1 00:00:02,002 --> 00:00:05,806 土門先生ですね。 うん? 2 00:00:08,275 --> 00:00:14,481 いや あなたの土の施術 元は 誰かに教わったものではないのか。 3 00:00:14,481 --> 00:00:18,485 きみ なにか知っているのか? 4 00:00:18,485 --> 00:00:22,222 あの人を。 (菜花)<あの人?> 5 00:00:22,222 --> 00:00:25,158 (土門)知っているのか? 6 00:00:25,158 --> 00:00:32,100 ♬~ 7 00:00:32,100 --> 00:00:40,440 ♬「永い暗闇は未来の光の影でしょうか」 8 00:00:40,440 --> 00:00:47,614 ♬「取り残した想いは 僕を離れ枯れるでしょうか」 9 00:00:47,614 --> 00:00:51,451 ♬「見えないものに塞がれては」 10 00:00:51,451 --> 00:00:55,289 ♬「目の前のあなたを見失いそう」 11 00:00:55,289 --> 00:01:02,396 ♬「古い傷跡は 優しさのためにあれば良いのに」 12 00:01:02,396 --> 00:01:10,070 ♬「もつれた因果の蒔いた種は 綺麗な花になれば良いのに」 13 00:01:10,070 --> 00:01:12,506 ♬「言葉は呪い」 14 00:01:12,506 --> 00:01:22,516 ♬「縛られてそれでも この世界を変えたいんだ」 15 00:01:22,516 --> 00:01:27,921 ♬「君の言葉で上書きして」 16 00:01:27,921 --> 00:01:37,464 ♬「(祈って強く) 氷みたいに冷めた心溶かして」 17 00:01:37,464 --> 00:01:42,302 ♬「わざわざ会いたくて胸騒ぎ」 18 00:01:42,302 --> 00:01:48,442 ♬「(笑ってくれたら) 壊れるほど信じてみるよ今夜」 19 00:01:48,442 --> 00:01:53,213 ♬~ 20 00:02:01,121 --> 00:02:07,227 (八重)あな た。 八重。 21 00:02:07,227 --> 00:02:09,496 っ…⁉ (菜花 乙弥)っ…。 22 00:02:09,496 --> 00:02:14,334 (土門)ああ 寝ていなさい。 大丈夫だからね。 23 00:02:14,334 --> 00:02:17,170 その女は? 24 00:02:17,170 --> 00:02:21,341 妻です。 長いこと 具合が悪くてね。 25 00:02:21,341 --> 00:02:24,978 <妻って ずいぶん若い> 26 00:02:24,978 --> 00:02:28,448 診せてください。 私は陰陽師だ。 27 00:02:28,448 --> 00:02:30,817 あぁ! 28 00:02:33,720 --> 00:02:38,191 (土門)30年ほど前のこと➡ 29 00:02:38,191 --> 00:02:44,431 その頃 私は 医者を目指して勉強をしていた。➡ 30 00:02:44,431 --> 00:02:49,069 妻の八重は 私の学費の助けになるようにと➡ 31 00:02:49,069 --> 00:02:52,439 働いて支えてくれていた。➡ 32 00:02:52,439 --> 00:02:56,276 その働いていた酒場に タチの悪い客がいて➡ 33 00:02:56,276 --> 00:02:59,179 八重にひどく執着して。 34 00:02:59,179 --> 00:03:02,382 <え… ストーカーみたいな?> 35 00:03:02,382 --> 00:03:05,285  回想 土門さん 大変だ 八重ちゃんが! 36 00:03:05,285 --> 00:03:09,489 はぁ はぁ はぁ… 八重 八重。 37 00:03:09,489 --> 00:03:13,960 (土門の声) 待ち伏せしていた客に襲われたんだ。➡ 38 00:03:13,960 --> 00:03:18,198 もう私には どうすることも…。➡ 39 00:03:18,198 --> 00:03:20,267 その時 あの人が。 40 00:03:23,703 --> 00:03:26,606 お気の毒に。 41 00:03:26,606 --> 00:03:31,578 (土門の声)八重の傷に 練った土のようなものを塗り固め➡ 42 00:03:31,578 --> 00:03:38,518 数日後 八重は何事もなかったかのように 回復した。