1 00:00:02,002 --> 00:00:04,171 このたびは ご結婚おめでとうございます。 2 00:00:04,171 --> 00:00:07,674 アリア商会のケイン・タリーと申します。 3 00:00:07,674 --> 00:00:11,011 (リーシェ)リーシェ・イルムガルド・ヴェルツナーと 申します。 4 00:00:11,011 --> 00:00:14,815 遠路はるばるお越しいただき ありがとうございます。 5 00:00:17,017 --> 00:00:19,853 (タリー)それにしても…。 《さすがだわ。 6 00:00:19,853 --> 00:00:23,523 目が合っただけで すべてを見透かされそう。 7 00:00:23,523 --> 00:00:27,027 でも相手を知っている分 こちらが有利のはず。 8 00:00:27,027 --> 00:00:31,865 戦争を回避するために そして長生きするために…。 9 00:00:31,865 --> 00:00:35,702 力を貸していただきます 会長!》 10 00:00:35,702 --> 00:00:39,539 フフッ。 すでに お聞き及びかとは存じますが➡ 11 00:00:39,539 --> 00:00:41,875 婚姻の儀に使う品々は➡ 12 00:00:41,875 --> 00:00:44,211 アリア商会に そろえていただきたいのです。 13 00:00:44,211 --> 00:00:47,714 これはこれは! なんと ありがたきお言葉。 14 00:00:47,714 --> 00:00:51,218 では早速 品物を 見せてくださるかしら? 15 00:00:51,218 --> 00:00:54,721 アッハハハ リーシェ様。 うん? 16 00:00:54,721 --> 00:00:59,059 (タリー)あなたにお売りできるものは 何一つありません。 17 00:00:59,059 --> 00:01:01,061 あっ…。 18 00:02:32,185 --> 00:02:35,355 おっと失礼。 語弊があったようで。 19 00:02:35,355 --> 00:02:37,858 ですが 申し上げたとおりです。 20 00:02:37,858 --> 00:02:42,362 私どもにとって あなた様は 客人にはなりえません。 21 00:02:42,362 --> 00:02:44,364 なぜですか? 22 00:02:44,364 --> 00:02:46,867 我々の提供できる品が➡ 23 00:02:46,867 --> 00:02:49,703 あなたの覚悟に 見合わないからですよ。 24 00:02:49,703 --> 00:02:51,705 覚悟? 25 00:02:51,705 --> 00:02:54,875 どうやら あなたは 今回の取り引きに➡ 26 00:02:54,875 --> 00:02:57,377 命懸けでいらっしゃる。 んっ…。 27 00:02:57,377 --> 00:03:00,480 これまで いろんな人間を 見てきましたが➡ 28 00:03:00,480 --> 00:03:05,318 あなたは その誰よりも 大きな覚悟を抱えているようだ。 29 00:03:05,318 --> 00:03:11,158 一介の商人から結婚式の品を 買うだけにもかかわらず… ねぇ。 30 00:03:11,158 --> 00:03:15,829 一生に一度のことですもの。 つい 気負ってしまいました。 31 00:03:15,829 --> 00:03:18,331 未熟者で お恥ずかしいです。 32 00:03:18,331 --> 00:03:20,500 アッハハ ご安心を。 33 00:03:20,500 --> 00:03:24,171 婚姻の儀は きっと すばらしいものとなるでしょう。 34 00:03:24,171 --> 00:03:27,674 しかし 残念ながら 我が商会の品では➡ 35 00:03:27,674 --> 00:03:30,010 力不足のようだ。 あっ。 36 00:03:30,010 --> 00:03:32,512 お声がけいただき光栄でした。 37 00:03:32,512 --> 00:03:34,514 タ… タリー会長! 38 00:03:34,514 --> 00:03:39,686 それにしても ガルクハインは すばらしい国ですね。 39 00:03:39,686 --> 00:03:46,193 我々も しばし仕事を忘れ 数日ほど観光を楽しもうかと。 