1 00:00:09,009 --> 00:00:11,044 (信(しん))悪いが 俺 出かけるぜ 貂(てん) 2 00:00:11,144 --> 00:00:14,414 (貂)どこへ? (信)ああ ちょっとな 3 00:00:14,647 --> 00:00:16,649 (貂) 晩メシまでに帰ってくるのか? 4 00:00:16,750 --> 00:00:18,685 いや (貂)じゃ… 5 00:00:18,785 --> 00:00:22,555 さあ? このまま 次の戦に行っちまうかもしんねえし 6 00:00:22,655 --> 00:00:24,424 はっきり分かんねえよ 7 00:00:25,091 --> 00:00:26,426 〝分かんねえ〞って… 8 00:00:27,460 --> 00:00:28,628 行ってくる! 9 00:00:34,067 --> 00:00:35,168 信… 10 00:00:36,703 --> 00:00:38,505 (ナレーター)古代中国 11 00:00:38,605 --> 00:00:43,309 聖者の時代は終わりを告げ 人間の欲望は解放されていた 12 00:00:43,743 --> 00:00:46,446 戦乱の嵐が 500年にわたって吹き荒れ 13 00:00:46,546 --> 00:00:49,716 100を超えた国々は 7つに淘汰(とうた)された 14 00:00:49,816 --> 00:00:52,685 そして今 西の果ての国 秦(しん)から― 15 00:00:52,786 --> 00:00:55,555 大いなる歴史が 生まれようとしている 16 00:00:56,056 --> 00:00:58,158 これは 戦乱の時代を生き抜いた― 17 00:00:58,258 --> 00:01:02,462 名もなき少年と若き王の 激動の物語である 18 00:01:02,562 --> 00:01:03,596 ンンッ! 19 00:01:04,297 --> 00:01:07,634 ♪~ 20 00:02:26,713 --> 00:02:32,418 ~♪ 21 00:02:40,560 --> 00:02:41,561 (渕(えん))アア… 22 00:02:43,196 --> 00:02:46,566 おはよう! 渕さん (渕)おはようございます 23 00:02:46,666 --> 00:02:49,202 こんな早くに何か? (信)ああ! 24 00:02:49,802 --> 00:02:53,206 実は 連れていってもらいたい所が あってね ちょっと 25 00:02:53,706 --> 00:02:55,208 “ちょっと”? 26 00:02:57,443 --> 00:02:59,679 (渕) それで 信どの “ちょっと”とは? 27 00:02:59,779 --> 00:03:01,714 (信)王騎(おうき)将軍の城! 28 00:03:02,348 --> 00:03:05,518 お… 王騎将軍~? 29 00:03:05,652 --> 00:03:08,254 (渕)ダ… ダメです! そんな所 行けません! 30 00:03:08,354 --> 00:03:10,924 引き返します! (信)なんでだよ? 31 00:03:11,257 --> 00:03:15,562 渕さん 王宮から 俺の力になれって 言われてきてるんだろう? 32 00:03:15,662 --> 00:03:19,432 それは そうですが… そこだけはムリ! 絶対ムリです! 33 00:03:20,233 --> 00:03:24,404 いいじゃねえか 暇そうなんだしよ (渕)そういう問題じゃないんです 34 00:03:24,504 --> 00:03:27,540 そ… そこは 近づいてはいけない場所なんですよ 35 00:03:27,907 --> 00:03:32,579 許可なく近づけば 殺されても 誰も文句が言えない所… 36 00:03:32,679 --> 00:03:35,448 ウワサでは もう何人も行方不明に 37 00:03:35,582 --> 00:03:37,350 ウワサだよ ウワサ 38 00:03:37,450 --> 00:03:43,256 “唇巨人”… いや “唇将軍”かな あの人 そんな悪い人じゃないから 39 00:03:43,389 --> 00:03:45,258 唇将軍~? 40 00:03:45,391 --> 00:03:47,894 信どの あなた なんて恐ろしいことを… 41 00:03:47,994 --> 00:03:50,263 ほ~ら! これやるから 頼むよ 42 00:03:50,363 --> 00:03:52,465 何ですか? これは (信)金! 43 00:03:52,599 --> 00:03:55,535 そんな… いくら お金をもらってもダメです 44 00:03:55,635 --> 00:03:59,439 私には 玉のような子供が 2人もいる 命が惜しい 45 00:03:59,539 --> 00:04:00,807 そうか? 46 00:04:01,874 --> 00:04:03,676 アイア~ッ! 47 00:04:08,514 --> 00:04:12,385 ハァ… (信)フフッ… 48 00:04:16,322 --> 00:04:17,924 (渕)やっぱり 行くの やめません? 