --> 00:04:12,986 一応 嘘じゃないからね…》 38 00:04:12,986 --> 00:04:16,990 味は どうだい? めちゃくちゃうまい。 39 00:04:16,990 --> 00:04:19,993 《よし。 食べ歩きで仲良くなるぞ作戦 まずまずだな》 40 00:04:19,993 --> 00:04:21,962 《お次は…》 41 00:04:22,996 --> 00:04:27,000 劇場…? ミュイは お芝居 見たことある? 42 00:04:27,000 --> 00:04:29,002 (ミュイ)ねえに決まってるだろ。 43 00:04:29,002 --> 00:04:32,906 俺も ずっと田舎暮らしで 本格的なやつを見てみたかったんだ。 44 00:04:32,906 --> 00:04:35,909 付き合ってもらえるかな? (ミュイ)まあ いいけど…。 45 00:04:35,909 --> 00:04:37,911 じゃ 入ろう。 46 00:04:38,912 --> 00:04:43,917 (役者)あなた様を愛するが故 あなた様を許すことができないのです。 47 00:04:43,917 --> 00:04:47,921 (役者)汝を愛し続けるために 汝の許しは請わぬ! 48 00:04:47,921 --> 00:04:49,923 (観客の拍手と歓声) 49 00:04:49,923 --> 00:04:54,928 さすが大きな劇場の芝居 見応えあったな。 ミュイは どうだった? 50 00:04:54,928 --> 00:05:00,934 (ミュイ)ん… 主役の男が勝手なこと言ってて むかついたけど 結構面白かった。 51 00:05:00,934 --> 00:05:02,936 ほほう…。 52 00:05:02,936 --> 00:05:06,940 俺は ヒロインのほうが わがままに見えたけど ミュイが言うのも一理あるね。 53 00:05:06,940 --> 00:05:09,943 まあ 楽しめたんなら何よりだ。 54 00:05:09,943 --> 00:05:14,948 《うん。 一緒に芝居を見たことで 共通の話題もできた》 55 00:05:14,948 --> 00:05:17,951 《この調子で距離を縮めていければ…》 56 00:05:21,955 --> 00:05:24,958 別に ついてこなくてもいいのに。 57 00:05:24,958 --> 00:05:26,960 まあ そう言わないで…。 58 00:05:26,960 --> 00:05:30,964 一応 後見人としての ごあいさつもあるからね。 59 00:05:30,964 --> 00:05:34,901 あと 俺も 魔術師学院に興味がないわけじゃないし。 60 00:05:34,901 --> 00:05:36,903 おっ ここが校門か。 61 00:05:37,938 --> 00:05:40,907 大きいね。 うん…。 62 00:05:41,942 --> 00:05:44,911 おお… おお…。 63 00:05:45,946 --> 00:05:47,914 よしよし 安定してる! 64 00:05:48,949 --> 00:05:50,951 とりあえず 職員室を探さないと。 65 00:05:50,951 --> 00:05:55,956 ⚟あの もしかして 転入希望の生徒さんと親御さんですか? 66 00:05:55,956 --> 00:05:58,959 えっ? はい そうですけど…。 67 00:05:58,959 --> 00:06:03,930 私 キネラ・ファインと申しまして この魔術師学院で教師を務めております。 68 00:06:03,930 --> 00:06:06,933 ご丁寧に どうも。 ベリル・ガーデナントと申します。 69 00:06:06,933 --> 00:06:09,936 こちらはミュイです。 どうも。 70 00:06:09,936 --> 00:06:12,939 良ければ ご案内いたしましょうか? 71 00:06:12,939 --> 00:06:15,942 助かります。 立派な学院に気おされて→ 72 00:06:15,942 --> 00:06:18,945 勝手もわからず 立ち尽くしていたところでしたので。 73 00:06:18,945 --> 00:06:21,948 よ… よろしく… お願いします…。 74 00:06:21,948 --> 00:06:23,950 《おっ ミュイが硬くなってる…》 75 00:06:23,950 --> 00:06:25,952 《ちょっとかわいいな》 76 00:06:25,952 --> 00:06:28,955 フフフ… そんなに緊張しなくても大丈夫ですよ。 