1 00:00:02,880 --> 00:00:04,920 この世界には 2 00:00:04,920 --> 00:00:11,200 人の運命をつかさどる 何らかの超越的な「律」 3 00:00:11,200 --> 00:00:15,170 神の手が存在するのだろうか 4 00:00:15,170 --> 00:00:21,580 少なくとも人は自らの意志さえ 自由には出来ない 5 00:00:25,220 --> 00:00:27,220 おっ おい 6 00:00:31,040 --> 00:00:33,440 うっ くっ… 7 00:00:35,980 --> 00:00:37,980 ガッツ! 8 00:01:59,330 --> 00:02:02,530 ついてくるもこないも 君の自由だ 9 00:02:04,540 --> 00:02:07,140 もう戦い方は知っているだろ? 10 00:02:28,750 --> 00:02:30,760 よう 11 00:02:39,880 --> 00:02:43,350 ここは? 川っぺりの洞窟さ 12 00:02:43,350 --> 00:02:46,360 運よく川に落ちて助かったんだ 13 00:02:46,360 --> 00:02:49,170 川? 何だ 14 00:02:49,170 --> 00:02:51,440 お前 何も覚えてないのか 15 00:02:51,440 --> 00:02:53,370 溺れて 死ぬところだったっつうのに 16 00:02:53,370 --> 00:02:55,370 のんきな奴だな 17 00:02:58,140 --> 00:03:01,750 バカ まだ横になってろ 熱が下がりきってねえんだから 18 00:03:05,860 --> 00:03:10,370 しょうがねえだろ ずぶ濡れで おまけに凍えかけてたんだからよ 19 00:03:14,650 --> 00:03:18,120 何だ その目は? 20 00:03:18,120 --> 00:03:20,060 いって… 何すんだよ 21 00:03:20,060 --> 00:03:22,060 それが命を助けられて… 22 00:03:22,060 --> 00:03:25,800 うわっ!ぐっ… 23 00:03:25,800 --> 00:03:27,800 おい いい加減に… 24 00:03:36,220 --> 00:03:40,670 やい いい加減にしねえか このヒス女! 25 00:03:40,670 --> 00:03:42,740 恩を着せるつもりはねえけどな 26 00:03:42,740 --> 00:03:44,970 こっちは死ぬ思いで 甲冑つけたてめえを 27 00:03:44,970 --> 00:03:46,910 川から引きずり上げたんだ 28 00:03:46,910 --> 00:03:50,320 それが礼の一言どころか ナイフ投げつけるとはよ 29 00:03:50,320 --> 00:03:54,120 てめえが女じゃなかったら ぶん殴ってアゴ外してるところだぜ 30 00:03:56,190 --> 00:04:01,440 気に食わんな 女だてらに騎士の真似事など 31 00:04:01,440 --> 00:04:05,110 ったく すぐに頭に血が上りやがる 32 00:04:05,110 --> 00:04:08,110 これだから女は 戦には向かねえっつうの 33 00:04:11,030 --> 00:04:13,030 おい 34 00:04:15,630 --> 00:04:18,440 私だって… 35 00:04:18,440 --> 00:04:21,820 私だって 36 00:04:21,820 --> 00:04:24,520 好きで女に生まれたわけじゃない 37 00:04:27,120 --> 00:04:31,440 おい 悪かった 38 00:04:31,440 --> 00:04:33,970 この野郎 やっぱとんでもねえ女だ! 39 00:04:33,970 --> 00:04:37,910 ちったあ おとなしくしやがれ 放せ! 40 00:04:37,910 --> 00:04:40,520 放… せ… 41 00:04:47,360 --> 00:04:49,370 言わんこっちゃねえ 42 00:04:52,110 --> 00:04:54,580 おら これ着てろ 43 00:04:54,580 --> 00:04:56,680 俺が着てたからもう乾いてる 44 00:04:59,230 --> 00:05:02,030 何だあ?まだ泣いてんのか 45 00:05:02,030 --> 00:05:05,800 うるさい!