1 00:00:11,345 --> 00:00:14,181 《リーシェ:ローヴァイン閣下に 正体がバレないよう➡ 2 00:00:14,181 --> 00:00:17,184 夜会は なんとか乗り切らないと。 3 00:00:17,184 --> 00:00:19,186 それに➡ 4 00:00:19,186 --> 00:00:22,856 どうにかしてカイル王子に 薬を飲んでいただきたい。 5 00:00:22,856 --> 00:00:25,192 治療しなければ近い将来➡ 6 00:00:25,192 --> 00:00:29,529 病床から立ち上がることすら できなくなるんだもの》 7 00:00:29,529 --> 00:00:31,532 あっ…。 8 00:00:31,532 --> 00:00:33,533 (デニス/カミル)あっ…。 9 00:00:38,038 --> 00:00:41,041 驚いたな。 あっ。 10 00:00:41,041 --> 00:00:44,211 こんな薬草畑を 管理しているのは➡ 11 00:00:44,211 --> 00:00:48,415 私と似た職業の 人間だろうと思ったのだけれど。 12 00:00:50,550 --> 00:00:55,155 こんばんは。 私の同類らしき人。 13 00:00:58,392 --> 00:01:00,694 《ミシェル先生!》 14 00:02:33,020 --> 00:02:48,702 ♬~ 15 00:02:48,702 --> 00:02:53,206 ⦅ミシェル:どう? オーロラ。 研究のヒントになったかい? 16 00:02:53,206 --> 00:02:57,377 はい とっても! それはよかった。 17 00:02:57,377 --> 00:03:01,481 ごめんなさい 先生。 わざわざ遠出をしていただいて。 18 00:03:01,481 --> 00:03:06,319 どうして謝るの? 君は私の教え子なんだから➡ 19 00:03:06,319 --> 00:03:10,323 君が見たいものは なんでも見せてあげるよ。 20 00:03:10,323 --> 00:03:13,660 知らないことがあるならば 教えてあげる。 21 00:03:13,660 --> 00:03:15,996 君が自力で たどりつきたいときは➡ 22 00:03:15,996 --> 00:03:18,298 邪魔しないけれど⦆ 23 00:03:22,169 --> 00:03:26,173 《3度目の人生で 私の先生だった人》 24 00:03:28,175 --> 00:03:31,845 (カミル)失礼ですが お名前を お聞かせ願えますでしょうか? 25 00:03:31,845 --> 00:03:36,850 (ミシェル)うん? ああ 驚かせたのなら すまないね。 26 00:03:36,850 --> 00:03:41,688 私は ミシェル・エヴァン。 コヨルから来た者だよ。 27 00:03:41,688 --> 00:03:45,692 迷われたようでしたら お部屋まで ご案内いたしましょう。 28 00:03:45,692 --> 00:03:49,696 優しいね。 でも私は迷子じゃない。 29 00:03:49,696 --> 00:03:53,867 そこの女の子に興味があるんだ。 この方は我が国の…。 30 00:03:53,867 --> 00:03:56,169 かまいませんわ。 (デニス/カミル)あっ…。 31 00:03:58,872 --> 00:04:02,142 リーシェ・イルムガルド・ヴェルツナーと申します。 32 00:04:02,142 --> 00:04:04,478 エヴァン様は学者の方でしょうか? 33 00:04:04,478 --> 00:04:08,782 学者か。 その言い方が最もシンプルかな。 34 00:04:10,817 --> 00:04:14,821 その爪 ジェルウッドの樹液だよね? 35 00:04:14,821 --> 00:04:17,491 染料で着色しているみたいだけど。 36 00:04:17,491 --> 00:04:19,826 あっ…。 硬化には➡ 37 00:04:19,826 --> 00:04:24,164 どんな方法を使ったの? リッシ草にジビーの花蜜➡ 38 00:04:24,164 --> 00:04:28,001 ラベド草を加え 膠と一緒に調合しました。 39 00:04:28,001 --> 00:04:31,671 キリス草を使わないのは 気泡を防ぐためかい? 40 00:04:31,671 --> 00:04:34,007 すべて お見通しなのですね。 41 00:04:34,007 --> 00:04:37,844 理論上の計算にすぎないけどね。 42 00:04:37,844 --> 00:04:41,014 エストマの樹液を混ぜたら どうなると思う? 43 00:04:41,014 --> 00:04:45,685 ああ… もっと強力に固まるかと。 44 00:04:45,685 --> 00:04:48,188 ですが あくまで仮説です。 