1 00:02:22,976 --> 00:02:24,978 (扉の開く音) 2 00:02:24,978 --> 00:02:27,314 (紅娘)今日から ここが あなたの部屋よ。 3 00:02:27,314 --> 00:02:29,850 (猫猫)物置小屋…。 4 00:02:29,850 --> 00:02:32,786 本当に ここを使えと? 5 00:02:32,786 --> 00:02:35,288 ええ 反省なさい。 6 00:02:35,288 --> 00:02:37,457 ((桜花:ひぃ~! 7 00:02:37,457 --> 00:02:40,460 桜花様 大丈夫ですか? 8 00:02:40,460 --> 00:02:43,463 あっ… ああ… あっ…。 9 00:02:43,463 --> 00:02:45,632 だっ… 大丈夫じゃないわよ! 10 00:02:45,632 --> 00:02:48,635 そんな物ばかり集めて 信じられない! 11 00:02:48,635 --> 00:02:51,138 そのうち 紅娘様に 部屋を追い出されて➡ 12 00:02:51,138 --> 00:02:53,473 物置小屋に移されちゃうわよ! 13 00:02:53,473 --> 00:02:57,477 おっ… それは いいですね。 えっ? 14 00:02:57,477 --> 00:03:02,315 物置小屋なら 今の部屋より広いし 夜中に音を立てても…。 15 00:03:02,315 --> 00:03:05,819 あっ… 猫猫? うん ありだな。 16 00:03:05,819 --> 00:03:08,321 そうと決まれば 急ぎましょう。 あっ…。 17 00:03:08,321 --> 00:03:10,657 早く帰って 紅娘様に打診しないと。 18 00:03:10,657 --> 00:03:13,927 えっ ちょっと…。 ちょっと~! 19 00:03:20,500 --> 00:03:22,636 こっ… これは…。 20 00:03:22,636 --> 00:03:25,005 あっ…。 んっ…)) 21 00:03:25,005 --> 00:03:27,007 しっかり反省なさい。 22 00:03:27,007 --> 00:03:29,009 紅娘様…。 んっ? 23 00:03:29,009 --> 00:03:31,011 ありがとうございます! えっ? 24 00:03:31,011 --> 00:03:34,581 ここに薬草を干して ここで調薬をして! 25 00:03:34,581 --> 00:03:37,084 ここは あれで あれは ここで…。 ワッホー! 26 00:03:37,084 --> 00:03:39,753 へっ? だから 言ったじゃないですか! 27 00:03:39,753 --> 00:03:41,755 意味ないって! 28 00:03:41,755 --> 00:03:45,425 (愛藍)物置小屋? 信じられない。 29 00:03:45,425 --> 00:03:48,261 (貴園) 紅娘様に告げ口するなんて➡ 30 00:03:48,261 --> 00:03:51,098 さすがに ひどいんじゃない? 桜花。 31 00:03:51,098 --> 00:03:53,100 わっ… 私じゃないわよ! 32 00:03:53,100 --> 00:03:55,936 猫猫が 自分で 紅娘様に打診したのよ! 33 00:03:55,936 --> 00:03:57,938 ねえ? 猫猫。 34 00:03:57,938 --> 00:04:00,774 はい。 何かと 都合がよかったので。 35 00:04:00,774 --> 00:04:04,444 (愛藍/貴園)えっ? あっ… それは そうと➡ 36 00:04:04,444 --> 00:04:07,948 猫猫 もう 虫を集めるのは やめてよね。 37 00:04:07,948 --> 00:04:12,452 虫? 私が集めているのは とかげの尻尾ですが…。 38 00:04:12,452 --> 00:04:16,456 それに 桜花様が倒れて以来 集めていません。 39 00:04:16,456 --> 00:04:18,458 あっ… 本当に? 40 00:04:18,458 --> 00:04:21,962 でも 変な女官が 笑いながら 虫を捕まえているって➡ 41 00:04:21,962 --> 00:04:23,964 うわさになってるわよ。 42 00:04:23,964 --> 00:04:26,299 そんなことはしていません。 