1 00:00:00,501 --> 00:00:06,924 ♪~ 2 00:01:24,084 --> 00:01:29,924 ~♪ 3 00:01:32,843 --> 00:01:35,387 (幼い壬氏(ジンシ))ハハハッ 4 00:01:35,471 --> 00:01:36,305 あっ… 5 00:01:44,063 --> 00:01:45,773 (先帝)ハッ… (幼い壬氏)母様? 6 00:01:48,108 --> 00:01:48,984 (鈴の音) 7 00:01:49,068 --> 00:01:49,902 (先帝)ハッ… 8 00:01:57,827 --> 00:02:01,163 (壬氏)どうして 母は あんな表情をしていたのだろう 9 00:02:01,747 --> 00:02:03,499 (先帝のおびえる声) 10 00:02:04,458 --> 00:02:08,003 (女帝)さあ 部屋にお戻り (先帝)ああ… 11 00:02:13,175 --> 00:02:15,052 (壬氏)あの老人は… 12 00:02:15,135 --> 00:02:16,971 あの老婆は… 13 00:02:17,680 --> 00:02:18,973 誰だったのだろう 14 00:02:23,978 --> 00:02:26,063 うまく思い出せない 15 00:02:27,648 --> 00:02:28,732 (壬氏)ハッ! 16 00:02:29,400 --> 00:02:32,278 ハァ ハァ… 17 00:02:37,116 --> 00:02:38,784 嫌な夢だ 18 00:02:45,374 --> 00:02:46,250 ふっ! 19 00:02:46,876 --> 00:02:49,628 あの老人と老婆が何者なのか 20 00:02:49,712 --> 00:02:51,881 あの頃は知る由もなかったが 21 00:02:51,964 --> 00:02:53,465 後に教えられた 22 00:02:54,049 --> 00:02:57,011 老人は父で 老婆は祖母だった 23 00:02:57,094 --> 00:02:58,512 そして… 24 00:02:59,096 --> 00:03:03,017 ずっと父だと思っていた男は 兄だということも 25 00:03:03,100 --> 00:03:04,143 (倒れる音) 26 00:03:04,226 --> 00:03:06,520 (壬氏)ハァ ハァ… 27 00:03:07,730 --> 00:03:11,650 妙なところで鈍いあの女官でも そろそろ気づくはずだ 28 00:03:12,735 --> 00:03:14,612 もしくは すでに… 29 00:03:15,195 --> 00:03:17,531 だったら 気が楽なんだが 30 00:03:17,615 --> 00:03:21,660 いつまでも 黙っておくわけにはいかない… 31 00:03:22,536 --> 00:03:26,624 (寝息) 32 00:03:28,667 --> 00:03:30,836 (老宦官(ろうかんがん)) “昔々 この国には” 33 00:03:30,920 --> 00:03:33,547 “別の民が住んでいた” 34 00:03:33,631 --> 00:03:36,425 “その民たちは 長(おさ)を持たなかったが” 35 00:03:36,508 --> 00:03:38,302 “遠き地より貴い血筋の 女性がやってきて” 36 00:03:38,302 --> 00:03:39,219 “遠き地より貴い血筋の 女性がやってきて” 37 00:03:38,302 --> 00:03:39,219 (壬氏)あっ 38 00:03:39,219 --> 00:03:40,095 “遠き地より貴い血筋の 女性がやってきて” 39 00:03:40,179 --> 00:03:43,265 “その胎に天の子を宿した” 40 00:03:43,766 --> 00:03:47,144 “それが 茘(リー)の最初の皇帝となられた” 41 00:03:47,728 --> 00:03:50,940 “月のない夜も 見通せる目を持った女性は” 42 00:03:51,023 --> 00:03:52,942 “やがて 王母と呼ばれ” 43 00:03:53,025 --> 00:03:56,946 “仙界から降りてきた 女仙とも言われた” 44 00:03:57,571 --> 00:04:00,449 (猫猫(マオマオ))この国の建国の昔話か 45 00:04:00,532 --> 00:04:01,992 どうだ 薬屋 46 00:04:02,076 --> 00:04:04,578 (猫猫)壬氏様 顔が見えてしまいます 47 00:04:04,662 --> 00:04:06,038 (壬氏)おっと 48 00:04:06,121 --> 00:04:08,332 (猫猫)せっかく 勉学にいそしんでいるのに 49 00:04:08,415 --> 00:04:11,961 こんな生き物がのぞいていたら 勉強にならない 50 00:04:12,044 --> 00:04:13,837 生徒は20名ほどですか 51 00:04:14,797 --> 00:04:17,299 もっと集まるかと思ったんだがな 52 00:04:17,383 --> 00:04:20,344 (高順(ガオシュン))最初は10名ほどだったので 増えたほうかと 53 00:04:20,427 --> 00:04:22,596 (猫猫)まあ こんなもんだろ 54 