1 00:00:02,961 --> 00:00:06,698 (ナレーター)蒙武(もうぶ)たちからの連絡が 途絶えたことを懸念した王騎(おうき)は― 2 00:00:06,999 --> 00:00:12,671 配下の兵を急がせて 進軍し ついに 自ら 敵の本陣を捕らえた 3 00:00:14,306 --> 00:00:19,578 だが そこには 蒙武たちの姿も 敵の影もなかった 4 00:00:23,916 --> 00:00:27,686 そのころ 龐煖(ほうけん)を追って 山中に入った蒙武たちは― 5 00:00:27,786 --> 00:00:32,190 伏兵の攻撃を受けて 窮地に陥っていたのである 6 00:00:34,026 --> 00:00:36,762 本陣を捨てた趙(ちょう)軍が 蒙武たちに― 7 00:00:36,862 --> 00:00:40,198 とどめを刺そうとしていることを 察知した王騎は― 8 00:00:40,766 --> 00:00:43,268 直ちに あとを追った 9 00:00:51,977 --> 00:00:58,884 だが この危急のときにも 王騎は ある違和感を覚えていた 10 00:00:59,318 --> 00:01:02,888 (王騎)やはり かすかに策略の気配を感じます 11 00:01:05,591 --> 00:01:09,928 しかし 現在の趙軍の配置と その戦い方から考えると― 12 00:01:10,028 --> 00:01:14,099 この状況から 大規模な展開を することは ありえません 13 00:01:15,634 --> 00:01:19,304 それでも なお 私を脅かすとしたら… 14 00:01:20,172 --> 00:01:24,977 張り巡らされた策略は 恐ろしく深い 15 00:01:26,111 --> 00:01:29,114 (ナレーター)時は紀元前 春秋戦国時代 16 00:01:29,214 --> 00:01:33,085 名もなき存在から 百人隊の将にまでなった少年 信(しん)は 17 00:01:33,185 --> 00:01:38,123 激戦の真っただ中で活躍を続け 秦国軍を優勢に導いた 18 00:01:38,390 --> 00:01:41,893 だが今 ついに姿を現した敵の総大将は― 19 00:01:41,994 --> 00:01:44,796 想像を絶する存在であった 20 00:01:44,896 --> 00:01:48,934 王騎との因縁を持つという その男の名は“龐煖” 21 00:01:49,034 --> 00:01:52,904 戦局は いよいよ 大きく動きだす 22 00:03:16,288 --> 00:03:21,993 ~♪ 23 00:03:32,104 --> 00:03:36,108 (政(せい))俺に伝えねばならぬこととは 何だ? 楊端和(ようたんわ) 24 00:03:36,942 --> 00:03:42,047 (楊端和)政… お前の弟 成蟜(せいきょう)の反乱を共に戦い 25 00:03:42,147 --> 00:03:44,349 鎮めてから約1年 26 00:03:44,449 --> 00:03:48,120 我らは山の世界に戻り 戦に明け暮れた 27 00:03:48,520 --> 00:03:52,858 (楊端和)その結果 我が勢力は かつてなく強大になり 28 00:03:52,958 --> 00:03:57,963 その及ぶ範囲は 北の騎馬民族と ぶつかる所まで広がった 29 00:03:58,063 --> 00:03:59,531 北の騎馬民族… 30 00:04:00,432 --> 00:04:03,034 匈奴(きょうど)か (楊端和)そうだ 31 00:04:09,141 --> 00:04:11,810 匈奴たち 北の騎馬民族は― 32 00:04:11,910 --> 00:04:15,947 これまで戦ってきた山の民とは ワケが違う 33 00:04:16,815 --> 00:04:19,251 (楊端和) 彼らは その戦闘能力の高さ― 34 00:04:19,351 --> 00:04:23,922 戦術に対する理解の深さ 軍の規模の大きさ… 35 00:04:24,022 --> 00:04:27,058 どれを取ってもケタ違いの 戦闘民族だ 36 00:04:27,793 --> 00:04:29,094 承知している 37 00:04:29,194 --> 