45 00:04:48,188 --> 00:04:51,358 結果がどうなるかは 検証しなくては。 46 00:04:51,358 --> 00:04:53,527 君は とってもいい子だね。 47 00:04:53,527 --> 00:04:57,364 叶うことならば 私の教え子にしたいくらいだ。 48 00:04:57,364 --> 00:04:59,366 あっ…。 49 00:04:59,366 --> 00:05:02,135 よろしければ 滞在なさっている間だけでも➡ 50 00:05:02,135 --> 00:05:04,638 いろいろと ご教授いただけないでしょうか。 51 00:05:04,638 --> 00:05:06,807 ああ かまわないよ。 52 00:05:06,807 --> 00:05:11,978 ありがとうございます! では エヴァン様は私の先生ですね! 53 00:05:11,978 --> 00:05:16,283 先生か。 フフフ なんだか おもしろいな。 54 00:05:18,318 --> 00:05:23,523 《まさか この人のことを また 先生と呼べる日がくるなんて》 55 00:05:25,492 --> 00:05:27,494 (ミシェル)フー。 56 00:05:27,494 --> 00:05:30,664 ところで 我が教え子➡ 57 00:05:30,664 --> 00:05:35,335 この畑の薬草は 私の専門分野とは 少し外れているようなので➡ 58 00:05:35,335 --> 00:05:38,171 あくまで推測だけれど➡ 59 00:05:38,171 --> 00:05:43,343 ひょっとして君は カイルに一服盛るつもりかな? 60 00:05:43,343 --> 00:05:45,345 (3人)んっ…。 61 00:05:48,515 --> 00:05:51,518 (カイル)リーシェ殿 一日に2度もお目にかかる➡ 62 00:05:51,518 --> 00:05:53,520 幸運が訪れようとは。 63 00:05:53,520 --> 00:05:57,357 どうか お気遣いなく。 お心のままに。 64 00:05:57,357 --> 00:06:01,294 では お言葉に甘えて。 65 00:06:01,294 --> 00:06:04,798 ミシェル お前は いったい何をしているんだ。 66 00:06:04,798 --> 00:06:08,969 すごい子を見つけたんだよ。 カイルも会いたいかなって。 67 00:06:08,969 --> 00:06:12,639 このお方は 皇太子殿下の婚約者殿だぞ。 68 00:06:12,639 --> 00:06:15,141 あれ? そうだったの? 69 00:06:15,141 --> 00:06:18,311 でも この子 私の教え子になったんだよ。 70 00:06:18,311 --> 00:06:20,313 えっ? アハ…。 71 00:06:20,313 --> 00:06:24,317 彼女の調薬したものが カイルに効きそうなんだ。 72 00:06:24,317 --> 00:06:28,154 調薬? 私の専門外だったけど➡ 73 00:06:28,154 --> 00:06:31,324 これはカイルで実験するべきだと 思ってね。 74 00:06:31,324 --> 00:06:35,662 先生 一国の王子殿下をお相手に 「実験」は だめです! 75 00:06:35,662 --> 00:06:41,167 あれ? 失敗したかなぁ。 常識というのは難しいね。 76 00:06:41,167 --> 00:06:43,670 でも 私は心の底から➡ 77 00:06:43,670 --> 00:06:47,340 カイルに治ってほしいと 思っているよ。 78 00:06:47,340 --> 00:06:50,343 わかった。 よろしいのですか? 79 00:06:50,343 --> 00:06:54,514 我が国随一の学者が 試したいと言っている薬。 80 00:06:54,514 --> 00:07:01,288 もとより 病を克服するためなら あらゆる手段を尽くす覚悟です。 81 00:07:01,288 --> 00:07:05,992 あぁ…。 では 早速 準備いたします。 82 00:07:11,631 --> 00:07:14,467 こちらです。 83 00:07:14,467 --> 00:07:18,305 実は この薬には 一つだけ問題がありまして…。 84 00:07:18,305 --> 00:07:20,807 うん? お聞かせください。 85 00:07:22,809 --> 00:07:26,146 この薬は…。 86 00:07:26,146 --> 00:07:28,648 お味が とてもまずいのです。 87 00:07:28,648 --> 00:07:31,985 お味が とてもまずい? 88 00:07:31,985 --> 00:07:36,323 なんだ そんなことか。 カイルなら大丈夫だよ。 89 00:07:36,323 --> 00:07:41,661 何しろ とても強い子だし 真面目で努力家だし。 