1 00:00:04,324 --> 00:00:07,324 (ドアの開閉音) 2 00:00:12,166 --> 00:00:14,366 (ミシェル)何かあったの? 3 00:00:18,505 --> 00:00:22,705 (カイル)とりつくしまもなかった。皇太子様のことかな? 4 00:00:24,678 --> 00:00:29,159 他国と手を結ぶよりも侵略して支配下に置くほうが➡ 5 00:00:29,183 --> 00:00:31,327 性に合っているそうだ。 6 00:00:31,351 --> 00:00:34,497 へえ〜。 7 00:00:34,521 --> 00:00:38,501 彼は そんなことを。 8 00:00:38,525 --> 00:01:00,290 ♬〜 9 00:01:00,314 --> 00:01:03,460 《やっと見つけた。 10 00:01:03,484 --> 00:01:06,129 毒を理解し➡ 11 00:01:06,153 --> 00:01:09,653 正しく使ってくれそうな王を…》 12 00:02:42,683 --> 00:02:46,329 (ルーシャス)エイッ! エイッ! 13 00:02:46,353 --> 00:02:51,334 (ルーシャス)フッ! エイッ! エイッ! 14 00:02:51,358 --> 00:02:55,338 《リーシェ:このままアルノルト殿下との交渉が決裂したら➡ 15 00:02:55,362 --> 00:02:58,841 コヨルが侵略されるかもしれない。 16 00:02:58,865 --> 00:03:01,945 そうなったら…》あっ。 17 00:03:01,969 --> 00:03:07,283 (ローヴァイン)早朝から熱心だな。ローヴァイン閣下。 18 00:03:07,307 --> 00:03:10,907 だが 剣に迷いがあるようだ。あっ。 19 00:03:12,980 --> 00:03:17,460 実は 情けないことを考えていまして…。 20 00:03:17,484 --> 00:03:20,296 情けない… とは? 21 00:03:20,320 --> 00:03:25,969 いつか どこかの国と戦争をすることになったら➡ 22 00:03:25,993 --> 00:03:29,472 ここにいるみんなが戦うことになりますよね。 23 00:03:29,496 --> 00:03:31,474 (ローヴァイン)そうだな。 24 00:03:31,498 --> 00:03:36,980 そんな未来が怖くなってしまって。 25 00:03:37,004 --> 00:03:40,483 恐ろしいのは当然だ。えっ? 26 00:03:40,507 --> 00:03:45,822 私の息子は先の戦争で命を落とした。 27 00:03:45,846 --> 00:03:50,994 勇敢に戦った息子を誇らしく思う。 28 00:03:51,018 --> 00:03:52,996 だが…。 29 00:03:53,020 --> 00:03:55,832 その誇らしさと同じくらい➡ 30 00:03:55,856 --> 00:03:59,502 私は息子に生きていてほしかった。 31 00:03:59,526 --> 00:04:02,105 ローヴァイン閣下…。 32 00:04:02,129 --> 00:04:07,443 戦争とは 誰かの未来を奪い奪われるものだ。 33 00:04:07,467 --> 00:04:12,282 その恐怖を克服するには立ち向かうしかない。 34 00:04:12,306 --> 00:04:15,118 (ルーシャス)立ち向かう… とは? 35 00:04:15,142 --> 00:04:19,789 自分の願い 感情を否定しないこと。 36 00:04:19,813 --> 00:04:24,127 そして それを糧にして前へ進むことだ。 37 00:04:24,151 --> 00:04:30,466 自分にできることは何かそれを見極めなさい。 38 00:04:30,490 --> 00:04:32,969 あっ…。 39 00:04:32,993 --> 00:04:36,139 ありがとうございますローヴァイン閣下。 40 00:04:36,163 --> 00:04:38,363 では また後ほど。 41 00:04:42,836 --> 00:04:45,982 《もう戦争でなんか死にたくない。 42 00:04:46,006 --> 00:04:48,985 コヨルにも滅んでほしくない。 