1 00:00:02,769 --> 00:00:03,636 (兵士たち)ウワッ… 2 00:00:03,737 --> 00:00:07,374 (ムタ)わざと ほっぺたを かするように狙ったんだべ 3 00:00:07,474 --> 00:00:09,342 それで十分だべ 4 00:00:10,210 --> 00:00:13,346 (ムタ)ムタの毒矢は脅威だべ 5 00:00:13,480 --> 00:00:16,549 (魏興(ぎこう)) それくらいにしておけ ムタ 6 00:00:16,683 --> 00:00:17,684 (ムタ)んだな 7 00:00:17,784 --> 00:00:21,287 (魏興) お前の力は 俺が よく知ってる 8 00:00:21,588 --> 00:00:23,656 早く行け! (ムタ)んだ! 9 00:00:23,757 --> 00:00:27,160 小僧っ子 見つけて 毒矢で殺して 10 00:00:27,293 --> 00:00:29,396 この まさかりで… 11 00:00:30,530 --> 00:00:33,166 小首を3つ取ってくるだ 12 00:00:33,299 --> 00:00:36,770 んだ んだ んだ 13 00:00:37,103 --> 00:00:42,041 んだーっ! 14 00:00:42,709 --> 00:00:44,511 (ナレーター)古代中国 15 00:00:44,611 --> 00:00:49,315 聖者の時代は終わりを告げ 人間の欲望は解放されていた 16 00:00:49,749 --> 00:00:52,452 戦乱の嵐が 500年にわたって吹き荒れ 17 00:00:52,552 --> 00:00:55,722 100を超えた国々は 7つに淘汰(とうた)された 18 00:00:55,822 --> 00:00:58,691 そして今 西の果ての国 秦(しん)から― 19 00:00:58,792 --> 00:01:01,561 大いなる歴史が 生まれようとしている 20 00:01:02,062 --> 00:01:04,164 これは 戦乱の時代を生き抜いた― 21 00:01:04,264 --> 00:01:08,601 名もなき少年と若き王の 激動の物語である 22 00:01:08,701 --> 00:01:09,736 (信(しん))ンンッ! 23 00:01:10,303 --> 00:01:13,640 ♪~ 24 00:02:32,719 --> 00:02:38,424 ~♪ 25 00:02:44,931 --> 00:02:47,800 (政(せい))ハァハァ ハァハァ… 26 00:03:07,353 --> 00:03:09,422 アアッ… ウッ… 27 00:03:32,579 --> 00:03:33,446 (貂(てん))ウワッ! 28 00:03:33,980 --> 00:03:35,248 ウワーッ! 29 00:03:35,381 --> 00:03:39,552 (悲鳴) 30 00:03:40,386 --> 00:03:41,354 (激突音) オッ! 31 00:03:43,656 --> 00:03:49,262 (うめき声) 32 00:03:53,266 --> 00:03:55,268 (貂)アア… 33 00:03:56,836 --> 00:03:58,771 ハァハァ… 34 00:03:59,539 --> 00:04:00,540 (政)ハッ… 35 00:04:05,011 --> 00:04:06,613 (政)少し休憩をしよう 36 00:04:11,651 --> 00:04:12,986 (貂)フゥ… 37 00:04:13,319 --> 00:04:14,387 うん? 38 00:04:14,754 --> 00:04:16,923 ハァハァ… 39 00:04:17,023 --> 00:04:20,660 (貂) 信 お前 よく見たら傷だらけだな 40 00:04:20,760 --> 00:04:22,795 えっ? そうか? 41 00:04:22,929 --> 00:04:25,832 “そうか”じゃないだろう 腕を出せ 42 00:04:25,932 --> 00:04:26,799 えっ? 43 00:04:28,601 --> 00:04:30,436 あっ… 何すんだよ! 44 00:04:30,536 --> 00:04:34,307 じっとしてろ おっきな傷口だけ縛っといてやる 45 00:04:34,407 --> 00:04:35,975 いいよ 要らねえよ 46 00:04:36,276 --> 00:04:39,812 ダメだ! 傷口から腐って 腕が落ちたら どうすんだ! 47 00:04:39,946 --> 00:04:40,813 ウッ… 48 00:04:41,781 --> 00:04:43,916 うるせえ! 俺に かまうな! 49 00:04:44,050 --> 00:04:47,654 何なんだよ お前は! (貂)河了貂(かりょうてん)なり! 50 00:04:48,288 --> 00:04:49,622 (信)だから何だよ… 51 00:04:51,524 --> 00:04:55,628 …たく 第一 お前 なんで まだ ついてくんだよ? 