1 00:02:13,502 --> 00:02:18,507 (雄叫び) 2 00:02:18,507 --> 00:02:20,507 (足軽)うわー! (武将)どわー! 3 00:02:30,519 --> 00:02:36,525 (青年)ふん! ふん! ふん! 4 00:02:36,525 --> 00:02:40,529 (男)ちょろいな。→ 5 00:02:40,529 --> 00:02:42,531 まるで 子供遊びだ。→ 6 00:02:42,531 --> 00:02:46,535 よくも まあ そんな腕で 剣の道を志そうとしたものよ。 7 00:02:46,535 --> 00:02:51,540 (青年)ふん! ふん! 8 00:02:51,540 --> 00:02:53,542 (男)こう言っちゃ何だが 小僧よ。→ 9 00:02:53,542 --> 00:02:56,545 お前には 剣の才能ってもんが まったくねえ。→ 10 00:02:56,545 --> 00:02:58,547 筋は悪い 形もなってねえ。→ 11 00:02:58,547 --> 00:03:02,485 それに何より 人を斬ろうっていう気概が感じられねえよ。→ 12 00:03:02,485 --> 00:03:06,489 剣の腕を上げてえんなら まず 人を斬らねえと話になんねえ。→ 13 00:03:06,489 --> 00:03:10,493 剣士ってのは 300人 斬って それで ようやく 半人前だ。→ 14 00:03:10,493 --> 00:03:14,497 もっとも お前は 葉っぱさえ 斬れねえみてえだがな。 15 00:03:14,497 --> 00:03:16,499 (青年)あっ…。 16 00:03:16,499 --> 00:03:20,503 (男)忙しい中 京くんだりまで 足を延ばしてみたけどよ。→ 17 00:03:20,503 --> 00:03:22,505 チッ… 俺も焼きが回ったみてえだ。→ 18 00:03:22,505 --> 00:03:26,509 道のりが見えず らしくもなく 焦っちまったってことか。 19 00:03:26,509 --> 00:03:29,512 (青年)道のり? 20 00:03:29,512 --> 00:03:33,516 完成から 完了へのな。 21 00:03:33,516 --> 00:03:37,520 (青年)完成から 完了? どういう意味だ? 22 00:03:37,520 --> 00:03:40,523 (男)そのまんまの意味に 決まってんだろうが。→ 23 00:03:40,523 --> 00:03:43,526 まあ 見たところ 完了どころか 完成にも程遠い→ 24 00:03:43,526 --> 00:03:48,531 未熟な お前には 関係のない 領域の話かもしれんがな。 25 00:03:48,531 --> 00:03:50,533 俺の剣が未熟なことくらい 分かってるさ。 26 00:03:50,533 --> 00:03:54,537 だから こうして 修行にいそしんでるんじゃないか。 27 00:03:54,537 --> 00:03:56,539 (男)その心掛けは 褒められる。→ 28 00:03:56,539 --> 00:04:00,543 しかし 小僧よ もたもたしてっと 戦国が終わっちまうぜ。 29 00:04:00,543 --> 00:04:03,479 ああ? (男)山ん中に引きこもってちゃ→ 30 00:04:03,479 --> 00:04:07,483 世間のざまなんざ 知らねえだろうけどな。 31 00:04:07,483 --> 00:04:09,485 (青年)関係ねえ。 (男)ほう? 32 00:04:09,485 --> 00:04:12,488 (青年)俺は 自分の腕を 磨くことしか興味はない。→ 33 00:04:12,488 --> 00:04:14,490 剣の道ってのを 究めたいだけだ。→ 34 00:04:14,490 --> 00:04:17,493 時代が 戦国だろうが 太平だろうが→ 35 00:04:17,493 --> 00:04:20,496 俺の歩む道筋は 何も変わらない! 36 00:04:20,496 --> 00:04:23,499 (男)ハハハハ! (青年)何が おかしい! 37 00:04:23,499 --> 00:04:25,501 (男)いや~ 心掛けだけは→ 38 00:04:25,501 --> 00:04:29,505 ホントに 褒められるもんだと思ってよ。→ 39 00:04:29,505 --> 00:04:32,508 それに 世の中に興味がねえ ってところも 気に入った。→ 40 00:04:32,508 --> 00:04:35,744 無駄足だったと思ったが まあ ぎりぎり 合格ってとこかな。 41 00:04:35,744 --> 00:04:37,513 (青年)はあ? 42 00:04:37,513 --> 00:04:39,513 (青年)あっ…。 43 00:04:43,519 --> 00:04:46,522 (男)俺も 実際 世の中なんか興味はねえ。→ 44 00:04:46,522 --> 00:04:51,527 俺が 相手取ってんのは 何たって歴史ってやつだからな。→ 45 00:04:51,527 --> 00:04:54,530 世の中やら 世界なんてもんは 歴史全体から見たら→ 46 00:04:54,530 --> 00:04:58,534 表面の ほんの上澄みみてえな もんにしかすぎねえ。 47 00:04:58,534 --> 00:05:02,471 (青年)何なんだ あんた。 誇大妄想狂か 何かか? 48 00:05:02,471 --> 00:05:04,473 (男)あながち 間違っちゃいねえな。→ 49 00:05:04,473 --> 00:05:08,477 まあ 大半の人間にとって 俺は そういう立場なんだろう。→ 50 00:05:08,477 --> 00:05:13,482 だからこそ 俺は 結果で勝負 しなけりゃならねえんだけどな。 51 00:05:13,482 --> 00:05:16,485 しかし それでも もう少しってところで→ 52 00:05:16,485 --> 00:05:18,487 うまくいかねえ。→ 53 00:05:18,487 --> 00:05:20,489 やっぱ 素材の問題なのかねえ。→ 54 00:05:20,489 --> 00:05:23,492 こればっかりは どうしようもねえ。 55 00:05:23,492 --> 00:05:25,494 何の話をしている。 56 00:05:25,494 --> 00:05:28,497 (男)ああ まだ 言ってなかったな。俺は 刀鍛冶だ。 57 00:05:28,497 --> 00:05:31,500 その 刀鍛冶が 何の用だ。 58 00:05:31,500 --> 00:05:33,502 (男)ふむ 小僧。→ 59 00:05:33,502 --> 00:05:35,504 てめえの 涙ぐましい努力が 花実を咲かすよう→ 60 00:05:35,504 --> 00:05:38,507 取り計らってやろう。 (青年)えっ…。 61 00:05:38,507 --> 00:05:41,510 もっとも しっかりとした 根っこになれるかどうかは→ 62 00:05:41,510 --> 00:05:43,512 お前しだいだがな。→ 63 00:05:43,512 --> 00:05:45,514 鑢 一根。 64 00:05:45,514 --> 00:05:47,516 (一根)あっ…。 65 00:05:47,516 --> 00:05:51,520 <それは 数百年も昔の話> 66 00:05:51,520 --> 00:05:53,522 <この世が 乱世と呼ばれ→ 67 00:05:53,522 --> 00:05:57,526 この国が 戦国と呼ばれていたころの お話> 68 00:05:57,526 --> 00:05:59,528 <今は 昔の物語> 69 00:05:59,528 --> 00:06:03,465 <後の 虚刀流 開祖 鑢 一根と→ 70 00:06:03,465 --> 00:06:08,470 この時点で すでに伝説の刀鍛冶 四季崎 記紀との→ 71 00:06:08,470 --> 00:06:11,470 これが なれ初めでございました> 72 00:06:15,477 --> 00:06:25,477 ♪♪~ 73 00:09:56,565 --> 00:09:58,567 (とがめ)絶刀・鉋。→ 74 00:09:58,567 --> 00:10:00,569 斬刀・鈍。→ 75 00:10:00,569 --> 00:10:02,571 千刀・つるぎ。→ 76 00:10:02,571 --> 00:10:04,573 薄刀・針。→ 77 00:10:04,573 --> 00:10:06,575 賊刀・鎧。→ 78 00:10:06,575 --> 00:10:08,577 双刀・鎚。→ 79 00:10:08,577 --> 00:10:10,579 悪刀・鐚。→ 80 00:10:10,579 --> 00:10:12,581 微刀・釵。→ 81 00:10:12,581 --> 00:10:14,583 王刀・鋸。→ 82 00:10:14,583 --> 00:10:16,585 誠刀・銓。→ 83 00:10:16,585 --> 00:10:20,589 と 四季崎の完成形 変体刀も→ 84 00:10:20,589 --> 00:10:23,592 どうにか こうにか 10本 集まったわけだ。 85 00:10:23,592 --> 00:10:26,595 (七花)う~ん 10カ月も かかっちまったけどな。 86 00:10:26,595 --> 00:10:29,598 (とがめ)いいや むしろ 上出来と思っていいのだ。 87 00:10:29,598 --> 00:10:32,601 そうなのか? 旧将軍のみならず→ 88 00:10:32,601 --> 00:10:35,604 かつて 誰も 成し得なかったことだ。 89 00:10:35,604 --> 00:10:37,606 それを この短期間のうちに→ 90 00:10:37,606 --> 00:10:40,609 われらだけで 10本も集めたのだぞ。 91 00:10:40,609 --> 00:10:43,612 むろん わたしの頭脳を持ってすれば→ 92 00:10:43,612 --> 00:10:47,616 可能であると 初めから 確信していたことではあるがな。 93 00:10:47,616 --> 00:10:52,554 時折 己の才覚が恐ろしくなるよ。 94 00:10:52,554 --> 00:10:56,558 己の才覚って 奇策で 刀を奪ったのって…。 95 00:10:56,558 --> 00:10:58,227 ちぇりお! 96 00:10:58,227 --> 00:11:01,463 実際は 半ば 力ずくで奪ってきたような…。 