40 00:03:46,193 --> 00:03:48,862 お待ちください! もう少しだけお話を。 41 00:03:48,862 --> 00:03:53,366 さようなら。 美しき未来の皇太子妃殿下。 42 00:04:06,146 --> 00:04:08,148 はぁ…。 43 00:04:08,148 --> 00:04:10,817 ⦅タリー:いいか リーシェ。 44 00:04:10,817 --> 00:04:13,987 客に選ばれる商人になれ。 45 00:04:13,987 --> 00:04:16,823 俺たちを介してしか 得られない商品や➡ 46 00:04:16,823 --> 00:04:18,825 価値を提供しろ。 47 00:04:18,825 --> 00:04:23,330 そうなれば 今度は俺たちが客を選ぶ番だ⦆ 48 00:04:23,330 --> 00:04:27,501 《私は会長に選ばれなかった。 49 00:04:27,501 --> 00:04:31,171 アリア商会が今後 世界中に広げていく人脈が➡ 50 00:04:31,171 --> 00:04:33,673 必要なのに…》 51 00:04:33,673 --> 00:04:36,843 (カミル)あの リーシェ様。 うん? 52 00:04:36,843 --> 00:04:40,514 未来の皇太子妃様が なぜ 畑作業を? 53 00:04:40,514 --> 00:04:44,017 アルノルト殿下から この一角を頂きましたので➡ 54 00:04:44,017 --> 00:04:46,186 薬草を育てようかと。 55 00:04:46,186 --> 00:04:49,689 調合しだいで さまざまな薬が作れるんですよ。 56 00:04:49,689 --> 00:04:52,192 (カミル)なるほど…。 57 00:04:52,192 --> 00:04:54,861 《それにしても➡ 58 00:04:54,861 --> 00:04:57,864 単純に警戒されたのかしら? 59 00:04:57,864 --> 00:04:59,966 慎重な人ではあるけれど➡ 60 00:04:59,966 --> 00:05:03,970 一か八かの賭けも 大好きな人だった。 61 00:05:03,970 --> 00:05:08,642 何かを見落としている…?》 62 00:05:08,642 --> 00:05:13,980 ⦅我々も しばし仕事を忘れ 数日ほど観光を楽しもうかと⦆ 63 00:05:13,980 --> 00:05:17,317 あっ。 午後の畑仕事は これで終わります。 64 00:05:17,317 --> 00:05:19,319 も… もうですか? 65 00:05:19,319 --> 00:05:22,322 (リーシェ)部屋で休みますので 皆様は廊下の警備を➡ 66 00:05:22,322 --> 00:05:25,659 お願いしますね! (カミル/デニス)は… はい! 67 00:05:25,659 --> 00:05:27,994 (タリーの笑い声) 68 00:05:27,994 --> 00:05:30,830 (チェスター)それにしても よかったのか? 会長。 69 00:05:30,830 --> 00:05:34,000 皇太子妃のもうけ話を 蹴っちまって。 70 00:05:34,000 --> 00:05:38,004 バ~カ。 あのお嬢様を 客にしたら大損だぜ。 71 00:05:40,006 --> 00:05:42,008 んっ? 72 00:05:42,008 --> 00:05:45,011 おかえりなさい タリー会長。 73 00:05:45,011 --> 00:05:47,013 お嬢ちゃんの勝ちだ…。 74 00:05:47,013 --> 00:05:50,183 近いうちに いらっしゃるだろうとは➡ 75 00:05:50,183 --> 00:05:53,186 思っていましたが…。 やはり私を➡ 76 00:05:53,186 --> 00:05:57,090 お招きくださっていたのですね。 光栄ですわ。 77 00:05:59,025 --> 00:06:01,294 (タリー)恐れ入りましたよ。 78 00:06:01,294 --> 00:06:03,964 部下たちを酔いつぶして お待ちとは。 79 00:06:03,964 --> 00:06:08,468 楽しい方々だったので つい お酒が進んでしまいました。 80 00:06:08,468 --> 00:06:12,305 それにしても ずいぶんきれいに 染めていらっしゃる。 