向こう向いてろ ケッ 46 00:05:05,800 --> 00:05:11,620 情けない お前にだけは 助けられたくなかった 47 00:05:11,620 --> 00:05:15,490 ずいぶんと嫌われたもんだぜ 48 00:05:15,490 --> 00:05:19,430 なあ そういや お前 何で鷹の団に入ったんだ? 49 00:05:19,430 --> 00:05:23,430 どう考えたって 女には つれえんじゃねえの?戦商売は 50 00:05:25,810 --> 00:05:28,410 まっ 俺には関係ねえけどな 51 00:05:30,390 --> 00:05:32,590 グリフィス… あ? 52 00:05:36,160 --> 00:05:38,160 グリフィスだ 53 00:05:42,380 --> 00:05:46,580 私の故郷は 山あいの小さな農村だった 54 00:05:48,550 --> 00:05:53,370 土地は痩せていて ろくな作物は育たない 55 00:05:53,370 --> 00:06:00,010 それでも軍資金だ何だと言って 税は搾り取るだけ取られる 56 00:06:00,010 --> 00:06:03,910 3日も何も口にできないなんて ざらだった 57 00:06:06,690 --> 00:06:09,270 冬には餓死者も出た 58 00:06:09,270 --> 00:06:15,440 国境沿いの村だったせいで よく小競り合いに巻き込まれた 59 00:06:15,440 --> 00:06:19,820 私たちはその都度 家や畑が踏み荒らされるのを 60 00:06:19,820 --> 00:06:22,720 黙って見ているしかなかった 61 00:06:22,720 --> 00:06:25,960 どこの村も似たようなものさ 62 00:06:25,960 --> 00:06:30,340 みんな 奪われ 踏みにじられることに慣れている 63 00:06:30,340 --> 00:06:34,240 私も それが当たり前のように 思っていた 64 00:06:36,150 --> 00:06:38,150 そんなある日 65 00:06:43,500 --> 00:06:49,050 村を通りかかった貴族が 私に目を付けたんだ 66 00:06:49,050 --> 00:06:54,190 その貴族は私を 城の侍女に欲しいと言ってきた 67 00:06:54,190 --> 00:06:59,800 父は 渋りながらも その申し出を受け入れた 68 00:06:59,800 --> 00:07:05,170 大した働き手にもならない末娘を 口減らしのために差し出すのは 69 00:07:05,170 --> 00:07:08,080 当然の選択だったと思う 70 00:07:08,080 --> 00:07:10,090 しかし… 71 00:07:28,420 --> 00:07:31,300 考えてみれば当たり前さ 72 00:07:31,300 --> 00:07:34,030 たかが貧乏人の娘1人を 73 00:07:34,030 --> 00:07:37,830 わざわざ救ってやろうなんて 酔狂な貴族がいるはずもない 74 00:07:48,560 --> 00:07:52,940 「仕方がない」「当たり前」 その2つが 75 00:07:52,940 --> 00:07:57,940 いつも私の心を 現実に繋ぎ止めるための楔だった 76 00:08:06,430 --> 00:08:10,940 貴族に生まれついたというだけで 神にでも選ばれたつもりか 77 00:08:12,910 --> 00:08:17,520 神々しく現実味の薄い光景だった 78 00:08:17,520 --> 00:08:20,430 みじめで無力な1人の娘を 哀れんで 79 00:08:20,430 --> 00:08:23,360 神様が天使を遣わされた 80 00:08:23,360 --> 00:08:27,070 一瞬 そんなふうに思えた 81 00:08:27,070 --> 00:08:29,980 しかし その天使が差し伸べたのは 82 00:08:29,980 --> 00:08:34,520 そんな都合のいい 救いの手ではなかった 83 00:08:34,520 --> 00:08:38,220 君に守るものがあるなら その剣を取れ 84 00:09:01,040 --> 00:09:04,450 恐ろしかった 85 00:09:04,450 --> 00:09:07,850 自分から剣を突き刺したのか 86 00:09:07,850 --> 00:09:12,300 相手が勢い余って 剣に倒れ込んだのか… 87 00:09:12,300 --> 00:09:15,900 とにかく 私は人を殺したんだ 88 00:09:24,790 --> 00:09:28,790 その人は大きくゆっくりと うなずいただけ 89 00:09:30,940 --> 00:09:37,380 