97 00:11:01,463 --> 00:11:03,465 それも 奇策のうちだ! 98 00:11:03,465 --> 00:11:05,467 そなたという刀を どう扱うかが→ 99 00:11:05,467 --> 00:11:08,237 わたしの腕の 見せどころだったのだ。 100 00:11:08,237 --> 00:11:10,472 うまく扱えてるのか? 101 00:11:10,472 --> 00:11:12,474 むしろ 上出来だと 言ったであろう! 102 00:11:12,474 --> 00:11:15,474 そうか それならいいんだ。 103 00:11:18,480 --> 00:11:21,483 そなたが わたしの刀であってくれるかぎり→ 104 00:11:21,483 --> 00:11:24,253 万事 うまく運ぶであろうよ。 105 00:11:24,253 --> 00:11:28,490 おおっ! 見ろ 茶柱が立っておるぞ。 106 00:11:28,490 --> 00:11:30,492 へえ~。 幸先が良い。 107 00:11:30,492 --> 00:11:34,496 残りの旅の成功を 祝福しているようではないか。 108 00:11:34,496 --> 00:11:37,499 ただの茶柱だろ? 縁起物というのはだな→ 109 00:11:37,499 --> 00:11:40,502 都合の良いときだけ あやかっておけばよいのだ。 110 00:11:40,502 --> 00:11:42,504 そういうものなのか? 111 00:11:42,504 --> 00:11:44,504 そういうものだ。 112 00:11:47,509 --> 00:11:50,512 残りの旅か…。 うん? 113 00:11:50,512 --> 00:11:53,448 そうだ 残り わずかな旅だ。 114 00:11:53,448 --> 00:11:55,448 あっ…。 115 00:11:57,452 --> 00:12:00,455 今度は 髪を触らせてやる。 116 00:12:00,455 --> 00:12:03,455 触るほど ないじゃないか。 何をー!? 117 00:12:08,463 --> 00:12:13,468 (否定姫)それが あんたの正体 奇策士 とがめ。→ 118 00:12:13,468 --> 00:12:17,472 わたしはさ あんたのことが 本当に嫌いで。→ 119 00:12:17,472 --> 00:12:19,474 心の底から 大っ嫌いで。→ 120 00:12:19,474 --> 00:12:23,478 正直 たとえ あんたが 何者であろうと→ 121 00:12:23,478 --> 00:12:26,481 たとえ あんたが 何も たくらんでいなくとも→ 122 00:12:26,481 --> 00:12:30,485 どのみち つぶしてあげるつもりでいたんだけどさ。→ 123 00:12:30,485 --> 00:12:33,488 あんたとは 敵対していたつもりだったし→ 124 00:12:33,488 --> 00:12:36,491 そこに 変な絆さえ感じていたし。→ 125 00:12:36,491 --> 00:12:39,494 これからも そのつもりだったけどさ。→ 126 00:12:39,494 --> 00:12:41,496 でも だからこそ→ 127 00:12:41,496 --> 00:12:45,500 こんな形で あんたと 決着をつけたくはなかったわね。→ 128 00:12:45,500 --> 00:12:48,503 とても残念だわ 奇策士。→ 129 00:12:48,503 --> 00:12:51,440 あんたの うかつさが ひどく憎々しい。→ 130 00:12:51,440 --> 00:12:53,440 フン! 131 00:13:04,453 --> 00:13:06,453 (鳳凰)うっ…。 (人鳥)ああっ!? 132 00:13:09,458 --> 00:13:11,460 (右衛門左衛門)不通。→ 133 00:13:11,460 --> 00:13:15,464 ここで張っていれば 現れると 思っていたよ 真庭 鳳凰。→ 134 00:13:15,464 --> 00:13:17,466 そして 真庭 人鳥だったか? 135 00:13:17,466 --> 00:13:20,469 聞かれる前に 名乗らせてもらうぞ。 136 00:13:20,469 --> 00:13:22,471 わたしは 左右田 右衛門左衛門。 137 00:13:22,471 --> 00:13:25,474 お前たちを殺す者だ。 138 00:13:25,474 --> 00:13:27,476 (人鳥)えっ!? (右衛門左衛門)ああ→ 139 00:13:27,476 --> 00:13:29,911 真庭 鴛鴦なら わたしが殺した。 (人鳥)ああっ!? 140 00:13:29,911 --> 00:13:32,581 (右衛門左衛門)真庭 海亀も わたしが殺した。 141 00:13:32,581 --> 00:13:36,585 (鳳凰)ほう 海亀たちをな。 142 00:13:36,585 --> 00:13:38,587 状況が のみ込めたか? 真庭 鳳凰。 143 00:13:38,587 --> 00:13:42,591 真庭忍軍 十二頭領も残すところ お前たち2人というわけだ。 144 00:13:42,591 --> 00:13:45,260 (人鳥)ほ… 鳳凰さま。 145 00:13:45,260 --> 00:13:48,497 そんな言葉で われを 脅しているつもりだとすれば→ 146 00:13:48,497 --> 00:13:50,499 心底 片腹痛い。 147 00:13:50,499 --> 00:13:52,434 忍びは 生きて死ぬだけだ。 148 00:13:52,434 --> 00:13:54,436 変わらないな お前は。 149 00:13:54,436 --> 00:13:58,440 お前は 何も変わらない 鳳凰よ。 150 00:13:58,440 --> 00:14:01,443 あっ…。 (鳳凰)われが変わらないだと? 151 00:14:01,443 --> 00:14:04,446 まるで われのことを 昔から知っているかのような→ 152 00:14:04,446 --> 00:14:06,448 物言いではないか。 153 00:14:06,448 --> 00:14:09,451 (右衛門左衛門)お前だって 本当は 分かっているはずだろう。→ 154 00:14:09,451 --> 00:14:13,455 いや 伊豆で接触したときに もう分かっていたはずなのだ。 155 00:14:13,455 --> 00:14:15,457 (鳳凰)聞き捨てならないな。→ 156 00:14:15,457 --> 00:14:17,459 何より聞き捨てならないのは→ 157 00:14:17,459 --> 00:14:21,463 左右田 右衛門左衛門などという ふざけた名のことだ。→ 158 00:14:21,463 --> 00:14:25,467 お主が もし 本当に われの 思っているとおりの者だとすれば→ 159 00:14:25,467 --> 00:14:28,470 堂々と そう名乗ればよかろう。 160 00:14:28,470 --> 00:14:30,472 (右衛門左衛門)あいにく これが 今の わたしの本名だ。→ 161 00:14:30,472 --> 00:14:35,477 わたしは お前とは違う。 (鳳凰)フッ…。 162 00:14:35,477 --> 00:14:38,914 確かに お前は 変わったよ。 (右衛門左衛門)フッ…。 163 00:14:38,914 --> 00:14:42,584 下がっていろ この場所では お主の忍法は 使えまい。 164 00:14:42,584 --> 00:14:44,586 あっ はい。 165 00:14:44,586 --> 00:14:46,588 き… 気を付けてください 鳳凰さま。 166 00:14:46,588 --> 00:14:51,526 う… 海亀さまと 鴛鴦さまを こ… 殺したというのなら→ 167 00:14:51,526 --> 00:14:54,529 あの男の実力は…。 (鳳凰)分かっておる。 168 00:14:54,529 --> 00:14:59,534 あの男の実力は おおよそ われと 同じくらいといったところか。 169 00:14:59,534 --> 00:15:03,538 不禁得。 失笑を禁じ得ないな。 170 00:15:03,538 --> 00:15:05,540 わたしと お前の実力が 同じくらい? 171 00:15:05,540 --> 00:15:08,540 そんなことは 当然だろう! 172 00:15:10,545 --> 00:15:12,547 (右衛門左衛門) 海亀にも 鴛鴦にも→ 173 00:15:12,547 --> 00:15:17,552 相生剣法は 通じなかったので 悪いが 手順を省かせてもらう。→ 174 00:15:17,552 --> 00:15:20,555 そもそも わたしは 剣士ではない。 175 00:15:20,555 --> 00:15:22,557 それは そうだ。 持っていろ。 176 00:15:22,557 --> 00:15:25,560 得物は なしだ。 それでいいな?→ 177 00:15:25,560 --> 00:15:29,564 えっと 右衛門左衛門だったかな? 178 00:15:29,564 --> 00:15:31,566 (右衛門左衛門) そうだ 右衛門左衛門だ。 179 00:15:31,566 --> 00:15:35,570 鍛え上げた 自らの肉体と技術のみでの勝負。→ 180 00:15:35,570 --> 00:15:37,572 それも悪くあるまい! 181 00:15:37,572 --> 00:15:51,520 ♪♪~ 182 00:15:51,520 --> 00:15:54,523 《鳳凰さまと あそこまで渡り合えるなんて》 183 00:15:54,523 --> 00:15:58,527 《けど 鳳凰さまの射程に入れば…》 184 00:15:58,527 --> 00:16:00,529 断罪円を!→ 185 00:16:00,529 --> 00:16:03,529 鳳凰さま 忍法 断罪円を お使いください! 186 00:16:05,534 --> 00:16:09,538 ほう お前は あの技を 断罪円などと呼んでいるのか?→ 187 00:16:09,538 --> 00:16:11,540 真庭 人鳥よ。 (人鳥)あっ…。 188 00:16:11,540 --> 00:16:13,542 (右衛門左衛門)お前が 言うところの 忍法 断罪円は→ 189 00:16:13,542 --> 00:16:16,778 相生忍軍においては 忍法 生殺しと呼んでいた。 