1 00:00:04,200 --> 00:00:06,370 (太一(たいち))妹に憑依(ひょうい)した二番目は— 2 00:00:06,490 --> 00:00:09,370 俺に“みんなの面倒を見ろ”って 言っていた 3 00:00:09,500 --> 00:00:12,880 (太一)そして“そのことは みんなに黙ってろ”って 4 00:00:13,420 --> 00:00:16,090 (唯(ゆい)) でも 今 話しちゃったわよね 5 00:00:16,210 --> 00:00:17,380 うん 6 00:00:17,500 --> 00:00:19,220 (姫子(ひめこ)) ああ 無理やり聞き出したのは— 7 00:00:19,340 --> 00:00:21,090 失敗だったかもしれないな 8 00:00:21,840 --> 00:00:24,010 (姫子)もし話したら どうなるかは聞いてるか? 9 00:00:24,140 --> 00:00:25,010 それは… 10 00:00:25,140 --> 00:00:27,890 (伊織:二番目) あーあ 君にしたのは間違い 11 00:00:28,020 --> 00:00:28,890 (太一たち)あっ 12 00:00:29,020 --> 00:00:31,810 (伊織:二番目)まあ いいか もう さようならだから 13 00:00:31,940 --> 00:00:34,360 お前 二番目か? 14 00:00:34,480 --> 00:00:37,360 もし しゃべったら “大変にする”って 15 00:00:37,480 --> 00:00:40,360 “ずっとにする”って言ったの 覚えてる? 16 00:00:40,490 --> 00:00:42,990 (義文(よしふみ))イテテテッ 服が… 17 00:00:43,110 --> 00:00:43,990 青木(あおき) 18 00:00:44,110 --> 00:00:46,700 なんで? まだ5時になってないのに 19 00:00:46,830 --> 00:00:48,040 服… 俺の服 20 00:00:48,160 --> 00:00:50,540 (唯) あっ 服ね ちょっと待って 21 00:00:50,790 --> 00:00:51,660 あっ 22 00:00:52,330 --> 00:00:54,420 (太一)あっ… (姫子)太一! 23 00:00:54,960 --> 00:00:57,210 今度は 太一も 24 00:00:58,090 --> 00:01:00,590 起こる時間まで ランダムになったってことか 25 00:01:02,680 --> 00:01:03,840 (伊織(いおり))えっ? 26 00:01:04,220 --> 00:01:10,220 ♪〜 27 00:02:34,280 --> 00:02:36,030 (唯) おなか 減った おなか 減った 28 00:02:36,150 --> 00:02:38,900 (義文)分かった 分かったから下りなさい ねえ 29 00:02:39,030 --> 00:02:40,740 おなか 減った 30 00:02:40,870 --> 00:02:45,490 はぁ… 時間退行って こんな気分なのか 31 00:02:46,000 --> 00:02:49,540 ホント 小学校のころのこととか すごい思い出すな 32 00:02:49,960 --> 00:02:51,750 5時は とっくに過ぎてる 33 00:02:51,880 --> 00:02:54,340 これって やっぱり 太一が私たちに— 34 00:02:54,460 --> 00:02:56,880 二番目のことを 話しちゃったからだよね 35 00:02:57,010 --> 00:02:59,170 (姫子)すまん 私のミスだ 36 00:02:59,300 --> 00:03:02,680 謝らないでくれよ 悪いのは俺なんだから 37 00:03:02,800 --> 00:03:06,680 しかし こうなった以上 家に帰るのは もちろん 38 00:03:06,810 --> 00:03:09,100 うかつに外にも出られないな 39 00:03:09,230 --> 00:03:12,060 (義文)もう周りに隠しとくのは ムリなんじゃね? 40 00:03:12,190 --> 00:03:14,900 思い切って 家族とか ごっさんに話したほうが… 41 00:03:15,020 --> 00:03:16,480 (伊織)それはダメ (義文)おっ 42 00:03:16,610 --> 00:03:20,240 あっ いや やっぱり 家(うち)の人に迷惑かけるのは— 43 00:03:20,360 --> 00:03:22,320 なるべく… ねえ 44 00:03:22,990 --> 00:03:23,950 だな 45 00:03:24,070 --> 00:03:28,700 (姫子)これ以上 誰かに話したら 次に何が始まるか分からん 46 00:03:28,830 --> 00:03:31,290 隠せるだけは隠しておこう 47 00:03:32,120 --> 00:03:34,710 俺も電話さえすれば 何とか… 48 00:03:34,840 --> 00:03:38,670 あっ ただ 母親も妹も 半端なく怒ってるから— 49 00:03:38,800 --> 00:03:40,630 あとが大変だと思うが… 50 00:03:40,760 --> 00:03:43,220 あの… 私 ほんのちょっとでいいから— 51 00:03:43,340 --> 00:03:44,890 家に帰っちゃダメかな 52 00:03:45,010 --> 00:03:47,060 (太一) 何か気になることでもあるのか 53 00:03:47,180 --> 00:03:51,440 ちょっと お母さんに 話をしときたいなって ヘヘッ… 54 00:03:52,060 --> 00:03:53,770 (太一たち)あっ (姫子)えっ? 55 00:03:55,940 --> 00:03:57,020 あっ 56 00:04:00,400 --> 00:04:02,400 (太一)伊織ちゃん 寒くないか? 57 00:04:02,530 --> 00:04:04,160 はい 平気です 58 00:04:04,280 --> 00:04:07,910 ありがとうございます 心配していただいて 59 00:04:09,450 --> 00:04:12,580 もう11時なのに戻らないままか 60 00:04:13,250 --> 00:04:15,540 ああ お風呂 入りたい 61 00:04:15,670 --> 00:04:16,920 (姫子)おう 62 00:04:17,960 --> 00:04:21,760 そうですね 私も お風呂 入りたいですけど— 63 00:04:21,880 --> 00:04:24,760 しかたないですよね 我慢します 64 00:04:30,890 --> 00:04:31,980 あっ 65 00:04:33,690 --> 00:04:35,060 うん? うっ… 66 00:04:37,310 --> 00:04:38,320 はっ? 67 00:04:38,440 --> 00:04:42,150 あっ 見てない 見てないからな 今 戻ったのか? 68 00:04:42,950 --> 00:04:46,910 うん そうみたい 起こしちゃってごめんね 69 00:04:53,120 --> 00:04:56,210 (伊織) 11才の私って どうだった? 70 00:04:56,330 --> 00:05:00,340 すごくしっかり者で よくできた子って感じだったけど 71 00:05:00,710 --> 00:05:04,340 (伊織)よくできた子か そう見えるんだ 72 00:05:05,260 --> 00:05:07,220 時間退行から元に戻ると— 73 00:05:07,340 --> 00:05:09,890 その記憶が ぼんやり残ってるじゃない? 74 00:05:10,010 --> 00:05:10,890 (太一)ああ 75 00:05:11,020 --> 00:05:15,190 だから 反省とか後悔とかも よみがえってくる 76 00:05:15,310 --> 00:05:18,020 ああすれば よかったんじゃないかとか— 77 00:05:18,150 --> 00:05:21,230 こうしてれば もっといい方向に 回ったんじゃないかとか 78 00:05:22,440 --> 00:05:25,360 (伊織)さっきの青木と唯 すごかったよね 79 00:05:26,570 --> 00:05:30,330 私… 一生 追いつけない気がした 80 00:05:30,990 --> 00:05:34,460 俺も同じようなこと 少し思った 81 00:05:35,330 --> 00:05:38,420 ああ でも1人じゃ ムリかもしれないけど— 82 00:05:38,540 --> 00:05:41,130 誰かと一緒なら いろんなことできるよな 83 00:05:41,920 --> 00:05:44,130 誰かと一緒ならか 84 00:05:44,260 --> 00:05:45,720 あの それで… 85 00:05:45,840 --> 00:05:49,260 (伊織)つうか 何話し込んでんのってやつだね 86 00:05:49,390 --> 00:05:51,600 寝られるうちに寝とこうぜ 87 00:05:53,600 --> 00:05:54,930 (唯)だから お友達が— 88 00:05:55,060 --> 00:05:57,900 別荘に連れてってくれるって いうから 急に… 89 00:05:58,310 --> 00:06:01,110 電話しなかったのは 悪かったけど えっ? 90 00:06:01,230 --> 00:06:03,570 ああ! 今 その子 そばにいなくて… 91 00:06:03,690 --> 00:06:07,570 ごめん ちょっと忙しいから もう切るわ ごめん ママ 92 00:06:08,410 --> 00:06:10,870 ふぅ… マズイわ 93 00:06:10,990 --> 00:06:14,410 (唯)このままだと 捜索願い 出されそうな勢いよ 94 00:06:14,540 --> 00:06:15,450 はぁ… 95 00:06:15,580 --> 00:06:18,670 やっぱり いろいろと 限界かもしれないな 96 00:06:19,000 --> 00:06:20,880 現状 できそうなこともないし 97 00:06:21,000 --> 00:06:22,920 (携帯のバイブレーション) (伊織)あっ… あっ ごめん 98 00:06:23,210 --> 00:06:25,170 (伊織)もしもし お母さん 99 00:06:25,460 --> 00:06:27,550 うん? うん えっ? 100 00:06:27,670 --> 00:06:30,890 ちょっと お母さん どうしたの? お母さん 101 00:06:33,390 --> 00:06:35,430 (姫子)二番目の父親? 