1 00:00:00,501 --> 00:00:05,506 ♪~ 2 00:01:24,668 --> 00:01:29,924 ~♪ 3 00:01:30,508 --> 00:01:33,385 (笛の音) 4 00:01:33,469 --> 00:01:34,512 (壬氏(ジンシ))んっ 5 00:01:35,012 --> 00:01:37,723 この笛の音… 李白(リハク)か 6 00:01:37,807 --> 00:01:40,309 猫猫(マオマオ)を砦(とりで)の外へ連れ出したんだな 7 00:01:41,018 --> 00:01:42,353 (壬氏)馬閃(バセン) (馬閃)あっ… 8 00:01:42,436 --> 00:01:44,104 あまり気を張るな 9 00:01:44,188 --> 00:01:46,357 (馬閃) では 私を先に行かせてください 10 00:01:52,363 --> 00:01:53,197 (壬氏)待て 11 00:01:53,280 --> 00:01:54,615 (壬氏)下がれ (銃声) 12 00:01:54,698 --> 00:01:56,575 (馬閃)飛発(フェイファ)! (壬氏)いくぞ! 13 00:01:56,659 --> 00:01:57,701 (寒山)クソッ 14 00:01:57,785 --> 00:01:58,953 うわっ… 15 00:02:01,038 --> 00:02:02,540 うっ うう… 16 00:02:02,623 --> 00:02:04,041 子昌(シショウ)は どこにいる 17 00:02:04,124 --> 00:02:06,043 し… 知らない 18 00:02:06,126 --> 00:02:07,962 私たちは だまされていただけだ! 19 00:02:08,045 --> 00:02:10,089 (馬閃)抜け抜けと! 20 00:02:10,172 --> 00:02:11,549 国の金を横領し 21 00:02:11,632 --> 00:02:13,843 この砦に使い込んだ証拠は 挙がっている 22 00:02:14,677 --> 00:02:16,554 どうなるか分かってるはずだ! 23 00:02:16,637 --> 00:02:19,223 く… 国のためだと言われた 24 00:02:19,306 --> 00:02:22,434 私たちは ただ 国のために… 25 00:02:23,769 --> 00:02:26,063 (子昌)お優しいことですな 26 00:02:30,359 --> 00:02:33,737 どうせ 処刑台に上るなら 27 00:02:33,821 --> 00:02:36,198 ひと思いに しとめてやればいいものを 28 00:02:36,282 --> 00:02:37,116 (寒山)ああっ… (馬閃)子昌! 29 00:02:38,951 --> 00:02:42,621 ずいぶんと悠長なもの言いだな 子昌 30 00:02:44,123 --> 00:02:45,374 主上の勅命だ 31 00:02:46,000 --> 00:02:48,836 横領 反逆の罪で拘束する 32 00:02:48,919 --> 00:02:50,838 (子昌)禁軍が来ているのです 33 00:02:50,921 --> 00:02:54,174 勅命が下っているのは 分かっていますよ 34 00:02:54,258 --> 00:02:56,635 (武官) 耄碌(もうろく)したか! 火種もないのに 35 00:02:56,719 --> 00:02:57,636 (子昌)フン… 36 00:02:57,720 --> 00:02:58,596 (壬氏)ハッ 伏せろ! 37 00:03:01,432 --> 00:03:03,642 (寒山)ぐっ… ぐああああっ! 38 00:03:03,726 --> 00:03:05,769 情けないな 39 00:03:05,853 --> 00:03:09,940 お前とて 戯れで 獣を撃っていたではないか 40 00:03:10,024 --> 00:03:13,986 早く人で試したいと うずうずしていたのに 41 00:03:14,069 --> 00:03:15,195 残念だな 42 00:03:15,279 --> 00:03:16,864 お… 俺は言ってない! 43 00:03:16,947 --> 00:03:18,657 (武官)火種もないのに… 44 00:03:18,741 --> 00:03:22,328 最新型だ 火種がなくても発砲できる 45 00:03:22,411 --> 00:03:24,663 ああ ご存じでしたな 46 00:03:24,747 --> 00:03:26,749 実際に襲われたからな 47 00:03:26,832 --> 00:03:29,501 あれは惜しかった 48 00:03:29,585 --> 00:03:31,545 あの時 しとめていれば 49 00:03:32,546 --> 00:03:34,548 惜しいことをした 50 00:03:35,299 --> 00:03:37,426 ふむ これで終わりか 51 00:03:38,177 --> 00:03:40,429 もう少し時間があればな 52 00:03:41,013 --> 00:03:44,099 いや あっても変わらぬか 53 