1 00:00:01,663 --> 00:00:03,331 (紫夏(しか))政(せい)さま… 2 00:00:04,399 --> 00:00:09,037 あなたほどつらい経験をして 王になる方は… 3 00:00:09,771 --> 00:00:11,673 ほかにいません 4 00:00:12,707 --> 00:00:15,710 (紫夏)だから… きっと… 5 00:00:17,679 --> 00:00:23,485 あなたは 誰よりも偉大な王になれます 6 00:00:23,685 --> 00:00:25,687 紫夏! くそ… 7 00:00:26,388 --> 00:00:28,156 くそー! 8 00:00:29,791 --> 00:00:31,793 (紫夏)政さま… 9 00:00:32,727 --> 00:00:34,496 お顔を… 10 00:00:36,264 --> 00:00:41,436 (紫夏) ああ… つきものは落ちましたなぁ 11 00:00:42,170 --> 00:00:47,042 瞳が なんとも… 美しい… 12 00:00:53,148 --> 00:00:56,651 (政)紫夏ーっ! 13 00:01:04,292 --> 00:01:06,594 (政)紫夏が息を引き取ったあと 14 00:01:06,694 --> 00:01:10,732 昌文君(しょうぶんくん)たちと国境を越え 秦国(しんこく)に入ったとき 15 00:01:12,400 --> 00:01:14,502 左手に激痛が走った 16 00:01:15,537 --> 00:01:17,338 痛みが戻ったんだ 17 00:01:18,406 --> 00:01:22,644 痛みだけじゃない 味覚も 嗅覚も 全て 18 00:01:23,745 --> 00:01:27,849 不思議なものだな 人の体とは 19 00:01:32,420 --> 00:01:34,856 (政)紫夏の話をしたのは初めてだ 20 00:01:35,590 --> 00:01:38,693 一生 誰にも話すことはないと 思っていた 21 00:01:41,196 --> 00:01:43,431 (向)では なぜ… 22 00:01:48,336 --> 00:01:54,108 また俺の中で 何かが変わってきているのかもな 23 00:02:14,462 --> 00:02:15,563 ハァ… 24 00:02:16,564 --> 00:02:20,502 紫夏さんの話は衝撃だったなぁ 25 00:02:21,703 --> 00:02:24,706 大切な人が 目の前で死ぬなんて… 26 00:02:25,673 --> 00:02:29,911 どれだけ つらかったんだろう 大王さま 27 00:02:31,746 --> 00:02:36,718 (陽(よう))おはよう 向ちゃん (向)あっ 陽ちゃん おはよう 28 00:02:37,886 --> 00:02:40,889 (陽)今 大王さまのお部屋から 帰ってきたところ? 29 00:02:44,692 --> 00:02:47,762 (陽)どうしたの? 向ちゃん 元気ないね 30 00:02:47,862 --> 00:02:51,733 えっ? そんなことないよ ただ… 31 00:02:53,568 --> 00:02:58,339 はは~ん… さては 大王さまに嫌われちゃったのかな? 32 00:03:02,677 --> 00:03:05,747 向ちゃん 本当に どうしたの? 33 00:03:06,915 --> 00:03:10,785 ごめんね 陽ちゃん 心配させちゃって 34 00:03:12,253 --> 00:03:13,855 でも もう大丈夫 35 00:03:14,455 --> 00:03:17,959 私には陽ちゃんがいるもんね フフッ… 36 00:03:22,564 --> 00:03:24,499 (向)陽ちゃん (陽)うん? 37 00:03:25,667 --> 00:03:26,901 (向)私ね… 38 00:03:27,802 --> 00:03:29,971 もう 大王さまのことを… 39 00:03:30,538 --> 00:03:32,874 好きだなんて言わない (陽)えっ? 40 00:03:33,942 --> 00:03:34,943 フゥ… 41 00:03:35,944 --> 00:03:40,248 だって 紫夏さんの あんな話を聞いたら 42 00:03:40,682 --> 00:03:44,752 大王さまのことが好きだなんて 軽々しく言えないもん 43 00:03:46,221 --> 00:03:47,555 向ちゃん? 44 00:03:47,889 --> 00:03:53,361 私は ほんの少しでも 大王さまのお役に立ちたい 45 00:03:54,629 --> 00:03:56,397 (向)ただ それだけ 46 00:04:01,569 --> 00:04:05,740 (陽)向ちゃんは 本当に 大王さまのことが好きなんだね 47 00:04:59,694 --> 00:05:01,396 (信(しん))ヘヘッ… 48 00:05:06,968 --> 00:05:11,673 (信)ヘッ… こいつは壮観だぜ! 