102 00:06:35,560 --> 00:06:37,100 (伊織)うん ちょっと前に— 103 00:06:37,230 --> 00:06:39,440 お母さんと また一緒になりたいって 104 00:06:39,560 --> 00:06:41,480 えっ なに? どういうこと? 105 00:06:41,610 --> 00:06:43,860 俺たち 初めてなんだけど 106 00:06:44,530 --> 00:06:49,030 (伊織)その… 少し 問題がある人なんだ いろいろと 107 00:06:49,150 --> 00:06:51,240 (伊織)ちょっと乱暴だったり (義文たち)えっ? 108 00:06:51,370 --> 00:06:55,080 (伊織)でも戻ってからは 家の 手伝いなんかもしてたんだけど— 109 00:06:55,200 --> 00:06:56,540 最近は… 110 00:06:57,410 --> 00:06:59,160 だいぶ 深刻なの? 111 00:06:59,920 --> 00:07:02,710 (伊織) 直接 手を出してりはしてないけど 112 00:07:02,920 --> 00:07:06,130 何だ? その絵に描いたようなダメ男は 113 00:07:06,260 --> 00:07:07,590 さっさと追い出しちまえよ 114 00:07:08,550 --> 00:07:11,470 やり直せるかもしれないって 思ったんだ 115 00:07:13,850 --> 00:07:16,560 (伊織)私… 時々 思ってた 116 00:07:17,060 --> 00:07:20,190 子供のころの私が もっとうまくやれてたら— 117 00:07:20,310 --> 00:07:23,310 みんな いい方向に 変わってたんじゃないかって 118 00:07:23,440 --> 00:07:26,320 だって 私の取らなかった選択肢が— 119 00:07:26,440 --> 00:07:28,610 数かぎりなく この世にはあるんだから 120 00:07:29,450 --> 00:07:32,740 でも やっぱり私には うまくやれなかったみたい 121 00:07:33,240 --> 00:07:36,490 さっきも お母さんから 今は帰ってきちゃダメって 122 00:07:36,620 --> 00:07:38,410 なんで今まで言わなかったんだ 123 00:07:39,290 --> 00:07:42,170 それは 私の問題だしさ 124 00:07:42,290 --> 00:07:43,630 ふぅ… 125 00:07:44,170 --> 00:07:46,550 (携帯のバイブレーション) 126 00:07:47,590 --> 00:07:50,760 もしもし お母さん? あっ お父さん… 127 00:07:50,880 --> 00:07:52,970 待って そんな お父… 128 00:07:55,300 --> 00:07:57,310 どうしよう どうしよう 129 00:07:57,430 --> 00:07:58,430 おっ… 130 00:07:58,560 --> 00:07:59,890 私 行かなきゃ 131 00:07:59,980 --> 00:08:02,230 でも 行けない けど 行かなきゃ 132 00:08:02,350 --> 00:08:03,980 どうしよう どうしよう 133 00:08:04,100 --> 00:08:05,860 (太一)落ち着け 永瀬 (唯)伊織 134 00:08:05,980 --> 00:08:06,860 あっ 135 00:08:08,320 --> 00:08:09,530 (姫子たち)あっ 136 00:08:09,900 --> 00:08:11,030 あっ 137 00:08:12,570 --> 00:08:14,700 (唯) ちょ… ちょっと どこ行くの? 138 00:08:14,820 --> 00:08:15,740 お家 139 00:08:15,870 --> 00:08:17,490 あっ どうして? 140 00:08:17,620 --> 00:08:19,080 お母さんを守るの 141 00:08:19,200 --> 00:08:22,750 私が うまくやると お父さんは機嫌がいいから 142 00:08:22,870 --> 00:08:24,080 はっ… 143 00:08:24,210 --> 00:08:27,170 なんで伊織ちゃんが 守らないといけないの? 144 00:08:27,710 --> 00:08:29,920 お母さんのことが好きだから 145 00:08:31,590 --> 00:08:32,300 あっ 146 00:08:33,340 --> 00:08:38,890 あれ? 私 時間退行… えっ どれくらい時間たった? 