43 00:04:26,299 --> 00:04:28,802 《確かに 仕事で 蛾を集めてたけど➡ 44 00:04:28,802 --> 00:04:30,804 笑いながら 虫を捕るなん…》 45 00:04:30,804 --> 00:04:33,440 ((子翠:アハハハハ!)) あっ…。 46 00:04:33,440 --> 00:04:35,942 (桜花/貴園/愛藍)うん? 47 00:04:35,942 --> 00:04:39,112 《んっ… これは ゆゆしき事態である》 48 00:04:39,112 --> 00:04:42,916 (小蘭)ふえ~? さいひん ひふい 見たっへ? 49 00:04:42,916 --> 00:04:47,120 そう 子翠。 最近 見かけた? 50 00:04:47,120 --> 00:04:52,092 子翠ねえ… あの子 神出鬼没だからな~。 51 00:04:55,295 --> 00:04:59,132 ねえねえ 誰か 子翠が どこにいるか知らない? 52 00:04:59,132 --> 00:05:03,303 子翠? 見たような 見てないような…。 53 00:05:03,303 --> 00:05:06,640 えっ どこにいたの? 教えてよ~。 54 00:05:06,640 --> 00:05:10,143 え~っと… う~ん…。 んっ…。 55 00:05:10,143 --> 00:05:14,815 《ああ 妃付きの侍女だから 警戒しているのか。 56 00:05:14,815 --> 00:05:19,486 小蘭のように 誰にでも 分け隔てなく接する子のほうが➡ 57 00:05:19,486 --> 00:05:21,488 珍しいんだよな。 58 00:05:21,488 --> 00:05:23,990 何か 釣れる物は…。 59 00:05:23,990 --> 00:05:26,159 おっ これは…》 60 00:05:26,159 --> 00:05:28,995 詳しいお話しだいでは➡ 61 00:05:28,995 --> 00:05:31,498 これを差し上げるんですけど…。 62 00:05:31,498 --> 00:05:34,401 ((壬氏:使え。 血が出ているぞ)) 63 00:05:34,401 --> 00:05:39,406 (女官たち)あ~! こっ… ここここ… この香りは…。 64 00:05:39,406 --> 00:05:42,242 まさか あの方の…。 65 00:05:42,242 --> 00:05:44,744 ご想像にお任せします。 66 00:05:44,744 --> 00:05:47,848 お話を聞かせていただけますか? 67 00:05:52,085 --> 00:05:57,090 《聞いた話だと 北の雑木林に よくいるそうだけど…。 68 00:05:57,090 --> 00:05:59,759 確か 前にも この辺で会ったな。 69 00:05:59,759 --> 00:06:01,861 お気に入りの場所なんだろうか》 70 00:06:06,600 --> 00:06:10,604 んっ! 蚊やりを 持ってくればよかったな。 71 00:06:10,604 --> 00:06:13,607 あっ おしろい花。 72 00:06:13,607 --> 00:06:15,909 こんな所にあったのか。 73 00:06:17,944 --> 00:06:20,280 《小さいころは よく 妓女たちと➡ 74 00:06:20,280 --> 00:06:23,450 おしろい花の種を 採りに行ったんだよな。 75 00:06:23,450 --> 00:06:26,953 中の粉を おしろいとして 使うためじゃなくて➡ 76 00:06:26,953 --> 00:06:29,456 堕胎剤を作るために》 77 00:06:31,925 --> 00:06:35,095 《杏は 当初 香を付けていなかった。 78 00:06:35,095 --> 00:06:39,099 梨花妃に取って代わる 妃になろうとしていた杏が➡ 79 00:06:39,099 --> 00:06:43,270 流産の危険性がある香を 避けるのは おかしくない。 80 00:06:43,270 --> 00:06:47,607 そんな杏が 香を付けてまで 堕胎剤を作ろうとした。 81 00:06:47,607 --> 00:06:49,609 それは 恐らく…。 82 00:06:49,609 --> 00:06:55,081 なにも 玉葉様だけが 皇帝の 寵愛を受けているわけではない。 83 00:06:55,081 --> 00:06:59,085 梨花様が妊娠している可能性も 十分にある。 84 00:06:59,085 --> 00:07:04,090 だが あの一件の違和感は それだけじゃない。 