52 00:04:56,296 --> 00:04:58,564 手ぶらで別れられるかよ 53 00:04:58,665 --> 00:05:02,635 合流地なら ちょっとは 金めの物があるかもしれないだろう 54 00:05:02,769 --> 00:05:04,637 ハァハァ… 55 00:05:04,771 --> 00:05:09,075 大丈夫か? 信 なんか すごく顔色悪いぞ 56 00:05:09,375 --> 00:05:12,645 うるせえ! お前の相手すんのが疲れたんだよ 57 00:05:12,745 --> 00:05:16,916 なに! 人が心配してやってるのに 何だ その態度は! 58 00:05:17,016 --> 00:05:18,051 そろそろ行くぞ 59 00:05:18,551 --> 00:05:22,755 よっしゃ! こっから山の民の脚力を見せてやる 60 00:05:22,855 --> 00:05:24,724 遅れるなよ 信 61 00:05:24,824 --> 00:05:25,692 あっ… 62 00:05:28,528 --> 00:05:30,063 あっ… 信! 63 00:05:44,544 --> 00:05:45,411 うん? 64 00:05:47,814 --> 00:05:48,681 ハッ… 65 00:05:50,616 --> 00:05:52,819 まだ新しいべ 66 00:05:58,725 --> 00:06:02,895 どど… どうしよう? まさか 俺の包帯が悪かったのか? 67 00:06:03,029 --> 00:06:06,399 いや 脈は しっかりしている 68 00:06:06,499 --> 00:06:09,869 恐らく 心身の疲労が限界に達したのだろう 69 00:06:09,969 --> 00:06:10,903 ウッ… 70 00:06:12,105 --> 00:06:13,439 (政)ムリもない 71 00:06:13,539 --> 00:06:18,678 ひと晩のうちに友を失い 敵(かたき)を討ち 休まずに ここまで来たのだ 72 00:06:19,746 --> 00:06:20,913 信… 73 00:06:22,749 --> 00:06:23,916 出発するぞ 74 00:06:24,050 --> 00:06:28,721 えっ? まだムリだよ しばらく こいつ 休ませないと 75 00:06:30,790 --> 00:06:32,725 ダメだ そんな暇はない 76 00:06:32,859 --> 00:06:35,962 なに! 信を 置いていくつもりか? 77 00:06:36,062 --> 00:06:37,530 (政) 〝ただの剣だ〞と― 78 00:06:37,630 --> 00:06:39,866 〝折れたら捨てていく〞 と言ったはずだ 79 00:06:39,966 --> 00:06:42,635 (貂)自分さえよければ それでいいってことか? 80 00:06:42,735 --> 00:06:45,071 ふざけんな! 見損なったぞ 81 00:06:45,872 --> 00:06:47,106 あっ… 82 00:06:52,578 --> 00:06:53,446 えっ… 83 00:07:02,789 --> 00:07:07,860 (政・貂)ハァハァ ハァハァ… 84 00:07:08,895 --> 00:07:10,196 ねえねえ 政 85 00:07:11,197 --> 00:07:13,800 昌文君(しょうぶんくん)だけが頼りなんだよね? 86 00:07:14,801 --> 00:07:16,102 そのとおりだ 87 00:07:16,602 --> 00:07:20,006 でも そいつら 黒卑村(こくひむら)に現れなかったじゃん 88 00:07:20,807 --> 00:07:22,074 もう死んでんじゃないの? 89 00:07:23,876 --> 00:07:26,679 そうじゃないことを祈るしかない 90 00:07:28,514 --> 00:07:29,482 フフッ… 91 00:07:30,783 --> 00:07:32,084 手のかかる“剣”だね 92 00:07:33,119 --> 00:07:34,554 まったくだ 93 00:07:50,470 --> 00:07:51,838 あっ… 94 00:07:57,643 --> 00:07:58,511 うん? 95 00:08:02,882 --> 00:08:05,918 (貂)アホ! (信)いって! 何すんだ てめえ! 96 00:08:06,018 --> 00:08:09,522 王さまに おんぶされるド平民が どこにいる? バカ! 97 00:08:09,655 --> 00:08:12,525 えっ? おんぶ? 