147 00:08:39,010 --> 00:08:41,020 いや ほんのちょっとだけ 148 00:08:41,140 --> 00:08:43,020 あっ それで 私は… 149 00:08:43,140 --> 00:08:45,850 あっ 私は… 150 00:08:47,020 --> 00:08:50,070 ああ 思い出した 151 00:08:50,690 --> 00:08:52,860 あれ なんで? 152 00:08:58,240 --> 00:09:01,830 ごめん バカだって分かってる でも私 行かなきゃ 153 00:09:03,540 --> 00:09:05,210 (太一)待てよ 永瀬 (義文)伊織ちゃん 154 00:09:05,330 --> 00:09:07,420 (伊織)みんなに迷惑は 絶対 かけない 155 00:09:07,540 --> 00:09:09,460 私1人で何とかするから 156 00:09:10,380 --> 00:09:12,130 待ちやがれ この大バカ野郎 157 00:09:12,260 --> 00:09:13,260 はっ 158 00:09:13,380 --> 00:09:16,050 (姫子) 昔 お前は失敗したんだろう 159 00:09:16,180 --> 00:09:18,260 なんでなのか分かってるのか? 160 00:09:18,390 --> 00:09:22,180 誰にも言わず 誰にも頼らず 1人でやろうとしたからだろう 161 00:09:23,520 --> 00:09:24,430 私は… 162 00:09:24,560 --> 00:09:28,270 今も誰にも話さず 取り返しがつかなくなって— 163 00:09:28,400 --> 00:09:30,860 かと思ったら また1人で突っ走ろうとして 164 00:09:30,980 --> 00:09:32,860 それで うまくいくと 思ってんのか? 165 00:09:32,990 --> 00:09:35,780 (伊織)でも… (姫子)周りを見てみろよ 166 00:09:35,900 --> 00:09:38,200 (姫子) 今のお前の周りには何がある? 167 00:09:38,570 --> 00:09:41,080 (伊織)でも これは 私 個人の問題で… 168 00:09:41,200 --> 00:09:43,700 (姫子)ふざ… (太一)ふざけるなよ あっ… 169 00:09:44,450 --> 00:09:46,670 永瀬が それだけ 苦しんでるなら 170 00:09:46,750 --> 00:09:48,080 それは俺たちの問題だ 171 00:09:48,580 --> 00:09:49,840 ううっ… 172 00:09:49,960 --> 00:09:53,460 まあ 確かに おせっかいすぎるとは思うけど 173 00:09:53,590 --> 00:09:56,470 そのひと言は なくていいんだよ 174 00:09:56,590 --> 00:10:01,260 不安があるなら言え 何も言わないでバカなことするな 175 00:10:01,600 --> 00:10:04,180 どっちも お前が私に言ったことだろう 176 00:10:05,600 --> 00:10:10,360 私は ずっと 私だけで どうにかしなきゃって 177 00:10:10,480 --> 00:10:12,730 私が失敗したこと なんだから 178 00:10:13,480 --> 00:10:16,190 けど今は それで… 179 00:10:16,320 --> 00:10:18,610 伊織ちゃん もっとシンプルでいいんだよ 180 00:10:18,740 --> 00:10:22,080 そうよ 伊織 たったひと言 言うだけでいいんだから 181 00:10:22,200 --> 00:10:24,830 俺たちは いつだって お前のそばにいる 182 00:10:36,720 --> 00:10:40,640 (泣き声) 183 00:10:43,350 --> 00:10:46,220 助けてくれますか? 184 00:10:55,690 --> 00:10:57,110 ヒヒヒッ… 185 00:11:04,670 --> 00:11:07,220 (義文)やっぱり 電車か バスのほうがよくね? 186 00:11:07,340 --> 00:11:10,760 運がよければ 誰も時間退行を 起こさないかもなんだし 187 00:11:10,890 --> 00:11:12,770 (姫子)それは楽観的すぎるだろう 188 00:11:12,890 --> 00:11:14,180 (義文)ウッ ウッ ウッ… (姫子)あっ 189 00:11:14,310 --> 00:11:15,890 アアッ アッ… 190 00:11:16,440 --> 00:11:17,730 あっ 青木 191 00:11:18,400 --> 00:11:20,520 (姫子) こうなるのが心配だったんだよ 192 00:11:20,650 --> 00:11:22,980 どうする? 一緒に連れていくか? 