1 00:00:03,436 --> 00:00:08,074 (政(せい))この戦 勝利のために 王騎(おうき)を討とうというのではない 2 00:00:08,174 --> 00:00:10,543 そもそも 王騎の首こそが狙い 3 00:00:11,344 --> 00:00:14,748 そのための戦なのだ (昌文君(しょうぶんくん))しかし… 4 00:00:15,548 --> 00:00:19,319 死ぬな 王騎よ (昌文君)大王… 5 00:00:20,587 --> 00:00:24,758 私は多くの戦場で 王騎と くつわを並べてきました 6 00:00:25,325 --> 00:00:28,028 王騎の強さは底が知れない 7 00:00:28,161 --> 00:00:31,398 そんな王騎が… 秦国(しんこく)の怪鳥が― 8 00:00:31,498 --> 00:00:34,167 こんなことで 倒れたりしないはずです 9 00:00:34,634 --> 00:00:38,338 (政) 俺も そう思っている だが もし… 10 00:00:38,605 --> 00:00:40,040 (昌文君)“もし”? 11 00:00:41,474 --> 00:00:42,375 (政)もし… 12 00:00:44,043 --> 00:00:49,783 李牧(りぼく)という男が王騎以上の傑物なら 事態は変わる 13 00:00:50,450 --> 00:00:53,520 (昌文君)まさか そんなことは… 14 00:00:55,355 --> 00:01:00,193 だから 仮定の話だ 俺は 王騎の力を信じる 15 00:01:01,227 --> 00:01:06,166 しかし 信(しん)… もしものときには 王騎を守ってくれ 16 00:01:07,133 --> 00:01:09,502 俺には まだ 王騎が必要なのだ 17 00:01:10,370 --> 00:01:12,372 頼む 信! 18 00:01:14,474 --> 00:01:18,311 (信)アア… 新手の敵だ 19 00:01:18,411 --> 00:01:21,314 (渕(えん))信どの こ… これは 一体… 20 00:01:22,615 --> 00:01:23,716 (信)ワナだ! 21 00:01:37,130 --> 00:01:42,202 (王騎)私の予測より 敵の動きは早かったようですねえ 22 00:01:43,703 --> 00:01:45,405 (ナレーター)王騎の考えでは― 23 00:01:45,505 --> 00:01:49,876 李牧軍が到着するまで あと半日は かかるはずであった 24 00:01:50,677 --> 00:01:52,312 実際 李牧軍は― 25 00:01:52,412 --> 00:01:55,215 王騎の予測した場所に 潜ませてあった 26 00:01:55,748 --> 00:02:00,553 では なぜ李牧軍は それより はるかに早く到着したのか? 27 00:02:01,421 --> 00:02:02,755 その理由は― 28 00:02:02,856 --> 00:02:06,392 李牧が率いてきた趙国(ちょうこく)の騎馬の 素質にある 29 00:02:06,860 --> 00:02:09,762 古くから 国境に面した北の山岳地帯で― 30 00:02:09,896 --> 00:02:13,266 騎馬民族 匈奴(きょうど)と 戦ってきた彼らにとって― 31 00:02:13,366 --> 00:02:15,768 山あいなど障害ではなかったのだ 32 00:02:16,569 --> 00:02:20,306 そのため 李牧軍は 山々を迂回(うかい)することなく― 33 00:02:20,406 --> 00:02:23,676 まっすぐ決戦の地に はせることが可能だった 34 00:02:24,644 --> 00:02:26,513 つまり 李牧軍の足は― 35 00:02:26,613 --> 00:02:30,783 通常の騎馬軍の常識を 大きく上回っていたのである 36 00:02:31,584 --> 00:02:34,687 そして 李牧は 自軍の行軍の早さを― 37 00:02:34,787 --> 00:02:37,790 王騎が読み違えることまで 察していた 38 00:02:38,691 --> 00:02:40,660 王騎が これまで一度も― 39 00:02:40,760 --> 00:02:45,431 趙国の北部軍と戦った経歴が ないことを調べていたからだ 40 00:02:46,199 --> 00:02:51,604 主に中央を戦場にしていた王騎は 無論 匈奴とも戦っていない 41 00:02:52,505 --> 00:02:55,575 