1 00:00:03,436 --> 00:00:07,173 (ナレーター)蒙武(もうぶ)たちからの連絡が 途絶えたことを懸念した王騎(おうき)は― 2 00:00:07,474 --> 00:00:13,146 配下の兵を急がせて 進軍し ついに 自ら 敵の本陣を捕らえた 3 00:00:14,781 --> 00:00:20,053 だが そこには 蒙武たちの姿も 敵の影もなかった 4 00:00:24,391 --> 00:00:28,161 そのころ 龐煖(ほうけん)を追って 山中に入った蒙武たちは― 5 00:00:28,261 --> 00:00:32,665 伏兵の攻撃を受けて 窮地に陥っていたのである 6 00:00:34,501 --> 00:00:37,237 本陣を捨てた趙(ちょう)軍が 蒙武たちに― 7 00:00:37,337 --> 00:00:40,673 とどめを刺そうとしていることを 察知した王騎は― 8 00:00:41,241 --> 00:00:43,743 直ちに あとを追った 9 00:00:52,452 --> 00:00:59,359 だが この危急のときにも 王騎は ある違和感を覚えていた 10 00:00:59,793 --> 00:01:03,363 (王騎)やはり かすかに策略の気配を感じます 11 00:01:06,066 --> 00:01:10,403 しかし 現在の趙軍の配置と その戦い方から考えると― 12 00:01:10,503 --> 00:01:14,574 この状況から 大規模な展開を することは ありえません 13 00:01:16,109 --> 00:01:19,779 それでも なお 私を脅かすとしたら… 14 00:01:20,647 --> 00:01:25,452 張り巡らされた策略は 恐ろしく深い 15 00:01:26,586 --> 00:01:29,589 (ナレーター)時は紀元前 春秋戦国時代 16 00:01:29,689 --> 00:01:33,560 名もなき存在から 百人隊の将にまでなった少年 信(しん)は 17 00:01:33,660 --> 00:01:38,598 激戦の真っただ中で活躍を続け 秦国軍を優勢に導いた 18 00:01:38,865 --> 00:01:42,368 だが今 ついに姿を現した敵の総大将は― 19 00:01:42,469 --> 00:01:45,271 想像を絶する存在であった 20 00:01:45,371 --> 00:01:49,409 王騎との因縁を持つという その男の名は“龐煖” 21 00:01:49,509 --> 00:01:53,379 戦局は いよいよ 大きく動きだす 22 00:01:54,347 --> 00:01:57,684 ♪~ 23 00:03:16,763 --> 00:03:22,468 ~♪ 24 00:03:32,579 --> 00:03:36,583 (政(せい))俺に伝えねばならぬこととは 何だ? 楊端和(ようたんわ) 25 00:03:37,417 --> 00:03:42,522 (楊端和)政… お前の弟 成蟜(せいきょう)の反乱を共に戦い 26 00:03:42,622 --> 00:03:44,824 鎮めてから約1年 27 00:03:44,924 --> 00:03:48,595 我らは山の世界に戻り 戦に明け暮れた 28 00:03:48,995 --> 00:03:53,333 (楊端和)その結果 我が勢力は かつてなく強大になり 29 00:03:53,433 --> 00:03:58,438 その及ぶ範囲は 北の騎馬民族と ぶつかる所まで広がった 30 00:03:58,538 --> 00:04:00,006 北の騎馬民族… 31 00:04:00,907 --> 00:04:03,509 匈奴(きょうど)か (楊端和)そうだ 32 00:04:09,616 --> 00:04:12,285 匈奴たち 北の騎馬民族は― 33 00:04:12,385 --> 00:04:16,422 これまで戦ってきた山の民とは ワケが違う 34 00:04:17,290 --> 00:04:19,726 (楊端和) 彼らは その戦闘能力の高さ― 35 00:04:19,826 --> 00:04:24,397 戦術に対する理解の深さ 軍の規模の大きさ… 36 00:04:24,497 --> 00:04:27,533 どれを取ってもケタ違いの 戦闘民族だ 37 00:04:28,268 --> 00:04:29,569 承知している 38 00:04:29,669 --> 00:04:35,842 だから ヤツらの勢力範囲に 国境を接している秦(しん) 趙 燕(えん)の各国は 39 00:04:35,942 --> 00:04:40,346 そこに延々と続く城を築いて 防衛に努めている 40 00:04:40,613 --> 00:04:42,582 その匈奴を討つべく― 41 00:04:42,682 --> 00:04:46,753 我らは総力8万の軍を挙げて 彼らの地に攻め入った 42 00:04:48,388 --> 00:04:51,391 だが お前たちは 今ここにいる 43 00:04:51,624 --> 00:04:54,327 …ということは 匈奴を討ったのか? 