81 00:06:12,305 --> 00:06:16,643 私の髪色は少々目立ちますので…。 82 00:06:16,643 --> 00:06:19,479 もし この技術をお売りしますと 言ったら➡ 83 00:06:19,479 --> 00:06:24,150 私と商談をしてくださる? アッハハ とんでもない。 84 00:06:24,150 --> 00:06:28,321 あなたは もっと大きなもうけ話を 抱えているでしょ。 85 00:06:28,321 --> 00:06:30,323 うっ…。 86 00:06:30,323 --> 00:06:34,160 さあ ここからは お望みどおりの商談です。 87 00:06:34,160 --> 00:06:37,998 まずは乾杯といきましょう。 その前に一つ。 うん? 88 00:06:37,998 --> 00:06:41,835 この場では どうか 楽な話し方をなさってください。 89 00:06:41,835 --> 00:06:46,506 《丁寧に話されると どうにも調子が狂うのよね》 90 00:06:46,506 --> 00:06:49,309 では お言葉に甘えて。 91 00:06:54,014 --> 00:06:56,016 はぁ~。 92 00:06:56,016 --> 00:07:00,453 で お嬢さん 「結婚式のドレスが 欲しいの」なんて➡ 93 00:07:00,453 --> 00:07:03,290 つまらない偽装は もうなしだぜ。 94 00:07:03,290 --> 00:07:06,293 はい。 あなたに 小細工をしようなんて➡ 95 00:07:06,293 --> 00:07:09,462 無理な話でした。 結構。 96 00:07:09,462 --> 00:07:12,465 俺の直感は こう言ってる。 97 00:07:12,465 --> 00:07:17,804 「リーシェ嬢は客ではなく 取引先にするべきだ」ってな。 98 00:07:17,804 --> 00:07:20,807 全容もわからない計画に 乗る気はない。 99 00:07:20,807 --> 00:07:25,145 だが安心しろ。 俺は こう見えて仕事熱心なんだ。 100 00:07:25,145 --> 00:07:27,480 お前さんが考えている➡ 101 00:07:27,480 --> 00:07:31,151 いや それ以上の利益を約束しよう。 102 00:07:31,151 --> 00:07:36,323 さあ! お前さんのもうけ話を 一切合財 話してもらおうか! 103 00:07:36,323 --> 00:07:38,325 言えません。 104 00:07:38,325 --> 00:07:40,327 何? 105 00:07:40,327 --> 00:07:43,496 私の計画については話せません。 106 00:07:43,496 --> 00:07:48,168 それでも今後 アリア商会には 力になってほしいのです。 107 00:07:48,168 --> 00:07:52,005 おもしろいことを言うねぇ お嬢さん。 108 00:07:52,005 --> 00:07:56,843 何も知らされず契約を結ばされ もうけが明確でもない。 109 00:07:56,843 --> 00:08:02,282 商人が最も嫌う類いの話だ。 もちろん 対価は用意します。 110 00:08:02,282 --> 00:08:07,287 ただ 「利益が出る」って言葉だけを 信じろと? そりゃいい。 111 00:08:07,287 --> 00:08:12,459 《「この国の皇太子が 数年以内に 各国に戦争を仕掛けるから➡ 112 00:08:12,459 --> 00:08:17,630 それを止める策を講じている」 なんて 言えるはずもないわ》 113 00:08:17,630 --> 00:08:22,802 いいか? お嬢さん。 俺は 自分の直感を大いに信じている。 114 00:08:22,802 --> 00:08:25,472 だが それ以上に重視しているのは➡ 115 00:08:25,472 --> 00:08:27,974 結果と…。 結果と実績 ですよね。 116 00:08:27,974 --> 00:08:29,976 あっ。 117 00:08:29,976 --> 00:08:34,647 これから私は この都で通用する 商いを考えます。 