1 00:02:20,974 --> 00:02:22,976 (猫猫)呼び出しですか? 2 00:02:22,976 --> 00:02:24,978 診療所の女官から? 3 00:02:24,978 --> 00:02:28,148 (玉葉) ええ。 猫猫に会いたいそうよ。 4 00:02:28,148 --> 00:02:31,485 (愛藍) ごめんね。 煎じてもらった薬➡ 5 00:02:31,485 --> 00:02:34,087 ここで飲んでいけば よかったんだけど…。 6 00:02:34,087 --> 00:02:37,924 昨日の女官に見られてしまって。 7 00:02:37,924 --> 00:02:42,763 困ったわ。 医官以外は 薬を作ってはいけないものね。 8 00:02:42,763 --> 00:02:44,765 申し訳ありません。 9 00:02:44,765 --> 00:02:46,933 おとがめがあるかしら。 10 00:02:46,933 --> 00:02:49,603 いえ それは。 ただ…。 11 00:02:49,603 --> 00:02:52,439 んっ? 12 00:02:52,439 --> 00:02:56,109 話してちょうだい。 はい…。 13 00:02:56,109 --> 00:03:00,614 んっ…。 しばし 猫猫を 貸してくれないかとのことです。 14 00:03:00,614 --> 00:03:02,616 猫猫を? んっ? 15 00:03:05,952 --> 00:03:08,455 愛藍。 桜花を呼んでちょうだい。 16 00:03:08,455 --> 00:03:10,957 えっ? はっ… はい。 17 00:03:17,297 --> 00:03:20,400 《呼び出しを食らってしまった》 18 00:03:23,637 --> 00:03:25,639 (桜花)さあ 急ぎましょ。 19 00:03:25,639 --> 00:03:28,442 《わざわざ お目付け役まで》 20 00:03:31,812 --> 00:03:34,748 (深緑)深緑と申します。 21 00:03:34,748 --> 00:03:36,750 《緑がかった目…。 22 00:03:36,750 --> 00:03:40,087 玉葉様と同じ 西方の生まれか? 23 00:03:40,087 --> 00:03:42,756 昨日は 肝っ玉母ちゃんに見えたけど➡ 24 00:03:42,756 --> 00:03:46,259 落ち着いて話すと 聡明な印象だな。 25 00:03:46,259 --> 00:03:49,930 なんにせよ お茶まで出されて 気が引ける》 26 00:03:49,930 --> 00:03:52,766 昨日は 失礼いたしました。 27 00:03:52,766 --> 00:03:56,269 貴妃のところの方とは つゆ知らず。 いえ。 28 00:03:56,269 --> 00:03:59,773 《貴妃とは 玉葉様の官名だ。 29 00:03:59,773 --> 00:04:03,944 宮の外の女官は 官名で呼ぶことが多い》 30 00:04:03,944 --> 00:04:08,115 お呼び立てしたのは 頼みたいことがあるからでして。 31 00:04:08,115 --> 00:04:10,117 どうぞ。 32 00:04:10,117 --> 00:04:12,452 賢妃 梨花妃の…。 33 00:04:12,452 --> 00:04:16,456 水晶宮の下女に 薬を作っていただきたいのです。 34 00:04:16,456 --> 00:04:18,625 えっ? 35 00:04:18,625 --> 00:04:21,128 それが どういうことか わかってるの!? 36 00:04:21,128 --> 00:04:24,965 医官以外が 薬を作っていると もし 表沙汰になったら…。 37 00:04:24,965 --> 00:04:27,634 重々 承知しております。 なっ…。 38 00:04:27,634 --> 00:04:30,637 何か理由があるようで。 猫猫? 39 00:04:30,637 --> 00:04:32,739 すいません。 話だけでも。 40 00:04:32,739 --> 00:04:35,342 よろしいのですか? 41 00:04:38,245 --> 00:04:42,249 んっ…。 事情を お聴かせいただけますか? 42 00:04:42,249 --> 00:04:44,584 ありがとうございます。 43 00:04:44,584 --> 00:04:50,257 こちらの洗濯場に来ていた 顔なじみの下女でして。 