00:04:23,097 --> 00:04:24,098 とはいえ… 55 00:04:24,807 --> 00:04:29,436 壬氏様のもくろみが成功して 下女の識字率が上がれば 56 00:04:29,520 --> 00:04:32,356 後宮のありようも 変わってくるだろう 57 00:04:32,439 --> 00:04:36,026 現に 小蘭(シャオラン)は 今は簡単な物語を 読む段階に移っている 58 00:04:36,026 --> 00:04:38,153 現に 小蘭(シャオラン)は 今は簡単な物語を 読む段階に移っている 59 00:04:36,026 --> 00:04:38,153 (小蘭のあくび) 60 00:04:38,237 --> 00:04:40,864 壬氏様 そろそろお時間が 61 00:04:40,948 --> 00:04:42,074 ああ 62 00:04:42,157 --> 00:04:42,992 お前は どうする? 63 00:04:43,867 --> 00:04:46,662 私は もう少し見学していきます 64 00:04:46,745 --> 00:04:47,871 そうか 65 00:04:47,955 --> 00:04:50,207 気になったことがあれば 報告してくれ 66 00:04:50,290 --> 00:04:51,583 分かりました 67 00:04:53,002 --> 00:04:55,129 (猫猫)小蘭 (小蘭)あっ! 68 00:04:55,796 --> 00:04:57,256 (小蘭)猫猫 来てたの? 69 00:04:57,339 --> 00:05:00,217 (猫猫) どう? 少しは字 覚えた? 70 00:05:00,300 --> 00:05:03,095 (小蘭)ヘヘヘッ まだまだだよ 71 00:05:03,178 --> 00:05:05,139 また 先生に聞きに行かないと 72 00:05:05,222 --> 00:05:07,016 (小蘭)猫猫も一緒に行こう (猫猫)あっ ああ… 73 00:05:07,099 --> 00:05:12,479 隣の棟に先生がいてね 時々 聞きに行ってるんだ~ 74 00:05:12,563 --> 00:05:13,397 (猫猫)ん? 75 00:05:13,480 --> 00:05:15,524 古い廟(びょう)? 76 00:05:15,607 --> 00:05:18,986 (小蘭) すみませ~ん 失礼しま~す 77 00:05:19,069 --> 00:05:19,903 (老宦官)はいはい 78 00:05:20,696 --> 00:05:23,615 そちらのお嬢さんは初顔だね 79 00:05:31,165 --> 00:05:34,793 (猫猫)妙に細長く 奥まで伸びているような… 80 00:05:35,586 --> 00:05:37,379 柱の間隔が狭い 81 00:05:37,463 --> 00:05:40,507 かなり細かく 部屋が分かれているんだろう 82 00:05:41,133 --> 00:05:43,343 (老宦官) あの廟が気になるのかい? 83 00:05:43,427 --> 00:05:47,931 (猫猫)ええ 少し変わった造りの 建物だなと思いまして 84 00:05:48,015 --> 00:05:50,851 あれは この地に もともと住んでいた民が 85 00:05:50,934 --> 00:05:52,394 造った廟だよ 86 00:05:52,478 --> 00:05:57,524 王母様は この地を治める際に 古い信仰を拒まなかったんだね 87 00:05:57,608 --> 00:06:01,320 (小蘭)王母様って さっき習った 初代皇帝のお母さん? 88 00:06:02,237 --> 00:06:06,450 (老宦官)そう 王母様は 息子に こう伝えたんだ 89 00:06:06,533 --> 00:06:11,622 “この地を治める者は あの廟を通り抜けないといけない” 90 00:06:11,705 --> 00:06:16,543 “そして正しい道を選んだ者だけが この地の長となる” 91 00:06:16,627 --> 00:06:21,215 息子は無事 あの廟を通り抜け 皇帝になったというわけだ 92 00:06:21,924 --> 00:06:25,636 この地に遷都したのも あの廟があったからだね 93 00:06:25,719 --> 00:06:26,720 (小蘭)へえ~ 94 00:06:26,804 --> 00:06:29,848 (老宦官)しかし もう何十年も使われていない 95 00:06:29,932 --> 00:06:32,935 今後も使われるかどうかね… 96 00:06:33,477 --> 00:06:35,062 (猫猫)どういうことですか? 97 00:06:35,145 --> 00:06:40,692 先の主上 先帝の兄君たちは みんな はやり病で倒れただろう 98 00:06:41,652 --> 00:06:44,154 残ったのは先帝のみ 99 00:06:44,238 --> 00:06:47,950 (猫猫)通過儀礼を行うまでもなく 決まったというわけか 100 00:06:48,575 --> 00:06:51,995 (老宦官)あれに興味を 持ってくれる子がいて うれしいよ 101 00:06:52,079 --> 00:06:54,206 ずいぶんと久しぶりだね 102 00:06:54,289 --> 00:06:57,251 (猫猫)昔は 興味を持つ方がいたんですか? 