190 00:16:16,778 --> 00:16:18,547 えっ!? 191 00:16:18,547 --> 00:16:20,549 (人鳥)な… 生殺し!? 192 00:16:20,549 --> 00:16:22,551 (右衛門左衛門)そして 今 わたしは その技のことを→ 193 00:16:22,551 --> 00:16:26,555 不忍法 不生不殺と呼んでいる。 194 00:16:26,555 --> 00:16:28,223 あっ…。→ 195 00:16:28,223 --> 00:16:31,459 まっ まさか あいつは…。 196 00:16:31,459 --> 00:16:35,463 皮肉なものだな 鳳凰よ。 197 00:16:35,463 --> 00:16:38,466 お前は 優れた忍びだ。 198 00:16:38,466 --> 00:16:41,469 真庭忍軍の頭領が どれだけ目減りしたところで→ 199 00:16:41,469 --> 00:16:43,471 お前 一人 残っていれば→ 200 00:16:43,471 --> 00:16:47,475 それだけで 真庭忍軍は じゅうぶん 脅威となるほどに。 201 00:16:47,475 --> 00:16:49,477 しかし だからといって わたしは→ 202 00:16:49,477 --> 00:16:52,414 お前に負ける気が まるでしない。 203 00:16:52,414 --> 00:16:56,418 なぜなら お前は わたしだからだ。→ 204 00:16:56,418 --> 00:16:58,420 わたしは 一度 死んだ。→ 205 00:16:58,420 --> 00:17:01,423 肉体は ともかく 精神的に死んだ。→ 206 00:17:01,423 --> 00:17:03,425 しかし その死を 否定してくださったのが→ 207 00:17:03,425 --> 00:17:06,428 今の わたしの あるじだ。→ 208 00:17:06,428 --> 00:17:09,431 ならばこそ あのあるじからの命を執行するために→ 209 00:17:09,431 --> 00:17:11,433 わたしは 全霊を尽くす。 210 00:17:11,433 --> 00:17:14,436 やはり お主のあるじは あの お姫さまか。 211 00:17:14,436 --> 00:17:16,436 今さらだろ。 212 00:17:21,443 --> 00:17:23,445 右衛門左衛門よ→ 213 00:17:23,445 --> 00:17:26,448 お前が われだと言うならば われも また お前だ。→ 214 00:17:26,448 --> 00:17:29,451 このまま続けたところで 勝てないまでも→ 215 00:17:29,451 --> 00:17:33,451 お前に負けることは ないだろう。 (右衛門左衛門)かもしれない。 216 00:17:36,458 --> 00:17:38,460 あっ…。→ 217 00:17:38,460 --> 00:17:40,462 彼らは 旧知の間柄。→ 218 00:17:40,462 --> 00:17:42,464 忍法を奪った間柄。→ 219 00:17:42,464 --> 00:17:45,467 殺し 殺された間柄。 220 00:17:45,467 --> 00:17:47,469 ぐっ…。 (人鳥)ああっ! 221 00:17:47,469 --> 00:17:49,237 フッ…。 222 00:17:49,237 --> 00:17:51,840 ほ… 鳳凰さま! これを!→ 223 00:17:51,840 --> 00:17:54,440 これを お使いください! 224 00:17:59,514 --> 00:18:01,514 何!? 225 00:18:03,518 --> 00:18:05,518 (人鳥)ああ…。 226 00:18:07,522 --> 00:18:09,522 あっ…。 227 00:18:15,530 --> 00:18:17,532 (鳳凰)ハァ…。 228 00:18:17,532 --> 00:18:19,532 なっ… 何!? 229 00:18:21,536 --> 00:18:23,538 あっ…。 230 00:18:23,538 --> 00:18:27,542 ああっ! 231 00:18:27,542 --> 00:18:29,542 鳳凰さま! 232 00:18:31,546 --> 00:18:35,550 えっ? ほ… 鳳凰さま? 233 00:18:35,550 --> 00:18:37,552 あっ…。 234 00:18:37,552 --> 00:18:39,552 (斬る音) 235 00:20:58,526 --> 00:21:02,530 (人鳥)鳳凰さまは 刀を持って 伊賀に向かわれました。 236 00:21:02,530 --> 00:21:06,534 何で 仲間の お前が 殺されかけたんだ? 237 00:21:06,534 --> 00:21:10,538 鳳凰さまは 乱心されました。 (七花・とがめ)えっ…。 238 00:21:10,538 --> 00:21:12,540 毒刀・鍍か。 239 00:21:12,540 --> 00:21:14,542 どうか…。 240 00:21:14,542 --> 00:21:18,546 あっ ああ… ハァ ハァ…。 話は分かった 寝ていろ! 241 00:21:18,546 --> 00:21:20,548 ほ… 鳳凰さまを。 242 00:21:20,548 --> 00:21:23,548 ど… どうか 鳳凰さまを。 243 00:21:27,555 --> 00:21:30,558 (人鳥)ハァ… ほ… 鳳凰さま。 244 00:21:30,558 --> 00:21:32,560 その小僧が言ったことが 本当だとすれば→ 245 00:21:32,560 --> 00:21:36,564 いつまでも 足を止めているわけにはいかぬな。 246 00:21:36,564 --> 00:21:39,567 俺は まだ半信半疑だけどな。 247 00:21:39,567 --> 00:21:41,569 いかにも嘘くさいし→ 248 00:21:41,569 --> 00:21:43,805 またぞろ 何かの わなって線も あるんじゃねえのか? 249 00:21:43,805 --> 00:21:45,573 うむ。 250 00:21:45,573 --> 00:21:48,576 まあ 相手が相手だ 考えられなくもないか。 251 00:21:48,576 --> 00:21:51,579 そもそも 本当に こいつ まにわになのか? 252 00:21:51,579 --> 00:21:53,581 それは 保証する。 253 00:21:53,581 --> 00:21:58,520 真庭忍軍 十二頭領が一人 真庭 魚組 真庭 人鳥だ。 254 00:21:58,520 --> 00:22:00,522 十二頭領の中でも→ 255 00:22:00,522 --> 00:22:03,525 真庭 鳳凰に次いで 恐れられていた忍者だよ。 256 00:22:03,525 --> 00:22:05,527 こいつがねえ。 257 00:22:05,527 --> 00:22:09,531 真庭 鳳凰をも凌駕しかねない 忍法の使い手だと聞いておったが。 258 00:22:09,531 --> 00:22:12,534 そうなのか。 う~ん…。 259 00:22:12,534 --> 00:22:15,537 回復が遅いのが 気になるな。 260 00:22:15,537 --> 00:22:18,540 これが 毒刀・鍍の特性なのか? 261 00:22:18,540 --> 00:22:21,543 話し方も つかえつかえだしな。 それは もともとだ。 262 00:22:21,543 --> 00:22:25,547 そうなのか。 それこそ 人鳥の忍法は→ 263 00:22:25,547 --> 00:22:28,550 自身の手にさえ 余るものらしくてな。 264 00:22:28,550 --> 00:22:30,552 結果 ああいう気弱で→ 265 00:22:30,552 --> 00:22:33,555 忍びらしからぬ性格に 仕上がってしまったそうだぞ。 266 00:22:33,555 --> 00:22:37,559 詳しいな。 蝙蝠のやつから聞いた話だ。 267 00:22:37,559 --> 00:22:39,561 う~ん… まあ ずっと→ 268 00:22:39,561 --> 00:22:43,565 こうしているわけにも いかぬであろう。 269 00:22:43,565 --> 00:22:45,565 出発だ。 270 00:22:48,570 --> 00:22:54,576 尾張に寄れば わたしは立場上 登城せざるを得ぬからな。 271 00:22:54,576 --> 00:22:59,514 それに またぞろ お姫さまと 対面せねばならぬことになろうよ。 272 00:22:59,514 --> 00:23:01,516 はあ… 面倒なもんなんだな。 273 00:23:01,516 --> 00:23:06,521 ああ 面倒だ。 こうして1人… 今は 2人か。 274 00:23:06,521 --> 00:23:11,526 それで行動している方が いくらも気楽だし 建設的だ。 275 00:23:11,526 --> 00:23:16,531 ふ~ん しかしなぁ 新・真庭の里ってのは…。 276 00:23:16,531 --> 00:23:19,534 まさか よりにもよって 伊賀だったとはな。 277 00:23:19,534 --> 00:23:23,538 もともと 幕府が抱えていた 隠密集団が根城にしていた地域だ。 278 00:23:23,538 --> 00:23:25,540 盲点であったな。 279 00:23:25,540 --> 00:23:27,542 そういえば 関西圏は 初めてだな。 280 00:23:27,542 --> 00:23:30,545 意外といえば 意外だけど。 281 00:23:30,545 --> 00:23:33,548 最初のころ 京に ちょっと滞在した程度か? 282 00:23:33,548 --> 00:23:35,550 えーと…。 283 00:23:35,550 --> 00:23:38,553 まず そなたの故郷である 不承島。 284 00:23:38,553 --> 00:23:43,558 で 因幡 出雲 巌流島 薩摩 蝦夷 土佐。 285 00:23:43,558 --> 00:23:46,561 江戸 出羽 陸奥 そして伊賀。 286 00:23:46,561 --> 00:23:51,566 道のりも考慮すれば 軽く日本を一周しておる感じかな。 