44 00:04:54,627 --> 00:04:58,064 フッ… いや 討てなかった 45 00:04:58,698 --> 00:05:01,801 (昌文君(しょうぶんくん))討てなかったとは? では 敗れたと? 46 00:05:01,901 --> 00:05:03,569 敗れたわけではない 47 00:05:04,070 --> 00:05:08,074 匈奴軍の主力が 集まっているという地へ赴いたが 48 00:05:08,374 --> 00:05:09,976 敵がいなかったのだ 49 00:05:10,576 --> 00:05:12,979 敵がいなかった? 50 00:05:13,746 --> 00:05:18,384 我らは そこで恐ろしいものを見た それは… 51 00:05:18,518 --> 00:05:20,687 (カラスの鳴き声) 52 00:05:20,787 --> 00:05:24,891 (楊端和) 10万をはるかに超える匈奴の屍(しかばね)だ 53 00:05:25,458 --> 00:05:28,961 10万を超える屍… 54 00:05:29,762 --> 00:05:34,901 そなたたち山の民が着く前に 何者かが匈奴を討ったのか 55 00:05:35,868 --> 00:05:39,472 だが 何者が… ほかの騎馬民族か? 56 00:05:39,939 --> 00:05:42,608 (昌文君) ひと口に“北の騎馬民族”というが 57 00:05:42,709 --> 00:05:45,044 実際には 月氏(げつし) 東胡(とうこ) 匈奴など― 58 00:05:45,344 --> 00:05:48,915 さまざまな民族が 覇権を争っていると聞く 59 00:05:49,482 --> 00:05:53,920 (楊端和)初めは 私も そう思った しかし 違ったのだ 60 00:05:54,554 --> 00:05:56,989 10万を超える匈奴を討ったのは… 61 00:05:58,491 --> 00:05:59,926 趙の軍勢だった 62 00:06:00,560 --> 00:06:03,129 ハッ… (昌文君)なに? 63 00:06:03,763 --> 00:06:06,132 (楊端和) 我らが匈奴の屍を見たのは― 64 00:06:06,432 --> 00:06:11,938 趙の北の国境を守る軍事上の要 雁門(がんもん)という城の近く 65 00:06:12,371 --> 00:06:17,777 つまり 北に派遣された趙の軍勢が 匈奴の地に攻め入り 打ちのめした 66 00:06:18,444 --> 00:06:20,546 …ということだ 67 00:06:20,747 --> 00:06:22,682 (机をたたく音) ありえぬ! 68 00:06:23,015 --> 00:06:27,153 我々は 趙の都 邯鄲(かんたん)に 多くの諜報員を送り込んでいる 69 00:06:27,720 --> 00:06:32,558 (昌文君)たとえ北の端でも 趙が10万もの大軍と戦を行ったなら 70 00:06:32,658 --> 00:06:35,161 この咸陽(かんよう)にも知らせが入るはずだ 71 00:06:35,995 --> 00:06:40,666 だろうな だが お前たちは現に知らなかった 72 00:06:40,867 --> 00:06:43,770 恐ろしいことだと思わぬか? 政 73 00:06:44,937 --> 00:06:47,507 (楊端和) なぜ お前たちは知らぬと思う? 74 00:06:47,940 --> 00:06:50,777 趙が情報を封鎖しているからだ 75 00:06:51,010 --> 00:06:52,645 何のために? 76 00:06:52,979 --> 00:06:57,483 (政)北に 匈奴を討つほどの 強力な軍がいることを隠すため 77 00:06:57,850 --> 00:07:01,187 隠して どうする? (政)隠して… 78 00:07:02,188 --> 00:07:03,723 ハッ… 79 00:07:05,625 --> 00:07:08,694 隠しておいて どうする? 政 80 00:07:09,495 --> 00:07:10,930 (政)隠しておいて… 81 00:07:11,731 --> 00:07:17,170 (政)今 展開されている 秦 趙 両国の戦に参入させる 82 00:07:17,470 --> 00:07:22,608 (楊端和)もし今 秦 趙 両軍の 力が拮抗(きっこう)しているとしたら 83 00:07:22,708 --> 00:07:27,113 この新たな軍の出現で 戦は一気に決着がつくだろう 84 00:07:27,980 --> 00:07:30,750 無論 その結果は… 85 00:07:31,017 --> 00:07:33,085 (机をたたく音) そんなバカな! 