193 00:11:23,110 --> 00:11:27,030 私が残る 青木が戻ったら あとから追いかけるから 194 00:11:27,150 --> 00:11:29,870 (伊織)唯… (唯)行って 大丈夫 195 00:11:31,990 --> 00:11:34,450 (伊織)着いた ここだよ 196 00:11:35,290 --> 00:11:37,330 …で これから どうする? 197 00:11:37,460 --> 00:11:40,080 私たちも一緒に 中に入ったほうがいいのか? 198 00:11:40,380 --> 00:11:42,420 (ガラスの割れる音) (伊織)あっ お母さん 199 00:11:42,550 --> 00:11:43,880 (太一)あっ (姫子)あっ おい 200 00:11:44,010 --> 00:11:48,760 お母さん お母さん 開けて 伊織だから ねえ 201 00:11:48,880 --> 00:11:50,680 お願い 開けて お母さん 202 00:11:50,800 --> 00:11:54,520 (伊織の父)うっせえんだよ 今 開けっから黙ってろ 203 00:11:54,640 --> 00:11:56,560 ああ えいっ 204 00:12:08,740 --> 00:12:09,780 ちくしょう 205 00:12:09,910 --> 00:12:12,370 いっそ 俺たちだけで乗り込むか 206 00:12:12,490 --> 00:12:15,910 (姫子)事情も ろくに分からずに 部外者の私たちが乗り込んで— 207 00:12:16,040 --> 00:12:19,330 下手に話がこじれたら どうすんだよ 208 00:12:19,460 --> 00:12:22,920 でも 永瀬が いつまでこのままか 分からないんだぞ 209 00:12:31,340 --> 00:12:32,510 (後藤:ふうせんかずら)いやいや 210 00:12:32,640 --> 00:12:35,810 なかなか しんどそうなことになってますね 211 00:12:35,930 --> 00:12:36,930 あっ… 212 00:12:37,060 --> 00:12:40,850 なんで今になって… やっぱり お前が黒幕なのか? 213 00:12:41,310 --> 00:12:44,480 (後藤:ふうせんかずら) いやいや そんなことないですって 214 00:12:45,190 --> 00:12:48,780 でも 先にやることを やっておきましょうかね 215 00:12:49,650 --> 00:12:50,530 (太一)オオッ… 216 00:12:50,650 --> 00:12:52,780 (伊織) えっ? なに? 今 どうなって… 217 00:12:52,910 --> 00:12:57,660 あれ? 腕が袖に入ってない まさか また時間退行? 218 00:12:57,790 --> 00:12:59,870 はっ… ふうせんかずら? 219 00:13:00,000 --> 00:13:03,920 えー 以上で この現象は終わりです 220 00:13:05,000 --> 00:13:08,840 今回の件は こちらとしても 意図せざることだったので 221 00:13:08,960 --> 00:13:10,720 意図せざる? 222 00:13:10,840 --> 00:13:15,220 …てことは やっぱり お前と 二番目は別々に動いてたのか? 223 00:13:15,810 --> 00:13:18,930 まあ こちらも一枚岩ではなくて 224 00:13:19,390 --> 00:13:21,690 あなた方が 二番目と呼んでるヤツにも— 225 00:13:21,810 --> 00:13:23,980 ヤツなりの考えがあって 226 00:13:24,810 --> 00:13:28,730 でも もうあなた方には 干渉しないようにしたので 227 00:13:29,440 --> 00:13:31,280 (後藤:ふうせんかずら) まあ とにかく今回のことは— 228 00:13:31,400 --> 00:13:33,240 これでおしまいです 229 00:13:33,360 --> 00:13:36,280 お母さんは? お母さんは どうなってるの? 230 00:13:36,410 --> 00:13:39,870 時間退行して すぐ逃げたから 急いで戻ったほうがいい 231 00:13:40,000 --> 00:13:41,040 あっ… 232 00:13:41,160 --> 00:13:43,420 (後藤:ふうせんかずら) ああ それで永瀬さんに— 233 00:13:43,540 --> 00:13:45,670 ひとつ 提案があるんですけど 234 00:13:45,790 --> 00:13:48,960 なに? 今 そっちに かまってる暇ないんだけど 235 00:13:49,090 --> 00:13:52,010 永瀬さん やり直したいですか? 236 00:13:52,130 --> 00:13:53,050 えっ? 237 00:13:53,180 --> 00:13:54,930 (後藤:ふうせんかずら) 今回は こちらの不手際で— 238 00:13:55,050 --> 00:13:58,470 随分 ご迷惑をおかけしたと 思っているので 239 00:13:58,600 --> 00:14:01,680 だから ひとつ いいことを やってあげようという— 240 00:14:01,810 --> 00:14:03,980 僕からのお返しです 241 00:14:04,270 --> 00:14:09,570 今までのことをなかったことにして あなたの望む所から やり直せる 242 00:14:09,690 --> 00:14:12,030 つまり 過去に時間を戻して— 243 00:14:12,150 --> 00:14:15,030 伊織の人生を 再スタートさせるって意味か? 