49 00:04:18,024 --> 00:04:18,891 (信)ダメだ 50 00:04:19,359 --> 00:04:21,661 どうしても? (信)どうしてもだ 51 00:04:21,761 --> 00:04:25,565 俺が もっともっと強くなるには それっきゃ道がねえ 52 00:04:25,665 --> 00:04:26,899 そうなんですか? 53 00:04:27,267 --> 00:04:31,471 (信)ああ あのおっさんは 天下の大将軍みてえだからな 54 00:04:31,571 --> 00:04:33,439 (渕)し… しかしですね… 55 00:04:33,740 --> 00:04:39,512 俺は 百人将に任命されたあと 王宮で将軍のことを聞いてみたんだ 56 00:04:40,947 --> 00:04:44,917 (政(せい))なぜ そんなに 王騎将軍のことが気になるんだ? 57 00:04:45,318 --> 00:04:48,554 戦場で 直接 話をしてみて 分かったんだ 58 00:04:48,655 --> 00:04:51,057 あの人は ほかの将軍とは違う 59 00:04:51,624 --> 00:04:55,928 何ていうか… とてつもなく でけえ 圧倒されちまうんだ 60 00:04:56,562 --> 00:04:58,331 その訳が知りてえんだよ 61 00:04:59,432 --> 00:05:00,733 (政)なるほど 62 00:05:00,933 --> 00:05:04,470 (政)信… お前が そう思うのもムリはない 63 00:05:04,704 --> 00:05:07,740 確かに 王騎将軍は ただの将軍ではない 64 00:05:08,308 --> 00:05:11,678 秦国六大将軍 その最後の生き残りだ 65 00:05:11,778 --> 00:05:13,946 秦国六大将軍? 66 00:05:14,847 --> 00:05:18,918 (政)俺の曽祖父 “戦神(いくさがみ)”といわれた昭王(しょうおう)の時代 67 00:05:19,485 --> 00:05:23,890 秦国は間違いなく 中華で最も恐れられた国だった 68 00:05:24,824 --> 00:05:27,794 秦国の軍が ひと度 行軍を始めれば― 69 00:05:27,894 --> 00:05:30,730 敵は全ての門を固く閉ざしたという 70 00:05:31,597 --> 00:05:32,865 なぜだと思う? 71 00:05:33,533 --> 00:05:35,001 六大将軍か 72 00:05:35,101 --> 00:05:39,872 そうだ 昭王によって 任命された6人の大将軍が― 73 00:05:39,972 --> 00:05:42,775 中華全土を 所狭しと暴れ回ったからだ 74 00:05:45,011 --> 00:05:46,546 (政)当時の秦国は― 75 00:05:46,646 --> 00:05:50,717 常に 他国に侵攻し 数国と同時に戦っていた 76 00:05:51,718 --> 00:05:55,788 戦場は咸陽(かんよう)から遠い だから 昭王は… 77 00:05:57,757 --> 00:05:58,825 白起(はくき)… 78 00:05:59,492 --> 00:06:00,593 王齕(おうこつ)… 79 00:06:01,060 --> 00:06:02,061 胡傷(こしょう)… 80 00:06:02,862 --> 00:06:03,930 司馬錯(しばさく)… 81 00:06:04,831 --> 00:06:05,832 摎(きょう)… 82 00:06:06,499 --> 00:06:08,501 そして 王騎 83 00:06:08,935 --> 00:06:12,371 6人の将軍に ある権限を与えた 84 00:06:12,972 --> 00:06:15,675 それは“戦争の自由” 85 00:06:16,109 --> 00:06:19,679 刻一刻と変化する情勢 戦況に対し 86 00:06:19,779 --> 00:06:23,816 6人の将軍は 独断で 戦いを展開することを許された 87 00:06:25,384 --> 00:06:26,452 (政)他国からすれば― 88 00:06:26,552 --> 00:06:31,824 独自の意思で暴れ回る6匹の竜が 野に放たれたような心地だったろう 89 00:06:32,458 --> 00:06:34,026 す… すげえ 90 00:06:34,594 --> 00:06:37,663 (政)ああ 昭王と六大将軍は― 91 00:06:37,764 --> 00:06:40,566 揺るぎない鉄の忠誠心で つながっていた 92 00:06:41,100 --> 00:06:44,804 だから 昭王は“六大将軍”という 制度を作れたんだ 93 00:06:45,138 --> 00:06:48,141 だが 今や それは伝説に等しい 94 00:06:48,875 --> 00:06:51,844 ハハハハッ… (政)何が おかしいんだ? 