趙国の北部軍にしろ 匈奴にしろ― 42 00:02:55,675 --> 00:02:58,678 北の騎馬の足を 目の当たりにしていない王騎には 43 00:02:58,778 --> 00:03:01,915 その力を推し量ることは できなかった 44 00:03:03,383 --> 00:03:08,521 そのことに気づいた王騎は 初めて小さく汗をかいた 45 00:03:10,256 --> 00:03:12,926 一方 事態の のみ込めぬ王騎軍は― 46 00:03:13,226 --> 00:03:16,429 ただただ がく然とするしかなかった 47 00:03:18,865 --> 00:03:21,234 (李牧軍参謀1)大天旗(だいてんき)を掲げよ! 48 00:03:32,378 --> 00:03:38,551 (趙兵たち)オオーッ! 49 00:03:40,987 --> 00:03:46,559 (王騎)私にワナを仕掛けたのは にわか三大天(さんだいてん)のひとりでしたか 50 00:03:46,993 --> 00:03:52,265 新たな敵は およそ4万 我が軍 残り6,000 51 00:03:52,899 --> 00:03:56,769 大きく打って出ましたねえ 敵は 52 00:03:57,937 --> 00:04:01,441 (ナレーター)時は紀元前 春秋戦国時代 53 00:04:02,008 --> 00:04:06,913 名もなき存在から 百人隊の将にまでなった少年 信は 54 00:04:07,280 --> 00:04:10,650 今 歴史的な戦いの中心にいた 55 00:04:11,718 --> 00:04:18,024 秦国総大将 王騎と 趙国総大将 龐煖(ほうけん)の一騎打ち 56 00:04:18,691 --> 00:04:23,763 因縁深き その戦いに 国家の命運が握られていた 57 00:04:25,398 --> 00:04:28,701 ♪~ 58 00:05:47,780 --> 00:05:53,486 ~♪ 59 00:06:00,660 --> 00:06:01,894 (龐煖)ンンッ… 60 00:06:01,994 --> 00:06:04,897 (龐煖)ハッ… ンンッ! 61 00:06:05,364 --> 00:06:08,735 (カイシン) 味方だろうが… だ… 誰の軍だ? 62 00:06:08,935 --> 00:06:11,471 (趙荘(ちょうそう)軍参謀2) あんな軍は見たことがない 63 00:06:11,671 --> 00:06:14,707 (趙荘) よくぞ… よくぞ間に合ってくれた 64 00:06:15,608 --> 00:06:18,111 (渕) こ… これはマズイですよ 信どの 65 00:06:18,578 --> 00:06:22,515 このままでは 我が軍の負けです (信)言うな 渕さん! 66 00:06:22,849 --> 00:06:27,120 クッ… しっかし どうすんだよ? 王騎将軍 67 00:06:27,987 --> 00:06:31,924 (カイネ)やりすぎですよ たかが敵の将軍1人に 68 00:06:32,658 --> 00:06:33,760 匈奴相手にも― 69 00:06:33,860 --> 00:06:36,829 ここまで手の込んだことは されなかったのに 70 00:06:36,929 --> 00:06:40,900 (魏加(ぎか)) ハハハッ… たかが敵の将軍1人か 71 00:06:41,167 --> 00:06:44,170 若いカイネは 王騎を知らぬな 72 00:06:44,837 --> 00:06:49,108 ヤツの首は 50の城を取るより価値があるぞ 73 00:06:49,575 --> 00:06:50,743 50? 74 00:06:51,043 --> 00:06:53,546 (李牧) 魏加どのの言われるとおりです 75 00:06:54,046 --> 00:06:57,750 国を代表する大将軍の 首というものは― 76 00:06:57,850 --> 00:07:00,853 その国の軍事の象徴ですからね 77 00:07:01,621 --> 00:07:05,558 そして それを失えば 秦国の武威は失落し 78 00:07:05,658 --> 00:07:09,562 逆に 趙国の武威は 列国の脅威となります 79 00:07:09,862 --> 00:07:14,133 この乱世 弱き所には 人は集まりません 80 00:07:14,434 --> 00:07:17,470 武威の失落は才人を遠ざけ― 81 00:07:17,570 --> 00:07:20,706 ひいては 国の弱体化にまで つながる 82 00:07:21,908 --> 00:07:24,143 たかが将軍のひとりといえど― 83 00:07:24,444 --> 00:07:27,780 その首のもたらす影響は 計り知れないのです 84 00:07:29,549 --> 00:07:31,751 特に王騎の首とあらば… 85 00:07:31,984 --> 00:07:36,088 (李牧軍参謀2) 李牧軍第1陣 突撃! 86 00:07:39,492 --> 00:07:42,094 (王騎軍兵2) ひ… ひるむな! 