1 00:00:02,502 --> 00:00:05,672 (一同)お~! (フリオ)うわ~ おいしそうだね! 2 00:00:05,672 --> 00:00:07,841 (ビレリー)本当に おいしそう。 3 00:00:07,841 --> 00:00:11,178 (フェンリース)どうぞ 皆さんも召し上がってください。 4 00:00:11,178 --> 00:00:14,014 (一同)いただきます! (サベア)フンス! フンス フンス! 5 00:00:14,014 --> 00:00:17,184 (ブロッサム)このハルンバーグ 軟らかくて おいしいな~。 6 00:00:17,184 --> 00:00:20,354 (ベラノ)うん。 街のレストランよりも おいしい。 7 00:00:20,354 --> 00:00:23,023 (バリロッサ)リース殿は どんどん 腕を上げていますね。 8 00:00:23,023 --> 00:00:26,360 まあ! うれしいことを 言ってくれますわね。 9 00:00:26,360 --> 00:00:29,029 これも ミレーノ先生のおかげですわ。 10 00:00:29,029 --> 00:00:31,365 今も 料理教室に行ってるの? 11 00:00:31,365 --> 00:00:35,535 以前 お世話になった先生が ホウタウに いらっしゃったので➡ 12 00:00:35,535 --> 00:00:40,374 挨拶がてら 行ってきましたのよ。 そしたら…。 13 00:00:40,374 --> 00:00:42,542 ⦅ミレーノ先生! 14 00:00:42,542 --> 00:00:45,712 (ミレーノ) まあ! 久しぶりね リースさん。 15 00:00:45,712 --> 00:00:49,383 先生に お会いして お礼を 言いたいと思ってましたのよ。 16 00:00:49,383 --> 00:00:52,386 お礼? これですわ! 17 00:00:52,386 --> 00:00:55,389 先生に教えていただいた 料理のおかげで➡ 18 00:00:55,389 --> 00:00:59,559 旦那様のハートを 見事 ゲットすることができましたの! 19 00:00:59,559 --> 00:01:02,663 まあ! おめでとう リースさん。 20 00:01:02,663 --> 00:01:05,666 ご結婚なさったのなら 今日は ファミリー向けの料理を➡ 21 00:01:05,666 --> 00:01:08,835 教えて差し上げますわね⦆ 22 00:01:08,835 --> 00:01:12,673 ミレーノ先生ったら 気が早くていらして…。 23 00:01:12,673 --> 00:01:14,841 子どもも大好きだという この料理を➡ 24 00:01:14,841 --> 00:01:18,679 教えてくださったんですわ。 子どもって…。 25 00:01:18,679 --> 00:01:22,182 ご結婚なさっているのだから 可能性はあるだろう。 26 00:01:22,182 --> 00:01:24,351 (ビレリー)そうですよね~。 アハハハハハハ…。 27 00:01:24,351 --> 00:01:26,853 んっ? (ノック) 28 00:01:28,855 --> 00:01:32,359 はい。 29 00:01:32,359 --> 00:01:35,362 あなた! エリザベート第一王女様! 30 00:01:35,362 --> 00:01:37,364 どうして ここへ? 31 00:01:37,364 --> 00:01:40,867 勇者の任については お断りしたはずですが…。 32 00:01:40,867 --> 00:01:43,870 (第一王女) 突然の訪問 お許しください。 33 00:01:43,870 --> 00:01:48,041 本日は 改めて 謝罪をしに参りました フリオ様。 34 00:01:48,041 --> 00:01:52,713 いえ… 召喚されし 勇者候補のバナザ様。 35 00:01:52,713 --> 00:01:56,617 あっ…。 あっ…。 36 00:03:38,852 --> 00:03:41,354 おっ… 王女様に お出ししていい物か➡ 37 00:03:41,354 --> 00:03:45,358 わかりませんが よっ… よろしければ どうぞ。 38 00:03:45,358 --> 00:03:49,362 ありがとう 頂きますわ。 あっ…。 39 00:03:49,362 --> 00:03:51,364 申し訳ないのですが➡ 40 00:03:51,364 --> 00:03:54,534 フリオ様に 大事なお話がありますので➡ 41 00:03:54,534 --> 00:03:57,037 人払いを お願いできるでしょうか? 42 00:03:57,037 --> 00:03:59,706 あっ はい! (フェンリース)お断りしますわ! 43 00:03:59,706 --> 00:04:01,808 あっ…。 今まで 旦那様が➡ 44 00:04:01,808 --> 00:04:04,978 国から どのような仕打ちを 受けてきたか。 45 00:04:04,978 --> 00:04:07,481 2人きりになど できるわけありません! 