00:04:35,367 だから ヤツらの勢力範囲に 国境を接している秦(しん) 趙 燕(えん)の各国は 38 00:04:35,467 --> 00:04:39,871 そこに延々と続く城を築いて 防衛に努めている 39 00:04:40,138 --> 00:04:42,107 その匈奴を討つべく― 40 00:04:42,207 --> 00:04:46,278 我らは総力8万の軍を挙げて 彼らの地に攻め入った 41 00:04:47,913 --> 00:04:50,916 だが お前たちは 今ここにいる 42 00:04:51,149 --> 00:04:53,852 …ということは 匈奴を討ったのか? 43 00:04:54,152 --> 00:04:57,589 フッ… いや 討てなかった 44 00:04:58,223 --> 00:05:01,326 (昌文君(しょうぶんくん))討てなかったとは? では 敗れたと? 45 00:05:01,426 --> 00:05:03,094 敗れたわけではない 46 00:05:03,595 --> 00:05:07,599 匈奴軍の主力が 集まっているという地へ赴いたが 47 00:05:07,899 --> 00:05:09,501 敵がいなかったのだ 48 00:05:10,101 --> 00:05:12,504 敵がいなかった? 49 00:05:13,271 --> 00:05:17,909 我らは そこで恐ろしいものを見た それは… 50 00:05:20,312 --> 00:05:24,416 (楊端和) 10万をはるかに超える匈奴の屍(しかばね)だ 51 00:05:24,983 --> 00:05:28,486 10万を超える屍… 52 00:05:29,287 --> 00:05:34,426 そなたたち山の民が着く前に 何者かが匈奴を討ったのか 53 00:05:35,393 --> 00:05:38,997 だが 何者が… ほかの騎馬民族か? 54 00:05:39,464 --> 00:05:42,133 (昌文君) ひと口に“北の騎馬民族”というが 55 00:05:42,234 --> 00:05:44,569 実際には 月氏(げつし) 東胡(とうこ) 匈奴など― 56 00:05:44,869 --> 00:05:48,440 さまざまな民族が 覇権を争っていると聞く 57 00:05:49,007 --> 00:05:53,445 (楊端和)初めは 私も そう思った しかし 違ったのだ 58 00:05:54,079 --> 00:05:56,514 10万を超える匈奴を討ったのは… 59 00:05:58,016 --> 00:05:59,451 趙の軍勢だった 60 00:06:00,085 --> 00:06:02,654 ハッ… (昌文君)なに? 61 00:06:03,288 --> 00:06:05,657 (楊端和) 我らが匈奴の屍を見たのは― 62 00:06:05,957 --> 00:06:11,463 趙の北の国境を守る軍事上の要 雁門(がんもん)という城の近く 63 00:06:11,896 --> 00:06:17,302 つまり 北に派遣された趙の軍勢が 匈奴の地に攻め入り 打ちのめした 64 00:06:17,969 --> 00:06:20,071 …ということだ 65 00:06:20,272 --> 00:06:22,207 (机をたたく音) ありえぬ! 66 00:06:22,540 --> 00:06:26,678 我々は 趙の都 邯鄲(かんたん)に 多くの諜報員を送り込んでいる 67 00:06:27,245 --> 00:06:32,083 (昌文君)たとえ北の端でも 趙が10万もの大軍と戦を行ったなら 68 00:06:32,183 --> 00:06:34,686 この咸陽(かんよう)にも知らせが入るはずだ 69 00:06:35,520 --> 00:06:40,191 だろうな だが お前たちは現に知らなかった 70 00:06:40,392 --> 00:06:43,295 恐ろしいことだと思わぬか? 政 71 00:06:44,462 --> 00:06:47,032 (楊端和) なぜ お前たちは知らぬと思う? 72 00:06:47,465 --> 00:06:50,302 趙が情報を封鎖しているからだ 73 00:06:50,535 --> 00:06:52,170 何のために? 