1 00:00:43,044 --> 00:00:47,615 (紫伯側近) 撃たれた人間が気付いておらぬ…。➡ 2 00:00:47,615 --> 00:00:51,619 錆びつくどころか 全盛期を超えるのでは…。 3 00:00:51,619 --> 00:00:55,323 やはり 怨念の力とは これほどに…。 4 00:00:55,323 --> 00:00:57,325 やめろ! っ! 5 00:00:57,325 --> 00:01:02,163 紫伯様が 十四年前を思い起こすような言葉は➡ 6 00:01:02,163 --> 00:01:04,999 決して口にするな。 7 00:01:04,999 --> 00:01:07,668 報告します! 8 00:01:07,668 --> 00:01:11,105 我らの背後に回り込む 敵騎馬隊があります! 9 00:01:11,105 --> 00:01:15,910 ほほう… 敵にも鋭いのがおるではないか。 10 00:01:15,910 --> 00:01:35,830 ♬~ 11 00:01:35,830 --> 00:01:42,169 ♬「信じる意志を貫いて」 12 00:01:42,169 --> 00:01:48,642 ♬「進むべき道ひたすらに進め」 13 00:01:48,642 --> 00:01:54,949 ♬「絡み合う策謀 切り裂いて」 14 00:01:54,949 --> 00:02:00,654 ♬「それぞれの道があるなら それで良い」 15 00:02:00,654 --> 00:02:03,858 ♬「迷いを捨てて翳せ」 16 00:02:03,858 --> 00:02:07,728 ♬「その手を天へ」 17 00:02:07,728 --> 00:02:13,467 ♬「光よ今 降り注いで」 18 00:02:13,467 --> 00:02:16,670 ♬「僕らを照らす」 19 00:02:16,670 --> 00:02:21,509 ♬「道標となって 輝け」 20 00:02:21,509 --> 00:02:24,545 ♬「何もかも零にしてさえ」 21 00:02:24,545 --> 00:02:26,981 ♬「全てを無にしてさえ」 22 00:02:26,981 --> 00:02:30,885 ♬「五百年の闇を断ち切って」 23 00:02:30,885 --> 00:02:33,287 ♬「その日を掴むまで」 24 00:02:33,287 --> 00:02:36,657 ♬「命を今 燃やし尽くせ」 25 00:02:36,657 --> 00:02:39,593 ♬「全てを 焼き尽くしても」 26 00:02:39,593 --> 00:02:43,731 ♬「眩い光を放って」 27 00:02:43,731 --> 00:02:46,967 ♬「希望を灯して」 28 00:02:46,967 --> 00:02:52,067 ♬「一つになるまで」 29 00:02:55,676 --> 00:03:01,348 魏戦車隊の急襲で 玉鳳隊左翼が 打撃を受けるところを➡ 30 00:03:01,348 --> 00:03:04,185 王賁率いる中央騎馬隊が➡ 31 00:03:04,185 --> 00:03:07,755 いち早く救援に向かった。 32 00:03:07,755 --> 00:03:10,191 それを読んでいたが如く➡ 33 00:03:10,191 --> 00:03:13,561 今度は 魏火龍 紫伯の騎馬隊が➡ 34 00:03:13,561 --> 00:03:17,531 手薄になった中央部隊へ突入。 35 00:03:17,531 --> 00:03:20,901 だが 紫伯の出現を確認した➡ 36 00:03:20,901 --> 00:03:25,105 関常の右翼騎馬隊は 即座に動き➡ 37 00:03:25,105 --> 00:03:28,405 さらに その背後をとろうとしていた。 38 00:03:29,977 --> 00:03:33,881 そして 王賁・関常両騎馬隊が➡ 39 00:03:33,881 --> 00:03:37,685 紫伯隊を背後から攻撃し始める。 40 00:03:37,685 --> 00:03:42,523 (乱戦の声) 41 00:03:42,523 --> 00:03:44,523 (魏兵たち)ぐあぁっ! 42 00:03:46,260 --> 00:03:50,498 後ろの敵二隊 ここを目指して 進撃して来ます! 43 00:03:50,498 --> 00:03:53,498 フッ… 愚か者どもが。 44 00:03:56,604 --> 00:03:58,539 っ! 45 00:03:58,539 --> 00:04:00,539 ん? 46 00:04:06,580 --> 00:04:09,383 <そういうことか> 47 00:04:09,383 --> 00:04:11,752 全員止まれィ!! 48 00:04:11,752 --> 00:04:15,752 (軍声) 49 00:04:19,393 --> 00:04:21,862 包囲されつつあるですと!? 