46 00:04:07,481 --> 00:04:09,483 リース…。 47 00:04:11,485 --> 00:04:14,321 わかりました。 おっしゃるとおりにしましょう。 48 00:04:14,321 --> 00:04:17,657 旦那様! ただし 妻のリースは➡ 49 00:04:17,657 --> 00:04:20,160 このまま 同席させていただきます。 50 00:04:20,160 --> 00:04:23,830 私の伴侶を前に 話せない お話だというのであれば➡ 51 00:04:23,830 --> 00:04:28,001 お引き取りください。 あっ… フフッ。 52 00:04:28,001 --> 00:04:30,504 あっ… んっ…。 53 00:04:30,504 --> 00:04:33,340 承知しました。 54 00:04:33,340 --> 00:04:35,509 うん。 うん。 55 00:04:35,509 --> 00:04:37,811 さあ 行こう。 (ビレリー/ヒヤ/ブロッサム/ベラノ)んっ…。 56 00:04:45,685 --> 00:04:48,522 改めまして バナザ様。 57 00:04:48,522 --> 00:04:52,692 貴殿に対する 我が国の 度重なる非礼➡ 58 00:04:52,692 --> 00:04:54,694 心より 謝罪いたします。 59 00:04:54,694 --> 00:04:57,030 とりわけ 謝辞の品であった➡ 60 00:04:57,030 --> 00:05:00,634 魔法袋にかけられていた 複数の魔法や➡ 61 00:05:00,634 --> 00:05:04,638 デラベザの森へと追いやる措置には おわびの言葉もございません。 62 00:05:06,973 --> 00:05:09,476 顔を上げてください 王女様。 63 00:05:09,476 --> 00:05:12,979 今の僕は バナザではなく フリオです。 64 00:05:12,979 --> 00:05:15,649 ただの しがない商人ですよ。 65 00:05:15,649 --> 00:05:19,986 やはり 今更の謝罪など 受け取ってはいただけませんか? 66 00:05:19,986 --> 00:05:24,157 これ以上 謝られても 僕には どうしようもありません。 67 00:05:24,157 --> 00:05:26,993 それより 本題へ進みませんか? 68 00:05:26,993 --> 00:05:30,163 一国の王女様が わざわざ こんな所まで➡ 69 00:05:30,163 --> 00:05:32,666 ただ 謝罪をしに来たのでは ないでしょう。 70 00:05:32,666 --> 00:05:36,570 あっ… 見透かされていますわね。 71 00:05:40,006 --> 00:05:43,009 こちらを。 (フリオ)これは? 72 00:05:43,009 --> 00:05:47,514 (第一王女)クライロード軍の配置を示す 魔法具です。 73 00:05:47,514 --> 00:05:51,518 地図上にある光は 各部隊長が携帯している➡ 74 00:05:51,518 --> 00:05:53,687 魔法石の位置を示しています。 75 00:05:53,687 --> 00:05:57,524 機密情報じゃないですか! どうして そんな物を…。 76 00:05:57,524 --> 00:06:00,961 近いうちに 城下町付近にかけられた➡ 77 00:06:00,961 --> 00:06:04,130 浄化魔法の効力が 切れてしまうのです。 78 00:06:04,130 --> 00:06:07,634 そうなれば 今まで 足を止めていた魔王軍も➡ 79 00:06:07,634 --> 00:06:09,803 侵攻を再開するでしょう。 80 00:06:09,803 --> 00:06:13,807 しかし 我が国の 魔導士たちの魔力は枯渇し➡ 81 00:06:13,807 --> 00:06:16,309 完全には 回復しておりません。 82 00:06:16,309 --> 00:06:19,312 地の利を生かし 今 動かせる兵力を➡ 83 00:06:19,312 --> 00:06:21,982 効率的に配置したとしても➡ 84 00:06:21,982 --> 00:06:25,318 見捨てなければならない街が 出てしまう。 85 00:06:25,318 --> 00:06:28,989 そこで… それらの街を守るために➡ 86 00:06:28,989 --> 00:06:31,491 フリオ様のお力を お借りしたいのです。 87 00:06:31,491 --> 00:06:34,160 あっ…。 今更 勇者として➡ 88 00:06:34,160 --> 00:06:37,497 人種族のために 戦ってくれなどとは言えません。 89 00:06:37,497 --> 00:06:39,499 しかし…。 ちょっと! 90 00:06:39,499 --> 00:06:41,668 あまりにも 勝手ではありませんの! 91 00:06:41,668 --> 00:06:44,170 さんざん そちらの都合で 振り回してきたうえ➡ 92 00:06:44,170 --> 00:06:48,174 争い事を嫌う旦那様を 戦争に 巻き込もうというのですか? 