43 00:04:49,009 --> 00:04:51,821 でも それだけじゃない》 44 00:04:51,845 --> 00:04:57,327 ⦅アルノルト:他国と手を結ぶよりも侵略して支配下に置くほうが➡ 45 00:04:57,351 --> 00:04:59,996 俺の性には合っている⦆ 46 00:05:00,020 --> 00:05:03,599 《あなたはそんなお方ではないと➡ 47 00:05:03,623 --> 00:05:06,823 アルノルト殿下ご自身にも知っていただきたい》 48 00:05:09,796 --> 00:05:12,608 あっ あぁ…。(ローヴァイン)諸君らの訓練を➡ 49 00:05:12,632 --> 00:05:15,778 特別にご覧いただくことになった。 50 00:05:15,802 --> 00:05:21,784 この国の皇太子であらせられるアルノルト・ハイン殿下だ。 51 00:05:21,808 --> 00:05:24,454 《どうしてアルノルト殿下がここに!?》 52 00:05:24,478 --> 00:05:26,478 あっ。 53 00:05:29,149 --> 00:05:31,127 うっ…。 54 00:05:31,151 --> 00:05:35,851 《ど… どう考えてもバレているわ!》 55 00:05:38,158 --> 00:05:41,304 訓練生たちの動きを見たい。(ローヴァイン)はっ。 56 00:05:41,328 --> 00:05:43,473 《これは ひょっとして➡ 57 00:05:43,497 --> 00:05:45,808 見逃してくださる流れなのでは!? 58 00:05:45,832 --> 00:05:50,313 うう… そんなわけがなかった》 59 00:05:50,337 --> 00:05:54,650 で お前は いったいここで何をしている? 60 00:05:54,674 --> 00:05:57,487 えっ… えっと…。 61 00:05:57,511 --> 00:06:02,759 こ… 皇太子殿下におかれましてはご機嫌麗しゅう…。 62 00:06:02,783 --> 00:06:06,095 一介の候補生にじきじきのお声がけ➡ 63 00:06:06,119 --> 00:06:09,098 恐悦至極に存じます…。 64 00:06:09,122 --> 00:06:11,100 ほう。 65 00:06:11,124 --> 00:06:15,104 お前が 俺の思っている人物でないなら…。むっ! 66 00:06:15,128 --> 00:06:19,275 俺が直接触れてもかまわないということになるが? 67 00:06:19,299 --> 00:06:21,299 むっ!? 68 00:06:24,137 --> 00:06:26,616 あっ…。 69 00:06:26,640 --> 00:06:30,620 ほら 早く反論してみろ。 70 00:06:30,644 --> 00:06:34,457 アルノルト殿下 いったん離れてください!断る。 71 00:06:34,481 --> 00:06:38,127 このままだと誰かに見られますよ。問題があるのか? 72 00:06:38,151 --> 00:06:40,630 大ありです!どういった点が? 73 00:06:40,654 --> 00:06:45,454 こ… こ… 婚約者の方がいらっしゃるのでは? 74 00:06:48,161 --> 00:06:50,807 まあ いるな。そ… そうでしょう➡ 75 00:06:50,831 --> 00:06:53,309 そうでしょう!とはいえ。うっ。 76 00:06:53,333 --> 00:06:55,978 ただの騎士候補生が ずいぶんと➡ 77 00:06:56,002 --> 00:07:00,750 無礼な口をきくじゃないか。うっ… 申し訳ありません。 78 00:07:00,774 --> 00:07:04,086 何に対しての謝罪だかわからないな。 79 00:07:04,110 --> 00:07:08,758 何をしたのか 自分の口でちゃんと言え。うっ。 80 00:07:08,782 --> 00:07:12,762 わ… 私は男装してまで殿下に黙ったまま➡ 81 00:07:12,786 --> 00:07:15,765 騎士候補生の訓練に潜り込んでいました! 82 00:07:15,789 --> 00:07:17,934 誠に申し訳ありません! 83 00:07:17,958 --> 00:07:21,938 上出来だ。ハァ ハァ…。 84 00:07:21,962 --> 00:07:25,775 だが なぜこんなまねをしている? 85 00:07:25,799 --> 00:07:28,110 だって…。 86 00:07:28,134 --> 00:07:34,334 あなたが考案した訓練を私だって 受けてみたかった…。 87 00:07:37,310 --> 00:07:42,792 はぁ…。 続けるには条件がある。あっ。 88 00:07:42,816 --> 00:07:44,961 しっかりと休養を取れ。 