86 00:07:33,920 --> 00:07:38,090 (楊端和) その軍が南に向かうというのは あくまで推測だが 87 00:07:38,791 --> 00:07:40,893 もし事実だとしたら― 88 00:07:40,993 --> 00:07:45,097 それを考え 実行している者は 恐ろしい策略家だ 89 00:07:45,832 --> 00:07:50,002 (楊端和)そして 趙軍を指揮して 匈奴を討った男も 90 00:07:52,738 --> 00:07:56,075 あのとき 匈奴の屍を見て驚いたのは― 91 00:07:56,175 --> 00:07:59,178 数の多さではなく 殺され方だ 92 00:07:59,712 --> 00:08:03,883 抵抗した形跡もなく 一方的に殺されていた 93 00:08:04,517 --> 00:08:09,622 あれは武の力ではなく 策略によって敗れた結果だ 94 00:08:10,556 --> 00:08:14,727 同じ人物の仕業か? (楊端和)十分 考えられる 95 00:08:14,827 --> 00:08:18,831 僅かに生き残った戦士から 聞き出した その男の名は… 96 00:08:19,665 --> 00:08:21,033 ハッ… (昌文君)ンンッ… 97 00:08:27,807 --> 00:08:28,975 (楊端和)“李牧(りぼく)” 98 00:08:29,942 --> 00:08:32,645 (馬の駆ける音) 99 00:08:32,745 --> 00:08:33,946 (李牧)来ましたか 100 00:08:34,280 --> 00:08:38,751 (貂(てん))ハッ… 何だ? この音 (蒙毅(もうき))まさか… 101 00:08:41,888 --> 00:08:42,755 (貂)ハッ… 102 00:08:46,025 --> 00:08:49,896 (貂)あれは… 趙の騎馬隊だ! 103 00:08:51,130 --> 00:08:53,666 なぜ こんな所に? 104 00:09:03,209 --> 00:09:07,013 (魏加(ぎか)) お迎えに上がりました 李牧さま 105 00:09:09,215 --> 00:09:13,119 あ… あれは… (李牧)魏加どの ご苦労さまです 106 00:09:14,654 --> 00:09:15,988 (李牧)フフッ… 107 00:09:24,830 --> 00:09:26,132 ダマしたのか? カイネ! 108 00:09:27,333 --> 00:09:31,203 結構いいヤツだと思ってたのに 敵だったなんて… 109 00:09:34,340 --> 00:09:35,341 (殴る音) 110 00:09:35,942 --> 00:09:38,277 (カイネ) 子供のケンカみたいなこと言うな 111 00:09:38,578 --> 00:09:41,247 今 この地で 行われているのは戦だぞ 112 00:09:42,315 --> 00:09:44,350 殺すのか? 僕たちを 113 00:09:44,951 --> 00:09:46,285 安心しろ 114 00:09:46,586 --> 00:09:50,923 李牧さまは 戦に 直接 関わりのない者を殺(あや)めたりはしない 115 00:09:51,190 --> 00:09:54,360 戦が終わりしだい お前たちは解放される 116 00:09:55,127 --> 00:09:57,964 (カイネ) じゃあな 河了貂(かりょうてん) ここでお別れだ 117 00:09:58,798 --> 00:10:03,603 お前が本当に軍師なったら また どこかの戦場で会うかもな 118 00:10:03,869 --> 00:10:07,206 もちろん 敵として (貂)クッ… 119 00:10:08,040 --> 00:10:12,778 あっ それと お前がくれた食べ物 おいしかったぞ 120 00:10:12,878 --> 00:10:14,380 (蒙毅)待て! (カイネ)うん? 121 00:10:14,714 --> 00:10:17,216 ひとつだけ教えてくれ カイネ 122 00:10:17,316 --> 00:10:21,253 李牧とは何者なんだ? この戦と どう関わっている? 123 00:10:21,854 --> 00:10:23,723 質問が2つだな 124 00:10:24,924 --> 00:10:28,194 いいだろう 1つ目だけ教えてやる 125 00:10:28,861 --> 00:10:31,397 趙の“三大天”というものを 知っているか? 