93 00:06:48,174 --> 00:06:51,845 じきに 浄化魔法の使用で 伏せていた国王が➡ 94 00:06:51,845 --> 00:06:54,014 目を覚まします。 95 00:06:54,014 --> 00:06:56,016 国王は 恐らく➡ 96 00:06:56,016 --> 00:06:58,518 魔族と つながっている フリオ様の元へ➡ 97 00:06:58,518 --> 00:07:01,121 大勢の兵を差し向けるでしょう。 98 00:07:01,121 --> 00:07:05,125 んっ… それは 脅しの言葉のおつもりで? 99 00:07:05,125 --> 00:07:08,962 いいえ。 私に 国王の代理権限がある 今しか➡ 100 00:07:08,962 --> 00:07:12,299 できないことがあるのです。 それは? 101 00:07:12,299 --> 00:07:15,969 真の勇者様への不敬罪 および➡ 102 00:07:15,969 --> 00:07:19,472 偽りの勇者の任命責任を追及し➡ 103 00:07:19,472 --> 00:07:23,576 現クライロード国王には 王座を退いていただく。 104 00:07:25,812 --> 00:07:29,983 フリオ様には そのために ご助力を お願いしたい。 105 00:07:29,983 --> 00:07:34,154 国王は あまたの危機から この国を守ってきました。 106 00:07:34,154 --> 00:07:37,824 ですが 一方で 弱き者には 手を差し伸べず➡ 107 00:07:37,824 --> 00:07:40,493 見捨ててきたのです。 108 00:07:40,493 --> 00:07:45,165 私は 王の座を引き継ぎ すべての民を救いたい。 109 00:07:45,165 --> 00:07:49,336 そのためには 国王と同程度に 采配が振るえることを➡ 110 00:07:49,336 --> 00:07:51,838 示す必要があるのです。 111 00:07:51,838 --> 00:07:55,842 旦那様を使って 自分が 王様になりたいだけじゃない! 112 00:07:55,842 --> 00:07:58,511 落ち着いて リース。 あっ…。 113 00:07:58,511 --> 00:08:00,447 王女様は➡ 114 00:08:00,447 --> 00:08:03,950 僕が 魔王軍側に付かない保証が 欲しいだけですよね? 115 00:08:03,950 --> 00:08:07,620 やはり 見透かされてしまいますか。 116 00:08:07,620 --> 00:08:09,622 どういうことですの? 117 00:08:09,622 --> 00:08:13,626 魔族と つながりがある相手に 大事な情報を渡してまで➡ 118 00:08:13,626 --> 00:08:16,963 戦況に関わらない土地を 護衛させる意味は? 119 00:08:16,963 --> 00:08:19,132 う~ん…。 120 00:08:19,132 --> 00:08:22,469 そこで おとなしくしてろ ってことですか? 121 00:08:22,469 --> 00:08:25,805 そのとおり。 はなから 王女様は➡ 122 00:08:25,805 --> 00:08:29,309 僕を この戦いの戦力としては 数えていないんだ。 123 00:08:29,309 --> 00:08:31,311 そうですよね? 124 00:08:31,311 --> 00:08:36,816 見捨てる土地を作りたくない というのも 本心ですのよ。 125 00:08:36,816 --> 00:08:40,653 僕が 魔族に情報を流したら… とは➡ 126 00:08:40,653 --> 00:08:44,824 お考えにならなかったのですか? そこは こちらから示せる➡ 127 00:08:44,824 --> 00:08:48,328 最大限の信頼の証しと 受け取ってください。 128 00:08:48,328 --> 00:08:54,167 フリオ様 どうか この ひととき お力を お貸しください。 129 00:08:54,167 --> 00:08:56,336 んっ…。 130 00:08:56,336 --> 00:08:58,671 くそっ! 見失った。 131 00:08:58,671 --> 00:09:01,107 確かに 手配書のやつらだったよな? 132 00:09:01,107 --> 00:09:03,810 一瞬 目を離した隙に どこへ行った? 133 00:09:07,280 --> 00:09:09,449 (金髪勇者)行ったか。 134 00:09:09,449 --> 00:09:12,619 (ツーヤ)ハァ… やっと 穴から出られたのに➡ 135 00:09:12,619 --> 00:09:15,622 また 逃げ回ることになるなんて。 136 00:09:15,622 --> 00:09:19,292 さすがに疲れました~。 