89 00:07:44,985 --> 00:07:49,131 それと くれぐれも性別を悟られるな。えっ? 90 00:07:49,155 --> 00:07:52,855 守れるか?はい! ありがとうございます! 91 00:07:55,495 --> 00:07:58,641 そんなに この訓練を受けられるのが楽しいのか? 92 00:07:58,665 --> 00:08:04,080 はい! アルノルト殿下が考案された訓練は とてもすばらしいです! 93 00:08:04,104 --> 00:08:08,584 騎士を大切に育てるという思いが伝わってきます。 94 00:08:08,608 --> 00:08:11,408 人材は国の財産だからな。 95 00:08:14,781 --> 00:08:21,430 《だけど その騎士たちを未来で戦場に送り込むのは…》 96 00:08:21,454 --> 00:08:25,768 カイル殿下とのお話を聞いてしまいました。 97 00:08:25,792 --> 00:08:29,939 だろうな。お前の考えていることは➡ 98 00:08:29,963 --> 00:08:34,443 およそ予想がつく。コヨルと盟約を結ばせるべく➡ 99 00:08:34,467 --> 00:08:37,613 俺を説得しようとしているのだろう?あっ…。 100 00:08:37,637 --> 00:08:41,951 だが 国力を失ったあの国に価値はない。 101 00:08:41,975 --> 00:08:44,620 いずれ滅ぶのを待つだけの国に➡ 102 00:08:44,644 --> 00:08:49,125 どこがトドメを刺すかというだけの話だ。あっ…。 103 00:08:49,149 --> 00:08:54,130 アルノルト殿下は時々とても ウソつきですね。 104 00:08:54,154 --> 00:08:58,968 お前が 俺についてどう考えるかは勝手だが➡ 105 00:08:58,992 --> 00:09:01,237 覚えておけ。 106 00:09:01,261 --> 00:09:06,075 戦争は この国にとって非道な選択でもなんでもない。 107 00:09:06,099 --> 00:09:09,099 ただの政治手段の一つだ。 108 00:09:19,946 --> 00:09:22,592 《リーシェ:カイル王子との最初の出会いは➡ 109 00:09:22,616 --> 00:09:25,116 商人だったとき》 110 00:09:27,621 --> 00:09:33,269 ⦅カイル:雨の中 荷物を守りながらの道中は苦労しただろう。 111 00:09:33,293 --> 00:09:37,773 物資の乏しい我が国はあなた方 商人に支えられ➡ 112 00:09:37,797 --> 00:09:40,443 生活を守ることができている。 113 00:09:40,467 --> 00:09:45,781 僕は あなた方に尊敬の念と感謝をささげたい⦆ 114 00:09:45,805 --> 00:09:49,452 《王族でありながらさまざまな立場の人に➡ 115 00:09:49,476 --> 00:09:52,955 敬意を払ってくださるお方だった。 116 00:09:52,979 --> 00:09:57,627 2度目に出会ったのは薬師人生のとき。 117 00:09:57,651 --> 00:10:01,464 そのときも心を尽くして接してくれた。 118 00:10:01,488 --> 00:10:03,633 そして3度目は…》 119 00:10:03,657 --> 00:10:07,303 ⦅カイル:研究資金は僕が父に掛け合う。 120 00:10:07,327 --> 00:10:11,474 お前たちならば結果を出すと わかっているんだ。 121 00:10:11,498 --> 00:10:14,498 必ず首を縦に振らせてみせる。 122 00:10:16,503 --> 00:10:18,814 (カイル)うまくいったのか?フフ。フフ。 123 00:10:18,838 --> 00:10:21,150 おめでとう。 何よりも➡ 124 00:10:21,174 --> 00:10:23,819 お前たちの頑張りが報われたことが➡ 125 00:10:23,843 --> 00:10:26,143 僕は本当にうれしい⦆ 126 00:10:30,183 --> 00:10:34,483 《そんなカイル王子だからこそ私は…》 127 00:10:40,360 --> 00:10:42,338 殿下には今日から➡ 128 00:10:42,362 --> 00:10:45,007 こちらの丸薬も合わせてお飲みいただきます。 129 00:10:45,031 --> 00:10:48,010 お味は同じくらいまずいですが…。 