1 00:00:37,068 --> 00:00:42,273 全実権を この呂不韋に ゆだねられるなら➡ 2 00:00:42,273 --> 00:00:44,776 私は十年で秦を➡ 3 00:00:44,776 --> 00:00:50,648 中華史上 最も富に満ちた国に 成長させることができる。 4 00:00:50,648 --> 00:00:56,120 物があふれ返り 飢えなどとは無縁の飽食。 5 00:00:56,120 --> 00:01:01,220 秦の民全員が 人生を楽しみ 謳歌する国です。 6 00:01:04,462 --> 00:01:09,067 ほう まるで夢のような国じゃ。 7 00:01:09,067 --> 00:01:12,303 しかしこの乱世が それを許すかな? 8 00:01:12,303 --> 00:01:16,040 乱世たればこそです。➡ 9 00:01:16,040 --> 00:01:20,378 この五百年の争乱 人は十分すぎるほど➡ 10 00:01:20,378 --> 00:01:24,115 「怒り」と「哀しみ」に浸かってきた。➡ 11 00:01:24,115 --> 00:01:27,385 国を問わず人が今 渇望するのは➡ 12 00:01:27,385 --> 00:01:31,122 「喜び」と「楽しみ」です。➡ 13 00:01:31,122 --> 00:01:36,427 ならば 秦は溢れんばかりの その「喜び」と「楽しみ」をつかみ➡ 14 00:01:36,427 --> 00:01:38,830 他に示せばよい。 15 00:01:38,830 --> 00:01:42,433 他国の人間は 必ずそれを羨ましがり➡ 16 00:01:42,433 --> 00:01:46,270 秦に流れてくるでしょう。➡ 17 00:01:46,270 --> 00:01:51,109 他国の王が危機を感じるなら 富を分け与える。➡ 18 00:01:51,109 --> 00:01:56,981 さすれば王たちも望んで 秦の手を握りにくるでしょう。➡ 19 00:01:56,981 --> 00:02:02,081 刃ではなく 富を交わらせて 関係を築くのです。 20 00:02:04,055 --> 00:02:07,558 (呂不韋)そうすれば後は やり方は同じ。 21 00:02:07,558 --> 00:02:10,795 列国それぞれのもつ資源・産業を➡ 22 00:02:10,795 --> 00:02:14,565 循環させる役を秦が担う。 23 00:02:14,565 --> 00:02:19,965 秦を中央にすえた 中華全体の発展・繁栄。 24 00:02:22,306 --> 00:02:27,145 <秦なくして 経済の回らぬ世にすると…> 25 00:02:27,145 --> 00:02:33,284 “暴力"ではなく “豊かさ"で全体を包み込む。 26 00:02:33,284 --> 00:02:38,484 それが私の考える 正しい「中華の統治」です。 27 00:02:43,528 --> 00:02:46,497 つぶして従わせるという蛮行は➡ 28 00:02:46,497 --> 00:02:51,169 争乱の世にこそ 大国が見せてはならぬ姿。 29 00:02:51,169 --> 00:02:55,039 ましてや敵国全てを暴力で征服し尽くす➡ 30 00:02:55,039 --> 00:02:58,543 「中華統一」など もっての外。 31 00:02:58,543 --> 00:03:00,545 っ…! 32 00:03:00,545 --> 00:03:05,149 大王の理想とするところは 理解できまする。 33 00:03:05,149 --> 00:03:09,987 国が一つになれば 国家間の争いはなくなるとーー。 34 00:03:09,987 --> 00:03:12,890 しかしそれは 勝利する側の➡ 35 00:03:12,890 --> 00:03:17,061 身勝手な夢の押しつけに他ならない。 36 00:03:17,061 --> 00:03:20,932 もしも武力統一が成ったとしても➡ 37 00:03:20,932 --> 00:03:24,702 残る現実は 勝った秦一国と➡ 38 00:03:24,702 --> 00:03:29,240 討ち滅ぼされ征服された六つの敗北国。➡ 39 00:03:29,240 --> 00:03:34,412 どれほどの悲劇が この中華を覆うのか。➡ 40 00:03:34,412 --> 00:03:37,615 祖国を守らんと散った兵士。➡ 41 00:03:37,615 --> 00:03:39,984 略奪と虐殺。➡ 42 00:03:39,984 --> 00:03:43,821 大地には血の川が流れ その上に満ちるのは➡ 43 00:03:43,821 --> 00:03:47,692 残された者たちの悲しみと絶望。