74 00:06:52,504 --> 00:06:57,008 (政)北に 匈奴を討つほどの 強力な軍がいることを隠すため 75 00:06:57,375 --> 00:07:00,712 隠して どうする? (政)隠して… 76 00:07:05,150 --> 00:07:08,219 隠しておいて どうする? 政 77 00:07:09,020 --> 00:07:10,455 (政)隠しておいて… 78 00:07:11,256 --> 00:07:16,695 (政)今 展開されている 秦 趙 両国の戦に参入させる 79 00:07:16,995 --> 00:07:22,133 (楊端和)もし今 秦 趙 両軍の 力が拮抗(きっこう)しているとしたら 80 00:07:22,233 --> 00:07:26,638 この新たな軍の出現で 戦は一気に決着がつくだろう 81 00:07:27,505 --> 00:07:30,275 無論 その結果は… 82 00:07:30,542 --> 00:07:32,610 (机をたたく音) そんなバカな! 83 00:07:33,445 --> 00:07:37,615 (楊端和) その軍が南に向かうというのは あくまで推測だが 84 00:07:38,316 --> 00:07:40,418 もし事実だとしたら― 85 00:07:40,518 --> 00:07:44,622 それを考え 実行している者は 恐ろしい策略家だ 86 00:07:45,357 --> 00:07:49,527 (楊端和)そして 趙軍を指揮して 匈奴を討った男も 87 00:07:52,263 --> 00:07:55,600 あのとき 匈奴の屍を見て驚いたのは― 88 00:07:55,700 --> 00:07:58,703 数の多さではなく 殺され方だ 89 00:07:59,237 --> 00:08:03,408 抵抗した形跡もなく 一方的に殺されていた 90 00:08:04,042 --> 00:08:09,147 あれは武の力ではなく 策略によって敗れた結果だ 91 00:08:10,081 --> 00:08:14,252 同じ人物の仕業か? (楊端和)十分 考えられる 92 00:08:14,352 --> 00:08:18,356 僅かに生き残った戦士から 聞き出した その男の名は… 93 00:08:27,332 --> 00:08:28,500 (楊端和)“李牧(りぼく)” 94 00:08:32,270 --> 00:08:33,471 (李牧)来ましたか 95 00:08:33,805 --> 00:08:38,276 (貂(てん))ハッ… 何だ? この音 (蒙毅(もうき))まさか… 96 00:08:45,550 --> 00:08:49,421 (貂)あれは… 趙の騎馬隊だ! 97 00:08:50,655 --> 00:08:53,191 なぜ こんな所に? 98 00:09:02,734 --> 00:09:06,538 (魏加(ぎか)) お迎えに上がりました 李牧さま 99 00:09:08,740 --> 00:09:12,644 あ… あれは… (李牧)魏加どの ご苦労さまです 100 00:09:24,355 --> 00:09:25,657 ダマしたのか? カイネ! 101 00:09:26,858 --> 00:09:30,728 結構いいヤツだと思ってたのに 敵だったなんて… 102 00:09:35,467 --> 00:09:37,802 (カイネ) 子供のケンカみたいなこと言うな 103 00:09:38,103 --> 00:09:40,772 今 この地で 行われているのは戦だぞ 104 00:09:41,840 --> 00:09:43,875 殺すのか? 僕たちを 105 00:09:44,476 --> 00:09:45,810 安心しろ 106 00:09:46,111 --> 00:09:50,448 李牧さまは 戦に 直接 関わりのない者を殺(あや)めたりはしない 107 00:09:50,715 --> 00:09:53,885 戦が終わりしだい お前たちは解放される 108 00:09:54,652 --> 00:09:57,489 (カイネ) じゃあな 河了貂(かりょうてん) ここでお別れだ 109 00:09:58,323 --> 00:10:03,128 お前が本当に軍師なったら また どこかの戦場で会うかもな 110 00:10:03,394 --> 00:10:06,731 もちろん 敵として (貂)クッ… 111 00:10:07,565 --> 00:10:12,303 あっ それと お前がくれた食べ物 おいしかったぞ 112 00:10:12,403 --> 00:10:13,905 (蒙毅)待て! (カイネ)うん? 113 00:10:14,239 --> 00:10:16,741 ひとつだけ教えてくれ カイネ 114 00:10:16,841 --> 00:10:20,778 李牧とは何者なんだ? この戦と どう関わっている? 