泣くな! 137 00:09:19,292 --> 00:09:22,796 この私は こんな所で 捕まっていい人間ではないのだ! 138 00:09:22,796 --> 00:09:24,964 勇者として 返り咲くためにも➡ 139 00:09:24,964 --> 00:09:27,133 今は 追っ手を振り切らねば! 140 00:09:27,133 --> 00:09:29,636 (おなかの鳴る音) 141 00:09:29,636 --> 00:09:31,805 おなかも すきました~。 142 00:09:31,805 --> 00:09:36,476 泣くなと言っているだろう。 チッ! 確か…。 143 00:09:36,476 --> 00:09:40,146 ほれ。 いいんですか? 144 00:09:40,146 --> 00:09:43,650 もう 保存食も 残り僅かですのに。 145 00:09:43,650 --> 00:09:47,153 いいから食え。 ありがとうございます。 146 00:09:47,153 --> 00:09:49,322 それにしても➡ 147 00:09:49,322 --> 00:09:53,993 よく 私に ついてくる気に なったものだな ツーヤよ。 148 00:09:53,993 --> 00:09:58,164 それを言うなら 勇者様だって そうですよ。 んっ? 149 00:09:58,164 --> 00:10:01,668 私みたいな足手まとい 一緒にいないほうが➡ 150 00:10:01,668 --> 00:10:03,837 逃げやすかったんじゃ ないですか? 151 00:10:03,837 --> 00:10:07,340 あっ… まっ… まあ そうかもしれんな。 152 00:10:07,340 --> 00:10:11,678 私だって ずっと 投獄生活なんて嫌ですし。 153 00:10:11,678 --> 00:10:14,180 それに ろう屋の扉を➡ 154 00:10:14,180 --> 00:10:18,184 開けてくださったときの 勇者様は…。 155 00:10:18,184 --> 00:10:21,020 ちょっと かっこよかったですよ。 156 00:10:21,020 --> 00:10:23,022 んっ… うぅ…。 157 00:10:23,022 --> 00:10:27,026 まあ いろいろと やり方は まずかったと思いますけど。 158 00:10:27,026 --> 00:10:30,530 うるさいな! 勇者だ なんだと もてはやされようが➡ 159 00:10:30,530 --> 00:10:33,700 死んだら 終わりなのだ! しかたがなかろう! 160 00:10:33,700 --> 00:10:36,369 さあ 行くぞ。 161 00:10:36,369 --> 00:10:38,538 (ツーヤ)キャー! んっ? 162 00:10:38,538 --> 00:10:40,540 ゆっ… 勇者様! 163 00:10:40,540 --> 00:10:42,709 ツーヤ! うわっ! 164 00:10:42,709 --> 00:10:47,547 うっ! なっ… なんだ? これは! 165 00:10:47,547 --> 00:10:50,717 (フフン)フッフン… いけにえを探しに来たら➡ 166 00:10:50,717 --> 00:10:53,219 なかなか いい男が 引っ掛かったわね。 167 00:10:53,219 --> 00:10:55,221 んっ…。 あっ…。 168 00:10:59,726 --> 00:11:01,995 フゥ…。 169 00:11:01,995 --> 00:11:05,498 旦那様 そちらへ行っても? 170 00:11:05,498 --> 00:11:08,001 えっ? うん いいよ。 171 00:11:11,838 --> 00:11:15,508 王女の依頼のことを 考えてらっしゃったんですか? 172 00:11:15,508 --> 00:11:19,846 うん。 本当は 争い事なんて嫌だけど➡ 173 00:11:19,846 --> 00:11:24,183 でも 被害を受けるかもしれない 街があるのに➡ 174 00:11:24,183 --> 00:11:27,187 何もしないでいることなんて できない。 175 00:11:27,187 --> 00:11:29,188 旦那様…。 176 00:11:29,188 --> 00:11:32,025 それに ずっと考えてたんだ。 177 00:11:32,025 --> 00:11:37,530 この世界で 自分は何をすべきか 何をしたいのか。 178 00:11:37,530 --> 00:11:41,201 もしも いつか 僕たちに 子どもができたとして➡ 179 00:11:41,201 --> 00:11:45,038 その子が 人種族や 魔族の子どもたちと一緒に➡ 180 00:11:45,038 --> 00:11:47,207 笑顔で暮らしていける…。 181 00:11:47,207 --> 00:11:50,210 そんな世の中にしないといけない。 182 00:11:50,210 --> 00:11:52,712 難しいことなのは わかってる。 