1 00:00:02,702 --> 00:00:07,040 ♪~ 2 00:01:26,252 --> 00:01:30,557 ~♪ 3 00:01:32,759 --> 00:01:34,427 (紫夏(しか))政(せい)さま… 4 00:01:35,495 --> 00:01:40,133 あなたほどつらい経験をして 王になる方は… 5 00:01:40,867 --> 00:01:42,769 ほかにいません 6 00:01:43,803 --> 00:01:46,806 (紫夏)だから… きっと… 7 00:01:47,307 --> 00:01:48,441 (政)うん? 8 00:01:48,775 --> 00:01:54,581 あなたは 誰よりも偉大な王になれます 9 00:01:54,781 --> 00:01:56,783 紫夏! くそ… 10 00:01:57,484 --> 00:01:59,252 くそー! 11 00:02:00,887 --> 00:02:02,889 (紫夏)政さま… 12 00:02:03,823 --> 00:02:05,592 お顔を… 13 00:02:07,360 --> 00:02:12,532 (紫夏) ああ… つきものは落ちましたなぁ 14 00:02:13,266 --> 00:02:18,138 瞳が なんとも… 美しい… 15 00:02:24,244 --> 00:02:27,747 (政)紫夏ーっ! 16 00:02:35,388 --> 00:02:37,690 (政)紫夏が息を引き取ったあと 17 00:02:37,790 --> 00:02:41,828 昌文君(しょうぶんくん)たちと国境を越え 秦国(しんこく)に入ったとき 18 00:02:43,496 --> 00:02:45,598 左手に激痛が走った 19 00:02:46,633 --> 00:02:48,434 痛みが戻ったんだ 20 00:02:49,502 --> 00:02:53,740 痛みだけじゃない 味覚も 嗅覚も 全て 21 00:02:54,841 --> 00:02:58,945 不思議なものだな 人の体とは 22 00:02:59,712 --> 00:03:01,548 (向(こう)の泣き声) 23 00:03:01,681 --> 00:03:03,416 (泣き声) 24 00:03:03,516 --> 00:03:05,952 (政)紫夏の話をしたのは初めてだ 25 00:03:06,686 --> 00:03:09,789 一生 誰にも話すことはないと 思っていた 26 00:03:12,292 --> 00:03:14,527 (向)では なぜ… 27 00:03:19,432 --> 00:03:25,204 また俺の中で 何かが変わってきているのかもな 28 00:03:45,558 --> 00:03:46,659 ハァ… 29 00:03:47,660 --> 00:03:51,598 紫夏さんの話は衝撃だったなぁ 30 00:03:52,799 --> 00:03:55,802 大切な人が 目の前で死ぬなんて… 31 00:03:56,769 --> 00:04:01,007 どれだけ つらかったんだろう 大王さま 32 00:04:01,641 --> 00:04:02,742 (ため息) 33 00:04:02,842 --> 00:04:07,814 (陽(よう))おはよう 向ちゃん (向)あっ 陽ちゃん おはよう 34 00:04:08,982 --> 00:04:11,985 (陽)今 大王さまのお部屋から 帰ってきたところ? 35 00:04:13,553 --> 00:04:14,420 うん? 36 00:04:15,788 --> 00:04:18,858 (陽)どうしたの? 向ちゃん 元気ないね 37 00:04:18,958 --> 00:04:22,829 えっ? そんなことないよ ただ… 38 00:04:23,363 --> 00:04:24,564 うん? 39 00:04:24,664 --> 00:04:29,435 はは~ん… さては 大王さまに嫌われちゃったのかな? 40 00:04:33,773 --> 00:04:36,843 向ちゃん 本当に どうしたの? 41 00:04:38,011 --> 00:04:41,881 ごめんね 陽ちゃん 心配させちゃって 42 00:04:43,349 --> 00:04:44,951 でも もう大丈夫 43 00:04:45,551 --> 00:04:49,055 私には陽ちゃんがいるもんね フフッ… 44 00:04:50,857 --> 00:04:51,858 うん 45 00:04:53,660 --> 00:04:55,595 (向)陽ちゃん (陽)うん? 46 00:04:56,763 --> 00:04:57,997 (向)私ね… 47 00:04:58,898 --> 00:05:01,067 もう 大王さまのことを… 48 00:05:01,634 --> 00:05:03,970 好きだなんて言わない (陽)えっ? 49 00:05:05,038 --> 00:05:06,039 