77 00:06:28,955 --> 00:06:30,957 では こちらへ。 78 00:06:39,899 --> 00:06:41,901 《窓は全部ガラスか…》 79 00:06:41,901 --> 00:06:44,904 《さすが国内随一の教育機関だな》 80 00:06:44,904 --> 00:06:48,909 ところで 当学院には どなたかのご紹介で? 81 00:06:48,909 --> 00:06:53,913 はい。 ルー… ダイアモンド魔法師団長が勧めてくれまして。 82 00:06:53,913 --> 00:06:57,918 あら 学院長直々のお声がけでしたのね。 83 00:06:57,918 --> 00:07:00,921 (生徒たち)キネラ先生 おはようございます。 84 00:07:00,921 --> 00:07:02,923 (キネラ)はい おはようございます。 85 00:07:02,923 --> 00:07:05,925 みんな 礼儀正しいですね。 86 00:07:05,925 --> 00:07:08,928 国を代表する魔術師に なるかもしれない子たちですから→ 87 00:07:08,928 --> 00:07:12,933 その辺りの教育も カリキュラムに組み込まれています。 88 00:07:12,933 --> 00:07:16,937 《うーむ… ミュイは この雰囲気になじめるのだろうか》 89 00:07:16,937 --> 00:07:19,940 《時間がかかるかもしれない…》 90 00:07:20,940 --> 00:07:25,945 学院長の推薦状がありますので 適性試験は免除となります。 91 00:07:25,945 --> 00:07:27,947 よかったね ミュイ。 92 00:07:27,947 --> 00:07:29,950 おう…。 う… うん。 93 00:07:29,950 --> 00:07:33,887 (キネラ)ところで ミュイさん 魔法専攻は お決まりですか? 94 00:07:33,887 --> 00:07:35,889 魔法専攻…? 95 00:07:35,889 --> 00:07:38,892 魔法には いくつかの体系がありまして→ 96 00:07:38,892 --> 00:07:41,895 ほとんどの魔術師は 得意不得意がありますから。 97 00:07:41,895 --> 00:07:45,899 はあ…。 アタシは 炎しか出せない…。 98 00:07:45,899 --> 00:07:49,903 でしたら ミュイさんは 攻性魔法が向いているかもしれませんね。 99 00:07:49,903 --> 00:07:53,907 こうせ…? すみません 魔法のほうは からっきしでして。 100 00:07:53,907 --> 00:07:55,942 ご説明します。 101 00:07:55,942 --> 00:07:58,912 魔法は大別すると→ 102 00:07:58,912 --> 00:08:02,916 攻性魔法 防性魔法 回復魔法→ 103 00:08:02,916 --> 00:08:06,920 強化魔法 生活魔法の5体系があり→ 104 00:08:06,920 --> 00:08:09,923 炎を出すのは攻性魔法の一種ということです。 105 00:08:10,924 --> 00:08:12,926 なるほど…。 106 00:08:12,926 --> 00:08:14,928 (キネラ)あとは そうですね→ 107 00:08:14,928 --> 00:08:16,930 学生寮に入られるかどうか 決めておいてください。 108 00:08:16,930 --> 00:08:19,933 え? 寮があるんですか? 109 00:08:19,933 --> 00:08:24,938 はい。 地方出身者に限らず 近隣からの学生も 多く入寮していますよ。 110 00:08:24,938 --> 00:08:26,940 ご覧になっていかれますか? 111 00:08:26,940 --> 00:08:30,944 あ… ええ…。 エヘヘ…。 112 00:08:30,944 --> 00:08:34,914 (キネラ)授業中ですので 寮生は出払ってますけど。 113 00:08:34,914 --> 00:08:37,884 広くてきれいですね。 114 00:08:37,884 --> 00:08:39,886 はあ~…! 115 00:08:41,921 --> 00:08:43,890 んっ…? 