287 00:23:51,566 --> 00:23:53,568 北陸地方が 少し弱いといえば 弱いか。 288 00:23:53,568 --> 00:23:55,570 ふーん。 289 00:23:55,570 --> 00:23:58,506 刀集めの旅が終わったら あらためて→ 290 00:23:58,506 --> 00:24:01,509 その辺りを旅してみるのも 面白いかもしれぬな。 291 00:24:01,509 --> 00:24:03,511 えっ? そうして→ 292 00:24:03,511 --> 00:24:05,513 全国地図を描いて 売り出すのだ。 293 00:24:05,513 --> 00:24:08,516 わたしが 地図を描くのが 得意なのは 知っておろう? 294 00:24:08,516 --> 00:24:12,520 いい加減な測量に基づくものは 多く出回っておるが→ 295 00:24:12,520 --> 00:24:16,524 精巧な全国地図といえば この国が始まって以来→ 296 00:24:16,524 --> 00:24:18,526 まだ 誰も作ったことがない。 297 00:24:18,526 --> 00:24:22,530 だから かなり高く売れよう。 って いや…。 298 00:24:22,530 --> 00:24:25,533 そうだ 12本目の刀も まだ残ってるじゃないか。 299 00:24:25,533 --> 00:24:28,536 炎刀・銃の在りかは おおよそ 推測がついておる。 300 00:24:28,536 --> 00:24:31,536 えっ? 所有者もな。 301 00:24:35,777 --> 00:24:37,545 考えてみれば→ 302 00:24:37,545 --> 00:24:42,550 否定姫は この刀集めに対して 最初から積極的であった。 303 00:24:42,550 --> 00:24:44,552 1本くらい 自分の手元に 置いておきたいと→ 304 00:24:44,552 --> 00:24:47,555 考えたとしても 不思議では あるまい。 305 00:24:47,555 --> 00:24:50,558 右衛門左衛門が まにわにを 殺しているのならば→ 306 00:24:50,558 --> 00:24:54,562 炎刀は 現在 あの女の所にあると 考えるのが妥当だ。 307 00:24:54,562 --> 00:24:57,498 そうか。 しかし どうして お姫さまは→ 308 00:24:57,498 --> 00:25:00,501 そのことを 俺たちに黙ってるんだ? 309 00:25:00,501 --> 00:25:03,504 そなたの頭は 単純な上に 平和だな。 310 00:25:03,504 --> 00:25:07,508 1本でも 完成形 変体刀を 持っているかぎりにおいて→ 311 00:25:07,508 --> 00:25:10,511 わたしたちと 取引が 可能になるであろう。 312 00:25:10,511 --> 00:25:14,515 うまく振る舞えば 手柄を全て 横取りすることさえ 可能になる。 313 00:25:14,515 --> 00:25:17,518 ああ。 真庭忍軍が 取ろうとした作戦と→ 314 00:25:17,518 --> 00:25:19,520 まったく 同じだ。 315 00:25:19,520 --> 00:25:24,525 まあ あのお姫さまの たくらみが ただの手柄の横取りとも思えぬ。 316 00:25:24,525 --> 00:25:28,529 わたしを つぶすための策略を 練っておるのかもしれぬな。 317 00:25:28,529 --> 00:25:31,532 これまでも 色々 仕掛けられたじゃねえか。 318 00:25:31,532 --> 00:25:35,536 あんなの あのお姫さまの 仕掛けとしては 遊びのたぐいだ。 319 00:25:35,536 --> 00:25:39,540 あの女が 本腰を入れたら あんなものでは 済まない。 320 00:25:39,540 --> 00:25:42,543 もっとも それは こちらも同じだがな。 321 00:25:42,543 --> 00:25:46,547 いずれにしても 最後の相手が 否定姫だとなれば→ 322 00:25:46,547 --> 00:25:48,549 これは わたしにとっても いつものことだ。 323 00:25:48,549 --> 00:25:50,551 いつものこと? そう! 324 00:25:50,551 --> 00:25:54,555 だから 刀集めの旅も おおよそ終わりだと言ったのだ。 325 00:25:54,555 --> 00:25:56,555 あっ…。 326 00:26:00,495 --> 00:26:03,498 なあ 七花。 ん? 327 00:26:03,498 --> 00:26:06,501 そなた この旅が終わった後も→ 328 00:26:06,501 --> 00:26:09,504 わたしのそばに いてくれるつもりはあるか? 329 00:26:09,504 --> 00:26:11,504 えっ…。 330 00:26:15,510 --> 00:26:21,516 わたしは 否定姫と違って 腹心や懐刀といえる者を→ 331 00:26:21,516 --> 00:26:24,519 長期間にわたって 持ったことがない。 332 00:26:24,519 --> 00:26:27,519 ただただ 邪魔なだけだからな。 333 00:26:29,524 --> 00:26:32,527 だから 信頼関係はおろか→ 334 00:26:32,527 --> 00:26:36,531 人間関係さえも 短期的に崩すように生きてきた。 335 00:26:36,531 --> 00:26:39,534 否定姫を 何度も蹴落とそうとしたのも→ 336 00:26:39,534 --> 00:26:43,538 保身以上に そういった意味合いもあったのだ。 337 00:26:43,538 --> 00:26:47,542 しかし そなたに対しては そういうことをしたくない。 338 00:26:47,542 --> 00:26:50,545 あっ…。 最初はな→ 339 00:26:50,545 --> 00:26:54,549 そなたとは 刀集めの旅の間だけの相棒のつもりであったが→ 340 00:26:54,549 --> 00:26:56,567 真庭忍軍も 錆 白兵もおらぬ今→ 341 00:26:56,567 --> 00:26:59,487 わたしには そなたの武力が 必要だ。 342 00:26:59,487 --> 00:27:01,489 刀集めの旅は もうすぐ 終わりだが→ 343 00:27:01,489 --> 00:27:04,492 わたしの戦いは まだ終わりではない。 344 00:27:04,492 --> 00:27:08,496 場合によっては 刀を収集し終えたその後の方が 大変かもしれぬ。 345 00:27:08,496 --> 00:27:12,500 だ… だから そなたの武力が わたしには 必要だ。 346 00:27:12,500 --> 00:27:16,504 そなたといるときの安らぎが わたしには 必要なのだ。 347 00:27:16,504 --> 00:27:19,507 故に 鑢 七花。 348 00:27:19,507 --> 00:27:22,507 そなたには わたしの腹心になってもらいたい。 349 00:27:27,515 --> 00:27:33,521 でも 俺は 鑢 六枝の息子だぜ? うむ。 350 00:27:33,521 --> 00:27:37,525 あんたの父親を殺した 鑢 六枝の息子だ。 351 00:27:37,525 --> 00:27:39,527 それが どうした! えっ? 352 00:27:39,527 --> 00:27:42,530 別に そなたが 殺したわけではあるまい。 353 00:27:42,530 --> 00:27:45,533 鑢 六枝が死んでいるという その段階で→ 354 00:27:45,533 --> 00:27:48,536 すでに 虚刀流に対する わたしの復讐は 済んでおる! 355 00:27:48,536 --> 00:27:50,538 ましてや その六枝を そなたの手で→ 356 00:27:50,538 --> 00:27:53,541 殺しておるというのなら なおさらだ! 357 00:27:53,541 --> 00:27:56,510 そうでなくとも そなたを 恨む理由は わたしにはない。 358 00:27:56,510 --> 00:27:58,510 違うか!? 359 00:28:05,386 --> 00:28:08,389 どうせ 俺には 帰る場所もないしな。 360 00:28:08,389 --> 00:28:11,392 えっ? 姉ちゃんも死んじまったし→ 361 00:28:11,392 --> 00:28:14,395 もし あんたが 俺を 雇い続けてくれるなら→ 362 00:28:14,395 --> 00:28:16,395 それ以上のことはない。 363 00:28:18,399 --> 00:28:22,399 それに 俺は あんたに ほれてるんだからな。 364 00:28:25,406 --> 00:28:30,411 そうか! よし では 行くぞ! おう。 365 00:28:30,411 --> 00:28:34,415 <そして 一路 2人は 伊賀へと向かいました> 366 00:28:34,415 --> 00:28:37,418 <しかし 2人は これまでの歴史上→ 367 00:28:37,418 --> 00:28:40,421 全ての旅人が そうであったように→ 368 00:28:40,421 --> 00:28:42,423 旅の終わりは→ 369 00:28:42,423 --> 00:28:44,425 やはり 全ての終わりであることを→ 370 00:28:44,425 --> 00:28:48,425 まるで 知る由も なかったのでございます> 371 00:31:00,494 --> 00:31:04,494 《ほ… 鳳凰さま! 鳳凰さま!》 372 00:31:06,500 --> 00:31:08,500 《鳳凰さま! あっ…》 373 00:31:10,504 --> 00:31:13,507 (人鳥)《鳳凰さま?》 374 00:31:13,507 --> 00:31:17,511 《鳳凰? 違うな》 (人鳥)《えっ?》 375 00:31:17,511 --> 00:31:20,514 《俺は 四季崎 記紀だ!》 376 00:31:20,514 --> 00:31:23,517 (人鳥)うわー!→ 377 00:31:23,517 --> 00:31:29,517 ハァ ハァ…。 378 00:31:31,525 --> 00:31:33,525 奇策士。 