44 00:04:50,257 --> 00:04:55,095 隊商の時期から けん怠感や 微熱が続いているようでした。 45 00:04:55,095 --> 00:04:58,265 それが 妙なせきまで出るようになって。 46 00:04:58,265 --> 00:05:00,267 ((思思:あっ…)) 47 00:05:00,267 --> 00:05:04,271 (深緑)一度 しっかり 休みを取るように言ったのです。 48 00:05:04,271 --> 00:05:07,774 ところが それから ばったり姿を見せず…。 49 00:05:07,774 --> 00:05:11,611 洗濯場を変えた あるいは 係が変わったのでは? 50 00:05:11,611 --> 00:05:15,782 だとしても あのせきは 一度 診ておくべきです。 51 00:05:15,782 --> 00:05:18,451 つまり 診療所にも来てないと。 52 00:05:18,451 --> 00:05:22,622 はい。 上からのお許しが 出なかったのかもしれません。 53 00:05:22,622 --> 00:05:25,959 《水晶宮の悪いところだ。 54 00:05:25,959 --> 00:05:30,297 下女が許しを請う相手なら 梨花様ではなく 侍女頭だ。 55 00:05:30,297 --> 00:05:34,234 願い出たところで 無視された可能性が高い》 56 00:05:34,234 --> 00:05:38,238 その下女を見なくなって もう 半月になるのです。 57 00:05:38,238 --> 00:05:42,242 半月!? あっ…。 58 00:05:42,242 --> 00:05:46,246 面倒くさいことになったわね。 59 00:05:46,246 --> 00:05:49,416 本当にいるのかしら そんな下女。 60 00:05:49,416 --> 00:05:51,751 調べる必要はあるかと。 61 00:05:51,751 --> 00:05:53,920 《妙なせきか…。 62 00:05:53,920 --> 00:05:56,590 もし 感染するものなら 放っておけない。 63 00:05:56,590 --> 00:05:59,426 水晶宮だけで終わらない問題だ》 64 00:05:59,426 --> 00:06:03,930 こういうの 気になる性格なのは わかるけど➡ 65 00:06:03,930 --> 00:06:06,766 ちゃんと お伺いは立てなさいね。 66 00:06:06,766 --> 00:06:10,770 突っ走るのは よくない癖よ。 はい。 67 00:06:10,770 --> 00:06:12,772 《焦っても しかたない。 68 00:06:12,772 --> 00:06:15,442 まずは 壬氏様に 取り次いでもらうとして➡ 69 00:06:15,442 --> 00:06:18,445 今 できることを…》 70 00:06:18,445 --> 00:06:22,616 ニャッ? ニャー! うわっ! ちょっ… 猫猫? 71 00:06:22,616 --> 00:06:26,119 ウフーッ! もう! 言ってるそばから。 72 00:06:26,119 --> 00:06:29,956 すいません。 探し物が見つかったので つい。 73 00:06:29,956 --> 00:06:32,892 探し物って? フフッ これです。 74 00:06:32,892 --> 00:06:36,563 残念ながら 本体には 逃げられてしまいました。 75 00:06:36,563 --> 00:06:41,067 ひぃ~! うぅ… ひっ… ひぃ…。 《生やす薬を作る そのために…》 76 00:06:41,067 --> 00:06:44,571 取れた尻尾が なぜ生えてくるか 調べてみようと…。 77 00:06:44,571 --> 00:06:47,274 うぅ…。 って 桜花様? 78 00:06:49,242 --> 00:06:57,083 (思思のせき) 79 00:06:57,083 --> 00:06:59,085 ハァ…。 80 00:07:08,261 --> 00:07:11,765 (杏)どこに行くの? (瑶)うっ! 杏様…。 81 00:07:11,765 --> 00:07:14,935 あなたは 母屋の掃除でしょう。 82 00:07:14,935 --> 00:07:17,103 また あそこに 顔を出すつもり? 83 00:07:17,103 --> 00:07:19,272 あっ… あの…。 84 00:07:19,272 --> 00:07:22,609 言ったわよね? 余計なことはするなと。 85 00:07:22,609 --> 00:07:25,945 あっ…。 