183 00:11:52,712 --> 00:11:56,049 だけど そのために 僕にできることがあるのなら➡ 184 00:11:56,049 --> 00:11:58,051 なんでもするつもりだよ。 185 00:11:58,051 --> 00:12:00,653 不可能と思えることも➡ 186 00:12:00,653 --> 00:12:03,323 旦那様なら きっと 成し遂げられます。 187 00:12:03,323 --> 00:12:07,994 このリースも 微力ながら 協力させていただきますわ。 188 00:12:07,994 --> 00:12:11,497 あっ… ありがとう リース。 189 00:12:15,001 --> 00:12:19,505 (鐘の音) 190 00:12:19,505 --> 00:12:21,841 北東! 森の入り口付近! 191 00:12:21,841 --> 00:12:24,510 こちらに向かってくる軍勢を 確認! 192 00:12:24,510 --> 00:12:27,847 魔王軍が来るぞ! できるだけ遠くへ避難を! 193 00:12:27,847 --> 00:12:31,017 さあ 急げ! 194 00:12:31,017 --> 00:12:33,019 あっ…。 195 00:12:33,019 --> 00:12:35,521 あっ… ハッ! ああ…。 196 00:12:35,521 --> 00:12:38,358 ヒャヒャー! キャー! 197 00:12:38,358 --> 00:12:41,060 ウゥー! ギャー! 198 00:12:46,032 --> 00:12:48,534 うっ… あっ… あっ! 199 00:12:51,704 --> 00:12:54,040 今のうちに逃げて。 さあ! 200 00:12:54,040 --> 00:12:56,876 んっ… うっ… ハァハァハァ。 201 00:12:56,876 --> 00:12:59,379 私も 協力するとは言いましたが➡ 202 00:12:59,379 --> 00:13:02,815 こんな面倒事を 無報酬で引き受けるなんて。 203 00:13:02,815 --> 00:13:04,984 旦那様は お優しすぎますわ。 204 00:13:04,984 --> 00:13:06,986 (フリオ)報酬を受け取れば➡ 205 00:13:06,986 --> 00:13:10,990 お金で 人種族の味方をしたことに なってしまうからね。 206 00:13:10,990 --> 00:13:14,994 今回は 話を聞いてしまった時点で 僕の負けだよ。 207 00:13:14,994 --> 00:13:19,999 ハッ! はっ… 敗北ということは 旦那様が 王女のお婿様に!? 208 00:13:19,999 --> 00:13:22,669 ならないよ! 魔族の中には➡ 209 00:13:22,669 --> 00:13:25,838 妻を複数人持つ種族も ありますが…。 210 00:13:25,838 --> 00:13:28,508 わっ… 私は どうすれば…。 211 00:13:28,508 --> 00:13:30,677 だから 婿入りなんてしないって! 212 00:13:30,677 --> 00:13:33,513 なぜ 牙狼族が 人種族と つるんでやがる! 213 00:13:33,513 --> 00:13:37,350 何者だ? てめえら! この街の護衛だよ。 214 00:13:37,350 --> 00:13:40,853 君たちが おとなしく 引き返すというなら見逃そう。 215 00:13:40,853 --> 00:13:43,022 だけど これ以上 街の人たちに➡ 216 00:13:43,022 --> 00:13:45,858 危害を加えるつもりなら 容赦しない。 217 00:13:45,858 --> 00:13:49,195 容赦しねえだと? なめたこと 抜かしてんじゃねえぞ! 218 00:13:49,195 --> 00:13:53,199 ひ弱な人種族が! なめてるわけじゃないよ。 219 00:13:53,199 --> 00:13:56,202 お互い 労力の無駄だから 言ってるんだけどな。 220 00:13:56,202 --> 00:13:58,871 実際 あなたたち この防壁魔法を➡ 221 00:13:58,871 --> 00:14:01,674 突破できないでしょう? くっ…。 222 00:14:03,810 --> 00:14:05,812 (サイクロプス)どけ! うわっ! 223 00:14:07,814 --> 00:14:10,149 俺様が たたき割ってやる。 224 00:14:10,149 --> 00:14:12,652 あっ…。 サイクロプスですわ。 225 00:14:12,652 --> 00:14:15,822 魔王軍 随一の怪力を誇る種族で➡ 226 00:14:15,822 --> 00:14:19,158 ゴザルの弟 ユイガードの手下です。 227 00:14:19,158 --> 00:14:23,830 牙狼族か。 魔王軍四天王を 名乗っておきながら➡ 228 00:14:23,830 --> 00:14:25,998 あっけなく やられた まぬけが トップの➡ 229 00:14:25,998 --> 00:14:28,835 腰抜け種族じゃねえか。 チッ…。 