50 00:04:21,862 --> 00:04:24,098 (王賁)ああ。 (番陽)っ! 51 00:04:24,098 --> 00:04:27,001 よその予備隊が集って来ているのか…。 52 00:04:27,001 --> 00:04:28,936 (王賁)ああ。 53 00:04:28,936 --> 00:04:31,705 謀られましたな 若君。 54 00:04:31,705 --> 00:04:33,674 関常! 55 00:04:33,674 --> 00:04:37,311 戦車の急襲から敵騎馬の突撃。 56 00:04:37,311 --> 00:04:40,281 いずれも我々を ここに 足留めするためのもの。 57 00:04:40,281 --> 00:04:42,283 っ! 58 00:04:42,283 --> 00:04:46,520 敵の攻撃に躍起になって対処した我々は➡ 59 00:04:46,520 --> 00:04:50,157 まんまと踊らされたというわけだ。 60 00:04:50,157 --> 00:04:54,628 敵の包囲線は もっと奥にあるはずだったが。 61 00:04:54,628 --> 00:04:57,531 向こうが動かして来たのでしょう。 62 00:04:57,531 --> 00:05:01,835 我々が ここまで後手を踏まされるとは…。➡ 63 00:05:01,835 --> 00:05:05,135 相当やりますぞ ここの敵将は。 64 00:05:09,443 --> 00:05:12,413 今ならまだ包囲をかわせます。 65 00:05:12,413 --> 00:05:16,150 乱戦を解いて 今すぐ離脱しましょう。 66 00:05:16,150 --> 00:05:18,752 いや このまま 突撃して➡ 67 00:05:18,752 --> 00:05:20,688 敵将の首をとる。 68 00:05:20,688 --> 00:05:23,090 えっ!? なっ!? 69 00:05:23,090 --> 00:05:25,490 …何ですと? 70 00:05:28,762 --> 00:05:30,998 賁様…? 71 00:05:30,998 --> 00:05:35,836 今 敵後方の守備を 左右に押し分けたところだ。➡ 72 00:05:35,836 --> 00:05:40,374 このまま一点突破すれば 敵将まで たどりつける。➡ 73 00:05:40,374 --> 00:05:43,577 三突きで首をとり 離脱すれば➡ 74 00:05:43,577 --> 00:05:46,480 それからでも包囲は十分抜けられる。 75 00:05:46,480 --> 00:05:48,949 …無茶です。 76 00:05:48,949 --> 00:05:52,820 敵と深くかみ合えば 離脱は困難だ。➡ 77 00:05:52,820 --> 00:05:56,323 それに そもそも そんな短時間で➡ 78 00:05:56,323 --> 00:05:58,726 敵将を討てる保証もない。 79 00:05:58,726 --> 00:06:02,930 賭けに出すぎです。 今すぐ脱出を。 80 00:06:02,930 --> 00:06:05,599 貴様と口論している暇はない。 81 00:06:05,599 --> 00:06:07,835 行くぞ! ハハ! 82 00:06:07,835 --> 00:06:12,235 父君王翦は そんな危うい手は打ちませぬぞ! 83 00:06:16,143 --> 00:06:18,612 っ…! 84 00:06:18,612 --> 00:06:21,012 だからどうした。 85 00:06:23,083 --> 00:06:25,119 捨て身が過ぎる。 86 00:06:25,119 --> 00:06:28,455 王家の頭首を継ぐ者として➡ 87 00:06:28,455 --> 00:06:31,825 もう少し命を大事にされよ。 88 00:06:31,825 --> 00:06:35,129 戦に私情は持ち込まぬ。 89 00:06:35,129 --> 00:06:40,634 それに 時間の猶予と 騎馬の突破力を計っての判断だ。 90 00:06:40,634 --> 00:06:43,537 決して捨て身などではない。 91 00:06:43,537 --> 00:06:47,408 玉鳳の力を見くびるな 関常。 92 00:06:47,408 --> 00:06:49,810 右翼はつき合いませぬぞ。 93 00:06:49,810 --> 00:06:52,046 なっ 何っ!? 94 00:06:52,046 --> 00:06:54,114 好きにしろ。 95 00:06:54,114 --> 00:06:56,314 行くぞ! (玉鳳隊)オオオッ!! 96 00:06:57,985 --> 00:07:01,321 よいのですか 関常様。 