00:03:44,725 --> 00:03:45,726 (壬氏)何だ? 54 00:03:46,310 --> 00:03:48,896 まるで 用意されたセリフを 読んでいるよう… 55 00:03:49,480 --> 00:03:50,314 ハッ… 56 00:03:51,649 --> 00:03:52,900 いけ! 57 00:04:17,174 --> 00:04:18,258 (子昌)くっ… 58 00:04:19,510 --> 00:04:21,011 ぐはっ… 59 00:04:21,095 --> 00:04:25,683 (笑い声) 60 00:04:28,602 --> 00:04:33,023 (壬氏)まるで 子昌という男の 舞台を見ているような気分だ 61 00:04:33,107 --> 00:04:34,984 (子昌)ハハ… 62 00:04:36,610 --> 00:04:40,948 (壬氏)先帝の時代からの 寵臣(ちょうしん)であり 反逆者 63 00:04:41,031 --> 00:04:42,783 あっけないといえば あっけない 64 00:04:43,742 --> 00:04:45,494 そんな最期だった 65 00:04:46,870 --> 00:04:49,289 (女1)私たち 何もしていません 66 00:04:49,373 --> 00:04:51,917 (女2)神美(シェンメイ)と楼蘭(ロウラン)は 奥の部屋にいるわ 67 00:04:52,710 --> 00:04:53,794 ここは頼む 68 00:04:53,877 --> 00:04:54,712 (武官)はっ 69 00:05:00,467 --> 00:05:01,385 (壬氏)向こうを頼む 70 00:05:01,468 --> 00:05:02,720 御意 71 00:05:16,650 --> 00:05:18,694 (楼蘭)バーン (壬氏)ハッ… 72 00:05:19,611 --> 00:05:20,863 (壬氏)楼蘭… 73 00:05:20,946 --> 00:05:23,699 (楼蘭)ごきげんよう 月の君 74 00:05:23,782 --> 00:05:27,828 いえ 便宜上 壬氏様と呼ばせていただきますね 75 00:05:29,204 --> 00:05:31,874 ついてきては いただけないでしょうか? 76 00:05:31,957 --> 00:05:33,333 (壬氏)断ると言ったら? 77 00:05:33,417 --> 00:05:36,712 だから 脅しているのです 78 00:05:38,172 --> 00:05:40,924 (楼蘭)本当に おとなしく ついてきてくれるのですね 79 00:05:41,633 --> 00:05:44,219 (壬氏)ついてこいと言ったのは お前のはずだが 80 00:05:44,803 --> 00:05:49,725 でも 私から これを奪うくらい 簡単なことではないでしょうか 81 00:05:53,312 --> 00:05:54,229 こちらです 82 00:05:54,813 --> 00:05:55,814 (神美)ん? 83 00:05:56,523 --> 00:05:57,900 (楼蘭)翠苓(スイレイ)姉様 84 00:05:57,983 --> 00:06:00,235 もう ひどいことは されていませんか? 85 00:06:01,361 --> 00:06:02,780 (壬氏)これが 翠苓 86 00:06:03,572 --> 00:06:07,576 医官を唆し 死体になりすまして 逃亡 87 00:06:07,659 --> 00:06:10,537 そして 宦官(かんがん)を装って戻ってきた 88 00:06:11,121 --> 00:06:14,291 大胆な女だと思っていたが 89 00:06:15,084 --> 00:06:17,544 (神美)楼蘭 まさか その男は… 90 00:06:17,628 --> 00:06:21,548 お母様の望みをかなえるために ついてきてもらいました 91 00:06:22,091 --> 00:06:22,925 (神美)んっ… 92 00:06:23,008 --> 00:06:25,594 ずっと憎んでいたのでしょう? 93 00:06:25,677 --> 00:06:28,472 この姿に よく似たお方を 94 00:06:28,555 --> 00:06:31,975 自分より ずっと美しいことに 嫉妬していたのでしょうか 95 00:06:32,684 --> 00:06:35,479 それとも 自分より ずっと幼い侍女を 96 00:06:35,562 --> 00:06:37,231 選んだからですか? 