もっ… 申し訳ありません。 86 00:07:25,945 --> 00:07:27,947 申し訳ありません。 87 00:07:27,947 --> 00:07:31,952 杏様! 医局から 先生が お見えに…。 88 00:07:31,952 --> 00:07:33,887 先生? 89 00:07:33,887 --> 00:07:36,723 今更 なんの用? 90 00:07:36,723 --> 00:07:38,892 東宮を お助けできなかったくせに。 91 00:07:38,892 --> 00:07:40,894 (虞淵)んっ…。 92 00:07:42,896 --> 00:07:44,898 何か ご用ですか? 93 00:07:44,898 --> 00:07:48,068 えっと… 賢妃に会いたいのだがね。 94 00:07:48,068 --> 00:07:51,404 申し訳ありません。 95 00:07:51,404 --> 00:07:55,909 梨花様は あなたには お会いしたくないと思われますが。 96 00:07:55,909 --> 00:07:58,244 でっ… でも…。 97 00:07:58,244 --> 00:08:00,246 んっ? 98 00:08:00,246 --> 00:08:05,085 《ずいぶんと背の高い…。 こんな女官 いたかしら?》 99 00:08:05,085 --> 00:08:08,421 あっ…。 んっ…。 100 00:08:08,421 --> 00:08:11,124 このように 書状はもらっている。 101 00:08:14,260 --> 00:08:16,763 わかりました。 こちらへ。 102 00:08:16,763 --> 00:08:21,101 失礼ですが 梨花様は お元気ですよ。 103 00:08:21,101 --> 00:08:23,770 あっ… ああ。 それは よかった。 104 00:08:23,770 --> 00:08:27,440 優秀な侍女たちが 賢妃を支えているのだね。 105 00:08:27,440 --> 00:08:32,212 当然です。 水晶宮の侍女は 皆 名家の出。 106 00:08:32,212 --> 00:08:35,548 帝に仕えるのにも ふさわしい者ばかりです。 107 00:08:35,548 --> 00:08:39,386 梨花様も 皇族出身の 高貴なお方ですから。 108 00:08:39,386 --> 00:08:43,390 《そんなの 私だって同じなのに…》 109 00:08:43,390 --> 00:08:48,728 ((一族のためにも 帝の寵愛を 得ることが大切なのだ。 110 00:08:48,728 --> 00:08:53,233 わかったな? 梨花 杏。 (梨花/杏)はい)) 111 00:08:53,233 --> 00:08:55,735 《それなのに どうして…》 112 00:08:55,735 --> 00:08:58,405 あっ! (せき) 113 00:08:58,405 --> 00:09:00,407 んっ? 114 00:09:00,407 --> 00:09:02,809 どうしました? 115 00:09:04,744 --> 00:09:08,748 いや… あれは なんの小屋かと思いまして。 116 00:09:10,750 --> 00:09:13,920 別に ただの物置ですが。 117 00:09:13,920 --> 00:09:15,922 んっ…。 118 00:09:15,922 --> 00:09:18,758 ここ最近 庭をいじったりは? 119 00:09:18,758 --> 00:09:22,929 いえ 特には。 120 00:09:22,929 --> 00:09:25,932 《杏:そういえば あんな庭木 あったかしら?》 121 00:09:25,932 --> 00:09:29,102 今日は 香を 付けていらっしゃるんですね。 122 00:09:29,102 --> 00:09:33,540 えっ? 杏様。 123 00:09:33,540 --> 00:09:35,875 お久しぶりです。 124 00:09:35,875 --> 00:09:39,045 先日は 失礼いたしました。 125 00:09:39,045 --> 00:09:41,548 あっ…。 126 00:09:41,548 --> 00:09:43,716 あなた あのときの…。 127 00:09:43,716 --> 00:09:45,718 ハッ! ハァハァハァ…。 128 00:09:45,718 --> 00:09:47,720 待ちなさい! 129 00:09:47,720 --> 00:09:49,722 あっ 何を? 130 00:09:49,722 --> 00:09:51,724 んっ…。 