115 00:10:21,379 --> 00:10:23,248 質問が2つだな 116 00:10:24,449 --> 00:10:27,719 いいだろう 1つ目だけ教えてやる 117 00:10:28,386 --> 00:10:30,922 趙の“三大天”というものを 知っているか? 118 00:10:31,389 --> 00:10:36,261 もちろん知っている 藺相如(りんしょうじょ) 趙奢(ちょうしゃ) 廉頗(れんぱ)… 119 00:10:36,528 --> 00:10:41,933 かつて我が秦国の六大将軍とも 激しく戦った偉大な英雄たちだ 120 00:10:42,800 --> 00:10:46,371 (蒙毅)だが 藺相如も趙奢も 既に この世になく 121 00:10:46,471 --> 00:10:50,875 廉頗は魏に亡命して もはや三大天など存在しないはず 122 00:10:51,576 --> 00:10:53,745 なぜ そんな過去の話を… 123 00:10:55,613 --> 00:10:59,184 確かに かつての三大天は もういない 124 00:10:59,284 --> 00:11:03,755 だが 新たな三大天が 生まれつつあるとしたら? 125 00:11:04,455 --> 00:11:06,891 まさか 李牧が… 126 00:11:10,495 --> 00:11:11,829 それだよ 127 00:11:24,442 --> 00:11:28,379 (ナレーター)趙軍本陣が 置かれていた所から 南東の方角に 128 00:11:28,479 --> 00:11:30,715 変わった地形の場所があった 129 00:11:31,516 --> 00:11:35,386 大きく開けた平地を 切り立った断崖が 三方から― 130 00:11:35,486 --> 00:11:38,523 釣り鐘のような形に 囲っているのである 131 00:11:38,856 --> 00:11:44,262 その中で 断崖の麓に追い込まれ 包囲を受けている軍があった 132 00:11:44,996 --> 00:11:50,335 包囲しているのは 趙軍の中核を成す趙荘(ちょうそう)軍1万2,000 133 00:11:50,902 --> 00:11:53,838 無論 その本陣には趙荘と… 134 00:11:54,572 --> 00:11:56,374 龐煖がいた 135 00:11:57,775 --> 00:12:01,646 一方 包囲されているのは 蒙武 隆国(りゅうこく)軍 136 00:12:01,846 --> 00:12:05,483 ここに至るまでに 分断され 攻撃され続けた彼らは― 137 00:12:05,583 --> 00:12:07,652 既に1,000騎未満 138 00:12:08,286 --> 00:12:12,457 残った者も 全員が傷つき 疲れ切っていた 139 00:12:12,991 --> 00:12:15,660 (隆国)活路が見いだせぬ 140 00:12:16,361 --> 00:12:18,663 背後は断崖で 逃げ道はなく 141 00:12:19,530 --> 00:12:21,332 敵を突破しようにも― 142 00:12:21,432 --> 00:12:26,671 兵たちには もちろん 蒙武にさえ力が残っておらぬ 143 00:12:27,872 --> 00:12:30,575 もはや これまでか… 144 00:12:38,483 --> 00:12:39,384 これは… 145 00:12:42,720 --> 00:12:46,491 (趙荘)来ましたぞ 龐煖さま 146 00:13:03,508 --> 00:13:07,412 (ナレーター) 秦 趙 両国の戦が始まって5日 147 00:13:07,879 --> 00:13:11,816 ついに 両軍の大将同士が対峙(たいじ)した 148 00:13:22,760 --> 00:13:27,699 (王騎)ここに至るまでに 随分 時間が かかりましたね 149 00:13:54,625 --> 00:13:58,362 (王騎)あなたも 待ちわびたでしょう? 