97 00:06:38,023 --> 00:06:40,984 上級妃であった お母様の閨(ねや)に 一度も来なかったのに 98 00:06:41,068 --> 00:06:42,903 (神美)楼蘭! (翠苓)うっ… 99 00:06:43,529 --> 00:06:45,906 (楼蘭)少し冗談がすぎましたね 100 00:06:46,532 --> 00:06:50,035 さて お母様の本望を遂げる前に 101 00:06:50,119 --> 00:06:52,287 ひとつ 余興をいたしましょうか 102 00:06:52,371 --> 00:06:54,206 (神美)んん… 103 00:06:54,873 --> 00:06:57,835 30年以上も前の話です 104 00:06:57,918 --> 00:07:01,713 先帝は 母親に逆らえぬ 暗愚な皇帝でした 105 00:07:02,339 --> 00:07:06,218 そのため 母親こそが 実質的な最高権力者で 106 00:07:06,301 --> 00:07:08,720 陰で 女帝と呼ばれていました 107 00:07:09,596 --> 00:07:12,516 女帝は いつまでも 女に興味を見せぬ息子に 108 00:07:12,599 --> 00:07:13,725 しびれを切らし 109 00:07:13,809 --> 00:07:17,437 後宮に どんどん 美女を送り込みました 110 00:07:18,522 --> 00:07:19,898 そして ある時 111 00:07:20,774 --> 00:07:21,984 (子昌)神美! 112 00:07:22,484 --> 00:07:25,904 後宮に入るって… 本当なのか? 113 00:07:25,988 --> 00:07:28,991 (神美)ええ 上級妃として ぜひにと 114 00:07:29,074 --> 00:07:31,994 君は いずれ 私と… 115 00:07:32,077 --> 00:07:34,163 (神美)その話は白紙ね 116 00:07:34,246 --> 00:07:35,122 (子昌)えっ… 117 00:07:35,205 --> 00:07:37,916 (神美)分からない? これは好機なのよ 118 00:07:38,876 --> 00:07:42,921 後宮で子を成せば 皇后の座も夢ではないわ 119 00:07:43,005 --> 00:07:47,509 こんな北の地の領主の妻で 終わってたまるものですか 120 00:07:48,844 --> 00:07:50,387 神美… 121 00:07:50,470 --> 00:07:53,599 息子の上級妃として取り立てたい 122 00:07:53,682 --> 00:07:56,518 でも それは 表向きの話だったのです 123 00:07:56,602 --> 00:07:58,353 表向き? 124 00:07:58,437 --> 00:08:00,189 何を言っているの 楼蘭 125 00:08:00,272 --> 00:08:02,316 私は上級妃として請われて… 126 00:08:02,399 --> 00:08:03,525 (楼蘭)フフフ… 127 00:08:03,609 --> 00:08:06,570 お母様は そのつもりだったのですね 128 00:08:06,653 --> 00:08:09,323 病の床に伏せていた おじい様が 129 00:08:09,406 --> 00:08:12,075 呪詛(じゅそ)のように漏らしていましたよ 130 00:08:12,159 --> 00:08:15,787 娘を人質に取られては 何もできぬと 131 00:08:15,871 --> 00:08:17,289 (神美)人質? 132 00:08:17,372 --> 00:08:20,667 高官の娘を 妃(きさき)と称して人質に取ることは 133 00:08:20,751 --> 00:08:22,252 よくあることでしょう 134 00:08:22,836 --> 00:08:24,504 (神美)ああっ… 135 00:08:24,588 --> 00:08:28,342 (楼蘭)お父様は お母様のことを 一度は諦めました 136 00:08:28,425 --> 00:08:31,887 しかし 思いもよらないことが 起こります 137 00:08:31,970 --> 00:08:34,097 先帝の性癖です 138 00:08:34,181 --> 00:08:35,349 壬氏様 139 00:08:35,432 --> 00:08:37,517 後宮が これだけ大きくなった理由を 140 00:08:37,601 --> 00:08:39,019 ご存じですか? 141 00:08:39,102 --> 00:08:42,481 子昌が女帝を唆したと話に聞く 142 00:08:42,564 --> 00:08:45,776 ええ 新しい公共事業として 143 00:08:45,859 --> 00:08:49,029 後宮の拡大を提言したそうです 144 00:08:49,112 --> 00:08:50,822 奴隷交易に代わる 145 00:08:51,740 --> 00:08:53,283 奴隷交易? 146 00:08:53,367 --> 00:08:54,534 (神美)あ… 147 00:08:54,618 --> 00:08:58,372 お母様は 本当に 何も知らないようですね 148 00:08:58,455 --> 00:09:02,167 おじい様が何をやって 女帝に目をつけられたのか 149 00:09:02,251 --> 00:09:05,003 だが 当時 奴隷制度は認められていた 150 00:09:05,921 --> 00:09:09,091 (楼蘭)花街の妓女(ぎじょ)と 似た扱いだと聞きました 151 00:09:09,174 --> 