信 95 00:06:52,612 --> 00:06:55,448 だって メチャクチャ かっけえじゃねえか 政 96 00:06:55,748 --> 00:06:57,483 (信)これで決まったぜ! 97 00:07:03,456 --> 00:07:06,526 (信)待ってろよ 王騎将軍! 98 00:07:07,460 --> 00:07:08,728 ヘヘッ… 99 00:07:14,200 --> 00:07:16,903 (いびき) 100 00:07:17,770 --> 00:07:20,840 アイアッ! 信どの 起きて! (信)ウワッ! 101 00:07:22,208 --> 00:07:24,677 みみみ… 見えてきました (信)えっ? 102 00:07:24,811 --> 00:07:28,881 あ… あれが… (渕)はい あれが… 103 00:07:32,819 --> 00:07:34,954 (渕)王騎将軍の城です 104 00:07:35,054 --> 00:07:38,090 (王騎)ンッフゥ~… 105 00:07:38,558 --> 00:07:40,092 アア… 106 00:07:43,062 --> 00:07:45,498 (信)この中が 王騎将軍の城… 107 00:07:46,199 --> 00:07:47,099 ハッ… 108 00:07:47,233 --> 00:07:49,469 開門! 開門! (門をたたく音) 109 00:07:49,569 --> 00:07:53,105 お… およしください 信どの! 殺されてしまいます! 110 00:07:53,673 --> 00:07:57,176 なにビビってんだ? 渕さん 大丈夫だって 111 00:07:57,977 --> 00:08:01,714 開門! 開門! (門をたたく音) 112 00:08:01,848 --> 00:08:03,115 (門の開く音) 113 00:08:05,117 --> 00:08:06,819 開いた 114 00:08:22,935 --> 00:08:25,004 し… 閉まった 115 00:08:25,805 --> 00:08:28,608 …て ちょっと 待て こら! なんだ そりゃ! 116 00:08:28,708 --> 00:08:31,944 俺は 魏軍(ぎぐん)副将の丘で会った信だ! 117 00:08:32,078 --> 00:08:33,946 (信)おい 副官! 開けろ! 118 00:08:34,046 --> 00:08:37,016 や… やはり いきなり来てもムリなんですよ 119 00:08:37,116 --> 00:08:39,051 一度 戻って 何か方法を… 120 00:08:39,151 --> 00:08:40,286 (馬の鼻息) 121 00:08:42,088 --> 00:08:43,022 えっ? 122 00:08:45,591 --> 00:08:46,559 (王騎)おや? 123 00:08:46,692 --> 00:08:50,196 (王騎)これは これは 童 信ではありませんか 124 00:08:50,296 --> 00:08:52,965 こんな所で 何をしているのですか? 125 00:08:53,099 --> 00:08:54,967 (王騎)ンフフフッ… 126 00:08:55,234 --> 00:08:57,203 (騰(とう)) おかえりなさいませ 殿 127 00:08:57,303 --> 00:08:59,572 こたびの演習 いかがでした? 128 00:08:59,705 --> 00:09:03,576 ンフフッ… まあまあです (渕)え… 演習? 129 00:09:05,077 --> 00:09:09,148 (渕)い… 一体 どんな演習を… 130 00:09:19,191 --> 00:09:21,294 (信)とりあえず 会えて良かった 131 00:09:21,827 --> 00:09:24,263 行き当たりばったりで 来ちまったから… 132 00:09:26,299 --> 00:09:29,602 し… しかし この息苦しさは何だ? 133 00:09:30,136 --> 00:09:34,574 1度 会ってるはずなのに 今も 見てるだけで圧倒されちまう 134 00:09:35,341 --> 00:09:40,012 これが かつて 天下を 恐れさせた六大将軍のすごさか 135 00:09:40,846 --> 00:09:46,018 そして ここが将軍の城 ヘヘッ… 見てっか? 漂(ひょう) 136 00:09:47,053 --> 00:09:49,822 俺たちが目指す天下の大将軍は― 137 00:09:49,922 --> 00:09:53,826 人も城も やっぱり でっけえぞ! 138 00:09:56,295 --> 00:09:58,230 ンフフフッ… 139 00:10:01,701 --> 00:10:05,037 (信)え… えっと… (渕)どうして こんな展開に… 140 00:10:05,237 --> 00:10:08,641 それで 私に何か用ですか? 