誰が? 98 00:08:12,658 --> 00:08:17,163 お前が気を失ってから 王さまが 背負って ここまで走ったんだぞ 99 00:08:17,263 --> 00:08:18,631 一昼夜 ずっとだ 100 00:08:21,601 --> 00:08:23,636 なん …だって? 101 00:08:24,570 --> 00:08:25,638 (信・貂)あっ… 102 00:08:26,272 --> 00:08:27,139 行くぞ 103 00:08:27,740 --> 00:08:30,943 もうちょっと寝てなよ さっき座ったばっかじゃん 104 00:08:32,645 --> 00:08:34,113 もう十分 休んだ 105 00:08:36,883 --> 00:08:37,750 ハッ… 106 00:08:38,985 --> 00:08:40,019 アアッ… 107 00:08:42,989 --> 00:08:43,856 (信)おい 108 00:08:47,126 --> 00:08:48,060 うん? 109 00:08:49,662 --> 00:08:52,064 別に おんぶしてくれと頼んじゃいないが 110 00:08:52,164 --> 00:08:54,166 おかげで完全復活だ 111 00:08:54,800 --> 00:08:59,005 次は 俺の番だ 俺の背中で 道だけ教えろ 112 00:08:59,105 --> 00:09:01,674 あっという間に 目的地に連れていってやる 113 00:09:01,807 --> 00:09:05,077 断る 男が そんな ぶざまなマネできるか 114 00:09:05,211 --> 00:09:07,580 な… な… 115 00:09:09,081 --> 00:09:11,183 プッ! アハハハッ! 116 00:09:11,317 --> 00:09:15,588 …んだ こら! 笑うんじゃねえ! (貂)ダッサ! 117 00:09:15,721 --> 00:09:16,989 (信)ンンッ… この野郎 118 00:09:17,089 --> 00:09:19,992 早くしろ それとも また背負ったほうがいいか? 119 00:09:20,126 --> 00:09:21,594 うるせえ! 120 00:09:21,694 --> 00:09:25,698 貂! てめえ いつまで笑ってんだ! (貂)ハハハハッ… 121 00:09:25,798 --> 00:09:29,802 ねえ 政… 合流地までは あと どれぐらいあるの? 122 00:09:33,573 --> 00:09:34,607 (政)もう少しだ 123 00:09:48,921 --> 00:09:50,289 (うなり声) 124 00:09:54,226 --> 00:09:55,728 (ほえる声) (吹き矢の音) 125 00:09:56,195 --> 00:09:57,730 (鳴き声) 126 00:10:31,797 --> 00:10:36,102 ハァハァ… べ… 別に 疲れたとか そんなんじゃねえけどよ 127 00:10:36,202 --> 00:10:40,673 いいかげん まだ着かねえのかよ? “もう少し”とか言わなかったか? 128 00:10:41,707 --> 00:10:44,076 も… もう 3日くらい走ってんだけど 129 00:10:45,211 --> 00:10:46,078 ハッ… 130 00:10:48,147 --> 00:10:49,081 (信)アアッ… 131 00:10:52,952 --> 00:10:55,721 お前 ひょっとして 道に迷ったんじゃねえか? 132 00:10:55,821 --> 00:10:56,689 ええっ! 133 00:10:56,822 --> 00:10:59,825 よく考えたら 王宮育ちの人間が― 134 00:10:59,925 --> 00:11:04,397 何の目印もなしに こんな山の中を 迷わず行けるわけがねえ 135 00:11:04,697 --> 00:11:06,298 た… 確かに 136 00:11:17,043 --> 00:11:21,313 こいつ 無視してやがるぜ この迷子野郎! 待ちやがれ! 137 00:11:22,448 --> 00:11:23,315 ハッ… 138 00:11:27,119 --> 00:11:28,054 アッ… 139 00:11:29,021 --> 00:11:30,689 (ぶつかる音) (信・貂)ウワッ! 140 00:11:30,890 --> 00:11:33,859 (信)アアッ! て… てめえ! 141 00:11:33,959 --> 00:11:37,997 だ… だって お前が 急に止まるから! 