00:09:14,304 しかし 他国に売られた奴隷は その限りではありません 152 00:09:14,388 --> 00:09:18,684 だからこそ 女帝は 奴隷交易を禁じたのです 153 00:09:18,767 --> 00:09:21,687 娘を人質に取られた子(シ)の一族は 154 00:09:21,770 --> 00:09:25,857 家業であった奴隷交易を 縮小せざるをえませんでした 155 00:09:26,358 --> 00:09:29,319 そんな時 困り果てた おじい様に 156 00:09:29,403 --> 00:09:31,697 お父様が進言したそうです 157 00:09:32,447 --> 00:09:34,783 (子昌) 残った奴隷たちの行く先として 158 00:09:34,866 --> 00:09:36,743 後宮を利用してはいかがですか? 159 00:09:37,661 --> 00:09:43,208 若い娘は下女や女官に 男は宦官として入れるのです 160 00:09:43,292 --> 00:09:44,543 後宮拡大は 161 00:09:44,626 --> 00:09:47,879 女に興味を持たぬ 主上のためになると言えば 162 00:09:47,963 --> 00:09:49,506 女帝も耳を貸すでしょう 163 00:09:49,589 --> 00:09:50,841 (族長)確かに 164 00:09:50,924 --> 00:09:52,426 娘を売った家族も 165 00:09:52,509 --> 00:09:55,762 他国に売られるより 後宮に預けられるほうが 166 00:09:55,846 --> 00:09:57,306 罪悪感も減るな 167 00:09:57,389 --> 00:09:58,223 (子昌)ええ 168 00:09:59,558 --> 00:10:02,602 誰にとっても 益になる話かと 169 00:10:02,686 --> 00:10:06,106 (楼蘭)お父様は 女帝の信頼を得ることにより 170 00:10:06,189 --> 00:10:08,191 子の一族の信用と 171 00:10:08,275 --> 00:10:11,653 人質のお母様を 取り戻そうとしたのです 172 00:10:11,737 --> 00:10:13,780 お母様も難儀ですよね 173 00:10:14,865 --> 00:10:16,158 こんなになるくらいなら 174 00:10:17,200 --> 00:10:19,494 あの時 逃げだしていれば よかったのに 175 00:10:19,578 --> 00:10:20,996 ハッ… 176 00:10:21,747 --> 00:10:23,623 (扉が開く音) 177 00:10:25,125 --> 00:10:27,669 (神美)子昌 一体 どうやって… 178 00:10:27,753 --> 00:10:29,796 抜け道を作った 179 00:10:29,880 --> 00:10:30,714 神美 180 00:10:31,465 --> 00:10:33,759 (子昌)私と逃げないか? (神美)えっ? 181 00:10:34,426 --> 00:10:37,262 君が望むなら 一緒に逃げよう 182 00:10:37,346 --> 00:10:40,557 後宮からの逃走は重罪よ 183 00:10:40,640 --> 00:10:43,143 (子昌) 抜け道を作った時点で重罪だ 184 00:10:43,727 --> 00:10:46,688 私は 君を諦められなかった 185 00:10:46,772 --> 00:10:49,649 君以外を 妻に迎えることもできずに 186 00:10:49,733 --> 00:10:51,526 また会いたいと ここまで… 187 00:10:53,862 --> 00:10:55,530 いいの? 私で 188 00:10:55,614 --> 00:10:57,199 もちろんだ 189 00:10:58,700 --> 00:10:59,534 さあ 190 00:11:04,623 --> 00:11:05,749 (神美)あっ… 191 00:11:07,042 --> 00:11:08,377 (下級妃たちの笑い声) 192 00:11:08,377 --> 00:11:09,419 (下級妃たちの笑い声) 193 00:11:08,377 --> 00:11:09,419 (下級妃1) あの方が 侍女の大宝(タイホウ)に 194 00:11:09,419 --> 00:11:10,212 (下級妃1) あの方が 侍女の大宝(タイホウ)に 195 00:11:10,295 --> 00:11:12,672 先を越された上級妃? 196 00:11:12,756 --> 00:11:16,093 (下級妃2)安氏(アンシ)様より 先に入内(じゅだい)したのにねえ 197 00:11:16,176 --> 00:11:19,346 (下級妃3)今でも 一度も お通いがないみたいよ 198 00:11:20,472 --> 00:11:21,765 ふざけないで! 199 00:11:21,848 --> 00:11:24,976 この私に 恥をかいたまま 逃げろというの? 