ねっ? 90 00:07:41,661 --> 00:07:47,167 リーシェ殿 これが僕に与えられた 試練だというのであれば➡ 91 00:07:47,167 --> 00:07:51,671 全身全霊をもって挑むだけです。 ううん…。 92 00:07:51,671 --> 00:07:54,174 そうだ 私が飲ませてあげよう。 93 00:07:54,174 --> 00:07:56,176 あっ 先生 だめです! 94 00:07:56,176 --> 00:07:58,178 せめてお水を用意してから…。 はい あ~ん。 待て うっ…。 95 00:07:58,178 --> 00:08:01,614 あっ! うっ… うっ… うっ…。 96 00:08:01,614 --> 00:08:03,616 うっ。 97 00:08:03,616 --> 00:08:06,119 大丈夫… ですか? 98 00:08:06,119 --> 00:08:10,623 だ… 大丈夫です。 99 00:08:10,623 --> 00:08:14,627 ねぇねぇ カイル どんな味? どんな味がする? 100 00:08:14,627 --> 00:08:18,298 に… 苦みと酸味の 入り交じった中に➡ 101 00:08:18,298 --> 00:08:22,135 まるで馬小屋のような 独特の臭いが襲いくる。 102 00:08:22,135 --> 00:08:25,972 さ… 更に飲み干したあとの 妙な甘みが➡ 103 00:08:25,972 --> 00:08:28,141 舌に絡みついてヌルヌルと…。 104 00:08:28,141 --> 00:08:30,143 うっ…。 実況は大丈夫ですから! すみません! 105 00:08:30,143 --> 00:08:32,145 お水を。 は… はい! もうちょっと味わってみようか。 106 00:08:32,145 --> 00:08:34,147 (リーシェ)あっ! ほら もう一口。 107 00:08:34,147 --> 00:08:36,149 先生! うっ… あぁ…。 108 00:08:42,489 --> 00:08:44,491 ところで 我が教え子➡ 109 00:08:44,491 --> 00:08:48,595 お迎えが来るまでの間 これでも見るかい? うん? 110 00:08:54,334 --> 00:08:56,669 あっ 先生 これは…。 111 00:08:56,669 --> 00:08:59,339 私の研究記録だよ。 112 00:08:59,339 --> 00:09:02,776 カイルには 難しすぎて 誰にも理解できないって➡ 113 00:09:02,776 --> 00:09:07,113 言われてしまったけど。 わあ~! 114 00:09:07,113 --> 00:09:11,618 フフッ やっぱり とても興味深い子だなぁ。 115 00:09:18,458 --> 00:09:22,295 ⦅ミシェル:リーシェは本当に この薬品が嫌いだねぇ⦆ 116 00:09:22,295 --> 00:09:24,297 あっ。 117 00:09:26,633 --> 00:09:28,968 ⦅ミシェル:お前は賢い子だ。 118 00:09:28,968 --> 00:09:33,306 欠点を挙げるとすれば その知識や技術を➡ 119 00:09:33,306 --> 00:09:38,144 人を幸せにすることにしか 使いたがらないという点かもね。 120 00:09:38,144 --> 00:09:41,314 私は 他人の幸せを お前が決めるのは➡ 121 00:09:41,314 --> 00:09:43,650 間違っていると思うよ。 122 00:09:43,650 --> 00:09:47,487 毒薬として生まれたものの 存在意義は➡ 123 00:09:47,487 --> 00:09:51,491 役目どおりに 人を 不幸にすることじゃないかな? 124 00:09:51,491 --> 00:09:56,329 毒薬には 本当に 誰かを幸せにすることは➡ 125 00:09:56,329 --> 00:09:58,832 できないのですか? うん? 126 00:09:58,832 --> 00:10:02,001 誰かを不幸にするために 生まれたなんて➡ 127 00:10:02,001 --> 00:10:05,171 その決めつけこそが 先生らしくありません。 128 00:10:05,171 --> 00:10:10,009 心配しなくても この薬品は まだ完成しないよ。 129 00:10:10,009 --> 00:10:12,679 うん? 出来上がってはいるけど➡ 130 00:10:12,679 --> 00:10:15,515 実証に必要な人材が手に入らない。 131 00:10:15,515 --> 00:10:19,352 この薬品を私が望んだとおりに 使ってくれる➡ 132 00:10:19,352 --> 00:10:21,654 そんな人間がいないんだ⦆ 133 00:10:24,190 --> 00:10:26,359 《私と先生は➡ 134 00:10:26,359 --> 00:10:31,531 あの薬品のことで どうしても分かり合えなかった。 