1 00:00:02,002 --> 00:00:05,305 んっ… あ…。 2 00:00:05,305 --> 00:00:08,976 <え…⁉ ここは…?> 3 00:00:14,014 --> 00:00:16,984 ああ… 間違いないわ。 4 00:00:16,984 --> 00:00:20,654 あなた 摩緒と一緒にいた人ね。 5 00:00:20,654 --> 00:00:22,956 <ゆら子…⁉> 6 00:00:22,956 --> 00:00:26,994 (雨音) (幽羅子)ずっとずっと会いたかった。➡ 7 00:00:26,994 --> 00:00:30,097 摩緒が御降家から姿を消して…。 8 00:00:30,097 --> 00:00:32,866 <御降家⁉> 9 00:00:32,866 --> 00:00:36,837 九百年… 長かったわ。 10 00:00:36,837 --> 00:00:39,339 それがやっと会えた。 11 00:00:39,339 --> 00:00:45,679 <え… つまりゆら子も 平安時代から生きてるって事…?> 12 00:00:45,679 --> 00:00:48,348 あなたは… 誰なんですか? 13 00:00:51,485 --> 00:00:55,422 摩緒は紗那だけを見つめていたわ。 14 00:00:55,422 --> 00:01:00,627 摩緒が私を気にかけているのは この顔のせい…? 15 00:01:00,627 --> 00:01:04,197 そう…だと思います。 16 00:01:04,197 --> 00:01:06,133 どうして紗那さまと同じ顔…。 17 00:01:06,133 --> 00:01:09,937 これは… 私の顔よ。 18 00:01:09,937 --> 00:01:12,372 え…? 19 00:01:12,372 --> 00:01:14,841 紗那なんかじゃない。 20 00:01:14,841 --> 00:01:17,444 私は 幽羅子…。 21 00:01:19,746 --> 00:01:22,015 っ…! 22 00:01:22,015 --> 00:01:23,917 あっ…! 23 00:01:23,917 --> 00:01:25,886 (妖たちの声) 24 00:01:25,886 --> 00:01:29,122 あ… あっ…! 25 00:01:29,122 --> 00:01:36,863 ♬~ 26 00:01:36,863 --> 00:01:44,237 ♬「永い暗闇は未来の光の影でしょうか」 27 00:01:44,237 --> 00:01:51,478 ♬「取り残した想いは 僕を離れ枯れるでしょうか」 28 00:01:51,478 --> 00:01:55,349 ♬「見えないものに塞がれては」 29 00:01:55,349 --> 00:01:59,086 ♬「目の前のあなたを見失いそう」 30 00:01:59,086 --> 00:02:06,193 ♬「古い傷跡は 優しさのためにあれば良いのに」 31 00:02:06,193 --> 00:02:13,734 ♬「もつれた因果の蒔いた種は 綺麗な花になれば良いのに」 32 00:02:13,734 --> 00:02:16,203 ♬「言葉は呪い」 33 00:02:16,203 --> 00:02:25,979 ♬「縛られてそれでも この世界を変えたいんだ」 34 00:02:25,979 --> 00:02:32,052 ♬「君の言葉で上書きして」 35 00:02:32,052 --> 00:02:41,261 ♬「(祈って強く) 氷みたいに冷めた心溶かして」 36 00:02:41,261 --> 00:02:46,633 ♬「わざわざ会いたくて胸騒ぎ」 37 00:02:46,633 --> 00:02:52,205 ♬「(笑ってくれたら) 壊れるほど信じてみるよ今夜」 38 00:02:52,205 --> 00:02:57,177 ♬~ 39 00:03:04,351 --> 00:03:09,089 (妖たちの声) 40 00:03:09,089 --> 00:03:12,492 あっ…! 41 00:03:12,492 --> 00:03:15,462 私を… どうする気…? 42 00:03:15,462 --> 00:03:19,266 ねえ… 菜花さん。 43 00:03:19,266 --> 00:03:22,302 私… どう見える? 44 00:03:22,302 --> 00:03:24,805 え…⁉ 45 00:03:24,805 --> 00:03:30,510 (幽羅子) この妖たちは 御降家の呪いそのもの。 46 00:03:30,510 --> 00:03:36,316 御降家は呪禁道の流れを汲む呪いの家…。 47 00:03:36,316 --> 00:03:42,589 色々な貴族の依頼を受け 御降家の陰陽師が呪いを放つ。 