➡ 43 00:03:38,518 --> 00:03:41,855 これは陰陽術だと。➡ 44 00:03:41,855 --> 00:03:44,858 具合が悪くなったら塗るようにと➡ 45 00:03:44,858 --> 00:03:48,995 土の薬を置いて あの人は去った。➡ 46 00:03:48,995 --> 00:03:52,833 土の選び方 練り方も教わったんだが➡ 47 00:03:52,833 --> 00:03:56,036 なかなかうまくできなくてね。 48 00:03:56,036 --> 00:03:58,338 自分で練った土の効き目を➡ 49 00:03:58,338 --> 00:04:01,041 患者に使って試していたんですね? 50 00:04:01,041 --> 00:04:06,413 ああ…。 ここ数年 八重の具合が悪くてね。 51 00:04:12,786 --> 00:04:17,491 患者達に使った土も 最初は元気になるんだが➡ 52 00:04:17,491 --> 00:04:20,393 何日か経つとどうもね。 53 00:04:20,393 --> 00:04:22,729 <この人…> 54 00:04:22,729 --> 00:04:25,532 あなたが土薬を塗った患者達が➡ 55 00:04:25,532 --> 00:04:28,935 何人も行方不明になっていると聞いた。 56 00:04:28,935 --> 00:04:32,639 おそらく どこかで土に喰われ➡ 57 00:04:32,639 --> 00:04:34,708 誰にも気づかれぬまま。 58 00:04:34,708 --> 00:04:37,310 あまりにも罪深い。 59 00:04:37,310 --> 00:04:40,213 誰があなたに こんな術を。 60 00:04:40,213 --> 00:04:42,716 ⚟固い事 言うなって。➡ 61 00:04:42,716 --> 00:04:47,554 愛しい妻を救うためにやむにやまれず だろ? 62 00:04:47,554 --> 00:04:52,225 摩緒 あんた 昔っから融通がきかなかったからね。 63 00:04:52,225 --> 00:04:54,895 え…⁉ <女の人⁉> 64 00:05:01,268 --> 00:05:05,238 この符蝶 バラまいたの あんただろ? 摩緒。 65 00:05:05,238 --> 00:05:08,041 <知り合い?> 66 00:05:08,041 --> 00:05:11,478 あ あ… あなただ。 (菜花 摩緒)っ…。 67 00:05:11,478 --> 00:05:15,949 あの時 私に土薬をくれた…。 68 00:05:15,949 --> 00:05:18,618 お願いだ。 新しい薬を➡ 69 00:05:18,618 --> 00:05:22,589 妻の具合が良くなくて… お願いだ。 70 00:05:22,589 --> 00:05:25,458 うん 診てみよう。 71 00:05:34,968 --> 00:05:39,272 ああ… これは… 死んでるね。 72 00:05:39,272 --> 00:05:43,276 八重。 もう何年も前に。 73 00:05:43,276 --> 00:05:45,412 え…? 74 00:05:45,412 --> 00:05:47,347 <やっぱり> え? 75 00:05:47,347 --> 00:05:52,419 八重 そんな 八重…。 76 00:05:54,120 --> 00:05:57,991 旦那さんのために頑張ってたんだね。 77 00:05:57,991 --> 00:06:00,160 いじらしい。 78 00:06:07,467 --> 00:06:09,402 (首が落ちる音) 79 00:06:09,402 --> 00:06:12,005 あっ!っ…! 八重➡ 80 00:06:12,005 --> 00:06:16,843 八重 八重 八重! 81 00:06:16,843 --> 00:06:21,281 八重… 八重ぇぇぇぇ! 82 00:06:21,281 --> 00:06:25,719 うううううう…。 83 00:06:25,719 --> 00:06:28,221 行こうか? 摩緒。 84 00:06:28,221 --> 00:06:31,892 もう何もしてやれない。 