97 00:07:01,321 --> 00:07:06,193 別にお守りをしろと 殿から仰せつかったわけではない。 98 00:07:06,193 --> 00:07:10,998 フッ “私情は持ち込まぬ"…か。➡ 99 00:07:10,998 --> 00:07:13,367 よく言う…。 100 00:07:13,367 --> 00:07:16,236 右翼騎馬隊 全騎離脱! 101 00:07:16,236 --> 00:07:20,507 残してきた右翼歩兵も退がらせろ! (兵たち)ハハ! 102 00:07:20,507 --> 00:07:23,510 (玉鳳兵)途中の敵にかまうな! とにかく前へ進め! 103 00:07:23,510 --> 00:07:26,046 ハァッ! ぐぁっ! 104 00:07:26,046 --> 00:07:29,483 思ったとおり中は進む! このまま一気にっ…! 105 00:07:29,483 --> 00:07:33,787 賁様 一つだけ気になることが。 何だ。 106 00:07:33,787 --> 00:07:36,690 私は合戦の奥に…➡ 107 00:07:36,690 --> 00:07:41,028 “紫"の文字を記した 魏火龍旗を見ました。➡ 108 00:07:41,028 --> 00:07:44,965 私の見間違いでなければ その将は➡ 109 00:07:44,965 --> 00:07:47,701 とっくに死んだと噂の…。 110 00:07:47,701 --> 00:07:50,003 ああ 分かっている。 111 00:07:50,003 --> 00:07:52,906 槍を極めんとする者で➡ 112 00:07:52,906 --> 00:07:55,706 魏の“紫伯"の名を知らぬ者はない。 113 00:08:00,013 --> 00:08:02,013 っ!! 114 00:08:07,454 --> 00:08:09,389 <ほ 本物っ…!!> 115 00:08:09,389 --> 00:08:11,389 (いななき) 116 00:08:13,127 --> 00:08:15,227 <“龍指"!!> 117 00:08:18,999 --> 00:08:21,099 相手も龍指を! 118 00:08:23,737 --> 00:08:25,737 <“龍巣"!!> 119 00:08:29,977 --> 00:08:31,977 っ…! 120 00:08:35,582 --> 00:08:41,082 (カラスの鳴き声) 121 00:08:43,891 --> 00:08:50,791 (カラスの鳴き声) 122 00:08:53,567 --> 00:08:56,103 な… 何と…。 123 00:08:56,103 --> 00:09:00,374 また若君一人だけ生き残っておる…。 124 00:09:00,374 --> 00:09:04,645 紫伯様…。 チッ しぶといガキめ。 125 00:09:04,645 --> 00:09:08,949 まァいい。 それはそれで金を稼ぐ。 126 00:09:08,949 --> 00:09:12,886 詠の奴に また兵をやって もっと過酷な前線に送り込め! 127 00:09:12,886 --> 00:09:17,057 (部下たち)えっ! しっ 紫伯様っ! 128 00:09:17,057 --> 00:09:18,992 それと➡ 129 00:09:18,992 --> 00:09:23,831 何度も言うが 詠を若君と呼ぶな。 130 00:09:23,831 --> 00:09:26,733 血のつながらぬ ただの連れ子だ。 131 00:09:26,733 --> 00:09:28,733 …! 132 00:09:30,604 --> 00:09:35,108 齢十五にして 討った敵の数は五百を超える。 133 00:09:35,108 --> 00:09:39,379 紫詠ーー のちに紫伯の名を継ぐ この少年は➡ 134 00:09:39,379 --> 00:09:43,784 まだ世の気付かぬ“天才"であった。 135 00:09:43,784 --> 00:09:45,853 そして さらに彼の槍は➡ 136 00:09:45,853 --> 00:09:50,324 度重なる死地にて 徹底的に鍛え上げられ続けた。 137 00:09:50,324 --> 00:09:52,893 故に その槍は必然的にーー。 138 00:09:52,893 --> 00:09:54,828 (王賁)っ!! 139 00:09:54,828 --> 00:09:56,828 “極み"へと。 140 00:10:03,670 --> 00:10:05,670 っ…! くっ! 141 00:10:08,375 --> 00:10:10,611 ぬぐっ…! はっ…! 