フゥ… 50 00:05:07,040 --> 00:05:11,344 だって 紫夏さんの あんな話を聞いたら 51 00:05:11,778 --> 00:05:15,848 大王さまのことが好きだなんて 軽々しく言えないもん 52 00:05:17,317 --> 00:05:18,651 向ちゃん? 53 00:05:18,985 --> 00:05:24,457 私は ほんの少しでも 大王さまのお役に立ちたい 54 00:05:25,725 --> 00:05:27,493 (向)ただ それだけ 55 00:05:32,665 --> 00:05:36,836 (陽)向ちゃんは 本当に 大王さまのことが好きなんだね 56 00:06:30,790 --> 00:06:32,492 (信(しん))ヘヘッ… 57 00:06:38,064 --> 00:06:42,769 (信)ヘッ… こいつは壮観だぜ! 58 00:06:47,440 --> 00:06:50,743 (ナレーター)この年 すなわち始皇(しこう)5年 59 00:06:50,843 --> 00:06:54,914 秦国は 魏国(ぎこく)の山陽(さんよう)一帯を攻略すべく 60 00:06:55,014 --> 00:06:57,984 20万を超える大軍を派遣した 61 00:07:00,753 --> 00:07:04,857 軍事と交通の 重要拠点である この地を平定して 62 00:07:04,957 --> 00:07:08,194 新たに秦国の領土とするためである 63 00:07:09,128 --> 00:07:10,696 (鬨(とき)の声) 64 00:07:10,797 --> 00:07:14,200 この大攻略戦の総大将に 任命されたのは… 65 00:07:14,700 --> 00:07:18,938 “秦国の白老”こと 蒙驁(もうごう)将軍であった 66 00:07:19,038 --> 00:07:20,940 {\an8}(蒙驁)ハハハハッ… 67 00:07:21,040 --> 00:07:24,210 {\an8}あまり気負うと ケガをするぞ 68 00:07:25,878 --> 00:07:30,450 {\an8}蒙驁将軍は 全軍を 自らが率いる本軍と― 69 00:07:30,550 --> 00:07:34,220 {\an8}2人の副将が 率いる軍との3つに分け 70 00:07:34,854 --> 00:07:36,522 それら3つの軍が― 71 00:07:36,622 --> 00:07:40,793 足並みをそろえて 侵攻していくという戦法を選んだ 72 00:07:49,836 --> 00:07:52,472 そして 信たち飛信(ひしん)隊は― 73 00:07:52,572 --> 00:07:57,176 蒙驁将軍が率いる本軍の前方に 組み込まれた 74 00:07:57,677 --> 00:08:02,782 ハハハハッ… さすが蒙驁将軍だ 75 00:08:02,982 --> 00:08:06,853 この飛信隊の実力が ちゃ~んと分かってるぜ 76 00:08:06,986 --> 00:08:09,856 (尾平(びへい)) 随分ムチャな作戦も やったけどよ 77 00:08:10,022 --> 00:08:13,226 (崇原(すうげん))こつこつ手柄を 積み重ねてきた甲斐(かい)があったな 78 00:08:13,526 --> 00:08:14,527 (田永(でんえい))おう! 79 00:08:16,095 --> 00:08:19,632 (兵士)騎兵隊だ! 道を開けろ! 80 00:08:21,167 --> 00:08:22,702 (信)ウワッ! 81 00:08:23,169 --> 00:08:26,539 ンンッ… て… てめえ 王賁(おうほん)! 82 00:08:28,207 --> 00:08:29,208 ンンッ… 83 00:08:30,176 --> 00:08:33,179 (番陽(ばんよう))ハハハハッ… (信)オッ… 84 00:08:35,114 --> 00:08:38,251 本軍に組み込まれたことぐらいで 浮かれているとは 85 00:08:38,551 --> 00:08:42,088 つくづく めでたいヤツらですなぁ 王賁さま 86 00:08:42,855 --> 00:08:44,857 (番陽) まあ こやつら風情には― 87 00:08:44,957 --> 00:08:48,227 これでも 十分 自慢話になるのでしょうな 88 00:08:48,528 --> 00:08:49,795 (番陽の笑い声) 89 00:08:49,929 --> 00:08:54,100 クッ… このじじいは いちいちシャクに障ることを… 90 00:08:54,233 --> 00:08:59,305 (王賁)飛信隊の隊長よ 改めて ひとつ忠告しておいてやる 91 00:09:00,840 --> 00:09:03,075 これから始まる戦は― 92 00:09:03,175 --> 00:09:06,178 今まで繰り返してきた 小競り合いは