142 00:11:39,131 --> 00:11:40,032 (信・貂)あっ… 143 00:11:54,313 --> 00:11:56,715 何なんだよ あいつは… 144 00:12:02,188 --> 00:12:04,056 お… おい 政 145 00:12:07,193 --> 00:12:08,294 (2人)あっ… 146 00:12:30,249 --> 00:12:33,018 政 ここか? 147 00:12:33,786 --> 00:12:37,323 ああ 昌文君との合流の地だ 148 00:12:40,059 --> 00:12:42,428 (貂)着いたー! 149 00:12:49,535 --> 00:12:53,405 (貂)わあ… 立派な建物だな 150 00:12:56,809 --> 00:13:01,080 (政)400年前に作られた 当時の国王 穆公(ぼくこう)の避暑地だ 151 00:13:13,859 --> 00:13:18,264 いねえな 誰も (政)俺たちが早く着いただけだ 152 00:13:18,364 --> 00:13:21,133 うん? オッ! すっげえ食料 153 00:13:21,800 --> 00:13:24,103 あれだけあれば何でも作れそうだ 154 00:13:24,203 --> 00:13:26,205 腕が鳴るぜ (骨の鳴る音) 155 00:13:26,572 --> 00:13:29,341 (政)昌文君が あらかじめ用意しておいたんだろう 156 00:13:29,909 --> 00:13:32,444 お前 料理なんかできるのか? 157 00:13:32,545 --> 00:13:36,115 バカにすんな 食ったら ぶったまげるぞ 158 00:13:36,882 --> 00:13:37,550 (信・貂)うん? 159 00:13:40,319 --> 00:13:44,356 部屋の用意もしてあるはずだ 今は適当に休め 160 00:13:49,361 --> 00:13:50,362 (信)アアッ… 161 00:13:54,166 --> 00:13:56,001 “剣”か… 162 00:13:59,572 --> 00:14:00,472 漂(ひょう)… 163 00:14:06,011 --> 00:14:08,480 フフ~ン 見てろよ 信 164 00:14:08,581 --> 00:14:12,885 腰抜かすほど うまい物(もん) 作ってやるからな フフッ… 165 00:14:14,286 --> 00:14:20,860 でも 400年前の王さまの 避暑地にしては 妙に きれいだよな 166 00:14:23,929 --> 00:14:24,597 うん? 167 00:14:28,634 --> 00:14:32,504 ウワ~ッ! 水 水! み… 水~! 168 00:14:38,110 --> 00:14:39,912 (貂)メシだぞ! 169 00:14:40,512 --> 00:14:42,114 (信)オ~ッ! 170 00:14:42,248 --> 00:14:44,516 オ~ッ… 171 00:14:52,157 --> 00:14:54,526 な… 何だ これ! すげえ うめえな 172 00:14:54,660 --> 00:14:56,028 ウウッ… 173 00:14:56,128 --> 00:14:59,932 貂! 全部 1人で作ったのか? やるな お前! 174 00:15:00,032 --> 00:15:01,333 ま… まあな 175 00:15:01,467 --> 00:15:04,670 うん? どうした? お前ら 176 00:15:05,237 --> 00:15:07,673 あんまり食わないな 食欲ないのか? 177 00:15:07,973 --> 00:15:11,176 お前 見てると 食欲も うせるわ ボケ! 178 00:15:13,178 --> 00:15:15,080 ところでさ 政 179 00:15:16,548 --> 00:15:20,352 ここは 400年も前の王の 避暑地だって言ってたけど 180 00:15:20,486 --> 00:15:25,357 400年も前の物が こんなに きれいに残ってるはずないよね 181 00:15:25,958 --> 00:15:28,360 誰かが ずっと大切に手入れしないと― 182 00:15:28,460 --> 00:15:30,362 こうは いかないと思うんだけど 183 00:15:33,432 --> 00:15:37,569 400年前の国王 穆公は 稀(まれ)に見る名君だった 184 00:15:39,571 --> 00:15:43,575 穆公は 誰よりも 差別なく 人を愛した王だった 185 00:15:44,944 --> 00:15:50,082 敵国の奴隷にさえ 尊敬の念を表し 師事することもあったという 186 00:15:51,250 --> 00:15:55,087 ある日 そんな穆公の軍馬が 山の民たちに殺され― 187 00:15:55,554 --> 00:15:57,523 食われるという事件が起きた 188 00:15:58,991 --> 00:16:01,560 軍馬を? ひでえな そりゃ 189 00:16:01,660 --> 00:16:05,497 貂 お前の親戚じゃねえのか? (貂)ンンッ… 190 00:16:06,065 --> 00:16:08,500 それで? 山の民は皆殺しか? 