85 00:06:36,496 --> 00:06:38,465 夏野さま。 86 00:06:44,237 --> 00:06:48,208 <やっぱり この人も御降家の?> 87 00:06:50,176 --> 00:06:53,313 どうして あんな事を? 88 00:06:53,313 --> 00:06:56,216 首を落とした事? 89 00:06:56,216 --> 00:06:59,185 あの男に土薬を与えた事です。 90 00:06:59,185 --> 00:07:05,292 言ったろ? 愛しい妻を思う夫の心に やむにやまれずだ。 91 00:07:05,292 --> 00:07:09,863 そのせいで 彼は不完全な薬を患者に使い➡ 92 00:07:09,863 --> 00:07:12,132 罪を重ねた。 93 00:07:16,670 --> 00:07:21,141 あの土門先生  これから どうなるんだろう。 94 00:07:21,141 --> 00:07:25,578 奥さんの首の土に触れていたからねえ。 95 00:07:25,578 --> 00:07:28,014 おそらく一緒に。 96 00:07:28,014 --> 00:07:34,287 (老人)土門先生 ちょっと腹が痛くて…。➡ 97 00:07:34,287 --> 00:07:39,359 土門先生? お留守かな…。 98 00:07:46,232 --> 00:07:48,268  回想 (大五)摩緒 来てみろ。 99 00:07:48,268 --> 00:07:51,071 すごい術が見られるぞ。 100 00:07:51,071 --> 00:07:53,306 大五さま。 101 00:07:53,306 --> 00:07:56,209 (夏野)足が折れてるね…。➡ 102 00:07:56,209 --> 00:07:58,845 かわいそうに。 103 00:07:58,845 --> 00:08:00,780 薬 塗ってやるよ。 104 00:08:00,780 --> 00:08:13,159 ♬~ 105 00:08:13,159 --> 00:08:16,329 さ 立ってみな。 106 00:08:20,500 --> 00:08:22,569 っ…! 107 00:08:24,304 --> 00:08:26,673 すごい…。 108 00:08:26,673 --> 00:08:31,211 夏野の土薬は どんなケガでも治せるんだ。 109 00:08:31,211 --> 00:08:33,146 夏野 さま。 110 00:08:33,146 --> 00:08:37,417 あんたが摩緒? 大五の弟分っていう。 111 00:08:39,686 --> 00:08:42,422 本当に すごい術ですね。 112 00:08:42,422 --> 00:08:45,325 お師匠さまには どやされてるけどね。 113 00:08:45,325 --> 00:08:50,029 薬ばかりじゃなく ちゃんと毒も作れってさ。 114 00:08:50,029 --> 00:08:52,332 知ったこっちゃないけどね。 115 00:08:52,332 --> 00:08:56,202 そんなこと 言ってると またどやされるぞ。 116 00:08:56,202 --> 00:09:00,073 <土の術者達は 御降家の館の中でも➡ 117 00:09:00,073 --> 00:09:02,542 実力者揃いだった。➡ 118 00:09:02,542 --> 00:09:07,113 中でも 大五さまと並んで夏野さまは> 119 00:09:07,113 --> 00:09:13,686 夏野さま あなたが五色堂に呼ばれたのですね。 120 00:09:13,686 --> 00:09:18,358 ああ 呼ばれたね。 っ…! 121 00:09:18,358 --> 00:09:21,561 大五が選ばれたと思ってた? 122 00:09:21,561 --> 00:09:25,231 まあ あいつも普通に修行だけしてりゃ➡ 123 00:09:25,231 --> 00:09:28,601 私よりも優れていたのにさ。 124 00:09:28,601 --> 00:09:30,970 ん…? 125 00:09:30,970 --> 00:09:33,740 夏野さまも気づいていたのですか? 126 00:09:36,476 --> 00:09:39,078  回想 (紗那)待って。 ん…? 127 00:09:39,078 --> 00:09:42,115 (紗那)まだ行かないで。 