141 00:10:08,774 --> 00:10:14,113 すぐに 演習 第2幕を始めるので 手短にお願いしますよ 142 00:10:14,714 --> 00:10:18,351 どうしたら もっと強くなれるのか 教えを請いに来ました 143 00:10:18,818 --> 00:10:21,354 フフッ… そうですか 144 00:10:21,687 --> 00:10:24,957 私は てっきり 私と“ムフフ”な関係に… 145 00:10:25,057 --> 00:10:28,961 “ムフフ”な関係? (王騎)オホホッ… 冗談ですよ 146 00:10:29,061 --> 00:10:30,963 ねっ? 騰 (騰)はっ! 147 00:10:32,064 --> 00:10:35,668 (王騎)“教えを請いたい”とは 殊勝な心がけですね 148 00:10:35,901 --> 00:10:39,238 童 信も 少しは成長しているようです 149 00:10:39,805 --> 00:10:44,977 しかし いきなり私の所に来るとは やはり思慮が足りませんねえ 150 00:10:45,878 --> 00:10:49,982 私に あなたの面倒を見る筋合いは ありませんからねえ 151 00:10:50,182 --> 00:10:53,352 あなたとは 1度しか会ったことがないのですよ 152 00:10:53,819 --> 00:10:58,157 むしろ 昌文君(しょうぶんくん)に見てもらうのが 筋ではありませんか? 153 00:10:58,257 --> 00:10:59,992 (信)昌文君じゃダメだ 154 00:11:00,359 --> 00:11:03,796 俺は 天下の大将軍に 修行をつけてほしいんだ 155 00:11:04,797 --> 00:11:08,801 (信)確かに 将軍が俺の相手をする筋合いはない 156 00:11:08,934 --> 00:11:10,403 だけど 利はある! 157 00:11:10,703 --> 00:11:13,205 (王騎) ほう… どんなことですか? 158 00:11:13,773 --> 00:11:17,410 (信) 俺は あっという間に あんたの 右腕くらいにはなってみせる 159 00:11:17,943 --> 00:11:19,178 強(つえ)え将が多けりゃ― 160 00:11:19,278 --> 00:11:22,148 更に でっかい戦を 描けるようになるからな 161 00:11:22,248 --> 00:11:24,717 それが利だ! (渕)し… 信どの 162 00:11:24,817 --> 00:11:28,220 言うに事欠いて それは あまりに大きく出過ぎです 163 00:11:28,354 --> 00:11:30,723 (渕)こ… 殺されますよ… 164 00:11:31,023 --> 00:11:32,358 (王騎)ンフフフッ… 165 00:11:32,458 --> 00:11:36,228 確かに おバカは 一度 死なねば 直らないようですね 166 00:11:36,328 --> 00:11:37,830 (渕)マ… マズイ… 167 00:11:37,997 --> 00:11:42,968 いいでしょう それでは 童 信も 湯から上がって準備しなさい 168 00:11:43,402 --> 00:11:44,937 …てことは 俺も演習に? 169 00:11:45,037 --> 00:11:47,840 (王騎)フフフッ… 違いますよ (信)えっ? 170 00:11:47,973 --> 00:11:52,244 童 信は もっと楽しい所に 連れていってあげます 171 00:11:53,212 --> 00:11:54,213 (信)えっ? 172 00:11:56,215 --> 00:11:58,818 (渕)い… 一体 どこに連れていかれるのでしょう 173 00:11:59,018 --> 00:12:04,123 しかも なんで私まで巻き添えに… 私には 玉のような2人の子供が… 174 00:12:04,223 --> 00:12:07,927 いいかげん覚悟決めろって 渕さん (渕)ハァ… 175 00:12:08,027 --> 00:12:10,496 (王騎)ンフフフッ… 176 00:12:10,796 --> 00:12:14,967 何か聞きたいことがあったら 質問してもいいですよ 177 00:12:15,134 --> 00:12:16,769 前にも言いましたが― 178 00:12:16,869 --> 00:12:21,140 この私との会話の機会は そうありませんからねえ 179 00:12:21,841 --> 00:12:25,044 じゃ 伝説の六大将軍のことを 教えてください 180 00:12:25,511 --> 00:12:29,482 フッ… フフフフッ… 181 00:12:29,782 --> 00:12:32,451 よく そんな古いものを 知ってましたね 182 00:12:33,018 --> 00:12:36,789 童 信の口から その言葉が出るとは 驚きです 183 00:12:36,889 --> 00:12:38,858 (信)王宮で 政から聞いたんだ 184 00:12:38,958 --> 