118 00:08:34,647 --> 00:08:38,485 それで私を信頼に値すると 判断したら➡ 119 00:08:38,485 --> 00:08:41,488 そのときは改めて ご検討いただけますか? 120 00:08:44,324 --> 00:08:48,828 クッ… フフフ ハハハハハ! そりゃいい! 121 00:08:48,828 --> 00:08:51,498 あんたの考えが 利益を出せそうなら➡ 122 00:08:51,498 --> 00:08:55,668 認めてくれってことだな? 実に俺好みだ。 123 00:08:55,668 --> 00:08:57,837 《ええ よく知ってるわ》 124 00:08:57,837 --> 00:09:02,108 1週間以内だ。 楽しみにしてるぞ お嬢さん。 125 00:09:02,108 --> 00:09:04,511 では 約束ですね。 126 00:09:08,448 --> 00:09:12,786 ありがとうございました。 それと 皆さんが起きたら➡ 127 00:09:12,786 --> 00:09:15,955 この薬を 飲ませてあげてください。 128 00:09:15,955 --> 00:09:17,957 こいつは? 129 00:09:17,957 --> 00:09:21,261 使っていただければ すぐにわかるかと。 130 00:09:26,633 --> 00:09:30,470 ふぅ…。 お城を抜け出すのも 簡単じゃないわ。 131 00:09:30,470 --> 00:09:32,472 あっ。 132 00:09:37,477 --> 00:09:39,479 (アルノルト)遅かったな。 133 00:09:39,479 --> 00:09:42,649 うっ…。 なぜ殿下がこちらに? 134 00:09:42,649 --> 00:09:46,486 商談を断られたそうじゃないか。 うっ…。 135 00:09:46,486 --> 00:09:50,323 奇妙な話だ。 一介の商人が➡ 136 00:09:50,323 --> 00:09:53,526 皇太子妃となる お前の要望を蹴るとは。 137 00:09:55,495 --> 00:09:58,164 「自由に過ごせ」と言ったのは俺だ。 138 00:09:58,164 --> 00:10:01,835 だからこそ 責めたてるのも 筋違いだと思い➡ 139 00:10:01,835 --> 00:10:04,337 帰りを待っていたわけだが。 140 00:10:25,024 --> 00:10:27,026 あっ…。 141 00:10:36,035 --> 00:10:41,708 (アルノルト)フッ。 お前でも 夜に男と二人きりにされれば➡ 142 00:10:41,708 --> 00:10:44,377 そういう顔をするのか。 143 00:10:44,377 --> 00:10:46,379 あっ…。 144 00:10:49,716 --> 00:10:54,387 申し訳… ありませんでした。 あっ…。 145 00:10:54,387 --> 00:10:57,056 (リーシェ)夜に 一人で城を抜け出すなど➡ 146 00:10:57,056 --> 00:10:59,893 婚約者として ふさわしくない振る舞い。 147 00:10:59,893 --> 00:11:03,496 あなたの名誉まで傷つけ…。 そんなことは どうでもいい。 148 00:11:03,496 --> 00:11:05,498 (リーシェ)あっ…。 149 00:11:05,498 --> 00:11:08,001 けがなどしていないな? 150 00:11:08,001 --> 00:11:12,305 えっ? あっ… はい。 していません。 151 00:11:14,507 --> 00:11:19,345 今後 お前が城下に出る際は 俺も同行する。 えっ? 152 00:11:19,345 --> 00:11:22,515 言ったはずだ。 自由にしていいと。 153 00:11:22,515 --> 00:11:25,685 そして 俺は それに手を貸すとも。 154 00:11:25,685 --> 00:11:29,689 そんな…。 私の身勝手な行動に 殿下をつきあわせるわけには…。 155 00:11:29,689 --> 00:11:31,858 自由にしていいとは言ったが➡ 156 00:11:31,858 --> 00:11:35,194 危険なまねをしていいとは 言っていない。 157 00:11:35,194 --> 00:11:37,197 あっ…。 