142 00:10:10,611 --> 00:10:12,679 賁様ァっ!! 143 00:10:12,679 --> 00:10:17,384 (魏兵)なっ… し… 紫伯様が…➡ 144 00:10:17,384 --> 00:10:22,289 十四年前の魏火龍同士討ちを引き起こした “張本人"ですと!? 145 00:10:22,289 --> 00:10:24,289 ああ。 146 00:10:26,827 --> 00:10:29,062 本当ですか 先生? 147 00:10:29,062 --> 00:10:31,462 ハッハ どういう意味だ? 148 00:10:33,433 --> 00:10:35,369 フッ…。 149 00:10:35,369 --> 00:10:39,172 正確には 争いの原因はーー➡ 150 00:10:39,172 --> 00:10:42,676 紫詠の妹「紫季歌」にある。 151 00:10:42,676 --> 00:10:45,245 妹君? 152 00:10:45,245 --> 00:10:48,215 紫詠は変わった男だ。➡ 153 00:10:48,215 --> 00:10:51,184 普通 大将軍にまで登りつめる男は➡ 154 00:10:51,184 --> 00:10:54,922 大層な野心や欲望を抱えているものだが➡ 155 00:10:54,922 --> 00:10:58,859 紫詠には それがない。➡ 156 00:10:58,859 --> 00:11:04,097 大将軍となり 七番目の「火龍」の名を手にした時も➡ 157 00:11:04,097 --> 00:11:07,968 奴の表情は全く動かなかった。 158 00:11:07,968 --> 00:11:12,205 紫詠はずっと 色無き世界に住んでいる。 159 00:11:12,205 --> 00:11:15,075 無味無臭の灰色の世界。 160 00:11:15,075 --> 00:11:18,979 その中で妹 紫季歌だけが➡ 161 00:11:18,979 --> 00:11:22,683 唯一の心の拠り所だった。 162 00:11:22,683 --> 00:11:26,086 そんな季歌をーー➡ 163 00:11:26,086 --> 00:11:29,556 火龍 太呂慈が斬殺した。 164 00:11:29,556 --> 00:11:32,125 えっ!? えぇっ!? 165 00:11:32,125 --> 00:11:35,362 (魏兵)ちょっ… どうしてっ!? 166 00:11:35,362 --> 00:11:38,265 (霊凰)当然 紫詠は怒り狂い➡ 167 00:11:38,265 --> 00:11:41,068 槍を手にした。➡ 168 00:11:41,068 --> 00:11:46,239 察した太呂慈は晶仙と馬統を味方につけ➡ 169 00:11:46,239 --> 00:11:50,039 私と凱孟が紫詠について争いとなった。 170 00:11:52,612 --> 00:11:54,548 そ… それで…。 171 00:11:54,548 --> 00:12:00,320 それで 太呂慈側のお三方が 紫伯側のお三方に討たれたと。 172 00:12:00,320 --> 00:12:02,389 フッ…。 173 00:12:02,389 --> 00:12:05,092 厳密には違う。 …? 174 00:12:05,092 --> 00:12:09,663 太呂慈 晶仙 馬統。 175 00:12:09,663 --> 00:12:12,566 紫詠が一人で この三将を討ったのだ。 176 00:12:12,566 --> 00:12:14,501 なっ…! っ! 177 00:12:14,501 --> 00:12:16,903 ダメだ! 後ろへ回り込め! 178 00:12:16,903 --> 00:12:19,673 ぐぁっ! ごはっ! っ…! 179 00:12:19,673 --> 00:12:22,373 間合いの外から槍を投っ…! (斬撃音) 180 00:12:27,514 --> 00:12:29,649 ぐっ…! 181 00:12:29,649 --> 00:12:33,286 っ! ダメです! 賁様はもう脱出を! 182 00:12:33,286 --> 00:12:37,057 これ以上長引いては 後ろの包囲を抜けられませぬ! 183 00:12:37,057 --> 00:12:39,960 うっ! がっ! ぐはぁっ! 184 00:12:39,960 --> 00:12:44,431 <くそっ くそっ…! 何ということだ!➡ 185 00:12:44,431 --> 00:12:49,636 討ち取るどころか 屈強な玉鳳の隊員が 触れることさえできずに➡ 186 00:12:49,636 --> 00:12:52,606 はじけ飛んでゆく…!➡ 187 00:12:52,606 --> 00:12:55,175 こ… これが➡ 188 00:12:55,175 --> 00:12:58,845 魏火龍七師 紫伯の槍ーー!!> 189 00:12:58,845 --> 00:13:01,081 (魏兵)ウォオオーッ! 