➡ 44 00:03:47,692 --> 00:03:51,929 そして秦への怨念。 45 00:03:51,929 --> 00:03:56,767 間違いなく 中華の歴史が未だ経験したことのない➡ 46 00:03:56,767 --> 00:03:59,267 闇の世となりまする! 47 00:04:02,340 --> 00:04:06,344 (呂不韋)そこに どんな未来があるのです。 48 00:04:06,344 --> 00:04:10,544 当然 自国民にも多大な犠牲を強いる。 49 00:04:12,883 --> 00:04:18,089 それらの全てを “中華統一"という夢の代償として➡ 50 00:04:18,089 --> 00:04:20,791 “善し"と考えておられるのなら! 51 00:04:20,791 --> 00:04:23,461 っ! それはもはや➡ 52 00:04:23,461 --> 00:04:26,964 狂気の沙汰としか言いようがない!➡ 53 00:04:26,964 --> 00:04:28,899 それでも まだなお➡ 54 00:04:28,899 --> 00:04:33,738 “中華統一"が王の道として揺らがぬと おっしゃるのなら➡ 55 00:04:33,738 --> 00:04:36,674 大王! あなたこそ 誰よりも➡ 56 00:04:36,674 --> 00:04:39,974 玉座にあってはならぬ人間です! 57 00:04:42,246 --> 00:04:47,952 ♬「希望に溢れた お前の目に浮かぶのは」 58 00:04:47,952 --> 00:04:49,887 ♬「誰の幻想?」 59 00:04:49,887 --> 00:04:53,190 ♬「何もかも失いそうになって」 60 00:04:53,190 --> 00:04:58,529 ♬「巡り会うんだ 再会の誓いを」 61 00:04:58,529 --> 00:05:11,208 ♬~ 62 00:05:11,208 --> 00:05:14,345 ♬「段々と熱くなる」 63 00:05:14,345 --> 00:05:18,349 ♬「心 燃やす 咆哮に変えてけ」 64 00:05:18,349 --> 00:05:21,218 ♬「飄々と歩くのさ」 65 00:05:21,218 --> 00:05:26,357 ♬「先の見えぬ夢を掴むまで」 66 00:05:26,357 --> 00:05:31,796 ♬「時には涙を流す夜もある」 67 00:05:31,796 --> 00:05:36,167 ♬「誓ったあの日を共に笑った事」 68 00:05:36,167 --> 00:05:38,903 ♬「胸に刻み込んで」 69 00:05:38,903 --> 00:05:43,207 ♬「嗚呼 息もできないこの世界で」 70 00:05:43,207 --> 00:05:45,976 ♬「あなたにあった夜」 71 00:05:45,976 --> 00:05:53,117 ♬「消えかけた心の灯火輝いた」 72 00:05:53,117 --> 00:05:57,421 ♬「どんな未来だって 受け容れる」 73 00:05:57,421 --> 00:06:00,858 ♬「生きる理由なんだ」 74 00:06:00,858 --> 00:06:05,563 ♬「燃やせ今この声が響く限り」 75 00:06:05,563 --> 00:06:10,763 ♬「果てなき明日へ」 76 00:06:12,336 --> 00:06:16,140 無礼者がァ! 儂は三代前の秦王➡ 77 00:06:16,140 --> 00:06:19,343 昭王の甥にあたる郭景なるぞォ!➡ 78 00:06:19,343 --> 00:06:22,246 貴様はどこのっ…! (樊琉期)ハァッ! 79 00:06:22,246 --> 00:06:24,181 キャアアッ! ヒィッ! 80 00:06:24,181 --> 00:06:27,585 首をとっておけ。 後で確かめねばならん。 81 00:06:27,585 --> 00:06:29,987 (兵)ハ! 82 00:06:29,987 --> 00:06:32,923 (乱戦の声) 83 00:06:32,923 --> 00:06:34,923 がはっ! 84 00:06:37,728 --> 00:06:43,067 [外:110D5BE5D42A4C0133E141203F267EF8][外:9367C93A300A75DDE546BF4B5D194DEC]様! 外の戦場は 戎[外:F6EE7968F12A89C040BCFCCA8E0E31AA]の軍が押し返しています! 85 00:06:43,067 --> 00:06:46,404 城内の火の手も広がっている模様!