1 00:00:02,002 --> 00:00:05,505 (鐘の音) 2 00:00:05,505 --> 00:00:07,674 (バリロッサ)なんだ? ここは。 3 00:00:07,674 --> 00:00:10,511 この格好は…。 4 00:00:10,511 --> 00:00:15,182 (ウリミナス)バリロッサ様 この度は 誠に おめでとうございますニャ。 5 00:00:15,182 --> 00:00:18,018 お前は 魔王軍の… んっ? (足音) 6 00:00:18,018 --> 00:00:20,821 (ゴウル)バリロッサよ 美しいぞ。 7 00:00:23,190 --> 00:00:26,360 まままま… 魔王!? ゴザルでいい。 8 00:00:26,360 --> 00:00:29,696 今日から そなたは 我が妻となるのだからな。 9 00:00:29,696 --> 00:00:31,698 はっ… はぁ!? 10 00:00:31,698 --> 00:00:35,535 (ウリミナス)ご結婚のお祝いとして 我ら 魔王軍一同➡ 11 00:00:35,535 --> 00:00:38,372 すべての力をもって この世界を征服し➡ 12 00:00:38,372 --> 00:00:41,375 お2人に 献上させていただきますニャ。 13 00:00:41,375 --> 00:00:43,377 けっ… 結婚って? 14 00:00:43,377 --> 00:00:48,215 (魔族たち) 魔王様 万歳! バリロッサ様 万歳! 15 00:00:48,215 --> 00:00:50,217 バリロッサよ。 あっ…。 16 00:00:50,217 --> 00:00:54,554 この世界を お前の美しさの前に ささげよう。 17 00:00:54,554 --> 00:00:56,556 (魔族たち)魔王様 万歳! 18 00:00:56,556 --> 00:01:01,161 ちょ… 待って 待って 待って! あ~ 世界なんて いらないから! 19 00:01:01,161 --> 00:01:05,499 んっ…。 愛しているぞ バリロッサ。 20 00:01:05,499 --> 00:01:08,669 ん~…。 ひぃ ひぃ ひぃ… ひぃ! 21 00:01:08,669 --> 00:01:12,506 うわ~! 22 00:01:12,506 --> 00:01:16,510 ハァハァハァ…。 23 00:01:16,510 --> 00:01:20,180 ゆっ… 夢か。 よかった。 24 00:01:20,180 --> 00:01:22,849 というか なんで こんな夢…。 25 00:01:22,849 --> 00:01:25,519 魔王のことなど 思い出したくもないのに! 26 00:01:25,519 --> 00:01:28,522 うわ~!! (ベラノ)んっ…。 27 00:01:28,522 --> 00:01:32,326 (ビレリー)うぅ… う~ん…。 (ブロッサム)うるさいぞ バリロッサ。 28 00:03:18,665 --> 00:03:20,667 ハァ…。 29 00:03:20,667 --> 00:03:24,171 (フェンリース)いい具合に 焼けましたわね。 えっ… ええ。 30 00:03:24,171 --> 00:03:26,840 なんだか 顔色が よくないみたいですが。 31 00:03:26,840 --> 00:03:31,511 あっ… 少し 寝不足なだけです。 最近 夢見が悪くて。 32 00:03:31,511 --> 00:03:33,513 もしかして あなた…。 えっ? 33 00:03:33,513 --> 00:03:37,350 それ 恋煩いじゃありませんこと? はっ… はぁ!? 34 00:03:37,350 --> 00:03:40,353 牙狼族にとって 夢とは 己の願望そのもの! 35 00:03:40,353 --> 00:03:43,356 かなわぬ恋をしていると 恋の相手が 夢に出てきて➡ 36 00:03:43,356 --> 00:03:46,193 夢見が悪くなると いわれているのですわ! 37 00:03:46,193 --> 00:03:50,030 ここここ… 恋だなんて…。 うぅ~ 絶対に ありえません! 38 00:03:50,030 --> 00:03:52,032 (ブロッサム)恋って マジか? あっ…。 39 00:03:52,032 --> 00:03:55,035 相手は どなたです? あっ もしかして…。 40 00:03:55,035 --> 00:03:57,871 あっ 魔王か! うっ! 41 00:03:57,871 --> 00:04:00,807 あの魔王さん バリロッサに会うために➡ 42 00:04:00,807 --> 00:04:04,144 しょっちゅう 来てましたもんね。 うんうん。 43 00:04:04,144 --> 00:04:07,647 まっ… 魔王は フリオ殿に 会いに来ていたのであって➡ 44 00:04:07,647 --> 00:04:09,983 私に 会いに来ていたわけでは…。 