135 00:10:31,531 --> 00:10:35,869 先生は 探していたような人に 出会えたのかしら…》 136 00:10:35,869 --> 00:10:37,871 (ノック) 137 00:10:37,871 --> 00:10:40,373 (デニス)し… 失礼いたします。 138 00:10:40,373 --> 00:10:42,709 リーシェ様 お迎えが…。 (カミル)あっ。 139 00:10:42,709 --> 00:10:44,711 えっ!? 140 00:10:44,711 --> 00:10:48,381 (アルノルト)リーシェ 帰るぞ。 (リーシェ)アルノルト殿下! 141 00:10:48,381 --> 00:10:50,583 なぜ殿下が こちらに? 142 00:10:54,220 --> 00:10:56,222 フフッ。 143 00:10:56,222 --> 00:10:59,559 あっ…。 こちらは ミシェル・エヴァン先生です。 144 00:10:59,559 --> 00:11:02,495 とても博識なお方で 滞在中に➡ 145 00:11:02,495 --> 00:11:05,331 いろいろと教えていただける ことになりました。 146 00:11:05,331 --> 00:11:09,002 フフッ ご紹介にあずかり光栄だなぁ。 147 00:11:09,002 --> 00:11:12,605 私も ここはひとつ よそ行きの顔をしておこうか。 148 00:11:14,674 --> 00:11:19,178 こんばんは。 あなたが この国の皇太子様かな? 149 00:11:19,178 --> 00:11:21,681 私たちが 国立図書館に立ち入るのを➡ 150 00:11:21,681 --> 00:11:25,184 許してくれたそうで どうもありがとう。 151 00:11:25,184 --> 00:11:29,355 貴殿が知識を妻と共有するうえで 必要なものがあれば➡ 152 00:11:29,355 --> 00:11:33,192 こちらから提供する。 なんなりと言うがいい。 153 00:11:33,192 --> 00:11:38,097 アハッ では遠慮せずに いろいろお願いさせてもらおう。 154 00:11:40,533 --> 00:11:44,203 どうして急にお迎えに? 帰るついでだ。 155 00:11:44,203 --> 00:11:47,373 いつも こんな時間まで 動き回っているのか? 156 00:11:47,373 --> 00:11:52,378 作業に夢中になってしまうと つい時間を忘れてしまって…。 157 00:11:52,378 --> 00:11:55,882 あっ ですが昼まで寝ているので ご心配なく。 158 00:11:55,882 --> 00:11:57,884 うん? 159 00:11:57,884 --> 00:11:59,886 ほら。 160 00:12:02,655 --> 00:12:05,158 えっ? ああっ! 161 00:12:05,158 --> 00:12:08,494 それでも使え。 えっ!? 懐中時計なんて➡ 162 00:12:08,494 --> 00:12:11,164 貴重なものを…。 かまわない。 163 00:12:11,164 --> 00:12:13,166 持ち運びも容易なおかげで➡ 164 00:12:13,166 --> 00:12:15,668 戦場では重宝した。 165 00:12:15,668 --> 00:12:19,672 「戦場で」とは 作戦上のお話でしょうか? 166 00:12:19,672 --> 00:12:24,010 ああ。 歴史が浅いというだけで 疑う者も多いが➡ 167 00:12:24,010 --> 00:12:26,679 正確に時を刻む道具だ。 168 00:12:26,679 --> 00:12:30,683 《殿下は新しい技術を 柔軟に取り入れている》 169 00:12:32,685 --> 00:12:36,356 ⦅この薬品を私が望んだとおりに 使ってくれる➡ 170 00:12:36,356 --> 00:12:39,192 そんな人間がいないんだ⦆ 171 00:12:39,192 --> 00:12:41,194 あっ…。 172 00:12:41,194 --> 00:12:44,697 なんだ? 173 00:12:44,697 --> 00:12:46,699 ああ… いえ。 174 00:12:46,699 --> 00:12:49,702 それでは お言葉に甘えて お借りします。 175 00:12:49,702 --> 00:12:53,206 そういえば 私の薬学の師だった方も➡ 176 00:12:53,206 --> 00:12:56,542 重宝なさってました。 お前の師? 177 00:12:56,542 --> 00:13:01,147 はい。 レンファ出身の 本当にすごい薬師でした。 