48 00:03:42,589 --> 00:03:47,594 でも 相手方に仕える陰陽師が 優れていれば➡ 49 00:03:47,594 --> 00:03:52,666 呪い返しや 御降家の存在を快く思わない➡ 50 00:03:52,666 --> 00:03:56,336 表の陰陽師の呪詛が飛んでくる。 51 00:03:56,336 --> 00:04:01,007 <え…? この話 どこかで…。➡ 52 00:04:01,007 --> 00:04:02,943 そうだ…➡ 53 00:04:02,943 --> 00:04:06,813 猫鬼が紗那さまから聞いた話> 54 00:04:06,813 --> 00:04:14,488 けれど その数々の呪いは今みたいに 館の上空で消えてしまうの。 55 00:04:14,488 --> 00:04:18,859 いえ 違うわね… 見えなくなるだけ…。 56 00:04:20,727 --> 00:04:23,730 <どうして 幽羅子がこの話を…> 57 00:04:25,665 --> 00:04:29,402 私が暮らしていたのは➡ 58 00:04:29,402 --> 00:04:34,741 岩と呪符に囲まれた暗闇の中…。 59 00:04:34,741 --> 00:04:38,278 御降家に放たれた呪いはすべて➡ 60 00:04:38,278 --> 00:04:43,650 呪符の力で 館の上空でからめ取られ➡ 61 00:04:43,650 --> 00:04:46,153 私の所にやって来る。 62 00:04:50,290 --> 00:04:56,997 私の役目は その呪いを 体に取りこむ器になる事だった。 63 00:04:59,966 --> 00:05:02,803 <呪いの器…> 64 00:05:02,803 --> 00:05:06,373 なんの疑いも持たなかった。 65 00:05:06,373 --> 00:05:13,580 なにも不自由を感じなかったし その場所しか知らなかったから。 66 00:05:13,580 --> 00:05:17,817 訪ねてくるのは御降家の主だけ。 67 00:05:17,817 --> 00:05:22,088 <幽羅子の名づけ親… 摩緒のお師匠さま> 68 00:05:31,331 --> 00:05:37,103 これはな幽羅子 敵の放った呪いを呪縛して➡ 69 00:05:37,103 --> 00:05:41,374 御降家の使役神にするための真言…。 70 00:05:42,876 --> 00:05:46,413 少しだけ 辛かったのは➡ 71 00:05:46,413 --> 00:05:49,916 私の成長に合わせて少しずつ…。 72 00:05:53,820 --> 00:05:56,323 <あっ…!➡ 73 00:05:56,323 --> 00:05:58,825 刺青…⁉> 74 00:05:58,825 --> 00:06:02,662 手… だけじゃないのよ。 75 00:06:02,662 --> 00:06:05,565 足にも背中にも…。 76 00:06:05,565 --> 00:06:08,368 <ひどい…> 77 00:06:08,368 --> 00:06:11,638 何年も そんな日々が続いてーー。 78 00:06:11,638 --> 00:06:15,575 (風の音) 79 00:06:15,575 --> 00:06:19,279 (幽羅子の声)ある時 眠りからさめると…。 80 00:06:19,279 --> 00:06:21,248 (風の音) 81 00:06:21,248 --> 00:06:25,685 なぜだか 扉が開いていた。 82 00:06:25,685 --> 00:06:32,058 自分の中の妖たちが 騒ぎだしたような気がして➡ 83 00:06:32,058 --> 00:06:35,829 押し出されるように 私はーー。 84 00:06:57,017 --> 00:07:03,189 (幽羅子の声)私は生まれて初めて 外に世界がある事を知った。 85 00:07:05,825 --> 00:07:12,065 (妖たちの声) 86 00:07:12,065 --> 00:07:15,235 (幽羅子の声) 妖たちは逃げようとしていた。 87 00:07:18,204 --> 00:07:23,777 私は… なんだか逆らえなかった。 88 00:07:23,777 --> 00:07:27,213 風が気持ちよくて➡ 89 00:07:27,213 --> 00:07:31,518 月や星が あまりに綺麗で。 90 00:07:31,518 --> 00:07:46,733 ♬~ 91 00:07:46,733 --> 00:07:49,436 (幽羅子の声)その時。 92 00:07:49,436 --> 00:07:55,642 (妖たちの声) 93 00:08:00,580 --> 00:08:04,250 (幽羅子の声) どこをどう飛んだのか わからない。 