103 00:06:57,334 --> 00:07:01,380 (老宦官)ああ 昔 ここにいた医官が変わり者でね 104 00:07:01,463 --> 00:07:05,175 暇があったら 後宮内をウロウロしてたよ 105 00:07:05,259 --> 00:07:08,053 今のお前さんみたいに あの廟のことも… 106 00:07:08,137 --> 00:07:09,555 それって 羅門(ルォメン)… 107 00:07:09,638 --> 00:07:10,806 知ってるのかい? 108 00:07:11,390 --> 00:07:13,767 (猫猫)しまった つい… 109 00:07:13,851 --> 00:07:14,935 養父です 110 00:07:15,018 --> 00:07:18,897 後宮を出たあとは 花街で薬屋を営んでおりまして 111 00:07:18,981 --> 00:07:21,400 そうか 羅門の… 112 00:07:22,234 --> 00:07:25,320 (猫猫)この人は おやじと仲がよかったんだろうか 113 00:07:25,404 --> 00:07:26,780 (立ち上がる音) (小蘭)猫猫! 114 00:07:27,406 --> 00:07:28,949 見て! 書けた 115 00:07:29,533 --> 00:07:30,659 (猫猫)おおっ 116 00:07:32,744 --> 00:07:34,371 (猫猫)毒はございません 117 00:07:34,454 --> 00:07:36,498 (足音) 118 00:07:36,582 --> 00:07:38,000 (猫猫)失礼いたします 119 00:07:38,083 --> 00:07:39,418 (皇帝)待て 薬師(くすし) 120 00:07:39,501 --> 00:07:42,629 このあと行くところへ ついてきてほしいのだ 121 00:07:42,713 --> 00:07:44,423 (猫猫)あ… どちらへ? 122 00:07:44,506 --> 00:07:47,050 (皇帝)選択の廟へ 123 00:07:48,760 --> 00:07:51,013 (壬氏) 突然 どうされたのですか? 124 00:07:51,096 --> 00:07:53,765 (猫猫)一体 何をなさるのやら… 125 00:07:54,725 --> 00:07:56,518 昼間 見た古い廟 126 00:07:57,561 --> 00:08:00,689 それに 手習い所の先生? 127 00:08:00,772 --> 00:08:02,566 お待ちしておりました 128 00:08:02,649 --> 00:08:05,736 (皇帝)もう一度 朕(ちん)が通っても いいのかな? 129 00:08:05,819 --> 00:08:08,864 (老宦官)何度 来られても 同じかもしれませぬが 130 00:08:08,947 --> 00:08:10,282 それでも よろしければ 131 00:08:10,365 --> 00:08:14,036 (猫猫)帝(みかど)に対して ヒヤヒヤする言葉遣いだ 132 00:08:14,119 --> 00:08:15,746 (老宦官)お付きは どなたが? 133 00:08:15,829 --> 00:08:18,457 (皇帝)ふむ では この2人で 134 00:08:18,540 --> 00:08:19,541 (壬氏)えっ… 135 00:08:19,625 --> 00:08:22,002 (猫猫) あの ここは女人禁制では… 136 00:08:22,085 --> 00:08:22,920 (扉が開く音) 137 00:08:23,545 --> 00:08:25,881 (老宦官) 王母も女帝も女性ですよ 138 00:08:25,964 --> 00:08:27,883 (猫猫)あ… (老宦官)どうぞ 139 00:08:27,966 --> 00:08:29,635 (皇帝)では 参ろうか 140 00:08:35,599 --> 00:08:37,267 (猫猫)3つの扉 141 00:08:38,185 --> 00:08:41,104 “赤き扉 通るべからず”? 142 00:08:41,188 --> 00:08:44,650 扉の色は 青 赤 緑 143 00:08:44,733 --> 00:08:47,444 青か緑を選べってことか 144 00:08:47,527 --> 00:08:49,988 どの扉を選びますか? 145 00:08:50,072 --> 00:08:51,406 青にしよう 146 00:08:51,490 --> 00:08:53,659 前は 緑を選んだからな 147 00:08:53,742 --> 00:08:55,494 さようでしたね 148 00:08:55,577 --> 00:08:57,454 では こちらへ 149 00:09:00,999 --> 00:09:04,419 管理する 我々の身にもなってください 150 00:09:04,503 --> 00:09:06,213 使われなくなったと思ったら 151 00:09:06,296 --> 00:09:09,591 突然 やってくるお方が いるのですから 152 00:09:09,675 --> 00:09:11,677 (皇帝)ハハッ 苦労をかける 153 00:09:11,760 --> 00:09:12,928 (猫猫)あ… 154 00:09:13,679 --> 00:09:15,681 また 3つの扉 155 00:09:15,764 --> 00:09:17,891 緑 茶 水色 156 00:09:17,975 --> 00:09:20,978 次は“茶の扉を通るべからず” 157 00:09:21,061 --> 00:09:22,980 緑にしよう 158 00:09:23,063 --> 00:09:24,106 (猫猫)まさか… 159 00:09:26,108 --> 00:09:29,778 これを ずっと繰り返すのか? 