379 00:31:36,530 --> 00:31:39,533 《鬼女が あんなふうに 日和るなんて》 380 00:31:39,533 --> 00:31:41,535 《命を取らないまでも→ 381 00:31:41,535 --> 00:31:43,535 脚くらい 折っていくことも できたはずなのに》 382 00:31:45,539 --> 00:31:48,542 《昔の 奇策士なら そうしたはずだ》 383 00:31:48,542 --> 00:31:51,545 (蝙蝠)《あの女はよ 腹ん中 腐ってんだよ》→ 384 00:31:51,545 --> 00:31:54,548 《立ち振る舞いから 言動から 全てが計算ずくだ》→ 385 00:31:54,548 --> 00:31:57,568 《俺らのことなんざ ほんの数式としか思ってねえ》→ 386 00:31:57,568 --> 00:32:00,488 《ホント 笑えねえよ》 387 00:32:00,488 --> 00:32:05,493 あの 虚刀流が 奇策士を変えたというのか? 388 00:32:05,493 --> 00:32:09,497 はっ! 真庭の里に戻らないと。 389 00:32:09,497 --> 00:32:11,165 あっ…。 390 00:32:11,165 --> 00:32:13,400 不行。 (人鳥)わあっ! 391 00:32:13,400 --> 00:32:16,403 (右衛門左衛門) 奇策士と虚刀流の姿が見えぬな。→ 392 00:32:16,403 --> 00:32:19,406 入れ違いになったか まあ いい。→ 393 00:32:19,406 --> 00:32:22,409 走れば すぐに 追い付ける。 (人鳥)お前のせいで 鳳凰さまは。 394 00:32:22,409 --> 00:32:26,413 わたしのせい? 確かに そのとおりだが→ 395 00:32:26,413 --> 00:32:28,415 それで お前に なじられる覚えはないな。→ 396 00:32:28,415 --> 00:32:32,419 わたしと お前は 敵同士だろ。→ 397 00:32:32,419 --> 00:32:35,422 真庭 人鳥よ お前は 子供だから→ 398 00:32:35,422 --> 00:32:38,425 情けをかけて 見逃すべきだ という考えもあるが→ 399 00:32:38,425 --> 00:32:40,427 しかし わたしの意見は 違う。 400 00:32:40,427 --> 00:32:43,197 お前のような 感情が不安定な忍者を→ 401 00:32:43,197 --> 00:32:45,199 生かしておいては→ 402 00:32:45,199 --> 00:32:49,436 後々まで 禍根を残し 姫さまのためにならない。→ 403 00:32:49,436 --> 00:32:52,439 真庭 鳳凰が ああいうことになった以上→ 404 00:32:52,439 --> 00:32:55,442 真庭忍軍には 滅びてもらうしかないだろう。 405 00:32:55,442 --> 00:32:59,380 まあ あくまで わたしの独断だが。 406 00:32:59,380 --> 00:33:01,382 ああっ! 407 00:33:01,382 --> 00:33:05,386 (右衛門左衛門)お前の行動は 予想外だったぞ 真庭 人鳥。→ 408 00:33:05,386 --> 00:33:09,390 だからこそ お前に対して わたしは 出し惜しみをしない。→ 409 00:33:09,390 --> 00:33:13,394 いきなり こいつを… 炎刀・銃を使わせてもらう。 410 00:33:13,394 --> 00:33:15,394 え… 炎刀!? あっ… あっ! 411 00:33:18,399 --> 00:33:21,402 うん?→ 412 00:33:21,402 --> 00:33:24,405 外れた? いや 外されたか。 413 00:33:24,405 --> 00:33:26,407 (人鳥)無駄だよ。 414 00:33:26,407 --> 00:33:28,409 その炎刀 それが 飛び道具であるかぎりは→ 415 00:33:28,409 --> 00:33:31,412 僕には 通用しない。 416 00:33:31,412 --> 00:33:36,417 それが 僕の忍法 運命崩しだ! 417 00:33:36,417 --> 00:33:40,421 なるほど 斬りつけられても 死なずに こうして生きている。 418 00:33:40,421 --> 00:33:42,423 幸運… いや→ 419 00:33:42,423 --> 00:33:45,426 論理を 無視するほどに 強運ということか。→ 420 00:33:45,426 --> 00:33:49,430 確かに 十二頭領の一人に 選ばれるだけのことはある。 421 00:33:49,430 --> 00:33:51,432 (人鳥)《正念場だ この状況を打破すれば→ 422 00:33:51,432 --> 00:33:54,435 僕は 四季崎の刀を 手に入れることができる》 423 00:33:54,435 --> 00:33:56,437 (人鳥)どんな強力な物であれ→ 424 00:33:56,437 --> 00:33:59,373 飛び道具が 僕に通じないのは 確かだよ。→ 425 00:33:59,373 --> 00:34:02,376 弾丸の方から 僕をよけていく。 426 00:34:02,376 --> 00:34:04,378 「飛び道具」と限定したな。 427 00:34:04,378 --> 00:34:07,381 その忍法 万能ではないというわけか。 428 00:34:07,381 --> 00:34:10,384 僕の忍法は それだけじゃない! (右衛門左衛門)ほう。 429 00:34:10,384 --> 00:34:14,388 僕の通り名は 増殖の人鳥というんだ。→ 430 00:34:14,388 --> 00:34:16,824 それが どうしてか分かるかい? (右衛門左衛門)さあな。 431 00:34:16,824 --> 00:34:19,493 分身の術でも使うのか? 432 00:34:19,493 --> 00:34:21,495 当たらずといえども 遠からずだ! 433 00:34:21,495 --> 00:34:24,498 何かと思えば。 (人鳥)この武器は 柔球という。 434 00:34:24,498 --> 00:34:26,500 最初は ゆっくりに見えるけど…。 435 00:34:26,500 --> 00:34:28,500 (右衛門左衛門)何!? 436 00:34:30,504 --> 00:34:32,504 (右衛門左衛門)うっ…。 437 00:34:35,509 --> 00:34:38,512 (右衛門左衛門)くっ…。→ 438 00:34:38,512 --> 00:34:42,516 なるほど 運命崩しとの 合わせ技というわけか。 439 00:34:42,516 --> 00:34:44,518 柔球は 加速し続ける。 440 00:34:44,518 --> 00:34:46,520 いつまでも かわせるものじゃない! 441 00:34:46,520 --> 00:34:48,522 そうらしい。 (人鳥)無駄だよ! 442 00:34:48,522 --> 00:34:50,524 (右衛門左衛門)真庭 人鳥。 お前が どれだけ→ 443 00:34:50,524 --> 00:34:52,526 今の時代に 愛されていようとも→ 444 00:34:52,526 --> 00:34:56,530 数百年後の世界でも 愛され続けている自信はあるか? 445 00:34:56,530 --> 00:34:58,465 えっ? (右衛門左衛門)歴史的な運命は→ 446 00:34:58,465 --> 00:35:02,465 そう簡単に 崩せるようなものではないということだ。 447 00:35:06,473 --> 00:35:08,473 うっ! 448 00:35:10,477 --> 00:35:12,477 (人鳥)うっ…。 449 00:35:14,481 --> 00:35:19,486 当たったのは 3発か まあ そんなところだろう。 450 00:35:19,486 --> 00:35:21,488 (人鳥)ど… どうして。 451 00:35:21,488 --> 00:35:24,491 (右衛門左衛門)もちろん 発想のもとは お前の柔球術だ。→ 452 00:35:24,491 --> 00:35:27,494 あの柔球のように 反射させた弾丸ならば→ 453 00:35:27,494 --> 00:35:29,496 お前に当たるかもしれないと 考えた。 454 00:35:29,496 --> 00:35:34,501 は… 反射… こんな部屋で。→ 455 00:35:34,501 --> 00:35:36,170 あっ。 456 00:35:36,170 --> 00:35:39,406 (右衛門左衛門)不外。 鉄は 鉄に反射する。→ 457 00:35:39,406 --> 00:35:42,409 お前が受けている寵愛が 永遠ならば→ 458 00:35:42,409 --> 00:35:45,412 はね返った弾丸は わたしに向かっただろうが→ 459 00:35:45,412 --> 00:35:47,414 残念ながら お前の運も→ 460 00:35:47,414 --> 00:35:49,416 数百年後までは 通じなかったようだな。 461 00:35:49,416 --> 00:35:51,418 (人鳥)な… 何を 言ってるんだ? 462 00:35:51,418 --> 00:35:55,422 不要。 お前が 理解する必要はない。 463 00:35:55,422 --> 00:35:58,359 案ずるな。 すぐに とどめを刺してやる。 464 00:35:58,359 --> 00:36:00,361 ああっ! ああ…。 (右衛門左衛門)最後に 何か→ 465 00:36:00,361 --> 00:36:02,363 言いたいことがあるなら 聞いてやろう。 466 00:36:02,363 --> 00:36:06,133 死にたくない。 僕は 戦いたくなかったんだ。 467 00:36:06,133 --> 00:36:08,369 そんな 情けないことを 言って死ぬのは→ 468 00:36:08,369 --> 00:36:10,371 歴史上 お前が 初めてだ。 469 00:36:10,371 --> 00:36:12,371 うわっ うっ…。 470 00:36:14,375 --> 00:36:16,375 ≪(銃声) 471 00:36:32,393 --> 00:36:35,393 新・真庭の里か。 472 00:36:42,403 --> 00:36:46,407 これは ひどいな。 