1 00:02:11,212 --> 00:02:13,214 <奇策士 とがめと→ 2 00:02:13,214 --> 00:02:16,217 虚刀流 七代目 当主 鑢 七花が→ 3 00:02:16,217 --> 00:02:21,222 四季崎 記紀の 変体刀 12本のうち残り10本を集める旅に出て→ 4 00:02:21,222 --> 00:02:25,226 みつきが たとうとしております> 5 00:02:25,226 --> 00:02:28,229 <古くから 神々の集う地とされ→ 6 00:02:28,229 --> 00:02:33,234 幕府すら 介入が難しい 自治区 出雲> 7 00:02:33,234 --> 00:02:36,237 <その中央にある 三途神社のおさ→ 8 00:02:36,237 --> 00:02:39,240 敦賀 迷彩の所有する 千刀・つるぎこそ→ 9 00:02:39,240 --> 00:02:45,246 とがめと七花が 次に集めんとする刀でございます> 10 00:02:45,246 --> 00:02:55,246 ♪♪~ 11 00:06:26,266 --> 00:06:28,268 (とがめ) これが 有名な千段階段だ。→ 12 00:06:28,268 --> 00:06:30,270 まるで 要塞のようだな。→ 13 00:06:30,270 --> 00:06:34,274 行くぞ 七花。 迷彩は あの頂上だ。 14 00:06:34,274 --> 00:06:36,944 (七花)んっ? 自分で上るのか? 15 00:06:36,944 --> 00:06:39,179 (とがめ)フン。 わたしは あの地獄のような→ 16 00:06:39,179 --> 00:06:41,181 因幡砂漠を横断したのだぞ。 17 00:06:41,181 --> 00:06:44,181 このくらい お茶の子さいさいだ。 18 00:06:51,191 --> 00:06:53,193 待て 七花…。 19 00:06:53,193 --> 00:06:56,196 疲れた… 手を貸してくれ。 20 00:06:56,196 --> 00:06:58,198 えっ? 疲れたって…。 21 00:06:58,198 --> 00:07:01,201 そなた みつきも 共に旅しているというのに→ 22 00:07:01,201 --> 00:07:03,203 まだ わたしの 弱さを心得ておらんのか。 23 00:07:03,203 --> 00:07:05,205 おらんのかって。 24 00:07:05,205 --> 00:07:08,208 そよ風に 吹き飛ばされ 小雨で寝込む→ 25 00:07:08,208 --> 00:07:11,211 そんな 弱き体を酷使して ここまで 自力で上ったのだ。 26 00:07:11,211 --> 00:07:13,213 褒めてほしいくらいだわ! 27 00:07:13,213 --> 00:07:15,215 悪かったよ。 28 00:07:15,215 --> 00:07:18,218 えっと… じゃあ おぶろうか? 29 00:07:18,218 --> 00:07:21,154 そのような 破廉恥な まねを わたしにしろと言うのか!? 30 00:07:21,154 --> 00:07:22,923 破廉恥? 31 00:07:22,923 --> 00:07:26,159 お… 男に 後ろから 抱き付く姿勢になるであろうが。 32 00:07:26,159 --> 00:07:27,928 それが どうした? 33 00:07:27,928 --> 00:07:31,164 どうしたも こうしたも か… 体が 密着するであろう。 34 00:07:31,164 --> 00:07:33,166 それが どうした? 35 00:07:33,166 --> 00:07:36,169 じゃあ 肩車なら どうだ? 36 00:07:36,169 --> 00:07:39,172 ちぇりお! 37 00:07:39,172 --> 00:07:41,174 肩車なんぞ 余計に破廉恥だわ! 38 00:07:41,174 --> 00:07:43,176 成人した男女の やることではない! 39 00:07:43,176 --> 00:07:46,947 えっ? 俺 島にいたころは 姉ちゃんと よく…。 40 00:07:46,947 --> 00:07:49,182 よく!? 41 00:07:49,182 --> 00:07:51,184 いや 何でもない。 42 00:07:51,184 --> 00:07:54,187 って じゃあ どうすればいいんだ? 43 00:07:54,187 --> 00:07:57,190 バカ者 わたしは 奇策士だぞ。 44 00:07:57,190 --> 00:08:00,193 その程度のこと ちゃんと妙案があるわ。 45 00:08:00,193 --> 00:08:03,196 どうだ? これなら よいであろう。 46 00:08:03,196 --> 00:08:06,196 誰が見ても 破廉恥ではないぞ。 47 00:08:11,204 --> 00:08:13,206 なあ とがめ。 何だ? 48 00:08:13,206 --> 00:08:15,208 その 千刀・つるぎって→ 49 00:08:15,208 --> 00:08:17,210 ひょっとして 1,000本あったりするのか? 50 00:08:17,210 --> 00:08:19,212 そうだ。 51 00:08:19,212 --> 00:08:23,150 つるぎは 圧倒的な数量を 主題にして作られた刀だからな。 52 00:08:23,150 --> 00:08:25,152 故に 1,000本でも 1本だ。 53 00:08:25,152 --> 00:08:29,156 1本でも ニンジンみたいな 言い方すんなよ。 54 00:08:29,156 --> 00:08:31,158 痛っ。 55 00:08:31,158 --> 00:08:34,161 ようやく 頂上の大鳥居が見えてきたわ。 56 00:08:34,161 --> 00:08:36,163 そなたが 亀よりも のろのろ上るので→ 57 00:08:36,163 --> 00:08:39,166 日が暮れると思ったぞ。 悪かったな。 58 00:08:39,166 --> 00:08:50,177 ♪♪~ 59 00:08:50,177 --> 00:08:52,179 (とがめ・七花)うわっ!→ 60 00:08:52,179 --> 00:08:54,181 うわっ! 61 00:08:54,181 --> 00:08:56,183 ああ…。 62 00:08:56,183 --> 00:08:58,183 (とがめ・七花)ん? 63 00:09:01,188 --> 00:09:03,188 (迷彩)ご機嫌よう。 64 00:09:06,193 --> 00:09:10,197 (迷彩)幕府の使いね。 信じるよ。→ 65 00:09:10,197 --> 00:09:13,200 だって 信じた方が 面白そうじゃないか。 66 00:09:13,200 --> 00:09:17,204 ねっ 奇策士殿。 あっ…。 67 00:09:17,204 --> 00:09:20,207 あんた ホントに 敦賀 迷彩なのか? 68 00:09:20,207 --> 00:09:22,142 元 山賊に見えないな。 69 00:09:22,142 --> 00:09:26,146 山賊であったのは 7年も前のことでな。 70 00:09:26,146 --> 00:09:31,151 以来 山賊稼業からは 足を洗って 仲間とも会っていない。→ 71 00:09:31,151 --> 00:09:35,155 それに 敦賀 迷彩というのは 前の神主の名で→ 72 00:09:35,155 --> 00:09:38,158 わたしは 便宜上 それを 名乗っているにすぎない。→ 73 00:09:38,158 --> 00:09:41,161 だから 本当に 敦賀 迷彩なのかと問われると→ 74 00:09:41,161 --> 00:09:43,163 難しいものだな。→ 75 00:09:43,163 --> 00:09:46,166 君 うちの巫女たちに 会っただろう? 76 00:09:46,166 --> 00:09:49,169 ああ ふもとにいた やつらだろう? 77 00:09:49,169 --> 00:09:51,171 下だけじゃなく ここにもいるよ。 78 00:09:51,171 --> 00:09:53,173 50人ほどね。 79 00:09:53,173 --> 00:09:56,176 一応 武装神社ということに なっているからさ。→ 80 00:09:56,176 --> 00:10:00,180 うちには 全部で 1,000人の巫女がいるのでな→ 81 00:10:00,180 --> 00:10:03,183 辺りに ばらしておかないと あふれてしまう。 82 00:10:03,183 --> 00:10:06,186 で? 突然 幕府から 使いが来るとは→ 83 00:10:06,186 --> 00:10:08,188 緊急の用件らしいな。 84 00:10:08,188 --> 00:10:10,190 その件だが 迷彩殿→ 85 00:10:10,190 --> 00:10:13,193 ここからは 一対一で話したい。 よろしいか? 86 00:10:13,193 --> 00:10:15,195 いいだろう。 (側近たち)あっ…。 87 00:10:15,195 --> 00:10:18,198 とがめ。 心配には 及ばない。 88 00:10:18,198 --> 00:10:20,200 しばし その辺で遊んでおれ。 89 00:10:20,200 --> 00:10:24,137 (迷彩) では 用件は 本殿で聞こうか。 