➡ 86 00:06:46,404 --> 00:06:49,373 この戦 もはや 時間の問題かと! 87 00:06:49,373 --> 00:06:52,109 うむ… 相分かった! 88 00:06:52,109 --> 00:06:55,012 フンヌ! (秦兵たち)ぐぁっ! 89 00:06:55,012 --> 00:06:59,112 弓兵! 百騎 左に回せ! (兵)ハッ! 90 00:07:02,153 --> 00:07:04,088 ぐぁ! がっ! ごはっ! 91 00:07:04,088 --> 00:07:06,991 ぬっ…! (河了貂)尚鹿将軍! 92 00:07:06,991 --> 00:07:09,727 飛信隊の軍師か! 93 00:07:09,727 --> 00:07:13,597 バカな 危険だ! なぜ乱戦の中へ入ってきた! 94 00:07:13,597 --> 00:07:16,534 城内まで行けるかと思ったんだけど…。 95 00:07:16,534 --> 00:07:19,770 …俺も押し込めると思ったが➡ 96 00:07:19,770 --> 00:07:22,740 どうしても ここを 抜くことができぬ! 97 00:07:22,740 --> 00:07:26,377 相対している敵 個の武術も部隊戦術も➡ 98 00:07:26,377 --> 00:07:28,746 相当に精錬されている! 99 00:07:28,746 --> 00:07:31,649 生半可な仕上げ方ではない! 100 00:07:31,649 --> 00:07:34,318 こいつらは一体…。 101 00:07:34,318 --> 00:07:38,522 騎兵隊 前へ! 右のすき間に割って入れ! 102 00:07:38,522 --> 00:07:41,892 (兵たち)オオォ!! 103 00:07:41,892 --> 00:07:45,196 そのまま左へ旋回せよ! (兵たち)ハハァ!! 104 00:07:45,196 --> 00:07:47,164 フッハハハハ! 105 00:07:47,164 --> 00:07:50,634 しびれるであろう 戎[外:F6EE7968F12A89C040BCFCCA8E0E31AA]の力! 106 00:07:50,634 --> 00:07:53,671 この日が来るのを百年待った。 107 00:07:53,671 --> 00:07:56,941 ひたすら力を蓄えながら➡ 108 00:07:56,941 --> 00:08:01,178 ひたすら牙を研ぎながらな。➡ 109 00:08:01,178 --> 00:08:06,717 百年前 我ら戎[外:F6EE7968F12A89C040BCFCCA8E0E31AA]は お前ら秦国に征服され➡ 110 00:08:06,717 --> 00:08:09,553 吸収された。➡ 111 00:08:09,553 --> 00:08:11,522 お前らにとっては取るに足らぬ➡ 112 00:08:11,522 --> 00:08:15,993 田舎民族の一つに すぎなかったやもしれぬが➡ 113 00:08:15,993 --> 00:08:19,196 こっちは忘れておらぬ。 114 00:08:19,196 --> 00:08:22,533 今 城内で起こっていることは➡ 115 00:08:22,533 --> 00:08:28,172 祖父たちが受けた不条理を倍にして 返してやってるだけの話だ。 116 00:08:28,172 --> 00:08:31,075 別に構わぬだろ?➡ 117 00:08:31,075 --> 00:08:34,375 先にやったのは お前たちだ。 118 00:08:37,848 --> 00:08:41,118 くそっ!さすがに後宮までは分かんねェ! 119 00:08:41,118 --> 00:08:43,153 一体どこから…。 120 00:08:43,153 --> 00:08:46,056 あっ! 王宮警備隊だ! 121 00:08:46,056 --> 00:08:48,259 っ…! (いななき) 122 00:08:48,259 --> 00:08:51,028 反乱軍はどこへ行った!? …いや! 123 00:08:51,028 --> 00:08:53,264 後宮への近道はどっちだ!? 124 00:08:53,264 --> 00:08:55,299 …! 125 00:08:55,299 --> 00:08:57,635 後宮へ向かうのですか!? 126 00:08:57,635 --> 00:09:01,071 そうだ! 俺たちは飛信隊! 味方だ! 127 00:09:01,071 --> 00:09:03,807 早く教えろっ! 王の子供が危ねェ! 128 00:09:03,807 --> 00:09:09,113 でしたら あの建物の右を抜けて行けば 外門に出ますので そこを! 129 00:09:09,113 --> 00:09:11,749 どの建物だっ! …! 