94 00:08:08,188 --> 00:08:10,690 (幽羅子の声)次に気がついた時…。 95 00:08:14,327 --> 00:08:16,596 っ… う…。 96 00:08:18,865 --> 00:08:21,801 う…。 97 00:08:21,801 --> 00:08:23,870 あ…。 98 00:08:27,474 --> 00:08:30,176 は…。 99 00:08:30,176 --> 00:08:32,178 はぁ…。 100 00:08:34,047 --> 00:08:37,317 (幽羅子の声)そこで私は初めて➡ 101 00:08:37,317 --> 00:08:41,020 自分の顔を見た。 102 00:08:41,020 --> 00:08:44,290 妖に蝕まれていたけれど➡ 103 00:08:44,290 --> 00:08:49,062 その姿が 醜いのかどうかも わからなかった。 104 00:08:49,062 --> 00:08:53,767 <え…? 顔が蝕まれて…➡ 105 00:08:53,767 --> 00:08:57,637 今の顔と違うって事?> 106 00:08:57,637 --> 00:09:02,008 そして私は 摩緒と出会った。 107 00:09:06,079 --> 00:09:07,981 ⚟(近づいてくる足音) 108 00:09:07,981 --> 00:09:10,917 大丈夫…ですか? 109 00:09:10,917 --> 00:09:19,559 ♬~ 110 00:09:19,559 --> 00:09:25,432 (幽羅子の声)その時から 私の本当の悲しみが始まった。 111 00:09:32,872 --> 00:09:39,446 (幽羅子の声)摩緒は 御降家の主以外で 初めて見る外の人間だった。 112 00:09:39,446 --> 00:09:43,483 妖の群れが こちらに逃げて来たというので➡ 113 00:09:43,483 --> 00:09:46,719 様子を見て来いと命じられて…。 114 00:09:46,719 --> 00:09:50,056 もしや 妖にさらわれて ここまで…? 115 00:09:50,056 --> 00:09:52,592 っ…。 116 00:09:52,592 --> 00:09:57,030 (幽羅子の声)私は どうしていいか わからなかったけれど…。 117 00:09:57,030 --> 00:10:00,266 どこか痛い所は…。 118 00:10:00,266 --> 00:10:03,169 あっ…。 119 00:10:03,169 --> 00:10:06,039 これ… どうして…。 120 00:10:08,408 --> 00:10:11,244 …大丈夫? 121 00:10:11,244 --> 00:10:13,146 <え…?> 122 00:10:13,146 --> 00:10:16,149 ううっ! あっ! ぐ…。 123 00:10:16,149 --> 00:10:19,486 っ… 千獄太夫さま…。 124 00:10:19,486 --> 00:10:21,488 あ う…。 125 00:10:21,488 --> 00:10:26,659 ふうん… こりゃ とんでもねえ化けもんだな。 126 00:10:26,659 --> 00:10:28,595 太夫さま おわかりでしょう。 127 00:10:28,595 --> 00:10:31,498 その女子は人間…。 やかましい! 128 00:10:31,498 --> 00:10:35,502 いいか摩緒 ここで見た事は忘れろ。 129 00:10:35,502 --> 00:10:37,470 っ…。 130 00:10:42,108 --> 00:10:47,180 (幽羅子の声)それから私はーー 元の地の底に連れ戻された。 131 00:10:48,848 --> 00:10:54,921 なんという事だ。 使役神が すべて逃げ出してしまった。 132 00:10:58,525 --> 00:11:02,362 (幽羅子の声) そしてまた いつものように➡ 133 00:11:02,362 --> 00:11:06,165 呪いを受け入れる日々が始まった。 134 00:11:14,307 --> 00:11:16,409 (幽羅子の声)ただーー。 135 00:11:18,711 --> 00:11:21,681 …大丈夫? 136 00:11:21,681 --> 00:11:25,151 ま…お…。 137 00:11:25,151 --> 00:11:27,120 ま…お…。 138 00:11:28,821 --> 00:11:33,293 (幽羅子の声) あの顔とあの声が 忘れられなかった。 139 00:11:37,297 --> 00:11:44,404 やがて私は 取りこんだ呪いを使役して 「外」をのぞく事を覚えた。 