もとより― 93 00:09:06,746 --> 00:09:13,319 2年前の趙国(ちょうこく)との戦より 規模の大きい 正真正銘の大戦だ 94 00:09:14,020 --> 00:09:19,025 その中で蟻(あり)が背伸びをすると 命を落とすぞ 95 00:09:19,258 --> 00:09:23,129 (王賁)お前だけじゃない 配下の隊員たちもだ 96 00:09:24,163 --> 00:09:25,631 気をつけておけ 97 00:09:26,699 --> 00:09:28,701 (番陽)分かったか! (信)チッ… 98 00:09:30,069 --> 00:09:31,237 フッ… 99 00:09:33,873 --> 00:09:35,975 (番陽)さあ まいりましょう 100 00:09:37,643 --> 00:09:40,079 (信)忠告 ありがとうよ (王賁)うん? 101 00:09:40,680 --> 00:09:44,016 お返しに 俺も ひとつ忠告しておいてやるぜ 102 00:09:45,051 --> 00:09:49,689 ンッ! この遠征で いちばん でけえ武功を上げるのは 103 00:09:49,789 --> 00:09:51,057 この飛信隊だ! 104 00:09:51,991 --> 00:09:55,761 (信)そうしたら 俺たちが お前らより上官になって 105 00:09:55,861 --> 00:10:00,166 蟻のように こき使ってやるから 覚悟しておけ! 106 00:10:00,700 --> 00:10:05,037 天下の大将軍になるのは この俺だ! 107 00:10:06,305 --> 00:10:07,306 なっ… 108 00:10:09,909 --> 00:10:12,178 (歓声) 109 00:10:12,311 --> 00:10:14,780 (尾平たち)そうだ そうだ! 110 00:10:14,914 --> 00:10:21,020 (騒ぎ声) 111 00:10:21,120 --> 00:10:26,325 この戦で 俺は将軍への道を 一気に突っ走ってやる 112 00:10:26,626 --> 00:10:28,861 待ってろよ 政 113 00:10:40,139 --> 00:10:44,977 (廷臣A) 大王さまが じきじきに出向かれ 助力を要請したというのに― 114 00:10:45,111 --> 00:10:48,314 なぜ 後宮から何の返事も来ないのだ? 115 00:10:49,949 --> 00:10:54,320 (廷臣B)やはり太后さまは 何を 考えておられるか分からぬお方だ 116 00:10:54,420 --> 00:10:57,657 (廷臣C) 昌文君が懸念していたとおり― 117 00:10:57,757 --> 00:10:59,792 猛毒であったのやもしれぬ 118 00:11:00,993 --> 00:11:02,662 そもそも 肆氏(しし) 119 00:11:02,762 --> 00:11:06,699 そなたが 王宮内の勢力図を 一気に塗り替えようと焦って― 120 00:11:06,932 --> 00:11:09,035 判断を誤ったのではないか? 121 00:11:09,435 --> 00:11:10,803 (昌文君)やめよ! 122 00:11:11,037 --> 00:11:14,140 (昌文君)今更 肆氏を責めるのは 筋違いであろう 123 00:11:14,240 --> 00:11:15,674 手をこまねいていても― 124 00:11:15,775 --> 00:11:20,146 呂不韋(りょふい)との力の差が 広がるばかりなのは紛れもない事実 125 00:11:20,246 --> 00:11:21,447 それが分かっているから― 126 00:11:21,747 --> 00:11:25,251 大王さまも お母上に会いに行かれたのだ 127 00:11:26,052 --> 00:11:29,221 今は ただ待つしかあるまい 128 00:11:30,056 --> 00:11:32,058 (ざわめき) 129 00:11:32,158 --> 00:11:33,759 (廷臣A)ンンッ… 130 00:11:35,361 --> 00:11:37,129 (扉の開く音) 131 00:11:37,263 --> 00:11:40,933 (伝令)ただいま 了(りょう)家 氾(はん)家 介(かい)家の当主たちが参上し 132 00:11:41,200 --> 00:11:44,036 大王さまに お目通りを願っておりますが 133 00:11:44,136 --> 00:11:48,240 いかがいたしましょうか (廷臣A)な… なに? 134 00:11:48,774 --> 00:11:51,811 (廷臣B)了家 氾家 介家だと? 135 00:11:56,982 --> 00:12:01,954 (廷臣C)後宮の権力を 陰で支える三大宮家の当主が― 136 00:12:02,421 --> 00:12:05,925 そろって 大王さまに謁見を願ってきた 137 00:12:06,025 --> 00:12:07,359 ということは… 138 00:12:08,494 --> 00:12:10,763 (廷臣たち)おお! 139 00:12:10,896 --> 00:12:14,266 後宮が 我らの味方についたということか! 