130 00:09:11,749 --> 00:09:13,749 っ…!? 131 00:09:19,056 --> 00:09:21,759 勝つのは… 呂不韋様だ! 132 00:09:21,759 --> 00:09:24,161 …! てめェ!! があっ! 133 00:09:24,161 --> 00:09:26,461 がっ…! 信っ! …! 134 00:09:30,367 --> 00:09:32,303 っ…! ぐっ! 135 00:09:32,303 --> 00:09:34,303 殺せェ!! 136 00:09:37,141 --> 00:09:39,376 っ!! 137 00:09:39,376 --> 00:09:41,376 ばっ…! 138 00:09:51,589 --> 00:09:55,292 ハッハッハッハ どうされました。 139 00:09:55,292 --> 00:09:58,195 顔色が悪うございますぞ。 140 00:09:58,195 --> 00:10:01,098 っ…! 141 00:10:01,098 --> 00:10:05,698 さすがに私の言葉に 腹が立ちましたかな? 142 00:10:09,440 --> 00:10:11,375 くっ…! 143 00:10:11,375 --> 00:10:13,375 …政様? 144 00:10:15,145 --> 00:10:17,081 呂不韋…。 145 00:10:17,081 --> 00:10:20,117 お前のやり方では 戦はなくならぬ。 146 00:10:20,117 --> 00:10:23,220 フン…。 147 00:10:23,220 --> 00:10:26,123 ええ なくなりませぬ。 148 00:10:26,123 --> 00:10:28,859 なくなりませぬとも。 149 00:10:28,859 --> 00:10:33,998 いかなるやり方でも 人の世から戦はなくなりませぬ。 150 00:10:33,998 --> 00:10:36,433 なぜ断言する。 151 00:10:36,433 --> 00:10:39,103 若き頃 儲けのために➡ 152 00:10:39,103 --> 00:10:41,438 武器の商いにも手をつけ➡ 153 00:10:41,438 --> 00:10:45,109 広く戦を見てきたからです。 154 00:10:45,109 --> 00:10:50,681 命懸けで戦う者たちの思いは 人それぞれ。 155 00:10:50,681 --> 00:10:54,351 何やら大義のために戦う者。➡ 156 00:10:54,351 --> 00:10:56,654 仲間のために➡ 157 00:10:56,654 --> 00:11:00,124 愛する者のために戦う者。➡ 158 00:11:00,124 --> 00:11:04,328 ただ私利私欲のために戦う者。➡ 159 00:11:04,328 --> 00:11:07,698 復讐を果たす者。➡ 160 00:11:07,698 --> 00:11:11,235 しかし誰も間違っていない。 161 00:11:11,235 --> 00:11:15,906 どれも人の持つ正しい感情からの行動だ。 162 00:11:15,906 --> 00:11:20,077 だから堂々巡りとなる。➡ 163 00:11:20,077 --> 00:11:24,982 だが それらの感情の否定は人間の否定。➡ 164 00:11:24,982 --> 00:11:28,419 さてさて 困ったものです。 165 00:11:28,419 --> 00:11:34,525 復讐心一つとっても それをなくすことが およそ至難であることは➡ 166 00:11:34,525 --> 00:11:38,228 趙の都 邯鄲で人質の身であった➡ 167 00:11:38,228 --> 00:11:41,532 あなた方も 十分承知でしょう。 168 00:11:41,532 --> 00:11:44,234 …! …チッ。 169 00:11:44,234 --> 00:11:47,171 戦争は なくなりませぬ。 170 00:11:47,171 --> 00:11:49,271 っ…! 171 00:11:54,011 --> 00:11:56,111 くっ…! 172 00:11:58,282 --> 00:12:00,217 (紫夏の声)<大丈夫です> 173 00:12:00,217 --> 00:12:03,253 っ…! 174 00:12:03,253 --> 00:12:05,389 …? 175 00:12:05,389 --> 00:12:08,425 <何…? 光の玉…?