200 00:11:25,060 --> 00:11:25,936 違う 201 00:11:26,019 --> 00:11:26,937 帰れ! 202 00:11:29,731 --> 00:11:33,151 (楼蘭)自分の地位を捨てて 逃げようという男は 203 00:11:33,235 --> 00:11:35,237 信用できませんでしたか? 204 00:11:35,821 --> 00:11:39,241 (神美)あんな男など 信用できるわけがないだろう 205 00:11:39,324 --> 00:11:41,785 父様が倒れて すぐに家督を継ぎ 206 00:11:41,868 --> 00:11:44,287 この女の母親など めとった男を 207 00:11:44,371 --> 00:11:45,205 (翠苓)うっ… 208 00:11:45,288 --> 00:11:47,082 (楼蘭)フフフ 209 00:11:49,042 --> 00:11:50,085 姉様 210 00:11:50,168 --> 00:11:52,212 失礼します 211 00:11:56,091 --> 00:11:57,467 (神美)ハッ それは… 212 00:11:57,551 --> 00:11:59,928 鳳凰(ほうおう)のかんざし… 213 00:12:00,011 --> 00:12:03,390 ええ お母様もご存じでしょう 214 00:12:03,473 --> 00:12:04,975 これを身につけられる者は 215 00:12:05,684 --> 00:12:07,352 麒麟(きりん)の意匠と同じく 216 00:12:07,436 --> 00:12:09,688 皇帝の血を引く者 217 00:12:09,771 --> 00:12:14,025 ウソよ! 先帝は認めていなかったはず 218 00:12:15,110 --> 00:12:18,572 (楼蘭)先帝は 罪悪感をお持ちだったようです 219 00:12:18,655 --> 00:12:22,159 後宮から追い出した 赤子のことが心配で 220 00:12:22,242 --> 00:12:25,787 たびたび お父様の手引きで 顔を出していたそうですよ 221 00:12:25,871 --> 00:12:27,080 (神美)えっ… 222 00:12:27,164 --> 00:12:29,124 (楼蘭)一度は否定したけれど 223 00:12:29,207 --> 00:12:31,877 自分の娘だと理解していた 224 00:12:31,960 --> 00:12:34,296 それで 独り身のお父様に 言ったのです 225 00:12:35,088 --> 00:12:38,383 (先帝) 私の娘を 妻として迎えてほしい 226 00:12:39,050 --> 00:12:40,385 (楼蘭)お父様は 227 00:12:40,469 --> 00:12:43,555 お母様の侍女と 先帝の間にできた娘を 228 00:12:43,638 --> 00:12:45,140 妻に迎えました 229 00:12:46,183 --> 00:12:49,478 やがて 2人の間には 子が生まれました 230 00:12:50,604 --> 00:12:52,439 (子昌)子翠(シスイ)と名づけました 231 00:12:52,522 --> 00:12:54,107 子翠… 232 00:12:54,191 --> 00:12:56,943 子の一族に ふさわしい名だ 233 00:12:57,027 --> 00:13:00,947 主上 私の望みをかなえてくださると 234 00:13:01,031 --> 00:13:06,953 でしたら 上級妃の神美を 下賜していただけませんか? 235 00:13:07,037 --> 00:13:11,500 (楼蘭)子を冠した孫を見て 先帝は安心されたようです 236 00:13:11,583 --> 00:13:14,127 もう 人質を取る必要はないと 237 00:13:14,711 --> 00:13:17,839 こうして お母様は 下賜されたのですよ 238 00:13:17,923 --> 00:13:19,799 (うろたえる声) 239 00:13:21,343 --> 00:13:24,179 (壬氏)先帝は愚かな男だ 240 00:13:24,262 --> 00:13:26,014 手前勝手な頼みが 241 00:13:26,097 --> 00:13:28,141 子昌や 自分の娘の人生に 242 00:13:28,225 --> 00:13:30,769 どれだけ影響するかも 分かっていなかった 243 00:13:31,353 --> 00:13:32,479 ウソよ ウソよ! 244 00:13:32,562 --> 00:13:34,981 ウソよ! でたらめを言わないで 245 00:13:35,065 --> 00:13:37,150 でたらめですか? 246 00:13:37,234 --> 00:13:38,193 ずっと お父様は 247 00:13:38,276 --> 00:13:40,862 お母様のために やってきたのに 248 00:13:40,946 --> 00:13:44,282 破滅しかない最後だと 分かっていたのに 249 00:13:48,119 --> 00:13:51,331 ここに壬氏様がいる理由も 分からないのですか? 