140 00:12:15,434 --> 00:12:19,438 (廷臣B)これは大きいぞ! 後宮が味方についたとなれば― 141 00:12:19,738 --> 00:12:22,475 呂不韋も うかつには我らに手を出せまい 142 00:12:23,909 --> 00:12:25,511 (廷臣C)それだけではない 143 00:12:25,811 --> 00:12:31,517 後宮の動きを知って 我らの陣営に 合流しようとする勢力もあるだろう 144 00:12:31,817 --> 00:12:35,287 王宮内の勢力図は 大きく塗り替えられるぞ! 145 00:12:37,890 --> 00:12:39,391 目通りを許す 146 00:12:40,326 --> 00:12:43,429 三大宮家の当主たちを ここへ通せ 147 00:12:50,236 --> 00:12:54,106 (向)ヒイ~ッ… すっかり遅くなっちゃった 148 00:12:54,840 --> 00:12:59,912 ハァ… 暗いよ… 怖いよ… 149 00:13:08,854 --> 00:13:10,022 フゥ… 150 00:13:11,357 --> 00:13:12,224 ハッ… 151 00:13:15,361 --> 00:13:16,896 アア… 152 00:13:17,129 --> 00:13:20,833 またあの真っ暗な廊下を 通って帰るなんて… 153 00:13:20,933 --> 00:13:22,401 ムリムリムリ! 154 00:13:33,245 --> 00:13:39,051 (紫夏) 苦しみのどん底で見上げる月は いつも以上に美しく輝いて見えます 155 00:13:40,085 --> 00:13:43,489 まるで 自分を あざけり笑っているかのように 156 00:13:45,191 --> 00:13:48,127 しかし そうではないと 教えてくれた人がいます 157 00:13:52,198 --> 00:13:55,367 “月が いつも以上に輝いているのは―” 158 00:13:55,901 --> 00:13:59,572 “くじけぬように 励ましてくれているのだ”と 159 00:14:06,946 --> 00:14:09,014 (女性の笑い声) 160 00:14:10,916 --> 00:14:13,385 誰か …いる? 161 00:14:17,923 --> 00:14:18,924 えっ? 162 00:14:20,125 --> 00:14:21,994 (太后)フフフッ… 163 00:14:23,329 --> 00:14:26,332 太后さま ここで何を… 164 00:14:27,867 --> 00:14:30,302 さあ こちらへ 165 00:14:31,370 --> 00:14:34,373 ほかにも誰かいる 166 00:14:38,544 --> 00:14:40,012 (向)呂丞相(じょうしょう)! 167 00:14:40,946 --> 00:14:42,615 ど… どういうこと? 168 00:14:44,383 --> 00:14:46,552 本当に よいのだな? 169 00:14:47,119 --> 00:14:51,523 もう後戻りはできませぬぞ 呂丞相 170 00:14:52,258 --> 00:14:54,460 (呂不韋) 見つかれば 首が飛びかねぬ 171 00:14:54,560 --> 00:14:59,131 後宮まで乗り込んできて 今更 きびすを返すつもりはありませぬ 172 00:15:00,132 --> 00:15:01,467 フフッ… 173 00:15:02,268 --> 00:15:08,440 それよりも 太后さまのほうこそ お覚悟は おありなのでしょうな? 174 00:15:09,141 --> 00:15:12,945 太后さまが支配する後宮の勢力が 175 00:15:13,045 --> 00:15:15,981 この呂不韋の味方を するということは― 176 00:15:16,248 --> 00:15:21,353 実の子であらせられる大王さまと 敵対するということになりますぞ 177 00:15:21,487 --> 00:15:23,022 ハッ… 178 00:15:23,689 --> 00:15:29,995 い… 今 後宮の勢力が 呂丞相の味方をするって言った? 179 00:15:30,496 --> 00:15:32,965 フフフフッ… 180 00:15:34,199 --> 00:15:37,703 どうして? 大王さまの味方ではないの? 