なんだ? 158 00:11:37,197 --> 00:11:39,866 甘すぎでしょ 私に。 159 00:11:39,866 --> 00:11:42,535 お前のことだ。 160 00:11:42,535 --> 00:11:45,705 「絶対に城下に出るな」と 制限すれば➡ 161 00:11:45,705 --> 00:11:48,207 また黙って抜け出すのだろう? 162 00:11:48,207 --> 00:11:51,044 髪色を染めてでもな。 うっ…。 163 00:11:51,044 --> 00:11:55,215 それよりは条件付きで 許可を したほうが 抑制できそうだ。 164 00:11:55,215 --> 00:11:58,217 そんなに わかりやすいですか? 私は。 165 00:11:58,217 --> 00:12:00,820 いいや。 むしろ わかりにくくて➡ 166 00:12:00,820 --> 00:12:04,157 予想がつかない部類の人間だと 思うが。 167 00:12:04,157 --> 00:12:10,330 はぁ…。 楽しんでいるでしょう。 あなたといい 会長といい。 168 00:12:10,330 --> 00:12:15,835 会長か。 お前とアリア商会の間に いったい何があった? 169 00:12:18,504 --> 00:12:20,673 殿下。 なんだ? 170 00:12:20,673 --> 00:12:23,076 おなかがすいていませんか? 171 00:12:36,356 --> 00:12:38,358 うん…。 172 00:12:56,376 --> 00:12:58,678 うん…。 あっ。 173 00:13:00,647 --> 00:13:04,150 あ… あの 殿下。 174 00:13:04,150 --> 00:13:07,820 謝らなくてはならないことが。 なんだ? 175 00:13:07,820 --> 00:13:14,494 私から提案しておきながら たいへん申し訳ないのですが➡ 176 00:13:14,494 --> 00:13:16,496 その…。 177 00:13:16,496 --> 00:13:19,799 わ… 私は料理が下手です! 178 00:13:23,002 --> 00:13:25,004 ほう。 179 00:13:25,004 --> 00:13:27,006 申し訳ありません…。 180 00:13:27,006 --> 00:13:32,011 まあ 料理経験のある公爵令嬢 というのも珍しいからな。 181 00:13:32,011 --> 00:13:35,181 《過去の人生において➡ 182 00:13:35,181 --> 00:13:39,852 食事は 何か胃に入れることを 優先するものだったから》 183 00:13:39,852 --> 00:13:43,022 このスープは 殿下のお口には合わないかと。 184 00:13:43,022 --> 00:13:46,859 あっ…。 あっ! 185 00:13:46,859 --> 00:13:49,362 うまいじゃないか。 えっ? 186 00:13:49,362 --> 00:13:52,031 このスープで問題ない。 187 00:13:52,031 --> 00:13:55,702 《この人 味音痴なのかもしれ…》 188 00:13:55,702 --> 00:13:58,705 おい。 何か失礼なことを 考えているだろう。 189 00:13:58,705 --> 00:14:01,974 い… いえ そんなことは…。 190 00:14:01,974 --> 00:14:06,312 ありがとうございます。 お前のせいで腹が減った。 191 00:14:06,312 --> 00:14:09,615 さっさと皿を並べるぞ。 あっ… はい! 192 00:14:12,151 --> 00:14:15,154 (リーシェ)というわけで 1週間以内に➡ 193 00:14:15,154 --> 00:14:19,992 新しい商いを 考案することになりました。 194 00:14:19,992 --> 00:14:22,328 わかった。 えっと…。 195 00:14:22,328 --> 00:14:24,497 「わかった」と言ったんだ。 196 00:14:24,497 --> 00:14:27,333 お前がやりたいことについて 理解した。 197 00:14:27,333 --> 00:14:31,838 私がアリア商会を 何に使うつもりなのか➡ 198 00:14:31,838 --> 00:14:33,840 お聞きにならないのですか? 