230 00:14:28,835 --> 00:14:31,337 この俺様の敵じゃねえ。 231 00:14:31,337 --> 00:14:33,840 旦那様 ここは 私に➡ 232 00:14:33,840 --> 00:14:37,176 任せていただけないでしょうか? リース…。 233 00:14:37,176 --> 00:14:41,013 確かに 我が兄 フェンガリルは 敗北しましたわ。 234 00:14:41,013 --> 00:14:43,349 魔王軍の幹部の1人として➡ 235 00:14:43,349 --> 00:14:47,353 責任を問われるのは もっともでしょう。 ですが…。 236 00:14:47,353 --> 00:14:50,356 兄の敗北によって 武力を重んじる➡ 237 00:14:50,356 --> 00:14:54,193 我々 牙狼族の実力が 軽んじられるというのであれば➡ 238 00:14:54,193 --> 00:14:58,030 妹の私が 黙って 見過ごすわけにはまいりません。 239 00:14:58,030 --> 00:15:00,800 思い上がった愚か者には いま一度➡ 240 00:15:00,800 --> 00:15:03,970 力の差を 思い知らせてやりましょう。 241 00:15:03,970 --> 00:15:06,973 あまり いいとは言えないけど…。 242 00:15:06,973 --> 00:15:09,809 それが リースにとって 大事なことなら➡ 243 00:15:09,809 --> 00:15:12,645 僕が 口を挟むことではないか。 244 00:15:12,645 --> 00:15:14,814 けど 殺してはいけないよ。 245 00:15:14,814 --> 00:15:18,818 承知しておりますわ。 246 00:15:18,818 --> 00:15:21,654 ほえるしか能のねえ犬っころが…。 247 00:15:21,654 --> 00:15:25,491 おとなしく 魔法の壁に守ってもらっとけや! 248 00:15:25,491 --> 00:15:29,662 そんな大振りで 当たるわけがありませんわ! 249 00:15:29,662 --> 00:15:32,498 この! ガァー! 250 00:15:32,498 --> 00:15:34,500 うわっ! 251 00:15:37,003 --> 00:15:39,672 ぐっ… てめえこそ➡ 252 00:15:39,672 --> 00:15:43,342 この程度の軽い攻撃で 俺様を倒すつもりかよ!? 253 00:15:43,342 --> 00:15:46,179 確かに その頑丈な肉のよろい➡ 254 00:15:46,179 --> 00:15:50,516 殺さずに… というのは 少々 骨が折れますわね。 255 00:15:50,516 --> 00:15:54,687 昔の私なら とっとと始末しようと したでしょうけれど➡ 256 00:15:54,687 --> 00:15:59,358 今は 手加減というものを 覚えましたのよ。 なんだと? 257 00:15:59,358 --> 00:16:02,628 旦那様に感謝なさい! 258 00:16:02,628 --> 00:16:04,630 高度跳躍! 259 00:16:08,134 --> 00:16:11,637 磁場反転! なっ!? 260 00:16:11,637 --> 00:16:15,141 てめえと俺様の位置を 入れ替えやがったのか! 261 00:16:15,141 --> 00:16:19,045 だが こんなことで 俺様を封じられると思うな! 262 00:16:21,147 --> 00:16:24,150 磁場反転! うっ…。 263 00:16:24,150 --> 00:16:26,986 ぐはっ! 264 00:16:26,986 --> 00:16:30,156 ご自慢の筋肉が どれだけ 分厚かろうと➡ 265 00:16:30,156 --> 00:16:33,326 傷口を えぐることなら たやすくてよ? 266 00:16:33,326 --> 00:16:35,995 あっ…。 引力魔法! 267 00:16:35,995 --> 00:16:38,164 うっ… うおっ! 268 00:16:38,164 --> 00:16:40,166 はりつけ 完了。 269 00:16:40,166 --> 00:16:43,503 無理だとは思いますが まだ やりますか? 270 00:16:43,503 --> 00:16:48,007 ぐっ… 人種族みてえな こざかしい戦い方しやがって! 271 00:16:48,007 --> 00:16:50,176 その こざかしさのおかげで➡ 272 00:16:50,176 --> 00:16:52,678 あなたは まだ 命があるのですよ? 273 00:16:52,678 --> 00:16:56,682 チッ! くそが! おい てめえら 何を ぼさっと見てやがる? 274 00:16:56,682 --> 00:16:59,852 潰せ! 魔王軍の裏切り者を許すな! 275 00:16:59,852 --> 00:17:02,455 (魔族たち)やぁ~! 276 00:17:02,455 --> 00:17:04,957 そこまで! なっ…。 