90 00:10:24,137 --> 00:10:29,142 (迷彩)この境内にいる 50人は 深刻な症状の者ばかりでな。→ 91 00:10:29,142 --> 00:10:33,146 親を殺された者。 家族を皆殺しにされた者。→ 92 00:10:33,146 --> 00:10:36,149 一族郎党 根絶やしにされた者。→ 93 00:10:36,149 --> 00:10:40,153 永遠に 心の安らぎとは 無縁の者たちだ。 94 00:10:40,153 --> 00:10:42,153 気にしないでくれ。 95 00:10:45,158 --> 00:10:48,161 (迷彩)それにしても 面白い髪だね お嬢ちゃん。 96 00:10:48,161 --> 00:10:50,163 あなたに お嬢ちゃんと言われるほど→ 97 00:10:50,163 --> 00:10:52,165 わたしは 若くない。 98 00:10:52,165 --> 00:10:55,168 お嬢ちゃんさ わたしから見ればね。 99 00:10:55,168 --> 00:10:59,168 まあ 確かに見た目ほど 若くは ないようだが…。 100 00:11:01,174 --> 00:11:07,180 迷彩殿。 まあまあ そう慌てなさんな。 101 00:11:07,180 --> 00:11:09,180 あっ。 102 00:11:13,186 --> 00:11:15,186 (栓が抜ける音) 103 00:11:18,191 --> 00:11:20,191 飲みたまえよ。 104 00:11:23,230 --> 00:11:26,230 毒など入っておらんのは 見てのとおりだ。 105 00:11:32,239 --> 00:11:34,241 良い 飲みっぷりだ。 106 00:11:34,241 --> 00:11:36,243 これで いいか? 107 00:11:36,243 --> 00:11:39,246 ああ これで わたしたちは 友達だ。 108 00:11:39,246 --> 00:11:43,250 まっ 正直 言って 話の内容は 予想ついているさ。 109 00:11:43,250 --> 00:11:47,254 四季崎 記紀の 変体刀のことだろう? 110 00:11:47,254 --> 00:11:49,256 お察しのとおりだ。 111 00:11:49,256 --> 00:11:51,258 四季崎 記紀の 変体刀→ 112 00:11:51,258 --> 00:11:54,261 完成形 12本の収集を 役目としている。 113 00:11:54,261 --> 00:11:58,265 何のために? むろん 国家安寧のために。 114 00:11:58,265 --> 00:12:00,267 ふ~ん。 わたしたちは→ 115 00:12:00,267 --> 00:12:04,271 すでに 2本の刀を入手しておる。 ほう。 116 00:12:04,271 --> 00:12:07,274 絶刀・鉋と 斬刀・鈍だ。 117 00:12:07,274 --> 00:12:11,278 千刀・つるぎの所有者ならば 刀の名前くらいは 聞いておろう。 118 00:12:11,278 --> 00:12:13,280 ああ 知っているよ。 119 00:12:13,280 --> 00:12:17,517 旧将軍でも 集められなかった刀をすでに 2本か。 120 00:12:17,517 --> 00:12:19,286 すごいな。 121 00:12:19,286 --> 00:12:22,222 そして あなたの 千刀・つるぎが 3本目だ。 122 00:12:22,222 --> 00:12:26,226 四季崎が 唯一 刀を消耗品とみなして作った→ 123 00:12:26,226 --> 00:12:28,228 至高にして 絶対の1,000本。 124 00:12:28,228 --> 00:12:30,230 迷彩殿が 1,000人の巫女に→ 125 00:12:30,230 --> 00:12:35,235 それぞれ 帯刀させているという 千刀・つるぎ。 126 00:12:35,235 --> 00:12:37,237 わたしも 幕府の人間だ。 127 00:12:37,237 --> 00:12:40,240 出雲の事情には 少なからず 通じておる。 128 00:12:40,240 --> 00:12:43,243 三途神社の抱えておる 裏事情にもな。 129 00:12:43,243 --> 00:12:46,246 もしも 千刀を 譲ってくださるのであれば→ 130 00:12:46,246 --> 00:12:50,250 その辺りの裏事情を 幕府が引き受けることは 可能だ。 131 00:12:50,250 --> 00:12:53,253 ふ~ん。 悪い話では ないと思うが。 132 00:12:53,253 --> 00:12:57,257 そうだね。 良い話だと思うよ。 133 00:12:57,257 --> 00:12:59,259 ところで…。 ん? 134 00:12:59,259 --> 00:13:01,859 1つ 聞きたいことがあるんだが。 135 00:13:03,496 --> 00:13:06,266 (あくび) 136 00:13:06,266 --> 00:13:09,269 んっ? 137 00:13:09,269 --> 00:13:11,269 よう! (黒巫女)あっ…。 138 00:13:15,275 --> 00:13:17,275 俺 何かしたかな…。 139 00:13:19,279 --> 00:13:22,215 (迷彩)あの坊やは お嬢ちゃんの男かい? 140 00:13:22,215 --> 00:13:26,219 あれは わたしの刀だ。 刀ねえ。 141 00:13:26,219 --> 00:13:29,222 見たところ 刀を帯びては いなかったようだが→ 142 00:13:29,222 --> 00:13:33,226 どこに隠しているのかい? そういう たちなのだよ。 143 00:13:33,226 --> 00:13:35,228 あれの名は 鑢 七花。 144 00:13:35,228 --> 00:13:38,231 虚刀流 七代目 当主 鑢 七花だ。 145 00:13:38,231 --> 00:13:40,233 あっ…。 146 00:13:40,233 --> 00:13:44,237 虚刀流 七代目か。 147 00:13:44,237 --> 00:13:47,240 なるほど。 だから 刀と言ったわけだ。 148 00:13:47,240 --> 00:13:50,243 少し 斬れ過ぎるところが あるがな。 149 00:13:50,243 --> 00:13:53,246 その力で 鉋と鈍の所有者を 斬ったか? 150 00:13:53,246 --> 00:13:57,250 斬った。 大乱の英雄 虚刀流。 151 00:13:57,250 --> 00:14:02,255 刀を使わない剣士か。 興味があるな。 152 00:14:02,255 --> 00:14:05,258 いや 血が騒ぐっていうのかね。 153 00:14:05,258 --> 00:14:10,263 あの坊やの 虚刀流と わたしの 千刀流が衝突すれば→ 154 00:14:10,263 --> 00:14:13,266 どちらが勝つのか。 千刀流? 155 00:14:13,266 --> 00:14:17,270 よし 分かった お嬢ちゃん。 いや 奇策士 とがめさん。 156 00:14:17,270 --> 00:14:21,207 出雲大山三途神社の おさとしての結論だ。 157 00:14:21,207 --> 00:14:24,210 ちょっとした条件さえ のんでくれりゃ→ 158 00:14:24,210 --> 00:14:29,210 千刀・つるぎ あんたに譲っても構わないよ。 159 00:14:32,218 --> 00:14:34,218 あっ。 160 00:14:36,222 --> 00:14:38,224 どうだった? 161 00:14:38,224 --> 00:14:42,224 残念ながら 最悪の結果だ。 162 00:17:01,234 --> 00:17:03,236 千刀・つるぎの 最初の一本を 探し出す? 163 00:17:03,236 --> 00:17:05,238 ああ つるぎは 1,000本とも まるっきり同じ刀だ。 164 00:17:08,241 --> 00:17:12,245 その中に 原型があるはずだと 迷彩は 言うのだ。 165 00:17:12,245 --> 00:17:16,249 それを見つけろって? そなたの助けなしでな。 166 00:17:16,249 --> 00:17:18,251 最初の一本を 見つければ→ 167 00:17:18,251 --> 00:17:22,255 迷彩と そなたが 一対一の 決闘をし→ 168 00:17:22,255 --> 00:17:25,258 勝てば つるぎを譲るという。 負けたら? 169 00:17:25,258 --> 00:17:29,262 鉋と鈍を 迷彩に譲る。 何だよ それ。 170 00:17:29,262 --> 00:17:32,265 何だとは 何だ! あんまりじゃないか。 171 00:17:32,265 --> 00:17:35,268 こっちは 勝っても1本。 向こうは 勝ったら2本かよ。 172 00:17:35,268 --> 00:17:40,273 うむ。 というより 今回にかぎって戦闘は 避けたかったのだが。 173 00:17:40,273 --> 00:17:43,276 七花 もう 髪を下ろして いいぞ。 