160 00:09:35,075 --> 00:09:38,328 上がったり下がったり 戻ったり曲がったり 161 00:09:38,412 --> 00:09:40,622 もう方向が分からない 162 00:09:40,706 --> 00:09:44,293 同じところを ぐるぐる回っているような気もする 163 00:09:44,376 --> 00:09:47,296 帝は どうして 私を連れてきたんだろう 164 00:09:48,505 --> 00:09:50,716 早く終わらないもんか 165 00:09:50,799 --> 00:09:51,883 ん? 166 00:09:52,801 --> 00:09:54,011 あ… 167 00:09:55,804 --> 00:09:57,472 (皇帝)これが最後の扉だな 168 00:09:58,432 --> 00:10:02,686 (猫猫)次の扉は 青 紫 黄で 169 00:10:03,186 --> 00:10:05,605 “青き扉を通るべからず” 170 00:10:06,481 --> 00:10:10,152 それと 他にも ここに通じる扉が… 171 00:10:10,235 --> 00:10:12,863 別の道から ここに合流するのか 172 00:10:12,946 --> 00:10:14,364 (皇帝)ふむ 決めた 173 00:10:15,240 --> 00:10:16,074 黄を選ぶ 174 00:10:18,744 --> 00:10:21,204 (老宦官)よろしいですね? (皇帝)頼む 175 00:10:22,831 --> 00:10:23,665 (猫猫)あっ… 176 00:10:24,750 --> 00:10:26,126 行き止まり 177 00:10:26,877 --> 00:10:27,919 “王の子よ” 178 00:10:28,003 --> 00:10:30,130 “だが 王母の子ではない”? 179 00:10:30,756 --> 00:10:33,967 意味は分からないが 明らかに拒絶だろう 180 00:10:34,051 --> 00:10:36,428 前に来た時と同じ結果か 181 00:10:37,596 --> 00:10:38,430 (猫猫)うん? 182 00:10:41,308 --> 00:10:44,019 妙に真剣な顔をしている 183 00:10:44,102 --> 00:10:47,147 朕に天意を知ることはできないか 184 00:10:47,230 --> 00:10:49,399 何をおっしゃいますやら 185 00:10:49,483 --> 00:10:52,861 この廟を 後宮の中に閉じ込めた時点で 186 00:10:52,944 --> 00:10:56,656 ここを管理する者は 私1人になりました 187 00:10:56,740 --> 00:10:59,284 天意に何の意味がございましょう 188 00:10:59,368 --> 00:11:03,413 (猫猫)恐らく この老宦官は 後宮ができる前から ずっと 189 00:11:03,997 --> 00:11:06,541 この廟を管理してきたのだろう 190 00:11:06,625 --> 00:11:11,254 官吏を続けるため 去勢して宦官になってまで ここに 191 00:11:12,798 --> 00:11:14,883 (老宦官)お帰りは あちらです 192 00:11:20,055 --> 00:11:23,100 (猫猫)帝は 看板の指示に従って進んだ 193 00:11:23,183 --> 00:11:25,394 間違いはしなかったはずだ 194 00:11:25,477 --> 00:11:27,938 なのに 正解には たどり着けなかった 195 00:11:28,980 --> 00:11:31,691 何か別の意図があったのか 196 00:11:31,775 --> 00:11:34,986 部屋の数? 選んだ扉の色か? 197 00:11:35,070 --> 00:11:38,657 (老宦官) きっと 羅門なら分かるだろうね 198 00:11:38,740 --> 00:11:40,700 (猫猫)おやじなら分かる? 199 00:11:40,784 --> 00:11:43,078 養父なら分かるというのですか? 200 00:11:43,161 --> 00:11:45,414 (老宦官)さてね どうだろうね 201 00:11:46,206 --> 00:11:48,625 (猫猫) 確かに おやじの知識はすごい 202 00:11:49,418 --> 00:11:52,796 でも お前には無理だと 言われるのは腹が立つ 203 00:11:53,463 --> 00:11:57,676 おやじは特に医術に関しての知識が 群を抜いている 204 00:11:57,759 --> 00:11:59,678 それに関係するということか 205 00:11:59,761 --> 00:12:01,430 んっ… 206 00:12:06,935 --> 00:12:08,478 フゥ… 207 00:12:09,062 --> 00:12:11,731 3つの扉 3つの色 208 00:12:12,232 --> 00:12:13,400 “王の子よ” 209 00:12:13,483 --> 00:12:15,652 “だが 王母の子ではない” 210 00:12:15,735 --> 00:12:19,156 この言葉の真意は何だ 211 00:12:23,702 --> 00:12:27,581 朕が王母の子ではないという 言葉の意味が分かるか? 