140 00:11:48,441 --> 00:11:53,746 外には私のような者は ひとりもいない。 141 00:11:53,746 --> 00:11:56,449 私が他と違う事ーー。 142 00:11:58,351 --> 00:12:00,353 …大丈夫? 143 00:12:00,353 --> 00:12:04,891 (幽羅子の声) あの人の言葉の意味が わかってきた。 144 00:12:04,891 --> 00:12:11,631 あれは いたわりの言葉 優しい声だった。 145 00:12:11,631 --> 00:12:14,234 ま…お…。 146 00:12:14,234 --> 00:12:17,637 (幽羅子の声)もう一度 会いたい。 147 00:12:19,472 --> 00:12:23,743 私の願いが届いたのか 数年後ーー➡ 148 00:12:23,743 --> 00:12:27,680 摩緒が御降家にやって来た。 149 00:12:27,680 --> 00:12:32,885 ただ 私の存在を知らせる術もなく➡ 150 00:12:32,885 --> 00:12:36,322 そして私は気づいた。 151 00:12:36,322 --> 00:12:39,859 摩緒の見つめる先には いつもーー。 152 00:12:39,859 --> 00:12:42,662 ⚟(紗那)灰丸 待って。 ⚟(足音) 153 00:12:46,065 --> 00:12:50,303 (幽羅子の声) 紗那がいる事に。 ふふっ。 ねう~。 154 00:12:50,303 --> 00:12:58,945 ♬~ 155 00:12:58,945 --> 00:13:01,848 まお…。 156 00:13:01,848 --> 00:13:04,717 <私はここにいる> 157 00:13:08,921 --> 00:13:11,524 それでも…➡ 158 00:13:11,524 --> 00:13:17,330 摩緒がいたから私は… 生きていられた。 159 00:13:17,330 --> 00:13:22,735 <やっと会えた摩緒が 紗那さまを好きになったのに…?➡ 160 00:13:22,735 --> 00:13:25,505 辛すぎる…> 161 00:13:25,505 --> 00:13:29,876 あの… どうして私に こんな話を…? 162 00:13:34,147 --> 00:13:40,620 そうね… 私は今 不知火の側にいるけれど➡ 163 00:13:40,620 --> 00:13:44,123 摩緒を傷つける理由がないの。 164 00:13:44,123 --> 00:13:47,427 それを知っておいてほしかった。 165 00:13:47,427 --> 00:13:50,163 <私に…?> 166 00:13:50,163 --> 00:13:52,532 ⚟(扉を叩く音) ⚟菜花! 167 00:13:52,532 --> 00:13:55,535 あ あっ! 168 00:13:55,535 --> 00:13:57,503 <摩緒?> 169 00:14:02,241 --> 00:14:04,210 <結界?> 170 00:14:07,647 --> 00:14:11,451 摩緒が来たのね。 あなたを捜して…。 171 00:14:14,454 --> 00:14:17,356 あ…。行きなさい。 え…? 172 00:14:17,356 --> 00:14:19,425 (斬撃音) 173 00:14:22,929 --> 00:14:24,864 摩緒…。 174 00:14:24,864 --> 00:14:27,433 菜花… 無事か。 175 00:14:27,433 --> 00:14:29,602 うん… あ…! 176 00:14:31,838 --> 00:14:35,041 <幽羅子…? いない…> 177 00:14:35,041 --> 00:14:38,511 この邪気… 菜花! 178 00:14:38,511 --> 00:14:40,980 幽羅子と会ってた。 なっ…。 179 00:14:40,980 --> 00:14:42,915 なにかされたのか⁉ 180 00:14:42,915 --> 00:14:46,786 なにも… 話を聞いただけ…。 181 00:14:46,786 --> 00:14:48,755 帰ろう…。 182 00:14:54,827 --> 00:14:57,430 あっ…! くっ… く…。 183 00:14:57,430 --> 00:14:59,699 く… く…! 184 00:14:59,699 --> 00:15:04,170 かがり…? ああ 針を抜いてやらないと。 185 00:15:04,170 --> 00:15:07,039 く…。 186 00:15:07,039 --> 00:15:09,108 はっ…。 