116 00:08:43,890 --> 00:08:45,892 (キネラ)ここが食堂です。 117 00:08:45,892 --> 00:08:49,896 朝昼晩と3食 栄養面に配慮したものが提供されます。 118 00:08:49,896 --> 00:08:51,898 (2人)はあ~…! 119 00:08:51,898 --> 00:08:55,902 (キネラ)お風呂は交代で使うので あまりゆっくりはできませんね。 120 00:08:55,902 --> 00:08:57,904 え… ええ…!? わあ…! 121 00:08:57,904 --> 00:09:01,908 (キネラ)ここは現在 空き部屋ですが 必要な家具は備えています。 122 00:09:01,908 --> 00:09:03,910 お… おお…! 123 00:09:05,912 --> 00:09:09,949 なんか すごい立派な寮だったね…。 (ミュイ)ん…。 124 00:09:09,949 --> 00:09:11,951 中央区まで戻って→ 125 00:09:11,951 --> 00:09:14,921 どっかで昼ご飯 食べて帰るか。 ん。 126 00:09:15,955 --> 00:09:19,959 《あんなにいい寮があるなら そこで暮らしたほうがいい…》 127 00:09:19,959 --> 00:09:24,964 《いや でも 他の子供たちとの共同生活に ミュイは順応できるのか?》 128 00:09:24,964 --> 00:09:28,935 《やはり しばらく 俺と一緒に生活したほうが…》 129 00:09:29,969 --> 00:09:31,871 何か食べたいものある? 130 00:09:31,871 --> 00:09:33,873 …別に。 なんでも。 131 00:09:34,874 --> 00:09:38,878 《うーむ。 この態度は 同世代の子たちに受け入れられるのか?》 132 00:09:38,878 --> 00:09:40,880 《いや 待て→ 133 00:09:40,880 --> 00:09:43,883 そもそも 相手が俺みたいなおっさんだから こんな感じになっちゃうのか…?》 134 00:09:45,885 --> 00:09:49,889 腸詰めが自慢の店…。 ここでいい? ん。 135 00:09:49,889 --> 00:09:52,892 満席だな…。 他を当たるか。 136 00:09:52,892 --> 00:09:54,894 (スレナ・リサンデラ)先生! え? 137 00:09:54,894 --> 00:09:56,896 スレナじゃないか 奇遇だね。 138 00:09:56,896 --> 00:10:00,900 私と相席で良ければですが 座られますか? 139 00:10:00,900 --> 00:10:02,902 助かるよ ありがとう。 140 00:10:03,903 --> 00:10:07,907 お礼を言うのが遅れたけど 新しい剣をありがとう。 141 00:10:07,907 --> 00:10:09,909 すごい業物だよ。 142 00:10:09,909 --> 00:10:12,912 いえ 当然のことをしたまでです。 143 00:10:13,913 --> 00:10:16,916 ところで 先生 その子は? 144 00:10:16,916 --> 00:10:19,919 うーん どこから話したもんか…。 145 00:10:20,920 --> 00:10:23,923 込み入った事情があるというのは お察ししますが。 146 00:10:23,923 --> 00:10:27,927 とりあえず この子の名前はミュイ。 ども…。 147 00:10:27,927 --> 00:10:32,932 スレナ・リサンデラだ。 先生には過去 お世話になった。 148 00:10:32,932 --> 00:10:35,935 結論から言えば 俺は ミュイの後見人になっていて→ 149 00:10:35,935 --> 00:10:37,937 今は一緒に住んでいる。 150 00:10:38,938 --> 00:10:40,940 (むせる声) 151 00:10:40,940 --> 00:10:43,943 《そんなにびっくりする話かな?》 152 00:10:43,943 --> 00:10:45,945 失礼しました。 153 00:10:45,945 --> 00:10:49,949 まあ 私が口を挟む問題でもないと 思いますが…。 154 00:10:49,949 --> 00:10:51,951 (店員)お待たせしました! 