構え! 87 00:07:42,195 --> 00:07:43,196 (激突音) 88 00:07:46,566 --> 00:07:49,502 (王騎軍兵たち)ウワッ! 89 00:07:51,070 --> 00:07:53,906 (尾平(びへい))お… 王騎将軍の兵が やられていく… 90 00:07:54,140 --> 00:07:57,210 (松左(しょうさ))マジかよ… (竜川(りゅうせん))これって もう… 91 00:07:57,610 --> 00:07:59,912 (澤圭(たくけい))一方的な虐殺です 92 00:08:01,747 --> 00:08:02,982 王騎将軍… 93 00:08:03,249 --> 00:08:05,251 (王騎軍兵1)殿をお守りしろ! 94 00:08:08,120 --> 00:08:11,624 (王騎軍兵2)殿… 殿… 95 00:08:13,926 --> 00:08:17,630 (ナレーター)敵の策略に はまり 敗北が目の前にあることは― 96 00:08:17,997 --> 00:08:20,900 歩兵の信たちでさえ感じていた 97 00:08:22,502 --> 00:08:25,872 先の読める王騎ならば なおさらである 98 00:08:27,707 --> 00:08:28,941 (王騎)ンフッ… 99 00:08:29,041 --> 00:08:30,209 (ナレーター)しかし… 100 00:08:30,510 --> 00:08:34,714 (笑い声) 101 00:08:36,048 --> 00:08:37,984 (ナレーター)王騎は笑った 102 00:08:38,084 --> 00:08:39,785 お見事です 103 00:08:39,886 --> 00:08:43,756 誰かは知りませんが 完全に してやられましたよ 104 00:08:44,757 --> 00:08:48,528 フゥ… これほどの死地に 落とし込まれたのは― 105 00:08:48,628 --> 00:08:50,663 20年ぶりくらいですか 106 00:08:51,063 --> 00:08:55,268 ココココッ… 久しぶりですよ この感じ 107 00:08:55,568 --> 00:08:57,169 本当に久しぶりに… 108 00:08:58,905 --> 00:09:00,773 血が沸き立ちます 109 00:09:00,907 --> 00:09:03,576 (雄たけび) 110 00:09:04,644 --> 00:09:07,580 さがりながら 敵のほころびを探りますよ 111 00:09:07,680 --> 00:09:10,950 玄維(げんい) 周央(しゅうおう) しんがりを! (玄維・周央)はっ! 112 00:09:11,250 --> 00:09:13,686 胡丸(こがん)兄弟は 趙荘軍左翼の裏に― 113 00:09:13,786 --> 00:09:16,188 拠点を作りなさい (胡丸兄弟)はっ! 114 00:09:16,656 --> 00:09:19,725 し… 信どの! (信)ああ… 諦めてねえ 115 00:09:19,892 --> 00:09:23,663 将軍は まだ諦めてねえぞ! 俺らも行くぞ! 116 00:09:23,763 --> 00:09:25,097 (王騎軍兵たち)ウワッ! 117 00:09:28,100 --> 00:09:31,203 (羌瘣(きょうかい))龐煖! (龐煖)どこへ行く? 王騎 118 00:09:31,771 --> 00:09:34,206 決着は まだ ついておらぬぞ! 119 00:09:43,149 --> 00:09:46,719 アア… な… 何だ? この威圧感 120 00:09:47,186 --> 00:09:49,755 こんな すげえの感じたことがねえ 121 00:09:50,323 --> 00:09:52,825 確かに龐煖の武は すげえ 122 00:09:52,925 --> 00:09:56,729 だが 今の将軍は その はるか上をいっている 123 00:09:57,863 --> 00:10:01,233 こ… これが秦国の怪鳥なんだ! 