187 00:15:09,108 --> 00:15:12,678 案内ありがとう。 もう動けるよ。 188 00:15:12,678 --> 00:15:16,916 っ…! 覚えてらっしゃい! 今度会った時は…。 189 00:15:16,916 --> 00:15:22,054 ああ… でも 次に傀儡の針を使う時は気をつけろ。 190 00:15:22,054 --> 00:15:24,590 っ…! 191 00:15:24,590 --> 00:15:26,559 あ…。 192 00:15:29,061 --> 00:15:31,931 菜花さん 無事でよかったです。 193 00:15:31,931 --> 00:15:34,534 うん…。 194 00:15:34,534 --> 00:15:37,570 <摩緒が助けに来てくれて…➡ 195 00:15:37,570 --> 00:15:40,873 泣きたいくらい嬉しかったけど…> 196 00:15:40,873 --> 00:15:46,245 摩緒がいたから私は… 生きていられた。 197 00:15:46,245 --> 00:15:52,084 <幽羅子の想いに比べたら 私なんか…。➡ 198 00:15:52,084 --> 00:15:56,088 私… 摩緒のそばにいていいのかな> 199 00:15:57,890 --> 00:16:00,660 <どうしたんだ 菜花…> 200 00:16:07,400 --> 00:16:10,303 <幽羅子は ずっと…➡ 201 00:16:10,303 --> 00:16:14,740 御降家に集まる呪いの器にされて➡ 202 00:16:14,740 --> 00:16:19,245 摩緒に生まれて初めて 優しい言葉をかけられて> 203 00:16:19,245 --> 00:16:21,981 …大丈夫? 204 00:16:21,981 --> 00:16:27,186 <九百年も摩緒を想い続けて…➡ 205 00:16:27,186 --> 00:16:32,792 時間の長さも なんというか 深さも重さも➡ 206 00:16:32,792 --> 00:16:35,461 負けてる。➡ 207 00:16:35,461 --> 00:16:40,266 摩緒と私は 猫鬼に呪われた者同士だけど> 208 00:16:43,002 --> 00:16:48,274 <もう これ以上 好きになっちゃいけないのかもーー> 209 00:16:55,248 --> 00:16:58,150 あ お帰りなさい 菜花さん。 210 00:16:58,150 --> 00:17:00,086 じゃ 行こうか。 211 00:17:00,086 --> 00:17:02,355 え… どこに。 212 00:17:05,524 --> 00:17:08,027 <あ… そういえば➡ 213 00:17:08,027 --> 00:17:13,232 色々ありすぎて まだ入学祝してもらってなかった。➡ 214 00:17:13,232 --> 00:17:16,168 もしかして これから…?➡ 215 00:17:16,168 --> 00:17:21,007 いやいやいや なんか今は心苦しいよ> 216 00:17:21,007 --> 00:17:22,942 ん…。 217 00:17:22,942 --> 00:17:25,278 (華紋)ふうん。 218 00:17:25,278 --> 00:17:28,014  おかしな事になってきたね。 219 00:17:28,014 --> 00:17:32,818 敵のはずの幽羅子が 摩緒を熱烈に慕っているって。 220 00:17:32,818 --> 00:17:36,222 <ああ… 報告会か> 221 00:17:36,222 --> 00:17:38,791 どんな気分だい 摩緒。 222 00:17:38,791 --> 00:17:42,695 っ! どんな…と言われても。 223 00:17:42,695 --> 00:17:48,334 菜花に聞くまで 正直その事は忘れていました。 224 00:17:48,334 --> 00:17:52,738 確かに その女子は 顔の半分が邪気に蝕まれ➡ 225 00:17:52,738 --> 00:17:57,009 体には呪術的な刺青が刻まれていて➡ 226 00:17:57,009 --> 00:18:02,181 なにか 大変な役目を 負わされているのだとーー。 227 00:18:02,181 --> 00:18:06,886 ただ それから二度と会う事はなかったし➡ 228 00:18:06,886 --> 00:18:11,824 ましてや幽羅子とは まったく結びつかなかった。 229 00:18:11,824 --> 00:18:14,961 <忘れられてたんだ…> 230 00:18:14,961 --> 00:18:18,798 それ… なんか かわいそうじゃない? 