128 00:09:42,115 --> 00:09:44,083 <紗那さま> 129 00:09:47,387 --> 00:09:49,656 っ…⁉ 130 00:09:58,498 --> 00:10:02,368 大五は不思議な目の色をしている。 131 00:10:02,368 --> 00:10:05,638 きれいだわ。 132 00:10:05,638 --> 00:10:08,208 紗那さま。 133 00:10:08,208 --> 00:10:10,143 え。 134 00:10:10,143 --> 00:10:13,413 <紗那さまの想い人って…> 135 00:10:13,413 --> 00:10:16,216 二人は人目を忍んで漨っていたけど➡ 136 00:10:16,216 --> 00:10:21,187 館の者 何人かは気づいていたよね。➡ 137 00:10:21,187 --> 00:10:24,090 大五の実力をねたむ弟子に知られて➡ 138 00:10:24,090 --> 00:10:27,894 お師匠さまの耳に入ろうものなら…。 139 00:10:27,894 --> 00:10:32,966 摩緒 あんたも あの頃 紗那さまの事 好きだったんでしょ。 140 00:10:32,966 --> 00:10:34,901 あっ…! 141 00:10:34,901 --> 00:10:38,538 もしかして あんたがお師匠さまに? 142 00:10:38,538 --> 00:10:42,442 そっ そんなわけない! わたしにとって大五さまは➡ 143 00:10:42,442 --> 00:10:45,111 大切な方だった。 144 00:10:45,111 --> 00:10:48,314 もしも 何事もなく➡ 145 00:10:48,314 --> 00:10:51,251 紗那さまと大五さまが一緒になれたなら➡ 146 00:10:51,251 --> 00:10:56,189 これ以上の喜びはない と思っていました。 147 00:10:56,189 --> 00:10:59,292 あんたは そういうやつだったね。 148 00:10:59,292 --> 00:11:01,227 信じておくよ。 149 00:11:01,227 --> 00:11:03,196 じゃ もう行くよ。 150 00:11:05,431 --> 00:11:12,205 ねえ… あの夏野って女が 五色堂に呼ばれて大五さまは? 151 00:11:12,205 --> 00:11:16,075 兄弟子達が五色堂に呼ばれた後➡ 152 00:11:16,075 --> 00:11:18,411 実力者と目された兄弟子達が➡ 153 00:11:18,411 --> 00:11:22,182 立て続けに怪死したと 話したことがあったろう? 154 00:11:22,182 --> 00:11:24,117 うん。 155 00:11:24,117 --> 00:11:27,987 その最初の犠牲者が➡ 156 00:11:27,987 --> 00:11:31,224 大五さまだったんだ。 ええ⁉ 157 00:11:31,224 --> 00:11:35,562  回想 (紗那)秘伝書のすべてを 受け継ぐという事は➡ 158 00:11:35,562 --> 00:11:40,133 摩緒が私の夫になるという事ね。➡ 159 00:11:40,133 --> 00:11:44,837 私は父に 従います。 160 00:11:44,837 --> 00:11:51,277 (摩緒の声)でも紗那さまは 大五さまを。 161 00:11:51,277 --> 00:11:53,680 (兄弟子)なんで 摩緒が。 162 00:11:53,680 --> 00:11:55,648 (兄弟子)捨童子の家の者風情が。 163 00:11:55,648 --> 00:11:58,051 (兄弟子)ふさわしくない。 164 00:11:58,051 --> 00:12:01,788 <他の兄弟子に なにを言われても耐えられたが➡ 165 00:12:01,788 --> 00:12:07,093 大五さまは 私をどう思っているのだろうか。➡ 166 00:12:07,093 --> 00:12:11,297 捨童子の家で幼い頃を共に暮らし➡ 167 00:12:11,297 --> 00:12:16,069 やがて 大五さまは 望んでいた御降家に入り➡ 168 00:12:16,069 --> 00:12:21,307 その大五さまの引き立てで 私も御降家に呼んでもらい➡ 169 00:12:21,307 --> 00:12:26,145 それなのに大五さまを差し置いて> 170 00:12:26,145 --> 00:12:31,117 ああ…。 