124 00:10:03,703 --> 00:10:06,205 王騎 いざ! 125 00:10:07,173 --> 00:10:08,708 (王騎軍兵A)殿をお守りしろ! 126 00:10:08,808 --> 00:10:10,743 (王騎軍兵B) 龐煖を殿から引き離せ! 127 00:10:10,943 --> 00:10:12,945 (趙荘軍兵1) 龐煖さまをお守りしろ! 128 00:10:13,045 --> 00:10:14,246 (趙荘軍兵2)王騎を殺せ! 129 00:10:14,380 --> 00:10:17,249 (兵士たち)ヤーッ! 130 00:10:25,191 --> 00:10:27,760 (羌瘣) もはや 一騎打ちどころではないな 131 00:10:28,160 --> 00:10:29,395 だが この戦… 132 00:10:29,695 --> 00:10:31,764 どちらかが倒れるまでは 終わらないぞ 133 00:10:32,198 --> 00:10:34,767 分かってる! だが 今は… 134 00:10:34,900 --> 00:10:35,968 ヤーッ! 135 00:10:37,103 --> 00:10:38,070 (斬る音) 136 00:10:38,904 --> 00:10:42,008 どっちかが死ぬまで 終わらねえ戦であるにしろ… 137 00:10:42,408 --> 00:10:45,277 将軍を殺させるわけには いかねえんだ! 138 00:10:45,411 --> 00:10:47,780 (斬る音) 139 00:10:48,080 --> 00:10:50,650 (李牧軍隊長1) 気をつけろ! 変なガキがいるぞ 140 00:10:50,750 --> 00:10:51,984 まずは そい… (斬る音) 141 00:10:53,919 --> 00:10:55,888 (兵士たち)ヤーッ! 142 00:10:56,722 --> 00:10:59,291 (王騎) 一刻を争う この状況で― 143 00:10:59,659 --> 00:11:02,795 これほど重たい障害は ありませんねえ 144 00:11:03,295 --> 00:11:07,066 やはり あなたには ここで 死んでもらうしかありません! 145 00:11:07,400 --> 00:11:10,002 (王騎)ンンッ! (斬る音) 146 00:11:10,136 --> 00:11:11,203 アア… 147 00:11:14,840 --> 00:11:16,142 (龐煖)ンンッ! 148 00:11:16,709 --> 00:11:20,112 どうした? 剣筋が乱れているぞ 149 00:11:21,047 --> 00:11:22,348 しぶとい… 150 00:11:22,848 --> 00:11:24,717 (王騎軍兵たち)アア… 151 00:11:24,850 --> 00:11:26,318 ウワッ! 152 00:11:27,219 --> 00:11:29,355 (王騎)のみ込まれましたか… 153 00:11:31,757 --> 00:11:34,460 (魏加) ついに“怪鳥 地に落つ”か 154 00:11:34,960 --> 00:11:40,166 フフフッ… この魏加 喜びのあまり 鳥肌が立っておりまする 155 00:11:40,266 --> 00:11:41,967 うん? そのわりには 156 00:11:42,068 --> 00:11:44,070 うれしそうに 見えませんが… 157 00:11:44,336 --> 00:11:47,306 あそこまでの大人物の 死となると 158 00:11:47,406 --> 00:11:49,909 単純な感情だけでは ないのだ 159 00:11:50,009 --> 00:11:50,876 (カイネ)うん? 160 00:11:51,177 --> 00:11:54,780 今 この中華に存在する武将の中で 161 00:11:54,880 --> 00:11:58,884 王騎ほど多くの人間に 憎悪される将軍は いない 162 00:11:59,785 --> 00:12:03,989 そして 王騎ほど その死を望まれている将軍もな 163 00:12:04,824 --> 00:12:08,294 かつて あの男は ありとあらゆる戦場において― 164 00:12:08,394 --> 00:12:10,496 敵を撃破し続けた 165 00:12:11,097 --> 00:12:13,999 飛来するがごとく どこにでも現れ 166 00:12:14,100 --> 00:12:19,105 その猛威を振るう王騎は いつしか“秦国の怪鳥”と呼ばれた 167 00:12:19,738 --> 00:12:21,173 そんなヤツの死は― 168 