250 00:13:52,749 --> 00:13:55,085 お父様の最期は いかがでしたか? 251 00:13:56,545 --> 00:13:58,713 (壬氏)笑いながら逝ったよ 252 00:13:59,339 --> 00:14:02,509 あの男は 自分の権力が欲しかっただけ 253 00:14:02,592 --> 00:14:03,927 私を めとったのも 254 00:14:04,010 --> 00:14:06,471 当主としての座を 誇示したかったからよ! 255 00:14:07,222 --> 00:14:11,017 でも 結局 一族内で お父様よりも幅を利かせていたのは 256 00:14:11,101 --> 00:14:12,894 お母様でしょう 257 00:14:12,978 --> 00:14:15,480 お母様に 媚(こ)びを売る 一族の者たちが 258 00:14:15,564 --> 00:14:17,983 宮中(きゅうちゅう)で何をしていたか 259 00:14:18,066 --> 00:14:19,317 ご存じでしたか? 260 00:14:19,401 --> 00:14:22,195 (壬氏) それは 国庫の横領の話か? 261 00:14:22,279 --> 00:14:23,113 (楼蘭)ええ 262 00:14:23,780 --> 00:14:26,449 彼らは賄賂や横領を繰り返し 263 00:14:26,533 --> 00:14:29,411 苦言を呈する まともな者は追い出され 264 00:14:29,494 --> 00:14:31,121 残るは うみばかり 265 00:14:31,788 --> 00:14:34,958 お父様は自ら国賊を演じることで 266 00:14:35,041 --> 00:14:38,878 子の一族の うみもろとも 破滅するつもりだったのです 267 00:14:39,629 --> 00:14:43,633 壬氏様 お父様は タヌキと呼ばれていましたけど 268 00:14:43,717 --> 00:14:46,886 タヌキって 本当は臆病な生き物なのです 269 00:14:46,970 --> 00:14:50,682 だからこそ 懸命に 相手を化かそうとするんです 270 00:14:51,349 --> 00:14:53,393 (壬氏)話が本当ならば 271 00:14:53,476 --> 00:14:57,897 後宮の拡張と 国庫の横領は 分けて考えるべきだった 272 00:14:57,981 --> 00:15:02,861 子昌は 国の腐敗を一手に集める 必要悪を演じていた 273 00:15:03,570 --> 00:15:04,696 報われないな 274 00:15:04,779 --> 00:15:09,075 ちゃんと お父様は 仇(かたき)役を演じきれましたか? 275 00:15:10,452 --> 00:15:13,288 (壬氏)それが事実だという 証拠はあるのか? 276 00:15:13,371 --> 00:15:17,917 宮廷内にたまった うみは これで だいぶ処分できたでしょう 277 00:15:18,001 --> 00:15:20,337 (壬氏) うまくいく確証はあったのか? 278 00:15:20,420 --> 00:15:24,424 うまくいかなければ そのまま 国をとってしまえばいいのです 279 00:15:24,507 --> 00:15:27,510 それで傾く国なら いっそ ないほうがいい 280 00:15:27,594 --> 00:15:31,473 お前は あの男と一緒に ずっと 私をだましていたのか! 281 00:15:31,556 --> 00:15:35,435 私は お母様の言うとおりに やってきただけです 282 00:15:35,518 --> 00:15:39,397 こんな国など滅びてしまえばいいと 言っていたではないですか 283 00:15:39,481 --> 00:15:41,358 (神美)うっ… 284 00:15:41,441 --> 00:15:43,985 (楼蘭) 甘言を吐く阿呆(あほう)ばかりを囲って 285 00:15:44,069 --> 00:15:45,820 禁軍に勝てると 286 00:15:45,904 --> 00:15:48,156 本当に思っていたのですか? 287 00:15:48,239 --> 00:15:49,658 (神美)楼蘭! 288 00:15:49,741 --> 00:15:51,159 (殴る音) (神美)フンッ! 289 00:15:53,244 --> 00:15:56,414 そのために これを作らせたのではないか! 290 00:15:56,498 --> 00:15:58,958 お母様の手には余ります 291 00:15:59,042 --> 00:15:59,876 返してください 292 00:15:59,959 --> 00:16:01,753 う… うるさい! 293 00:16:01,836 --> 00:16:02,837 (楼蘭)フフフ… 294 00:16:02,921 --> 00:16:04,047 何がおかしい! 