199 00:14:33,840 --> 00:14:38,845 商会にすら隠し通したのだろう。 なら 俺に話すとも思えない。 200 00:14:38,845 --> 00:14:41,180 おっしゃるとおりですが…。 201 00:14:41,180 --> 00:14:44,517 その商いとやらの目星は ついているのか? 202 00:14:44,517 --> 00:14:46,519 案は いくつか。 203 00:14:46,519 --> 00:14:49,522 ただ 通用するかどうかは わかりません。 204 00:14:49,522 --> 00:14:54,360 都に どのような人々が住まい どんなものが愛されるのか➡ 205 00:14:54,360 --> 00:15:00,800 調べることが山積みです。 つまり 苦戦しそうだと。 はい。 206 00:15:00,800 --> 00:15:02,969 ふ~ん。 うん? 207 00:15:02,969 --> 00:15:05,138 フンッ。 208 00:15:05,138 --> 00:15:07,640 やっぱり 楽しんでいらっしゃるでしょう! 209 00:15:07,640 --> 00:15:11,811 自由にやればいい。 俺は そろそろ戻る。 210 00:15:11,811 --> 00:15:14,013 はい。 おやすみなさい。 211 00:15:17,150 --> 00:15:19,152 どうかなさいましたか? 212 00:15:19,152 --> 00:15:24,157 弟には もう会ったか? 殿下の? ないはずです。 213 00:15:24,157 --> 00:15:28,661 ならいい。 あいつが 近づいてきても相手をするな。 214 00:15:28,661 --> 00:15:32,565 何かご事情が? お前は知らなくていい。 215 00:15:46,512 --> 00:15:48,815 (笑い声) 216 00:15:51,851 --> 00:15:54,353 《この街の人口と男女比➡ 217 00:15:54,353 --> 00:15:57,190 年齢分布は最低限必要だわ。 218 00:15:57,190 --> 00:16:01,127 経済状況の推移 周辺地域の事情➡ 219 00:16:01,127 --> 00:16:04,630 出入りする商人や旅人の情報も》 220 00:16:07,133 --> 00:16:10,636 《朝は畑 お昼は教材の確認。 221 00:16:10,636 --> 00:16:13,472 婚姻の儀の準備も しないといけないから➡ 222 00:16:13,472 --> 00:16:16,642 しばらくは不眠不休ね!》 223 00:16:16,642 --> 00:16:19,812 (オリヴァー)我が君が夜食を? なんだ? 224 00:16:19,812 --> 00:16:24,484 いえ。 リーシェ様は よほど料理がお上手なのですね。 225 00:16:24,484 --> 00:16:27,153 本人は下手だと言っていたが…。 226 00:16:27,153 --> 00:16:30,823 うまかった。 ああ…。 227 00:16:30,823 --> 00:16:36,662 おい スープの中に薬草を入れるのは 世間では標準的なことなのか? 228 00:16:36,662 --> 00:16:40,500 スープに? いえ 普通ではないですね。 229 00:16:40,500 --> 00:16:42,501 そうか。 230 00:16:46,005 --> 00:16:48,674 ふぅ…。 231 00:16:48,674 --> 00:16:51,844 昨晩は あまりお休みに なれなかったのですか? 232 00:16:51,844 --> 00:16:54,180 ちょっと 調べ物をしていまして。 233 00:16:54,180 --> 00:16:57,016 (カミル)あまり ご無理をなさらないよう。 234 00:16:57,016 --> 00:17:00,453 あっ。 (2人)あっ。 235 00:17:00,453 --> 00:17:03,122 (デニス)リ… リーシェ様 お下がりください! 236 00:17:03,122 --> 00:17:06,125 お部屋に戻りましょう。 