174 00:17:43,276 --> 00:17:45,276 うわー! う… うわっ! 175 00:17:48,281 --> 00:17:53,286 こっ こら… どかんか! いや どけと言われても…。 176 00:17:53,286 --> 00:17:55,288 これって もしかして→ 177 00:17:55,288 --> 00:17:58,288 とがめが言ってた 破廉恥ってやつか? 178 00:17:59,893 --> 00:18:02,128 ちぇりお! こら! よけるなー! 179 00:18:02,128 --> 00:18:08,134 いや よけては ないんですけど。 言い訳など聞きたくないわ! 180 00:18:08,134 --> 00:18:13,134 (側近)とがめ殿は 迷彩さまの 条件を のむようでした。 181 00:18:15,141 --> 00:18:19,145 (迷彩)あの2人 ただの 主従関係では あるまいな。→ 182 00:18:19,145 --> 00:18:22,148 もちろん 男女の関係でもない。→ 183 00:18:22,148 --> 00:18:26,152 定めとでもいえる絆で 結ばれているのだろう。 184 00:18:26,152 --> 00:18:29,155 (側近)あっ… 確かに そうかもしれません。 185 00:18:29,155 --> 00:18:32,158 見たか? あの髪。 186 00:18:32,158 --> 00:18:36,162 よほどのことが ないかぎり ああには ならない。 187 00:18:36,162 --> 00:18:38,164 それに あの立ち振る舞い。 188 00:18:38,164 --> 00:18:40,166 どんな むごい目に遭おうとも→ 189 00:18:40,166 --> 00:18:43,169 自分という核は 捨てられないようだな。 190 00:18:43,169 --> 00:18:46,172 いや 捨ててはいけないと→ 191 00:18:46,172 --> 00:18:50,176 潜在的に 守ろうとしているのかもしれない。 192 00:18:50,176 --> 00:18:51,945 (側近)迷彩さま? 193 00:18:51,945 --> 00:18:56,182 なぜ あんな仰々しい着物を 身に着けているのか。 194 00:18:56,182 --> 00:18:59,552 それは 己が 何たるかを忘れないためさ。→ 195 00:18:59,552 --> 00:19:04,224 あの奇策士は どこぞの藩主の娘だったのだろう。 196 00:19:04,224 --> 00:19:08,228 世が世なら 一国一城の姫というところだ。 197 00:19:08,228 --> 00:19:11,231 戦国の世も 平安な世も 決して→ 198 00:19:11,231 --> 00:19:13,233 わたしたちを 癒やしてはくれない。 199 00:19:13,233 --> 00:19:26,246 ♪♪~ 200 00:19:26,246 --> 00:19:29,246 どうだ? 七花。 201 00:19:31,251 --> 00:19:34,254 似合うか? ほれ 何か感じないか? 202 00:19:34,254 --> 00:19:36,256 んっ? 203 00:19:36,256 --> 00:19:39,259 ハァ…。 204 00:19:39,259 --> 00:19:41,261 そなたに 聞いたのが 間違いだった。 205 00:19:41,261 --> 00:19:43,263 えっ? いいか! 206 00:19:43,263 --> 00:19:45,265 これから わたしが 「似合うか?」と聞いたら→ 207 00:19:45,265 --> 00:19:48,268 「よく 似合ってる」と答えろ。 んっ? 208 00:19:48,268 --> 00:19:50,270 <残念ながら 七花には→ 209 00:19:50,270 --> 00:19:55,270 今でいう 巫女萌えの属性は なかったのでございます> 210 00:19:57,277 --> 00:20:00,213 夜 帰るときは 下で たいまつを灯すから→ 211 00:20:00,213 --> 00:20:03,216 それを見たら すぐ 迎えに来るように。 212 00:20:03,216 --> 00:20:06,219 なあ 俺の役目って それだけかよ。 213 00:20:06,219 --> 00:20:09,222 もう一つ あるぞ。 何だ? 214 00:20:09,222 --> 00:20:11,222 うろちょろするな。 215 00:20:18,231 --> 00:20:21,234 (男たち)ヘヘヘッ…。 216 00:20:21,234 --> 00:20:23,236 (男)嬢ちゃん 俺らと遊ばねえかい? 217 00:20:23,236 --> 00:20:25,905 ≪(白兵)おい 邪魔だ。 どくでござる。 218 00:20:25,905 --> 00:20:27,505 (男たち)あ? 219 00:20:31,144 --> 00:20:36,149 けっ! 邪魔なのは お前の方だー! 220 00:20:36,149 --> 00:20:38,151 (男)うわっ! 221 00:20:38,151 --> 00:20:41,154 (男)うわっ… うわー! 222 00:20:41,154 --> 00:20:44,154 やりやがったな! (男)ぶっ殺してやる! 223 00:20:49,162 --> 00:20:51,162 (男たち)あっ…。 224 00:20:53,166 --> 00:20:55,166 (男たち)ああ…。 225 00:20:58,171 --> 00:21:01,107 すげえ… こんな刀 見たことねえ。 226 00:21:01,107 --> 00:21:04,110 ああ お天道様が 透けて見えらあ。 227 00:21:04,110 --> 00:21:08,114 (白兵)刀は 見せ物ではない。 斬るものにござる。 228 00:21:08,114 --> 00:21:11,117 (白兵)拙者に ときめいてもらうでござる。 229 00:21:11,117 --> 00:21:13,117 (男たち)えっ…。 230 00:21:20,126 --> 00:21:23,126 カ… カッコイイ…。 231 00:21:33,139 --> 00:21:37,139 (迷彩)これが この境内にある 残りの千刀だ。 232 00:21:44,150 --> 00:21:46,586 (黒巫女)うわー! あっ。 233 00:21:46,586 --> 00:21:49,255 (側近たち)あっ! 234 00:21:49,255 --> 00:21:52,255 う… あっ。 235 00:21:54,260 --> 00:21:56,260 (黒巫女)あー! 236 00:22:03,202 --> 00:22:06,202 (悲鳴) 237 00:22:09,208 --> 00:22:10,808 あっ! 238 00:22:13,212 --> 00:22:15,214 迷彩殿! (側近たち)迷彩さま! 239 00:22:15,214 --> 00:22:17,216 (迷彩)彼女たちを連れていけ。 (側近たち)しかし! 240 00:22:17,216 --> 00:22:20,219 (迷彩)わたしのことは 構うな。 (側近たち)あっ…。 241 00:22:20,219 --> 00:22:22,219 (黒巫女)ああ…。 242 00:22:24,223 --> 00:22:27,223 迷彩殿! (側近)さあ。 243 00:22:29,228 --> 00:22:32,231 (黒巫女)ああ! 244 00:22:32,231 --> 00:22:34,231 あっ…。 245 00:22:40,239 --> 00:22:42,241 (黒巫女)あーっ! 246 00:22:42,241 --> 00:22:48,247 (黒巫女の泣き声) 247 00:22:48,247 --> 00:22:51,250 もう 大丈夫だよ。 248 00:22:51,250 --> 00:22:55,254 ケガは ないか? あっ… ああ。 249 00:22:55,254 --> 00:22:58,257 それより 早く 傷の手当てを。 (迷彩)大丈夫だ。→ 250 00:22:58,257 --> 00:23:02,195 調べ終えた刀は 机に戻しておいてくれ。 251 00:23:02,195 --> 00:23:05,198 迷彩殿! 252 00:23:05,198 --> 00:23:07,198 ありがとう。 253 00:25:21,233 --> 00:25:22,902 (あくび) 254 00:25:22,902 --> 00:25:25,202 ん? 255 00:25:27,139 --> 00:25:29,139 (黒巫女)あっ。 256 00:25:34,146 --> 00:25:37,146 (黒巫女たち)キャー! 257 00:25:51,163 --> 00:25:54,163 んっ? 258 00:26:03,175 --> 00:26:05,175 あっ…。 259 00:26:16,188 --> 00:26:18,190 ≪(側近)七花殿。 260 00:26:18,190 --> 00:26:22,128 (側近)ありがとうございました。 別に 暇だったから。 261 00:26:22,128 --> 00:26:24,130 (側近)初めてです。 あの子たちが→ 262 00:26:24,130 --> 00:26:27,133 わたしや 迷彩さま以外の者と 触れ合うのは。 