摩緒 おまえを呼ばなければよかったと➡ 171 00:12:31,117 --> 00:12:34,554 おれは後悔している。 172 00:12:34,554 --> 00:12:36,522 <やっぱり> 173 00:12:36,522 --> 00:12:42,195 大五さま 私は 御降家から身を引こうかと。 174 00:12:44,731 --> 00:12:47,467 すまなかった。 え…? 175 00:12:47,467 --> 00:12:56,175 昔 おれは おまえに御降家は 極楽みたいなところだと教えたな。 176 00:12:56,175 --> 00:13:00,913 逆だ。 この家は。 177 00:13:00,913 --> 00:13:03,883 (摩緒の声)次の朝 大五さまは➡ 178 00:13:03,883 --> 00:13:08,621 館の庭で事切れていた。 179 00:13:08,621 --> 00:13:11,157 (兄弟子)足元に掘り返した跡が。 180 00:13:11,157 --> 00:13:14,060 (兄弟子)蠱物が埋めてあったのか…? 181 00:13:14,060 --> 00:13:17,630 (兄弟子)それを知らずに踏んで? (兄弟子)呪殺? 182 00:13:17,630 --> 00:13:21,234 はぁ はぁ はぁ はぁ はぁ…。 183 00:13:21,234 --> 00:13:24,137 大五さま!! 184 00:13:24,137 --> 00:13:27,307 大五!! 185 00:13:29,642 --> 00:13:31,711 どうして。 186 00:13:39,919 --> 00:13:41,854 <百火さま?> 187 00:13:41,854 --> 00:13:44,757 (摩緒の声) 私は知らなかった。➡ 188 00:13:44,757 --> 00:13:47,060 私が後継者に選ばれた後➡ 189 00:13:47,060 --> 00:13:51,731 何人かの兄弟子が 五色堂に呼ばれたことを。 190 00:13:51,731 --> 00:13:55,101 生贄の摩緒を呪い殺し➡ 191 00:13:55,101 --> 00:14:00,073 最後に生きていた者が真の後継者だ。 192 00:14:11,250 --> 00:14:14,287 <紗那さま> 193 00:14:14,287 --> 00:14:16,622 (摩緒の声)初めて見る表情だった。➡ 194 00:14:16,622 --> 00:14:22,128 そして 大五さまの死を皮切りに。➡ 195 00:14:22,128 --> 00:14:27,433 木火土金水 それぞれの実力者と目された 兄弟子達が➡ 196 00:14:27,433 --> 00:14:30,403 相次いで不審な死を遂げた。 197 00:14:32,371 --> 00:14:37,643 あの夏野って女が 五色堂に呼ばれていたってことは…。 198 00:14:37,643 --> 00:14:40,546 ああ。 今にして思えば➡ 199 00:14:40,546 --> 00:14:45,485 大五さまは間違って呪殺されたのだろう。 200 00:14:45,485 --> 00:14:48,388 <五色堂に呼ばれた誰かに> 201 00:14:48,388 --> 00:14:54,093 <そっか。 なんか やりきれない> 202 00:14:54,093 --> 00:14:58,765 あの なぐさめたりとか➡ 203 00:14:58,765 --> 00:15:02,235 一緒に泣いたりとかしたの? 204 00:15:02,235 --> 00:15:06,506 なにも できなかった。 205 00:15:08,374 --> 00:15:10,309 辛いね。 206 00:15:10,309 --> 00:15:12,979 昔のことだよ。 207 00:15:12,979 --> 00:15:17,483 でも 今でも紗那さまの事 好きなんでしょ? 208 00:15:17,483 --> 00:15:19,418 え…? 209 00:15:19,418 --> 00:15:21,354 だから あのゆら子って女に➡ 210 00:15:21,354 --> 00:15:23,322 こだわってるんでしょ。 