00:12:21,273 --> 00:12:26,745 秦国と敵対する列国 全ての者の願望であり 夢だ 169 00:12:27,179 --> 00:12:28,514 しかし それは同時に― 170 00:12:29,081 --> 00:12:32,985 王騎が 中華の歴史に 名を刻む英雄であることを 171 00:12:33,085 --> 00:12:36,055 皆が認めている証しでもある 172 00:12:37,790 --> 00:12:40,526 だが その王騎が今日 倒れる 173 00:12:41,293 --> 00:12:43,896 伝説の秦国六大将軍 174 00:12:44,063 --> 00:12:47,933 その 最強とも ウワサされた あの王騎が… 175 00:12:48,400 --> 00:12:50,503 なぜか分かるか? カイネ 176 00:12:51,770 --> 00:12:56,408 それは… それは ここにいる李牧さまが― 177 00:12:56,509 --> 00:12:59,845 あの王騎を超えるバケモノだからだ 178 00:13:03,482 --> 00:13:07,453 この戦乱の世には 常に傑物が現れ 179 00:13:07,553 --> 00:13:10,890 彼らが その時代を作り上げていく 180 00:13:10,990 --> 00:13:17,062 白起(はくき) 王騎ら秦国の六将に 廉頗(れんぱ)将軍らの趙国三大天 181 00:13:17,863 --> 00:13:18,864 そして今― 182 00:13:19,231 --> 00:13:21,066 かつての傑物が消え 183 00:13:21,367 --> 00:13:24,470 新たな時代が 幕を開けようとしているのだ 184 00:13:25,237 --> 00:13:28,073 無名の者たちの力によってな 185 00:13:28,974 --> 00:13:33,479 この場にいられることに 心震えずには いられぬわ 186 00:13:38,217 --> 00:13:39,351 では 御免 187 00:13:39,451 --> 00:13:41,487 ハッ… どこへ行かれる? 188 00:13:42,121 --> 00:13:44,823 全土が注目する大舞台に― 189 00:13:44,924 --> 00:13:48,394 僅かでも この魏加の爪痕を残したく… 190 00:13:48,961 --> 00:13:51,297 たとえ 汚れ役としても… 191 00:13:53,032 --> 00:13:55,935 龐煖さまは 曲がりなりにも三大天 192 00:13:56,035 --> 00:13:58,070 新時代に向けて ここで命を― 193 00:13:58,170 --> 00:14:00,906 落としていただくわけにも いきませぬ 194 00:14:05,044 --> 00:14:06,412 (李牧)かたじけない 195 00:14:06,579 --> 00:14:07,913 (李牧軍兵1)王騎! 196 00:14:08,047 --> 00:14:09,315 ンンッ! (李牧軍兵たち)アアッ! 197 00:14:09,448 --> 00:14:10,549 ンンッ! 198 00:14:11,083 --> 00:14:12,117 ヤーッ! 199 00:14:12,618 --> 00:14:15,321 我 正に死線にあり 200 00:14:15,621 --> 00:14:16,889 ヤーッ! 201 00:14:18,624 --> 00:14:20,626 (斬る音) アアッ! 202 00:14:20,926 --> 00:14:23,996 最後まで諦めんじゃねえぞ! 分かってんな? 203 00:14:24,230 --> 00:14:25,598 (兵士たち)オーッ! 204 00:14:27,600 --> 00:14:29,068 信! (信)うん? 205 00:14:29,168 --> 00:14:31,103 妙な連中が来るぞ (信)ハッ… 206 00:14:33,339 --> 00:14:36,909 (魏加護衛兵1)円陣を崩さず進め (魏加護衛兵2)間を開け過ぎるな 207 00:14:37,109 --> 00:14:39,111 これより大事をなす 208 00:14:39,211 --> 00:14:42,314 1兵たりとも わしに近づけるな (魏加護衛兵1)ははっ! 209 00:14:42,648 --> 00:14:44,917 (信) 王騎将軍のほうに向かっていく 210 00:14:45,217 --> 00:14:48,587 あいつら 将軍を狙っているのか? (羌瘣)恐らく 211 00:14:48,888 --> 00:14:51,223 そうはさせるか! 