でもそれが彼の差し伸べてくれた 本当の救いの手だったんだ 90 00:09:37,380 --> 00:09:40,190 グリフィス 向こうは片づいたぜ 91 00:09:44,490 --> 00:09:47,400 待って 92 00:09:47,400 --> 00:09:50,110 私 どうすれば… 93 00:09:52,680 --> 00:09:56,450 好きにすればいい 94 00:09:56,450 --> 00:09:59,360 私… 95 00:09:59,360 --> 00:10:01,400 私も一緒に連れてって 96 00:10:01,400 --> 00:10:04,270 おい 冗談じゃねえぞ 97 00:10:04,270 --> 00:10:06,870 俺たちゃ ただの盗っ人じゃねえ 98 00:10:06,870 --> 00:10:10,510 こうやって軍資金を集めて そのうち兵を起こそうってんだい 99 00:10:10,510 --> 00:10:14,190 ガキや女を連れて戦ができっか 100 00:10:14,190 --> 00:10:19,100 お願い 剣の扱いを覚えろと 言うのなら覚えます だから… 101 00:10:19,100 --> 00:10:21,940 ありゃりゃ… マジだぜ こいつ 102 00:10:21,940 --> 00:10:23,940 死ぬかもしれないよ 103 00:10:28,680 --> 00:10:31,590 言ったろ 好きにすればいい 104 00:10:31,590 --> 00:10:35,190 ついてくるもこないも 君の自由だ 105 00:10:35,190 --> 00:10:37,890 もう戦い方は知っているだろ? 106 00:10:42,540 --> 00:10:45,580 でも… 107 00:10:45,580 --> 00:10:51,000 剣も毛布も あなたがくれたんです 108 00:10:51,000 --> 00:10:55,430 あの日から私の全てが変わった 109 00:10:55,430 --> 00:11:00,410 耐えて待ち続ける生き方が 戦い 勝ち取る生き方へ 110 00:11:00,410 --> 00:11:04,610 私は グリフィスを崇拝していた 111 00:11:09,880 --> 00:11:16,080 私は今でも長い夢を 見続けているような気がする 112 00:11:16,080 --> 00:11:21,400 たかが領民出の寄せ集め集団が 戦場では常勝無敗 113 00:11:21,400 --> 00:11:25,700 奇跡のような戦いぶりを みせたのだから 114 00:11:25,700 --> 00:11:31,190 そして何よりも それを率いるのが まだあどけなさの残る若者で 115 00:11:31,190 --> 00:11:36,020 しかも私たちと同じ 領民出であるということ 116 00:11:36,020 --> 00:11:41,730 奇跡… 私にとってグリフィスは 奇跡そのものだった 117 00:11:44,480 --> 00:11:49,120 私もどうにか一兵士として やっていけるようになった頃 118 00:11:49,120 --> 00:11:54,860 鷹の団はある地方貴族の 領地紛争に参戦したんだ 119 00:11:54,860 --> 00:12:00,480 その貴族というのは有名な男で かなりの資産家だった 120 00:12:00,480 --> 00:12:04,180 しかし奴の本当の風評は 財力ではなく 121 00:12:04,180 --> 00:12:07,150 その悪趣味だったのさ 122 00:12:07,150 --> 00:12:12,400 奴は村々から少年ばかりを 表向き 従者として召し抱え 123 00:12:12,400 --> 00:12:18,040 その実 色子として 城内に監禁していたんだ 124 00:12:18,040 --> 00:12:21,850 うつろで 怯えるような目をした 子供たち 125 00:12:23,820 --> 00:12:28,030 私は背筋が寒くなった 126 00:12:28,030 --> 00:12:32,240 恐怖と嫌悪感で 胸の潰れる思いだった 127 00:12:32,240 --> 00:12:35,740 私も一度は そうなりかけたのだから 128 00:12:39,690 --> 00:12:42,460 あの時と同じ 129 00:12:42,460 --> 00:12:44,460 肩に置かれた手 130 00:12:44,460 --> 00:12:48,160 それだけで不思議と 私の震えは止まった 131 00:12:50,350 --> 00:12:52,650 何度目かの小競り合いの後 132 