126 00:10:31,864 --> 00:10:36,736 もちろん知っている 藺相如(りんしょうじょ) 趙奢(ちょうしゃ) 廉頗(れんぱ)… 127 00:10:37,003 --> 00:10:42,408 かつて我が秦国の六大将軍とも 激しく戦った偉大な英雄たちだ 128 00:10:43,275 --> 00:10:46,846 (蒙毅)だが 藺相如も趙奢も 既に この世になく 129 00:10:46,946 --> 00:10:51,350 廉頗は魏に亡命して もはや三大天など存在しないはず 130 00:10:52,051 --> 00:10:54,220 なぜ そんな過去の話を… 131 00:10:54,687 --> 00:10:55,688 ハッ… 132 00:10:56,088 --> 00:10:59,659 確かに かつての三大天は もういない 133 00:10:59,759 --> 00:11:04,230 だが 新たな三大天が 生まれつつあるとしたら? 134 00:11:04,930 --> 00:11:07,366 まさか 李牧が… 135 00:11:10,970 --> 00:11:12,304 それだよ 136 00:11:24,917 --> 00:11:28,854 (ナレーター)趙軍本陣が 置かれていた所から 南東の方角に 137 00:11:28,954 --> 00:11:31,190 変わった地形の場所があった 138 00:11:31,991 --> 00:11:35,861 大きく開けた平地を 切り立った断崖が 三方から― 139 00:11:35,961 --> 00:11:38,998 釣り鐘のような形に 囲っているのである 140 00:11:39,331 --> 00:11:44,737 その中で 断崖の麓に追い込まれ 包囲を受けている軍があった 141 00:11:45,471 --> 00:11:50,810 包囲しているのは 趙軍の中核を成す趙荘(ちょうそう)軍1万2,000 142 00:11:51,377 --> 00:11:54,313 無論 その本陣には趙荘と… 143 00:11:55,047 --> 00:11:56,849 龐煖がいた 144 00:11:58,250 --> 00:12:02,121 一方 包囲されているのは 蒙武 隆国(りゅうこく)軍 145 00:12:02,321 --> 00:12:05,958 ここに至るまでに 分断され 攻撃され続けた彼らは― 146 00:12:06,058 --> 00:12:08,127 既に1,000騎未満 147 00:12:08,761 --> 00:12:12,932 残った者も 全員が傷つき 疲れ切っていた 148 00:12:13,466 --> 00:12:16,135 (隆国)活路が見いだせぬ 149 00:12:16,836 --> 00:12:19,138 背後は断崖で 逃げ道はなく 150 00:12:20,005 --> 00:12:21,807 敵を突破しようにも― 151 00:12:21,907 --> 00:12:27,146 兵たちには もちろん 蒙武にさえ力が残っておらぬ 152 00:12:28,347 --> 00:12:31,050 もはや これまでか… 153 00:12:33,085 --> 00:12:33,953 (隆国)うん? 154 00:12:34,086 --> 00:12:35,955 (ざわめき) 155 00:12:38,958 --> 00:12:39,859 これは… 156 00:12:43,195 --> 00:12:46,966 (趙荘)来ましたぞ 龐煖さま 157 00:12:47,967 --> 00:12:48,968 (龐煖)うん? 158 00:13:03,983 --> 00:13:07,887 (ナレーター) 秦 趙 両国の戦が始まって5日 159 00:13:08,354 --> 00:13:12,291 ついに 両軍の大将同士が対峙(たいじ)した 160 00:13:20,199 --> 00:13:22,535 (王騎)ンフフフッ… 161 00:13:23,235 --> 00:13:28,174 (王騎)ここに至るまでに 随分 時間が かかりましたね 162 00:13:30,376 --> 00:13:31,377 (王騎)摎(きょう)… 163 00:13:42,354 --> 00:13:47,059 ウオーッ! 164 00:13:48,861 --> 00:13:49,828 (斬る音) 165 00:13:49,962 --> 00:13:51,830 ウオーッ! 166 00:13:52,097 --> 00:13:54,099 アッ… アアッ… 167 00:13:55,100 --> 00:13:58,837 (王騎)あなたも 待ちわびたでしょう? 