131 00:09:54,227 --> 00:09:56,729 あっ! 嬢ちゃん! んっ! 132 00:10:04,237 --> 00:10:08,074 ハッ…。 (せき) 133 00:10:08,074 --> 00:10:11,077 おじさん お湯! お湯 沸かしてください! 134 00:10:11,077 --> 00:10:13,913 んっ…。 わっ… わかった! 135 00:10:13,913 --> 00:10:16,816 うっ… ハァハァ… うっ… ハァハァ…。 136 00:10:19,919 --> 00:10:23,089 ゆっくり これを飲んで。 (せき) 137 00:10:23,089 --> 00:10:30,096 (せき) 138 00:10:30,096 --> 00:10:32,599 どうして こんな扱いを? 139 00:10:32,599 --> 00:10:35,602 どうしたも何もないわ。 140 00:10:35,602 --> 00:10:40,440 病が うつらないよう 病人を 隔離するのは 常識でしょう? 141 00:10:40,440 --> 00:10:45,278 確かに 感染力は低いですが これは うつる病です。 142 00:10:45,278 --> 00:10:48,114 でも このような処置を続けていたら➡ 143 00:10:48,114 --> 00:10:50,116 死に至ります。 144 00:10:50,116 --> 00:10:55,955 もちろん 下女1人の死など ささいな問題でしょうが。 145 00:10:55,955 --> 00:10:58,958 ハァハァ…。 146 00:10:58,958 --> 00:11:01,294 ここに入ったとき 思い出しました。 147 00:11:01,294 --> 00:11:04,797 梨花妃が 病に伏せていたときのことです。 148 00:11:04,797 --> 00:11:10,303 病人のにおいを ごまかすように 香が たかれていました。 149 00:11:10,303 --> 00:11:12,305 何が言いたいの? 150 00:11:12,305 --> 00:11:15,141 今度は まるで 逆だと感じたのです。 151 00:11:15,141 --> 00:11:20,346 香のにおいを ごまかすために 病人が置かれているようだと。 152 00:11:23,149 --> 00:11:26,319 ハッ! 待ちなさい! 153 00:11:26,319 --> 00:11:29,656 あっ…。 水晶宮の侍女は➡ 154 00:11:29,656 --> 00:11:32,158 本当に 隠し事が多いですね。 155 00:11:32,158 --> 00:11:36,930 先日 禁止となった 隊商の交易品が こんなに。 156 00:11:36,930 --> 00:11:40,600 また かわいそうな宦官が むち打ちの刑にされてしまう。 157 00:11:40,600 --> 00:11:42,602 《動揺するな》 158 00:11:44,771 --> 00:11:47,440 フッ…。 (においを嗅ぐ音) 159 00:11:47,440 --> 00:11:52,278 1つ1つは小さな毒でも それが混ざれば どうなることか。 160 00:11:52,278 --> 00:11:54,948 《わかるはずがない こんな小娘に…。 161 00:11:54,948 --> 00:11:56,950 本当の目的なんて》 162 00:11:56,950 --> 00:11:59,452 杏様。 ハッ…。 163 00:11:59,452 --> 00:12:03,289 堕胎剤を作ろうなんて どういうおつもりですか? 164 00:12:03,289 --> 00:12:05,291 ハッ…。 165 00:12:08,795 --> 00:12:16,135 (顔をゆすぐ音) 166 00:12:16,135 --> 00:12:20,139 《一度の訪問で見つかるなら 変装する必要なかったかな。 167 00:12:20,139 --> 00:12:24,344 顔を知られてるし 長期戦も覚悟してたんだけど》 168 00:12:27,814 --> 00:12:32,919 お待たせいたしました。 着替え ありがとうございます。 169 00:12:32,919 --> 00:12:36,422 (高順)いえ。 病人を看護した服で歩いて➡ 170 00:12:36,422 --> 00:12:39,092 病が広がってはいけませんから。 171 00:12:39,092 --> 00:12:42,095 では 行きましょう。 