190 00:13:01,081 --> 00:13:03,984 死ね老いぼれェ! うっ! 191 00:13:03,984 --> 00:13:09,456 <まずい… 早く離脱し 後ろの包囲を抜けねば…➡ 192 00:13:09,456 --> 00:13:13,360 玉鳳の中核を担う中央部隊が…➡ 193 00:13:13,360 --> 00:13:15,962 全滅する!> 194 00:13:15,962 --> 00:13:18,965 死ねェェ! <こ… このままでは…> 195 00:13:18,965 --> 00:13:21,635 っ! !? 196 00:13:21,635 --> 00:13:23,570 ほ 賁様っ! 197 00:13:23,570 --> 00:13:25,505 くっ…! 198 00:13:25,505 --> 00:13:31,211 全兵離脱!! 全速力で後方へ走り 包囲を駆け抜けろ!! 199 00:13:31,211 --> 00:13:35,415 張迅・張告! 左右に開いて道をあけろ!! 200 00:13:35,415 --> 00:13:37,384 ハ! ハハ! 201 00:13:37,384 --> 00:13:40,353 番陽!! 退却の指揮をとれ!! 202 00:13:40,353 --> 00:13:43,156 ハハァ! …む!? 203 00:13:43,156 --> 00:13:46,726 賁様は何をっ…! ハッ…。 204 00:13:46,726 --> 00:13:50,597 ただで俺たちを逃がす相手ではない。 205 00:13:50,597 --> 00:13:52,833 俺が“殿"を務める。 206 00:13:52,833 --> 00:13:57,070 なっ…! なりませぬ! 賁様が殿など! 207 00:13:57,070 --> 00:14:00,640 しかも そんなお体で! 共に退却を! 208 00:14:00,640 --> 00:14:02,709 明日のためでもある。 209 00:14:02,709 --> 00:14:04,845 えっ!? 210 00:14:04,845 --> 00:14:07,547 明日討ち取るために➡ 211 00:14:07,547 --> 00:14:10,884 奴の槍を もう少し見ておく必要があるのだ! 212 00:14:10,884 --> 00:14:13,787 賁様…! 213 00:14:13,787 --> 00:14:15,755 フッ…。 214 00:14:15,755 --> 00:14:18,458 命懸けだがな。 215 00:14:18,458 --> 00:14:21,358 さァ行け!! 玉鳳退却だっ!! 216 00:14:27,868 --> 00:14:29,803 (魏兵)ちょっと お待ちを…。 217 00:14:29,803 --> 00:14:32,205 そもそも どうして…➡ 218 00:14:32,205 --> 00:14:36,705 紫伯様の妹君は 太呂慈様に殺されたのですか? 219 00:14:40,313 --> 00:14:42,382 “紫伯"の名も➡ 220 00:14:42,382 --> 00:14:46,119 “火龍"の名も どうでもいい。 221 00:14:46,119 --> 00:14:48,455 お前と添いとげるためならば➡ 222 00:14:48,455 --> 00:14:51,458 全てを捨てて構わぬ。 223 00:14:51,458 --> 00:14:53,593 俺はーー➡ 224 00:14:53,593 --> 00:14:56,530 お前がいれば それでいい。 225 00:14:56,530 --> 00:14:58,832 お兄様…。 226 00:14:58,832 --> 00:15:02,832 (魏兵)じ… 実の兄妹で結ばれていたと…。 227 00:15:08,341 --> 00:15:11,041 だったら面白いのだがな。 228 00:15:13,180 --> 00:15:17,984 フッ… そんなに大した話ではない。➡ 229 00:15:17,984 --> 00:15:21,321 先代の“紫伯"は ごく普通の男で➡ 230 00:15:21,321 --> 00:15:26,660 位と財に ものを言わせて 多くの女を囲っていた。➡ 231 00:15:26,660 --> 00:15:29,329 現“紫伯"こと紫詠は➡ 232 00:15:29,329 --> 00:15:34,267 その中の一人の女の “連れ子"にすぎなかった。➡ 233 00:15:34,267 --> 00:15:40,574 そして紫季歌も 同様に別の女の“連れ子"であった。➡ 234 00:15:40,574 --> 00:15:46,813 共に流行病で母を亡くした二人は その存在が疎まれ➡ 235 00:15:46,813 --> 00:15:49,716 紫詠は「早く死ね」と言わんばかりに➡ 236 00:15:49,716 --> 00:15:52,619 激戦地へ送られ続け…➡ ウオオオオオッ!! 