龐煖 168 00:13:59,271 --> 00:14:02,942 5日… いや 9年 169 00:14:03,475 --> 00:14:04,543 さて! 170 00:14:06,111 --> 00:14:09,114 (王騎) 決着をつけるとしましょうか 171 00:14:15,888 --> 00:14:19,124 (渕(えん))いよいよですね 信どの (信)ああ 172 00:14:21,093 --> 00:14:22,928 大天旗を掲げよ! 173 00:14:23,062 --> 00:14:28,234 (鬨(とき)の声) 174 00:14:28,367 --> 00:14:31,136 (鬨の声) 175 00:14:31,637 --> 00:14:34,540 いきなり何だ? あいつら 176 00:14:35,207 --> 00:14:37,643 (沛浪(はいろう))あの旗は大天旗! 177 00:14:38,644 --> 00:14:41,347 (沛浪)あそこに 趙の三大天がいるってのか? 178 00:14:41,480 --> 00:14:44,450 (鬨の声) 179 00:14:44,550 --> 00:14:49,955 (鬨の声) 180 00:14:50,189 --> 00:14:54,326 (騰(とう))にわか三大天でも その名の効果はあるようですね 181 00:14:54,526 --> 00:14:56,962 フフフッ… 当然でしょう 182 00:14:57,429 --> 00:15:01,634 “三大天”の名は 人々の心に刻まれているのです 183 00:15:01,934 --> 00:15:05,671 私たち秦国の六大将軍とも 互角に渡り合った― 184 00:15:05,971 --> 00:15:09,375 あの3人の輝かしい戦歴と共にね 185 00:15:10,075 --> 00:15:15,581 (王騎) その記憶を呼び覚ます大天旗が 翻れば 士気は跳ね上がりますよ 186 00:15:16,315 --> 00:15:21,086 では こちらも 六大将軍の旗“六将旗”を 187 00:15:21,186 --> 00:15:25,391 (王騎)そんな物は ありませんよ 騰 ココココッ… 188 00:15:26,058 --> 00:15:30,396 懐かしいですねえ あの旗を掲げた軍と戦うのは 189 00:15:31,130 --> 00:15:36,402 懐かしいついでです 久々にアレをやっておきましょうか 190 00:15:38,304 --> 00:15:40,406 (信)なんか やべえぞ! 191 00:15:41,240 --> 00:15:45,945 完全に けおされちまってる なんとかして こっちの勢いを… 192 00:15:46,045 --> 00:15:47,413 (歓声) ハッ… 193 00:15:48,213 --> 00:15:52,418 何だ? この声は こっちの陣地から聞こえてくるぞ 194 00:15:54,653 --> 00:15:57,022 (歓声) 195 00:15:59,158 --> 00:16:01,327 (歓声) 196 00:16:03,462 --> 00:16:05,331 (歓声) 197 00:16:05,464 --> 00:16:11,337 (歓声) 198 00:16:11,470 --> 00:16:13,539 (信たち)アア… 199 00:16:29,588 --> 00:16:32,658 (歓声) 200 00:16:32,992 --> 00:16:38,397 フフフフッ… 久々に聞きましたよ この声を 201 00:16:38,497 --> 00:16:39,665 さ~て… 202 00:16:40,733 --> 00:16:43,736 それでは 早速 始めましょうか 203 00:16:50,576 --> 00:16:54,013 (政) こたびの趙との戦には 謎があった 204 00:16:55,347 --> 00:16:57,783 三大天亡きあとの趙にあって 205 00:16:58,083 --> 00:17:02,788 大軍を率いて 我が秦国に 攻め入ってきたのは何者なのか 206 00:17:03,789 --> 00:17:08,494 やがて伝わってきた 趙軍 総大将の名は龐煖 207 00:17:09,194 --> 00:17:13,265 だが その龐煖は お前が語っていたとおり― 208 00:17:13,365 --> 00:17:18,404 “純粋な武の結晶”であり 人を率いるたぐいの者ではなかった 209 00:17:19,471 --> 00:17:24,576 そのような男に 一国の 軍の総大将が務まるとは思えぬ 210 00:17:25,444 --> 00:17:29,481 ただし 楊端和が 知らせてくれた李牧という男が― 211 00:17:29,581 --> 00:17:32,351 影で軍を動かしているとすれば… 212 00:17:33,185 --> 00:17:35,120 (昌文君)謎は解けますな 213 00:17:35,454 --> 00:17:39,391 だが もし そうだとすると… (昌文君)うん? 214 00:17:40,459 --> 00:17:43,595 (政)李牧 尋常な男ではない 215 00:17:44,563 --> 00:17:47,666 10万を超える匈奴を 討ち果たす力を持ちながら― 216 00:17:47,766 --> 00:17:52,304 姿を隠して 秦軍に襲いかかる時を 見計らっている 217 00:17:53,105 --> 00:17:55,574 なぜ そこまで策略を弄する? 