244 00:14:15,160 --> 00:14:17,320 そんな そんなことできるわけが… 245 00:14:18,450 --> 00:14:22,830 もう今更 どうにもならないって 分かってるんでしょう 永瀬さん 246 00:14:22,960 --> 00:14:25,000 あっ… 何が? 247 00:14:25,330 --> 00:14:26,330 (後藤:ふうせんかずら) あなたが これから— 248 00:14:26,460 --> 00:14:28,960 どうにかしようと 思っていることですよ 249 00:14:29,090 --> 00:14:32,420 あっ… どうにもならないなんてこと 250 00:14:32,550 --> 00:14:34,430 やり直したいですか? 251 00:14:36,640 --> 00:14:39,390 できるわけないでしょう 252 00:14:47,560 --> 00:14:50,230 (伊織)私は ちゃんとした 自分でありたいって— 253 00:14:50,360 --> 00:14:52,070 ずっと思ってた 254 00:14:52,490 --> 00:14:57,490 演じてしまう自分じゃなくて 私が違う生き方をしてれば— 255 00:14:57,620 --> 00:15:01,040 お母さんも もっと幸せだったかもしれない 256 00:15:01,700 --> 00:15:06,290 みんなにも もっと迷惑を かけなくて済んだかもしれない 257 00:15:08,210 --> 00:15:11,710 私は… だから 私は 258 00:15:12,710 --> 00:15:14,380 私は… 259 00:15:20,010 --> 00:15:21,140 はっ… 260 00:15:23,520 --> 00:15:25,680 俺は永瀬のことが好きだぞ 261 00:15:26,310 --> 00:15:28,850 みんな今のお前が 気に入ってるんだ 262 00:15:28,980 --> 00:15:33,860 八重樫(やえがし)さん 稲葉(いなば)さん それ以上は 黙っていてもらいましょうか 263 00:15:37,740 --> 00:15:41,120 決めるのは あなたですよ 永瀬さん 264 00:15:53,710 --> 00:15:58,260 私は全ての過去があって 今の自分になれたから— 265 00:15:58,380 --> 00:16:01,390 今までの自分の歩んできた道を 否定すれば— 266 00:16:01,510 --> 00:16:05,470 今の自分を否定することになる それはしたくないから 267 00:16:06,560 --> 00:16:10,270 (伊織)唯と青木みたいに 全力で生きている2人を見たあとに 268 00:16:10,400 --> 00:16:12,440 そんなこと 思えるはずないよ 269 00:16:12,770 --> 00:16:15,360 これまで積み上げてきた 過去がなかったら— 270 00:16:15,480 --> 00:16:18,150 私は 今の場所に いられなかったと思う 271 00:16:19,280 --> 00:16:22,280 だから やり直さなくていいです 272 00:16:23,990 --> 00:16:25,580 (後藤:ふうせんかずら) そうですか 273 00:16:25,700 --> 00:16:29,500 じゃ しかたないですね もういいです 274 00:16:30,210 --> 00:16:31,500 じゃ 行こっか 275 00:16:35,250 --> 00:16:39,130 (クラクション) 276 00:16:41,640 --> 00:16:43,260 (ノック) 277 00:16:47,220 --> 00:16:49,230 (伊織の母)伊織 あっ… 278 00:16:50,230 --> 00:16:52,730 (伊織)こんなにゆっくりしてて 大丈夫なの? 279 00:16:52,860 --> 00:16:55,900 うん まだ帰ってこないと思うから 280 00:16:58,530 --> 00:16:59,570 あっ 281 00:16:59,700 --> 00:17:00,610 お… おい 伊織 282 00:17:00,740 --> 00:17:02,360 (伊織)えっ ああ… うん 283 00:17:02,490 --> 00:17:04,490 聞かなきゃいけないことが あるんだろう? 284 00:17:04,620 --> 00:17:06,200 そのために来たんでしょう? 285 00:17:06,330 --> 00:17:08,620 伊織ちゃん シンプルに シンプルに 286 00:17:08,750 --> 00:17:10,330 う… うん 287 00:17:10,460 --> 00:17:11,870 (伊織の母)何の話? 288 00:17:13,460 --> 00:17:17,760 お母さんは 今 あの男のこと 好き? 