211 00:15:27,794 --> 00:15:30,530 <わからなくなってきた。➡ 212 00:15:30,530 --> 00:15:33,733 優しくて穢れのない女が➡ 213 00:15:33,733 --> 00:15:36,669 黒い呪いを吐いて➡ 214 00:15:36,669 --> 00:15:39,839 愛した大五を呪殺されて> 215 00:15:39,839 --> 00:15:45,011  回想  紗那は死んだ。 心臓をつかみ出されて。 216 00:15:45,011 --> 00:15:49,615 <でも同じ姿で摩緒の前に現れて> 217 00:15:49,615 --> 00:15:51,617  回想 どけ。 218 00:15:51,617 --> 00:15:55,421 <最初はイメージがつながらなかったけど> 219 00:15:55,421 --> 00:16:00,126 菜花 私は知りたいだけだ。 220 00:16:00,126 --> 00:16:02,795 なぜ 紗那さまが生きて➡ 221 00:16:02,795 --> 00:16:05,698 不知火の手先になっているのかを。 222 00:16:05,698 --> 00:16:08,568 それだけ? 223 00:16:08,568 --> 00:16:12,038 救えるものなら 救いたい。 224 00:16:12,038 --> 00:16:15,007 それから どうするの? え? 225 00:16:15,007 --> 00:16:18,578 つきあいたいとか 思ってんの? 226 00:16:18,578 --> 00:16:23,049 いや… おまえ いったい なにを言っているんだ? 227 00:16:25,351 --> 00:16:32,124 (カモメの鳴き声) 228 00:16:32,124 --> 00:16:34,160 (華紋)潮の流れが変わった? 229 00:16:34,160 --> 00:16:37,930 ああ 急に 魚が獲れなくなっちまってよ。➡ 230 00:16:37,930 --> 00:16:41,834 かわりに ああ ちくしょう まただ! 231 00:16:41,834 --> 00:16:44,704 網に からまりやがって! っ…! 232 00:16:59,285 --> 00:17:03,956 <今度は海の底 か…。 ふざけやがって> 233 00:17:05,992 --> 00:17:09,862 (紅子)不知火の社を見つけたのですか 華紋さま。 234 00:17:09,862 --> 00:17:14,033 ああ。 けど あれじゃ 手が出せないね。➡ 235 00:17:14,033 --> 00:17:19,805 紗那さまも あれから サロンに姿を見せなくなったし。➡ 236 00:17:19,805 --> 00:17:24,677 不知火は また社に引きこもっちまったみたいだね。 237 00:17:24,677 --> 00:17:27,380 華紋さま それは。 238 00:17:27,380 --> 00:17:31,984 ああ… 網に からまったやつを もらってきた。➡ 239 00:17:31,984 --> 00:17:36,822 社から湧いていた 髪の毛だね。 240 00:17:36,822 --> 00:17:41,127 不知火の野郎 なにを企んでいるんだか。 241 00:17:41,127 --> 00:17:45,631 華紋さまは 不知火を殺すおつもりなんですか? 242 00:17:45,631 --> 00:17:49,235 場合によってはね。 243 00:17:49,235 --> 00:17:53,706 だが あいつには色々聞きたいことがある。 244 00:17:58,911 --> 00:18:01,247 (紅子)こちらでお待ちです。 245 00:18:01,247 --> 00:18:03,716 立派なお宅~。 246 00:18:06,585 --> 00:18:09,555 私のご案内は ここまでで! 247 00:18:12,224 --> 00:18:15,127 あらっ! 朽縄さまのお客さま。 248 00:18:15,127 --> 00:18:18,064 まあ お友達も美男子だわ。 249 00:18:18,064 --> 00:18:20,266 (華紋)来たか 摩緒。 250 00:18:20,266 --> 00:18:23,669 ああ… 菜花くんも一緒か。 251 00:18:23,669 --> 00:18:25,671 摩緒さまっていうのね。 