218 00:17:56,341 --> 00:17:59,278 李牧のねらいは 一体 何なのだ? 219 00:18:00,813 --> 00:18:07,252 では まずは こちらに お相手願いましょうか 趙荘さん 220 00:18:08,587 --> 00:18:12,357 (士官) 騎馬隊 出陣! 騰副官に続け! 221 00:18:15,327 --> 00:18:17,463 (趙荘の副官) 王騎軍の騎馬隊 来ます! 222 00:18:18,163 --> 00:18:20,165 弓兵 構えよ! 223 00:18:20,699 --> 00:18:22,668 (部隊長1)弓兵 構えい! 224 00:18:25,104 --> 00:18:26,171 (部隊長1)射(う)て! 225 00:18:28,207 --> 00:18:28,874 (信たち)ハッ… 226 00:18:29,541 --> 00:18:32,711 右へ かわす (士官)右方旋回! 227 00:18:38,684 --> 00:18:42,387 (部隊長1)左に向かったぞ! そちらでも矢を放て! 228 00:18:42,821 --> 00:18:45,190 (部隊長2) 間に合わぬ! 懐に入られた! 229 00:18:45,457 --> 00:18:46,892 (部隊長2)歩兵 構えよ! 230 00:18:52,231 --> 00:18:53,198 (歩兵たち)アア… 231 00:18:53,332 --> 00:18:54,900 (突進する音) 232 00:18:55,434 --> 00:18:56,535 入った! 233 00:18:57,603 --> 00:19:01,473 (信) けど とんでもなく それた所に 入っちまったぞ あの副官 234 00:19:02,341 --> 00:19:06,778 (王騎) フフフッ… あれでいいんですよ 騰の狙いどおりです 235 00:19:08,547 --> 00:19:09,715 (斬る音) 236 00:19:10,382 --> 00:19:15,921 (王騎)さあ! 次は あなたたち歩兵の出番ですよ 童 信 237 00:19:17,289 --> 00:19:21,160 大仕事が待っています (信)えっ? 238 00:19:22,461 --> 00:19:23,629 (突き飛ばす音) 239 00:19:24,429 --> 00:19:27,733 (伝令)趙荘さま! 左の軍より 救援の要請です! 240 00:19:28,367 --> 00:19:31,737 突入した王騎軍 騎馬隊の 勢いが止まりません! 241 00:19:32,237 --> 00:19:36,742 慌てるな 横に敷いた陣は 貫かれることを防ぐのが定石 242 00:19:37,376 --> 00:19:40,379 (趙荘)横の部隊を 敵前方に回して補強せよ! 243 00:19:41,547 --> 00:19:44,550 (士官)騰副官! 奥に厚みを作られました! 244 00:19:46,451 --> 00:19:50,956 (騰)横に展開する 敵の弓兵を始末するぞ 245 00:19:53,892 --> 00:19:56,562 (王騎)頼みましたよ (信たち)ハッ… 246 00:19:57,296 --> 00:19:59,198 歩兵の皆さん 247 00:19:59,698 --> 00:20:01,567 (王騎)全軍 突撃! 248 00:20:01,700 --> 00:20:03,869 (鬨の声) 249 00:20:04,203 --> 00:20:06,271 突撃だー! 250 00:20:07,272 --> 00:20:11,610 (趙荘の副官) 趙荘さま! 王騎軍の右側の陣から 歩兵が前進してきます 251 00:20:12,444 --> 00:20:14,780 (趙荘)王騎め… 我が軍の左側が― 252 00:20:14,880 --> 00:20:18,550 守備の要であることを 見抜いて 攻めてきたか 253 00:20:18,850 --> 00:20:22,721 まずは この本陣を 守る盾を奪う算段 254 00:20:22,821 --> 00:20:26,425 だが 先ほどの騎馬隊で 楔(くさび)を打ったつもりならば― 255 00:20:26,525 --> 00:20:27,993 考えが甘いぞ! 