➡ 176 00:12:08,425 --> 00:12:10,425 紫の…> 177 00:12:15,032 --> 00:12:17,132 ん…? 178 00:12:20,170 --> 00:12:25,709 (紫夏の声) <あなたなら言えるはずです… 力強く。➡ 179 00:12:25,709 --> 00:12:28,609 そうではないと> 180 00:12:31,448 --> 00:12:33,484 …んーー? 181 00:12:33,484 --> 00:12:39,156 どうされた。 私同様に 足でも痺れましたかな?➡ 182 00:12:39,156 --> 00:12:41,759 それとも➡ 183 00:12:41,759 --> 00:12:44,661 己の描く道が誤りであると➡ 184 00:12:44,661 --> 00:12:47,431 ようやく気付かれましたかな? 185 00:12:47,431 --> 00:12:51,301 <…呂不韋には あの光が見えてない?➡ 186 00:12:51,301 --> 00:12:54,101 いや… 他の者たちにも…> 187 00:12:58,842 --> 00:13:01,545 (瑠衣)<あの紫の光…➡ 188 00:13:01,545 --> 00:13:05,045 まるで 政様に寄り添うように…> 189 00:13:20,464 --> 00:13:22,964 …大王? 190 00:13:27,337 --> 00:13:30,140 お前の口にした政治は➡ 191 00:13:30,140 --> 00:13:34,640 所詮“文官"の発想の域を出ないものだ 呂不韋。 192 00:13:39,316 --> 00:13:41,318 何ですと? 193 00:13:41,318 --> 00:13:44,655 戦に向き合わぬお前の政治➡ 194 00:13:44,655 --> 00:13:48,525 いかに耳に響きのいい言葉を並べようと➡ 195 00:13:48,525 --> 00:13:51,962 今の世の延長上にしかない。 196 00:13:51,962 --> 00:13:56,800 一時 和平協定の下 “富"で他国とつながろうと➡ 197 00:13:56,800 --> 00:14:00,737 各国が力を付けきったところで➡ 198 00:14:00,737 --> 00:14:05,509 再び より大きな戦争期間へと突入する。 199 00:14:05,509 --> 00:14:08,278 五百年続いた戦争時代が➡ 200 00:14:08,278 --> 00:14:12,482 結局のところ そのまま続いていく。 201 00:14:12,482 --> 00:14:17,321 手前勝手な 「現実」という言葉で問題に蓋をするな。 202 00:14:17,321 --> 00:14:21,758 人の世を よりよい方向へ進めるのが 為政者の…➡ 203 00:14:21,758 --> 00:14:24,258 君主の役目ではないのか。 204 00:14:25,963 --> 00:14:28,699 よりよい方向とは? 205 00:14:28,699 --> 00:14:30,968 戦国時代を終わらすことだ。 206 00:14:30,968 --> 00:14:33,904 妄想の道だ! 207 00:14:33,904 --> 00:14:35,906 先ほども言った。 208 00:14:35,906 --> 00:14:39,409 戦争は紛れもない人の本質の表れ➡ 209 00:14:39,409 --> 00:14:41,745 人の世の営みの一部! 210 00:14:41,745 --> 00:14:44,114 その否定は人の否定! 211 00:14:44,114 --> 00:14:48,552 現実を受け入れて政治に挑まねば 世は前進せぬ! 212 00:14:48,552 --> 00:14:50,487 違う!! 213 00:14:50,487 --> 00:14:53,487 お前たちは人の“本質"を 大きく見誤っている! 214 00:14:57,094 --> 00:14:59,094 …! 215 00:15:01,565 --> 00:15:03,500 たしかに➡ 216 00:15:03,500 --> 00:15:06,937 人は欲望におぼれ あざむき➡ 217 00:15:06,937 --> 00:15:10,340 憎悪し 殺す。 218 00:15:10,340 --> 00:15:14,311 凶暴性も醜悪さも 人の持つ側面だ。 219 00:15:14,311 --> 00:15:17,981 だが決して 本質ではない。 220 00:15:17,981 --> 00:15:22,819 その見誤りから 争いがなくならぬものと思い込み➡ 221 00:15:22,819 --> 00:15:26,056 その中で最善を尽くそうとしているが➡ 222 00:15:26,056 --> 00:15:28,456 それは前進ではなくーー。 