237 00:15:52,619 --> 00:15:58,425 紫季歌は 屋敷でいじめに耐える日々だったそうだ。 238 00:15:58,425 --> 00:16:00,425 っ…! 239 00:16:04,764 --> 00:16:07,634 すみません… 起こしてしまって…。 240 00:16:07,634 --> 00:16:10,434 (紫伯)また いじめられたのか? …! 241 00:16:13,440 --> 00:16:15,840 あっ… 動かれては傷に…。 242 00:16:17,877 --> 00:16:22,582 行軍中に見つけたから お前に。 あ…。 243 00:16:22,582 --> 00:16:33,226 ♬~ 244 00:16:33,226 --> 00:16:35,526 ありがとう… ございます…。 245 00:16:38,131 --> 00:16:41,067 次は覚陽という戦場だ。 246 00:16:41,067 --> 00:16:45,167 無事に帰ってきて下さいね… お兄様。 247 00:16:47,874 --> 00:16:50,610 今度は真っ赤ですね。 248 00:16:50,610 --> 00:16:52,710 ああ そうだな。 249 00:16:55,315 --> 00:16:57,315 大切にします。 250 00:17:00,553 --> 00:17:02,489 …きれい。 251 00:17:02,489 --> 00:17:05,058 お前によく似合いそうだ。 252 00:17:05,058 --> 00:17:07,258 ありがとうございます…。 253 00:17:12,932 --> 00:17:17,971 そんな二人だが 年月が流れ…。➡ 254 00:17:17,971 --> 00:17:23,576 子が生まれなかった先代紫伯の後を 結局 紫詠が継ぎ➡ 255 00:17:23,576 --> 00:17:28,515 さらに奴は 火龍に名を連ねる大将軍となった。➡ 256 00:17:28,515 --> 00:17:33,386 紫季歌もまた 王都大梁に名を轟かす➡ 257 00:17:33,386 --> 00:17:36,122 美女へと成長した。 258 00:17:36,122 --> 00:17:38,391 結婚じゃとォ!?➡ 259 00:17:38,391 --> 00:17:40,694 兄妹で何をほざくか!➡ 260 00:17:40,694 --> 00:17:44,931 貴様らがコソコソとやっておったことは とうに知っておったが➡ 261 00:17:44,931 --> 00:17:48,902 結婚など許すものか! 汚らわしい! 262 00:17:48,902 --> 00:17:51,705 ただの嫌がらせだ。 263 00:17:51,705 --> 00:17:55,141 二人については すでに周知であり➡ 264 00:17:55,141 --> 00:17:57,610 文句が出るはずはなかった。 265 00:17:57,610 --> 00:18:00,513 しかし 私と季歌に 血のつながりは…。 266 00:18:00,513 --> 00:18:02,482 (紫太)だまれ! 267 00:18:02,482 --> 00:18:04,918 許さぬと… 言ったら…。 268 00:18:04,918 --> 00:18:07,354 ウフォッ ゼホゼホッ… グフッ…。 269 00:18:07,354 --> 00:18:10,924 許さぬっ! おのれっ… おのれぇ…! 270 00:18:10,924 --> 00:18:12,926 (霊凰)赤の他人の紫詠が➡ 271 00:18:12,926 --> 00:18:15,795 全てを持っていくことが➡ 272 00:18:15,795 --> 00:18:19,532 先代紫伯は我慢できなかったのだ。 273 00:18:19,532 --> 00:18:22,836 紫詠も紫詠で短絡的。 274 00:18:22,836 --> 00:18:26,639 かなわぬなら “火龍"すらも捨てる覚悟だった。➡ 275 00:18:26,639 --> 00:18:31,411 ックク… 全く理解に苦しむわ。➡ 276 00:18:31,411 --> 00:18:35,915 だが それほどに 二人の結びつきは強かった。 277 00:18:35,915 --> 00:18:37,884 お兄様…。 278 00:18:37,884 --> 00:18:40,120 心配するな。 279 00:18:40,120 --> 00:18:43,022 次の遠征から戻った時ーー➡ 280 00:18:43,022 --> 00:18:45,792 お前を俺の妻にする。 281 00:18:45,792 --> 00:18:47,792 必ずだ。 282 00:18:49,496 --> 00:18:53,099 無事に帰って来て下さいね お兄様。 