181 00:15:38,971 --> 00:15:42,508 太后さまは 大王さまのお母上なのに 182 00:15:42,608 --> 00:15:44,610 (太后)フフフッ… 183 00:15:45,110 --> 00:15:49,615 政のことなんて考える必要はないよ 184 00:15:50,082 --> 00:15:53,953 実は先日 あの子と会ってねえ 185 00:15:54,520 --> 00:15:57,089 ちょっと試してみたのさ 186 00:15:57,256 --> 00:16:01,961 私の中に 少しは母性ってのが 目覚めてやしないかってね 187 00:16:02,061 --> 00:16:03,162 ほう… 188 00:16:03,262 --> 00:16:06,598 でも 思っていたとおり 何もなかった 189 00:16:06,699 --> 00:16:09,401 あの子の顔にも 言葉にも 190 00:16:10,002 --> 00:16:15,040 私の胸の中には 一切 何も感じなかった 191 00:16:15,341 --> 00:16:17,142 そ… そんな… 192 00:16:19,244 --> 00:16:21,213 (太后)政が どうなろうと… 193 00:16:22,114 --> 00:16:25,217 フッ… 知ったことじゃないね 194 00:16:26,185 --> 00:16:30,356 血を分けた親子なのに… そんなことって… 195 00:16:36,762 --> 00:16:38,197 うむ… 196 00:16:38,430 --> 00:16:43,535 ふだんは表舞台に 姿を現さぬ三大宮家の当主が― 197 00:16:43,635 --> 00:16:48,640 大王のもとに現れたと聞き 妙だと思っておりましたが 198 00:16:49,375 --> 00:16:52,077 やはり こたびの騒動は 全て― 199 00:16:52,177 --> 00:16:57,149 この私を後宮におびき寄せるための 策略でしたか 200 00:16:57,316 --> 00:16:59,318 フフフッ… 201 00:17:01,353 --> 00:17:04,356 お前ほど呪った男はいない 202 00:17:05,124 --> 00:17:08,060 (太后) お前ほど恨めしい男もいない 203 00:17:08,160 --> 00:17:10,162 そして なぜか… 204 00:17:11,730 --> 00:17:16,568 お前ほど心をかき乱す男はいないよ 205 00:17:20,372 --> 00:17:22,374 フフフッ… 206 00:17:26,278 --> 00:17:28,280 こうも変わるか 207 00:17:30,516 --> 00:17:35,120 (呂不韋)17年前 趙国の都 邯鄲(かんたん)で出会ったころ 208 00:17:35,220 --> 00:17:38,557 この女は 正に光り輝いていた 209 00:17:39,591 --> 00:17:42,261 舞い踊る姿をひと目でも見ようと 210 00:17:42,361 --> 00:17:47,266 遠く離れた町からも 多くの人々が集まったものだ 211 00:17:50,235 --> 00:17:55,107 清純さと気品に満ちた絶世の美女は 誰からも愛され 212 00:17:55,207 --> 00:17:58,577 “邯鄲の宝石”と たたえられた 213 00:17:59,711 --> 00:18:02,714 もはや面影すら残っておらぬ 214 00:18:04,383 --> 00:18:07,386 全ては わしの仕打ちのせいか 215 00:18:11,790 --> 00:18:14,126 邯鄲の宝石よ 216 00:18:14,259 --> 00:18:15,127 ハッ… 217 00:18:20,299 --> 00:18:24,470 その名を 二度と口にするんじゃないよ 218 00:18:28,140 --> 00:18:33,512 (太后)17年前 私は幸せの真っただ中にいた 219 00:18:38,817 --> 00:18:42,221 それは 呂不韋という 心から愛し― 220 00:18:42,321 --> 00:18:46,525 生涯を添い遂げる約束を 交わした男がいたからだ 221 00:18:48,427 --> 00:18:53,298 私は 自分の未来が 幸せに満ちたものであることを― 222 00:18:53,665 --> 00:18:56,201 みじんも疑わなかった 223 00:18:57,236 --> 00:19:02,574 だが ある日 お前は私を ひとりの異国の王族と引き合わせた 224 00:19:03,242 --> 00:19:06,812 そして 許婚(いいなずけ)だったはずの私に こう言ったのだ 225 00:19:07,613 --> 00:19:09,481 (呂不韋)邯鄲の宝石よ 226 00:19:09,715 --> 00:19:12,718 