85 00:07:04,090 --> 00:07:08,628 妓女たちの作る堕胎剤には おしろい花の他に➡ 86 00:07:08,628 --> 00:07:13,967 ほおずきや ぼたん 鳳仙花や芍薬 水銀などを使う。 87 00:07:13,967 --> 00:07:18,805 水銀は ともかく 他は 後宮内でも手に入る物だ。 88 00:07:18,805 --> 00:07:22,942 後宮の中にあるのに 杏は 堕胎剤の材料を➡ 89 00:07:22,942 --> 00:07:25,779 隊商が持ち込んだ物で そろえていた。 90 00:07:25,779 --> 00:07:32,385 つまり 薬の知識のない杏に 毒の作り方を教えた人間がいる。 91 00:07:32,385 --> 00:07:35,889 恐らく その人物は まだ 後宮内に…》 92 00:07:35,889 --> 00:07:38,558 んっ? (鈴虫の鳴き声) 93 00:07:38,558 --> 00:07:41,261 (鈴虫の鳴き声) 94 00:07:41,261 --> 00:07:43,930 見~っけ! 95 00:07:43,930 --> 00:07:46,599 待て 待て! 待て 待て! 待て 待て! 待て! 96 00:07:46,599 --> 00:07:50,437 《あんなのと 一緒に されていたなんて 心外だな》 97 00:07:50,437 --> 00:07:52,739 捕まえた! 98 00:07:52,739 --> 00:07:55,608 (鳴き声) 99 00:07:55,608 --> 00:07:57,944 ヘヘヘヘヘ…。 100 00:07:57,944 --> 00:07:59,946 んっ? 101 00:07:59,946 --> 00:08:01,948 う~ん! んっ? 102 00:08:01,948 --> 00:08:03,950 虫! (鈴虫の潰れる音) 103 00:08:03,950 --> 00:08:09,255 あっ…。 子翠 どいてくれると うれしいんだけど。 104 00:08:09,255 --> 00:08:11,758 エッ… エヘヘヘ…。 105 00:08:13,760 --> 00:08:17,430 ごめんね 猫猫。 別に。 106 00:08:17,430 --> 00:08:21,267 その虫を捕まえようとしたの? うん! 107 00:08:21,267 --> 00:08:23,269 《相当 虫が好きなんだな》 108 00:08:23,269 --> 00:08:25,271 おっ? 109 00:08:25,271 --> 00:08:27,774 エヘヘ…。 ん~? フンフン! 110 00:08:29,776 --> 00:08:31,711 フフフー! 111 00:08:31,711 --> 00:08:34,881 この虫は 東方の島国に生息している虫で➡ 112 00:08:34,881 --> 00:08:36,883 羽を合わせて 音を鳴らすんだよ! 113 00:08:36,883 --> 00:08:40,387 たぶん 交易品の中にあったやつが 逃げたんだろうね きっと 前に➡ 114 00:08:40,387 --> 00:08:43,390 捕まえた蛾みたいに ここにしか 自生していないと思うよ! 115 00:08:43,390 --> 00:08:46,893 ちょっと 色が ゴキブリに似てるけど 違う生き物だから 大丈夫だよ! 116 00:08:46,893 --> 00:08:50,797 それでね それでね それでね…。 《聞かなきゃよかった》 117 00:08:52,732 --> 00:08:55,402 (2人)んっ? (鳴子の音) 118 00:08:55,402 --> 00:08:57,404 《なんの音だ?》 119 00:08:59,906 --> 00:09:01,908 (鳴子の音) 120 00:09:06,246 --> 00:09:09,082 《あれは 確か 皇太后様? 121 00:09:09,082 --> 00:09:13,586 昨年の園遊会で見かけたけど 本当に若いな。 122 00:09:13,586 --> 00:09:17,590 主上の母親とは思えない》 123 00:09:17,590 --> 00:09:19,926 なんで 隠れるの? 124 00:09:19,926 --> 00:09:24,431 猫猫こそ。 まあ 条件反射というか…。 125 00:09:24,431 --> 00:09:28,268 (子翠)診療所に行くのかな? 診療所? 126 00:09:28,268 --> 00:09:32,539 うん。 