283 00:18:53,099 --> 00:18:55,435 (紫伯)…ああ。 284 00:18:55,435 --> 00:18:58,338 (霊凰)しかし その遠征先にーー。 285 00:18:58,338 --> 00:19:00,407 (兵)紫伯様ーっ! 286 00:19:00,407 --> 00:19:03,243 大梁のお屋敷から急報がっ! 287 00:19:03,243 --> 00:19:06,045 屋敷から? 288 00:19:06,045 --> 00:19:11,818 きっ… 季歌様のご婚礼の儀が 大梁にて執り行われたそうです!! 289 00:19:11,818 --> 00:19:13,818 っ…!? 290 00:19:18,258 --> 00:19:20,258 相手は? 291 00:19:22,929 --> 00:19:25,629 火龍 太呂慈様です。 292 00:19:27,333 --> 00:19:31,037 ブッハハハ! ざまァ見ろ! ざまァ見ろ詠! 293 00:19:31,037 --> 00:19:33,606 グホォッ! ゲホゲホッ! ブホッ! 294 00:19:33,606 --> 00:19:37,777 よりによって あの太呂慈…。 …? 295 00:19:37,777 --> 00:19:39,877 太呂慈はーー。 296 00:19:41,614 --> 00:19:45,118 (霊凰)“妻殺し"で有名な男だった。 297 00:19:45,118 --> 00:19:48,888 噂が独り歩きしておる。➡ 298 00:19:48,888 --> 00:19:52,459 儂は妻を一人も殺しておらぬ。➡ 299 00:19:52,459 --> 00:19:56,362 ただ不貞を働き 妻とは呼べぬ女を➡ 300 00:19:56,362 --> 00:19:59,232 十人ほど斬っただけだ。➡ 301 00:19:59,232 --> 00:20:02,168 いや 二十か…。 302 00:20:02,168 --> 00:20:05,371 不貞の定義は それぞれ故➡ 303 00:20:05,371 --> 00:20:09,843 ここから少しずつ覚えてゆけばよい。 304 00:20:09,843 --> 00:20:14,681 それでは早速 貴様に確かめておくことがある。➡ 305 00:20:14,681 --> 00:20:17,881 兄 紫伯とのことだ。 …! 306 00:20:19,586 --> 00:20:23,857 よい。 火龍の仲間に免じて➡ 307 00:20:23,857 --> 00:20:26,626 これまでのことは許す。➡ 308 00:20:26,626 --> 00:20:30,330 故に これからのことを誓え。 309 00:20:30,330 --> 00:20:33,733 身も心も一点の隙間なく➡ 310 00:20:33,733 --> 00:20:39,333 永劫に この太呂慈だけを愛し続けると誓うのだ。 311 00:20:55,855 --> 00:20:58,691 ッククク…。 312 00:20:58,691 --> 00:21:02,091 つくづく融通の利かぬ兄妹よ。 313 00:21:07,867 --> 00:21:10,067 …できません。 314 00:21:12,672 --> 00:21:17,510 私が愛するのは これまでも これからも➡ 315 00:21:17,510 --> 00:21:19,546 紫詠ただ一人です。 316 00:21:19,546 --> 00:21:21,681 うぬううう!! 317 00:21:21,681 --> 00:21:37,196 ♬~ 318 00:21:37,196 --> 00:21:40,833 そこから奴が どれほど怒り狂ったかは➡ 319 00:21:40,833 --> 00:21:43,133 想像に易かろう。 ウオオオオッ!! 320 00:21:45,672 --> 00:21:50,343 火龍三人を殺した その槍も すさまじかったが➡ 321 00:21:50,343 --> 00:21:55,615 それでも奴の心の空洞は いまだに埋まっておらぬ。 322 00:21:55,615 --> 00:21:58,815 奴には紫季歌が全てだった。 323 00:22:01,854 --> 00:22:04,824 もはや あいつはーー➡ 324 00:22:04,824 --> 00:22:07,924 心を持たぬ冷徹な大槍だ。 325 00:22:11,497 --> 00:22:13,466 くっ! 326 00:22:13,466 --> 00:22:15,466 っ!? 327 00:22:17,303 --> 00:22:19,803 賁様ァァ!! いっ いや…! 328 00:22:22,108 --> 00:22:25,979 賁様はギリギリのところで 何とか かわしておられる! 329 00:22:25,979 --> 00:22:29,682 <しのげても反撃に回れぬ。