45 00:04:09,983 --> 00:04:13,653 バリロッサがいないときは いつも 早く帰ってたぞ。 46 00:04:13,653 --> 00:04:16,323 すっごく わかりやすかったですよね。 47 00:04:16,323 --> 00:04:18,825 うんうん。 (バリロッサ)ちっ… 違う! 48 00:04:18,825 --> 00:04:21,828 きっと 私が剣を向けたのを 根に持っていて➡ 49 00:04:21,828 --> 00:04:25,832 隙あらば 私を殺そうと 狙っているだけだ! (ビレリー)え~? 50 00:04:25,832 --> 00:04:29,169 そうは見えませんでしたけど? ぐっ…。 51 00:04:29,169 --> 00:04:32,672 (ブロッサム)バリロッサなら 魔王を 籠絡できるんじゃないか? 52 00:04:32,672 --> 00:04:35,842 旦那さんと リースさんみたいに 種族の壁を越えて➡ 53 00:04:35,842 --> 00:04:38,345 仲よくなれるかもしれないぞ。 54 00:04:38,345 --> 00:04:43,683 私と旦那様は 仲よくというより ラブラブなんですわ。 55 00:04:43,683 --> 00:04:47,521 そういえば お2人が 恋に落ちたときの話って➡ 56 00:04:47,521 --> 00:04:50,524 詳しく聞いたこと ありませんでしたよね? 57 00:04:50,524 --> 00:04:53,527 (ヒヤ)それに関しては 私も 興味があります。 58 00:04:53,527 --> 00:04:57,197 奥方様は 至高なるお方の どこに引かれたのですか? 59 00:04:57,197 --> 00:04:59,199 どこにって…。 60 00:04:59,199 --> 00:05:02,636 旦那様の すばらしさは 言うまでもありませんし➡ 61 00:05:02,636 --> 00:05:06,139 そんなもの わざわざ 考えたこともありませんが…。 62 00:05:06,139 --> 00:05:09,309 まあ でも… そうですわね。 63 00:05:09,309 --> 00:05:13,146 あえて言うなら 甘すぎるところなのでしょうね。 64 00:05:13,146 --> 00:05:16,817 ほう。 牙狼族は 伴侶すら 決闘で決める種族なので➡ 65 00:05:16,817 --> 00:05:20,320 隙を見せたら終わり みたいなところがあるのですが➡ 66 00:05:20,320 --> 00:05:23,657 旦那様って 一見 隙だらけじゃないですか。 67 00:05:23,657 --> 00:05:28,161 初めは 私が なんとかしないと って思ってたんですけど➡ 68 00:05:28,161 --> 00:05:32,566 なんというか だんだん こう…。 こう? 69 00:05:35,502 --> 00:05:40,173 一緒に ふにゃってしてるのも 悪くないなと。 70 00:05:40,173 --> 00:05:42,175 んっ…。 71 00:05:42,175 --> 00:05:44,344 アハハハ…。 あ~…。 ふにゃですか。 72 00:05:44,344 --> 00:05:47,681 (フリオ)あっ… あの…。 (一同)んっ? 73 00:05:47,681 --> 00:05:52,018 つい 旦那様への熱い思いを ぶちまけてしまいましたわ! 74 00:05:52,018 --> 00:05:55,188 あっ…。 🔊(警告音) 75 00:05:55,188 --> 00:05:57,190 あっ…。 76 00:05:57,190 --> 00:05:59,693 魔族や魔獣を近づけないために➡ 77 00:05:59,693 --> 00:06:02,629 街周辺に 防壁魔法を張ったんだけど➡ 78 00:06:02,629 --> 00:06:04,965 反応がある。 (ヒヤ)そのようですね。 79 00:06:04,965 --> 00:06:08,468 私も 魔族の力を感じます。 魔族の? 80 00:06:08,468 --> 00:06:10,470 危険が迫っているのでしょうか? 81 00:06:10,470 --> 00:06:14,641 (フリオ)今のところ 防壁魔法を 破られてはいないみたいだけど。 82 00:06:14,641 --> 00:06:17,143 しばらく 街の様子に 注意していたほうが➡ 83 00:06:17,143 --> 00:06:19,145 よさそうだね。 84 00:06:19,145 --> 00:06:29,155 ♬~ 85 00:06:29,155 --> 00:06:32,325 (第一王女)そんな… それは 事実なのですか? 86 00:06:32,325 --> 00:06:34,327 はっ! 先日➡ 87 00:06:34,327 --> 00:06:37,998 冒険者 フリオ様より 寄付された金貨ですが➡ 88 00:06:37,998 --> 00:06:40,667 その大部分が 城から発行された➡ 89 00:06:40,667 --> 00:06:43,503 ロード金貨でございました。 