130 00:10:48,034 --> 00:10:51,347 この体が まともに動くようになるのであれば➡ 131 00:10:51,371 --> 00:10:53,471 どうということはありません。 132 00:10:56,710 --> 00:11:00,189 カイル殿下。 実は先日の夜会で➡ 133 00:11:00,213 --> 00:11:02,792 アルノルト殿下とお話しされていたことを➡ 134 00:11:02,816 --> 00:11:06,128 偶然 耳にしてしまいました。あっ。 135 00:11:06,152 --> 00:11:09,131 お恥ずかしいところをお見せしました。 136 00:11:09,155 --> 00:11:12,802 本来ならば あの時点で帰国するのが礼儀。 137 00:11:12,826 --> 00:11:16,305 ですが 僕は諦めるわけにはいかない。 138 00:11:16,329 --> 00:11:19,308 危険だとはお考えにならなかったのですか? 139 00:11:19,332 --> 00:11:21,644 戦時中 アルノルト殿下が➡ 140 00:11:21,668 --> 00:11:24,313 敵対国の王族の首をはね落としたことは➡ 141 00:11:24,337 --> 00:11:26,337 ご存じですよね? 142 00:11:28,341 --> 00:11:32,154 アルノルト殿下のことは戦果から政策に至るまで➡ 143 00:11:32,178 --> 00:11:34,156 徹底的に調べました。 144 00:11:34,180 --> 00:11:36,992 巧妙にカムフラージュされているようですが➡ 145 00:11:37,016 --> 00:11:39,662 内政における国民への配慮は➡ 146 00:11:39,686 --> 00:11:43,165 彼の意向が働いていると見て間違いない。 147 00:11:43,189 --> 00:11:46,669 先の戦争で敵国の王を殺したのも➡ 148 00:11:46,693 --> 00:11:50,840 禍根を残さないための ある種の慈悲だったのではないかと➡ 149 00:11:50,864 --> 00:11:53,676 そう考えています。 150 00:11:53,700 --> 00:11:59,014 それに 事実殿下が残虐な方であっても➡ 151 00:11:59,038 --> 00:12:02,038 僕の取るべき行動は変わりません。 152 00:12:05,311 --> 00:12:08,958 お願いがあります カイル王子。あっ…。 153 00:12:08,982 --> 00:12:10,960 どうか まずは➡ 154 00:12:10,984 --> 00:12:14,130 私と ささやかな同盟を結んでいただけませんか? 155 00:12:14,154 --> 00:12:16,632 同盟… とは? 156 00:12:16,656 --> 00:12:19,468 アルノルト殿下を説得するために➡ 157 00:12:19,492 --> 00:12:22,992 あなたの力が必要なのです。 158 00:12:34,340 --> 00:12:36,652 (リーシェ)ありがとうございます。 159 00:12:36,676 --> 00:12:39,822 どれもこれも興味深いものばかりでした。 160 00:12:39,846 --> 00:12:44,160 君は勉強が好きなんだね。はい とても! 161 00:12:44,184 --> 00:12:48,164 新しいことを学ぶのはどんなことでもワクワクします! 162 00:12:48,188 --> 00:12:50,499 世界が どんどん広がって➡ 163 00:12:50,523 --> 00:12:53,502 昨日までの景色すら違ってみえますから。 164 00:12:53,526 --> 00:12:58,007 フッフフ 今 確信したよ。うん? 165 00:12:58,031 --> 00:13:01,443 君は お妃様なんかに向いてない。 166 00:13:01,467 --> 00:13:06,282 先生…。私のところに来ればいいのに。 167 00:13:06,306 --> 00:13:11,287 そうすれば 君の知らないことをなんでも教えてあげるよ。 168 00:13:11,311 --> 00:13:13,455 お誘い ありがとうございます。 169 00:13:13,479 --> 00:13:17,626 ですが 私はアルノルト殿下に嫁ぐ身ですので…。 170 00:13:17,650 --> 00:13:20,629 アルノルト・ハインか…。 171 00:13:20,653 --> 00:13:24,300 君が彼に惹かれるのはわかるよ。 