191 00:16:09,301 --> 00:16:16,108 いや 穆公は 彼らに酒を振る舞った 馬肉に合う いい酒をな 192 00:16:16,442 --> 00:16:20,312 なっ! ホ… ホントかよ? なんで そうなるんだ? 193 00:16:20,713 --> 00:16:22,715 それが穆公という王だ 194 00:16:23,415 --> 00:16:28,320 人をめでるのに 秦の人間も山の民も区別はないのだ 195 00:16:29,388 --> 00:16:35,327 しかし この出来事は 秦の国に 大きな幸運を呼び込むことになった 196 00:16:39,431 --> 00:16:42,134 山の民の心を深く打ったのだ 197 00:16:42,468 --> 00:16:44,069 山の民… 198 00:16:44,770 --> 00:16:48,374 (政) 秦国は 中華で最も西に位置するが 199 00:16:48,474 --> 00:16:52,378 その更に西には 深き山々の世界が広がっている 200 00:16:54,380 --> 00:16:59,351 そこは 決して平地の民と 交わることのない山の民の世界だ 201 00:17:00,686 --> 00:17:05,357 その山の世界の王と穆公は 手を取り合い 盟を結んだ 202 00:17:06,492 --> 00:17:11,363 中華では 1里の領土を争って 数十万の人間が死んでいるとき 203 00:17:11,463 --> 00:17:16,368 穆公は 西に100里の地を開いたのだ (信)す… すげえ 204 00:17:17,302 --> 00:17:22,574 だが 結局 彼らを差別なく 愛していたのは 穆公1人だった 205 00:17:23,375 --> 00:17:26,745 王の死後 秦国の側から同盟は失われ― 206 00:17:27,046 --> 00:17:29,615 山の民との交流は途絶えてしまった 207 00:17:31,116 --> 00:17:35,587 ここは 穆公が 山の民と 交流するために作った物だが 208 00:17:35,721 --> 00:17:38,590 穆公の死後は 忘れ去られた場所だ 209 00:17:40,292 --> 00:17:42,494 じゃ… じゃ 誰が この建物を? 210 00:17:44,363 --> 00:17:45,531 山の民だ 211 00:17:47,266 --> 00:17:51,703 彼らは 400年たった今も 穆公のことを忘れていない 212 00:17:53,439 --> 00:17:56,442 穆公との思い出の場所を 神聖な地として あがめ― 213 00:17:56,742 --> 00:18:00,279 時々 山から下りてきては ここを守っているんだ 214 00:18:02,247 --> 00:18:04,416 400年間 ずっと 215 00:18:05,150 --> 00:18:07,619 ウッ… ウウッ… 216 00:18:07,719 --> 00:18:10,422 (泣き声) ええ話や… 217 00:18:10,756 --> 00:18:12,758 (信)オオーッ! 218 00:18:12,858 --> 00:18:16,195 すげえな! 感動したぜ! 219 00:18:18,363 --> 00:18:19,598 穆公 穆公! 220 00:18:19,698 --> 00:18:23,735 歴史に名を残すってのは 穆公みてえなことだ… 221 00:18:24,570 --> 00:18:28,340 俺も 400年後まで 語られる男になってやるぜ! 222 00:18:28,440 --> 00:18:29,775 やかましいわ! 223 00:18:29,875 --> 00:18:32,845 せっかく 人がジ~ンとしてんの ぶち壊しだろうが! 224 00:18:35,781 --> 00:18:38,450 でも お前 良かったな (貂)えっ? 225 00:18:39,284 --> 00:18:42,254 ここにいりゃ そのうち 仲間に会えるんじゃねえか? 226 00:18:43,889 --> 00:18:45,357 そうだな 227 00:19:11,617 --> 00:19:13,685 (いびき) 228 00:19:26,298 --> 00:19:28,901 仲間 …か 229 00:19:29,801 --> 00:19:32,604 フン… バカ言ってんじゃないよ 230 00:19:32,704 --> 00:19:35,941 こっちは 物心ついたときから 平地で育ったんだ 231 00:19:36,241 --> 00:19:39,811 今更 山の民の仲間入りなんて できっこないだろう 232 00:19:40,679 --> 00:19:45,517 …つうか できたら あんな村にいねえよ バ~カ 233 00:19:48,253 --> 00:19:50,923 いいのだ! 