馬だ 羌瘣! 212 00:14:51,357 --> 00:14:52,424 (斬る音) (趙騎兵たち)アアッ! 213 00:14:52,992 --> 00:14:56,962 飛信隊は そのまま突き進め! (兵士たち)オーッ! 214 00:14:58,430 --> 00:15:02,334 (趙荘) ついに… ついに この時が来たか 215 00:15:03,002 --> 00:15:07,172 あの 生きる伝説の六将 王騎が 地に沈む 216 00:15:07,273 --> 00:15:11,410 中華全土を 震え上がらせ続けた あの王騎が! 217 00:15:11,510 --> 00:15:18,017 フフフッ… この私が 大将代理を務めた戦いで王騎が死ぬ 218 00:15:18,117 --> 00:15:21,453 フフフッ… 笑わずには おられぬわ 219 00:15:23,022 --> 00:15:25,057 唯一の心残りは… 220 00:15:26,592 --> 00:15:30,329 この目で ヤツの最期を見届けられぬことか 221 00:15:32,064 --> 00:15:35,334 先に逝(い)って待っているぞ 王騎! 222 00:15:35,467 --> 00:15:36,936 (斬る音) 223 00:15:37,236 --> 00:15:38,103 ンンッ! 224 00:15:43,142 --> 00:15:44,276 ウオーッ! 225 00:15:44,576 --> 00:15:47,246 ヌオーッ! 226 00:15:47,379 --> 00:15:48,948 (金属音) 227 00:15:49,381 --> 00:15:50,249 アッ… 228 00:15:54,586 --> 00:15:55,454 (斬りつける音) 229 00:15:57,089 --> 00:15:59,258 (王騎軍兵3)なに? (王騎軍兵4)龐煖に力が! 230 00:15:59,525 --> 00:16:02,661 意識が飛んで 枷(かせ)が解けてきましたか 231 00:16:04,196 --> 00:16:08,200 (李牧)武の求道者(ぐどうしゃ)が 復讐(ふくしゅう)に 我が身をとらわれていたのです 232 00:16:09,034 --> 00:16:14,473 それが消えた今 龐煖は 純粋な武の化身に戻りましたよ 233 00:16:14,640 --> 00:16:17,176 オオーッ! 234 00:16:20,112 --> 00:16:21,380 ウオーッ! 235 00:16:21,513 --> 00:16:23,082 (斬る音) アアッ! 236 00:16:23,248 --> 00:16:24,283 殿! 237 00:16:28,454 --> 00:16:31,256 (王騎)ンフフフッ… まったく… 238 00:16:32,324 --> 00:16:35,594 手ごわい策士と武人を 同時に相手にするのは― 239 00:16:35,694 --> 00:16:37,463 骨が折れますねえ 240 00:16:38,397 --> 00:16:42,668 こと 策士に対しては いろいろと 考えを巡らせていましたが 241 00:16:43,202 --> 00:16:47,673 ここから打てる策は… もはや1つもなさそうです 242 00:16:48,007 --> 00:16:50,275 (王騎軍兵たち)アア… 243 00:16:50,509 --> 00:16:54,179 (李牧軍兵1)諦めよった あの王騎が諦めよったぞ! 244 00:16:54,446 --> 00:16:57,549 (李牧軍兵2)ハハハッ! ならば我らが その首もらい受ける 245 00:16:57,649 --> 00:16:59,385 (斬る音) アアッ! 246 00:16:59,685 --> 00:17:04,189 (王騎)ンフフフッ… 誰も“諦めた”とは言ってませんよ 247 00:17:05,257 --> 00:17:07,793 策がなければ 力業です 248 00:17:08,127 --> 00:17:08,794 ハッ… 249 00:17:09,461 --> 00:17:13,198 (王騎)この声を聞く王騎軍の 兵士に言い渡します! 250 00:17:13,565 --> 00:17:18,804 敵の数は およそ10倍 ならば 1人10殺を義務づけます 251 00:17:21,040 --> 00:17:24,810 敵10人を討つまで 倒れることは許しません 252 00:17:25,644 --> 00:17:28,814 皆 ただの獣と化して戦いなさい! 