212 00:12:28,498 --> 00:12:29,458 (猫猫)そういえば 213 00:12:29,541 --> 00:12:35,255 建国の物語に登場するのは 初代皇帝の母 王母だ 214 00:12:35,338 --> 00:12:37,215 父親は出てこない 215 00:12:37,299 --> 00:12:40,719 ならば 母方の血を 重んじそうなものだが 216 00:12:40,802 --> 00:12:44,598 実際には 男子による世襲制をとっている 217 00:12:44,681 --> 00:12:48,226 その中で 王母の血筋を残そうとするなら… 218 00:12:48,810 --> 00:12:52,689 先帝の兄君たちは みんな はやり病で倒れただろう 219 00:12:53,482 --> 00:12:54,566 (猫猫)壬氏様 220 00:12:55,066 --> 00:12:57,110 何か気づいたことが? 221 00:12:57,194 --> 00:13:00,947 (猫猫)先帝のご兄弟は 同腹だったのでしょうか? 222 00:13:01,031 --> 00:13:02,949 全員が同腹ではないが 223 00:13:03,033 --> 00:13:06,578 皇子を産んだ母君たちは 姉妹だと聞いた 224 00:13:06,661 --> 00:13:09,706 (猫猫)つまり 血が近かったということですね 225 00:13:10,957 --> 00:13:15,253 無礼にも聞こえるかもしれませんが ひとつ よろしいでしょうか 226 00:13:15,337 --> 00:13:17,047 (皇帝)許す 言ってみよ 227 00:13:18,048 --> 00:13:20,926 (猫猫) 代々 帝位を継いだのは 228 00:13:21,009 --> 00:13:21,968 目の悪い方が 229 00:13:22,052 --> 00:13:24,012 多かったのでは ありませんか? 230 00:13:24,095 --> 00:13:25,388 (老宦官)ハッ… 231 00:13:26,139 --> 00:13:29,601 (皇帝)確かに あまり よくなかったと聞いたことがある 232 00:13:29,684 --> 00:13:31,394 だが 先帝の目はよかったぞ 233 00:13:32,395 --> 00:13:34,105 (猫猫)やっぱり 234 00:13:34,189 --> 00:13:35,440 あの廟の中 235 00:13:35,524 --> 00:13:37,359 もう一度 通ることは できませんか? 236 00:13:37,943 --> 00:13:41,071 娘さんは その資格が あるというのかい? 237 00:13:41,154 --> 00:13:42,113 (猫猫)うっ… 238 00:13:42,197 --> 00:13:46,243 さっきは連れていったけど そう何度も入れるのはね 239 00:13:46,868 --> 00:13:50,789 扉の選択に口を挟むとなれば なおさら 240 00:13:50,872 --> 00:13:54,251 まして 妃(きさき)でも公主(ひめ)でもないだろう? 241 00:13:54,334 --> 00:13:56,461 (猫猫)ただの下女だもんな 242 00:13:56,545 --> 00:14:00,257 (皇帝)ふむ ならば 妃に召し上げようか 243 00:14:00,340 --> 00:14:03,009 羅漢(ラカン)の説得には 骨が折れそうだが… 244 00:14:03,093 --> 00:14:04,844 (猫猫)えっ ご冗談を 245 00:14:04,928 --> 00:14:06,137 ご冗談を! 246 00:14:06,221 --> 00:14:08,098 他の妃たちが どう思うことか 247 00:14:08,181 --> 00:14:11,184 ハハハッ それもそうだ 248 00:14:11,685 --> 00:14:14,354 ならば お前が連れていくか 249 00:14:14,437 --> 00:14:15,272 (壬氏)あっ… 250 00:14:15,981 --> 00:14:17,649 (皇帝)それなら かまわぬか? 