263 00:26:27,133 --> 00:26:29,135 ふ~ん。 264 00:26:29,135 --> 00:26:31,137 あいつらって 迷彩が 連れてきたのか? 265 00:26:31,137 --> 00:26:32,905 (側近)いいえ。→ 266 00:26:32,905 --> 00:26:36,142 ほとんどは 前の神主のときから 仕えております。→ 267 00:26:36,142 --> 00:26:38,144 迷彩さまの噂を聞き→ 268 00:26:38,144 --> 00:26:41,147 わらをもすがる思いで来た者も 中には おりますが。 269 00:26:41,147 --> 00:26:43,149 迷彩の噂? 270 00:26:43,149 --> 00:26:47,149 心の傷を癒やす刀があると。 つるぎのことか? 271 00:26:49,155 --> 00:26:52,158 う~ん。 (側近)何か? 272 00:26:52,158 --> 00:26:54,160 感じないんだよな。 273 00:26:54,160 --> 00:26:57,163 あんたたちの刀が 四季崎のだっていうのさ。 274 00:26:57,163 --> 00:27:00,166 まっ 俺の 思い違いかもしれないけどな。 275 00:27:00,166 --> 00:27:03,166 じゃあ ちょっと休むよ。 276 00:27:05,171 --> 00:27:08,174 (迷彩) 四季崎 記紀の刀だと感じない? 277 00:27:08,174 --> 00:27:11,177 (迷彩)面白いことを言う。 278 00:27:11,177 --> 00:27:16,177 あの虚刀流の坊やとは 一度 話しておかないとな。 279 00:27:18,184 --> 00:27:21,184 遅いな とがめのやつ。 280 00:27:23,122 --> 00:27:26,125 ≪(迷彩)虚刀流の坊や。 んっ? 281 00:27:26,125 --> 00:27:28,125 やらないかい? 282 00:27:30,563 --> 00:27:32,231 (迷彩)聞いたよ。→ 283 00:27:32,231 --> 00:27:34,233 うちの巫女たちを 手伝ってくれたんだって? 284 00:27:34,233 --> 00:27:37,236 礼を言うぞ。 別に。 285 00:27:37,236 --> 00:27:41,240 それより この神社って どんな神社なんだ? 286 00:27:41,240 --> 00:27:44,243 巫女は 俺を見ると逃げるし 何がなんだか。 287 00:27:44,243 --> 00:27:47,246 へぇ~ お嬢ちゃんは 教えてないんだ。 288 00:27:47,246 --> 00:27:50,249 三途神社の何たるかを。 289 00:27:50,249 --> 00:27:52,251 この神社はね→ 290 00:27:52,251 --> 00:27:55,254 一言で 言えば 駆け込み寺みたいなものなのだよ。 291 00:27:55,254 --> 00:27:58,257 駆け込み寺? 縁切り寺とも言うな。 292 00:27:58,257 --> 00:28:02,261 どっちも よく分からん。 293 00:28:02,261 --> 00:28:06,265 ぶっちゃけ 黒巫女ってのは どういうやつらなんだ? 294 00:28:06,265 --> 00:28:10,269 どうして あんたは 刀を持たずに あいつらに与えてるんだ? 295 00:28:10,269 --> 00:28:13,272 それが 彼女たちにとって 必要なものだからだよ。 296 00:28:13,272 --> 00:28:17,276 いや 必要悪なのかもしれないが。 ん? 297 00:28:17,276 --> 00:28:20,212 彼女たちは 皆 被害者なのだよ。 298 00:28:20,212 --> 00:28:26,218 男どもに ひどい目に遭わされて 精神が 崩壊してしまったね。 299 00:28:26,218 --> 00:28:30,222 精神が 崩壊? 精神だけじゃないさ。 300 00:28:30,222 --> 00:28:33,225 心も体も 限界まで痛めつけられている。 301 00:28:33,225 --> 00:28:38,464 いや 限界を超えても 痛め続けられ 捨てられるのさ。 302 00:28:38,464 --> 00:28:40,232 ただ単に。 303 00:28:40,232 --> 00:28:43,235 そして 捨てられた場所から 拾ってきたのが→ 304 00:28:43,235 --> 00:28:46,238 この神社に仕える 1,000人の巫女たちなのだよ。 305 00:28:46,238 --> 00:28:50,242 これで 君を 怖がる理由も 分かっただろう。 306 00:28:50,242 --> 00:28:53,245 彼女たちにとって 男っていうのは それだけで→ 307 00:28:53,245 --> 00:28:56,248 恐怖と忌避の対象だからね。 308 00:28:56,248 --> 00:28:59,251 恐怖と忌避 男と女か…。 309 00:28:59,251 --> 00:29:03,255 そういうのは よく分からん。 そうかい。 310 00:29:03,255 --> 00:29:07,259 まあ 剣士には 縁のない世界だからね。 311 00:29:07,259 --> 00:29:11,263 でも とがめが うろつくなって 言った理由は 分かったぜ。 312 00:29:11,263 --> 00:29:15,267 うむ 女性らしい 気遣いといえるだろうな。 313 00:29:15,267 --> 00:29:19,288 ついでに もう一つ 分かったんじゃないかな? 314 00:29:19,288 --> 00:29:23,209 わたしが つるぎを 彼女たちに持たせている理由。 315 00:29:23,209 --> 00:29:28,214 それは 四季崎 記紀の刀の毒を 薬として使うためだよ。 316 00:29:28,214 --> 00:29:32,218 薬として? 薬も過ぎれば 毒となるよう→ 317 00:29:32,218 --> 00:29:35,221 毒も転ずれば 薬になる。 318 00:29:35,221 --> 00:29:38,224 刀の毒は 彼女たちの 壊されてしまった心を→ 319 00:29:38,224 --> 00:29:42,228 立て直すには 一役 買ってくれるはずだ。 320 00:29:42,228 --> 00:29:47,233 当然 変体刀に そんな人知を 超えた力が あるのならだけれど。 321 00:29:47,233 --> 00:29:50,236 へぇ~ 四季崎の刀を そんなふうに使ったのは→ 322 00:29:50,236 --> 00:29:54,240 あんたが 初めてだろうよ。 そうだろうな。 323 00:29:54,240 --> 00:29:59,245 殺す つるぎで 生かすとは 誰も考えないだろう。 324 00:29:59,245 --> 00:30:02,248 しかし それなりに 効果は あるようだよ。 325 00:30:02,248 --> 00:30:06,252 7年間 それを見ている身として 言わせてもらえればね。 326 00:30:06,252 --> 00:30:10,256 刀の毒を抜きにしても 刃物という 強さを持つことで→ 327 00:30:10,256 --> 00:30:13,259 女は 男と対等になれるからな。 328 00:30:13,259 --> 00:30:17,263 あの 顔面に はってある お札も そういうもんなのか? 329 00:30:17,263 --> 00:30:20,199 いやいや あれは 単に隠すためのものさ。 330 00:30:20,199 --> 00:30:22,201 彼女たちの中には→ 331 00:30:22,201 --> 00:30:25,204 罪人として 追われている者も 少なくないんでね。 332 00:30:25,204 --> 00:30:27,206 そうなのか。 333 00:30:27,206 --> 00:30:30,209 お嬢ちゃんの言う 裏事情っていうやつさ。 334 00:30:30,209 --> 00:30:33,212 神社だけに はったりが 利いていいだろ。 335 00:30:33,212 --> 00:30:35,214 なるほど。 336 00:30:35,214 --> 00:30:37,216 お札は ただの覆面。 337 00:30:37,216 --> 00:30:39,218 必要なのは 刀だけだ。 338 00:30:39,218 --> 00:30:43,222 心の傷のせいで 眠ることすら ままならない者たちだが→ 339 00:30:43,222 --> 00:30:49,228 それでも つるぎを帯刀することで何とか 自我を保っている。 340 00:30:49,228 --> 00:30:55,234 彼女たちにとって 千刀・つるぎは 心のよりどころだ。 341 00:30:55,234 --> 00:30:59,238 だから わたしは つるぎを失うわけにはいかない。 342 00:30:59,238 --> 00:31:02,241 1人でも 多くの女を助けるために→ 343 00:31:02,241 --> 00:31:05,244 君を倒して 2本の変体刀が 手に入れば→ 344 00:31:05,244 --> 00:31:09,248 さらに 2人 助けることができる。 