皆様 おそろいです。 172 00:12:52,438 --> 00:12:55,775 (壬氏)これは どういうことだろうか? 杏殿。 173 00:12:55,775 --> 00:13:00,947 隊商の品には 毒物になりうる物が あったため 回収する。 174 00:13:00,947 --> 00:13:03,149 そう 触れが出ていたはずだが。 175 00:13:05,284 --> 00:13:07,287 《黙秘ですか。 176 00:13:07,287 --> 00:13:09,956 壬氏様に問われても この態度とは。 177 00:13:09,956 --> 00:13:16,629 杏様。 水晶宮の侍女頭で 梨花様のいとこでもある。 178 00:13:16,629 --> 00:13:18,965 面ざしが どことなく似て➡ 179 00:13:18,965 --> 00:13:22,135 目を引く 誇り高そうな美女だ。 180 00:13:22,135 --> 00:13:25,138 だからこそ あえての侍女頭か。 181 00:13:25,138 --> 00:13:29,976 美しい花は 1か所に集めたほうが 目を引く。 182 00:13:29,976 --> 00:13:33,913 身分で考えても 中級妃に 召し上げられて おかしくない。 183 00:13:33,913 --> 00:13:37,250 本人も それを わかっているはずだ》 184 00:13:37,250 --> 00:13:39,585 質問を変えよう。 185 00:13:39,585 --> 00:13:42,588 禁止された交易品で 何をしようとしていた? 186 00:13:42,588 --> 00:13:45,091 なんのことか わかりません。 187 00:13:45,091 --> 00:13:50,263 確かに 病の下女を 物置に 寝かせるように 指示しました。 188 00:13:50,263 --> 00:13:53,099 ですが それは 感染を防ぐためです。 189 00:13:53,099 --> 00:13:57,103 何が置いてあるかまでは 存じませんでした。 190 00:13:57,103 --> 00:13:59,105 それが 罪になりますか? 191 00:14:01,107 --> 00:14:05,278 《下女を物置に隔離したことは 罪ではない。 192 00:14:05,278 --> 00:14:08,448 しかたない。 それだけ 下女の命は軽い》 193 00:14:08,448 --> 00:14:11,784 それより いきなり やって来て➡ 194 00:14:11,784 --> 00:14:14,287 梨花様に会わせろと 言ったあげく➡ 195 00:14:14,287 --> 00:14:17,790 他の宮の物置を あさるほうが 問題では? 196 00:14:17,790 --> 00:14:21,627 そもそも 病人に食事を運ぶくらいでしか➡ 197 00:14:21,627 --> 00:14:23,796 人の寄りつかない場所です。 198 00:14:23,796 --> 00:14:27,300 逆を言えば 誰でも近づけました。 199 00:14:27,300 --> 00:14:30,470 これらが 私の物である証拠でも? 200 00:14:30,470 --> 00:14:34,073 それは あの場にいた下女に 聞けばよいことだ。 201 00:14:34,073 --> 00:14:38,411 熱に浮かされ もうろうとしていた 下女の発言を? 202 00:14:38,411 --> 00:14:40,913 どこまで 信頼できますか。 203 00:14:40,913 --> 00:14:44,250 熱に浮かされていたことは 知っているのですね。 204 00:14:44,250 --> 00:14:47,587 んっ? 実に お優しい。 205 00:14:47,587 --> 00:14:51,591 わざわざ はしための容体を 見に来てくださるなんて。 206 00:14:51,591 --> 00:14:54,927 それなら 体に 香油の匂いが残っていても➡ 207 00:14:54,927 --> 00:14:57,597 おかしくありませんね。 くっ…。 208 00:14:57,597 --> 00:15:01,768 以前は 香油の匂いなどしなかった 杏様でも。 209 00:15:01,768 --> 00:15:05,438 《これ以上 出過ぎてはいけない。 