女官たちがやってる 非公式の診療所なんだけど…。 127 00:09:32,539 --> 00:09:36,709 それは知ってる。 あれ 皇太后様が作ったんだって。 128 00:09:36,709 --> 00:09:38,711 皇太后様が? 129 00:09:38,711 --> 00:09:44,217 女帝の権力が強い時代だったから 公には作れなかったらしいけど。 130 00:09:44,217 --> 00:09:46,386 へぇ~ そうなんだ。 131 00:09:46,386 --> 00:09:50,790 優しい方なんだよね 皇太后様は。 132 00:09:53,393 --> 00:09:57,230 それに 宦官や奴隷の制度が 禁止になったのも➡ 133 00:09:57,230 --> 00:10:01,234 皇太后様の口添えが あったんだって。 ふ~ん。 134 00:10:01,234 --> 00:10:06,439 《人道的な面を思えば 奴隷廃止は いいことだろう。 135 00:10:06,439 --> 00:10:10,443 だが 牛馬のように扱われる 奴隷は ともかく➡ 136 00:10:10,443 --> 00:10:14,447 妓女のように 自分の身を担保に 借金をする場合➡ 137 00:10:14,447 --> 00:10:17,617 雇用に近い合法として扱われる。 138 00:10:17,617 --> 00:10:19,786 ただ はたから見れば➡ 139 00:10:19,786 --> 00:10:22,922 妓女も 奴隷に見えないこともない。 140 00:10:22,922 --> 00:10:27,260 婆も 廃止が決まったときは ひやひやしたって言ってたな。 141 00:10:27,260 --> 00:10:30,096 表向きは廃止された 奴隷制度だが➡ 142 00:10:30,096 --> 00:10:34,434 名前を変えて 今も 存在しているのは周知の事実だ》 143 00:10:34,434 --> 00:10:38,271 (子翠)さてと 私 そろそろ 帰らないと。 144 00:10:38,271 --> 00:10:41,774 猫猫も あんまり 道草 食ってると 怒られるんじゃない? 145 00:10:41,774 --> 00:10:44,611 う~ん そうなんだけど…。 146 00:10:44,611 --> 00:10:48,281 《皇太后様が 診療所に向かっているのは➡ 147 00:10:48,281 --> 00:10:52,619 先日の水晶宮の一件と 何か 関係があるのだろうか。 148 00:10:52,619 --> 00:10:55,288 皇太后様が乗り出すなら➡ 149 00:10:55,288 --> 00:10:58,958 後宮の医療体制に 改革が起こるかもしれない。 150 00:10:58,958 --> 00:11:01,828 そんな話なら ぜひ 聞きたいが…》 151 00:11:01,828 --> 00:11:04,664 ((紅娘/桜花/愛藍/貴園:んっ…)) 152 00:11:04,664 --> 00:11:07,333 やっぱ 帰る。 うん? 153 00:11:07,333 --> 00:11:11,337 《最近 怒らせてばかりだからな…》 154 00:11:11,337 --> 00:11:14,173 (紅娘)やり直し! はい。 155 00:11:14,173 --> 00:11:16,176 《これで 3度目だ。 156 00:11:16,176 --> 00:11:20,013 とうとう いびりが始まったのかと 思ったが…》 157 00:11:20,013 --> 00:11:22,015 甘いわよ! はい! 158 00:11:22,015 --> 00:11:24,017 そこ! はい! 159 00:11:24,017 --> 00:11:26,519 《他の侍女たちも だめ出しを食らっている》 160 00:11:26,519 --> 00:11:30,356 いつもより 念入りに! ほこりひとつ残さないでね! 161 00:11:30,356 --> 00:11:33,826 《なんだ? 誰か来るのか?》 162 00:11:36,262 --> 00:11:39,065 (玉葉)お久しぶりです 安氏様。 163 00:11:42,602 --> 00:11:45,605 《皇太后様だった!》 164 00:11:45,605 --> 00:11:48,441 (安氏)体に変わりはなくて? 165 00:11:48,441 --> 00:11:50,777 お気遣い ありがとうございます。 