345 00:31:09,248 --> 00:31:12,251 だから わたしは 君に勝たなければならない。 346 00:31:12,251 --> 00:31:14,253 うん いいんじゃないか? 347 00:31:14,253 --> 00:31:17,256 俺は 俺で ちゃんと戦うからさ。 348 00:31:17,256 --> 00:31:19,275 あんたは あんたで ちゃんと戦えよ。 349 00:31:19,275 --> 00:31:21,193 いい勝負に なりそうじゃん。 350 00:31:21,193 --> 00:31:26,198 哀れみを誘う作戦 失敗。 351 00:31:26,198 --> 00:31:32,198 飲みたまえよ 大事な話をしよう。 おう。 352 00:31:36,208 --> 00:31:38,210 ゲホッ ゲホッ…。 353 00:31:38,210 --> 00:31:40,212 何だ この苦い水は。 354 00:31:40,212 --> 00:31:43,215 坊や もしかして 下戸かい? 355 00:31:43,215 --> 00:31:46,218 酒だったのか。 酒は 飲んだことがない。 356 00:31:46,218 --> 00:31:48,218 いい酒なんだけどね。 357 00:31:51,223 --> 00:31:53,225 しかし 見てくれに反して→ 358 00:31:53,225 --> 00:31:56,228 ずいぶんと 非情なことを言うね 君は。 359 00:31:56,228 --> 00:31:59,231 まるで つれないじゃないか。 360 00:31:59,231 --> 00:32:01,233 俺は 刀だからな。 361 00:32:01,233 --> 00:32:06,238 とがめ以外のためには 心も体も 動かないさ。 362 00:32:06,238 --> 00:32:08,240 つるぎを奪えば 再び 心が→ 363 00:32:08,240 --> 00:32:11,243 壊れてしまう女が いるかもしれないが→ 364 00:32:11,243 --> 00:32:13,245 それでも よいのか? 365 00:32:13,245 --> 00:32:15,247 いいも悪いも 仕方ないことだろう。 366 00:32:15,247 --> 00:32:19,218 とがめが つるぎを欲している以上俺には どうしようもないことだ。 367 00:32:19,218 --> 00:32:21,086 あきらめてもらうしかない。 368 00:32:21,086 --> 00:32:25,090 君は 葛藤しないんだな。 ん? 369 00:32:25,090 --> 00:32:28,093 決めたら もう迷わないのかな? 370 00:32:28,093 --> 00:32:31,096 しかし それは 迷うことに 怠慢なだけではないかな? 371 00:32:31,096 --> 00:32:35,100 選ぶことに 臆病なだけではないのかな? 372 00:32:35,100 --> 00:32:38,103 ただ 面倒がっているだけとか? 373 00:32:38,103 --> 00:32:41,106 俺が 面倒がりなのは 否定しないけどな。 374 00:32:41,106 --> 00:32:45,110 今まで 何人 斬った? 2人。 375 00:32:45,110 --> 00:32:50,115 2人か… 君のような人間にしてはずいぶんと少ないな。 376 00:32:50,115 --> 00:32:52,117 無人島育ちの山猿でね。 377 00:32:52,117 --> 00:32:55,120 初めての実践が 2カ月前のことだ。 378 00:32:55,120 --> 00:33:01,126 変体刀を 2本 集めるのに2人か。ああ そういうところだ。 379 00:33:01,126 --> 00:33:03,128 わたしも斬るか。 だろうな。 380 00:33:03,128 --> 00:33:05,130 あんたこそ どうなんだ? 381 00:33:05,130 --> 00:33:10,135 これまで 何人 殺している? 数えきれないさ。 382 00:33:10,135 --> 00:33:14,139 ただ 確実に言えるのは 43人だ。 383 00:33:14,139 --> 00:33:17,142 43? 何の数字だ? 384 00:33:17,142 --> 00:33:22,181 7年前 山賊を抜けるときに殺した仲間の数だ。 385 00:33:22,181 --> 00:33:25,184 これだけは どうしたって 忘れようがない。 386 00:33:25,184 --> 00:33:31,190 逆に言えば 覚えているのは その43人くらいのもの。 387 00:33:31,190 --> 00:33:35,194 人は そんな わたしを 冷酷残忍だと言うだろう。 388 00:33:35,194 --> 00:33:37,196 しかし そんな わたしでも→ 389 00:33:37,196 --> 00:33:40,199 人を斬るためには 覚悟が 必要なのさ。 390 00:33:40,199 --> 00:33:42,201 何か 捨てるものがね。 391 00:33:42,201 --> 00:33:44,203 君には どうやら それがないらしい。 392 00:33:44,203 --> 00:33:46,205 ないだろうな たぶん。 393 00:33:46,205 --> 00:33:49,208 ならば 君は いったい 何のために戦う? 394 00:33:49,208 --> 00:33:51,210 言ったろ とがめのためだ。 395 00:33:51,210 --> 00:33:54,213 俺は あいつに ほれてんだよ。 396 00:33:54,213 --> 00:33:56,215 それ以外に 何かあんのか? 397 00:33:56,215 --> 00:34:01,215 揺さぶりをかける作戦も 失敗。 やれやれだ。 398 00:34:03,222 --> 00:34:07,226 あっ 違った。 んっ? どうした? 399 00:34:07,226 --> 00:34:10,229 2人じゃなかった 3人だ。 400 00:34:10,229 --> 00:34:14,233 俺は もう1人 斬っていたんだった。 401 00:34:14,233 --> 00:34:17,233 俺は 親父を 斬り殺している。 402 00:34:26,178 --> 00:34:30,182 (喰鮫)おやおや もう気付かれてしまいましたか。 403 00:34:30,182 --> 00:34:32,184 意外と早かったですね。→ 404 00:34:32,184 --> 00:34:35,187 あと少しだけ 興味深い お話を→ 405 00:34:35,187 --> 00:34:37,189 聞いていたかった ものですけれどね。→ 406 00:34:37,189 --> 00:34:39,191 しかし まあ おかげさまで→ 407 00:34:39,191 --> 00:34:41,193 だいたいの事情は つかめましたよ。→ 408 00:34:41,193 --> 00:34:43,195 ありがとうございました。→ 409 00:34:43,195 --> 00:34:45,197 下げた頭が 上がりませんと→ 410 00:34:45,197 --> 00:34:48,200 お礼を言わなくては ならないのでしょうね。 411 00:34:48,200 --> 00:34:52,204 では 高い所から 失礼して 名乗らせていただきますよ。 412 00:34:52,204 --> 00:34:56,208 ああ いいですね 忍ぶことなく 名乗れるというのは→ 413 00:34:56,208 --> 00:34:58,210 いいですね いいですね。 414 00:34:58,210 --> 00:35:01,213 わたしは 真庭忍軍 十二頭領が一人→ 415 00:35:01,213 --> 00:35:04,216 真庭 喰鮫と申す者です。 416 00:35:04,216 --> 00:35:07,219 以後 よろしく お見知りおきを。 417 00:35:07,219 --> 00:35:10,222 まにわにか! まっ まにわにですって!? 418 00:35:10,222 --> 00:35:12,224 何ということでしょう! 419 00:35:12,224 --> 00:35:15,227 めちゃくちゃ イカしてるでは ありませんか! 420 00:35:15,227 --> 00:35:17,229 暗殺専門の忍者である わたしたちに→ 421 00:35:17,229 --> 00:35:20,232 そんな すてきな愛称を 付けてくださるなんて→ 422 00:35:20,232 --> 00:35:23,235 あなたは 何と 良い方なのでしょう! 423 00:35:23,235 --> 00:35:27,239 知り合いか? いや あいつ単体では知らないが→ 424 00:35:27,239 --> 00:35:31,243 刀を 狙っているやつらだ。 (喰鮫)そのとおり。 425 00:35:31,243 --> 00:35:33,478 わたしは お二人の刀を 手に入れるために→ 426 00:35:33,478 --> 00:35:36,248 ここまで参りました。→ 427 00:35:36,248 --> 00:35:41,253 ああ いいですね いいですね 闘争の空気は いいですね。 428 00:35:41,253 --> 00:35:44,256 忍法 渦刀。 429 00:35:44,256 --> 00:35:46,258 (喰鮫)忍法 渦刀。