210 00:15:05,438 --> 00:15:08,341 わかっているが…》 211 00:15:10,276 --> 00:15:13,446 《腹の立つことはあるものだ》 212 00:15:13,446 --> 00:15:17,950 今日の杏様は この香油と同じ匂いがします。 213 00:15:17,950 --> 00:15:22,622 ハッ! この瓶は 行李の中に 置かれておりました。 214 00:15:22,622 --> 00:15:25,958 果たして にじみ出るほど 強い匂いでしょうか? 215 00:15:25,958 --> 00:15:30,463 念のため 確かめさせてもらえませんか? 216 00:15:30,463 --> 00:15:32,398 ハッ…。 217 00:15:32,398 --> 00:15:35,067 うっ…。 218 00:15:35,067 --> 00:15:37,403 さっ… 触るな~! 219 00:15:37,403 --> 00:15:39,405 薬屋! 220 00:15:39,405 --> 00:15:42,742 んっ… 大したことはありません。 221 00:15:42,742 --> 00:15:44,744 そうですね。 222 00:15:44,744 --> 00:15:48,247 私などが 触れてよいわけが ありませんでした。 223 00:15:48,247 --> 00:15:51,918 違う方に調べてもらいましょう。 224 00:15:51,918 --> 00:15:54,587 うっ…。 225 00:15:54,587 --> 00:15:58,591 (梨花)その辺で 私に任せてもらえないかしら。 226 00:15:58,591 --> 00:16:01,594 梨花妃…。 227 00:16:01,594 --> 00:16:04,764 この者の罪状は どうなるのでしょう? 228 00:16:04,764 --> 00:16:10,102 仮に 堕胎剤を作ろうとしたならば 帝の子を殺すのと同義です。 229 00:16:10,102 --> 00:16:13,105 それは どの妃の子であってもですか? 230 00:16:13,105 --> 00:16:16,609 もちろん。 231 00:16:16,609 --> 00:16:21,280 たとえ 杏の狙いが 私であっても? 232 00:16:21,280 --> 00:16:24,450 うっ…。 梨花妃! それは…。 233 00:16:24,450 --> 00:16:26,953 《そういうことか。 234 00:16:26,953 --> 00:16:32,124 梨花様の服 玉葉様が着ている服に似ている。 235 00:16:32,124 --> 00:16:35,728 どうりで ろくな侍女がいないはずだ。 236 00:16:35,728 --> 00:16:37,730 梨花様のせいじゃない。 237 00:16:37,730 --> 00:16:42,235 意図的に そのような者が 集められていたのだ。 238 00:16:42,235 --> 00:16:44,570 侍女頭の杏によって》 239 00:16:44,570 --> 00:16:48,241 杏。 あなたは 一度も 私のことを➡ 240 00:16:48,241 --> 00:16:50,910 妃扱いしてくれなかったわよね。 241 00:16:50,910 --> 00:16:54,247 国母として ふさわしくない。 242 00:16:54,247 --> 00:16:56,415 そう思っていたんでしょう? 243 00:16:56,415 --> 00:17:00,920 あなたと私 どちらが妃になるか➡ 244 00:17:00,920 --> 00:17:04,590 最後まで わからなかったものね。 245 00:17:04,590 --> 00:17:07,426 くっ…。 246 00:17:07,426 --> 00:17:12,431 何 上から目線で言ってるの? 247 00:17:12,431 --> 00:17:15,601 そういうところが 昔から嫌いなのよ! 248 00:17:15,601 --> 00:17:18,938 勉強も作法も 私のほうができた! 249 00:17:18,938 --> 00:17:23,276 他にも いっぱい あなたよりも 私のほうが優れてるのに! 250 00:17:23,276 --> 00:17:26,946 なんで 周りは みんな…。 251 00:17:26,946 --> 00:17:28,948 《胸の大きさが…。 252 00:17:28,948 --> 00:17:32,552 いや 妃としての器が違いすぎる。 253 00:17:32,552 --> 00:17:35,888 梨花と杏。 梨とあんず。 