なぜ こんなことを。 473 00:36:46,407 --> 00:36:48,409 里を全滅させるのは→ 474 00:36:48,409 --> 00:36:51,412 そなたの姉の専売特許 というわけでもなかろうよ。 475 00:36:51,412 --> 00:36:53,414 あっ。 どうした? 476 00:36:53,414 --> 00:36:55,014 いたぞ! 477 00:37:01,355 --> 00:37:03,357 危ないところだった。 478 00:37:03,357 --> 00:37:08,362 危うく あの刀が 毒刀・鍍なのかと勘違いするところだったぜ。 479 00:37:08,362 --> 00:37:11,365 四季崎 記紀の作った 完成形 変体刀が→ 480 00:37:11,365 --> 00:37:14,368 あんな まともな形を しているわけがないもんな。 481 00:37:14,368 --> 00:37:16,370 とがめ どうやら あいつ→ 482 00:37:16,370 --> 00:37:19,373 どっかに 毒刀を 隠しているみたいだぜ。 483 00:37:19,373 --> 00:37:21,375 うむ そのようだな。 484 00:37:21,375 --> 00:37:24,378 人鳥が言っておった情報と あの黒刀は 一致するが→ 485 00:37:24,378 --> 00:37:26,380 それは おそらく 偶然であろう。 486 00:37:26,380 --> 00:37:28,382 四季崎 記紀の刀が→ 487 00:37:28,382 --> 00:37:32,386 あんな まともな形を しておるわけがないのだからな。 488 00:37:32,386 --> 00:37:35,389 まあ 液状の刀だと予想するが どうだろう? 489 00:37:35,389 --> 00:37:37,391 なるほど 悪くない線だ。 490 00:37:37,391 --> 00:37:39,393 聞こえてるぞ お前ら。 491 00:37:39,393 --> 00:37:42,396 ずいぶんと 好き勝手 言ってくれるじゃねえか。 492 00:37:42,396 --> 00:37:45,399 俺の愛らしい刀どものことをよ。 493 00:37:45,399 --> 00:37:47,401 どんなに 時代は 変わっても→ 494 00:37:47,401 --> 00:37:50,404 若い連中の言うことは 変わんねえな。 495 00:37:50,404 --> 00:37:53,407 若い? おい 貴様! 496 00:37:53,407 --> 00:37:55,409 貴様 本当に 真庭 鳳凰なのか? 497 00:37:55,409 --> 00:37:57,778 えっ? いいや 違うな。 498 00:37:57,778 --> 00:37:59,446 あっ…。 はっ? 499 00:37:59,446 --> 00:38:02,449 俺は 四季崎 記紀だ。 500 00:38:02,449 --> 00:38:05,452 あっ!? 501 00:38:05,452 --> 00:38:07,454 フフフ…。 502 00:38:07,454 --> 00:38:09,456 ふざけてるのか!? 503 00:38:09,456 --> 00:38:11,458 にわかには 信じられぬ話だが→ 504 00:38:11,458 --> 00:38:15,462 しかし 鳳凰は 冗談を言う人間ではなかった。 505 00:38:15,462 --> 00:38:19,466 そうらしいな こいつの記憶の中にあるぜ。 506 00:38:19,466 --> 00:38:21,468 お前 奇策士ってんだろ? 507 00:38:21,468 --> 00:38:24,471 なかなか 味のある 戦い方してんじゃねえか。 508 00:38:24,471 --> 00:38:26,473 好きだぜ 俺は そういうのも。 509 00:38:26,473 --> 00:38:31,478 お初に お目にかかり 光栄の至り とでも言えばいいかね? 510 00:38:31,478 --> 00:38:33,480 四季崎 記紀殿。 511 00:38:33,480 --> 00:38:36,483 ああ。 しかし こいつの記憶にある お前と→ 512 00:38:36,483 --> 00:38:39,486 今の お前の姿は 違うな。 513 00:38:39,486 --> 00:38:42,489 髪を切ったのか? もったいねえ。 514 00:38:42,489 --> 00:38:44,491 それじゃ まるで お子さまだ。 515 00:38:44,491 --> 00:38:48,495 確かに 髪を切ってからは 鳳凰と会っていないからな。 516 00:38:48,495 --> 00:38:51,498 あいつ 本当に四季崎なのか? とがめ。 517 00:38:51,498 --> 00:38:54,501 体は 鳳凰のままらしいがな。 518 00:38:54,501 --> 00:38:57,521 まあ 巡り巡って 俺 四季崎 記紀は→ 519 00:38:57,521 --> 00:39:01,441 好都合な体を手に入れることが できたってわけだ。 520 00:39:01,441 --> 00:39:04,678 それが 毒刀・鍍の特性なのか? あ? 521 00:39:04,678 --> 00:39:06,446 記憶の保存の転写。 522 00:39:06,446 --> 00:39:08,448 あり得ないとは言わんが あきれるな。 523 00:39:08,448 --> 00:39:10,450 ハハハ…。 524 00:39:10,450 --> 00:39:13,453 まあ 猛毒投与ってところさ。 525 00:39:13,453 --> 00:39:16,456 鳳凰は そもそも 不死の鳥を意味する。 526 00:39:16,456 --> 00:39:20,460 その肉体をして すでに死んでおるはずの魂が→ 527 00:39:20,460 --> 00:39:23,463 蘇るとは 何とも皮肉なものだな。 528 00:39:23,463 --> 00:39:26,466 こいつは 今まで 忍法 命結びとやらで→ 529 00:39:26,466 --> 00:39:29,469 散々 人の体の部分を 取り集めてきて→ 530 00:39:29,469 --> 00:39:31,471 乗っ取ってきてんだからよ。→ 531 00:39:31,471 --> 00:39:34,474 肉体や技術だけじゃない 人格までも かりそめだ。→ 532 00:39:34,474 --> 00:39:36,476 かりそめの借りものだ。→ 533 00:39:36,476 --> 00:39:40,480 自分という存在を めっきで 塗り固めてきたようなもんだ。→ 534 00:39:40,480 --> 00:39:43,483 だから 最終的に こうやって 俺みたいな者に→ 535 00:39:43,483 --> 00:39:46,486 乗っ取られるのも やむなしって ところなんじゃねえか? 536 00:39:46,486 --> 00:39:48,488 自業自得か。 537 00:39:48,488 --> 00:39:50,490 ところで 四季崎殿。 538 00:39:50,490 --> 00:39:52,492 わたしたちを この地へ招いたのは→ 539 00:39:52,492 --> 00:39:54,494 いったい どういう腹積もりからか? 540 00:39:54,494 --> 00:39:57,464 呼び寄せた? とぼけるのは よせ! 541 00:39:57,464 --> 00:40:00,334 真庭 人鳥を 伝言役にしたであろう。 542 00:40:00,334 --> 00:40:02,336 えっ そうなのか? 543 00:40:02,336 --> 00:40:07,341 あ~ そうだっけかなぁ。 なぜ あの道へ 人鳥を逃がした? 544 00:40:07,341 --> 00:40:10,344 予測できてたんだよ。 予測? 545 00:40:10,344 --> 00:40:13,347 予測ってか 予知だな。 546 00:40:13,347 --> 00:40:16,350 実は 俺 予知能力者なんだよ。 547 00:40:16,350 --> 00:40:19,353 い… 今 何と言った? 548 00:40:19,353 --> 00:40:24,358 聞こえなかったのか? 予知能力者だよ 予知能力者。 549 00:40:24,358 --> 00:40:26,360 お前らが いずれ あの道を通ることを→ 550 00:40:26,360 --> 00:40:29,360 軽く 予知しただけさ。 551 00:40:31,365 --> 00:40:34,368 占い師ということか? ああ。 552 00:40:34,368 --> 00:40:38,372 そんなことをして 生きていたころもあったな。→ 553 00:40:38,372 --> 00:40:42,376 そもそも 四季崎の家は 代々 占術師の家系だ。 554 00:40:42,376 --> 00:40:44,378 予知能力といわれても→ 555 00:40:44,378 --> 00:40:46,380 漠然として にわかには 信じ難いな。 556 00:40:46,380 --> 00:40:48,382 当てずっぽうじゃないのか? 557 00:40:48,382 --> 00:40:51,385 そうだとした方が よっぽど 得心がいく。 558 00:40:51,385 --> 00:40:53,387 そうかい そうかい。 559 00:40:53,387 --> 00:40:55,389 しかしよ 奇策士→ 560 00:40:55,389 --> 00:40:57,391 そう考えりゃ 俺の作った変体刀に→ 561 00:40:57,391 --> 00:41:00,394 説明がつく ってもんじゃねえのか? 562 00:41:00,394 --> 00:41:03,397 そう考えねえと説明がつかない って言った方が→ 563 00:41:03,397 --> 00:41:06,400 正確かもしれねえが。 564 00:41:06,400 --> 00:41:08,402 あっ…。 565 00:41:08,402 --> 00:41:11,405 な… なあ どういうことだよ? 566 00:41:11,405 --> 00:41:16,410 完成形 変体刀に限らぬ 変体刀 1,000本 全てが→ 567 00:41:16,410 --> 00:41:20,414 予知した未来から逆輸入した 技術で作られていたのだ。 