00:12:42,261 “六大将軍は 昭王が作った制度だ”って 185 00:12:43,129 --> 00:12:44,263 “制度”… 186 00:12:44,363 --> 00:12:49,368 どうも あなた方は 六大将軍を 少々 誤解しているようですね 187 00:12:50,202 --> 00:12:51,237 誤解? 188 00:12:58,010 --> 00:12:59,345 (斬る音) 189 00:12:59,445 --> 00:13:01,514 (王騎)私たち六大将軍は― 190 00:13:01,981 --> 00:13:07,520 あまたの戦場を駆け抜け あまたの敵を葬ってきました 191 00:13:08,020 --> 00:13:09,522 その結果… 192 00:13:09,989 --> 00:13:14,293 近寄るだけで 敵は平伏し 城を明け渡すほどに― 193 00:13:14,393 --> 00:13:18,998 その6人の武名は 中華全土に響き渡りました 194 00:13:19,398 --> 00:13:22,034 武名が中華全土に… 195 00:13:22,168 --> 00:13:26,172 (王騎)そこで 昭王は 我々が更に動きやすいようにと― 196 00:13:26,272 --> 00:13:28,908 六将制度を作ったのです 197 00:13:29,341 --> 00:13:34,313 つまり 制度の前に ケタ外れに強い我々6人がいた 198 00:13:35,181 --> 00:13:38,450 話は逆です ねっ? 騰 (騰)はっ! 199 00:13:38,551 --> 00:13:41,954 実のないところに制度を作っても 意味がありません 200 00:13:42,254 --> 00:13:45,124 (王騎)童 信… あなたは六大将軍のことを― 201 00:13:45,224 --> 00:13:49,161 “伝説”と言いましたよね? (信)えっ? はい 202 00:13:49,261 --> 00:13:51,931 (王騎)なぜ私たちが伝説なのか 203 00:13:52,031 --> 00:13:55,267 その訳をご存じですか? (信)い… いえ 204 00:13:55,601 --> 00:14:00,873 そうでしょうねえ では 教えてあげましょう ンフッ… 205 00:14:02,408 --> 00:14:07,313 (王騎)確かに 今の秦国にも “将軍”と名の付く人間はいます 206 00:14:07,513 --> 00:14:09,181 しかし 残念ながら― 207 00:14:09,281 --> 00:14:13,886 もはや“六大将軍”の名に 見合うだけの人間が1人もいない 208 00:14:14,220 --> 00:14:19,091 つまり 私たちの後を継ぐだけの 将がいなかったということですよ 209 00:14:19,291 --> 00:14:24,997 しかし 六大将軍の強さは 時を経ても 人々の記憶に残った 210 00:14:25,431 --> 00:14:28,200 だから 私たちは伝説なのです 211 00:14:28,567 --> 00:14:34,640 す… すげえ やっぱり この人は 天下の大将軍だ 212 00:14:35,307 --> 00:14:39,411 それで? 童 信は将軍になりたいのですか? 213 00:14:40,279 --> 00:14:43,616 天下の大将軍に! (王騎)ほう… 214 00:14:44,083 --> 00:14:47,119 この私のところまで 上ってきたいと… 215 00:14:47,386 --> 00:14:48,387 ハッ… 216 00:14:58,664 --> 00:15:00,532 (信・漂)ハァハァ… 217 00:15:02,968 --> 00:15:04,136 (漂)いいな? 信 218 00:15:04,637 --> 00:15:07,072 (漂)俺たちは 天下の大将軍になって 219 00:15:07,172 --> 00:15:08,974 歴史に名を刻むんだ 220 00:15:10,576 --> 00:15:12,444 天下の大将軍… 221 00:15:13,212 --> 00:15:14,146 フフッ… 222 00:15:14,280 --> 00:15:17,149 (信)いや 違う (王騎)うん? 223 00:15:20,519 --> 00:15:22,521 俺は あんたを超える 224 00:15:23,055 --> 00:15:27,326 俺は 天下で最強の大将軍になって 歴史に名を刻むんだ! 225 00:15:31,063 --> 00:15:32,331 アイア~ッ! 226 00:15:32,932 --> 00:15:34,099 フッ… 227 00:15:35,935 --> 00:15:39,338 (王騎)フフッ… フフフフッ… 228 00:15:39,471 --> 00:15:42,508 “天下最強”と来ましたか ココココッ… 229 00:15:42,608 --> 00:15:46,612 どうですか? 騰 (騰)はっ! 