253 00:17:29,281 --> 00:17:33,619 いいですか? ここからが王騎軍の真骨頂です 254 00:17:34,086 --> 00:17:37,589 この死地に 力ずくで活路をこじあけます! 255 00:17:38,290 --> 00:17:42,127 皆の背には 常に この王騎がついていますよ! 256 00:17:42,261 --> 00:17:45,130 (王騎軍兵たち)オーッ! 257 00:17:45,264 --> 00:17:48,734 (雄たけび) 258 00:17:51,770 --> 00:17:53,105 どけ! 259 00:17:53,338 --> 00:17:56,308 あと少しだ… あと少し! 260 00:17:58,444 --> 00:18:02,581 (王騎軍兵3)あの男を止めろ! そやつは中華十弓のひとり 魏加だ 261 00:18:02,681 --> 00:18:03,549 (趙兵)アッ! 262 00:18:03,749 --> 00:18:06,285 死なせるかよ 王騎将軍! 263 00:18:06,485 --> 00:18:07,553 (趙兵たち)アアッ! 264 00:18:07,820 --> 00:18:09,254 (魏加護衛兵1) ガキが入ってくるぞ! 265 00:18:09,388 --> 00:18:11,857 (斬る音) 政には あんたが必要なんだ! 266 00:18:12,257 --> 00:18:14,560 (魏加護衛兵2) 殺せ! 魏加さまに寄せつけるな 267 00:18:14,693 --> 00:18:15,561 (斬る音) 268 00:18:15,794 --> 00:18:20,165 第一 俺も あんたとの約束を 果たしてもらってねえ 269 00:18:24,203 --> 00:18:25,237 (切る音) 270 00:18:26,605 --> 00:18:28,373 (王騎)さすがです 龐煖 271 00:18:31,243 --> 00:18:34,780 しかし その消耗した体では… 272 00:18:35,114 --> 00:18:36,181 (切る音) 273 00:18:37,182 --> 00:18:39,384 (王騎)私は倒せませんよ 274 00:18:39,618 --> 00:18:40,886 (斬る音) アッ! 275 00:18:41,353 --> 00:18:44,223 龐煖 幕です! 276 00:19:09,515 --> 00:19:11,316 (王騎軍兵4)アア… 277 00:19:11,450 --> 00:19:13,719 殿ーっ! 278 00:19:14,720 --> 00:19:18,357 命を奪いしは龐煖さまの一刀なれど 279 00:19:18,457 --> 00:19:22,427 それをさせたのは 紛れもなく この魏加の一矢 280 00:19:22,928 --> 00:19:24,596 この魏加の! 281 00:19:25,464 --> 00:19:27,766 全中華の人間が非難しても― 282 00:19:27,866 --> 00:19:31,837 よもや 貴様は 卑怯(ひきょう)とは言うまいな 王騎 283 00:19:32,871 --> 00:19:34,740 (斬る音) (信)ざけんな てめえ! 284 00:19:41,180 --> 00:19:42,915 (龐煖)水を差された… 285 00:19:44,783 --> 00:19:47,953 だから 戦などは つまらんというのだ 286 00:19:48,687 --> 00:19:53,425 だが これは お前の土俵だ 文句は言わせぬ 287 00:19:53,792 --> 00:19:56,695 お前の負けだ 王騎! 288 00:20:02,968 --> 00:20:05,571 (李牧軍兵2) ハハハッ… 武器を捨ておったぞ 289 00:20:05,671 --> 00:20:08,273 さあ 終わりだ! 秦兵を皆殺しに… 290 00:20:08,407 --> 00:20:09,474 (王騎)お待ちなさい! 291 00:20:09,608 --> 00:20:10,475 (どよめき) 292 00:20:12,411 --> 00:20:16,782 (王騎)勝手に負けを 押しつけられるのは心外ですねえ 293 00:20:17,516 --> 00:20:23,789 我が配下たちにも怒りを覚えます 武器を落とすとは何事ですか? 