➡ 330 00:22:29,682 --> 00:22:33,953 “速さ"と“重さ"のどちらも 俺の上を行く…。➡ 331 00:22:33,953 --> 00:22:38,053 だが何より… 奴の動きが感覚的に読みづらい!> 332 00:22:42,528 --> 00:22:45,131 <何かが今までの敵と違う。➡ 333 00:22:45,131 --> 00:22:47,634 この違和感は…➡ 334 00:22:47,634 --> 00:22:50,536 っ!? この男は…っ!> 335 00:22:50,536 --> 00:22:53,439 ぬっ! くっ…! 336 00:22:53,439 --> 00:22:56,239 賁様ァァァッ!! 337 00:22:58,978 --> 00:23:01,278 っ! …くそっ! 338 00:23:04,651 --> 00:23:06,986 <やはり間に合わなかった!➡ 339 00:23:06,986 --> 00:23:09,622 包囲が ほぼ完成している!> 340 00:23:09,622 --> 00:23:11,858 一点突破 行くぞォ! 341 00:23:11,858 --> 00:23:14,627 固まれっ! (玉鳳隊)オオ!! 342 00:23:14,627 --> 00:23:17,563 (番陽) <このまま力業で抜いたとしても…➡ 343 00:23:17,563 --> 00:23:20,433 恐らく半数は失う!> 344 00:23:20,433 --> 00:23:23,069 (魏兵)来るぞォ! (魏兵)構えろ! 345 00:23:23,069 --> 00:23:25,004 …ん!? 346 00:23:25,004 --> 00:23:27,407 (いななき) ん? ぐわっ!? 347 00:23:27,407 --> 00:23:29,607 後ろからっ!? ぐぁっ! 348 00:23:31,277 --> 00:23:34,313 あれはっ 先に逃げた右翼のっ…! 349 00:23:34,313 --> 00:23:36,616 かっ… 関常!! 350 00:23:36,616 --> 00:23:38,551 (魏兵)ぐぁっ! 351 00:23:38,551 --> 00:23:40,920 退路確保を続けるより➡ 352 00:23:40,920 --> 00:23:44,920 一度作らせて裏から崩す方が楽なんでね。 353 00:23:47,593 --> 00:23:52,832 ♬「真っ直ぐに濁り無きその瞳は」 354 00:23:52,832 --> 00:23:58,171 ♬「鮮明に遥か未来 見据えていた」 355 00:23:58,171 --> 00:24:03,409 ♬「踏み締める一歩に重みが増す」 356 00:24:03,409 --> 00:24:08,748 ♬「噛み締める言葉に想いが増す」 357 00:24:08,748 --> 00:24:14,053 ♬「泡の様に消えた 儚い憧憬」 358 00:24:14,053 --> 00:24:19,425 ♬「誰かの憂いも全て残らず背負って」 359 00:24:19,425 --> 00:24:24,697 ♬「揺るがぬ大志を 掲げてゆくよ」 360 00:24:24,697 --> 00:24:27,467 ♬「どこかで見てんだろう?」 361 00:24:27,467 --> 00:24:32,705 ♬「越えてゆけ 命燃やして」 362 00:24:32,705 --> 00:24:37,944 ♬「いつまでも胸に 決して絶えぬ火を」 363 00:24:37,944 --> 00:24:43,282 ♬「何度でも藻掻け 何度でも抗え」 364 00:24:43,282 --> 00:24:48,721 ♬「その先へ拓く景色を見せてくれ」 365 00:24:48,721 --> 00:24:54,026 ♬「信じて 託すと微笑む あなたの」 366 00:24:54,026 --> 00:24:58,631 ♬「まばゆい意志が 傍で頷いてくれる」 367 00:24:58,631 --> 00:25:04,737 ♬「まだ 行けるさ」 368 00:25:04,737 --> 00:25:10,042 ♬「そうだろ?」 369 00:25:10,042 --> 00:25:12,042 ♬「そうだろ?」 370 00:25:18,751 --> 00:25:21,651 次回 「キングダム」 371 00:25:35,368 --> 00:25:38,738 技術立国 日本。 372 00:25:38,738 --> 00:25:43,538 14年前 そこに 危機が迫っていた。 373 00:25:45,444 --> 00:25:48,181 バブル。 374 00:25:48,181 --> 00:25:52,051 合言葉は 「濡れ手で粟」。 375 00:25:52,051 --> 00:25:58,051 多くのメーカーが 株や土地投機に熱中した。