277 00:17:04,957 --> 00:17:06,959 うっ… 動けない! 278 00:17:06,959 --> 00:17:09,962 (うめき声) 279 00:17:09,962 --> 00:17:14,133 この数が相手でも 戦えましてよ? 旦那様。 280 00:17:14,133 --> 00:17:18,638 もう 勝負は ついている。 これ以上 戦う必要はないよ。 281 00:17:18,638 --> 00:17:21,641 リースが強いことは 僕が ちゃんと知ってるしね。 282 00:17:21,641 --> 00:17:23,976 まあ 旦那様! 283 00:17:23,976 --> 00:17:25,978 回復魔法。 284 00:17:25,978 --> 00:17:28,648 あっ…。 285 00:17:28,648 --> 00:17:31,651 おっ… 一体 なんのつもりだ! 286 00:17:31,651 --> 00:17:34,820 言っただろう? 引き返してもらいたいって。 287 00:17:34,820 --> 00:17:36,822 転移魔法で 君たち全員を➡ 288 00:17:36,822 --> 00:17:39,492 デラベザの森へ 飛ばすことはできるけど➡ 289 00:17:39,492 --> 00:17:41,994 それだと 戻ってきてしまうだろ。 290 00:17:41,994 --> 00:17:44,830 だから 自分たちの意思で 帰ってほしいんだ。 291 00:17:44,830 --> 00:17:49,502 わっ… 訳が わからない。 なんなんだ? お前は 一体…。 292 00:17:49,502 --> 00:17:53,172 僕は 魔族である彼女と仲よくなった➡ 293 00:17:53,172 --> 00:17:57,009 ただの人種族だよ。 (魔族たち)あっ…。 294 00:17:57,009 --> 00:18:00,279 君たちとも 仲よくできたら うれしいけど➡ 295 00:18:00,279 --> 00:18:04,283 どうしても 聞かないというのなら…。 296 00:18:04,283 --> 00:18:07,453 何度でも 立ちはだかろう。 297 00:18:07,453 --> 00:18:10,790 君たちが折れるまで。 298 00:18:10,790 --> 00:18:13,292 (魔族たち)あっ… ああ… うっ…。 299 00:18:15,628 --> 00:18:19,131 フゥ… なんとか 帰ってもらえたね。 300 00:18:19,131 --> 00:18:22,635 と~っても すてきでしたわ 旦那様! 301 00:18:22,635 --> 00:18:27,473 家で 見得を切る練習をしたかいが ありましたわね! 302 00:18:27,473 --> 00:18:31,310 ⦅戦いにおいて 大事なのは 圧ですわ 圧! 303 00:18:31,310 --> 00:18:34,313 相手を びびらせなければ! え~…。 304 00:18:34,313 --> 00:18:37,483 手は 腰に当てて 顎は 上に45度。 305 00:18:37,483 --> 00:18:41,487 目力だけで 退散させますわよ!⦆ 306 00:18:41,487 --> 00:18:44,824 どんな商談よりも緊張したよ。 307 00:18:44,824 --> 00:18:48,828 とはいえ 本当に よかったんですの? んっ? 308 00:18:48,828 --> 00:18:50,997 あの者たち 命令があれば➡ 309 00:18:50,997 --> 00:18:53,833 すぐに また 襲撃してきますわよ。 310 00:18:53,833 --> 00:18:56,335 もっと ギッタンギッタンに痛めつけて➡ 311 00:18:56,335 --> 00:18:58,504 刃向かう気力を そいでやったほうが➡ 312 00:18:58,504 --> 00:19:01,941 よかったのでは? リース…。 313 00:19:01,941 --> 00:19:04,276 確かに 戻ってこさせないためには➡ 314 00:19:04,276 --> 00:19:07,113 そのほうが いいのかもしれないけど➡ 315 00:19:07,113 --> 00:19:10,616 それじゃあ 人種族と魔族の間の憎しみを➡ 316 00:19:10,616 --> 00:19:12,952 いたずらに 増やしてしまうんじゃないかな。 317 00:19:12,952 --> 00:19:15,955 憎しみ… ですか? 318 00:19:15,955 --> 00:19:18,958 もし そこのお方。 (フェンリース/フリオ)んっ? 319 00:19:18,958 --> 00:19:23,796 この度は 街を救ってくださり 本当に ありがとうございます。 320 00:19:23,796 --> 00:19:28,134 しっ… しかし その狼は…。 321 00:19:28,134 --> 00:19:30,970 ご心配には及びません。 322 00:19:30,970 --> 00:19:33,472 彼女は 僕のパートナーです。 