龐煖 150 00:13:58,796 --> 00:14:02,467 5日… いや 9年 151 00:14:03,000 --> 00:14:04,068 さて! 152 00:14:05,636 --> 00:14:08,639 (王騎) 決着をつけるとしましょうか 153 00:14:20,501 --> 00:14:23,737 (渕(えん))いよいよですね 信どの (信)ああ 154 00:14:25,706 --> 00:14:27,541 大天旗を掲げよ! 155 00:14:36,250 --> 00:14:39,153 いきなり何だ? あいつら 156 00:14:39,820 --> 00:14:42,256 (沛浪(はいろう))あの旗は大天旗! 157 00:14:43,257 --> 00:14:45,960 (沛浪)あそこに 趙の三大天がいるってのか? 158 00:14:54,802 --> 00:14:58,939 (騰(とう))にわか三大天でも その名の効果はあるようですね 159 00:14:59,139 --> 00:15:01,575 フフフッ… 当然でしょう 160 00:15:02,042 --> 00:15:06,247 “三大天”の名は 人々の心に刻まれているのです 161 00:15:06,547 --> 00:15:10,284 私たち秦国の六大将軍とも 互角に渡り合った― 162 00:15:10,584 --> 00:15:13,988 あの3人の輝かしい戦歴と共にね 163 00:15:14,688 --> 00:15:20,194 (王騎) その記憶を呼び覚ます大天旗が 翻れば 士気は跳ね上がりますよ 164 00:15:20,928 --> 00:15:25,699 では こちらも 六大将軍の旗“六将旗”を 165 00:15:25,799 --> 00:15:30,004 (王騎)そんな物は ありませんよ 騰 ココココッ… 166 00:15:30,671 --> 00:15:35,009 懐かしいですねえ あの旗を掲げた軍と戦うのは 167 00:15:35,743 --> 00:15:41,015 懐かしいついでです 久々にアレをやっておきましょうか 168 00:15:42,917 --> 00:15:45,019 (信)なんか やべえぞ! 169 00:15:45,853 --> 00:15:50,558 完全に けおされちまってる なんとかして こっちの勢いを… 170 00:15:52,826 --> 00:15:57,031 何だ? この声は こっちの陣地から聞こえてくるぞ 171 00:16:37,605 --> 00:16:43,010 フフフフッ… 久々に聞きましたよ この声を 172 00:16:43,110 --> 00:16:44,278 さ~て… 173 00:16:45,346 --> 00:16:48,349 それでは 早速 始めましょうか 174 00:16:55,189 --> 00:16:58,626 (政) こたびの趙との戦には 謎があった 175 00:16:59,960 --> 00:17:02,396 三大天亡きあとの趙にあって 176 00:17:02,696 --> 00:17:07,401 大軍を率いて 我が秦国に 攻め入ってきたのは何者なのか 177 00:17:08,402 --> 00:17:13,107 やがて伝わってきた 趙軍 総大将の名は龐煖 178 00:17:13,807 --> 00:17:17,878 だが その龐煖は お前が語っていたとおり― 179 00:17:17,978 --> 00:17:23,017 “純粋な武の結晶”であり 人を率いるたぐいの者ではなかった 180 00:17:24,084 --> 00:17:29,189 そのような男に 一国の 軍の総大将が務まるとは思えぬ 181 00:17:30,057 --> 00:17:34,094 ただし 楊端和が 知らせてくれた李牧という男が― 182 00:17:34,194 --> 00:17:36,964 影で軍を動かしているとすれば… 183 00:17:37,798 --> 00:17:39,733 (昌文君)謎は解けますな 184 00:17:40,067 --> 00:17:44,004 だが もし そうだとすると… (昌文君)うん? 185 00:17:45,072 --> 00:17:48,208 (政)李牧 尋常な男ではない 186 00:17:49,176 --> 00:17:52,279 10万を超える匈奴を 討ち果たす力を持ちながら― 187 00:17:52,379 --> 00:17:56,917 姿を隠して 秦軍に襲いかかる時を 見計らっている 188 00:17:57,718 --> 00:18:00,187 なぜ そこまで策略を弄する? 