あっ…。 90 00:06:43,503 --> 00:06:48,008 ⦅ご期待に添えず 申し訳ありません 第一王女様。 91 00:06:48,008 --> 00:06:52,679 ですが 僕は 人種族とも魔族とも 争いたくないんです。 92 00:06:52,679 --> 00:06:58,018 僅かですが 街の復興のために 使ってください⦆ 93 00:06:58,018 --> 00:07:01,454 ロード金貨は 一般には流通していないはず。 94 00:07:01,454 --> 00:07:03,456 それが なぜ…。 95 00:07:03,456 --> 00:07:07,961 最近 金貨を渡した者が おりまして…。 誰ですか? 96 00:07:07,961 --> 00:07:10,797 こちらのミスで 元の世界へ送還されず➡ 97 00:07:10,797 --> 00:07:14,301 追放処分となった バナザという青年です。 98 00:07:14,301 --> 00:07:18,972 デラベザの森へ追放された あの若者が…。 もしや…。 99 00:07:18,972 --> 00:07:22,809 バナザとフリオ様は 同一人物なのではないかと。 100 00:07:22,809 --> 00:07:26,479 (貴族たち)あっ…。 ああ なんという…。 101 00:07:26,479 --> 00:07:28,815 これでは 勇者になど 就任してくれるはずが➡ 102 00:07:28,815 --> 00:07:31,318 ないではありませんか。 103 00:07:31,318 --> 00:07:34,154 いかがいたしましょう? んっ…。 104 00:07:34,154 --> 00:07:37,490 それが事実ならば フリオ様に謝罪し➡ 105 00:07:37,490 --> 00:07:40,660 許していただくことから 始めねばなりません。 106 00:07:40,660 --> 00:07:43,496 第一王女様! 今度は 何事です? 107 00:07:43,496 --> 00:07:45,498 そっ… それが…。 108 00:07:45,498 --> 00:07:50,837 元勇者と その召し使いが脱獄し 城外へ逃亡しました! 109 00:07:50,837 --> 00:07:53,340 なんてこと…。 申し訳ございません! 110 00:07:53,340 --> 00:07:56,676 いえ あなた方のせいではありません。 111 00:07:56,676 --> 00:07:59,846 各地の自警団や冒険者たちにも 協力を仰いで➡ 112 00:07:59,846 --> 00:08:01,948 捜索してください。 はっ! 113 00:08:01,948 --> 00:08:07,620 《ああ… 最初から フリオ様が 勇者に認定されていれば…。 114 00:08:07,620 --> 00:08:11,624 いえ そんなことを 今更 言ってはなりません。 115 00:08:11,624 --> 00:08:13,793 私も あの金髪の男を➡ 116 00:08:13,793 --> 00:08:16,596 勇者として担ぎ上げた 立場なのですから》 117 00:08:18,965 --> 00:08:20,967 だめです 見つかりません! 118 00:08:20,967 --> 00:08:22,969 そう遠くへは 行っていないはずだ。 119 00:08:22,969 --> 00:08:27,474 隊長! 向こうに 森の外へ抜ける道があります! 120 00:08:27,474 --> 00:08:29,976 (金髪勇者) うまく まけたようだな。 121 00:08:29,976 --> 00:08:33,480 (ツーヤ)いや~… お城の ろうを抜け出してから➡ 122 00:08:33,480 --> 00:08:38,485 ずっと 逃げ続けて… さすがに疲れました 勇者様。 123 00:08:38,485 --> 00:08:41,154 すべては 無能の魔人のせいだ。 124 00:08:41,154 --> 00:08:44,491 これでは まるで 私が犯罪者のようではないか! 125 00:08:44,491 --> 00:08:48,995 もう 立派な脱獄犯と窃盗犯ですよ 私たち。 126 00:08:48,995 --> 00:08:50,997 人聞きの悪いことを言うな。 127 00:08:50,997 --> 00:08:53,500 脱獄はしたが 窃盗をした覚えはないぞ。 128 00:08:53,500 --> 00:08:55,502 したじゃないですか! 129 00:08:55,502 --> 00:09:01,274 逃げるとき どさくさに紛れて 魔法袋を奪ってましたよね? 130 00:09:01,274 --> 00:09:03,276 これは 奪ったのではない。 131 00:09:03,276 --> 00:09:06,946 約束していた報奨金の代わりに 頂いたのだ。 