166 00:11:50,777 --> 00:11:55,114 《皇太后様は 玉葉様の妊娠を ご存じなのか。 167 00:11:55,114 --> 00:11:58,318 それだけ 信頼されてるってことか》 168 00:12:00,954 --> 00:12:03,289 (鈴麗/安氏の笑い声) 169 00:12:03,289 --> 00:12:05,291 《嫁しゅうとめというよりは➡ 170 00:12:05,291 --> 00:12:09,462 少し年の離れた 友人のような雰囲気だな》 171 00:12:09,462 --> 00:12:11,464 (安氏)あなた…。 んっ…。 172 00:12:11,464 --> 00:12:15,468 確か 壬氏のもとより手配された 侍女よね? 173 00:12:15,468 --> 00:12:18,972 はい そうですが。 《なぜ 知ってる?》 174 00:12:18,972 --> 00:12:21,307 水蓮から聞いたの。 175 00:12:21,307 --> 00:12:24,811 しごきがいのある子が 後宮に戻ったって。 176 00:12:24,811 --> 00:12:27,914 水蓮は 昔 私の侍女をしていたのよ。 177 00:12:29,983 --> 00:12:33,419 《なるほど。 あの食えない侍女と皇太后は➡ 178 00:12:33,419 --> 00:12:35,421 旧知の仲だったのか》 179 00:12:40,760 --> 00:12:46,099 安氏様 申し訳ありませんが 鈴麗が疲れたようなので➡ 180 00:12:46,099 --> 00:12:48,601 寝かしつけてきても よろしいでしょうか? 181 00:12:48,601 --> 00:12:50,903 ええ いいわよ。 182 00:12:55,108 --> 00:12:58,611 察しのいい子ね 本当に。 183 00:13:00,780 --> 00:13:03,616 さあ そこに おかけなさい。 184 00:13:03,616 --> 00:13:05,618 はい。 185 00:13:05,618 --> 00:13:11,324 あなた いろいろな問題事を 解決しているそうね。 186 00:13:13,493 --> 00:13:16,829 私は 自分が持っている知識の中で➡ 187 00:13:16,829 --> 00:13:20,299 状況に当てはまるものを 提示しているだけです。 188 00:13:22,635 --> 00:13:25,304 《否定的に聞こえただろうか。 189 00:13:25,304 --> 00:13:30,643 しかし とっぴな想像力もなければ おやじのような博識さもない。 190 00:13:30,643 --> 00:13:34,947 前もって言っておかないと 落ち着かないし➡ 191 00:13:34,947 --> 00:13:37,617 それが信条だから しかたない》 192 00:13:42,121 --> 00:13:44,090 (安氏)それでもいいわ。 193 00:13:46,292 --> 00:13:50,797 んっ? わかる範囲でいいの。 194 00:13:50,797 --> 00:13:52,765 調べてもらいたいのよ。 195 00:13:56,602 --> 00:13:58,604 私は…。 196 00:14:00,606 --> 00:14:03,910 先の帝に 呪いをかけたのかしら? 197 00:14:21,828 --> 00:14:23,963 呪いか…。 198 00:14:23,963 --> 00:14:27,800 《そんなふうに思っても しかたないのかもしれない。 199 00:14:27,800 --> 00:14:33,239 先の帝について 正直 いい話は聞いたことがない。 200 00:14:33,239 --> 00:14:37,243 愚帝 昏君 女性の傀儡。 201 00:14:37,243 --> 00:14:41,347 後宮内でいちばん有名なのは ロリコンだろうか》 202 00:14:43,449 --> 00:14:48,121 《政略結婚や 借金のかたに 幼い妻を めとることはある。 203 00:14:48,121 --> 00:14:52,625 しかし 先帝は 妙齢の女官が数多くいる中で➡ 204 00:14:52,625 --> 00:14:56,796 いちばん幼い娘にばかり 手を出していた。 205 00:14:56,796 --> 00:15:00,299 皇太后様の腹には傷がある。 