幸せ? 289 00:17:18,550 --> 00:17:20,380 (伊織の母)いいえ (伊織)えっ? 290 00:17:20,510 --> 00:17:24,510 (伊織の母)昔は好きだったことも あったけど 今は違うわ 291 00:17:24,640 --> 00:17:27,140 じゃ なんで家にいさせてるの? 292 00:17:27,260 --> 00:17:31,640 (伊織の母)伊織が何か大切なものを 取り戻そうとしている気がしたから 293 00:17:31,770 --> 00:17:32,650 あっ… 294 00:17:34,020 --> 00:17:36,900 (伊織の母)違う? (伊織)ち… 違うよ あっ 295 00:17:37,480 --> 00:17:41,150 いや 違わないのか 296 00:17:42,320 --> 00:17:45,660 私は やり直して うまくやろうって思ってて 297 00:17:45,780 --> 00:17:46,660 でしょう? 298 00:17:46,780 --> 00:17:48,830 でも それは お母さんのために 299 00:17:48,950 --> 00:17:49,950 えっ? 300 00:17:50,540 --> 00:17:52,500 (太一たち)あっ… 301 00:17:52,790 --> 00:17:54,120 あっ あの… 302 00:17:54,580 --> 00:17:58,170 もしかして こういう話 これまでしてこなかった? 303 00:17:58,300 --> 00:17:59,800 (伊織)うん だって私は— 304 00:17:59,920 --> 00:18:02,760 お母さんが幸せなら いいかって思って 305 00:18:02,880 --> 00:18:07,010 私も 娘が幸せなら 我慢しようって思って 306 00:18:07,470 --> 00:18:09,970 お母さん 私は お母さんが— 307 00:18:10,100 --> 00:18:12,810 幸せでいてくれないと 幸せになれません 308 00:18:12,940 --> 00:18:14,350 伊織 309 00:18:15,690 --> 00:18:16,610 そう… 310 00:18:16,730 --> 00:18:19,530 はっ… うん 311 00:18:19,650 --> 00:18:20,530 (ノック) (一同)あっ 312 00:18:20,650 --> 00:18:21,990 (伊織の父) おい なに 鍵閉めてんだよ 313 00:18:22,110 --> 00:18:23,990 早く開けろ ボケ 314 00:18:24,110 --> 00:18:26,570 (伊織)帰ってきた (姫子)警察を呼ぶか? 315 00:18:26,700 --> 00:18:28,240 6人もいりゃ 大丈夫じゃね? 316 00:18:28,370 --> 00:18:29,740 (伊織の父)ああ まだか こら! 317 00:18:29,870 --> 00:18:32,580 (伊織の母) これは私のやることだから 318 00:18:32,710 --> 00:18:33,910 あっ でも お母さん 319 00:18:34,830 --> 00:18:37,290 大丈夫 ウフッ… 320 00:18:37,670 --> 00:18:39,340 (伊織の父)おーい 321 00:18:40,920 --> 00:18:42,210 あっ… (ドアの開く音) 322 00:18:42,340 --> 00:18:43,300 (伊織の母)うるせえ! (伊織の父)はい 323 00:18:43,420 --> 00:18:45,380 (伊織の母) 今まで我慢してやってたけど— 324 00:18:45,510 --> 00:18:47,220 てめえを ここに置いてやる義理が どこにある? 325 00:18:47,340 --> 00:18:48,220 (伊織の父)何言ってんだ (伊織の母)とっとと出てけ! 326 00:18:48,350 --> 00:18:49,220 (伊織の父)出てけ… 327 00:18:49,350 --> 00:18:50,760 (伊織の母) 二度と家(うち)に近づくんじゃねえぞ 328 00:18:50,890 --> 00:18:52,310 このろくでなし! (殴る音) 329 00:18:52,430 --> 00:18:53,770 (父の叫び声) 330 00:18:56,100 --> 00:18:57,770 (伊織)びっくりしちゃった 331 00:18:57,900 --> 00:19:00,270 お母さんが あんな声 出せるなんて 332 00:19:00,400 --> 00:19:02,030 でも よかったね 333 00:19:02,150 --> 00:19:04,490 もう二度と来ないって 約束させたんでしょう 334 00:19:04,610 --> 00:19:08,820 ああ 最後は 玄関先で土下座してたな 335 00:19:08,950 --> 