→ 430 00:35:46,258 --> 00:35:48,260 わたしが 「鎖」に 呪縛の「縛」と書いて→ 431 00:35:48,260 --> 00:35:51,260 「鎖縛の喰鮫」と呼ばれる ゆえん。 432 00:35:53,265 --> 00:35:55,267 (迷彩)坊や。 んっ? 433 00:35:55,267 --> 00:35:58,270 (迷彩)わたしは 出雲を守護する 神社のおさとして→ 434 00:35:58,270 --> 00:36:01,273 あの忍者を 捨て置くわけにはいかない。→ 435 00:36:01,273 --> 00:36:04,276 それに わたしは 虚刀流を知っているのに→ 436 00:36:04,276 --> 00:36:09,281 君が 千刀流を知らないというのは不公平だろう。 437 00:36:09,281 --> 00:36:11,283 何が 言いたい? 438 00:36:11,283 --> 00:36:14,283 では 参りますよ。 439 00:36:16,288 --> 00:36:20,288 ああ いいですね いいですね。 興奮しますね。 440 00:36:28,233 --> 00:36:31,236 えっ… えー!? 441 00:36:31,236 --> 00:36:34,239 そういえば あなた おっしゃっていましたね。 442 00:36:34,239 --> 00:36:36,241 敦賀 迷彩さん。 443 00:36:36,241 --> 00:36:38,243 「いったい 何のために戦う?」と。 444 00:36:38,243 --> 00:36:41,246 あえて 答えるなら 金のためですよ。 445 00:36:41,246 --> 00:36:43,248 それ以外に 戦ったことがないことを→ 446 00:36:43,248 --> 00:36:45,250 何よりも誇りにしています。→ 447 00:36:45,250 --> 00:36:47,252 しかしね いちいち そんなことを→ 448 00:36:47,252 --> 00:36:50,255 聞かなければ ならないくらいだったら→ 449 00:36:50,255 --> 00:36:53,258 そもそも あなたは 戦わなければよいのですよ。 450 00:36:53,258 --> 00:36:55,260 「何のために戦う?」→ 451 00:36:55,260 --> 00:36:58,263 そんな 余裕のある言葉 聞きたくもありません。→ 452 00:36:58,263 --> 00:37:01,263 バカバカしいですね。 453 00:37:06,271 --> 00:37:10,271 (喰鮫の叫び声) 454 00:37:16,281 --> 00:37:19,301 虚刀流の坊や。 455 00:37:19,301 --> 00:37:22,301 この死体の始末を 手伝ってくれるかい? 456 00:37:26,224 --> 00:37:28,226 遅い 遅い 遅い! 457 00:37:28,226 --> 00:37:30,228 わたしが この だだっ広い神社を→ 458 00:37:30,228 --> 00:37:33,231 西へ 東へ 南へ 北へと 身を削って 走り回っておる間→ 459 00:37:33,231 --> 00:37:35,233 よく 悠々と 寝ていられるものだな! 460 00:37:35,233 --> 00:37:38,236 まにわにが 現れた。 あっ…。 461 00:37:38,236 --> 00:37:41,239 いつ また まにわにが 現れるか 分からない。 462 00:37:41,239 --> 00:37:45,243 だから あしたからは とがめの刀として行動を共にする。 463 00:37:45,243 --> 00:37:47,245 いらん 心配だ。 でもよ! 464 00:37:47,245 --> 00:37:50,248 最初の一本だ。 465 00:37:50,248 --> 00:37:54,252 しょせんは さやに付いた 傷 程度の話。 466 00:37:54,252 --> 00:37:57,255 さすがに 確実な保証までは できないが。 467 00:37:57,255 --> 00:38:01,259 この さやの傷が 最も古く 最も深かった。 468 00:38:01,259 --> 00:38:05,263 故に おそらく この刀が そうであろう。 469 00:38:05,263 --> 00:38:09,267 なるほど。 さやとは 盲点だったな。 470 00:38:09,267 --> 00:38:15,273 ありがとう うれしいよ。 あっ… それでいいのか? 471 00:38:15,273 --> 00:38:18,510 ああ お嬢ちゃんが 「最初の一本」と 言うのなら→ 472 00:38:18,510 --> 00:38:20,110 そうなのだろう。 473 00:38:22,214 --> 00:38:26,218 では あした。 正午きっかりに。 474 00:38:26,218 --> 00:38:29,218 どうだ 気付けに一杯やらないか?いいな。 475 00:40:48,260 --> 00:40:49,928 (迷彩)虚刀流の坊や。→ 476 00:40:49,928 --> 00:40:52,247 さっさと始めて さっさと終わらそうではないか。 477 00:40:52,931 --> 00:40:56,167 命を懸けた勝負を前に ずいぶんと気楽に言ってくれるぜ。 478 00:40:56,167 --> 00:40:59,170 そういうのは 俺の領分のはずなんだけどな。 479 00:40:59,170 --> 00:41:02,173 一応 降参も ありということにしておくか。→ 480 00:41:02,173 --> 00:41:05,176 勝てないと感じたら いつでも言っておくれ。 481 00:41:05,176 --> 00:41:07,176 そうかい。 482 00:41:09,180 --> 00:41:11,182 虚刀流を 見せてもらおうか。 483 00:41:11,182 --> 00:41:16,187 ああ。 あんたの自慢の千刀流を とっくりと見せてもらうぜ。 484 00:41:16,187 --> 00:41:21,192 自慢? わたしは 千刀流を 自慢に思ってなどないよ。 485 00:41:21,192 --> 00:41:25,196 こんなもの ただの剣技だろう。 486 00:41:25,196 --> 00:41:28,199 じゃあ 始めようか。 487 00:41:28,199 --> 00:41:33,204 そうだな。 ご託を並べていても始まらない。 488 00:41:33,204 --> 00:41:52,157 ♪♪~ 489 00:41:52,157 --> 00:41:54,159 ♪♪~ 490 00:41:54,159 --> 00:41:57,459 いざ 尋常に始め! 491 00:41:59,164 --> 00:42:02,167 えっ? 492 00:42:02,167 --> 00:42:05,170 えっ!? 493 00:42:05,170 --> 00:42:07,172 あっ ちょっと…。 494 00:42:07,172 --> 00:42:23,188 ♪♪~ 495 00:42:23,188 --> 00:42:25,190 あっ… 何!? 496 00:42:25,190 --> 00:42:28,190 一刀 一文字斬り! 497 00:42:36,635 --> 00:42:39,304 えっ? 498 00:42:39,304 --> 00:42:41,304 どこから刀を… あっ。 499 00:42:50,248 --> 00:42:52,248 あっ。 500 00:42:57,255 --> 00:42:59,257 最初の一本探し。 501 00:42:59,257 --> 00:43:04,262 あれは この仕掛けのための 時間稼ぎだったのか。 502 00:43:04,262 --> 00:43:06,264 これが 千刀流か。 503 00:43:06,264 --> 00:43:09,267 (迷彩)そのとおりだよ 虚刀流の坊や。 504 00:43:09,267 --> 00:43:13,271 相手の刀を 自分の刀にするだけじゃない。 505 00:43:13,271 --> 00:43:16,274 戦場にある 全ての刀を 自分の刀とするから→ 506 00:43:16,274 --> 00:43:18,276 千刀流なんだ。 507 00:43:18,276 --> 00:43:22,280 これぞ 千刀・つるぎとの 共同合作。 508 00:43:22,280 --> 00:43:24,280 地形効果 千刀巡り! 509 00:43:26,284 --> 00:43:28,286 どこへ行ったのだ。 510 00:43:28,286 --> 00:43:32,290 決闘の様子を見なければ 報告が 書けないではないか。 511 00:43:32,290 --> 00:43:36,294 (迷彩)この千刀巡りに 虚刀流では対抗できないだろう。 512 00:43:36,294 --> 00:43:40,298 どうするね? 降参も ありという取り決めだった。 513 00:43:40,298 --> 00:43:44,302 参ったと言うならば それを受け入れる準備があるよ。 514 00:43:44,302 --> 00:43:47,238 よほど 千刀流を信じてるってことか。 515 00:43:47,238 --> 00:43:49,240 (迷彩)信じる? 516 00:43:49,240 --> 00:43:52,243 ああ 信じていたさ 心の底からね。 