49 00:05:16,344 --> 00:05:19,647 (ナレーター)この年 すなわち始皇(しこう)5年 50 00:05:19,747 --> 00:05:23,818 秦国は 魏国(ぎこく)の山陽(さんよう)一帯を攻略すべく 51 00:05:23,918 --> 00:05:26,888 20万を超える大軍を派遣した 52 00:05:29,657 --> 00:05:33,761 軍事と交通の 重要拠点である この地を平定して 53 00:05:33,861 --> 00:05:37,098 新たに秦国の領土とするためである 54 00:05:39,701 --> 00:05:43,104 この大攻略戦の総大将に 任命されたのは… 55 00:05:43,604 --> 00:05:47,842 “秦国の白老”こと 蒙驁(もうごう)将軍であった 56 00:05:49,944 --> 00:05:53,114 あまり気負うと ケガをするぞ 57 00:05:54,782 --> 00:05:59,354 蒙驁将軍は 全軍を 自らが率いる本軍と― 58 00:05:59,454 --> 00:06:03,124 2人の副将が 率いる軍との3つに分け 59 00:06:03,758 --> 00:06:05,426 それら3つの軍が― 60 00:06:05,526 --> 00:06:09,697 足並みをそろえて 侵攻していくという戦法を選んだ 61 00:06:18,740 --> 00:06:21,376 そして 信たち飛信(ひしん)隊は― 62 00:06:21,476 --> 00:06:26,080 蒙驁将軍が率いる本軍の前方に 組み込まれた 63 00:06:26,581 --> 00:06:31,686 ハハハハッ… さすが蒙驁将軍だ 64 00:06:31,886 --> 00:06:35,757 この飛信隊の実力が ちゃ~んと分かってるぜ 65 00:06:35,890 --> 00:06:38,760 (尾平(びへい)) 随分ムチャな作戦も やったけどよ 66 00:06:38,926 --> 00:06:42,130 (崇原(すうげん))こつこつ手柄を 積み重ねてきた甲斐(かい)があったな 67 00:06:42,430 --> 00:06:43,431 (田永(でんえい))おう! 68 00:06:44,999 --> 00:06:48,536 (兵士)騎兵隊だ! 道を開けろ! 69 00:06:50,071 --> 00:06:51,606 (信)ウワッ! 70 00:06:52,073 --> 00:06:55,443 ンンッ… て… てめえ 王賁(おうほん)! 71 00:06:59,080 --> 00:07:02,083 (番陽(ばんよう))ハハハハッ… (信)オッ… 72 00:07:04,018 --> 00:07:07,155 本軍に組み込まれたことぐらいで 浮かれているとは 73 00:07:07,455 --> 00:07:10,992 つくづく めでたいヤツらですなぁ 王賁さま 74 00:07:11,759 --> 00:07:13,761 (番陽) まあ こやつら風情には― 75 00:07:13,861 --> 00:07:17,131 これでも 十分 自慢話になるのでしょうな 76 00:07:18,833 --> 00:07:23,004 クッ… このじじいは いちいちシャクに障ることを… 77 00:07:23,137 --> 00:07:28,209 (王賁)飛信隊の隊長よ 改めて ひとつ忠告しておいてやる 78 00:07:29,744 --> 00:07:31,979 これから始まる戦は― 79 00:07:32,079 --> 00:07:35,082 今まで繰り返してきた 小競り合いは もとより― 80 00:07:35,650 --> 00:07:42,223 2年前の趙国(ちょうこく)との戦より 規模の大きい 正真正銘の大戦だ 81 00:07:42,924 --> 00:07:47,929 その中で蟻(あり)が背伸びをすると 命を落とすぞ 82 00:07:48,162 --> 00:07:52,033 (王賁)お前だけじゃない 配下の隊員たちもだ 83 00:07:53,067 --> 00:07:54,535 気をつけておけ 84 00:07:55,603 --> 00:07:57,605 (番陽)分かったか! (信)チッ… 85 00:08:02,777 --> 00:08:04,879 (番陽)さあ まいりましょう 86 00:08:06,547 --> 00:08:08,983 (信)忠告 ありがとうよ (王賁)うん? 87 00:08:09,584 --> 00:08:12,920 お返しに 俺も ひとつ忠告しておいてやるぜ 88 00:08:13,955 --> 00:08:18,593 ンッ! この遠征で いちばん でけえ武功を上げるのは 89 00:08:18,693 --> 00:08:19,961 この飛信隊だ! 90 00:08:20,895 --> 00:08:24,665 (信)そうしたら 俺たちが お前らより上官になって 91 00:08:24,765 --> 00:08:29,070 蟻のように こき使ってやるから 覚悟しておけ! 