132 00:09:06,946 --> 00:09:09,616 (ツーヤ)報奨金… ですか? 133 00:09:09,616 --> 00:09:13,787 そうだ。 もともと 私が 勇者としての役目を終えたら➡ 134 00:09:13,787 --> 00:09:15,789 十二分な報奨金で➡ 135 00:09:15,789 --> 00:09:18,958 生活を保障するとの 約束だったのだ。 136 00:09:18,958 --> 00:09:22,462 それを 魔法袋1つで 勘弁してやったのだから➡ 137 00:09:22,462 --> 00:09:24,964 ありがたく 思ってもらいたいものだな。 138 00:09:24,964 --> 00:09:28,468 1つ 持ち出すのが やっとだっただけですよね? 139 00:09:28,468 --> 00:09:32,305 そういえば まだ 中身を確認していなかったな。 140 00:09:32,305 --> 00:09:35,475 くっそ! 金が入ってうぃないじゃないか。 141 00:09:35,475 --> 00:09:39,279 中身は 永続水袋と… 宝箱? 142 00:09:42,315 --> 00:09:46,486 中身を売れば 逃走資金になるかもしれないな。 143 00:09:46,486 --> 00:09:49,656 へっ? なっ… なんだ? これは! 144 00:09:49,656 --> 00:09:53,660 ドリルブルドーザー… スコップ? 145 00:09:53,660 --> 00:09:56,162 声がしたぞ! こっちだ! (2人)あっ…。 146 00:09:56,162 --> 00:10:01,334 (兵士たち)んっ…。 確かに 聞こえたんだが。 147 00:10:01,334 --> 00:10:03,336 行くぞ。 148 00:10:06,840 --> 00:10:09,509 すごいですね 勇者様! 149 00:10:09,509 --> 00:10:12,345 そのスコップ 一瞬で こんな穴が…。 150 00:10:12,345 --> 00:10:15,682 フン… 腐っても 城の宝というわけか。 151 00:10:15,682 --> 00:10:18,685 身を隠すには 最適だが…。 152 00:10:18,685 --> 00:10:22,856 どぅうやって 出ればよいのだ? 153 00:10:22,856 --> 00:10:26,359 (ゴウル)フリオたちの行方は まだ つかめぬのか? 154 00:10:26,359 --> 00:10:28,862 もっ… 申し訳ありませんニャ。 155 00:10:28,862 --> 00:10:32,866 諜報部隊を総動員し 各地を探らせているのですが…。 156 00:10:32,866 --> 00:10:34,868 ふむ。 もしかしたら➡ 157 00:10:34,868 --> 00:10:37,370 国外に出てしまったのかも しれませんニャ。 158 00:10:37,370 --> 00:10:41,374 いや いかに フリオの強力な魔法といえど➡ 159 00:10:41,374 --> 00:10:45,545 一度 行ったことのある土地にしか 行けぬのが 転移魔法だ。 160 00:10:45,545 --> 00:10:49,382 この世界に召喚されて まもない あの者が➡ 161 00:10:49,382 --> 00:10:52,218 国外に出ているということは なかろう。 162 00:10:52,218 --> 00:10:56,723 しっ… しかし…。 恐れながら 申し上げますニャ。 163 00:10:56,723 --> 00:10:58,725 魔王軍の侵略を止めてまで➡ 164 00:10:58,725 --> 00:11:01,327 あの男の捜索を 優先なされるのは➡ 165 00:11:01,327 --> 00:11:03,663 いかがなものかと思いますニャ! 166 00:11:03,663 --> 00:11:06,100 浄化魔法の効力があるとはいえ➡ 167 00:11:06,100 --> 00:11:11,504 魔獣たちを先導し 突撃させれば 土壌を魔素で染め直し➡ 168 00:11:11,504 --> 00:11:14,674 魔王軍進軍の道を 開くこともできますニャ。 169 00:11:14,674 --> 00:11:17,677 この機を逃さず 全軍をもって攻め寄れば➡ 170 00:11:17,677 --> 00:11:20,179 城を落とすことも 可能ですニャ! 171 00:11:20,179 --> 00:11:24,017 クライロード城が落ちれば 魔族の悲願も…。 172 00:11:24,017 --> 00:11:27,520 あっ…。 173 00:11:27,520 --> 00:11:33,026 忘れたか? あの男は 1人で 浄化魔法を使用できるのだぞ? 174 00:11:33,026 --> 00:11:35,028 うっ…。 