231 00:18:18,798 --> 00:18:23,302 境遇を聞けば 私だって胸は痛むよ。 232 00:18:23,302 --> 00:18:25,938 …だよね。 233 00:18:25,938 --> 00:18:28,274 そこでだ 菜花くん。 234 00:18:28,274 --> 00:18:30,576 え… はい。 235 00:18:30,576 --> 00:18:33,980 ここからが大切な話。 236 00:18:33,980 --> 00:18:37,817 どうして幽羅子は 紗那さまと同じ顔をしてるんだい? 237 00:18:37,817 --> 00:18:41,120 え… 聞いてません。 238 00:18:41,120 --> 00:18:43,789 では不知火の側にいる理由は? 239 00:18:43,789 --> 00:18:47,693 <あれ…?> それも… 聞いてません。 240 00:18:47,693 --> 00:18:49,595 ふうん…。 241 00:18:49,595 --> 00:18:55,201 わざわざ菜花くんを呼びよせて 幽羅子は なにがしたかったのかねえ。 242 00:18:55,201 --> 00:19:01,374 それは… 幽羅子は摩緒の敵じゃない… みたいな? 243 00:19:01,374 --> 00:19:05,745 菜花 本当に話をしただけなのか? 244 00:19:05,745 --> 00:19:07,680 うん…。 245 00:19:07,680 --> 00:19:10,449 摩緒さまは心配しておられます。 246 00:19:10,449 --> 00:19:14,887 解放されてから 菜花さんの元気がないと。 え…。 247 00:19:14,887 --> 00:19:20,593 だって… あんな話聞いたら… なんか…。 248 00:19:22,561 --> 00:19:26,198 よしっ 菜花くん 庭でも散歩しよう。 249 00:19:26,198 --> 00:19:29,802 はあ? 華紋さま? 250 00:19:29,802 --> 00:19:32,705 摩緒は待ってろ。 邪魔だ。 251 00:19:32,705 --> 00:19:34,707 あ…。 252 00:19:37,943 --> 00:19:40,813 あの…。 253 00:19:40,813 --> 00:19:44,183 一応確認しておくけど➡ 254 00:19:44,183 --> 00:19:48,921 菜花くん きみ 摩緒の事好きだよね? 255 00:19:48,921 --> 00:19:50,856 え…。 256 00:19:50,856 --> 00:19:53,392 やだ。 なんですか急に。 やだっ。 うっ。 あっ。 あっ。 257 00:19:53,392 --> 00:19:57,096 やだっやだっ もう ほんと へんたい。 いや… くっ 摩緒には 言わないから。 258 00:19:57,096 --> 00:19:59,899 もうっ やめてくださいっ。 い 痛いよ。 うっ。 259 00:19:59,899 --> 00:20:02,334 つまりね菜花くん➡ 260 00:20:02,334 --> 00:20:04,870 きみは幽羅子に呪われたんだ。 261 00:20:04,870 --> 00:20:07,206 え…? 262 00:20:07,206 --> 00:20:10,743 幽羅子の身の上話はウソではないと思う。 263 00:20:10,743 --> 00:20:16,148 御降家は そういう事があっても おかしくない場所だった。 264 00:20:16,148 --> 00:20:20,119 結果 きみの心に刻まれたのは➡ 265 00:20:20,119 --> 00:20:26,192 過酷な境遇の中で 摩緒だけを恋い慕う憐れな女の姿だ。 266 00:20:28,094 --> 00:20:31,664 それできみは まんまと打ちのめされた。 267 00:20:31,664 --> 00:20:33,599 だろ? 268 00:20:33,599 --> 00:20:37,870 は はい…。 でも…➡ 269 00:20:37,870 --> 00:20:43,309 それが呪い? 摩緒の側にいるきみが邪魔だったんだろ。 270 00:20:43,309 --> 00:20:47,113 だからといって きみを傷つけたり殺したりしたら➡ 271 00:20:47,113 --> 00:20:49,648 摩緒は幽羅子を許さないだろう。 272 00:20:49,648 --> 00:20:51,984 <そ… そうか…。➡ 273 00:20:51,984 --> 00:20:57,223 あの時 幽羅子は私を 殺そうと思えば殺せたのに…> 274 00:20:57,223 --> 00:21:02,728 (華紋)だから「話す」事で きみの心に楔を打ちこんだ。 