206 00:15:00,299 --> 00:15:02,802 今の帝を出産される際➡ 207 00:15:02,802 --> 00:15:06,305 まだ 体が育ちきっていなかった 皇太后様は➡ 208 00:15:06,305 --> 00:15:08,808 腹を切るしかなかったのだ。 209 00:15:08,808 --> 00:15:11,978 そして その出産を手伝うために➡ 210 00:15:11,978 --> 00:15:14,147 わざわざ 宦官にさせられたのが➡ 211 00:15:14,147 --> 00:15:17,150 不幸な 我がおやじ 羅門だ。 212 00:15:17,150 --> 00:15:19,652 そんな犠牲を払ったためか➡ 213 00:15:19,652 --> 00:15:25,658 現帝は 元気に育ち 皇太后様は その後 皇弟を出産した。 214 00:15:25,658 --> 00:15:29,996 皇弟の年齢は 確か 私の1つ上。 215 00:15:29,996 --> 00:15:33,566 出産したときの皇太后様は 三十路前。 216 00:15:33,566 --> 00:15:36,736 とうに 少女とは言えない年齢だ。 217 00:15:36,736 --> 00:15:38,738 となると➡ 218 00:15:38,738 --> 00:15:43,910 皇弟は 本当に 先帝の子なのか?》 219 00:15:43,910 --> 00:15:46,245 うわっ…。 《こんなこと 口にしたら➡ 220 00:15:46,245 --> 00:15:48,247 打ち首にされかねない》 221 00:15:51,918 --> 00:15:55,922 《数日後 皇太后様が 茶会という形で➡ 222 00:15:55,922 --> 00:15:59,091 上級妃4人が集まる場を 設けてくれた》 223 00:15:59,091 --> 00:16:01,594 (紅娘)玉葉様 こちらへ。 224 00:16:01,594 --> 00:16:05,765 茶会まで まだ時間がありますので お休みになってください。 225 00:16:05,765 --> 00:16:08,367 ええ そうさせてもらうわ。 226 00:16:11,103 --> 00:16:13,105 《玉葉様は 妊娠初期の➡ 227 00:16:13,105 --> 00:16:16,275 眠くなりやすい症状が 続いている》 228 00:16:16,275 --> 00:16:20,112 皇太后様 どういうおつもりかしら。 229 00:16:20,112 --> 00:16:22,615 後宮の外で お茶会だなんて。 230 00:16:22,615 --> 00:16:27,286 後宮の外と言っても 内廷よ。 主上様のお住まいじゃない。 231 00:16:27,286 --> 00:16:29,789 だから 余計 緊張するの! 232 00:16:29,789 --> 00:16:31,724 ふだん 入らないようなとこよ。 233 00:16:31,724 --> 00:16:35,228 玉葉様が妊娠してるのは 皇太后様も ご存じなのに➡ 234 00:16:35,228 --> 00:16:37,230 どうして 今…。 235 00:16:37,230 --> 00:16:41,901 確かにね。 その辺は 配慮してくださると思うけど。 236 00:16:41,901 --> 00:16:47,740 皇太后様はね。 他の妃は どうか わからないじゃない。 237 00:16:47,740 --> 00:16:51,244 《玉葉様の妊娠は 公然の秘密だが➡ 238 00:16:51,244 --> 00:16:53,579 面と向かっての茶会であれば➡ 239 00:16:53,579 --> 00:16:56,782 あからさまな探りを 入れられることもある。 240 00:16:56,782 --> 00:16:59,118 ただ 梨花妃は➡ 241 00:16:59,118 --> 00:17:02,788 あえて自分に飛び火するような 質問はしないだろう。 242 00:17:02,788 --> 00:17:06,459 それに もともと 気位の高い 梨花妃は➡ 243 00:17:06,459 --> 00:17:08,961 相手を おとしめることはしない。 244 00:17:08,961 --> 00:17:10,963 玉葉様としても➡ 245 00:17:10,963 --> 00:17:13,799 より 血統の尊い梨花妃と けんかするのは➡ 246 00:17:13,799 --> 00:17:15,801 賢い選択ではない。 