223 00:15:30,460 --> 00:15:32,560 人へのあきらめだ! 224 00:15:37,834 --> 00:15:41,705 そこに気付かぬが故に この中華は➡ 225 00:15:41,705 --> 00:15:44,405 五百年も戦争時代を続けている。 226 00:15:46,310 --> 00:15:48,979 ぐっ…! 227 00:15:48,979 --> 00:15:51,515 うぅ…! 蔡沢様… っ! 228 00:15:51,515 --> 00:15:59,756 ♬~ 229 00:15:59,756 --> 00:16:02,326 政… 様…。 230 00:16:02,326 --> 00:16:05,162 ほう 面白い。 231 00:16:05,162 --> 00:16:08,732 そこまでおっしゃるのなら 大王の言う➡ 232 00:16:08,732 --> 00:16:13,170 人の“本質"とは 一体何です。➡ 233 00:16:13,170 --> 00:16:16,206 空虚な綺麗事ではなく➡ 234 00:16:16,206 --> 00:16:20,344 あの邯鄲で 正に人の闇に当てられた➡ 235 00:16:20,344 --> 00:16:23,246 悲惨な経験を踏まえた言葉で➡ 236 00:16:23,246 --> 00:16:25,846 お聞かせ願おうか。 237 00:16:36,393 --> 00:16:38,962 …? 238 00:16:38,962 --> 00:16:40,897 無論だ。 239 00:16:40,897 --> 00:16:44,597 俺の歩みは あそこから始まっている。 240 00:16:47,104 --> 00:16:50,907 ♬~ 241 00:16:50,907 --> 00:16:53,510 (走ってくる足音) 242 00:16:53,510 --> 00:16:55,512 いたぞっ! 政だっ! 243 00:16:55,512 --> 00:16:57,948 長平の怨みだ! クソがっ! 244 00:16:57,948 --> 00:17:00,848 死ねェ! 長平の怨みだァ! 245 00:17:02,886 --> 00:17:05,786 ケッ 呪われた秦のガキが! 246 00:17:09,226 --> 00:17:12,662 お前さえいなければっ! 247 00:17:12,662 --> 00:17:14,731 ぅうっ…! 248 00:17:14,731 --> 00:17:45,228 ♬~ 249 00:17:45,228 --> 00:17:48,265 (水音) ハッ ハッ ハッ…! 250 00:17:48,265 --> 00:17:51,034 政様っ! 251 00:17:51,034 --> 00:17:52,969 来るなァっ!! ーー! 252 00:17:52,969 --> 00:17:55,739 俺は! 秦へは帰れぬ! 253 00:17:55,739 --> 00:17:59,676 何を言って… もう少しで帰れますよ! 254 00:17:59,676 --> 00:18:02,076 帰れぬ理由があるんだ。 255 00:18:04,581 --> 00:18:08,752 ッ!? 一体何を! 気は確かですか!? 256 00:18:08,752 --> 00:18:11,354 痛みがないんだ! 257 00:18:11,354 --> 00:18:13,657 痛みだけじゃない! 258 00:18:13,657 --> 00:18:17,057 味も匂いも! 暑さも寒さもっ…! 259 00:18:19,529 --> 00:18:24,201 俺はもう何も感じないんだ… 何も。 260 00:18:24,201 --> 00:18:27,671 壊れてるんだよ もう…。 261 00:18:27,671 --> 00:18:32,571 フフ… そんな奴が 王になどなれるわけがない。 262 00:18:35,212 --> 00:18:38,115 俺だって なりたかったのに…。 263 00:18:38,115 --> 00:18:41,985 民を導く王に なりたかったのに…。 264 00:18:41,985 --> 00:18:44,387 なれますよ! っ!? 265 00:18:44,387 --> 00:18:48,225 痛みが無いのなら 私が代わりに感じてあげます! 266 00:18:48,225 --> 00:18:52,095 味もっ 匂いも全部…。 267 00:18:52,095 --> 00:18:54,998 でも 大丈夫…。 