275 00:21:02,728 --> 00:21:07,466 そもそも言葉… 言霊と言ってもいいが➡ 276 00:21:07,466 --> 00:21:09,969 言葉は 呪いなんだ。 277 00:21:11,771 --> 00:21:15,608 言葉は… 呪い…。 278 00:21:15,608 --> 00:21:22,014 そう。 言葉にして相手に知らしめる事で 心を呪縛する。 279 00:21:22,014 --> 00:21:24,817 <た… 確かに…> 280 00:21:24,817 --> 00:21:30,990 あ あの… それで 私はどうすれば…。 281 00:21:30,990 --> 00:21:34,260 カラクリがわかったんだから 気にしない事。 282 00:21:34,260 --> 00:21:36,629 え⁉ それだけ⁉ 283 00:21:36,629 --> 00:21:39,198 気の持ちようだよ 菜花くん。 284 00:21:43,402 --> 00:21:45,404 はあ…。 285 00:21:47,206 --> 00:21:49,275 一応 祓っといたけどね。 286 00:21:52,845 --> 00:21:55,681 菜花。 ん…? 287 00:21:55,681 --> 00:21:59,185 華紋さまと なにを話していたんだ? 288 00:21:59,185 --> 00:22:02,188 いや…。 私に言えない事か? 289 00:22:04,023 --> 00:22:07,860 菜花くん きみ 摩緒の事好きだよね? 290 00:22:07,860 --> 00:22:10,296 <言えるかーっ> 291 00:22:10,296 --> 00:22:15,067 もー ほっといてよ。 私の気持ちの問題なんだから。 292 00:22:15,067 --> 00:22:18,938 心配するなと言う方が… 無理だろう。 293 00:22:18,938 --> 00:22:20,940 え…。 294 00:22:20,940 --> 00:22:26,111 まあ… 私は菜花が元気になれば それでいいんだが…。 295 00:22:26,111 --> 00:22:29,048 あ…。 296 00:22:29,048 --> 00:22:31,283 <ダメだ 嬉しい> 297 00:22:31,283 --> 00:22:36,121 あ。 菜花 すっかり忘れていたが…。 298 00:22:36,121 --> 00:22:38,157 ん…。 299 00:22:38,157 --> 00:22:43,429 ♬~ 300 00:22:43,429 --> 00:22:48,734 入学祝 本当に忘れてたんだ。 嬉しいけど…。 301 00:22:48,734 --> 00:22:52,504 うん。 機嫌をなおしなさい。 302 00:22:52,504 --> 00:22:54,506 いただきまーす。 303 00:22:56,909 --> 00:23:00,613 んっ… おいしい! ふふ…。 304 00:23:00,613 --> 00:23:03,382 あ~ん。 よかった…。ん~…。 305 00:23:05,384 --> 00:23:08,454 <幽羅子の話は忘れられないけど> 306 00:23:11,190 --> 00:23:14,893 ふーっ… ふーっ…。 <やっぱり 私は…> 307 00:23:14,893 --> 00:23:18,297 ふーっ ふーっ。はむっ。 ん~。 ふふっ。 308 00:23:18,297 --> 00:23:22,167 ふーっ はぁー…。 摩緒さま。 みつ豆の方が良かったのでは。 309 00:23:22,167 --> 00:23:25,437 ふー… ふー…。 310 00:23:25,437 --> 00:23:42,321 ♬~ 311 00:23:42,321 --> 00:23:53,832 ♬「瞑った目 その裏 浮かんだ藍の色が」 312 00:23:53,832 --> 00:23:59,672 ♬「束の間を照らしては」 313 00:23:59,672 --> 00:24:05,210 ♬「微笑みを連れてくるの」 314 00:24:05,210 --> 00:24:10,716 ♬「光は残像」 315 00:24:10,716 --> 00:24:19,391 ♬「けれど幽かな 望みがよすがとなって」 316 00:24:19,391 --> 00:24:31,036 ♬「ひたむきに想う程 胸に溶け残る熱が」 317 00:24:31,036 --> 00:24:37,276 ♬「昇っては揺蕩うように」 318 00:24:37,276 --> 00:24:41,480 ♬「私の余白に沁み入れば」 319 00:24:41,480 --> 00:24:53,292 ♬「もう戻れない 嗚呼」