295 00:16:04,631 --> 00:16:06,800 だって お母様 296 00:16:06,883 --> 00:16:09,010 まるで小物なんですもの 297 00:16:09,094 --> 00:16:10,845 (神美)楼蘭! 298 00:16:10,929 --> 00:16:12,764 (銃声) 299 00:16:15,058 --> 00:16:16,434 (馬閃)銃声? 300 00:16:16,518 --> 00:16:17,894 (武官)馬閃様! 301 00:16:19,229 --> 00:16:21,940 (神美のうめき声) 302 00:16:23,316 --> 00:16:25,735 (楼蘭)私は悪い娘ですね 303 00:16:26,319 --> 00:16:30,490 お父様の意図をくんだら こんなまね できるわけないのに 304 00:16:30,573 --> 00:16:33,118 中に詰め物をしていたのか 305 00:16:33,827 --> 00:16:36,955 新型は構造が複雑なんです 306 00:16:37,038 --> 00:16:41,126 壬氏様は あの時 奪おうとは思わなかったのですか? 307 00:16:41,209 --> 00:16:44,212 隙を見れば いくらでも奪えたでしょうに 308 00:16:44,295 --> 00:16:46,047 伝えたいことがあったのだろう 309 00:16:46,131 --> 00:16:47,882 (楼蘭)フフ… 310 00:16:47,966 --> 00:16:50,802 顔だけのバカなら 本当によかったのに 311 00:16:56,683 --> 00:16:57,767 お母様 312 00:16:57,851 --> 00:17:00,228 お父様が死んだんですよ 313 00:17:00,311 --> 00:17:02,731 涙のひとつくらい こぼしてください 314 00:17:03,481 --> 00:17:06,568 ずっと お母様を 待ち続けていたんですよ 315 00:17:07,235 --> 00:17:08,945 涙をこぼしてくれたら 316 00:17:09,028 --> 00:17:11,364 私だって こんなこと 317 00:17:13,533 --> 00:17:16,119 もっと違う方法はなかったのか? 318 00:17:16,995 --> 00:17:18,329 (楼蘭)あったかもしれません 319 00:17:18,997 --> 00:17:22,125 でも 私たちは それほど賢くないのです 320 00:17:22,625 --> 00:17:23,877 (壬氏)神美は 321 00:17:23,960 --> 00:17:27,464 自分を コケにし続けた国を 滅ぼしたかった 322 00:17:27,547 --> 00:17:31,009 子昌は 神美のために何でもしたが 323 00:17:31,092 --> 00:17:34,679 同時に 国のことも見捨てられない 忠臣だった 324 00:17:34,763 --> 00:17:36,222 (楼蘭)壬氏様 325 00:17:36,848 --> 00:17:38,850 贅沢(ぜいたく)を言うようですが 326 00:17:38,933 --> 00:17:41,603 2つ 願いを 聞いていただけますか? 327 00:17:43,021 --> 00:17:43,855 何だ 328 00:17:44,439 --> 00:17:46,274 (楼蘭)ありがとうございます 329 00:17:48,985 --> 00:17:50,987 では これを 330 00:17:51,613 --> 00:17:53,323 (紙を開く音) 331 00:17:53,990 --> 00:17:54,824 (壬氏)ん… 332 00:17:55,450 --> 00:17:59,204 本当は それをネタに 命乞いするつもりだったんですけど 333 00:17:59,287 --> 00:18:01,372 うまくいきませんでしたね 334 00:18:01,956 --> 00:18:03,583 そこに書いてあるのは 335 00:18:03,666 --> 00:18:06,586 今後 この国に起こりうることです 336 00:18:08,296 --> 00:18:10,340 1つ目の願いです 337 00:18:10,423 --> 00:18:12,675 一族で まともな思考の者は 338 00:18:12,759 --> 00:18:15,094 母に追放され 名を捨てております 339 00:18:15,678 --> 00:18:18,014 姉も また 同じようなものです 340 00:18:18,556 --> 00:18:21,684 その者たちは 一度 死んだ者として 341 00:18:21,768 --> 00:18:24,229 見逃していただけませんでしょうか 342 00:18:24,312 --> 00:18:25,438 (壬氏)努力する 343 00:18:25,522 --> 00:18:30,360 (楼蘭)では“一度 死んだ者”は 見逃してくださるのですね 344 00:18:30,443 --> 00:18:32,111 ありがとうございます 345 00:18:32,195 --> 00:18:33,571 (壬氏)あとひとつは? 