92 00:08:29,604 --> 00:08:33,941 天下の大将軍になるのは この俺だ! 93 00:08:41,215 --> 00:08:43,684 (尾平たち)そうだ そうだ! 94 00:08:50,024 --> 00:08:55,229 この戦で 俺は将軍への道を 一気に突っ走ってやる 95 00:08:55,530 --> 00:08:57,765 待ってろよ 政 96 00:09:09,043 --> 00:09:13,881 (廷臣A) 大王さまが じきじきに出向かれ 助力を要請したというのに― 97 00:09:14,015 --> 00:09:17,218 なぜ 後宮から何の返事も来ないのだ? 98 00:09:18,853 --> 00:09:23,224 (廷臣B)やはり太后さまは 何を 考えておられるか分からぬお方だ 99 00:09:23,324 --> 00:09:26,561 (廷臣C) 昌文君が懸念していたとおり― 100 00:09:26,661 --> 00:09:28,696 猛毒であったのやもしれぬ 101 00:09:29,897 --> 00:09:31,566 そもそも 肆氏(しし) 102 00:09:31,666 --> 00:09:35,603 そなたが 王宮内の勢力図を 一気に塗り替えようと焦って― 103 00:09:35,836 --> 00:09:37,939 判断を誤ったのではないか? 104 00:09:38,339 --> 00:09:39,707 (昌文君)やめよ! 105 00:09:39,941 --> 00:09:43,044 (昌文君)今更 肆氏を責めるのは 筋違いであろう 106 00:09:43,144 --> 00:09:44,578 手をこまねいていても― 107 00:09:44,679 --> 00:09:49,050 呂不韋(りょふい)との力の差が 広がるばかりなのは紛れもない事実 108 00:09:49,150 --> 00:09:50,351 それが分かっているから― 109 00:09:50,651 --> 00:09:54,155 大王さまも お母上に会いに行かれたのだ 110 00:09:54,956 --> 00:09:58,125 今は ただ待つしかあるまい 111 00:10:06,167 --> 00:10:09,837 (伝令)ただいま 了(りょう)家 氾(はん)家 介(かい)家の当主たちが参上し 112 00:10:10,104 --> 00:10:12,940 大王さまに お目通りを願っておりますが 113 00:10:13,040 --> 00:10:17,144 いかがいたしましょうか (廷臣A)な… なに? 114 00:10:17,678 --> 00:10:20,715 (廷臣B)了家 氾家 介家だと? 115 00:10:25,886 --> 00:10:30,858 (廷臣C)後宮の権力を 陰で支える三大宮家の当主が― 116 00:10:31,325 --> 00:10:34,829 そろって 大王さまに謁見を願ってきた 117 00:10:34,929 --> 00:10:36,263 ということは… 118 00:10:39,800 --> 00:10:43,170 後宮が 我らの味方についたということか! 119 00:10:44,338 --> 00:10:48,342 (廷臣B)これは大きいぞ! 後宮が味方についたとなれば― 120 00:10:48,642 --> 00:10:51,379 呂不韋も うかつには我らに手を出せまい 121 00:10:52,813 --> 00:10:54,415 (廷臣C)それだけではない 122 00:10:54,715 --> 00:11:00,421 後宮の動きを知って 我らの陣営に 合流しようとする勢力もあるだろう 123 00:11:00,721 --> 00:11:04,191 王宮内の勢力図は 大きく塗り替えられるぞ! 124 00:11:06,794 --> 00:11:08,295 目通りを許す 125 00:11:09,230 --> 00:11:12,333 三大宮家の当主たちを ここへ通せ 126 00:11:24,134 --> 00:11:28,004 (向)ヒイ~ッ… すっかり遅くなっちゃった 127 00:11:28,738 --> 00:11:33,810 ハァ… 暗いよ… 怖いよ… 128 00:11:42,752 --> 00:11:43,920 フゥ… 129 00:11:51,027 --> 00:11:54,731 またあの真っ暗な廊下を 通って帰るなんて… 130 00:12:07,143 --> 00:12:12,949 (紫夏) 苦しみのどん底で見上げる月は いつも以上に美しく輝いて見えます 131 00:12:13,983 --> 00:12:17,387 まるで 自分を あざけり笑っているかのように 132 00:12:19,089 --> 00:12:22,025 しかし そうではないと 教えてくれた人がいます 133 00:12:26,096 --> 00:12:29,265 “月が いつも以上に輝いているのは―” 134 00:12:29,799 --> 00:12:33,470 “くじけぬように 励ましてくれているのだ”と 135 00:12:44,814 --> 00:12:47,283 誰か …いる? 136 00:12:57,227 --> 00:13:00,230 太后さま ここで何を… 137 00:13:01,765 --> 00:13:04,200 さあ こちらへ 138 00:13:05,268 --> 00:13:08,271 ほかにも誰かいる 139 00:13:14,844 --> 00:13:16,513 ど… どういうこと? 