度肝(どぎも)を抜かれました 230 00:15:47,112 --> 00:15:51,583 おバカも そこまで突き抜けると 立派な才能ですよ 童 信 231 00:15:51,684 --> 00:15:53,352 ンフフフッ… 232 00:15:53,485 --> 00:15:56,121 いいでしょう 気に入りましたよ 233 00:15:56,221 --> 00:16:00,526 しかし その実現のためには 相当な努力が必要ですよ 234 00:16:00,626 --> 00:16:03,262 死をもいとわぬ努力がね 235 00:16:03,362 --> 00:16:06,265 分かってる だから 将軍のもとに来たんだ 236 00:16:06,632 --> 00:16:10,970 ほう… その覚悟はできていると? (信)当たり前だ 237 00:16:11,270 --> 00:16:15,007 どんなに過酷でもかまわねえ 絶対 やり遂げてみせる! 238 00:16:15,107 --> 00:16:18,477 だから 俺に修行をつけてくれ 王騎将軍! 239 00:16:19,078 --> 00:16:20,079 イヤです 240 00:16:20,212 --> 00:16:22,281 (蹴る音) (信)えっ? 241 00:16:22,448 --> 00:16:25,985 アアーッ! (渕)信どの! 242 00:16:26,118 --> 00:16:28,187 アッ アッ… ウワッ! 243 00:16:29,121 --> 00:16:30,556 アアーッ! 244 00:16:30,656 --> 00:16:33,359 (池に落ちる音) (渕)ハァ… 245 00:16:35,327 --> 00:16:38,998 ハァ… 何しやがる! (渕)お… 王騎将軍 246 00:16:39,465 --> 00:16:42,468 ど… どういうおつもりですか? あんまりです 247 00:16:42,568 --> 00:16:46,638 “どういうおつもり”って 修行ですよ 修行 248 00:16:46,739 --> 00:16:49,608 はぁ… これのどこが修行だというのです? 249 00:16:50,342 --> 00:16:52,611 何を言っているのですか? あなた 250 00:16:52,745 --> 00:16:54,313 ハァハァ… 251 00:16:54,413 --> 00:16:56,515 (騒ぎ声) 252 00:16:57,016 --> 00:17:00,185 (王騎) 修行は 今から始まるのですよ 253 00:17:01,387 --> 00:17:03,122 (信)せ… 戦場 254 00:17:03,789 --> 00:17:06,258 (王騎)ここは 秦国内に いくつか点在する― 255 00:17:06,358 --> 00:17:10,396 無国籍地帯のひとつです (渕)無国籍地帯… 256 00:17:10,596 --> 00:17:14,733 (王騎)作物も育たず 秦国も見捨てた この荒れ野に― 257 00:17:15,067 --> 00:17:21,340 戦で土地を追われた少数部族や 亡国の輩(やから)が流れ込んできた 258 00:17:22,141 --> 00:17:27,746 そして また その中で戦っている この狭い荒野の覇を争って 259 00:17:28,080 --> 00:17:30,649 救いようのないバカ者たちです 260 00:17:32,451 --> 00:17:34,253 (王騎)童 信 (信)ハッ… 261 00:17:34,787 --> 00:17:39,558 この地を平定してみせなさい (信)平定… 262 00:17:39,792 --> 00:17:44,663 (渕)ムチャですよ 平定って… たった1人で何ができるんです? 263 00:17:45,130 --> 00:17:48,067 別に 1人の武など期待していませんよ 264 00:17:48,167 --> 00:17:51,370 何のために 剣を預かったと思っているんです? 265 00:17:52,071 --> 00:17:53,172 あっ あれ? 266 00:17:53,505 --> 00:17:57,242 (王騎)童 信! あなたが落ちた集落の南芭(なんは)族は― 267 00:17:57,342 --> 00:18:01,113 この地にいる10の諸族の中で最弱 268 00:18:01,313 --> 00:18:04,483 人口は 100人といったところでしょうか 269 00:18:04,683 --> 00:18:06,085 100人? 270 00:18:06,485 --> 00:18:10,622 百人将になる前に こいつらを率いて戦えってのか? 271 00:18:10,722 --> 00:18:14,259 それが 王騎流の修行か! 272 00:18:15,127 --> 00:18:18,597 (南芭族たち)破られたぞ! (老人)く… 来るぞ! 273 00:18:18,797 --> 00:18:21,500 あの防衛線… 老人と女? 274 00:18:22,267 --> 00:18:25,604 (老人A)命に代えても守り抜け! ここは我らの土地! 