268 00:18:54,998 --> 00:18:58,301 あなたは ちゃんと感じていますよ。 269 00:18:58,301 --> 00:19:04,107 あの晩 一緒に 月の輝きに感動したじゃありませんか。 270 00:19:04,107 --> 00:19:07,744 大丈夫 私がついています。 271 00:19:07,744 --> 00:19:11,244 一緒に… 秦へ帰りましょう。 272 00:19:13,150 --> 00:19:19,256 ♬~ 273 00:19:19,256 --> 00:19:21,925 (趙兵たちの声) 274 00:19:21,925 --> 00:19:24,828 っ…! <なぜだ> 275 00:19:24,828 --> 00:19:27,728 殺せェっ! 殺させないっ!! 276 00:19:29,332 --> 00:19:31,268 (趙兵)何だ この女! 277 00:19:31,268 --> 00:19:33,870 <なぜだ> 278 00:19:33,870 --> 00:19:35,870 しっ…! 279 00:19:37,807 --> 00:19:41,507 <なぜこの人は 全く赤の他人の俺のために> 280 00:19:44,414 --> 00:19:46,917 紫夏… うっ…! 281 00:19:46,917 --> 00:19:49,252 <一体なぜーー> 282 00:19:49,252 --> 00:19:51,288 政様…。 283 00:19:51,288 --> 00:19:54,491 あなたは生まれの不運により➡ 284 00:19:54,491 --> 00:19:59,362 およそ王族が歩まぬ道を歩まされた…。 285 00:19:59,362 --> 00:20:02,632 しかし 逆に言えば➡ 286 00:20:02,632 --> 00:20:06,503 あなたほど つらい経験をして 王になる者は➡ 287 00:20:06,503 --> 00:20:09,706 他にいません…。 288 00:20:09,706 --> 00:20:11,641 だから きっと➡ 289 00:20:11,641 --> 00:20:16,346 あなたは誰よりも 偉大な王になれます。 290 00:20:16,346 --> 00:20:21,017 ♬~ 291 00:20:21,017 --> 00:20:23,420 人の持つ本質はーー。 292 00:20:23,420 --> 00:20:29,159 ♬~ 293 00:20:29,159 --> 00:20:31,428 光だ。 294 00:20:31,428 --> 00:20:34,331 っ…! 295 00:20:34,331 --> 00:20:37,767 人の本質が… 光…。 296 00:20:37,767 --> 00:20:46,543 ♬~ 297 00:20:46,543 --> 00:20:51,314 俺は九歳の時 ある闇商人の一団に➡ 298 00:20:51,314 --> 00:20:54,050 邯鄲から救出された。 299 00:20:54,050 --> 00:20:57,454 だが趙国の追跡は厳しく➡ 300 00:20:57,454 --> 00:21:02,259 最後は 闇商人の頭目 紫夏が➡ 301 00:21:02,259 --> 00:21:05,959 自分の命を盾として 俺を助けてくれた。 302 00:21:08,865 --> 00:21:13,703 出会ってから共に過ごした刻は ごく数日だったが➡ 303 00:21:13,703 --> 00:21:16,172 俺は この人の中に➡ 304 00:21:16,172 --> 00:21:20,043 初めて人の優しさと 強さと…➡ 305 00:21:20,043 --> 00:21:24,214 そして 強烈な光を見た。 306 00:21:24,214 --> 00:21:28,151 はじめは紫夏だけが特別なのだと 思っていた。 307 00:21:28,151 --> 00:21:33,056 紫夏だけが持っていた特別な光だと。 308 00:21:33,056 --> 00:21:35,156 だが そうではない。 309 00:21:37,794 --> 00:21:41,031 これまで散っていった者たちーー。 310 00:21:41,031 --> 00:21:42,966 王騎もーー。 311 00:21:42,966 --> 00:21:44,901 麃公もーー。 312 00:21:44,901 --> 00:21:46,901 成[外:E0C51DDDADA6A67C6D00E0BD79BE793A]もーー。 313 00:21:48,772 --> 00:21:51,972 そして 名もなき者たちもーー。 