172 00:13:24,324 --> 00:13:28,137 私も 彼には興味があるんだ。 173 00:13:28,161 --> 00:13:30,139 あっ…。 174 00:13:30,163 --> 00:13:32,975 彼は カイルのお願いを断ったらしい。 175 00:13:32,999 --> 00:13:36,979 そのときの断り文句がとても私好みでね。 176 00:13:37,003 --> 00:13:42,318 アルノルト・ハインなら とても効果的に使ってくれるような気がするよ。 177 00:13:42,342 --> 00:13:47,990 私が作り出し「火薬」と名付けた薬品を。 178 00:13:48,014 --> 00:13:51,493 あっ。ずっと探していた。 179 00:13:51,517 --> 00:13:55,917 まさか この国で出会えるとは思ってなかったんだよね。 180 00:13:58,524 --> 00:14:02,271 殿下は ああ見えてすごくお優しい方なのです。 181 00:14:02,295 --> 00:14:05,941 カイル殿下に 何かひどいことをおっしゃったのだとしても➡ 182 00:14:05,965 --> 00:14:08,277 おそらく本意ではありません。ねぇ リーシェ。んっ…。 183 00:14:08,301 --> 00:14:10,279 彼に会わせてくれない? 184 00:14:10,303 --> 00:14:12,615 もちろんです。 185 00:14:12,639 --> 00:14:15,618 近いうちにお時間を作っていただけないか➡ 186 00:14:15,642 --> 00:14:18,787 お願いしてみますね。それなら今から会いに行こう。 187 00:14:18,811 --> 00:14:21,290 殿下は大変お忙しい方なので➡ 188 00:14:21,314 --> 00:14:23,459 急には…。君の言うとおり優しい人なら➡ 189 00:14:23,483 --> 00:14:27,630 きっと許してくれるよね?それは…。 190 00:14:27,654 --> 00:14:32,134 わかるよ。 本当は私に会わせたくないんだろ? 191 00:14:32,158 --> 00:14:34,158 んっ…。 192 00:14:37,497 --> 00:14:39,975 君は➡ 193 00:14:39,999 --> 00:14:44,199 火薬がどんなものか尋ねないんだね? 194 00:14:50,176 --> 00:14:53,489 《先生から 火薬について聞かされたのは➡ 195 00:14:53,513 --> 00:14:56,158 3度目の人生のとき…》 196 00:14:56,182 --> 00:15:00,429 ⦅どうしても実験をやめていただけないんですね? 197 00:15:00,453 --> 00:15:02,431 ごめんね リーシェ。 198 00:15:02,455 --> 00:15:06,936 そのために たくさんの人が命を落としてもですか? 199 00:15:06,960 --> 00:15:09,104 「人間が生み出したるものは➡ 200 00:15:09,128 --> 00:15:12,441 正しく使われなくてはいけない」。 201 00:15:12,465 --> 00:15:16,445 この訓戒には問題がある。 202 00:15:16,469 --> 00:15:18,447 それは つまり➡ 203 00:15:18,471 --> 00:15:23,786 正しさなんて 誰にも定義できないということだよ。 204 00:15:23,810 --> 00:15:25,788 フー。 205 00:15:25,812 --> 00:15:32,127 私の この火薬を正しく使えばきっと世界は簡単に壊れる。 206 00:15:32,151 --> 00:15:37,466 でも それは本当に間違いなのかな? 207 00:15:37,490 --> 00:15:42,972 自分が生み出したものが世界をどんなふうに変えるのか。 208 00:15:42,996 --> 00:15:47,810 それを見てみたいと願うことはそんなに悪いこと? 209 00:15:47,834 --> 00:15:51,134 先生…。 210 00:15:55,675 --> 00:16:00,589 さようなら 私の教え子。 211 00:16:00,613 --> 00:16:05,427 願わくは 君の人生が君にとって➡ 212 00:16:05,451 --> 00:16:08,451 正しきものでありますように⦆ 213 00:16:11,958 --> 00:16:17,940 《私は 火薬を受け入れることができなかった…》 214 00:16:17,964 --> 00:16:21,110 世界をひっくり返してグチャグチャにする。 