175 00:11:35,028 --> 00:11:38,698 魔獣たちの犠牲を強いて 用意する道も➡ 176 00:11:38,698 --> 00:11:42,535 片手で浄化できてしまうのが フリオという男だ。 177 00:11:42,535 --> 00:11:46,039 まずは あの者たちを 捜し出すことを 第一とせよ! 178 00:11:46,039 --> 00:11:48,708 ですが それでは… 魔王様の方針に➡ 179 00:11:48,708 --> 00:11:51,711 反感を持つ者たちを 抑えることはできませんニャ。 180 00:11:51,711 --> 00:11:54,714 んっ…。 あっ…。 181 00:12:00,320 --> 00:12:03,156 んっ…。 182 00:12:03,156 --> 00:12:05,658 んっ… あっ…。 183 00:12:05,658 --> 00:12:09,329 苦労をかけるな ウリミナス。 あっ…。 184 00:12:09,329 --> 00:12:13,499 だが わしは 自分の方針を曲げられぬ。 185 00:12:13,499 --> 00:12:16,336 身内に 多くの犠牲を強いてまで➡ 186 00:12:16,336 --> 00:12:20,173 人種族を制圧することに 意義を感じぬのだ。 187 00:12:20,173 --> 00:12:22,175 魔王様…。 188 00:12:29,015 --> 00:12:31,017 (フフン)ウフッ…。 189 00:12:35,688 --> 00:12:38,358 (ユイガード)兄貴は もうろくしたのか? あっ!? 190 00:12:38,358 --> 00:12:41,861 ユイガード様 もう少し 小声で…。 191 00:12:41,861 --> 00:12:43,863 ウリミナス配下の諜報部員が➡ 192 00:12:43,863 --> 00:12:47,033 どこで 聞き耳を立てているか わかりませぬゆえ。 193 00:12:47,033 --> 00:12:51,037 そんなことは どうでもいい! あ~! 194 00:12:51,037 --> 00:12:54,874 兄貴は 侵略を再開しないどころか➡ 195 00:12:54,874 --> 00:12:57,377 人種族を 魔王軍に引き入れるだとか➡ 196 00:12:57,377 --> 00:13:00,980 抜かしているそうではないか。 理解できん! 197 00:13:00,980 --> 00:13:03,316 その 人種族というのは➡ 198 00:13:03,316 --> 00:13:06,986 勇者に相当する能力を 有しているため ゴウル様は…。 199 00:13:06,986 --> 00:13:09,656 それが もうろくしたと 言っておるのだ! 200 00:13:09,656 --> 00:13:13,159 あ~! あっ…。 勇者であろうと なんであろうと➡ 201 00:13:13,159 --> 00:13:15,161 滅ぼせばよかろう。 202 00:13:15,161 --> 00:13:18,331 なぜ 友好関係なぞ 築く必要がある! 203 00:13:18,331 --> 00:13:21,834 んっ? あっ! 全力で破壊し尽くしてこそ➡ 204 00:13:21,834 --> 00:13:27,173 魔族の王だろう! 違うか? んっ… ハァハァ…。 205 00:13:27,173 --> 00:13:32,011 いちいち ごもっともでございます ユイガード様。 206 00:13:32,011 --> 00:13:35,181 かくなる上は この俺が…。 ウフフフ。 207 00:13:35,181 --> 00:13:38,685 兄貴から 魔王の座を奪い取る。 208 00:13:38,685 --> 00:13:43,356 真の魔王として クライロード侵略に乗り出すのだ! 209 00:13:43,356 --> 00:13:47,360 これからは この俺様の時代だ! 210 00:13:50,530 --> 00:13:54,367 (フリオ)よし。 必要な買い物は これで終わりかな。 211 00:13:54,367 --> 00:13:57,704 外国の珍しい食材も 手に入りましたし➡ 212 00:13:57,704 --> 00:13:59,872 料理するのが楽しみですわ。 213 00:13:59,872 --> 00:14:03,142 さっき また 防壁魔法に反応があったけど➡ 214 00:14:03,142 --> 00:14:07,647 特に 騒ぎが起きてる様子は ないみたいだ。 215 00:14:07,647 --> 00:14:10,149 みんなとの集合時間まで まだ あるし➡ 216 00:14:10,149 --> 00:14:13,319 お昼ごはんでも 食べようか。 あ~! 217 00:14:13,319 --> 00:14:18,825 でしたら スカナ通りの角に出来た 新しいお店に行ってみたいです。 218 00:14:18,825 --> 00:14:22,161 おいしい海の魚が 食べられるらしいですわ。 