00:12:54,920 --> 00:12:58,790 それは半年ぐらい前に 鷹の団に入団した 133 00:12:58,790 --> 00:13:01,670 兵卒見習いの少年だった 134 00:13:01,670 --> 00:13:04,400 グリフィス 135 00:13:04,400 --> 00:13:07,400 何? この小僧の荷物だ 136 00:13:13,990 --> 00:13:16,060 グリフィス? よっぽど騎士に 137 00:13:16,060 --> 00:13:18,160 憧れてたんだろうな 138 00:13:22,240 --> 00:13:25,440 こいつのことはよく覚えている 139 00:13:25,440 --> 00:13:28,680 まるで物語の主人公でも 見るように 140 00:13:28,680 --> 00:13:30,690 俺を見つめていた 141 00:13:33,660 --> 00:13:36,930 こいつは幸せだっただろうか 142 00:13:36,930 --> 00:13:42,510 夢の途中で夢を見ながら 逝けたのだろうか 143 00:13:42,510 --> 00:13:47,310 この子を殺したのは 俺の夢なのかもしれない 144 00:13:50,570 --> 00:13:54,200 あんなグリフィスを 私は見たことがなかった 145 00:13:54,200 --> 00:13:57,940 あのグリフィスが あんなに肩を落として 146 00:13:57,940 --> 00:14:04,620 でもその時からさ グリフィスが 少しずつ違って見え始めたのは 147 00:14:04,620 --> 00:14:07,620 城に帰還して何日目かの夜 148 00:14:15,780 --> 00:14:17,780 グリフィス 149 00:14:24,400 --> 00:14:28,700 おい 冗談だろ あのプライドの塊みたいな奴が 150 00:14:36,120 --> 00:14:38,120 あっ 151 00:14:49,080 --> 00:14:53,760 キャスカ 一緒にどうだ 気持ちいいぞ 152 00:14:53,760 --> 00:14:57,430 あの 私は… 153 00:14:57,430 --> 00:14:59,370 「汚らわしい」か 154 00:14:59,370 --> 00:15:01,470 そんな! 155 00:15:03,740 --> 00:15:06,610 なぜ? 156 00:15:06,610 --> 00:15:08,810 なぜ ゆうべはあそこに? 157 00:15:11,960 --> 00:15:15,830 そ… そうよね 私の勘違いだよね 158 00:15:15,830 --> 00:15:19,710 ゆうべのあれは 軍議か何かで それで… 159 00:15:19,710 --> 00:15:21,810 いいや えっ… 160 00:15:24,050 --> 00:15:27,590 勘違いじゃない 161 00:15:27,590 --> 00:15:30,500 どうしてあんな奴と! 162 00:15:30,500 --> 00:15:33,400 金だよ え? 163 00:15:33,400 --> 00:15:36,200 軍隊というものは金を食う 164 00:15:36,200 --> 00:15:42,320 人 馬 装備 食料 どれもタダじゃない 165 00:15:42,320 --> 00:15:46,190 ましてや鷹の団は これから まだまだ大きくなる 166 00:15:46,190 --> 00:15:48,530 大きくしなければならない 167 00:15:48,530 --> 00:15:53,270 そのためにも必要なのさ 莫大な軍資金が 168 00:15:53,270 --> 00:15:56,740 あの老人はどうやらこの俺が お気に召したようだし 169 00:15:56,740 --> 00:15:59,590 俺は彼の財産に興味があった 170 00:15:59,590 --> 00:16:01,990 利害が一致したってことさ 171 00:16:01,990 --> 00:16:04,930 だからって そんな… 172 00:16:04,930 --> 00:16:07,230 今のままではダメなの? 173 00:16:07,230 --> 00:16:10,910 このまま勝ち続けることが できれば いつか軍資金だって… 174 00:16:10,910 --> 00:16:14,650 時間がかかりすぎる それに 175 00:16:14,650 --> 00:16:17,290 戦場に出るということは それだけ多くの部下を 176 00:16:17,290 --> 00:16:19,300 失うということだ 177 00:16:21,570 --> 00:16:24,470 もしかして あの子のことで? 