254 00:17:35,888 --> 00:17:40,393 そろえられたような名で 生まれも教養もある。 255 00:17:40,393 --> 00:17:44,230 それでも感情に支配され 間違いを犯す 愚かな人間は➡ 256 00:17:44,230 --> 00:17:46,232 ごまんといる。 257 00:17:46,232 --> 00:17:49,902 杏様も また そのような1人なのだろう》 258 00:17:49,902 --> 00:17:53,739 当主の娘だから? あなたは 私よりも上なわけ? 259 00:17:53,739 --> 00:17:55,741 そんなわけないわ! 260 00:17:55,741 --> 00:18:00,580 私は ずっと 国母になるべく育ったのよ! 261 00:18:00,580 --> 00:18:02,915 それは 自白と捉えていいか? 262 00:18:02,915 --> 00:18:06,419 くっ…。 うっ! 263 00:18:06,419 --> 00:18:09,755 子を成せず 花園で枯れるといい! 264 00:18:09,755 --> 00:18:11,757 梨花~! 265 00:18:14,093 --> 00:18:16,095 ハッ! 266 00:18:16,095 --> 00:18:20,266 ハッ! ふっ… 触れるな! 宦官ごときが汚らわしい! 267 00:18:20,266 --> 00:18:23,436 離せ! 離せ! あっ…。 268 00:18:23,436 --> 00:18:28,274 杏様は 帝を よほど お慕いしているのですね。 269 00:18:28,274 --> 00:18:31,277 当たり前じゃない! 何を言うの! 270 00:18:31,277 --> 00:18:35,548 いえ。 私は ただ➡ 271 00:18:35,548 --> 00:18:38,217 国母という立場を 愛しているように➡ 272 00:18:38,217 --> 00:18:40,219 見えましたので。 273 00:18:40,219 --> 00:18:44,223 梨花様と違って。 274 00:18:44,223 --> 00:18:46,826 なっ…。 ハッ…。 275 00:18:51,230 --> 00:18:53,232 んっ…。 276 00:18:57,236 --> 00:19:00,740 そんなふうに思っていたのね 杏。 277 00:19:06,412 --> 00:19:08,414 あっ…。 278 00:19:08,414 --> 00:19:13,919 壬氏殿。 この侍女頭は あるじに暴言を吐きました。 279 00:19:13,919 --> 00:19:16,255 私が 手を出してしまうほどに。 280 00:19:16,255 --> 00:19:19,258 よって この者を解雇します。 281 00:19:19,258 --> 00:19:23,596 梨花妃? それは…。 あら 平手では足りませんか? 282 00:19:23,596 --> 00:19:26,265 あっ… ああ…。 では こちらで…。 283 00:19:26,265 --> 00:19:28,267 お待ちください! 待ちません! 284 00:19:28,267 --> 00:19:33,205 《フフフッ! やるな。 もう 昔の梨花様じゃない。 285 00:19:33,205 --> 00:19:37,209 自分の玉の緒のついえるのを待つ はかなげな女性は➡ 286 00:19:37,209 --> 00:19:39,211 どこにもいない》 287 00:19:39,211 --> 00:19:43,716 今後 一切 後宮への立ち入りを 禁じてください。 288 00:19:43,716 --> 00:19:48,220 《厚情ある甘い処理だが この女には 十分な屈辱だろう。 289 00:19:48,220 --> 00:19:52,391 逆恨みしたところで 醜聞で 後宮を追い出された身では➡ 290 00:19:52,391 --> 00:19:54,727 手も足も出せない。 291 00:19:54,727 --> 00:19:59,031 もう二度と 2人が並び立つ日は 来ないだろう》 292 00:20:02,568 --> 00:20:05,905 使え。 んっ? 293 00:20:05,905 --> 00:20:10,076 血が出ているぞ。 平気ですよ。 薄皮1枚ですし。 294 00:20:10,076 --> 00:20:12,244 そういう問題じゃない! 295 00:20:12,244 --> 00:20:14,246 ハァ…。 