568 00:41:20,414 --> 00:41:23,417 未来? 逆輸入? 569 00:41:23,417 --> 00:41:25,419 だから 現代の わたしたちには→ 570 00:41:25,419 --> 00:41:28,422 物理を超越した特性を 有しているように見える。 571 00:41:28,422 --> 00:41:31,425 ご明察 さすがは 奇策士殿だ。 572 00:41:31,425 --> 00:41:36,430 フン… まあ 驚きこそすれ 意外というほどではないな。 573 00:41:36,430 --> 00:41:38,432 いや 待て 意外だろ。 574 00:41:38,432 --> 00:41:42,436 そうとでも考えんと説明つかん。 物理の限界など→ 575 00:41:42,436 --> 00:41:45,439 そうそう 超えられるものでは ないということだ。 576 00:41:45,439 --> 00:41:47,441 はあ? そういうこと。 577 00:41:47,441 --> 00:41:49,443 変体刀は あくまで→ 578 00:41:49,443 --> 00:41:54,448 物理学と心理学にのっとった ただの日本刀だよ。 579 00:41:54,448 --> 00:41:56,450 そなたは どうして そのような刀を作った? 580 00:41:56,450 --> 00:41:58,485 ああ? もともと そなたは→ 581 00:41:58,485 --> 00:42:00,487 占い師の家だと 言ったではないか。 582 00:42:00,487 --> 00:42:03,490 言ったな。 占い師という職業には→ 583 00:42:03,490 --> 00:42:07,494 せいぜい 未来を暗示する程度しか許されておらぬはずだ。 584 00:42:07,494 --> 00:42:11,498 なのに そなたは 変体刀を 全国へ ばらまいた。 585 00:42:11,498 --> 00:42:13,500 あいにく 俺の目的は→ 586 00:42:13,500 --> 00:42:16,503 そもそも 歴史の改変にあったからな。 587 00:42:16,503 --> 00:42:19,506 改変? 改ざんと言った方が→ 588 00:42:19,506 --> 00:42:21,508 分かりやすいか。 589 00:42:21,508 --> 00:42:24,511 それが 俺たち一族の 本当の目的だったんだ。 590 00:42:24,511 --> 00:42:26,513 何のために? 591 00:42:26,513 --> 00:42:29,516 本来の歴史にあった 幕府の転覆。 592 00:42:29,516 --> 00:42:33,520 まっ 俺にとっちゃ どうだっていいことだけどな。 593 00:42:33,520 --> 00:42:35,522 本来の歴史だと? 594 00:42:35,522 --> 00:42:38,525 凍空一族にせよ 真庭忍軍にせよ→ 595 00:42:38,525 --> 00:42:41,528 本来の歴史には 存在しなかったはずの可能性だ。 596 00:42:41,528 --> 00:42:46,528 たぶん お前だってそうだぜ 奇策士 とがめ。 597 00:42:48,535 --> 00:42:51,538 あっ と… とがめ? 598 00:42:51,538 --> 00:42:55,542 わたしの父はな そなたが 改ざんしたという この歴史を→ 599 00:42:55,542 --> 00:42:58,478 あるべき姿にするため 命を落としたよ。 600 00:42:58,478 --> 00:43:01,481 へえ~ 四季崎の家系でもないくせに→ 601 00:43:01,481 --> 00:43:04,484 気付いたやつがいたのか。 おい! 602 00:43:04,484 --> 00:43:07,487 じゃあ 虚刀流も 本来は 存在しなかったってことかよ。 603 00:43:07,487 --> 00:43:09,489 ああ 虚刀流か。 604 00:43:09,489 --> 00:43:11,491 お前は 違うよ。 605 00:43:11,491 --> 00:43:14,494 お前は 俺が つくった刀じゃねえか。 606 00:43:14,494 --> 00:43:18,498 えっ!? 彼我木のやつに 会ったんだろ? 607 00:43:18,498 --> 00:43:20,500 そのときに 聞いているはずだがな。 608 00:43:20,500 --> 00:43:23,503 虚刀流ってのは 俺がつくった最後の変体刀。 609 00:43:23,503 --> 00:43:28,508 えっ!? 完了形 変体刀 虚刀・鑢だってな。 610 00:43:28,508 --> 00:43:31,511 あっ! 611 00:43:31,511 --> 00:43:35,515 初代の 鑢 一根じゃ まだ 完了とはいえなかったが→ 612 00:43:35,515 --> 00:43:38,518 やつの張った根は 決して 無駄じゃなかった。 613 00:43:38,518 --> 00:43:42,522 鑢 七花 お前のような刀を 生み出すことに→ 614 00:43:42,522 --> 00:43:44,524 見事 成功したんだからな。 615 00:43:44,524 --> 00:43:46,526 しょっ… 初代のことを 知ってるのか? 616 00:43:46,526 --> 00:43:49,529 知ってるも何も 親友だよ。 えっ? 617 00:43:49,529 --> 00:43:54,534 歴史になんか 何の興味もない ただの剣術バカだったけどな。 618 00:43:54,534 --> 00:43:59,472 だが あいつのおかげで 俺の 変体刀作りは こうして完了した。 619 00:43:59,472 --> 00:44:02,475 おいおい そう にらむなよ 虚刀流。 620 00:44:02,475 --> 00:44:05,478 あいつには いくら感謝しても したりねえし→ 621 00:44:05,478 --> 00:44:08,481 だいたい 俺は お前の父親みたいなもんなんだぜ。 622 00:44:08,481 --> 00:44:11,484 俺の父親は 親父だけだ! 623 00:44:11,484 --> 00:44:14,487 薄情なやつだな だが それでいい。 624 00:44:14,487 --> 00:44:19,492 誰しも 自分の出自なんざ 気にする必要はねえのさ。 625 00:44:19,492 --> 00:44:21,494 自分は 自分でしかねえんだからよ。 626 00:44:21,494 --> 00:44:24,497 死んだ人間が抜かしよるわ。 627 00:44:24,497 --> 00:44:27,500 1年近く そなたが 未来の技術で 作ったという→ 628 00:44:27,500 --> 00:44:32,505 完成形 変体刀を追って 日本国中を 津々浦々まで旅をし→ 629 00:44:32,505 --> 00:44:35,508 たいていのことは 経験したつもりだったが→ 630 00:44:35,508 --> 00:44:38,511 最後に その作り手に 会うことになったという→ 631 00:44:38,511 --> 00:44:42,515 この展開は 考えてみれば ひどく順当で 平凡とさえ言える。 632 00:44:42,515 --> 00:44:46,519 仙人にだって会ったのだ 幽霊にだって会えるだろう。 633 00:44:46,519 --> 00:44:50,523 つまらぬ展開だ。 故に お上に提出する報告書には→ 634 00:44:50,523 --> 00:44:53,526 そなたのことは 記さずに済ませるだろうな。 635 00:44:53,526 --> 00:44:57,547 ひどい話だ。 それはそれで 歴史の改ざんだぜ。 636 00:44:57,547 --> 00:45:00,547 フン。 あっ…。 637 00:45:02,469 --> 00:45:04,471 これはな→ 638 00:45:04,471 --> 00:45:09,476 この時代から 150年後に生まれる 天才剣士が 編み出した構えだ。 639 00:45:09,476 --> 00:45:12,479 お前たちが知る 錆 白兵よりも 上の使い手だろう。 640 00:45:12,479 --> 00:45:15,148 この形から繰り出される 三段突きは→ 641 00:45:15,148 --> 00:45:17,384 かわしようがないって話だぜ。 642 00:45:17,384 --> 00:45:20,387 どうすべきだ この場合。 643 00:45:20,387 --> 00:45:24,391 どうすべきも何も わたしたちの やるべきことは 常に変わらぬ。 644 00:45:24,391 --> 00:45:26,393 交渉は すでに失敗した。 645 00:45:26,393 --> 00:45:31,398 鑢 七花 わが従僕 戦って奪え! 委細承知! 646 00:45:31,398 --> 00:45:36,403 虚刀・鑢 変に加減なんかしねえで 全力の斬れ味で来い。 647 00:45:36,403 --> 00:45:38,405 この体で 試し斬りをしろ。 648 00:45:38,405 --> 00:45:40,407 お前の体じゃねえだろ。 649 00:45:40,407 --> 00:45:44,411 だが 俺の歴史だ お前の全てを 俺に見せろ。 650 00:45:44,411 --> 00:45:46,413 言われなくても 見せてやるさ。 651 00:45:46,413 --> 00:45:48,415 ただし そのころには→ 652 00:45:48,415 --> 00:45:51,418 あんたは 八つ裂きに なっているだろうけどな。 653 00:45:51,418 --> 00:45:53,186 ふん。 654 00:45:53,186 --> 00:45:56,423 いざ 尋常に 始め! 655 00:45:56,423 --> 00:46:12,372 ♪♪~ 656 00:46:12,372 --> 00:46:14,374 どうした 虚刀・鑢! 657 00:46:14,374 --> 00:46:16,376 完了ってのは そんなもんじゃねえだろ。 658 00:46:16,376 --> 00:46:18,376 俺を幻滅させるなよ! 659 00:46:21,381 --> 00:46:23,383 あっ… あっ! 660 00:46:23,383 --> 00:46:25,383 七花! 661 00:46:29,389 --> 00:46:32,389 七花! 