155 00:10:51,951 --> 00:10:55,955 さあ 食べようか ミュイ。 (ミュイ)ん。 156 00:10:55,955 --> 00:10:59,959 スレナ 仕事のほうは 最近どうなんだい? 157 00:10:59,959 --> 00:11:03,963 この時期は 毎年 首都近辺でのモンスター狩りが多いですね。 158 00:11:03,963 --> 00:11:07,967 季節によって出やすいモンスターがいるのか。 159 00:11:07,967 --> 00:11:12,972 いえ。 近日 スフェンドヤードバニアの 使節団が来訪するので。 160 00:11:12,972 --> 00:11:14,974 使節団? 161 00:11:14,974 --> 00:11:18,978 ご存じありませんでしたか。 年に一度の友好行事です。 162 00:11:18,978 --> 00:11:20,980 そのため 治安向上の一環として→ 163 00:11:20,980 --> 00:11:24,984 周辺のモンスター狩りが ギルドに依頼されるというわけです。 164 00:11:24,984 --> 00:11:28,988 冒険者といえども 国のしがらみはあるってことか。 165 00:11:30,990 --> 00:11:32,926 うまい腸詰めだった。 166 00:11:32,926 --> 00:11:36,930 俺は騎士団庁舎に寄っていくから ミュイは先に帰ってて。 167 00:11:36,930 --> 00:11:38,932 ん… わかった。 168 00:11:38,932 --> 00:11:41,935 あっ そうそう ミュイは魔術師学院に通うんだ。 169 00:11:41,935 --> 00:11:44,938 スレナからも激励してもらえるかな? 170 00:11:44,938 --> 00:11:47,941 ほう 魔術の素養が…。 171 00:11:47,941 --> 00:11:51,945 魔術師学院は 生え抜きたちが さらに競い合う場所だ。 172 00:11:51,945 --> 00:11:53,947 厳しいぞ。 173 00:11:53,947 --> 00:11:56,950 うっ… わかってるよ。 174 00:11:56,950 --> 00:12:00,954 《激励してくれって言ったのに なんで脅してるの…》 175 00:12:00,954 --> 00:12:04,958 先生に後見していただくからには 無様に負けることは許されん。 176 00:12:04,958 --> 00:12:07,961 《君は 俺のことを なんだと思ってるのかな…》 177 00:12:07,961 --> 00:12:10,964 おっさんが強えのは知ってるよ。 178 00:12:10,964 --> 00:12:12,999 おっさんだと!? 179 00:12:12,999 --> 00:12:15,969 うぐぐ…! まあまあ まあまあまあ…。 180 00:12:15,969 --> 00:12:18,972 あっ! 申し訳ありません つい…。 181 00:12:18,972 --> 00:12:23,977 すまなかったな。 その… それほど先生は偉大な方なんだ。 182 00:12:23,977 --> 00:12:25,979 まあ なんとなく それは…。 183 00:12:25,979 --> 00:12:29,983 いや 俺は そこら辺にいる普通のおっさんだよ。 184 00:12:34,921 --> 00:12:38,925 わかっているなら いい。 では ミュイ またな。 185 00:12:38,925 --> 00:12:40,927 ん… また。 186 00:12:42,929 --> 00:12:46,933 《お… ミュイ スレナと少し打ち解けた?》 187 00:12:46,933 --> 00:12:49,936 彼女は見込みがありますね。 え? 188 00:12:49,936 --> 00:12:54,941 口の利き方はなっていませんが 目に濁りがない。 有望ですよ。 189 00:12:54,941 --> 00:12:56,943 そうだね。 190 00:12:56,943 --> 00:13:00,947 《だからこそ いい環境に置かないと》 191 00:13:00,947 --> 00:13:03,950 《しかし どっちがいいのか…》 192 00:13:06,953 --> 00:13:11,958 (アリューシア・シトラス)ミュイさんが魔術師学院に…。 うん。 それで ちょっと考えててね。 