296 00:20:14,246 --> 00:20:18,584 《こんな上等な絹に 血を付けるのはな…》 297 00:20:18,584 --> 00:20:21,754 なぜ 病人が 物置にいると わかった? 298 00:20:21,754 --> 00:20:23,923 変装していたくらいだし➡ 299 00:20:23,923 --> 00:20:26,926 最初から わかっていたわけではあるまい。 300 00:20:26,926 --> 00:20:30,096 ある程度 目星は付けてましたよ。 301 00:20:30,096 --> 00:20:34,934 病気なので 皆の寝床から離れた 目立たない場所だろうと。 302 00:20:34,934 --> 00:20:38,437 まさか 物置とは思いませんでしたが。 303 00:20:38,437 --> 00:20:41,273 それと 目印があったので。 んっ? 304 00:20:41,273 --> 00:20:43,609 あの庭木が? 305 00:20:43,609 --> 00:20:47,947 はい。 本来 あの花は ほとんど赤なんです。 306 00:20:47,947 --> 00:20:50,449 なのに 白い花しか咲いていない。 307 00:20:50,449 --> 00:20:52,785 誰かが選んで植えたのでしょう。 308 00:20:52,785 --> 00:20:57,123 風水では 緑と白の組み合わせは 健康にいいそうですから。 309 00:20:57,123 --> 00:20:59,125 なるほどな。 310 00:20:59,125 --> 00:21:03,295 それに おしろい花というのが なんとも皮肉ですが。 311 00:21:03,295 --> 00:21:05,297 おしろい花? 312 00:21:05,297 --> 00:21:10,136 種に詰まっている白い粉が 堕胎剤にも使われるんです。 313 00:21:10,136 --> 00:21:12,972 あっ… そこら中に生えてるぞ! 314 00:21:12,972 --> 00:21:16,475 作り方さえ知らなければ 害はありません。 315 00:21:16,475 --> 00:21:18,477 今日の香油と同じです。 316 00:21:18,477 --> 00:21:20,813 あっ…。 んっ…。 317 00:21:20,813 --> 00:21:24,150 杏様は なぜ 香油が堕胎剤になることを➡ 318 00:21:24,150 --> 00:21:26,152 知っていたのでしょう。 319 00:21:26,152 --> 00:21:29,989 それも 隊商が持ち込んだ交易品が。 320 00:21:29,989 --> 00:21:34,760 問いただしたところで 口を割るかどうかは わからんが。 321 00:21:34,760 --> 00:21:37,930 薬屋 1つ 聞いてもいいか? 322 00:21:37,930 --> 00:21:40,599 この後宮の中に➡ 323 00:21:40,599 --> 00:21:44,937 香油が 堕胎剤となることを 吹き込んだ人物がいると? 324 00:21:44,937 --> 00:21:46,939 わかりません。 325 00:21:46,939 --> 00:21:51,143 ですが 用心するに 越したことはないかと。 326 00:21:55,781 --> 00:21:58,284 (瑶)あっ… あの…。 んっ? 327 00:22:00,786 --> 00:22:02,788 《おしろい花》 328 00:22:02,788 --> 00:22:05,624 物置にいた子 どうなりました? 329 00:22:05,624 --> 00:22:08,794 後宮を出て 治療を受けるそうです。 330 00:22:08,794 --> 00:22:10,963 梨花様の申し出だ。 331 00:22:10,963 --> 00:22:15,467 責任は 自分にあるからと 費用も負担するらしい。 332 00:22:15,467 --> 00:22:18,304 ハァ… そうですか。 333 00:22:18,304 --> 00:22:30,149 ♬~ 334 00:22:30,149 --> 00:22:32,585 あの薬師が来ていたようだな。 335 00:22:32,585 --> 00:22:36,422 はい。 なんでも ご存じですのね。 336 00:22:36,422 --> 00:22:38,924 彼女には 助けられてばかりです。 337 00:22:44,930 --> 00:22:46,932 どうなさいました? 338 00:22:48,934 --> 00:22:51,337 んっ? いや…。