今日から お前は このお方を愛するのだ 227 00:19:14,820 --> 00:19:17,422 (太后)愛も 約束も… 228 00:19:18,290 --> 00:19:21,293 幸せも 未来も… 229 00:19:22,928 --> 00:19:27,399 全て… 全て幻だった 230 00:19:28,600 --> 00:19:32,204 (太后) あのころ お前が秦国の王族 子楚(しそ)に 231 00:19:32,304 --> 00:19:36,575 全財産を懸けて 取り入っていたことは知っていた 232 00:19:37,543 --> 00:19:42,247 お前は 金の力で 子楚を秦国の王位に就かせ 233 00:19:42,347 --> 00:19:47,719 その暁には お前に丞相の地位を 与えることを約束させた 234 00:19:53,458 --> 00:19:57,362 お前は 私を 自分の出世のための道具にしたのだ 235 00:19:58,730 --> 00:20:00,265 呂不韋よ! 236 00:20:02,668 --> 00:20:06,872 そのとおりだ 言い訳はせぬ 237 00:20:11,677 --> 00:20:15,414 フッ… 安心したよ 238 00:20:16,615 --> 00:20:19,751 今更 言い訳をするような男なら 239 00:20:19,851 --> 00:20:24,223 お前のことも見限らなきゃ いけないと思っていたからねえ 240 00:20:25,490 --> 00:20:30,662 …となると 滑稽なのは大王さまの一派ですな 241 00:20:30,929 --> 00:20:36,635 彼らは今ごろ 本気で 後宮の勢力を 味方につけたと思っている 242 00:20:36,969 --> 00:20:40,405 (呂不韋)フフフフッ… 243 00:20:41,773 --> 00:20:43,742 フッ… この際― 244 00:20:43,842 --> 00:20:47,512 いっそのこと あいつらを 根絶やしにしたら どうだい? 245 00:20:48,413 --> 00:20:54,820 そしたら 私とお前と… 17年前の恋人同士が… 246 00:20:55,988 --> 00:21:02,628 異国の地 秦国を乗っ取るっていう もっと笑える話になるよ 247 00:21:03,595 --> 00:21:05,631 フフフフッ… 248 00:21:13,572 --> 00:21:19,411 (向)太后さまと呂丞相 お2人が昔の恋人同士? 249 00:21:20,279 --> 00:21:25,417 よく分からないけど なんだか 怖いことが… 250 00:21:26,351 --> 00:21:28,353 起こりそうな気がする 251 00:21:28,987 --> 00:21:29,988 ハッ… 252 00:21:31,723 --> 00:21:33,759 大王さまに お伝えしなくては 253 00:21:33,859 --> 00:21:35,327 (物音) 254 00:21:38,330 --> 00:21:39,331 (刺す音) 255 00:21:39,464 --> 00:21:40,332 えっ… 256 00:21:48,707 --> 00:21:53,045 大王さまに… お伝えしなくては 257 00:22:02,754 --> 00:22:06,758 (雨の音) 258 00:22:18,437 --> 00:22:19,771 アア… 259 00:22:20,072 --> 00:22:22,007 ア~ッ… 260 00:22:22,441 --> 00:22:25,610 今日も 朝の掃除当番か 261 00:22:30,682 --> 00:22:31,683 よし 262 00:22:37,989 --> 00:22:40,859 (戸のぶつかる音) うん? なに? 263 00:22:41,026 --> 00:22:42,394 えっ? 264 00:22:45,030 --> 00:22:47,466 (陽)こ… 向ちゃん! 265 00:22:47,632 --> 00:22:50,469 向ちゃん? 向ちゃん? 266 00:22:52,437 --> 00:22:54,473 あっ 血が… 267 00:22:54,706 --> 00:22:57,709 向ちゃん しっかり! しっかりして! 268 00:22:58,043 --> 00:23:02,714 向ちゃん 向ちゃん! 向ちゃん 向ちゃん! 269 00:23:03,081 --> 00:23:07,786 (陽) 誰か… 誰か来て! 向ちゃん! 270 00:23:11,389 --> 00:23:14,126 ♪~ 271 00:24:35,173 --> 00:24:38,743 ~♪ 272 00:24:41,479 --> 00:24:45,217 ♪~ 273 00:24:50,956 --> 00:24:53,859 ~♪