252 00:18:25,671 --> 00:18:30,309 (乙弥)華紋さま 今はこの家に寄生なさっているのですね。 253 00:18:30,309 --> 00:18:32,244 人聞きが悪いね…。 254 00:18:32,244 --> 00:18:35,614 今のお嬢さまの憑き物を 落としてあげたら➡ 255 00:18:35,614 --> 00:18:37,550 感謝されてね。 256 00:18:37,550 --> 00:18:40,453 ていうか なんですか? その格好。 257 00:18:40,453 --> 00:18:45,958 華紋さま 不知火の社を見つけたと 紅子から聞きましたが。 258 00:18:45,958 --> 00:18:50,730 (華紋)ああ 海の底にね。 海の底。 259 00:18:50,730 --> 00:18:55,901 まあ 危なくて踏み込めないよね。 そのかわり…。 260 00:18:58,838 --> 00:19:01,741 髪の毛ですね。 うわ~。 261 00:19:01,741 --> 00:19:04,910 摩緒も支度して。 はあ。 262 00:19:07,246 --> 00:19:10,116 魂おろしをするんですか? ああ。➡ 263 00:19:10,116 --> 00:19:14,687 最初は不知火の髪かとも思ったんだが➡ 264 00:19:14,687 --> 00:19:18,457 あいつの邪さを感じないというか。 265 00:19:18,457 --> 00:19:20,426 (火がともる音) 266 00:19:22,762 --> 00:19:27,033 (2人)鉤を以て 髪に宿りし汝の魂を迎え降ろす。➡ 267 00:19:27,033 --> 00:19:29,268 急急如律令。 268 00:19:29,268 --> 00:19:35,074 乙弥くん 魂おろしって降霊術みたいな? はい。 269 00:19:35,074 --> 00:19:38,044 髪の毛は形代そのものですから。 270 00:19:38,044 --> 00:19:41,013 魂を呼び寄せるのは容易いかと…。 271 00:19:41,013 --> 00:19:43,783 (揺れる音) 272 00:19:43,783 --> 00:19:46,385 (燃え上がる音) 273 00:19:46,385 --> 00:19:48,320 あ! 274 00:19:48,320 --> 00:20:03,736 ♬~ 275 00:20:03,736 --> 00:20:06,005 はっ! 276 00:20:13,813 --> 00:20:16,182 <真砂> 277 00:20:16,182 --> 00:20:22,955 ♬~ 278 00:20:22,955 --> 00:20:25,825 はぁ…。 279 00:20:25,825 --> 00:20:27,793 あ…。 280 00:20:29,695 --> 00:20:31,664 (消える音) 281 00:20:35,367 --> 00:20:39,305 あの… 今の 幽霊? 282 00:20:39,305 --> 00:20:43,109 生き霊 には見えませんでしたが。 283 00:20:43,109 --> 00:20:45,444 ああ。➡ 284 00:20:45,444 --> 00:20:48,647 摩緒 館が焼け落ちたあの夜➡ 285 00:20:48,647 --> 00:20:54,453 僕は あの場にいなかった と話したよな。 はい。 286 00:20:54,453 --> 00:20:57,356  回想 僕は何も知らない。➡ 287 00:20:57,356 --> 00:21:00,226 漨引で屋敷の外に出ていたからね。 288 00:21:00,226 --> 00:21:05,064 えーと もしかすると そのお相手って➡ 289 00:21:05,064 --> 00:21:09,235 真砂さま? ま そういう事だね。➡ 290 00:21:09,235 --> 00:21:15,741 あの日も 僕は真砂に呼び出されて 北の浜の小屋で待っていた。 291 00:21:15,741 --> 00:21:19,345 でも… 真砂は来なかった。➡ 292 00:21:19,345 --> 00:21:25,818 朝まで待って館に戻った時には 館は 焼け落ち➡ 293 00:21:25,818 --> 00:21:29,455 お師匠さまも紗那さまも殺され➡ 294 00:21:29,455 --> 00:21:32,725 摩緒 おまえも逃げた後だった。 