314 00:21:54,644 --> 00:21:58,548 形や立場が違えど 皆 一様に➡ 315 00:21:58,548 --> 00:22:01,785 自分の中心にある“光"を➡ 316 00:22:01,785 --> 00:22:05,322 必死に輝かせて死んでいった。 317 00:22:05,322 --> 00:22:07,957 そして その光を➡ 318 00:22:07,957 --> 00:22:09,993 ヌアァァッ! 次の者が受け継ぎ➡ 319 00:22:09,993 --> 00:22:12,329 さらに力強くーー。 320 00:22:12,329 --> 00:22:14,898 ルアアアッ!! 321 00:22:14,898 --> 00:22:16,833 光り輝かせるのだ! 322 00:22:16,833 --> 00:22:27,377 ♬~ 323 00:22:27,377 --> 00:22:31,247 そうやって人はつながり➡ 324 00:22:31,247 --> 00:22:35,418 よりよい方向へ前進する。 325 00:22:35,418 --> 00:22:38,188 人が闇に落ちるのは➡ 326 00:22:38,188 --> 00:22:41,524 己の光の有りようを見失うからーー。 327 00:22:41,524 --> 00:22:45,261 見つからず もがき 苦しみ…➡ 328 00:22:45,261 --> 00:22:48,164 悲劇が生まれる。 329 00:22:48,164 --> 00:22:51,067 その悲劇を増幅させ➡ 330 00:22:51,067 --> 00:22:55,372 人を闇へ落とす最大のものが戦争だ。 331 00:22:55,372 --> 00:22:58,108 だから戦争を この世から無くす! 332 00:22:58,108 --> 00:23:00,043 武力でですか! 333 00:23:00,043 --> 00:23:02,112 武力でだ! 334 00:23:02,112 --> 00:23:05,248 俺は戦国の王の一人だ! 335 00:23:05,248 --> 00:23:08,885 戦争からは離れられぬ運命にある! 336 00:23:08,885 --> 00:23:10,920 ならば俺の代で終わらす! 337 00:23:10,920 --> 00:23:13,056 っ…! 338 00:23:13,056 --> 00:23:16,656 暴君のそしりを受けようが 力でっ…! 339 00:23:18,862 --> 00:23:21,097 中華を分け隔てなく! 340 00:23:21,097 --> 00:23:24,000 上も下もなく! 一つにする! 341 00:23:24,000 --> 00:23:26,035 そうすれば必ず! 342 00:23:26,035 --> 00:23:29,706 俺の次の世はーー➡ 343 00:23:29,706 --> 00:23:34,077 人が人を殺さなくてすむ世界となる!! 344 00:23:34,077 --> 00:23:43,677 ♬~ 345 00:23:47,023 --> 00:24:00,069 ♬~ 346 00:24:00,069 --> 00:24:06,910 ♬「真っ暗闇の中、光の希望が」 347 00:24:06,910 --> 00:24:13,550 ♬「消え去ることない ただひとつの誓い」 348 00:24:13,550 --> 00:24:19,856 ♬「傷だらけでも傷んだ分だけ」 349 00:24:19,856 --> 00:24:27,096 ♬「繋いだ心そばにあるさ」 350 00:24:27,096 --> 00:24:33,736 ♬「大切なもの守り抜けと その血、汗、涙が導く」 351 00:24:33,736 --> 00:24:40,610 ♬「己の心に従え、振り向くな、 さぁ立ち上がれ」 352 00:24:40,610 --> 00:24:46,316 ♬「俺が俺である限り 己信じ、明日を思い描け」 353 00:24:46,316 --> 00:24:49,719 ♬「恐れるな、さぁ高く翔べ」 354 00:24:49,719 --> 00:24:55,625 ♬「俺たちが輝く日まで」 355 00:24:55,625 --> 00:25:12,925 ♬~ 356 00:25:18,248 --> 00:25:21,348 次回 「キングダム」 357 00:25:39,202 --> 00:25:43,673 高田さん タイにようこそ。 あ~ コップンカー スポーツカー。 358 00:25:43,673 --> 00:25:49,345 私は有名観光地を専門にご案内する 定番ガイドブックです。 359 00:25:49,345 --> 00:25:55,045 タイの首都 バンコクは 水上交易で栄えた町。