178 00:13:01,147 --> 00:13:04,150 あの男は お前の師と比べて どうなんだ? 179 00:13:04,150 --> 00:13:07,654 ミシェル先生は薬師ではないのですよ。 180 00:13:07,654 --> 00:13:11,324 研究に薬品を使うので 知識もお持ちですけど。 181 00:13:11,324 --> 00:13:13,660 では いったい何者なんだ? 182 00:13:13,660 --> 00:13:16,996 この世界の さまざまな物質を研究して➡ 183 00:13:16,996 --> 00:13:21,334 新しい物質を生み出す そんな学者の方です。 184 00:13:21,334 --> 00:13:24,003 新しい物質を生み出すだと? 185 00:13:24,003 --> 00:13:26,005 ミシェル先生の場合➡ 186 00:13:26,005 --> 00:13:29,342 黄金を生み出すことが 目的ではないそうですが➡ 187 00:13:29,342 --> 00:13:33,546 最も近い名称で言うと こんな呼び方になります。 188 00:13:35,515 --> 00:13:38,017 「錬金術師」と。 189 00:13:46,693 --> 00:13:51,698 《今夜の夜会 ローヴァイン閣下に 私がルーシャスだとバレないよう➡ 190 00:13:51,698 --> 00:13:55,368 うまく立ち回らないと…》 191 00:13:55,368 --> 00:13:59,872 (エルゼ)リーシェ様 お手紙が届きました。 ありがとう。 192 00:14:02,809 --> 00:14:05,011 《ミヒャエラ様》 193 00:14:08,147 --> 00:14:11,484 《ミヒャエラ:「完成は1か月後と お伝えいたしましたが➡ 194 00:14:11,484 --> 00:14:15,488 ガルクハインに来ているコヨルの職人に 依頼できましたので➡ 195 00:14:15,488 --> 00:14:18,825 大幅に納期を 短縮できるでしょう」》 196 00:14:18,825 --> 00:14:22,328 《職人が代わるだけで そんなに差が出るなんて》 197 00:14:24,330 --> 00:14:26,332 わあ…。 198 00:14:28,334 --> 00:14:30,336 きれ~い。 199 00:14:32,338 --> 00:14:51,023 ♬~ 200 00:14:51,023 --> 00:14:54,026 殿下 うんざりしていらっしゃるのが➡ 201 00:14:54,026 --> 00:14:57,029 お顔に出てますよ。 出しているんだ。 202 00:14:57,029 --> 00:14:59,031 問題ない。 203 00:14:59,031 --> 00:15:01,033 アルノルト殿下。 204 00:15:02,969 --> 00:15:05,972 私のために このような場を設けていただき➡ 205 00:15:05,972 --> 00:15:07,974 もったいないかぎりです。 206 00:15:07,974 --> 00:15:12,145 リーシェ殿 今宵のあなたも なんとお美しいことか。 207 00:15:12,145 --> 00:15:16,816 ありがとうございます。 その後 体調はいかがですか? 208 00:15:16,816 --> 00:15:19,819 おかげさまで だいぶ楽になりました。 209 00:15:19,819 --> 00:15:21,821 それは何よりです。 210 00:15:21,821 --> 00:15:26,826 アルノルト殿下 私はご婦人方と お話をしてまいります。 211 00:15:26,826 --> 00:15:30,129 では カイル殿下 楽しんでくださいね。 212 00:15:36,002 --> 00:15:41,007 《ご挨拶は終わったし 最低限の責務は果たしたわね。 213 00:15:41,007 --> 00:15:43,009 あとは…》 214 00:15:46,846 --> 00:15:49,348 《さて 集中しましょう》 215 00:15:49,348 --> 00:15:52,351 フゥ…。 216 00:15:52,351 --> 00:15:54,353 ハァ…。 217 00:15:54,353 --> 00:16:17,310 ♬~ 218 00:16:17,310 --> 00:16:19,645 《見つけた。 219 00:16:19,645 --> 00:16:22,648 久しぶりだけど うまくできたわ。 220 00:16:22,648 --> 00:16:27,353 5度目の人生での経験が こんなところで役に立つなんて》 221 00:16:34,494 --> 00:16:38,164 《このまま集中を切らさずに➡ 222 00:16:38,164 --> 00:16:43,169 ローヴァイン閣下から逃げてることを 誰にも悟られないように》 223 00:16:43,169 --> 00:16:45,171 ごきげんよう。 