219 00:14:22,161 --> 00:14:24,664 その店のことなら 僕も聞いたよ。 220 00:14:24,664 --> 00:14:28,000 クライロード領は ほとんどが 山に囲まれてるみたいだから➡ 221 00:14:28,000 --> 00:14:31,504 食材の仕入れルートに 相当 工夫があるんだろうね。 222 00:14:33,840 --> 00:14:38,177 あれ? ハルディ雑貨店の看板が…。 223 00:14:38,177 --> 00:14:41,848 ハルディさん。 (ハルディ)あっ… フリオさんに リースさん。 224 00:14:41,848 --> 00:14:44,851 お店 閉めてしまうんですか? ああ。 225 00:14:44,851 --> 00:14:49,021 長く続けてきた店を手放すのは 寂しいんじゃが➡ 226 00:14:49,021 --> 00:14:53,526 この年で 新しく 仕入れ先を探すのは 厳しくてね。 227 00:14:53,526 --> 00:14:56,696 しかたがないんじゃ。 新しく? 228 00:14:56,696 --> 00:14:59,532 今までの取引先に 何かあったんですか? 229 00:14:59,532 --> 00:15:02,635 (ハルディ)こないだの 魔王軍との防衛戦のときに➡ 230 00:15:02,635 --> 00:15:04,637 ひいきの工房があった地域が➡ 231 00:15:04,637 --> 00:15:08,141 魔王軍の被害に 遭ってしまってのう。 232 00:15:08,141 --> 00:15:12,311 商品の輸送路も ボロボロじゃて➡ 233 00:15:12,311 --> 00:15:16,482 ここらが潮時じゃろうとな。 234 00:15:16,482 --> 00:15:18,484 (2人)あっ…。 235 00:15:22,822 --> 00:15:25,825 戦場から こんなに離れた土地にまで➡ 236 00:15:25,825 --> 00:15:29,495 影響が出るものなのですね。 そうだね。 237 00:15:29,495 --> 00:15:33,166 それでも 一方で 新しいことを始めようと➡ 238 00:15:33,166 --> 00:15:38,504 開店する店もあるのが 人種族の しぶとさだと思うよ。 239 00:15:38,504 --> 00:15:42,842 さあ お昼にしよう。 はい。 240 00:15:42,842 --> 00:15:45,845 (バリロッサ)フリオ殿 リース殿! (2人)んっ? 241 00:15:45,845 --> 00:15:48,181 バリロッサ! お2人とも➡ 242 00:15:48,181 --> 00:15:51,684 これから お食事ですか? うん そうだよ。 243 00:15:51,684 --> 00:15:55,354 でしたら 私に ごちそうさせてください。 えっ? 244 00:15:55,354 --> 00:15:58,524 《だっ… 旦那様と 2人きりの食事が…》 245 00:15:58,524 --> 00:16:02,128 あっ いえ。 お邪魔でなければですが…。 246 00:16:02,128 --> 00:16:06,466 別に かまわないよ。 ねっ? リース。 えっ… ええ。 247 00:16:06,466 --> 00:16:09,635 それより どうかしたんですの? (せきばらい) 248 00:16:09,635 --> 00:16:11,804 急に ごちそうするだなんて。 249 00:16:11,804 --> 00:16:14,807 実は ギルドの冒険者ランクが 1つ 上がって➡ 250 00:16:14,807 --> 00:16:16,809 報酬が増えたのです! 251 00:16:16,809 --> 00:16:19,145 それは おめでとう! バリロッサ。 252 00:16:19,145 --> 00:16:22,148 最近 あなた すごい やる気でしたものね。 253 00:16:22,148 --> 00:16:24,150 《悪夢を振り払おうと➡ 254 00:16:24,150 --> 00:16:26,652 がむしゃらだっただけですが…》 255 00:16:26,652 --> 00:16:29,489 こうして 報酬を 得られるようになったのも➡ 256 00:16:29,489 --> 00:16:32,158 お2人の ご指導があってこそです。 257 00:16:32,158 --> 00:16:35,995 ささやかながら そのお礼を させていただければと思いまして。 258 00:16:35,995 --> 00:16:38,664 せっかくだし ごちそうになろうか。 259 00:16:38,664 --> 00:16:40,666 むげには できませんわね。 260 00:16:40,666 --> 00:16:43,169 至高なるお方! (フェンリース/フリオ)んっ? 261 00:16:43,169 --> 00:16:46,505 ヒヤ。 