178 00:16:24,470 --> 00:16:28,950 違うよ 俺は合理的に 考えたまでさ 179 00:16:28,950 --> 00:16:32,320 10回 戦場に出て 数百人の部下を失うことと 180 00:16:32,320 --> 00:16:36,860 老人1人 たらし込むのと どちらのリスクが少ないか 181 00:16:36,860 --> 00:16:38,790 俺はね キャスカ 182 00:16:38,790 --> 00:16:42,040 俺の采配で 命を落とした仲間たちに 183 00:16:42,040 --> 00:16:44,940 何ら責任を感じてはいないよ 184 00:16:44,940 --> 00:16:46,980 なぜなら 185 00:16:46,980 --> 00:16:51,630 それはあいつらが 自分自身で選んだ戦いなのだから 186 00:16:51,630 --> 00:16:53,900 グリフィス? 187 00:16:53,900 --> 00:16:56,100 俺がそうであるように 188 00:16:58,130 --> 00:17:01,050 でも もしあいつらのために… 189 00:17:01,050 --> 00:17:03,450 死者たちのために 190 00:17:03,450 --> 00:17:07,320 俺に何かしてやれることが あるとしたら 191 00:17:07,320 --> 00:17:09,360 それは 勝つこと 192 00:17:09,360 --> 00:17:12,600 あいつらが命を懸けてまで しがみついた俺の夢を 193 00:17:12,600 --> 00:17:15,800 成し遂げるために 勝ち続けることだ 194 00:17:15,800 --> 00:17:18,740 グリフィス やめて! 俺の夢は 195 00:17:18,740 --> 00:17:21,990 あいつらの屍の上に 立つことでしか実現できない 196 00:17:21,990 --> 00:17:24,060 しょせん 血塗られた夢だ 197 00:17:24,060 --> 00:17:28,390 そのことで 後悔や後ろめたさはない 198 00:17:28,390 --> 00:17:34,540 だが 何千何百の命を懸けながら 自分だけ汚れずにいられるほど 199 00:17:34,540 --> 00:17:38,840 それほど俺の夢は たやすく 手に入るものではないんだ 200 00:17:42,090 --> 00:17:45,590 やめて もうやめて 201 00:17:56,620 --> 00:18:00,930 大丈夫 何でもないさ 202 00:18:00,930 --> 00:18:03,840 私の肩に手を置いたグリフィスは 203 00:18:03,840 --> 00:18:06,140 もういつものグリフィスだった 204 00:18:06,140 --> 00:18:09,550 それが無性に悲しかった 205 00:18:11,520 --> 00:18:14,390 人がとうの昔に 捨ててしまったことを 206 00:18:14,390 --> 00:18:18,130 グリフィスは実現すべき夢として 持ち続けている 207 00:18:18,130 --> 00:18:22,940 でも 選んだ夢が 純粋で途方もなく大きいだけ 208 00:18:22,940 --> 00:18:26,240 背負ったものも計り知れない 209 00:18:26,240 --> 00:18:28,960 大きなものを 手にしようとする者は 210 00:18:28,960 --> 00:18:33,660 それだけ人より 多く何かに耐えているのだと思う 211 00:18:33,660 --> 00:18:36,400 強かったんじゃない グリフィスは 212 00:18:36,400 --> 00:18:38,400 強くなければならないんだ 213 00:18:43,210 --> 00:18:47,390 私はあの人の隣にいたい 214 00:18:47,390 --> 00:18:51,600 あの人が自分の夢に 全てを捧げるなら 215 00:18:51,600 --> 00:18:56,040 あの人の夢が 戦い 切り開いていくものなら 216 00:18:56,040 --> 00:19:00,820 私は あの人の剣になりたい 217 00:19:00,820 --> 00:19:03,150 あの人の隣にいたい 218 00:19:03,150 --> 00:19:07,020 あの人の夢を成し遂げるために 欠かせないものになりたい 219 00:19:07,020 --> 00:19:09,830 その願いが叶えられると 信じていた 220 00:19:16,510 --> 00:19:19,620 お前が現れるまでは 221 00:19:25,230 --> 00:19:27,700 覚えているか?