00:19:10,870 (伊織) あっ それより お前 あの男に— 336 00:19:10,990 --> 00:19:14,080 “ありがとう”って 小さく声かけてたよな 337 00:19:14,370 --> 00:19:17,620 うん なんつうか いろいろあったけどー 338 00:19:17,750 --> 00:19:21,040 あんたがいて だから 今の私であるわけだから— 339 00:19:21,170 --> 00:19:23,380 じゃ もう とりあえず “感謝しとけ”みたいに— 340 00:19:23,510 --> 00:19:25,340 思ったわけですよ 341 00:19:25,470 --> 00:19:28,090 まあ 本心で そう思えてるかっていったら— 342 00:19:28,220 --> 00:19:31,470 別だけど 恨んじゃえば 立ち止まっちゃうから— 343 00:19:31,600 --> 00:19:33,100 許しちゃえば進めるもん 344 00:19:34,980 --> 00:19:37,560 本当に ヘッ… 345 00:19:38,270 --> 00:19:41,980 (伊織)本当に みんなのおかげで 私は ここにいられる 346 00:19:42,610 --> 00:19:43,940 ありがとう 347 00:19:47,610 --> 00:19:49,160 いろいろ ごめんなさい 348 00:19:49,280 --> 00:19:51,830 (千夏(ちなつ)) いや 謝られても困るわよ 349 00:19:51,950 --> 00:19:54,240 私も強引なところはあったし 350 00:19:54,620 --> 00:19:56,910 いきなり立ち会えとか ムチャクチャだよね 351 00:19:57,040 --> 00:20:00,170 だよね だから この間のあれはノーカン 352 00:20:00,290 --> 00:20:01,170 はい? 353 00:20:01,290 --> 00:20:05,420 だから 私は三橋(みはし)さんに無敗 これは譲れない 354 00:20:05,550 --> 00:20:09,680 負けず嫌いなとこは 空手やめても変わってないんだね 355 00:20:09,800 --> 00:20:11,350 (唯)それなんだけどさ 356 00:20:11,470 --> 00:20:13,890 私 また… 空手 始めようと思うの 357 00:20:14,010 --> 00:20:14,890 えっ 358 00:20:15,020 --> 00:20:16,980 だから また道場に行く 359 00:20:17,100 --> 00:20:20,100 そのうち 全国で戦いましょう 360 00:20:22,230 --> 00:20:23,230 うん 361 00:20:23,520 --> 00:20:26,110 (唯)あっ とりあえず メアド 交換しよう 千夏 362 00:20:26,240 --> 00:20:28,450 (千夏)あっ ああ そうだね 唯 363 00:20:30,820 --> 00:20:34,200 (太一)こうして 俺たちの冬休みは終わりを告げ— 364 00:20:34,330 --> 00:20:36,200 元どおりの生活が戻ってきた 365 00:20:37,200 --> 00:20:39,250 どうなることかと思ったけれど— 366 00:20:39,370 --> 00:20:43,090 今回も5人が力を合わせて 切り抜けることができた 367 00:20:43,630 --> 00:20:47,050 やっぱ文研部はすごいと 真面目に思う 368 00:20:47,840 --> 00:20:50,130 もちろん また ふうせんかずらが— 369 00:20:50,260 --> 00:20:52,890 おかしなことをしでかすかも しれないわけだが… 370 00:20:53,640 --> 00:20:56,890 この5人がそろっていれば 必ず乗り越えられる 371 00:20:57,560 --> 00:20:59,230 そう信じられる 372 00:21:15,990 --> 00:21:19,910 (伊織)今回も また私は みんなに助けてもらった 373 00:21:20,750 --> 00:21:22,750 ふうせんかずらが現れる度— 374 00:21:22,880 --> 00:21:26,090 私は いつも 周りのみんなに救われている 375 00:21:26,880 --> 00:21:30,510 やっぱ文研部すげえなっと 真面目に思う 376 00:21:31,010 --> 00:21:32,510 特に 太一 377 00:21:32,930 --> 00:21:36,100 太一には お世話になりっぱなしだ 378 00:21:36,850 --> 00:21:38,850 太一は すごくいいヤツだ 379 00:21:39,890 --> 00:21:41,940 いいヤツなのだけれど… 380 00:21:43,900 --> 00:21:49,740 私は本当に八重樫太一のことが 好きなのだろうか? 381 00:21:51,490 --> 00:21:57,490 ♪〜 382 00:23:28,210 --> 00:23:34,210 〜♪