275 00:18:25,737 --> 00:18:27,206 (敵兵たち)オリャー! 276 00:18:28,841 --> 00:18:31,310 (悲鳴) 277 00:18:32,711 --> 00:18:35,180 王騎将軍! (王騎)フフッ… 278 00:18:35,447 --> 00:18:38,784 (公(こう))おっ母! おっ母! おっ母! (母親)公! 279 00:18:39,518 --> 00:18:42,521 ハッ… ダメ! イヤーッ! (公)おっ母! おっ母! 280 00:18:43,222 --> 00:18:45,124 (蹴る音) (信)バカ野郎! 281 00:18:45,324 --> 00:18:47,693 (敵兵)うん? なんだ てめえは! 282 00:18:50,295 --> 00:18:53,232 じいさんらは 5人1組になって 敵1人をやれ! 283 00:18:53,332 --> 00:18:56,201 女は 下がった所から 長槍(ながやり)で援護だ! 284 00:18:57,436 --> 00:19:01,173 そこのあなた 童 信に伝えておきなさい 285 00:19:01,273 --> 00:19:04,543 “平定が終わったら 私が修行をつけてやる”と 286 00:19:04,643 --> 00:19:08,213 ええっ? 私も下に? (王騎)おイヤですか? 287 00:19:08,747 --> 00:19:14,219 なんでしたら あなたも 童 信同様 私が蹴り落としてあげますが 288 00:19:14,353 --> 00:19:17,222 い… いえ… 自分で下ります 289 00:19:17,523 --> 00:19:20,459 (王騎)もっとも あの程度の敵で苦戦するようでは 290 00:19:20,559 --> 00:19:24,630 修行も何もありませんけどねえ フフフフッ… 291 00:19:24,830 --> 00:19:27,699 わ… 分かりました 伝えます 292 00:19:30,469 --> 00:19:31,837 (老人)ウワッ! (信)うん? 293 00:19:32,171 --> 00:19:33,539 (老人)ウワッ! 294 00:19:34,640 --> 00:19:35,507 ヤッ! 295 00:19:35,641 --> 00:19:37,342 (刺さる音) (敵兵)ウッ! 296 00:19:38,177 --> 00:19:41,513 焦るな! 5人で1人を取り囲めばいいんだ! 297 00:19:41,613 --> 00:19:42,614 (老人B)は… はい 298 00:19:42,748 --> 00:19:44,550 (敵兵)ウオーッ! (信)ヤッ! 299 00:19:44,650 --> 00:19:48,587 ここは俺が防ぐ! その隙に柵を直すんだ! 300 00:19:50,522 --> 00:19:52,891 (敵兵)一斉にかかれ! (騒ぎ声) 301 00:19:53,225 --> 00:19:56,562 かかってきやがれ 雑魚どもが! 302 00:19:56,929 --> 00:19:58,664 アイア~ッ! 303 00:19:59,932 --> 00:20:01,967 ヤーッ! (斬る音) 304 00:20:04,503 --> 00:20:07,673 こいつら みんな 年寄りと女と子供じゃねえか 305 00:20:07,773 --> 00:20:11,777 俺はな 自分より弱いヤツを いたぶるヤツは大嫌(でえきれ)えなんだ! 306 00:20:12,277 --> 00:20:15,781 (信)覚悟しろ! (敵兵)こ… こいつ バケモノだ! 307 00:20:15,914 --> 00:20:17,583 (敵兵たち)ウワーッ! 308 00:20:19,785 --> 00:20:21,887 (渕) 皆さん! 何をしているんです? 309 00:20:21,987 --> 00:20:25,791 今が反撃の好機です! (老人)あの… あなたは? 310 00:20:25,924 --> 00:20:30,395 私は渕! あの信どのの… あ~… 311 00:20:30,696 --> 00:20:34,399 そう! 副官です! (老人たち)副官どの? 312 00:20:34,499 --> 00:20:37,436 はい… こまごまと 説明している暇はありません 313 00:20:37,536 --> 00:20:40,806 さあ 私に続いてください (老人B)へ… へい 314 00:20:40,939 --> 00:20:44,409 (老人B)皆の衆 いくぞい! (老人たち)オーッ! 315 00:20:44,543 --> 00:20:45,711 (斬る音) 316 00:20:45,944 --> 00:20:49,348 うん? お前ら… 渕さんも! 317 00:20:49,548 --> 00:20:51,416 いいぞ! 俺に続け! 318 00:20:51,550 --> 00:20:53,819 (老人たち)ウオーッ! 319 00:20:58,724 --> 00:20:59,625 うん? 320 00:21:00,325 --> 00:21:04,396 (暁定(ぎょうてい))てめえら! 