251 00:14:17,732 --> 00:14:20,485 (老宦官)主上が そう おっしゃるのであれば 252 00:14:21,069 --> 00:14:22,821 では 参ろうか 253 00:14:23,947 --> 00:14:26,199 (猫猫) いつもより ちゃめっ気がある 254 00:14:26,283 --> 00:14:27,200 (扉が開く音) 255 00:14:27,993 --> 00:14:31,580 (猫猫)まずは 青 赤 緑の扉 256 00:14:31,663 --> 00:14:34,332 “赤き扉を通るべからず” 257 00:14:34,416 --> 00:14:36,835 (壬氏)どれを選ぶ? (猫猫)青を 258 00:14:37,502 --> 00:14:40,130 (猫猫) ここは 帝が選ばれたものと同じ 259 00:14:42,299 --> 00:14:47,721 (壬氏)次は 緑 茶 水色の中から “茶を通るべからず” 260 00:14:48,388 --> 00:14:49,598 水色の扉を 261 00:14:51,683 --> 00:14:52,851 (皇帝)ふむ… 262 00:14:52,934 --> 00:14:55,228 朕の選んだ扉と違うな 263 00:14:56,271 --> 00:14:59,190 (猫猫) さっき 通った時は分からなかった 264 00:14:59,274 --> 00:15:01,985 王母の子にしか選べない 扉があるとしたら 265 00:15:03,778 --> 00:15:07,073 扉の色に鍵があるはずだ 266 00:15:09,909 --> 00:15:11,911 これで 10個目 267 00:15:11,995 --> 00:15:14,497 白 紫 緑の扉 268 00:15:15,248 --> 00:15:17,876 “汝(なんじ) 赤い扉を選べ” 269 00:15:17,959 --> 00:15:19,085 (皇帝)ふむ… 270 00:15:19,169 --> 00:15:21,212 赤い扉など ないぞ 271 00:15:21,296 --> 00:15:22,339 どういうことだ? 272 00:15:22,422 --> 00:15:24,341 (猫猫)緑の扉を 273 00:15:25,258 --> 00:15:26,801 (壬氏)緑? 274 00:15:27,594 --> 00:15:28,762 くぐれば分かります 275 00:15:31,514 --> 00:15:34,017 (壬氏)あっ ここは… 276 00:15:39,606 --> 00:15:41,483 (老宦官)おめでとうございます 277 00:15:41,566 --> 00:15:43,777 正しき道を選ばれたようで 278 00:15:44,861 --> 00:15:49,783 その昔 王母に選ばれた者は 次の王になりました 279 00:15:49,866 --> 00:15:54,746 その者は ここに立ち 民に宣誓することが決まりでした 280 00:15:54,829 --> 00:15:58,792 誰も この道を 選ぶことができなかった時は 281 00:15:58,875 --> 00:16:01,544 正しき道を選ぶ妃を連れて 282 00:16:01,628 --> 00:16:04,798 再度 この廟へやってきたと 283 00:16:04,881 --> 00:16:09,886 本来 正しき血を受け継ぐ者が それを成すわけですが 284 00:16:09,969 --> 00:16:14,349 このたびは どうも 違う者が当ててしまったようで 285 00:16:14,432 --> 00:16:17,227 (猫猫) 挑発してきたのは そっちなのに 286 00:16:17,310 --> 00:16:18,436 何だ この爺(じじい) 287 00:16:18,520 --> 00:16:21,106 (皇帝) それより どういうことか― 288 00:16:21,189 --> 00:16:24,025 朕に分かるように 説明してくれぬか 289 00:16:24,109 --> 00:16:28,071 (老宦官)それは そちらの娘に 聞いてはいかがかと 290 00:16:28,154 --> 00:16:29,906 (猫猫)なっ… この爺 291 00:16:29,989 --> 00:16:32,367 言いにくいことを 私に言わせる気か? 292 00:16:32,450 --> 00:16:33,743 (皇帝)…だそうだ 293 00:16:34,327 --> 00:16:35,662 (猫猫)くっ… 294 00:16:37,205 --> 00:16:39,165 建国の物語では 295 00:16:39,249 --> 00:16:44,421 王母は 暗闇も見通せる 目を持っているということでした 296 00:16:44,504 --> 00:16:48,633 この廟に選ばれし者 つまり 王母の血を引く者は 297 00:16:48,717 --> 00:16:52,387 色の識別ができない目を持つ ということです 298 00:16:52,971 --> 00:16:54,889 (壬氏)色の識別が? 299 00:16:54,973 --> 00:16:56,057 (皇帝)どういうことだ? 300 00:16:56,641 --> 00:17:01,187 では 先ほど 私が選んだ扉の 基準についてご説明を 301 00:17:01,271 --> 00:17:04,691 最初は 青 赤 緑の扉があり 302 00:17:05,358 --> 00:17:07,694 “赤い扉を通るな”とありました 303 00:17:07,777 --> 00:17:11,406 なら 青でも緑でも 正解なはずですが 304 00:17:11,489 --> 00:17:14,743 王母の子は青を選ぶはずです 305 00:17:14,826 --> 00:17:18,288 なぜなら 赤と緑の 区別がつかないから 306 00:17:18,371 --> 00:17:20,957 確実に赤ではない扉を選ぶ 307 00:17:21,541 --> 00:17:24,586 (皇帝)赤と緑が区別できない? 