237 00:17:06,125 --> 00:17:09,795 《この大陸では珍しい黒髪》 238 00:17:09,795 --> 00:17:11,797 (デニス)リーシェ様! うん? 239 00:17:11,797 --> 00:17:15,001 リーシェ? あっ しまっ…。 240 00:17:17,637 --> 00:17:21,140 君が… 兄上の…? 241 00:17:21,140 --> 00:17:23,476 フフッ。 242 00:17:23,476 --> 00:17:26,646 はじめまして! 麗しき義姉上! 243 00:17:26,646 --> 00:17:29,649 あっ…。 やっと会えた! 244 00:17:29,649 --> 00:17:32,985 義姉上にお会いしたいって 何度も手紙を出したのに➡ 245 00:17:32,985 --> 00:17:35,655 兄上からは お返事の一つもないんだ。 246 00:17:35,655 --> 00:17:38,157 ひどいと思わない? 247 00:17:38,157 --> 00:17:43,162 アッハハハ! そんなに硬くならなくて いいのに。 248 00:17:43,162 --> 00:17:47,833 僕はテオドール。 テオドール・オーギュスト・ハイン。 249 00:17:47,833 --> 00:17:52,505 皇位継承権第二位で アルノルト・ハインの弟だ。 250 00:17:52,505 --> 00:17:55,808 《相手をしないように 言われたけれど…》 251 00:17:58,344 --> 00:18:03,616 お初にお目にかかります。 リーシェ・イルムガルド・ヴェルツナーと申します。 252 00:18:03,616 --> 00:18:06,619 このたび ご縁があって 皇室の末席に➡ 253 00:18:06,619 --> 00:18:08,621 加えていただくことになりました。 254 00:18:08,621 --> 00:18:10,957 どうぞ よろしくお願いいたします。 255 00:18:10,957 --> 00:18:13,793 ところで 義姉上は どうしてここに? 256 00:18:13,793 --> 00:18:17,296 実は この畑は 私が作っているものでして。 257 00:18:17,296 --> 00:18:21,133 義姉上が!? うわ~ それはすごいな! 258 00:18:21,133 --> 00:18:24,136 こんな ふかふかなベッドは めったにないよ! 259 00:18:24,136 --> 00:18:28,975 でも 一つ気になることが あるんだ。 これを見てくれる? 260 00:18:28,975 --> 00:18:30,977 どうかなさいましたか? 261 00:18:30,977 --> 00:18:33,646 ほら ここ。 262 00:18:33,646 --> 00:18:36,148 えっと…。 263 00:18:36,148 --> 00:18:38,851 君を助けたい。 あっ…。 264 00:18:40,987 --> 00:18:44,657 かわいそうに。 こんなところまで 連れてこられて…。 265 00:18:44,657 --> 00:18:48,361 君の本質は花嫁ではなく人質だ。 266 00:18:50,329 --> 00:18:53,499 存じております。 へえ~。 267 00:18:53,499 --> 00:18:58,337 アルノルト殿下からは 十分なご配慮を いただいておりますので。 268 00:18:58,337 --> 00:19:00,639 ふ~ん。 269 00:19:04,276 --> 00:19:07,079 今日は会えてよかったよ。 またね。 270 00:19:13,119 --> 00:19:15,955 《皇位継承権第二位だなんて➡ 271 00:19:15,955 --> 00:19:20,059 兄の婚約者に対する 自己紹介の言葉ではないわ》 272 00:19:22,628 --> 00:19:25,464 (デニス/カミル)あっ。 つかぬことをお伺いしますが➡ 273 00:19:25,464 --> 00:19:29,468 先ほど お二人のご様子が いつもと違いましたが…。 274 00:19:29,468 --> 00:19:31,470 (2人)うっ…。 私を弟君に➡ 275 00:19:31,470 --> 00:19:33,806 近づけるなという ご命令が? 276 00:19:33,806 --> 00:19:37,309 それについて 我々の口からは とても…。 