年寄りと 女相手に なに てこずってんだ! 321 00:21:04,496 --> 00:21:05,964 (敵兵)お… お頭… 322 00:21:06,265 --> 00:21:09,034 バケモンみてえな小僧が現れて… (暁定)でえ? 323 00:21:10,969 --> 00:21:14,806 フッ… おっさんが親玉らしいな 324 00:21:14,906 --> 00:21:18,443 こんな小僧にやられただ? バカ野郎が! 325 00:21:18,577 --> 00:21:19,945 デエ~ッ! 326 00:21:20,279 --> 00:21:23,782 てめえら やかましいんだよ! 静かにしやがれ! 327 00:21:24,916 --> 00:21:26,551 気をつけてくだされ 328 00:21:26,652 --> 00:21:30,822 あの男は暁定といって ここいらいちばんの暴れ者ですじゃ 329 00:21:30,922 --> 00:21:35,060 いちばんの暴れ者? 声が でけえだけのバカじゃねえのか? 330 00:21:35,661 --> 00:21:40,666 小僧! 今 何か言ったな? (信)耳だけは いいみたいだな 331 00:21:40,832 --> 00:21:42,901 ほざくのも今のうちだ 332 00:21:43,001 --> 00:21:45,937 デエ~ッ! デエッ! 333 00:21:47,039 --> 00:21:49,341 野郎… 口先だけじゃねえ 334 00:21:49,441 --> 00:21:51,743 しかも こんな槍じゃ どうしようもねえな 335 00:21:51,877 --> 00:21:52,878 よし! 336 00:21:53,879 --> 00:21:55,447 トリャー! 337 00:21:55,580 --> 00:21:56,748 (斬る音) 338 00:21:58,984 --> 00:21:59,851 (刺す音) 339 00:21:59,985 --> 00:22:01,687 (信)ンンッ! 340 00:22:02,721 --> 00:22:03,889 ウウッ! 341 00:22:03,989 --> 00:22:06,591 こんなもんで勝ったと思ったか? 342 00:22:06,692 --> 00:22:09,094 (信)しまった… 浅かったか 343 00:22:09,394 --> 00:22:11,596 死ね 小僧! 344 00:22:11,963 --> 00:22:12,831 (刺す音) ウッ! 345 00:22:13,432 --> 00:22:15,934 き… 貴様ら… アアッ! 346 00:22:16,468 --> 00:22:19,638 い… 今だ! 突け! (老人たち)ウオーッ! 347 00:22:19,838 --> 00:22:21,940 (暁定)バ… バカな! 348 00:22:23,842 --> 00:22:25,844 (老人たち)今じゃ! (女性たち)ヤーッ! 349 00:22:27,079 --> 00:22:29,347 (敵兵たち)ウワーッ! 350 00:22:29,481 --> 00:22:31,650 信どの! (信)ああ 351 00:22:32,084 --> 00:22:34,753 敵は逃げ出した! この機を逃(のが)すな! 352 00:22:35,020 --> 00:22:38,090 みんな 俺に続け! 敵を蹴散らすぞ! 353 00:22:38,390 --> 00:22:39,925 (南芭族たち)オーッ! 354 00:22:40,025 --> 00:22:45,363 (王騎) ココココッ… 初戦とはいえ 敵が弱すぎましたかねえ? 騰 355 00:22:45,664 --> 00:22:48,133 はっ! 手応えがなさすぎます 356 00:22:48,433 --> 00:22:50,769 フフフッ… まあ これからです 357 00:22:51,136 --> 00:22:56,775 童 信… まずは そこで学びなさい 率いることの難しさと― 358 00:22:57,075 --> 00:23:00,078 集団で戦うことの強さを 359 00:23:00,946 --> 00:23:03,782 王騎将軍 待ってろよ 360 00:23:04,416 --> 00:23:07,786 俺は必ず この地を平定してやる! 361 00:23:11,089 --> 00:23:14,025 ♪~ 362 00:24:33,905 --> 00:24:38,610 ~♪ 363 00:24:41,012 --> 00:24:46,885 (昌文君) 1人だけいる 攻めと守りの 強さを兼ね備えた最強の武将が 364 00:24:47,185 --> 00:24:48,687 (ナレーター)秦国最大の危機 365 00:24:48,787 --> 00:24:51,823 沈黙を破り 眠れる“怪鳥”が動きだす 366 00:24:51,923 --> 00:24:53,859 次回 “任命”