308 00:17:24,669 --> 00:17:26,713 (猫猫)この国では珍しいのですが 309 00:17:26,796 --> 00:17:30,341 西方(さいほう)には 赤と緑の判別が できない男性が 310 00:17:30,425 --> 00:17:33,011 10人に1人の割合でいたそうです 311 00:17:33,094 --> 00:17:35,346 (老宦官) 羅門なら分かるだろうね 312 00:17:35,972 --> 00:17:38,308 (猫猫) 西方に留学していた おやじなら 313 00:17:38,391 --> 00:17:40,101 この特性を知っていただろう 314 00:17:40,810 --> 00:17:42,979 あれは そういう意味だったか 315 00:17:43,062 --> 00:17:44,939 次の扉も同じです 316 00:17:45,523 --> 00:17:47,275 “茶を通るな”の指示で 317 00:17:47,942 --> 00:17:50,320 茶と緑の区別がつかない場合 318 00:17:50,403 --> 00:17:52,781 消去法で水色を選ぶでしょう 319 00:17:53,364 --> 00:17:54,449 最後の扉も 320 00:17:54,532 --> 00:17:56,743 “赤を通れ”とありながら 321 00:17:56,826 --> 00:17:59,120 赤い扉がありませんでした 322 00:17:59,204 --> 00:18:00,079 ですが… 323 00:18:00,997 --> 00:18:04,667 白と紫の扉が 確実に見分けられるなら 324 00:18:04,751 --> 00:18:07,337 残る扉が赤だと判断します 325 00:18:07,921 --> 00:18:11,049 つまり 正解は 2つあるように見えながら 326 00:18:11,716 --> 00:18:15,303 本当の正解は 1つしかなかったのです 327 00:18:15,386 --> 00:18:19,390 (皇帝)しかし 代々の皇帝に そんな特徴があれば 328 00:18:19,474 --> 00:18:21,476 気づきそうなものだが 329 00:18:21,559 --> 00:18:23,978 (猫猫)養父から 聞いたことがあるのですが 330 00:18:24,062 --> 00:18:25,814 色が判断できなくても 331 00:18:25,897 --> 00:18:28,525 慣れてしまえば どうにか対処できるので 332 00:18:28,608 --> 00:18:31,319 案外 周りにいても 気づかないのだとか 333 00:18:31,402 --> 00:18:36,783 そして 色の識別が困難な分 夜目が利くとも聞きます 334 00:18:36,866 --> 00:18:40,995 それが 王母の目の言い伝えの 元ではないでしょうか 335 00:18:41,079 --> 00:18:43,915 (壬氏)王母から引き継いだ 特性を持つ者しか 336 00:18:43,998 --> 00:18:46,543 ここを通過できないということか 337 00:18:46,626 --> 00:18:50,713 (猫猫)時には偶然 通過した者も いるかもしれませんが 338 00:18:50,797 --> 00:18:53,049 最後の部屋まで たどり着ける確率は 339 00:18:53,132 --> 00:18:54,551 相当 低いでしょう 340 00:18:55,760 --> 00:19:00,598 昔話には 王母は 遠き地よりやってきた者とある 341 00:19:01,641 --> 00:19:05,645 彼女は 色彩の判別が困難な 特性を持ちながら 342 00:19:05,728 --> 00:19:09,816 西方の地より 従者と共に この地へとやってきた 343 00:19:09,899 --> 00:19:14,070 新たな地に定住するのは 容易なことではありません 344 00:19:14,153 --> 00:19:18,032 そこで 彼女は この地の長と婚姻を結んだのです 345 00:19:18,116 --> 00:19:19,784 待て 薬屋 346 00:19:19,868 --> 00:19:22,871 伝承では 王母は 夫を持たなかったと聞くぞ 347 00:19:22,954 --> 00:19:25,874 そこが 王母たちの したたかなところです 348 00:19:26,749 --> 00:19:30,420 血が濃くなりすぎないよう よそから来た者を めとるのは 349 00:19:30,503 --> 00:19:32,130 珍しいことではない 350 00:19:32,714 --> 00:19:37,010 王母を祖としながら 代々 男子が皇位継承しているのは 351 00:19:37,093 --> 00:19:41,306 この地の長を立てたやり方に 従ったからだと思います 352 00:19:41,389 --> 00:19:43,850 しかし 王母の血族は 353 00:19:43,933 --> 00:19:46,185 そのまま自分たちの血が薄れ 