215 00:16:21,134 --> 00:16:26,615 そんな王たる資格を持つ人間をずっと ず〜っと探していたんだ。 216 00:16:26,639 --> 00:16:30,452 アルノルト・ハインのような。 217 00:16:30,476 --> 00:16:32,676 んっ…。 218 00:16:38,985 --> 00:16:44,133 《なんとかして コヨルとガルクハインが友好関係を築く方法を。 219 00:16:44,157 --> 00:16:47,803 それに ああなってしまったらミシェル先生は➡ 220 00:16:47,827 --> 00:16:51,473 手段を選ばず アルノルト殿下に近づこうとするはずだわ。 221 00:16:51,497 --> 00:16:54,476 そうなれば殿下は火薬を戦争に…》 222 00:16:54,500 --> 00:16:56,900 あっ。(カミル/デニス)あっ。 223 00:16:58,838 --> 00:17:01,417 テオドール殿下! あっ…。 224 00:17:01,441 --> 00:17:04,420 (テオドール)バレたんだってね? 男装。 225 00:17:04,444 --> 00:17:06,422 うっ。 226 00:17:06,446 --> 00:17:08,757 申し訳ありません。 227 00:17:08,781 --> 00:17:14,763 君が兄上をだましきれても複雑だったから 別にいいけど。 228 00:17:14,787 --> 00:17:20,602 それにしても情報がお早いですね。僕の臣下は優秀だからね。 229 00:17:20,626 --> 00:17:24,606 兄上に起きたことは どこにいてもすぐにわかるよう➡ 230 00:17:24,630 --> 00:17:27,276 完璧な情報網を敷いているんだ。 231 00:17:27,300 --> 00:17:31,947 兄上のことだけじゃない。義理の姉を送り込むんだ。 232 00:17:31,971 --> 00:17:35,117 騎士候補生の素性も事前に調べてある。 233 00:17:35,141 --> 00:17:38,787 何かあったら兄上に申し訳が立たないだろ。 234 00:17:38,811 --> 00:17:41,457 あっ…。 ありがとうございます。 235 00:17:41,481 --> 00:17:44,793 別に 君を心配しているわけじゃないよ。 236 00:17:44,817 --> 00:17:47,629 これは兄上のためなんだからね。 237 00:17:47,653 --> 00:17:50,799 フフッ わかりました。 238 00:17:50,823 --> 00:17:54,470 あっ。 239 00:17:54,494 --> 00:17:59,141 ところで 殿下に一つお願いがあります。うん? 240 00:17:59,165 --> 00:18:04,079 優秀な臣下の方々を 少しの間お借りできないでしょうか? 241 00:18:04,103 --> 00:18:08,750 うん? それは兄上の役に立つことなの? 242 00:18:08,774 --> 00:18:12,754 いいえ。 むしろアルノルト殿下への反逆です。 243 00:18:12,778 --> 00:18:15,757 あっ。 いいね。 244 00:18:15,781 --> 00:18:18,927 おもしろそうだから乗ってあげる。 245 00:18:18,951 --> 00:18:21,451 では 交渉成立ですね。 246 00:18:23,456 --> 00:18:33,609 (風の音) 247 00:18:33,633 --> 00:18:37,946 (雨の音) 248 00:18:37,970 --> 00:18:40,449 ⦅ミシェルの父:お前が生まれてきたせいで➡ 249 00:18:40,473 --> 00:18:43,452 私の妻は死んだのだ。 250 00:18:43,476 --> 00:18:48,123 (ミシェルの父)だから お前は償わなくてはならない。 251 00:18:48,147 --> 00:18:52,847 私たちを不幸にするために生まれてきた 死に神め!⦆ 252 00:18:55,488 --> 00:18:59,468 《ミシェル:空腹のときも寂しいときも➡ 253 00:18:59,492 --> 00:19:03,739 学問は私を受け入れてくれた。 254 00:19:03,763 --> 00:19:09,077 知識は スルスルと頭に入り体になじむ。 