224 00:16:45,171 --> 00:16:48,341 (ヴェールマン)お目にかかれて光栄です リーシェ様。 225 00:16:48,341 --> 00:16:53,846 こちらこそ ご挨拶できましたこと うれしく思います ヴェールマン様。 226 00:16:53,846 --> 00:16:55,848 (ヴェールマン)母から話を聞き➡ 227 00:16:55,848 --> 00:16:58,518 お会いできるのを 楽しみにしておりました。 228 00:16:58,518 --> 00:17:00,953 お母様… といいますと? 229 00:17:00,953 --> 00:17:05,458 先日 母の店のお客様に なってくださったそうで。 230 00:17:05,458 --> 00:17:07,793 まさか あの気難しい店主から? 231 00:17:07,793 --> 00:17:10,963 皇后陛下ですら 客にはなりえなかったのに。 232 00:17:10,963 --> 00:17:13,466 あっ… もしかして…。 233 00:17:13,466 --> 00:17:18,804 ⦅わたくしは この店の店主 ミヒャエラ・ローレ・ヴェールマンと申します⦆ 234 00:17:18,804 --> 00:17:21,641 私は石を選んだだけで➡ 235 00:17:21,641 --> 00:17:24,810 お買い求めになったのは アルノルト殿下ですよ。 236 00:17:24,810 --> 00:17:28,648 まあ! アルノルト殿下が女性に宝石を!? 237 00:17:28,648 --> 00:17:31,651 《私もビックリしたわ》 238 00:17:31,651 --> 00:17:36,656 そういえば 指輪の納期が 大幅に短縮されると伺いました。 239 00:17:36,656 --> 00:17:38,824 なんでも コヨルの職人に➡ 240 00:17:38,824 --> 00:17:41,160 お願いできたから とのことでしたが➡ 241 00:17:41,160 --> 00:17:43,496 そこまで変わるものなのですか? 242 00:17:43,496 --> 00:17:48,167 コヨルの宝飾職人は 卓越した技術を 持っていますからね。 243 00:17:48,167 --> 00:17:51,337 繊細な細工を施す速度が 違うのです。 244 00:17:51,337 --> 00:17:55,841 まあ さすがは 宝石や金銀の産出国ですね。 245 00:17:58,678 --> 00:18:02,281 《ローヴァイン閣下は 立ち止まってるわね》 246 00:18:02,281 --> 00:18:04,283 うん? 247 00:18:09,121 --> 00:18:11,123 (カイル)アルノルト殿下。 248 00:18:11,123 --> 00:18:15,461 どうか 我がコヨルに 力を貸していただけませんか? 249 00:18:15,461 --> 00:18:18,631 金銭や医療等の支援ではなく➡ 250 00:18:18,631 --> 00:18:22,969 軍事のうえで ガルクハインにご支援いただきたい。 251 00:18:22,969 --> 00:18:28,140 ご存じのとおり コヨルに 軍事力は ほとんどありません。 252 00:18:28,140 --> 00:18:31,644 我が国は 宝石や金銀を提供することで➡ 253 00:18:31,644 --> 00:18:35,147 存在することを許されています。 254 00:18:35,147 --> 00:18:37,984 周辺国からは その気になれば➡ 255 00:18:37,984 --> 00:18:40,987 いつでも滅ぼせると脅されながら。 256 00:18:40,987 --> 00:18:43,656 私は その境遇から抜け出し➡ 257 00:18:43,656 --> 00:18:47,827 民を守る手段を 手に入れたいのです。 258 00:18:47,827 --> 00:18:52,331 つまり コヨルはガルクハインと 盟約を結びたいと? 259 00:18:52,331 --> 00:18:54,333 おっしゃるとおりです。 260 00:18:57,169 --> 00:19:02,108 何を言いだすのかと思えば…。 病弱な体をおして➡ 261 00:19:02,108 --> 00:19:05,311 遠路はるばる訪ねてきた目的が それか…。 262 00:19:07,279 --> 00:19:11,951 平和ボケした王族に 存在価値があるのかは疑問だな。 263 00:19:11,951 --> 00:19:13,953 んっ…。 264 00:19:13,953 --> 00:19:16,288 仮に話を進めるとして➡ 265 00:19:16,288 --> 00:19:19,792 コヨルは我が国に 何をもたらすつもりだ? 