強大な魔力を持った者の気配が➡ 262 00:16:46,505 --> 00:16:50,343 迫っております。 お下がりください! 263 00:16:50,343 --> 00:16:52,845 (バリロッサ)また こんな 街なかで? 264 00:16:52,845 --> 00:16:55,181 ヒヤ ちょっと待って! あっ…。 265 00:16:55,181 --> 00:16:57,183 はひっ!? 266 00:16:57,183 --> 00:17:00,620 さっきの反応は 誰かと思ったら…。 267 00:17:00,620 --> 00:17:04,824 ゴザルさん! これは フリオ殿ではないか! 268 00:17:08,294 --> 00:17:10,796 お久しぶりですね ゴザルさん。 269 00:17:10,796 --> 00:17:13,799 この辺りで 妙な魔法の気配があると➡ 270 00:17:13,799 --> 00:17:16,969 諜報部隊の報告を受けて 来てみたのだ。 271 00:17:16,969 --> 00:17:20,640 再会できて うれしいぞ。 (フリオ)お元気そうで 何よりです。 272 00:17:20,640 --> 00:17:22,808 バリロッサ殿。 ひっ! 273 00:17:22,808 --> 00:17:26,812 お主とも 一度 ちゃんと 話をしてみたかったのだ。 274 00:17:26,812 --> 00:17:31,317 《さっ… 最近 見る夢は 予知夢だったのか!?》 275 00:17:31,317 --> 00:17:33,319 お待たせしました。 276 00:17:33,319 --> 00:17:36,656 やはり 人種族の食事は 華やかで よいな。 277 00:17:36,656 --> 00:17:39,825 王の座に就く前は 敵情視察と称して➡ 278 00:17:39,825 --> 00:17:42,161 こうした店にも 来たことがあるのだ。 279 00:17:42,161 --> 00:17:45,998 そうなんですか。 魔族領にも 食事の店はあるが➡ 280 00:17:45,998 --> 00:17:49,001 料理と呼べるような物は ほとんどなくてな。 281 00:17:49,001 --> 00:17:51,671 《なんとなく 想像はつく》 282 00:17:51,671 --> 00:17:55,007 ⦅おいしいですわよ~! (サベア)フンス!⦆ 283 00:17:55,007 --> 00:18:00,112 《あと… 周りに 聞こえないようにしておこう》 284 00:18:00,112 --> 00:18:03,115 バリロッサ殿も 料理をするのか? はい!? 285 00:18:03,115 --> 00:18:06,953 (フェンリース)バリロッサは お菓子作りが 上手なのですよ。 ほう。 286 00:18:06,953 --> 00:18:09,956 私も 教えてもらって チャレンジしていますが➡ 287 00:18:09,956 --> 00:18:13,960 分量など 細かさが必要な お菓子は なかなか 難しくて。 288 00:18:13,960 --> 00:18:15,962 ほほう。 うぅっ…。 289 00:18:15,962 --> 00:18:20,299 (フリオ)ゴザルさんは 人種族の文化にも 興味を お持ちなんですね。 290 00:18:20,299 --> 00:18:23,135 文化の隆盛と軍事力は➡ 291 00:18:23,135 --> 00:18:25,304 比例するからな。 んっ…。 292 00:18:25,304 --> 00:18:29,809 ならば この場も 敵情視察ということですか? 293 00:18:29,809 --> 00:18:34,113 フリオ殿を勧誘している身としては 否とは言えんな。 294 00:18:38,150 --> 00:18:42,655 あなたは 私たちの暮らしを 知っていて なお➡ 295 00:18:42,655 --> 00:18:45,324 それを踏みにじってきたと? 296 00:18:45,324 --> 00:18:48,160 そうだ。 ハッ…。 297 00:18:48,160 --> 00:18:50,997 貴様! バリロッサ! 298 00:18:50,997 --> 00:18:54,333 (ゴウル)踏みにじってきたのは お互いさまだ。 (2人)あっ…。 299 00:18:54,333 --> 00:18:59,505 人種族にとって 魔族は 存在自体が害であっても➡ 300 00:18:59,505 --> 00:19:03,109 それを理由に 我々が 迫害を受け入れることはない。 301 00:19:03,109 --> 00:19:05,277 んっ…。 302 00:19:05,277 --> 00:19:07,947 あの 僕らは リースと暮らしていて➡ 303 00:19:07,947 --> 00:19:10,116 不都合を感じたことは ないですが…。 304 00:19:10,116 --> 00:19:14,286 害って? ああ フリオ殿は知らないのか。 