517 00:43:52,243 --> 00:43:55,246 わたしの全てだったんだ。 518 00:43:55,246 --> 00:43:58,249 あの大乱までは。 519 00:43:58,249 --> 00:44:02,253 (迷彩)わたしの父は 出雲の地を守護していた→ 520 00:44:02,253 --> 00:44:06,257 護神三連隊の 二番隊 隊長であると同時に→ 521 00:44:06,257 --> 00:44:10,261 古くから伝わる 剣道場の道場主だった。→ 522 00:44:10,261 --> 00:44:13,264 そこで 千刀流を教えていたのだ。→ 523 00:44:13,264 --> 00:44:16,267 わたしは その跡取り娘だった。→ 524 00:44:16,267 --> 00:44:18,269 だから 物心ついたころから→ 525 00:44:18,269 --> 00:44:22,269 千刀流を 絶対の護身術だと 信じて疑わなかった。 526 00:44:24,275 --> 00:44:26,277 (迷彩)けれど 千刀流は 大乱の最中には→ 527 00:44:26,277 --> 00:44:28,279 まるで 役に立たなかった。→ 528 00:44:28,279 --> 00:44:34,285 父は死に 門弟たちも 一人残らず 討ち死んだ。→ 529 00:44:34,285 --> 00:44:37,288 生き残ったのは 戦場に出なかったわたしだけだった。→ 530 00:44:37,288 --> 00:44:40,291 わたしは 大乱で 全てを失った。→ 531 00:44:40,291 --> 00:44:44,295 家も 家族も 信念すらも。→ 532 00:44:44,295 --> 00:44:47,232 気が付くと わたしは 千刀流を→ 533 00:44:47,232 --> 00:44:50,235 殺すための道具として 使っていた。→ 534 00:44:50,235 --> 00:44:52,470 やがて 出雲で 一番 規模の大きかった→ 535 00:44:52,470 --> 00:44:54,239 山賊衆に参入した。→ 536 00:44:54,239 --> 00:44:59,239 その頭目が 千刀・つるぎを持っていたのさ。 537 00:45:01,246 --> 00:45:06,251 (迷彩)千刀流とは 「自ら武装しない 絶対の護身術」→ 538 00:45:06,251 --> 00:45:11,256 それは 「刀は消耗品である」という考えに基づいている。→ 539 00:45:11,256 --> 00:45:13,258 つるぎと同じ主題だ。→ 540 00:45:13,258 --> 00:45:17,262 自分の元に この刀が来たのは 偶然ではない。→ 541 00:45:17,262 --> 00:45:19,262 運命だと感じたよ。 542 00:45:21,266 --> 00:45:25,270 (迷彩)いつの間にか わたしは 山賊の頭目になっていた。→ 543 00:45:25,270 --> 00:45:29,274 そこから先は 語る価値もない。→ 544 00:45:29,274 --> 00:45:33,278 ただ戦い ただ殺す日々だった。→ 545 00:45:33,278 --> 00:45:36,281 何のために戦うのか?→ 546 00:45:36,281 --> 00:45:40,285 そんなことを考える 余裕すらなかった。→ 547 00:45:40,285 --> 00:45:45,290 そんな わたしが 生まれて初めて その疑問に ぶつかったのは→ 548 00:45:45,290 --> 00:45:50,228 当時 神主だった 敦賀 迷彩に会ったときだ。→ 549 00:45:50,228 --> 00:45:53,231 三途神社のことは 以前から知っていた。→ 550 00:45:53,231 --> 00:45:57,235 弱き女たちにとっての 療養所だと。→ 551 00:45:57,235 --> 00:46:01,239 ならば なぜ わたしを 救ってくれなかったのか。→ 552 00:46:01,239 --> 00:46:05,239 誰でも救ってくれるから 神様というんじゃないのか。 553 00:46:25,263 --> 00:46:28,266 (迷彩)当時の 敦賀 迷彩は 言った。→ 554 00:46:28,266 --> 00:46:31,269 「どうか あの子たちのことは 許してあげてください」→ 555 00:46:31,269 --> 00:46:34,272 「あの子たちは 悪くないんです」→ 556 00:46:34,272 --> 00:46:38,276 それが 最期の言葉だった。→ 557 00:46:38,276 --> 00:46:42,280 死ぬ間際に そんなことを 言った人間は 初めてだった。→ 558 00:46:42,280 --> 00:46:45,283 だから こう考えてしまった。→ 559 00:46:45,283 --> 00:46:49,220 何のために 戦うのか。→ 560 00:46:49,220 --> 00:46:51,220 何のために 生きるのか。 561 00:46:53,224 --> 00:46:57,228 (迷彩)山賊の根城に戻った わたしは 仲間を斬った。→ 562 00:46:57,228 --> 00:47:01,232 43人の仲間を 一人残らず。→ 563 00:47:01,232 --> 00:47:06,237 そして わたしは 敦賀 迷彩の 遺志を受け継いだのだ。→ 564 00:47:06,237 --> 00:47:10,241 以来 わたしは あの子たちのために戦っている。→ 565 00:47:10,241 --> 00:47:13,244 だから わたしは 負けるわけにはいかない。→ 566 00:47:13,244 --> 00:47:15,244 あの子たちのためにも。 567 00:47:21,252 --> 00:47:25,256 (迷彩)話は ここまでだ。 さあ どうするね。 568 00:47:25,256 --> 00:47:30,261 無駄な抵抗は よして 負けを 認めてしまえばよい。 569 00:47:30,261 --> 00:47:33,264 虚刀流は 千刀流に及ばなかった。 570 00:47:33,264 --> 00:47:35,264 ただ それだけのことなのだから。 571 00:47:40,271 --> 00:47:43,274 フゥー。 572 00:47:43,274 --> 00:47:46,294 俺 獣の肉を食うんだよな。 573 00:47:46,294 --> 00:47:49,213 (迷彩)えっ? それが どうした? 574 00:47:49,213 --> 00:47:53,217 肉食らいなど 武芸者の間では 珍しくもない。 575 00:47:53,217 --> 00:47:58,222 獣ってよ 素早くて 簡単には 捕まえられねえんだ。 576 00:47:58,222 --> 00:48:02,226 どうしても 食いたいときには わなを仕掛けなきゃ。 577 00:48:02,226 --> 00:48:04,228 でも 俺は バカだから→ 578 00:48:04,228 --> 00:48:07,231 うちの すぐそばに わなを仕掛けちゃったんだ。 579 00:48:07,231 --> 00:48:09,233 それに 姉ちゃんが 掛かっちまってさ。 580 00:48:09,233 --> 00:48:12,236 あんときは 大変だった。 581 00:48:12,236 --> 00:48:15,239 要は 獲物に対する わななんだから→ 582 00:48:15,239 --> 00:48:17,241 自分のうちの周りに→ 583 00:48:17,241 --> 00:48:19,243 わなを仕掛けちゃ いけねえってことだ。 584 00:48:19,243 --> 00:48:22,246 (迷彩)いったい 何を言ってるんだい? 585 00:48:22,246 --> 00:48:24,248 降参しないと言うのなら もう…。 586 00:48:24,248 --> 00:48:26,250 1つだけ思い付いた。 587 00:48:26,250 --> 00:48:31,255 ずっと 考えてたんだよ この千刀巡りを 脱する方法を。 588 00:48:31,255 --> 00:48:33,257 (迷彩)ないよ そんなものは。 589 00:48:33,257 --> 00:48:35,259 千刀巡りは 無敵だ。 590 00:48:35,259 --> 00:48:38,262 千刀流は 絶対の護身術だ。 591 00:48:38,262 --> 00:48:42,266 虚刀流が 本当に 千刀流に劣るのか。 592 00:48:42,266 --> 00:48:44,268 試してみるんだよ! 593 00:48:44,268 --> 00:48:46,237 なっ… まさか! 594 00:48:46,237 --> 00:49:01,119 ♪♪~ 595 00:49:01,119 --> 00:49:06,124 さすがに ここには 仕掛けられないよな。 596 00:49:06,124 --> 00:49:07,892 俺は ともかく→ 597 00:49:07,892 --> 00:49:11,192 とがめを 警戒しないわけには いかないもんな。 598 00:49:22,140 --> 00:49:26,144 千刀を 入手したとしても 尾張まで運ぶ手段を→ 599 00:49:26,144 --> 00:49:30,148 君たちは まだ 思い付いていないのではないかな。 