193 00:13:11,958 --> 00:13:15,962 寮に入れるべきか このまま同居を続けるか…。 194 00:13:15,962 --> 00:13:17,964 ど!? ど ど ど… 同居!? 195 00:13:17,964 --> 00:13:19,966 《そんなびっくりする話かな?》 196 00:13:19,966 --> 00:13:21,968 後見人になったんでね。 197 00:13:21,968 --> 00:13:25,972 あと ルーシーが 以前住んでた家をくれたし。 198 00:13:25,972 --> 00:13:27,974 そ… そうでしたか。 199 00:13:29,008 --> 00:13:31,911 (クルニ・クルーシエル) それ 断然 寮のほうがいいっすよ! 200 00:13:31,911 --> 00:13:33,913 えっ!? 201 00:13:33,913 --> 00:13:36,916 だって 通学時間ゼロっすよ? ご飯も出るし。 202 00:13:36,916 --> 00:13:39,919 フィスちゃんも 寮があって助かったって言ってたっす! 203 00:13:39,919 --> 00:13:41,921 確かに…。 204 00:13:41,921 --> 00:13:45,925 でも 共同生活になじめるかっていう 不安もあってね。 205 00:13:45,925 --> 00:13:47,927 (ヘンブリッツ・ドラウト)不慣れであればこそ→ 206 00:13:47,927 --> 00:13:50,930 早いうちに経験させておくという考え方も あります故。 207 00:13:50,930 --> 00:13:52,932 うんうん。 208 00:13:53,933 --> 00:13:56,936 《そういえば スレナとも最後は少しなじんでたし→ 209 00:13:56,936 --> 00:13:58,938 なるようになるのか…》 210 00:13:58,938 --> 00:14:00,940 い… 一般論ですが→ 211 00:14:00,940 --> 00:14:04,944 魔術師学院で研鑽を積むのであれば 寮が合理的かと…。 212 00:14:04,944 --> 00:14:07,947 (2人)うん。 他意は ありません。 213 00:14:07,947 --> 00:14:10,950 うん そうだね…。 214 00:14:11,951 --> 00:14:14,954 (ルーシー・ダイアモンド)そりゃ 普通に考えたら 寮のほうがいいじゃろ。 215 00:14:14,954 --> 00:14:16,956 やっぱり…? 216 00:14:17,957 --> 00:14:20,960 (ルーシー)おぬし わざわざ そんなことを聞きに来たのか? 217 00:14:20,960 --> 00:14:22,962 まあね…。 (ノック) 218 00:14:22,962 --> 00:14:25,965 入っていいぞ。 (ドアの開閉音) 219 00:14:25,965 --> 00:14:28,968 (フィッセル・ハーベラー)団長 報告書できた。 220 00:14:28,968 --> 00:14:30,970 悪いの 家まで持ってきてもらって。 221 00:14:30,970 --> 00:14:34,907 (フィッセル)先生 こんばんは。 こんばんは…。 222 00:14:34,907 --> 00:14:39,912 そういえば フィスも 魔術師学院には寮から通っておったの。 223 00:14:39,912 --> 00:14:43,950 もちろん。 すごく便利だし 寮に入らない理由がない。 224 00:14:43,950 --> 00:14:45,918 そうか…。 225 00:14:45,918 --> 00:14:48,921 なんで? (ルーシー)フィスにも この前 話したじゃろ? 226 00:14:48,921 --> 00:14:52,925 ミュイという才能ある者がおってな。 ベリルが後見しておる。 227 00:14:52,925 --> 00:14:56,929 (フィッセル) ああ。 その子 私が教えることになるかも。 228 00:14:56,929 --> 00:14:59,932 え? 優秀な人材が不足でな。 229 00:14:59,932 --> 00:15:03,936 フィスに 学院の講師を兼任させる予定なんじゃ。 230 00:15:03,936 --> 00:15:05,938 先生 褒めて。 231 00:15:05,938 --> 00:15:08,941 本当にすごいよ フィッセルは…。 