294 00:20:24,623 --> 00:20:26,858 たとえ 何が起ころうと― 295 00:20:26,959 --> 00:20:31,997 死んでも諦めぬことが 王騎軍の誇りだったはずですよ 296 00:20:32,564 --> 00:20:34,266 (王騎軍兵たち)殿! 297 00:20:34,366 --> 00:20:35,500 (信)ンンッ! 298 00:20:36,602 --> 00:20:37,803 王騎将軍! 299 00:20:38,337 --> 00:20:39,805 (李牧軍兵3)み… 見苦しいぞ 300 00:20:40,405 --> 00:20:43,508 (李牧軍兵3)もはや 貴様ら全員の死は明白だろうが! 301 00:20:43,609 --> 00:20:44,810 この死に損ないが! 302 00:20:45,244 --> 00:20:46,011 うん? 303 00:20:46,378 --> 00:20:47,746 (李牧軍兵3)ウッ… 304 00:20:47,980 --> 00:20:50,616 (王騎)ンフフフッ… 305 00:20:51,350 --> 00:20:53,418 長く戦場に身を置き 306 00:20:53,518 --> 00:20:56,822 苛烈な命のやり取りを 重ねてきました 307 00:20:57,256 --> 00:21:00,425 そのせいか 不思議と分かるんですよ 308 00:21:00,792 --> 00:21:03,595 ここは まだ死地ではありません 309 00:21:05,430 --> 00:21:08,433 (兵士たち)アア… 310 00:21:08,533 --> 00:21:10,936 (王騎)信じられないようですねえ 311 00:21:12,271 --> 00:21:14,773 では 証明してあげましょう 312 00:21:15,774 --> 00:21:18,710 まず龐煖を斬り伏せて… 313 00:21:20,412 --> 00:21:21,747 ンンッ! 314 00:21:23,882 --> 00:21:25,684 (どよめき) 315 00:21:27,719 --> 00:21:31,056 (泣き声) 316 00:21:31,590 --> 00:21:33,558 (王騎)ンンッ! 317 00:21:35,027 --> 00:21:35,961 ハッ… 318 00:21:36,595 --> 00:21:37,929 (力み声) 319 00:21:38,363 --> 00:21:40,932 ウウッ… 何のマネだ? 320 00:21:44,870 --> 00:21:49,741 (力み声) 321 00:21:55,514 --> 00:21:56,948 (王騎)将軍とは… 322 00:21:58,950 --> 00:22:02,354 百人将や千人将などと同じく 323 00:22:02,454 --> 00:22:06,558 役職 階級の名称にすぎません 324 00:22:07,092 --> 00:22:07,959 しかし… 325 00:22:09,461 --> 00:22:13,365 そこに たどりつける人間は ほんのひと握り 326 00:22:13,632 --> 00:22:15,801 あまたの死地を越え 327 00:22:15,901 --> 00:22:19,971 あまたの功を上げた者だけが 達せられる場所です 328 00:22:20,505 --> 00:22:23,909 結果 将軍が手にするのは― 329 00:22:24,376 --> 00:22:30,682 千 万の人間の命を束ね戦う責任と 絶大な栄誉 330 00:22:31,717 --> 00:22:34,453 故に その存在は重く 331 00:22:34,753 --> 00:22:39,357 故に まばゆいほどに光り輝く 332 00:22:46,665 --> 00:22:47,799 (王騎)ンンッ! 333 00:22:48,467 --> 00:22:51,403 バカな… 何なのだ? 貴様 334 00:22:51,937 --> 00:22:55,607 き… 貴様は 一体 何者だ! 335 00:23:00,412 --> 00:23:04,149 (王騎) ンフフフッ… 決まってるでしょう 336 00:23:04,983 --> 00:23:07,753 天下の大将軍ですよ! 337 00:23:11,656 --> 00:23:17,929 ♪~ 338 00:24:32,671 --> 00:24:38,677 ~♪ 339 00:24:41,713 --> 00:24:46,518 (信)俺たちは 中華全土の未来を託された王と剣だ 340 00:24:46,651 --> 00:24:51,756 (ナレーター)今 生まれる新たな光 まだ見ぬ激動の時代に輝け! 341 00:24:51,857 --> 00:24:54,059 次回 “継承”