247 00:17:15,801 --> 00:17:17,803 里樹妃が言うとすれば➡ 248 00:17:17,803 --> 00:17:20,306 侍女に そそのかされた場合だが➡ 249 00:17:20,306 --> 00:17:24,810 元毒味役の侍女頭が 出しゃばるとは思えない。 250 00:17:24,810 --> 00:17:27,480 あるとすれば 楼蘭妃。 251 00:17:27,480 --> 00:17:29,815 服装が派手なこと以外➡ 252 00:17:29,815 --> 00:17:33,386 不思議なほど うわさが回ってこない》 253 00:17:33,386 --> 00:17:37,390 んっ…。 猫猫 ちょっといい? 254 00:17:37,390 --> 00:17:40,092 んっ? はい。 255 00:17:44,230 --> 00:17:48,401 なんでしょうか? 今日の毒味は 私がするわ。 256 00:17:48,401 --> 00:17:53,272 そういう流れって わかるわね? わかりました。 257 00:17:53,272 --> 00:17:56,442 《皇太后様が用意した席では➡ 258 00:17:56,442 --> 00:17:59,278 毒味役を付けないということで➡ 259 00:17:59,278 --> 00:18:02,782 信頼していることを示す ってことか》 260 00:18:02,782 --> 00:18:09,255 それで あなただけど 皇太后様が 手伝いに貸してほしいそうよ。 261 00:18:09,255 --> 00:18:12,258 また 何か 問題を持ち込まれているの? 262 00:18:12,258 --> 00:18:14,260 んっ…。 263 00:18:14,260 --> 00:18:19,098 ((私は 先の帝に 呪いをかけたのかしら? 264 00:18:19,098 --> 00:18:23,269 できれば もっと 違う場所で 話をしたいわ)) 265 00:18:23,269 --> 00:18:26,272 (紅娘)別に いいわ。 どうせ 言えないことでしょうから。 266 00:18:26,272 --> 00:18:28,307 ただし! うっ! 267 00:18:28,307 --> 00:18:33,879 玉葉様を裏切るようなまねは しないでちょうだいね。 268 00:18:33,879 --> 00:18:37,583 紅娘様を 敵に回したくありません。 269 00:18:41,220 --> 00:18:43,222 なら いいわ。 270 00:18:43,222 --> 00:18:46,225 私も 猫猫とは いい関係でいたいもの。 271 00:18:46,225 --> 00:18:48,728 そうですね。 272 00:18:48,728 --> 00:18:53,733 《紅娘様 やはり 玉葉様の侍女頭なだけある》 273 00:18:58,738 --> 00:19:02,541 《皇太后様の用事といったら 呪いの件だよな》 274 00:19:06,746 --> 00:19:09,548 お待たせしました。 こちらへ。 275 00:19:11,584 --> 00:19:16,589 今の後宮が出来る前は ここが 後宮として機能していました。 276 00:19:16,589 --> 00:19:20,092 そうなんですか。 277 00:19:20,092 --> 00:19:22,094 《人の気配はないが➡ 278 00:19:22,094 --> 00:19:24,897 ちりひとつないほど 掃除は行き届いている》 279 00:19:30,770 --> 00:19:34,373 《枯れ山水の玉砂利も きれいに掃かれてるな》 280 00:19:37,576 --> 00:19:39,745 ここです。 281 00:19:39,745 --> 00:19:41,747 先へは入れません。 282 00:19:41,747 --> 00:19:45,818 この先は 掃除の者も 入出を 許可されておりませんので。 283 00:19:54,760 --> 00:19:56,762 《なんだ? この匂い》 284 00:19:56,762 --> 00:20:00,566 この部屋は? 285 00:20:00,566 --> 00:20:03,102 先の先の帝の時代➡ 286 00:20:03,102 --> 00:20:08,574 女官から下級の妃になった方が 住んでいた場所です。 287 00:20:08,574 --> 00:20:11,577 女帝と呼ばれた方の部屋であり➡ 288 00:20:11,577 --> 00:20:14,580 先帝が育まれた場所でもあり➡ 289 00:20:14,580 --> 00:20:17,750 身まかられた場所でもあります。 