354 00:19:46,269 --> 00:19:48,855 途絶えるのを よしとしなかった 355 00:19:48,938 --> 00:19:52,400 王母の血を確実に後世に残す方法 356 00:19:52,483 --> 00:19:55,153 それが この選択の廟なのです 357 00:19:56,195 --> 00:19:58,990 もし 特性を持つ者がいなければ 358 00:19:59,073 --> 00:20:02,410 王母に近しい血筋の者を 妃として迎え 359 00:20:02,493 --> 00:20:04,537 共に廟に入る 360 00:20:04,621 --> 00:20:08,333 妃も廟に立ち入ることができるのは そのためだ 361 00:20:08,416 --> 00:20:12,670 そうやって少しずつ 国の中心に入り込んでいく 362 00:20:13,171 --> 00:20:16,424 元いた長の存在を 物語から追い出し 363 00:20:16,507 --> 00:20:18,843 王母を祖にするほどに 364 00:20:18,927 --> 00:20:21,346 やがて 当時を知る者が いなくなれば 365 00:20:21,429 --> 00:20:23,890 残った物語が真実となる 366 00:20:24,390 --> 00:20:28,686 それは とても平和で気の長い 乗っ取りだったわけだ 367 00:20:28,770 --> 00:20:31,814 まあ さすがに それは言えないけどね 368 00:20:31,898 --> 00:20:33,232 (皇帝)つまり 朕には 369 00:20:33,316 --> 00:20:35,944 王母の血は 流れておらぬということか? 370 00:20:36,027 --> 00:20:40,698 確実な判別法として この廟の存在があるだけです 371 00:20:40,782 --> 00:20:45,119 親に その傾向があっても 子に伝わらないこともあります 372 00:20:45,203 --> 00:20:49,040 それに 血は濃くなりすぎても 弊害が起こります 373 00:20:49,123 --> 00:20:52,043 先帝のご兄弟が 病で倒れられたのも 374 00:20:52,126 --> 00:20:53,419 そのせいかもしれません 375 00:20:53,503 --> 00:20:54,462 (拍手) 376 00:20:54,545 --> 00:20:57,173 (老宦官)よもや こんな小娘が 377 00:20:57,256 --> 00:21:00,802 本当に謎解きするとは 思いませんでした 378 00:21:00,885 --> 00:21:02,095 (猫猫)小娘… 379 00:21:02,178 --> 00:21:04,597 (老宦官) 王母が この地を治められたのは 380 00:21:04,681 --> 00:21:08,810 類いまれな聡明(そうめい)さが あったからこそと言われております 381 00:21:08,893 --> 00:21:11,354 この際 血を薄めるのであれば 382 00:21:11,437 --> 00:21:14,399 いっそ このような者を 取り込んでみては… 383 00:21:14,482 --> 00:21:15,316 (猫猫)は? 384 00:21:15,400 --> 00:21:16,651 (皇帝)ハハハハッ! 385 00:21:16,734 --> 00:21:19,195 (猫猫) 何を言っているのだ あのクソ爺 386 00:21:19,278 --> 00:21:20,989 (皇帝) それも 面白いかもしれぬが 387 00:21:21,072 --> 00:21:23,241 羅漢を敵に回したくはないし 388 00:21:23,324 --> 00:21:27,328 何より 胸回りが 15センチほど足らぬ 389 00:21:27,412 --> 00:21:28,746 (猫猫)余計なお世話だ 390 00:21:29,372 --> 00:21:31,207 (老宦官) しかし お気をつけください 391 00:21:31,290 --> 00:21:35,837 よその血が入ることを 快く思わない連中も多いでしょう 392 00:21:35,920 --> 00:21:37,380 (皇帝)分かっておるよ 393 00:21:37,463 --> 00:21:41,384 (老宦官)ええ 主上は分かっておられますでしょう 394 00:21:41,884 --> 00:21:44,262 お気をつけください 395 00:21:46,180 --> 00:21:47,473 分かっている 396 00:21:57,942 --> 00:21:59,986 (猫猫)一体 何者なんだろう 397 00:22:00,820 --> 00:22:03,448 帝のお気に入りの宦官 398 00:22:03,531 --> 00:22:06,367 それだけで済ませるには何か… 399 00:22:08,911 --> 00:22:10,329 誰だっていいか 400 00:22:10,913 --> 00:22:12,331 知らぬが仏 401 00:22:12,999 --> 00:22:14,959 そういうものだ 402 00:22:15,543 --> 00:22:21,549 ♪~ 403 00:23:38,793 --> 00:23:42,797 ~♪