346 00:18:44,249 --> 00:18:46,417 では もうひとつの願いを 347 00:19:02,600 --> 00:19:04,185 ありがとうございます 348 00:19:04,769 --> 00:19:09,482 お母様 これが 私にできる精いっぱいなんです 349 00:19:17,824 --> 00:19:18,658 (翠苓)あ… 350 00:19:20,451 --> 00:19:23,621 (楼蘭)私も お父様以上の役者になれるかしら 351 00:19:30,003 --> 00:19:34,591 ♪~ 352 00:20:16,424 --> 00:20:17,800 ハハッ 353 00:20:17,884 --> 00:20:22,305 (笑い声) 354 00:20:59,592 --> 00:21:02,220 (壬氏)止めればよかっただろうか 355 00:21:02,303 --> 00:21:04,806 いや できなかった 356 00:21:05,348 --> 00:21:08,851 世紀の悪女の 一世一代の舞台 357 00:21:09,602 --> 00:21:11,020 壊すことなんてできない 358 00:21:12,271 --> 00:21:15,358 目をそらすことも できなかった 359 00:21:23,116 --> 00:21:24,784 (銃声) 360 00:21:44,053 --> 00:21:49,225 ~♪ 361 00:21:54,105 --> 00:21:58,067 (壬氏) それが 楼蘭を見た最後だった 362 00:22:03,072 --> 00:22:06,868 ♪~ 363 00:22:06,868 --> 00:22:08,536 ♪~ 364 00:22:06,868 --> 00:22:08,536 (壬氏)体が重い… 365 00:22:08,619 --> 00:22:12,081 そういえば ここ数日 まともに寝ていない 366 00:22:12,790 --> 00:22:14,083 あの娘は どうした? 367 00:22:14,167 --> 00:22:15,334 (高順(ガオシュン))無事です 368 00:22:15,418 --> 00:22:17,795 それより 少し お休みになられたほうが 369 00:22:18,379 --> 00:22:19,505 どこにいる? 370 00:22:21,299 --> 00:22:23,593 (高順) あまり近づかないほうが… 371 00:22:23,676 --> 00:22:24,594 (壬氏)あっ… 372 00:22:29,182 --> 00:22:32,226 死んだ子の一族の 子供たちです 373 00:22:32,310 --> 00:22:35,021 なぜ こんなところで 眠っている? 374 00:22:35,104 --> 00:22:37,190 どうしてもと 頼み込まれたら 375 00:22:37,273 --> 00:22:38,483 何も言えないでしょう 376 00:22:39,609 --> 00:22:42,487 (壬氏) ずいぶん ひどい姿だな 377 00:22:43,071 --> 00:22:44,781 あなた様もですよ 378 00:22:46,949 --> 00:22:49,243 (壬氏) 俺の顔に傷がついたことで 379 00:22:49,327 --> 00:22:51,496 部下が罰を受けるのは 分かっていた 380 00:22:52,205 --> 00:22:53,539 それなのに 381 00:22:53,623 --> 00:22:56,000 楼蘭の願いを 受け入れてしまった 382 00:22:56,084 --> 00:22:58,044 俺のことは いい 383 00:22:58,127 --> 00:22:59,337 それにしても 384 00:22:59,420 --> 00:23:02,215 軍師殿が ここに いなくて正解だったな 385 00:23:02,298 --> 00:23:03,132 ええ 386 00:23:03,216 --> 00:23:04,634 まったくです 387 00:23:05,384 --> 00:23:06,844 (壬氏)外で待ってろ 388 00:23:14,143 --> 00:23:17,313 俺がいなければ こんな目には… 389 00:23:17,814 --> 00:23:18,648 あっ… 390 00:23:26,280 --> 00:23:27,115 ~♪ 391 00:23:27,115 --> 00:23:29,534 ~♪ 392 00:23:27,115 --> 00:23:29,534 (猫猫) 何をやっているのでしょうか 393 00:23:29,534 --> 00:23:30,118 ~♪ 394 00:23:30,118 --> 00:23:31,285 ~♪ 395 00:23:30,118 --> 00:23:31,285 壬氏様 396 00:23:31,994 --> 00:23:33,037 (壬氏)あっ あ… 397 00:23:40,461 --> 00:23:41,295 (見張りの男)ん? 398 00:23:43,047 --> 00:23:44,507 あれは…