295 00:21:34,393 --> 00:21:40,533 そして その日以来 真砂は姿を消した。 どうして? 296 00:21:40,533 --> 00:21:47,173 真砂は御降家から逃げたがっていた。 はい。 297 00:21:47,173 --> 00:21:49,108  回想 (真砂)逃げたほうがいい。➡ 298 00:21:49,108 --> 00:21:52,144 ここは恐ろしい所。 299 00:21:52,144 --> 00:21:57,550 御降家が滅びて もしかすると真砂はどこかに逃れて…。➡ 300 00:21:57,550 --> 00:22:01,720 でも 真砂が五色堂に呼ばれていたなら➡ 301 00:22:01,720 --> 00:22:04,623 いつか漨うかもしれないと思ったし。➡ 302 00:22:04,623 --> 00:22:07,393 呼ばれていなかったのだとすれば…➡ 303 00:22:07,393 --> 00:22:10,296 逃れた先で平凡に生きて➡ 304 00:22:10,296 --> 00:22:15,634 人並みに寿命を迎えていてくれたなら なによりだと。 305 00:22:15,634 --> 00:22:17,570 えぇ~⁉ 306 00:22:17,570 --> 00:22:21,173 <華紋さん 見かけによらず純愛> うん? 307 00:22:21,173 --> 00:22:27,913 その真砂さまの髪が 不知火の社から出てきたという事は…。 308 00:22:27,913 --> 00:22:31,350 (華紋)ああ…。 不知火を締めあげて➡ 309 00:22:31,350 --> 00:22:33,819 話を聞かないとね 310 00:22:33,819 --> 00:22:39,425 (式神)不知火さま 髪が結界を突き破って外に。 311 00:22:39,425 --> 00:22:42,194 京から社を移した事で➡ 312 00:22:42,194 --> 00:22:45,097 結界に ほころびができたものと。 313 00:22:45,097 --> 00:22:47,833 ふっ。 ほんまに➡ 314 00:22:47,833 --> 00:22:51,337 すさまじいもんやな…➡ 315 00:22:51,337 --> 00:22:58,310 女の執念ちゅうのは。 なあ 真砂。 316 00:23:00,479 --> 00:23:17,396 ♬~ 317 00:23:17,396 --> 00:23:28,641 ♬「瞑った目 その裏 浮かんだ藍の色が」 318 00:23:28,641 --> 00:23:34,113 ♬「束の間を照らしては」 319 00:23:34,113 --> 00:23:40,319 ♬「微笑みを連れてくるの」 320 00:23:40,319 --> 00:23:45,724 ♬「光は残像」 321 00:23:45,724 --> 00:23:54,533 ♬「けれど幽かな 望みがよすがとなって」 322 00:23:54,533 --> 00:24:06,045 ♬「ひたむきに想う程 胸に溶け残る熱が」 323 00:24:06,045 --> 00:24:12,284 ♬「昇っては揺蕩うように」 324 00:24:12,284 --> 00:24:16,522 ♬「私の余白に沁み入れば」 325 00:24:16,522 --> 00:24:28,500 ♬「もう戻れない 嗚呼」 326 00:24:30,402 --> 00:24:33,739 夏野… さん⁉ なんで ここに? 327 00:24:33,739 --> 00:24:37,910 (不知火)摩緒 おまえのほうから 飛びこんで来よるとはなあ。➡ 328 00:24:37,910 --> 00:24:40,412 今日は華紋のお供かい。 329 00:24:40,412 --> 00:24:43,649 (華紋)来たわけが わかっているようだな 不知火。➡ 330 00:24:43,649 --> 00:24:46,418 おまえ 真砂になにをした。 331 00:24:46,418 --> 00:24:50,622 (不知火)ほな ぼちぼち 死んでもらおか。 332 00:24:50,622 --> 00:24:55,327 五色堂に呼ばれた者同士なら 傷つけあい殺しあえる。 333 00:24:55,327 --> 00:24:57,296 <次回「海底の社」>