290 00:20:17,750 --> 00:20:20,419 あっ…。 291 00:20:20,419 --> 00:20:22,421 場所を変えましょう。 292 00:20:35,801 --> 00:20:40,473 晩年 先帝と 女帝と呼ばれた母君は➡ 293 00:20:40,473 --> 00:20:44,310 あの部屋に籠もることが 多くなりました。 294 00:20:44,310 --> 00:20:47,146 思い出にすがるように入り浸り➡ 295 00:20:47,146 --> 00:20:49,648 先帝は 気が弱っていたのか➡ 296 00:20:49,648 --> 00:20:55,121 女帝の死後 あとを追うように あの部屋で 息を引き取りました。 297 00:20:55,121 --> 00:20:59,291 失礼ですが お若かったわけでは ありませんよね。 298 00:20:59,291 --> 00:21:02,628 天寿を全うされたと言ってもいい お年でした。 299 00:21:02,628 --> 00:21:06,632 では なぜ 皇太后様は 呪いだと? 300 00:21:06,632 --> 00:21:10,469 呪いなどないと 私も申し上げました。 301 00:21:10,469 --> 00:21:12,471 しかし 安氏様は…。 302 00:21:12,471 --> 00:21:16,475 ((私が呪ったの。 いなくなればいいと➡ 303 00:21:16,475 --> 00:21:22,181 ずっと ずっと 毎夜のごとく思っていたわ)) 304 00:21:24,483 --> 00:21:28,821 何か 呪いがかかったという 根拠はあるのですか? 305 00:21:28,821 --> 00:21:30,990 フゥ…。 306 00:21:30,990 --> 00:21:33,759 魂抜けされた先帝のお体は➡ 307 00:21:33,759 --> 00:21:36,428 1年間 霊廟にて安置されます。 308 00:21:36,428 --> 00:21:41,600 よくとし 主上と安氏様は 先帝を埋葬するため➡ 309 00:21:41,600 --> 00:21:43,769 ご遺体を ご覧になったのですが…。 310 00:21:43,769 --> 00:21:45,771 ((2人:あっ!)) 311 00:21:45,771 --> 00:21:52,111 ご遺体は 亡くなられたときと ほぼ同じ姿で残っていたのです。 312 00:21:52,111 --> 00:21:55,948 んっ… つまり 腐ってなかった ということですか? 313 00:21:55,948 --> 00:21:59,618 ええ。 同時期に亡くなられた女帝は➡ 314 00:21:59,618 --> 00:22:03,289 とても口には出せないお姿に なっていたというのに…。 315 00:22:03,289 --> 00:22:05,791 それで 安氏様は➡ 316 00:22:05,791 --> 00:22:08,460 ご自身が 先帝に呪いをかけたと…。 317 00:22:08,460 --> 00:22:12,464 はい。 《なるほどね。 318 00:22:12,464 --> 00:22:15,301 霊廟は 夏でも涼しいが➡ 319 00:22:15,301 --> 00:22:17,970 遺体は 氷漬けにでもしないかぎり➡ 320 00:22:17,970 --> 00:22:21,974 放置すれば 腐って 虫が湧き 干からびる。 321 00:22:21,974 --> 00:22:25,477 そうならなかったというのは 確かに 異常だ。 322 00:22:25,477 --> 00:22:28,480 人は 皆 土に返る。 323 00:22:28,480 --> 00:22:30,983 殿上人も農民も同じだ。 324 00:22:30,983 --> 00:22:35,955 生まれた立場が違っても それだけは平等なのだ》 325 00:22:35,955 --> 00:22:39,792 もうじき あの棟は取り壊されます。 326 00:22:39,792 --> 00:22:42,628 それまでに 調べてもらいたいのです。 327 00:22:42,628 --> 00:22:47,800 わかりました。 ただし 1つ お願いがあります。 328 00:22:47,800 --> 00:22:50,769 お願い? んっ…。