俺は 政から大金せしめて― 234 00:19:51,223 --> 00:19:55,627 1人で 贅沢三昧(ぜいたくざんまい)の生活を送るんだ フハハハッ! 235 00:19:58,363 --> 00:20:02,467 …たく 昌文君ってヤツ 早く来いよ 236 00:20:02,568 --> 00:20:06,205 俺の夢の生活は お前に懸かってんだぞ 237 00:20:06,305 --> 00:20:09,508 お前が来ないと 俺たち ず~っと ここで… 238 00:20:10,509 --> 00:20:13,879 あっ… ここで3人でか… 239 00:20:14,479 --> 00:20:16,748 (笑い声) 240 00:20:17,249 --> 00:20:19,751 ねえよ! アホか 俺は 241 00:20:19,851 --> 00:20:22,654 やっぱ金だよ 金! 金が いちばん 242 00:20:22,788 --> 00:20:23,689 うん! 243 00:20:36,301 --> 00:20:37,669 (金属音) ウワ~ッ! 244 00:20:40,772 --> 00:20:43,475 何やってんだ? てめえ 245 00:20:53,752 --> 00:20:55,687 (兵士A)お~い! あったぞ! 246 00:21:02,294 --> 00:21:06,298 (兵士B)しかし あのムタという男 何者ですか? 247 00:21:06,765 --> 00:21:10,302 (隊長)楚(そ)の国より 更に 南の国の戦士だそうだ 248 00:21:11,536 --> 00:21:16,341 秦国軍が 楚の国を攻めたとき ムタの軍に協力を仰いだ 249 00:21:17,709 --> 00:21:22,314 そのときのムタの戦いぶりに 目をつけて 秦に連れてきたらしい 250 00:21:22,614 --> 00:21:24,449 そんなに強いのですか? 251 00:21:24,916 --> 00:21:27,052 さあな ただ― 252 00:21:27,986 --> 00:21:32,391 ムタの強さは人間離れしていると いうウワサは 何度も聞いている 253 00:21:38,664 --> 00:21:41,566 し… 信 誰だよ? こいつ 254 00:21:41,667 --> 00:21:42,768 黙ってろ 255 00:21:43,769 --> 00:21:48,774 ふむ… お前だべな? 頭巾の刺客を斬ったのは 256 00:21:50,409 --> 00:21:51,877 だったら どうだってんだよ? 257 00:21:52,010 --> 00:21:57,482 楽には殺さないべ 覚悟するべ 小僧っ子 258 00:22:02,921 --> 00:22:06,892 何だ? こいつ 全く強そうに見えねえぞ 259 00:22:07,759 --> 00:22:10,562 体も小さいし 剣も持ってねえ 260 00:22:10,662 --> 00:22:14,633 そして何より 頭巾野郎のような圧力も感じねえ 261 00:22:14,866 --> 00:22:18,003 一瞬 妙な気配を感じたが 気のせいだ 262 00:22:19,504 --> 00:22:20,806 こいつは弱(よえ)え 263 00:22:21,740 --> 00:22:25,010 友達やられて怒ってんだろうが やめときな 264 00:22:25,110 --> 00:22:27,012 おっさんじゃ俺に勝てねえよ 265 00:22:27,646 --> 00:22:30,982 秦の国のヤツらは 何も分かってないべ 266 00:22:31,083 --> 00:22:34,019 中でも お前は ずぬけて頭が悪いべ 267 00:22:34,653 --> 00:22:35,620 なにぃ! 268 00:22:36,621 --> 00:22:40,625 まず 朱凶(しゅきょう)は友達じゃないべ 269 00:22:41,026 --> 00:22:47,833 それに お前を殺すことなんて ムタには とても簡単なことだべ 270 00:22:48,567 --> 00:22:49,534 うん? 271 00:22:49,668 --> 00:22:52,404 例えば こうだべ 272 00:22:59,578 --> 00:23:01,146 な… 何だ? 273 00:23:11,857 --> 00:23:17,496 ♪~ 274 00:24:32,737 --> 00:24:38,977 ~♪ 275 00:24:41,713 --> 00:24:45,050 (信)下がる? ビビってたってのか? 俺が 276 00:24:45,150 --> 00:24:47,586 (ナレーター) 初めて襲いかかる死の恐怖 277 00:24:47,886 --> 00:24:51,523 信 お前が ただの“剣”ならば 砕け散るのみだ 278 00:24:51,823 --> 00:24:53,758 次回 “折れない心”