232 00:15:08,941 --> 00:15:10,943 むふー。 233 00:15:10,943 --> 00:15:13,946 《それに引き換え 俺は…》 234 00:15:13,946 --> 00:15:17,950 まあ ミュイとおぬしの場合 寮に入るかどうかは…。 235 00:15:18,985 --> 00:15:21,954 お邪魔したね。 (ドアの開閉音) 236 00:15:23,956 --> 00:15:25,958 先生 様子が変? 237 00:15:25,958 --> 00:15:29,962 フッ… 悩む必要もないことを悩んでおるんじゃろ。 238 00:15:30,997 --> 00:15:32,899 《後見人…》 239 00:15:32,899 --> 00:15:36,903 《親を知らないミュイの 親代わりになれたらと思っていたけど》 240 00:15:36,903 --> 00:15:39,906 ここがアタシの部屋でいいか? 241 00:15:39,906 --> 00:15:42,909 (ベリルの声) 嬉しくなってしまったんだよな あの時。 242 00:15:42,909 --> 00:15:47,914 でも 素晴らしい寮に ミュイも引かれていた様子だったし…。 243 00:15:47,914 --> 00:15:52,919 《ミュイの将来を第一に考えないと 本当の親代わりとはいえない》 244 00:15:53,920 --> 00:15:55,922 ただいまー… っと。 245 00:15:56,923 --> 00:15:58,925 (ミュイ)おっさん ちょっといいか? 246 00:15:58,925 --> 00:16:00,927 なんだい? 247 00:16:00,927 --> 00:16:03,930 (ミュイ)なんか 変な音がする。 音? 248 00:16:03,930 --> 00:16:05,932 (ミュイ)多分 ここだと思う。 249 00:16:05,932 --> 00:16:09,936 え~ こんな所から音が鳴ったら 気が散って 本も読めないよね…。 250 00:16:09,936 --> 00:16:12,939 どれどれ? ⚞(物音) 251 00:16:12,939 --> 00:16:15,942 裏側から音が出てるみたいだな。 252 00:16:17,944 --> 00:16:19,946 よいしょっと…。 253 00:16:20,947 --> 00:16:22,949 あ…! 254 00:16:22,949 --> 00:16:25,952 ん? 穴…? 255 00:16:27,954 --> 00:16:29,956 (ネズミの鳴き声) ネズミ!? 256 00:16:29,956 --> 00:16:31,924 (ネズミの鳴き声) 257 00:16:31,924 --> 00:16:33,926 なんだ ネズミかよ。 258 00:16:33,926 --> 00:16:50,943 ♬~ 259 00:16:50,943 --> 00:16:52,945 絶対に追い出してやる…! 260 00:16:52,945 --> 00:16:56,949 ネズミくらい ほっときゃいいだろ。 何 ムキになってんだよ。 261 00:16:56,949 --> 00:16:59,919 駄目だ! ネズミにかまれたら危ないんだぞ! 262 00:17:01,921 --> 00:17:03,923 (ネズミの鳴き声) 263 00:17:03,923 --> 00:17:08,928 こいつらのせいで ミュイが病気にでもなったら どうするんだ! 264 00:17:08,928 --> 00:17:11,931 アタシは そんなにヤワじゃねえ。 265 00:17:11,931 --> 00:17:14,934 ネズミなんて 南東区じゃ 毎日見てたし。 266 00:17:14,934 --> 00:17:16,936 そんな暮らしは二度とさせないっ!! 267 00:17:18,938 --> 00:17:23,976 (ネズミの鳴き声) 268 00:17:23,976 --> 00:17:25,978 よし! …あれ? 269 00:17:25,978 --> 00:17:28,981 (ネズミの鳴き声) 270 00:17:28,981 --> 00:17:30,983 何っ!? 271 00:17:30,983 --> 00:17:35,888 (ネズミの鳴き声) 272 00:17:35,888 --> 00:17:38,891 出ていかないんなら 捕まえるしかない! 