七花! 662 00:46:35,395 --> 00:46:37,397 七花。 663 00:46:37,397 --> 00:46:40,400 うあっ! 664 00:46:40,400 --> 00:46:44,404 どうした お前の力は そんなものか。 665 00:46:44,404 --> 00:46:46,172 七花! 666 00:46:46,172 --> 00:46:47,772 あっ! 667 00:46:49,409 --> 00:46:53,413 研さんされた刀 そんなもんじゃねえよな 虚刀流。 668 00:46:53,413 --> 00:46:57,417 なるほど 未来の剣術ってのが よく分かったよ。 669 00:46:57,417 --> 00:46:59,352 これは 油断ならないな。 670 00:46:59,352 --> 00:47:02,355 取って置きだ よけてみせろよ。 はっ! 671 00:47:02,355 --> 00:47:04,355 七花! 672 00:47:06,359 --> 00:47:08,359 だけど…。 673 00:47:10,363 --> 00:47:12,363 虚刀流の敵じゃない。 674 00:47:14,367 --> 00:47:18,367 七花八裂 改! 675 00:47:26,379 --> 00:47:28,379 おーっ! 676 00:47:31,384 --> 00:47:34,384 ハッ…。 677 00:47:36,389 --> 00:47:42,389 なっ なるほど 悪くない。 ハハハ…。 678 00:50:20,119 --> 00:50:23,122 なあ 俺には よく分からないんだけど→ 679 00:50:23,122 --> 00:50:26,125 あれって ホントに 四季崎 記紀だったのか? 680 00:50:26,125 --> 00:50:33,132 さあな やはり 真庭 鳳凰が ただ乱心しただけなのかもしれぬ。 681 00:50:33,132 --> 00:50:35,134 じゃあ これで 真庭の生き残りは→ 682 00:50:35,134 --> 00:50:38,137 あいつ 人鳥だけってことになるのか。 683 00:50:38,137 --> 00:50:40,139 人鳥か…。 え? 684 00:50:40,139 --> 00:50:44,143 生かされておればよいがな。 うん? 685 00:50:44,143 --> 00:50:47,146 わたしたちには どうすることも できぬことだ。 686 00:50:47,146 --> 00:50:52,151 真庭忍軍は 幕府にとって 裏切り者であることは 確かだ。 687 00:50:52,151 --> 00:50:55,154 実際に どういうつもりで 動いていたとしても→ 688 00:50:55,154 --> 00:50:59,158 右衛門左衛門が 内部監察官として動いたと主張すれば→ 689 00:50:59,158 --> 00:51:01,160 わたしには 言葉がないのだ。 690 00:51:01,160 --> 00:51:06,165 まるで 人鳥が殺されることを 望んでないみたいな言いようだな。 691 00:51:06,165 --> 00:51:10,169 同情の余地がないのは ずっと 言っておるとおりだがな。 692 00:51:10,169 --> 00:51:15,108 四季崎 記紀の 物言いではないが あの里の惨状を見てしまうと→ 693 00:51:15,108 --> 00:51:19,112 わたしでも 思うところが ないわけでもない。 694 00:51:19,112 --> 00:51:21,114 真庭忍軍に限らぬ。 695 00:51:21,114 --> 00:51:25,118 この一年 そなたと日本中を旅した。 696 00:51:25,118 --> 00:51:28,121 そして いろんな土地と いろんな人間を見た。 697 00:51:28,121 --> 00:51:31,124 いかに 自分の見識が 狭いものだったか→ 698 00:51:31,124 --> 00:51:33,126 思い知らされたよ。 699 00:51:33,126 --> 00:51:37,126 わたしは 何も知らなかったのだ。 700 00:51:41,134 --> 00:51:43,134 あんたらしくもねえ。 701 00:51:56,149 --> 00:51:59,149 ここを下れば すぐに尾張か。 702 00:52:03,156 --> 00:52:07,156 どうにか 日が落ちる前に 間に合ったな。 703 00:52:09,162 --> 00:52:11,162 ああ。 704 00:52:14,100 --> 00:52:18,100 では 急ぐとしよう。 705 00:52:20,106 --> 00:52:24,110 うん? 何をしておるか この たわけが! 706 00:52:24,110 --> 00:52:27,113 そなたは わたしの腹心になると 言ったであろう。 707 00:52:27,113 --> 00:52:29,115 言ったけど。 ふ… 腹心は→ 708 00:52:29,115 --> 00:52:32,118 歩くときは あるじと手をつなぐものだ。 709 00:52:32,118 --> 00:52:34,120 そうなのか? そうなのだ。 710 00:52:34,120 --> 00:52:36,122 はあ…。 711 00:52:36,122 --> 00:52:40,126 俺から 緊張感と集中力を 失わせないために→ 712 00:52:40,126 --> 00:52:41,794 そういうことは 思っても→ 713 00:52:41,794 --> 00:52:44,030 最後まで言わないもんだと 思ってたぜ。 714 00:52:44,030 --> 00:52:49,035 そなたも この一年の旅路の中で ずいぶんと変わったであろう。 715 00:52:49,035 --> 00:52:54,040 世間を知り 世界を知り 知識を得 覚悟を得→ 716 00:52:54,040 --> 00:52:56,042 そなたは 成長した。 717 00:52:56,042 --> 00:52:58,044 そなたほどでは なくともな→ 718 00:52:58,044 --> 00:53:02,048 わたしだって 一年も旅をすれば変わるさ。 719 00:53:02,048 --> 00:53:04,050 それだけ この旅路は わたしにとっても→ 720 00:53:04,050 --> 00:53:07,050 初体験のことが 多かった。 721 00:53:09,055 --> 00:53:12,058 にやにやするな 気持ち悪い! 722 00:53:12,058 --> 00:53:13,993 お前だって にやついてたじゃないか。 723 00:53:13,993 --> 00:53:15,995 にやついてなど おらぬわ! 724 00:53:15,995 --> 00:53:17,995 あっ…。 725 00:53:24,003 --> 00:53:27,006 さすがに お姫さまは 目ざといな。 726 00:53:27,006 --> 00:53:31,010 わたしたちの行動を見越して 早速 先手を打ってきたか。 727 00:53:31,010 --> 00:53:35,014 まあ よい。 話が早くて 助かるといえよう。 728 00:53:35,014 --> 00:53:39,018 先手を打たれたならば 後手を返せばよいだけだ。 729 00:53:39,018 --> 00:53:42,021 七花 政略戦を始めるぞ。 730 00:53:42,021 --> 00:53:44,023 俺には 何もできねえけどな。 731 00:53:44,023 --> 00:53:47,026 そばで 安らぎをくれれば それでよい。 732 00:53:47,026 --> 00:53:49,026 そっか。 733 00:53:51,030 --> 00:53:54,033 よお 右衛門左衛門殿。 734 00:53:54,033 --> 00:53:56,035 出迎え ご苦労といったところかな。 735 00:53:56,035 --> 00:54:01,040 ご覧のとおり 毒刀・鍍の収集には 成功した。 736 00:54:01,040 --> 00:54:03,042 事が ここに至ってしまえば→ 737 00:54:03,042 --> 00:54:06,045 そなたは わたしに言っておかねばならぬことがあるのではないか? 738 00:54:06,045 --> 00:54:08,047 (右衛門左衛門)ああ そうだな。 739 00:54:08,047 --> 00:54:13,052 いつかの姫さまではないが おめでとうと言わせてもらおう。 740 00:54:13,052 --> 00:54:14,987 これで あなたは 野望へ また一歩→ 741 00:54:14,987 --> 00:54:16,989 歩み寄ったわけだからな。 742 00:54:16,989 --> 00:54:19,992 野望? そんなものを抱いた覚えはないが。 743 00:54:19,992 --> 00:54:24,997 そうか。 ならば 復讐と言った方がいいか? 744 00:54:24,997 --> 00:54:29,001 かつての 奥州の顔役 飛騨 鷹比等の一人娘→ 745 00:54:29,001 --> 00:54:32,004 容赦姫さま。 あっ…。 746 00:54:32,004 --> 00:54:34,006 あっ! あしからず。 747 00:54:34,006 --> 00:54:52,024 ♪♪~ 748 00:54:52,024 --> 00:54:55,027 と… とがめ。 749 00:54:55,027 --> 00:54:57,029 さて 奇策士よ。 750 00:54:57,029 --> 00:55:01,033 あなたは 何と言って 死ぬのかな? 751 00:55:01,033 --> 00:55:04,036 <今 この瞬間→ 752 00:55:04,036 --> 00:55:10,042 四季崎 記紀が鍛えし 変体刀 最後の一本 虚刀・鑢が完成> 753 00:55:10,042 --> 00:55:13,045 <いえ 完了したのでございます> 754 00:55:13,045 --> 00:55:14,981 <『刀語』> 755 00:55:14,981 --> 00:55:18,985 <こよいの お楽しみは これまでにございます> 756 00:55:18,985 --> 00:55:21,988 <次回 完結> 757 00:55:21,988 --> 00:55:23,988 うわーっ! 758 00:55:25,992 --> 00:55:35,992 ♪♪~