255 00:19:09,101 --> 00:19:13,916 息をして水を飲むのと同じように…》 256 00:19:13,940 --> 00:19:18,086 ⦅ミシェルの父:この子どもは私の才能を受け継いでいる。 257 00:19:18,110 --> 00:19:21,256 私の代わりに存分に使え⦆ 258 00:19:21,280 --> 00:19:26,094 《研究所に入れられてからは世界が広がった。 259 00:19:26,118 --> 00:19:33,602 知りたいと願い 実験を重ねればそれは必ず応えてくれた》 260 00:19:33,626 --> 00:19:36,271 ⦅いったい どうなっているんだ? 261 00:19:36,295 --> 00:19:38,941 人を殺す薬品を作るのに➡ 262 00:19:38,965 --> 00:19:41,610 これほど たけているとは…⦆ 263 00:19:41,634 --> 00:19:44,947 《しばらくして戦争が始まり➡ 264 00:19:44,971 --> 00:19:48,116 あらゆるものが焼かれ➡ 265 00:19:48,140 --> 00:19:54,840 研究所の錬金術師も父を含め 皆 命を落とした》 266 00:19:59,151 --> 00:20:02,798 《それが生み出されたのは偶然だった。 267 00:20:02,822 --> 00:20:07,469 何もかも破壊する力を持った薬品》 268 00:20:07,493 --> 00:20:11,807 (爆発音) 269 00:20:11,831 --> 00:20:14,977 《それこそが 火薬だった》 270 00:20:15,001 --> 00:20:19,815 ⦅ミシェルの父:やはり お前は死に神だな⦆ 271 00:20:19,839 --> 00:20:22,317 《父の言うとおり➡ 272 00:20:22,341 --> 00:20:27,322 私は誰かを不幸にするために生まれてきたらしい》 273 00:20:27,346 --> 00:20:37,146 ♬〜 274 00:20:41,360 --> 00:20:45,960 《リーシェ:かつての私はミシェル先生を説得できなかった》 275 00:20:49,368 --> 00:20:52,668 あっ。 先生…。 276 00:20:55,041 --> 00:20:57,019 やあ リーシェ。 277 00:20:57,043 --> 00:21:00,543 彼に会わせてくれる算段はついたかな? 278 00:21:02,481 --> 00:21:08,130 先生は 本当にアルノルト殿下に火薬を渡すおつもりですか? 279 00:21:08,154 --> 00:21:10,799 フー。 280 00:21:10,823 --> 00:21:14,469 フフッ。毒として生み出されたものは➡ 281 00:21:14,493 --> 00:21:17,493 その使命を全うしてこそ意義がある。 282 00:21:19,498 --> 00:21:24,479 どんなものも 生み出された意義を果たさなくてはならないんだよ。 283 00:21:24,503 --> 00:21:26,481 んっ…。 284 00:21:26,505 --> 00:21:29,651 私の存在も それと同じだ。 285 00:21:29,675 --> 00:21:33,322 世界をかき乱すために生まれてきた人間は➡ 286 00:21:33,346 --> 00:21:37,492 その使命に沿って動かなければならない。 287 00:21:37,516 --> 00:21:43,498 《3度目の人生でも先生は同じ言葉を…》 288 00:21:43,522 --> 00:21:48,170 そのために たくさんの人が命を落としてもですか? 289 00:21:48,194 --> 00:21:54,994 そうだよ。 火薬の存在意義は人を不幸にすることだ。 290 00:21:57,703 --> 00:22:00,949 アッハハ ごめんね リーシェ。 291 00:22:00,973 --> 00:22:04,286 君に意地悪が言いたいわけではないんだ。 292 00:22:04,310 --> 00:22:06,810 それだけは本当だよ。 293 00:22:09,315 --> 00:22:13,115 これは 私の使命なんだ。 294 00:22:16,822 --> 00:22:20,469 《きっと先生はどんな手を使ってでも➡ 295 00:22:20,493 --> 00:22:23,638 殿下に火薬を…》 296 00:22:23,662 --> 00:22:26,462 おやすみ リーシェ。 297 00:22:29,001 --> 00:22:30,979 《このままでは➡ 298 00:22:31,003 --> 00:22:34,203 私は 先生を止められない!》