323 00:19:33,472 --> 00:19:36,142 (男性たち)あっ…。 324 00:19:36,142 --> 00:19:39,812 あっ… あの さっきは➡ 325 00:19:39,812 --> 00:19:42,314 助けてくれて ありがとう。 326 00:19:42,314 --> 00:19:46,152 (2人)フッ…。 けががなくて よかったですわ。 327 00:19:46,152 --> 00:19:50,489 僕たちは 第一王女様の依頼で ここへ来たんです。 328 00:19:50,489 --> 00:19:52,491 お礼なら 王女様に。 329 00:19:52,491 --> 00:19:56,495 第一王女様が? お~! なんと ありがたい! 330 00:19:59,665 --> 00:20:02,001 あっ…。 331 00:20:02,001 --> 00:20:04,336 ご報告 申し上げます。 332 00:20:04,336 --> 00:20:07,006 各地に 謎の冒険者が出現し➡ 333 00:20:07,006 --> 00:20:11,177 魔王軍を追い払っているとの 情報が 多数 寄せられています。 334 00:20:11,177 --> 00:20:14,180 謎の冒険者? 何者だ? 335 00:20:14,180 --> 00:20:17,349 その者は 銀色の狼を連れていて➡ 336 00:20:17,349 --> 00:20:20,519 狼のようなマスクで 顔を隠しているそうです。 337 00:20:20,519 --> 00:20:23,522 魔王軍を蹴散らすと 名乗ることもせず➡ 338 00:20:23,522 --> 00:20:26,692 そのまま 去っていくらしく…。 そのまま? 339 00:20:26,692 --> 00:20:31,030 金も何も 要求せずにか? はい。 ただ その者は➡ 340 00:20:31,030 --> 00:20:34,200 第一王女様に依頼されたと 言っているらしく➡ 341 00:20:34,200 --> 00:20:37,870 各地から 第一王女様宛てに 感謝状が届いています。 342 00:20:37,870 --> 00:20:42,541 あっ…。 まさか その冒険者とは…。 343 00:20:42,541 --> 00:20:46,712 ええ。 あのお方に違いありませんわ。 344 00:20:46,712 --> 00:20:50,883 《フリオ様が 私の願いを聞いてくださった》 345 00:20:50,883 --> 00:20:54,053 各地のクライロード軍に通達しろ。 346 00:20:54,053 --> 00:20:56,889 その狼を連れた冒険者を 見かけたら➡ 347 00:20:56,889 --> 00:21:00,159 全面的に協力するようにと。 はっ! 348 00:21:00,159 --> 00:21:03,662 《フリオ様が ここまで してくださったのです。 349 00:21:03,662 --> 00:21:07,066 今度は 私が それに報いなければ…》 350 00:21:11,670 --> 00:21:13,672 (ゴウル)ユイガードめ。 351 00:21:13,672 --> 00:21:16,675 わしの命令なしに 勝手なまねを…。 352 00:21:16,675 --> 00:21:19,011 (グレアニール)ゴウル様! んっ? 353 00:21:19,011 --> 00:21:23,682 失礼いたします。 ウリミナス様より 緊急事態との ご連絡です! 354 00:21:23,682 --> 00:21:27,520 なんだ? ユイガード様 謀反にございます! 355 00:21:27,520 --> 00:21:31,624 側近と共に 玉座の間を 占拠なさったとのこと! なっ…。 356 00:21:33,859 --> 00:21:36,529 (ユイガード)フフンよ 抜かりはないな? 357 00:21:36,529 --> 00:21:38,864 はっ! さい先のよいことに➡ 358 00:21:38,864 --> 00:21:41,867 能力値の高い人種族を 拾いました。 359 00:21:41,867 --> 00:21:46,205 ゴウル様との対決の際には 邪神の力を借りた秘術➡ 360 00:21:46,205 --> 00:21:50,543 スーパーハイブリッドの儀の魔法陣を 展開させるべきかと。 361 00:21:50,543 --> 00:21:54,380 この者たちは 邪神にささげる いけにえとなってもらいます。 362 00:21:54,380 --> 00:21:59,385 助けて~! おい 貴様ら! 許さんぞ! 363 00:21:59,385 --> 00:22:03,155 いかに 相手が ゴウル様といえど この儀式により➡ 364 00:22:03,155 --> 00:22:06,992 勝利は 確実に ユイガード様のものとなるでしょう。 365 00:22:06,992 --> 00:22:12,331 (ユイガード)さあ 早く来るがいい ゴウル。 366 00:22:12,331 --> 00:22:16,835 お前を倒せば この玉座は 俺の物だ!