305 00:19:14,286 --> 00:19:16,956 人種族と魔族の 最大の差異は➡ 306 00:19:16,956 --> 00:19:19,625 体内を巡る魔素の 有無なのですよ。 307 00:19:19,625 --> 00:19:21,627 魔族や魔獣の中には➡ 308 00:19:21,627 --> 00:19:24,630 体内の魔素を コントロールできる個体もいれば➡ 309 00:19:24,630 --> 00:19:27,133 できない個体もいます。 310 00:19:27,133 --> 00:19:29,135 後者のほうは 常に➡ 311 00:19:29,135 --> 00:19:33,139 微量の魔素を 垂れ流している状態。 312 00:19:33,139 --> 00:19:36,475 一ところに集まれば 人種族にとっては➡ 313 00:19:36,475 --> 00:19:38,978 有害な汚染地域となるのです。 314 00:19:38,978 --> 00:19:42,648 《その状態だったのが デラベザの森か》 315 00:19:42,648 --> 00:19:47,319 うちにいる サベアや馬の魔獣は 魔素をコントロールできていますから➡ 316 00:19:47,319 --> 00:19:49,989 心配いりませんわ 旦那様。 317 00:19:49,989 --> 00:19:52,992 それは心配してないよ。 でも…。 318 00:19:52,992 --> 00:19:56,328 思っていた以上に 根深い問題ですね。 319 00:19:56,328 --> 00:19:59,832 ああ。 おまけに 魔族側も実力主義で➡ 320 00:19:59,832 --> 00:20:02,334 血の気の多い者が多くてな。 321 00:20:02,334 --> 00:20:05,004 すぐに 争い事に発展してしまうのだ。 322 00:20:05,004 --> 00:20:07,006 何 こっち見てやがるんですの? 323 00:20:07,006 --> 00:20:11,610 空気を悪くしてしまったな。 あとは 皆で楽しんでくれ。 324 00:20:14,513 --> 00:20:16,515 また 会おう。 325 00:20:25,024 --> 00:20:28,527 《僕は 亜人差別のない この世界に飛ばされて➡ 326 00:20:28,527 --> 00:20:30,830 どこか ほっとしていたけれど…》 327 00:20:34,533 --> 00:20:39,371 あっ いたいた。 買い物 終わりましたよ。 フリオ様! 328 00:20:39,371 --> 00:20:43,375 どうかしたのか? バリロッサ。 329 00:20:43,375 --> 00:20:45,377 いや…。 330 00:20:45,377 --> 00:20:55,387 ♬~ 331 00:20:55,387 --> 00:20:57,890 《フリオ:魔族と人種族…。 332 00:20:57,890 --> 00:21:03,996 むしろ 元の世界よりも 明確で強固な 種族の壁》 333 00:21:03,996 --> 00:21:07,333 んっ… 旦那様? 334 00:21:07,333 --> 00:21:10,503 んっ! 335 00:21:10,503 --> 00:21:13,005 だっ… 旦那様? 336 00:21:13,005 --> 00:21:16,509 うっ… うれしいのですが どうして 急に? 337 00:21:18,511 --> 00:21:22,181 少しの間だけ…。 338 00:21:22,181 --> 00:21:28,187 あっ… フッ…。 339 00:21:28,187 --> 00:21:31,891 はい。 フフッ。 340 00:21:42,034 --> 00:21:44,036 んっ…。 341 00:21:44,036 --> 00:21:48,874 もっ… もう 手が痛くて 登れませんよ 勇者様! 342 00:21:48,874 --> 00:21:51,544 あと少しの辛抱だ。 343 00:21:51,544 --> 00:21:53,712 やっと 外に出られるぞ! 344 00:21:53,712 --> 00:21:57,216 はい! 勇者様! うっ… あっ…。 345 00:21:57,216 --> 00:22:00,986 んっ! よいしょっと。 346 00:22:00,986 --> 00:22:03,822 んっ? うん? 347 00:22:03,822 --> 00:22:05,824 んっ んっ… ん~? 348 00:22:05,824 --> 00:22:08,327 んっ… ツーヤよ 何をして…。 (ツーヤ)んっ? んっ んっ んっ…。 349 00:22:08,327 --> 00:22:11,997 う~ん! フン! フン! おっ…。 350 00:22:11,997 --> 00:22:15,000 フン! ん~! フーン! えっ? 351 00:22:15,000 --> 00:22:18,804 うわ~!!