600 00:49:30,148 --> 00:49:35,153 もしも わたしが勝負に負けたら 巫女たち 全員で協力し→ 601 00:49:35,153 --> 00:49:37,155 尾張まで 届けるように 指示してある。 602 00:49:37,155 --> 00:49:41,159 何だよ それ。 その代わりと言っては 何だが→ 603 00:49:41,159 --> 00:49:43,161 彼女たちと 三途神社の行く末を→ 604 00:49:43,161 --> 00:49:47,098 幕府で 保証してくれるよう お願いしたい。 605 00:49:47,098 --> 00:49:51,102 おい あんた それは…。 わたしの跡継ぎは 分かるよな? 606 00:49:51,102 --> 00:49:55,106 ただ あの子も まだ 万全に回復したわけではない。 607 00:49:55,106 --> 00:50:00,111 誰か 人の心に関する 教養と優しさを持つ人間を→ 608 00:50:00,111 --> 00:50:02,113 幕府から派遣してくれ。 609 00:50:02,113 --> 00:50:05,116 魑魅魍魎のすむ 幕府といえど→ 610 00:50:05,116 --> 00:50:07,118 1人くらいは 心当たりがあるだろう。 611 00:50:07,118 --> 00:50:12,123 負けを認めるってことか。 いや 言ったろう? 612 00:50:12,123 --> 00:50:14,125 わたしは 負けるわけには いかないと。 613 00:50:14,125 --> 00:50:18,129 あの子たちを守るためにね。 614 00:50:18,129 --> 00:50:21,132 ただ 矛盾したことを 言うようだけど→ 615 00:50:21,132 --> 00:50:26,137 この勝負 負けてもいいと 思っていたんだ。 616 00:50:26,137 --> 00:50:30,141 刀の毒でもって 彼女たちを 助けるなんて 間違っている。 617 00:50:30,141 --> 00:50:33,144 わたしは 常に そう考えていた。 618 00:50:33,144 --> 00:50:36,147 刀は 薬として作用しているが→ 619 00:50:36,147 --> 00:50:38,149 それで 手放せなくなってしまうんじゃ→ 620 00:50:38,149 --> 00:50:41,152 やっぱり 薬じゃなくて 毒だ。 621 00:50:41,152 --> 00:50:44,155 だから 待っていたんだよ。 622 00:50:44,155 --> 00:50:47,158 わたしの くだらない 思惑を 打ち砕いてくれる→ 623 00:50:47,158 --> 00:50:51,162 君たちのような 人間が 来るのをね。 624 00:50:51,162 --> 00:50:55,162 むろん まだ 負けは認めてないが。 625 00:50:57,168 --> 00:50:59,170 あっ…。 626 00:50:59,170 --> 00:51:12,183 ♪♪~ 627 00:51:12,183 --> 00:51:16,187 それが 千刀・つるぎの 最初の一本だ。 628 00:51:16,187 --> 00:51:18,189 なぜ 分かる? 629 00:51:18,189 --> 00:51:22,193 とがめが 言ってた 「刀には 魂が宿る」って。 630 00:51:22,193 --> 00:51:25,196 刀は 持ち主を選ぶ。 631 00:51:25,196 --> 00:51:27,198 ただし 斬る相手は 選ばない。 632 00:51:27,198 --> 00:51:32,203 千刀・つるぎは あんたを選んだ。 俺が とがめを選んだようにな。 633 00:51:32,203 --> 00:51:34,203 いかにも。 634 00:51:39,210 --> 00:51:43,214 虚刀流 七代目 当主 鑢 七花だ。 来いよ。 635 00:51:43,214 --> 00:51:47,151 出雲大山三途神社 いや…。 636 00:51:47,151 --> 00:51:50,154 千刀流 十二代目 当主 敦賀 迷彩だ。 637 00:51:50,154 --> 00:51:54,158 行くさ。 千刀流の千の奥義を見せてやる。 638 00:51:54,158 --> 00:51:57,161 ああ。 ただし そのころには→ 639 00:51:57,161 --> 00:52:00,164 あんたは 八つ裂きに なっているだろうけどな。 640 00:52:00,164 --> 00:52:11,175 ♪♪~ 641 00:52:11,175 --> 00:52:15,179 空中一刀 億文字斬り! 642 00:52:15,179 --> 00:52:19,179 虚刀流 鏡花水月! 643 00:52:37,201 --> 00:52:39,201 あっ。 644 00:52:49,146 --> 00:52:52,149 んっ? とがめ 勝ったぞ。 645 00:52:52,149 --> 00:52:56,153 見てのとおりだ。 誤審の生じる余地は ねえよな。 646 00:52:56,153 --> 00:52:58,153 ああ…。 647 00:53:02,159 --> 00:53:04,161 七花 何も…。 648 00:53:04,161 --> 00:53:07,161 んっ? どうした? 649 00:53:12,169 --> 00:53:14,169 でかしたぞ。 650 00:53:23,180 --> 00:53:27,180 やはり こうなりましたか。 651 00:53:30,187 --> 00:53:33,190 1,000人の巫女と 三途神社の行く末は→ 652 00:53:33,190 --> 00:53:36,193 必ず 幕府が保証しよう。 653 00:53:36,193 --> 00:53:38,195 (側近)ありがとうございます。 654 00:53:38,195 --> 00:53:43,200 これから どうなるんだろうな この神社。 655 00:53:43,200 --> 00:53:46,203 刀が ないんだから 武装神社じゃいられないだろう。 656 00:53:46,203 --> 00:53:51,242 確かに。 しかし それは 刀によって 変わっていたものが→ 657 00:53:51,242 --> 00:53:53,244 元に戻るだけの話だ。 658 00:53:53,244 --> 00:53:56,247 だったら 迷彩も 最初から そうすれば よかったのにな。 659 00:53:56,247 --> 00:54:00,251 迷彩は 変体刀の所有者だった。 660 00:54:00,251 --> 00:54:04,255 四季崎の刀の毒と 無縁ではなかったはず。 661 00:54:04,255 --> 00:54:08,259 奪われでもせんかぎり 手放せなかったろうよ。 662 00:54:08,259 --> 00:54:10,261 ふ~ん。 あんたは どうなんだ? 663 00:54:10,261 --> 00:54:12,263 んっ? 俺が負けてたら→ 664 00:54:12,263 --> 00:54:16,263 約束どおり あいつに 鉋と鈍を 渡していたのか? 665 00:54:20,271 --> 00:54:22,273 んっ? ごにょごにょ…。 666 00:54:22,273 --> 00:54:25,276 ごにょごにょ? いや その…。 667 00:54:25,276 --> 00:54:29,280 わたしは そなたが負けることなどあり得んと! 668 00:54:29,280 --> 00:54:31,580 だから…。 はい はい。 669 00:54:35,286 --> 00:54:39,290 この階段とも おさらばか。 名残惜しいぜ。 670 00:54:39,290 --> 00:54:42,293 神社でなく 階段が 名残惜しいのか。 671 00:54:42,293 --> 00:54:44,295 おかしなやつだな。 672 00:54:44,295 --> 00:54:47,231 いや とがめを こんなふうに 抱っこする機会なんて→ 673 00:54:47,231 --> 00:54:50,234 もう ないだろうからさ。 674 00:54:50,234 --> 00:54:52,236 ちぇりお! 675 00:54:52,236 --> 00:54:54,238 えっ!? うわっ…。 676 00:54:54,238 --> 00:54:56,240 あっ…。 677 00:54:56,240 --> 00:55:01,245 うわーっ! わー! 678 00:55:01,245 --> 00:55:05,249 <このときは まだ 行く末に 日本最強の剣士→ 679 00:55:05,249 --> 00:55:09,253 薄刀・針の所有者 錆 白兵が待ち構えているなど→ 680 00:55:09,253 --> 00:55:12,256 夢にも 思っておりませんでした> 681 00:55:12,256 --> 00:55:17,261 <錆 白兵と 七花の一騎打ち どうなることやら> 682 00:55:17,261 --> 00:55:19,263 <『刀語』> 683 00:55:19,263 --> 00:55:23,263 <こよいの お楽しみは ここまでにございます> 684 00:55:26,270 --> 00:55:36,270 ♪♪~