256 00:20:28,727 --> 00:20:33,999 左の全軍 防御体勢! 1歩も下がらず 敵を跳ね返せ! 257 00:20:35,500 --> 00:20:40,606 (部隊長2)来るぞ! 前の歩兵は 密集して 敵の突撃に備えよ! 258 00:20:41,240 --> 00:20:43,809 (部隊長2) 後ろの弓兵は弓を構えい! 259 00:20:44,243 --> 00:20:46,511 そろそろ矢が来るぞ! 260 00:20:46,645 --> 00:20:47,913 (部隊長2)射て! 261 00:20:48,413 --> 00:20:51,617 今だ! 飛信(ひしん)隊 左に旋回だ! 262 00:20:51,883 --> 00:20:53,619 ウオーッ! 263 00:20:53,919 --> 00:20:57,022 (信)足を止めるな! 走れ 走れ! 264 00:20:59,458 --> 00:21:03,462 (趙荘の副官)あの歩兵たち 本陣に向かってくるぞ 265 00:21:04,529 --> 00:21:07,633 (趙荘の副官) 王騎のねらいは 最初から この本陣か 266 00:21:08,000 --> 00:21:11,937 だが 敵に横を見せれば 格好の矢の的だ 267 00:21:12,738 --> 00:21:16,742 矢が少ないぞ 左の軍の弓兵は何をしているのだ! 268 00:21:22,314 --> 00:21:24,650 (趙荘) バカにしているのか? 王騎 269 00:21:25,284 --> 00:21:29,521 いきなり本陣を攻めて成功するなら 誰でも そうする 270 00:21:29,621 --> 00:21:32,891 それが難しいから 周囲から攻めていくのだ 271 00:21:33,458 --> 00:21:37,429 逆に 虚をついて 本陣を狙ったつもりかもしれぬが 272 00:21:37,529 --> 00:21:40,966 歩兵の足で その奇襲は通用せぬ! 273 00:21:41,867 --> 00:21:46,772 (趙荘)左の軍は守備の要… だが 待ち受けるだけが守備ではないぞ 274 00:21:47,773 --> 00:21:53,078 歩兵隊 突撃! 王騎軍 歩兵隊の横腹を食い破れ! 275 00:21:53,412 --> 00:21:55,480 (鬨の声) 276 00:21:58,984 --> 00:22:01,687 よし! 敵の歩兵隊を分断したぞ 277 00:22:04,956 --> 00:22:06,591 (渕)信どの! 278 00:22:06,925 --> 00:22:09,661 敵が動いてきましたな 279 00:22:09,761 --> 00:22:14,399 ああ! 全部 王騎将軍の作戦どおりだ! 280 00:22:15,100 --> 00:22:18,337 (信)大仕事? (王騎)陽動です 281 00:22:18,437 --> 00:22:22,407 この場合 囮(おとり)と言ったほうが 分かりやすいでしょうか 282 00:22:23,575 --> 00:22:27,079 (王騎)敵の陣形を崩すのに 最も手早い方法は― 283 00:22:27,379 --> 00:22:30,015 敵に自ら動いてもらうことです 284 00:22:30,782 --> 00:22:35,020 俺たちに囮になって 敵をおびき出せってことか? 285 00:22:35,487 --> 00:22:38,623 多くの血を 流すことになると思いますが 286 00:22:38,724 --> 00:22:41,827 そうでなくては 相手も出てきません 287 00:22:42,728 --> 00:22:47,432 (信)多くの血… 今更 血を流すことを恐れたりはしねえが 288 00:22:47,666 --> 00:22:49,835 俺たち歩兵が全員 囮になって 289 00:22:49,935 --> 00:22:53,605 一体 誰が 実際に敵の本陣を攻撃するんだ? 290 00:22:53,705 --> 00:22:57,876 (王騎)フフフフッ… 決まっているでしょう 291 00:23:07,052 --> 00:23:09,421 (王騎)私ですよ! 292 00:23:11,590 --> 00:23:17,896 ♪~ 293 00:24:32,704 --> 00:24:38,877 ~♪ 294 00:24:41,646 --> 00:24:46,685 (龐煖)王騎 お前を殺す! (王騎)私のセリフですよ 龐煖! 295 00:24:46,885 --> 00:24:51,489 (ナレーター) 激突の時! ほとばしるのは ただ容赦のない殺意 296 00:24:51,590 --> 00:24:53,792 次回 “総大将 見(まみ)える”