189 00:18:00,954 --> 00:18:03,891 李牧のねらいは 一体 何なのだ? 190 00:18:05,426 --> 00:18:11,865 では まずは こちらに お相手願いましょうか 趙荘さん 191 00:18:13,200 --> 00:18:16,970 (士官) 騎馬隊 出陣! 騰副官に続け! 192 00:18:19,940 --> 00:18:22,076 (趙荘の副官) 王騎軍の騎馬隊 来ます! 193 00:18:22,776 --> 00:18:24,778 弓兵 構えよ! 194 00:18:25,312 --> 00:18:27,281 (部隊長1)弓兵 構えい! 195 00:18:29,717 --> 00:18:30,784 (部隊長1)射(う)て! 196 00:18:34,154 --> 00:18:37,324 右へ かわす (士官)右方旋回! 197 00:18:43,297 --> 00:18:47,000 (部隊長1)左に向かったぞ! そちらでも矢を放て! 198 00:18:47,434 --> 00:18:49,803 (部隊長2) 間に合わぬ! 懐に入られた! 199 00:18:50,070 --> 00:18:51,505 (部隊長2)歩兵 構えよ! 200 00:19:00,047 --> 00:19:01,148 入った! 201 00:19:02,216 --> 00:19:06,086 (信) けど とんでもなく それた所に 入っちまったぞ あの副官 202 00:19:06,954 --> 00:19:11,391 (王騎) フフフッ… あれでいいんですよ 騰の狙いどおりです 203 00:19:14,995 --> 00:19:20,534 (王騎)さあ! 次は あなたたち歩兵の出番ですよ 童 信 204 00:19:21,902 --> 00:19:25,773 大仕事が待っています (信)えっ? 205 00:19:29,042 --> 00:19:32,346 (伝令)趙荘さま! 左の軍より 救援の要請です! 206 00:19:32,980 --> 00:19:36,350 突入した王騎軍 騎馬隊の 勢いが止まりません! 207 00:19:36,850 --> 00:19:41,355 慌てるな 横に敷いた陣は 貫かれることを防ぐのが定石 208 00:19:41,989 --> 00:19:44,992 (趙荘)横の部隊を 敵前方に回して補強せよ! 209 00:19:46,160 --> 00:19:49,163 (士官)騰副官! 奥に厚みを作られました! 210 00:19:51,064 --> 00:19:55,569 (騰)横に展開する 敵の弓兵を始末するぞ 211 00:19:58,505 --> 00:20:01,175 (王騎)頼みましたよ (信たち)ハッ… 212 00:20:01,909 --> 00:20:03,811 歩兵の皆さん 213 00:20:04,311 --> 00:20:06,180 (王騎)全軍 突撃! 214 00:20:08,816 --> 00:20:10,884 突撃だー! 215 00:20:11,885 --> 00:20:16,223 (趙荘の副官) 趙荘さま! 王騎軍の右側の陣から 歩兵が前進してきます 216 00:20:17,057 --> 00:20:19,393 (趙荘)王騎め… 我が軍の左側が― 217 00:20:19,493 --> 00:20:23,163 守備の要であることを 見抜いて 攻めてきたか 218 00:20:23,463 --> 00:20:27,334 まずは この本陣を 守る盾を奪う算段 219 00:20:27,434 --> 00:20:31,038 だが 先ほどの騎馬隊で 楔(くさび)を打ったつもりならば― 220 00:20:31,138 --> 00:20:32,606 考えが甘いぞ! 221 00:20:33,340 --> 00:20:38,612 左の全軍 防御体勢! 1歩も下がらず 敵を跳ね返せ! 