277 00:19:37,309 --> 00:19:41,313 では あのご兄弟は 仲がよろしいのでしょうか? 278 00:19:41,313 --> 00:19:44,650 あぁ… それについても…。 279 00:19:44,650 --> 00:19:47,853 変なこと聞いてごめんなさい。 いえ…。 280 00:19:49,822 --> 00:19:52,992 《この件も いずれ 対処しないといけないけど…。 281 00:19:52,992 --> 00:19:56,328 今は会長との商談が先ね》 282 00:19:56,328 --> 00:20:00,499 何度も言わせるな。 兵力は国民の守護に回す。 283 00:20:00,499 --> 00:20:04,170 これは決定事項だ。 諸侯を差し置いて➡ 284 00:20:04,170 --> 00:20:07,673 庶民を手厚く守ることに 何の意味がありましょう! 285 00:20:07,673 --> 00:20:09,842 貴族どもは私兵を抱え➡ 286 00:20:09,842 --> 00:20:12,678 国からは その維持費を 支給しているだろう。 287 00:20:12,678 --> 00:20:17,016 好きに言わせておけ。 殿下! どうぞ お考え直しを! 288 00:20:17,016 --> 00:20:21,620 その采配 とてもお父上好みとは 言えませんぞ。 289 00:20:23,689 --> 00:20:26,525 異論は認めない。 うせろ。 290 00:20:26,525 --> 00:20:29,528 ひっ…。 291 00:20:29,528 --> 00:20:31,530 あっ…。 292 00:20:33,532 --> 00:20:35,634 え… ええっと…。 293 00:20:37,703 --> 00:20:41,207 んっ! 294 00:20:41,207 --> 00:20:44,210 あっ…。 んっ! 295 00:20:46,712 --> 00:20:49,381 ふぅ…。 フッ。 296 00:20:49,381 --> 00:20:51,383 あっ。 297 00:20:51,383 --> 00:20:56,388 諸侯には別途 通達を送る。 つ… 通達とは? 298 00:20:56,388 --> 00:21:01,327 民を守ることが 巡り巡って ヤツらの利になればいいのだろ? 299 00:21:01,327 --> 00:21:03,829 兵力を国民の守護に回し➡ 300 00:21:03,829 --> 00:21:06,999 治安のよい環境で 民が生活できれば➡ 301 00:21:06,999 --> 00:21:11,170 最終的な税収が増え 連中も潤うはずだ。 302 00:21:11,170 --> 00:21:14,673 あっ。 うっ…。 303 00:21:14,673 --> 00:21:18,844 それならば 諸侯の方々も 納得されましょう。 304 00:21:18,844 --> 00:21:20,846 話は以上だ。 305 00:21:20,846 --> 00:21:22,848 はぁ…。 306 00:21:25,851 --> 00:21:28,187 戦争で得た賠償金を➡ 307 00:21:28,187 --> 00:21:31,690 地方の活性化や 雇用促進に投資する。 308 00:21:31,690 --> 00:21:35,861 この施策は アルノルト・ハインによるものだったのね。 309 00:21:35,861 --> 00:21:41,367 《彼は 民のための政策を 積極的に取り入れている。 310 00:21:41,367 --> 00:21:45,571 やっぱり過去の人生の印象と ずいぶん違う》 311 00:21:48,874 --> 00:21:52,711 それでは おやすみなさい。 (2人)おやすみなさいませ。 312 00:21:52,711 --> 00:21:55,414 うん? 313 00:22:09,995 --> 00:22:16,502 (鐘の音) 314 00:22:16,502 --> 00:22:19,004 (扉の開く音) 315 00:22:25,678 --> 00:22:27,680 こんばんは。 316 00:22:27,680 --> 00:22:30,015 テオドール殿下。 317 00:22:30,015 --> 00:22:32,017 こんばんは。 318 00:22:32,017 --> 00:22:34,320 麗しの義姉上。