266 00:19:19,792 --> 00:19:24,630 宝石と金銀を最優先で輸出すると お約束しましょう。 267 00:19:24,630 --> 00:19:27,800 我が国の採算を度外視してでも。 268 00:19:27,800 --> 00:19:30,970 んっ…。 《だめです カイル王子。 269 00:19:30,970 --> 00:19:34,306 あなたは ウソをつくのには 向いていない》 270 00:19:34,306 --> 00:19:38,144 笑わせるな。 俺が貴様の立場なら➡ 271 00:19:38,144 --> 00:19:41,647 その条件には 必ず適用期間を設ける。 272 00:19:41,647 --> 00:19:44,316 最大の財源である宝石を➡ 273 00:19:44,316 --> 00:19:47,987 利益を無視して提供し続けるなど 不可能だからな。 274 00:19:47,987 --> 00:19:49,989 それは…。 275 00:19:49,989 --> 00:19:54,827 貴様が そんな提案をしてきた 理由は明白だ。 276 00:19:54,827 --> 00:20:00,166 コヨルの鉱物資源は もはや 枯れようとしているのだろう? 277 00:20:00,166 --> 00:20:02,168 あっ…。 278 00:20:02,168 --> 00:20:04,570 《そう… だったのね》 279 00:20:07,339 --> 00:20:09,675 しかし げせないな。 280 00:20:09,675 --> 00:20:13,079 お前の行動は 愚行という他にない。 281 00:20:16,515 --> 00:20:22,855 私の命は きっと それほど長くないでしょう。 282 00:20:22,855 --> 00:20:27,693 我が王家には 新しい命が生まれてくる。 283 00:20:27,693 --> 00:20:32,198 その子の未来のためにも そして 自国民のためにも➡ 284 00:20:32,198 --> 00:20:36,368 今 私にできることを しなくてはならない。 285 00:20:36,368 --> 00:20:40,873 私が調べたところ アルノルト殿下は民に配慮し➡ 286 00:20:40,873 --> 00:20:44,376 手を差し伸べる政治を 行っておられます。 287 00:20:44,376 --> 00:20:46,545 貴殿であれば…。 フン。 288 00:20:46,545 --> 00:20:50,382 話にならないな。 あっ…。 お待ちください! 289 00:20:50,382 --> 00:20:54,086 お願いします! アルノルト殿下 どうか コヨルを! 290 00:20:56,055 --> 00:20:59,225 何か 思い違いをしているようだが…。 291 00:20:59,225 --> 00:21:01,160 あっ…。 292 00:21:01,160 --> 00:21:06,665 他国と手を結ぶよりも 侵略して支配下に置くほうが➡ 293 00:21:06,665 --> 00:21:09,168 俺の性には合っている。 294 00:21:17,009 --> 00:21:19,178 《今から5年後➡ 295 00:21:19,178 --> 00:21:23,349 皇帝となったアルノルト殿下が 世界に戦争を仕掛け➡ 296 00:21:23,349 --> 00:21:26,552 コヨルはガルクハインと戦うことになる》 297 00:21:30,523 --> 00:21:33,626 《そして 多くの命が…》 298 00:21:36,695 --> 00:21:42,535 《でも カイル王子がアルノルト殿下に対し 同盟を提案した。 299 00:21:42,535 --> 00:21:46,539 これは 未来を変える 歴史の分岐点になるわ》 300 00:21:48,541 --> 00:21:52,545 ⦅カイル:ヴェルツナー 僕は この国を守りたい。 301 00:21:52,545 --> 00:21:56,715 そのためならば 手段は選ばないつもりだ。 302 00:21:56,715 --> 00:22:02,488 それが 死に損なって生まれてきた 僕に課せられた➡ 303 00:22:02,488 --> 00:22:04,990 最大の責務だろう⦆ 304 00:22:08,661 --> 00:22:11,997 《カイル王子は 同盟を結ぶためなら➡ 305 00:22:11,997 --> 00:22:15,668 ガルクハインの属国になる 覚悟なのかもしれない。 306 00:22:15,668 --> 00:22:17,670 だけど…。 307 00:22:17,670 --> 00:22:20,840 それでは 支配者が代わるだけ。 308 00:22:20,840 --> 00:22:24,143 対等な関係を築けなければ…》 309 00:22:26,512 --> 00:22:29,815 《でも そんな方法…》