273 00:17:38,891 --> 00:17:40,893 はっ!? 274 00:17:43,896 --> 00:17:54,907 (ネズミの鳴き声) 275 00:17:56,909 --> 00:17:58,945 このーっ! 276 00:17:58,945 --> 00:18:00,947 (ネズミの鳴き声) 277 00:18:00,947 --> 00:18:03,916 (ミュイ)ええっ… ええ~っ!? 278 00:18:03,916 --> 00:18:05,918 (ネズミの鳴き声) もらった! 279 00:18:05,918 --> 00:18:08,921 (ネズミの鳴き声) 280 00:18:08,921 --> 00:18:10,923 あと1匹… そこか! 281 00:18:10,923 --> 00:18:12,925 (ネズミの鳴き声) 282 00:18:12,925 --> 00:18:15,928 (ネズミの鳴き声) 283 00:18:15,928 --> 00:18:19,932 こいつが最後なんだ。 集中しろ 集中…。 284 00:18:19,932 --> 00:18:21,934 (息を吐く音) 285 00:18:21,934 --> 00:18:23,936 (ネズミの鳴き声) 286 00:18:28,941 --> 00:18:32,878 《ネズミ相手じゃ 何考えてるかわからんし 後の先がとれない!》 287 00:18:32,878 --> 00:18:35,881 (ネズミの鳴き声) 288 00:18:35,881 --> 00:18:38,884 クソッ なんてしぶといんだ…! 289 00:18:39,885 --> 00:18:41,887 (ネズミの鳴き声) 290 00:18:41,887 --> 00:18:44,890 え…? あ…! 291 00:18:44,890 --> 00:18:46,892 (ネズミの鳴き声) 292 00:18:50,896 --> 00:18:52,898 (ネズミの鳴き声) 293 00:18:54,900 --> 00:18:58,904 (ネズミの鳴き声) 294 00:18:58,904 --> 00:19:00,906 え…? 295 00:19:04,910 --> 00:19:06,912 手伝ってくれたのか…。 296 00:19:07,913 --> 00:19:09,915 フン…。 297 00:19:09,915 --> 00:19:12,918 (ネズミの鳴き声) 298 00:19:13,919 --> 00:19:15,921 イッテ~~~ッ!! 299 00:19:15,921 --> 00:19:17,923 (ネズミの鳴き声) 300 00:19:21,927 --> 00:19:26,932 ネズミよけの団子 近所の飲み屋さんから分けてもらってきた。 301 00:19:26,932 --> 00:19:29,935 ふーん…。 これで もう大丈夫だ。 302 00:19:30,936 --> 00:19:32,872 よいしょっと…。 303 00:19:32,872 --> 00:19:36,876 晩ご飯 作るから ゆっくり 本でも読んでて。 304 00:19:36,876 --> 00:19:42,915 ♬~ 305 00:19:42,915 --> 00:19:46,919 《変な音がするって 俺を当てにしてくれた》 306 00:19:46,919 --> 00:19:49,922 《ネズミくらい ほっときゃいいって 言ってたのに→ 307 00:19:49,922 --> 00:19:51,891 最後は手伝ってくれた》 308 00:19:55,928 --> 00:19:57,930 《人に協力することができるなら→ 309 00:19:57,930 --> 00:20:01,934 寮で暮らすことについて なおさら心配はいらないな》 310 00:20:01,934 --> 00:20:03,936 おなかすいちゃった? 311 00:20:03,936 --> 00:20:07,940 パンなら ダイニングの棚にあるから 先に食べてて…。 312 00:20:07,940 --> 00:20:09,942 飯作るの 手伝うよ。 313 00:20:09,942 --> 00:20:12,912 (手を洗う音) 314 00:20:12,912 --> 00:20:16,916 助かるね。 じゃあ 大根の皮をむいてもらおうかな。 