あの日 222 00:19:27,700 --> 00:19:31,580 丘の上でグリフィスが お前にかけた言葉 223 00:19:31,580 --> 00:19:34,780 お前が欲しいんだ ガッツ 224 00:19:34,780 --> 00:19:39,490 あの一言… あんなことを 決して口にする人じゃない 225 00:19:41,630 --> 00:19:44,370 私は気に食わなかった 226 00:19:44,370 --> 00:19:50,220 グリフィスに いともたやすく そう言わせたお前が妬ましかった 227 00:19:50,220 --> 00:19:54,190 でもグリフィスは鷹の団に 必要な人間として 228 00:19:54,190 --> 00:20:00,300 お前を欲しがってるのだと そう私は思い込もうとした 229 00:20:00,300 --> 00:20:02,770 だが あのグリフィスが 230 00:20:02,770 --> 00:20:06,180 お前のこととなると いつも衝動的になる 231 00:20:06,180 --> 00:20:09,190 まるで まるで… 232 00:20:11,130 --> 00:20:13,930 グリフィスはお前を信頼している 233 00:20:13,930 --> 00:20:17,900 なのにお前は 後先を考えずに… 234 00:20:17,900 --> 00:20:21,480 チッ 235 00:20:21,480 --> 00:20:24,450 私が許せないのは お前のその身勝手さが 236 00:20:24,450 --> 00:20:27,850 グリフィスを 殺しかけたという事実だ 237 00:20:27,850 --> 00:20:30,770 お前がどこの戦場でくたばろうと 知ったことじゃない 238 00:20:30,770 --> 00:20:33,330 だが そのために鷹の団を… 239 00:20:33,330 --> 00:20:37,740 グリフィスの夢を 道連れにすることは許さない! 240 00:20:37,740 --> 00:20:40,790 グリフィスをそんなふうに 変えてしまった お前が 241 00:20:40,790 --> 00:20:42,790 許せない 242 00:20:47,260 --> 00:20:49,840 なぜだ 243 00:20:49,840 --> 00:20:53,070 どうして お前でなければ ならないんだ 244 00:20:53,070 --> 00:20:55,070 どうして… 245 00:20:58,780 --> 00:21:00,790 何を… シッ 246 00:21:04,400 --> 00:21:07,300 しかしよ もう くたばってんじゃねえか? 247 00:21:07,300 --> 00:21:09,710 あのガケから落ちたんじゃよ 248 00:21:09,710 --> 00:21:12,980 いいんだってよ 生きてようが死んでようが 249 00:21:12,980 --> 00:21:17,890 必ず報賞金は出すと アドン様はお約束してくださった 250 00:21:17,890 --> 00:21:23,070 何せ鷹の団の切り込み隊長と 女千人長だからな 251 00:21:23,070 --> 00:21:26,270 もうちょい川下を漁ってみようぜ この急流だ 252 00:21:26,270 --> 00:21:28,670 死体が流されてることもありうる 253 00:21:32,750 --> 00:21:34,760 おい 254 00:21:34,760 --> 00:21:37,420 熱冷ましだ 飲んどけ 255 00:21:37,420 --> 00:21:41,430 のんびりしてるヒマはねえ 日が暮れ次第 ここを出るぞ 256 00:23:10,080 --> 00:23:14,620 剣を振るうこと それは生きるための証し 257 00:23:14,620 --> 00:23:17,530 夢を紡ぎ 野望を積み上げ 258 00:23:17,530 --> 00:23:21,140 それでもこぼれてしまう 純粋なもの 259 00:23:21,140 --> 00:23:23,770 誰かのために剣を振るう者 260 00:23:23,770 --> 00:23:26,980 ただ己のために剣を振るう者 261 00:23:26,980 --> 00:23:31,690 その果てにあるのは 本当に喜びなのだろうか