222 00:20:40,113 --> 00:20:45,219 (部隊長2)来るぞ! 前の歩兵は 密集して 敵の突撃に備えよ! 223 00:20:45,853 --> 00:20:48,422 (部隊長2) 後ろの弓兵は弓を構えい! 224 00:20:48,856 --> 00:20:51,124 そろそろ矢が来るぞ! 225 00:20:51,258 --> 00:20:52,526 (部隊長2)射て! 226 00:20:53,026 --> 00:20:56,230 今だ! 飛信(ひしん)隊 左に旋回だ! 227 00:20:58,532 --> 00:21:01,635 (信)足を止めるな! 走れ 走れ! 228 00:21:04,071 --> 00:21:08,075 (趙荘の副官)あの歩兵たち 本陣に向かってくるぞ 229 00:21:09,142 --> 00:21:12,246 (趙荘の副官) 王騎のねらいは 最初から この本陣か 230 00:21:12,613 --> 00:21:16,550 だが 敵に横を見せれば 格好の矢の的だ 231 00:21:17,351 --> 00:21:21,355 矢が少ないぞ 左の軍の弓兵は何をしているのだ! 232 00:21:26,927 --> 00:21:29,263 (趙荘) バカにしているのか? 王騎 233 00:21:29,897 --> 00:21:34,134 いきなり本陣を攻めて成功するなら 誰でも そうする 234 00:21:34,234 --> 00:21:37,504 それが難しいから 周囲から攻めていくのだ 235 00:21:38,071 --> 00:21:42,042 逆に 虚をついて 本陣を狙ったつもりかもしれぬが 236 00:21:42,142 --> 00:21:45,579 歩兵の足で その奇襲は通用せぬ! 237 00:21:46,480 --> 00:21:51,385 (趙荘)左の軍は守備の要… だが 待ち受けるだけが守備ではないぞ 238 00:21:52,386 --> 00:21:57,691 歩兵隊 突撃! 王騎軍 歩兵隊の横腹を食い破れ! 239 00:22:03,597 --> 00:22:06,300 よし! 敵の歩兵隊を分断したぞ 240 00:22:09,569 --> 00:22:11,204 (渕)信どの! 241 00:22:11,538 --> 00:22:14,274 敵が動いてきましたな 242 00:22:14,374 --> 00:22:19,012 ああ! 全部 王騎将軍の作戦どおりだ! 243 00:22:19,713 --> 00:22:22,950 (信)大仕事? (王騎)陽動です 244 00:22:23,050 --> 00:22:27,020 この場合 囮(おとり)と言ったほうが 分かりやすいでしょうか 245 00:22:28,188 --> 00:22:31,692 (王騎)敵の陣形を崩すのに 最も手早い方法は― 246 00:22:31,992 --> 00:22:34,628 敵に自ら動いてもらうことです 247 00:22:35,395 --> 00:22:39,633 俺たちに囮になって 敵をおびき出せってことか? 248 00:22:40,100 --> 00:22:43,236 多くの血を 流すことになると思いますが 249 00:22:43,337 --> 00:22:46,440 そうでなくては 相手も出てきません 250 00:22:47,341 --> 00:22:52,045 (信)多くの血… 今更 血を流すことを恐れたりはしねえが 251 00:22:52,279 --> 00:22:54,448 俺たち歩兵が全員 囮になって 252 00:22:54,548 --> 00:22:58,218 一体 誰が 実際に敵の本陣を攻撃するんだ? 253 00:22:58,318 --> 00:23:02,489 (王騎)フフフフッ… 決まっているでしょう 254 00:23:11,665 --> 00:23:14,034 (王騎)私ですよ! 255 00:24:37,317 --> 00:24:43,490 ~♪ 256 00:24:46,259 --> 00:24:51,298 (龐煖)王騎 お前を殺す! (王騎)私のセリフですよ 龐煖! 257 00:24:51,498 --> 00:24:56,102 (ナレーター) 激突の時! ほとばしるのは ただ容赦のない殺意 258 00:24:56,203 --> 00:24:58,405 次回 “総大将 見(まみ)える”