140 00:13:18,281 --> 00:13:20,450 本当に よいのだな? 141 00:13:21,017 --> 00:13:25,421 もう後戻りはできませぬぞ 呂丞相 142 00:13:26,156 --> 00:13:28,358 (呂不韋) 見つかれば 首が飛びかねぬ 143 00:13:28,458 --> 00:13:33,029 後宮まで乗り込んできて 今更 きびすを返すつもりはありませぬ 144 00:13:36,166 --> 00:13:42,338 それよりも 太后さまのほうこそ お覚悟は おありなのでしょうな? 145 00:13:43,039 --> 00:13:46,843 太后さまが支配する後宮の勢力が 146 00:13:46,943 --> 00:13:49,879 この呂不韋の味方を するということは― 147 00:13:50,146 --> 00:13:55,251 実の子であらせられる大王さまと 敵対するということになりますぞ 148 00:13:57,587 --> 00:14:03,893 い… 今 後宮の勢力が 呂丞相の味方をするって言った? 149 00:14:08,097 --> 00:14:11,601 どうして? 大王さまの味方ではないの? 150 00:14:12,869 --> 00:14:16,406 太后さまは 大王さまのお母上なのに 151 00:14:19,008 --> 00:14:23,513 政のことなんて考える必要はないよ 152 00:14:23,980 --> 00:14:27,851 実は先日 あの子と会ってねえ 153 00:14:28,418 --> 00:14:30,987 ちょっと試してみたのさ 154 00:14:31,154 --> 00:14:35,859 私の中に 少しは母性ってのが 目覚めてやしないかってね 155 00:14:35,959 --> 00:14:37,060 ほう… 156 00:14:37,160 --> 00:14:40,496 でも 思っていたとおり 何もなかった 157 00:14:40,597 --> 00:14:43,299 あの子の顔にも 言葉にも 158 00:14:43,900 --> 00:14:48,938 私の胸の中には 一切 何も感じなかった 159 00:14:49,239 --> 00:14:51,040 そ… そんな… 160 00:14:53,142 --> 00:14:55,111 (太后)政が どうなろうと… 161 00:14:56,012 --> 00:14:59,115 フッ… 知ったことじゃないね 162 00:15:00,083 --> 00:15:04,254 血を分けた親子なのに… そんなことって… 163 00:15:10,660 --> 00:15:12,095 うむ… 164 00:15:12,328 --> 00:15:17,433 ふだんは表舞台に 姿を現さぬ三大宮家の当主が― 165 00:15:17,533 --> 00:15:22,538 大王のもとに現れたと聞き 妙だと思っておりましたが 166 00:15:23,273 --> 00:15:25,975 やはり こたびの騒動は 全て― 167 00:15:26,075 --> 00:15:31,047 この私を後宮におびき寄せるための 策略でしたか 168 00:15:35,251 --> 00:15:38,254 お前ほど呪った男はいない 169 00:15:39,022 --> 00:15:41,958 (太后) お前ほど恨めしい男もいない 170 00:15:42,058 --> 00:15:44,060 そして なぜか… 171 00:15:45,628 --> 00:15:50,466 お前ほど心をかき乱す男はいないよ 172 00:16:00,176 --> 00:16:02,178 こうも変わるか 173 00:16:04,414 --> 00:16:09,018 (呂不韋)17年前 趙国の都 邯鄲(かんたん)で出会ったころ 174 00:16:09,118 --> 00:16:12,455 この女は 正に光り輝いていた 175 00:16:13,489 --> 00:16:16,159 舞い踊る姿をひと目でも見ようと 176 00:16:16,259 --> 00:16:21,164 遠く離れた町からも 多くの人々が集まったものだ 177 00:16:24,133 --> 00:16:29,005 清純さと気品に満ちた絶世の美女は 誰からも愛され 178 00:16:29,105 --> 00:16:32,475 “邯鄲の宝石”と たたえられた 179 00:16:33,609 --> 00:16:36,612 もはや面影すら残っておらぬ 180 00:16:38,281 --> 00:16:41,284 全ては わしの仕打ちのせいか 181 00:16:45,688 --> 00:16:48,024 邯鄲の宝石よ 182 00:16:54,197 --> 00:16:58,368 その名を 二度と口にするんじゃないよ 183 00:17:02,038 --> 00:17:07,410 (太后)17年前 私は幸せの真っただ中にいた 184 00:17:12,715 --> 00:17:16,119 それは 呂不韋という 心から愛し― 185 00:17:16,219 --> 00:17:20,423 生涯を添い遂げる約束を 交わした男がいたからだ 186 00:17:22,325 --> 00:17:27,196 私は 自分の未来が 幸せに満ちたものであることを― 187 00:17:27,563 --> 00:17:30,099 みじんも疑わなかった 188 00:17:31,134 --> 00:17:36,472 だが ある日 お前は私を ひとりの異国の王族と引き合わせた 189 00:17:37,140 --> 00:17:40,710 そして 許婚(いいなずけ)だったはずの私に こう言ったのだ 190 00:17:41,511 --> 00:17:43,379 (呂不韋)邯鄲の宝石よ 191 00:17:43,613 --> 00:17:46,616 今日から お前は このお方を愛するのだ 192 00:17:48,718 --> 00:17:51,320 (太后)愛も 約束も… 193 00:17:52,188 --> 00:17:55,191 幸せも 未来も… 194 00:17:56,826 --> 00:18:01,297 全て… 全て幻だった 195 00:18:02,498 --> 00:18:06,102 (太后) あのころ お前が秦国の王族 子楚(しそ)に 196 00:18:06,202 --> 00:18:10,473 全財産を懸けて 取り入っていたことは知っていた 197 00:18:11,441 --> 00:18:16,145 お前は 金の力で 子楚を秦国の王位に就かせ 198 00:18:16,245 --> 00:18:21,617 その暁には お前に丞相の地位を 与えることを約束させた 199 00:18:27,356 --> 00:18:31,260 お前は 私を 自分の出世のための道具にしたのだ 200 00:18:32,628 --> 00:18:34,163 呂不韋よ! 201 00:18:36,566 --> 00:18:40,770 そのとおりだ 言い訳はせぬ 202 00:18:45,575 --> 00:18:49,312 フッ… 安心したよ 203 00:18:50,513 --> 00:18:53,649 今更 言い訳をするような男なら 204 00:18:53,749 --> 00:18:58,121 お前のことも見限らなきゃ いけないと思っていたからねえ 205 00:18:59,388 --> 00:19:04,560 …となると 滑稽なのは大王さまの一派ですな 206 00:19:04,827 --> 00:19:10,533 彼らは今ごろ 本気で 後宮の勢力を 味方につけたと思っている 207 00:19:15,671 --> 00:19:17,640 フッ… この際― 208 00:19:17,740 --> 00:19:21,410 いっそのこと あいつらを 根絶やしにしたら どうだい? 209 00:19:22,311 --> 00:19:28,718 そしたら 私とお前と… 17年前の恋人同士が… 210 00:19:29,886 --> 00:19:36,526 異国の地 秦国を乗っ取るっていう もっと笑える話になるよ 211 00:19:47,470 --> 00:19:53,309 (向)太后さまと呂丞相 お2人が昔の恋人同士? 212 00:19:54,177 --> 00:19:59,315 よく分からないけど なんだか 怖いことが… 213 00:20:00,249 --> 00:20:02,251 起こりそうな気がする 214 00:20:05,621 --> 00:20:07,657 大王さまに お伝えしなくては 215 00:20:22,605 --> 00:20:26,943 大王さまに… お伝えしなくては 216 00:20:56,339 --> 00:20:59,508 今日も 朝の掃除当番か 217 00:21:04,580 --> 00:21:05,581 よし 218 00:21:11,887 --> 00:21:14,757 (戸のぶつかる音) うん? なに? 219 00:21:18,928 --> 00:21:21,364 (陽)こ… 向ちゃん! 220 00:21:21,530 --> 00:21:24,367 向ちゃん? 向ちゃん? 221 00:21:26,335 --> 00:21:28,371 あっ 血が… 222 00:21:28,604 --> 00:21:31,607 向ちゃん しっかり! しっかりして! 223 00:21:31,941 --> 00:21:36,612 向ちゃん 向ちゃん! 向ちゃん 向ちゃん! 224 00:21:36,979 --> 00:21:41,684 (陽) 誰か… 誰か来て! 向ちゃん!