315 00:20:18,918 --> 00:20:21,921 《正直 ちょっと寂しくはある》 316 00:20:21,921 --> 00:20:26,926 《せっかく 少しは打ち解けられたのに 離れて暮らすことになるのは》 317 00:20:26,926 --> 00:20:29,929 《でも やっぱり ミュイにとって一番いい暮らしを→ 318 00:20:29,929 --> 00:20:31,931 選択すべきだ》 319 00:20:35,935 --> 00:20:41,941 《この家は 夏休みとか年末年始とかに ミュイが帰ってこられる場所ってとこかな…》 320 00:20:42,942 --> 00:20:44,944 じゃあ 頂こうか。 (ミュイ)ん。 321 00:20:46,946 --> 00:20:49,949 ミュイが手伝ってくれたおかげで 早くできたね。 322 00:20:49,949 --> 00:20:51,951 本当かよ…。 323 00:20:51,951 --> 00:20:54,954 まあ これから もっと うまくやれるようにするつもりだけど。 324 00:20:54,954 --> 00:21:00,960 そうだね。 当面は料理しなくて済むけど 将来のことを考えると できたほうがいい。 325 00:21:00,960 --> 00:21:05,965 は? 将来の話なんてしてねえよ。 アタシは早く覚えなきゃいけねえんだ。 326 00:21:05,965 --> 00:21:11,971 でも… 魔術師学院の寮は食事付きだから 作る必要ないよ? 327 00:21:11,971 --> 00:21:14,974 寮には入らねえ。 ここから通う。 328 00:21:14,974 --> 00:21:16,976 え…。 329 00:21:16,976 --> 00:21:19,979 いやいやいや どう考えても寮のほうがいいよ。 330 00:21:19,979 --> 00:21:22,982 通学も楽だし 食事だって ちゃんとしてるし→ 331 00:21:22,982 --> 00:21:24,984 年の近い子たちと一緒に暮らせるし。 332 00:21:24,984 --> 00:21:27,987 ここから通うっつってんだろ。 333 00:21:27,987 --> 00:21:29,989 …なんで? 334 00:21:32,925 --> 00:21:37,930 ただ甘えろって言われても よくわかんねえんだよ…。 335 00:21:37,930 --> 00:21:41,934 だから 食わせてもらってる分 家のこととかは やる。 336 00:21:41,934 --> 00:21:43,936 やり方を教えてくれ。 337 00:21:46,939 --> 00:21:48,941 あ… ああ。 338 00:21:48,941 --> 00:21:53,946 アタシみたいなもんでも 少しは おっさんに手を貸せそうだし→ 339 00:21:53,946 --> 00:21:55,948 それに もし またネズミが出た時→ 340 00:21:55,948 --> 00:21:59,952 アタシがいないと 家ん中が めちゃくちゃになっちゃうだろ。 341 00:21:59,952 --> 00:22:01,954 うん そのとおりだ。 342 00:22:01,954 --> 00:22:05,958 それと 食べたいもんあるかって いつも聞いてくるけど…。 343 00:22:06,959 --> 00:22:09,962 アタシは あったかいもんがいい。 344 00:22:10,963 --> 00:22:12,965 …わかった。 345 00:22:12,965 --> 00:22:16,969 スープとかシチューとかポトフとか→ 346 00:22:16,969 --> 00:22:19,972 毎日作ろう。 347 00:22:19,972 --> 00:22:22,975 ニヤニヤすんな。 気持ち悪いんだよ。 348 00:22:22,975 --> 00:22:25,978 え? いや これは大目に見てほしいな。 フフフフ…。 349 00:22:25,978 --> 00:22:28,981 (ミュイ)だから 気持ち悪いっての! 350 00:22:32,918 --> 00:22:37,923 ♬~ 351 00:24:02,941 --> 00:24:05,945 腸詰めを食べるなら パリッと はじけるような食感のやつがいい。 352 00:24:05,945 --> 00:24:09,948 しかし 酒が進むと 「うまけりゃなんでもいいか」ってなるのが→ 353 00:24:09,948 --> 00:24:11,950 おっさんだ。 354 00:24:11,950 --> 00:24:15,955 次回 「片田舎のおっさん、神速の剣を食らう」。