1 00:00:25,608 --> 00:00:27,068 {\an8}(菜花(なのか))じゃ 魚住(うおずみ)さん 2 00:00:27,152 --> 00:00:29,696 {\an8}学校に欠席の連絡 お願いね 3 00:00:29,779 --> 00:00:32,198 {\an8}(魚住) はい 菜花お嬢さま 4 00:00:32,282 --> 00:00:33,450 {\an8}お気をつけて 5 00:00:34,284 --> 00:00:35,577 (菜花)ンッ… 6 00:00:39,539 --> 00:00:40,582 あっ… 7 00:00:42,417 --> 00:00:44,210 (猫鬼(びょうき))菜花 8 00:00:45,420 --> 00:00:49,049 (菜花)猫鬼に会ったこと 摩緒(まお)に伝えないと 9 00:00:52,052 --> 00:00:54,054 ♪~ 10 00:02:18,763 --> 00:02:20,765 ~♪ 11 00:02:27,021 --> 00:02:32,318 (スズメの鳴き声) 12 00:02:32,902 --> 00:02:34,696 摩緒! あっ… 13 00:02:35,697 --> 00:02:38,199 {\an8}(華紋(かもん))あ~ まだ眠い 14 00:02:38,283 --> 00:02:40,118 {\an8}百火(ひゃっか) お茶 15 00:02:40,201 --> 00:02:41,244 {\an8}(百火)はい 16 00:02:42,287 --> 00:02:44,330 えっ 華紋!? 17 00:02:44,747 --> 00:02:47,333 (摩緒)菜花 どうした? 朝から 18 00:02:47,417 --> 00:02:50,211 いや… なんで あの人が ここに? 19 00:02:50,670 --> 00:02:53,339 ああ 前に会ったとき… 20 00:02:53,882 --> 00:02:56,426 獣の妖(あやかし)に塗ってやって 21 00:02:56,509 --> 00:02:57,969 (摩緒)渡された薬に— 22 00:02:58,052 --> 00:03:01,181 追跡用の匂い薬が 仕込んであったそうだ 23 00:03:01,598 --> 00:03:04,017 でも 傷には よく効いただろう? 24 00:03:04,100 --> 00:03:09,397 あっ 貂子(てんこ)さんには使っていません 私も 薬の調合はできますし 25 00:03:09,772 --> 00:03:13,193 ええっ? 信用してなかったのかい 26 00:03:13,276 --> 00:03:17,030 僕は お前を信じて ひと晩 ぐっすり眠ったってのに 27 00:03:17,363 --> 00:03:19,657 はい では そろそろ— 28 00:03:20,366 --> 00:03:22,911 {\an8}見張りの式神(しきがみ)を 引っ込めてください 29 00:03:23,411 --> 00:03:26,247 (百火)お茶です 毒は盛ってませんから 30 00:03:26,331 --> 00:03:29,792 大丈夫だ 毒消しを持ってるからね 31 00:03:30,418 --> 00:03:33,713 (菜花)な… 何なんだろう? この人間関係 32 00:03:33,796 --> 00:03:36,174 お互い 全然 信用してない? 33 00:03:36,966 --> 00:03:40,428 (摩緒)それで 華紋さま 京(みやこ)に行っておられたと 34 00:03:40,970 --> 00:03:45,850 うん 僕は帝都でも 金持ちん家(ち)を渡り歩いてるからね 35 00:03:47,268 --> 00:03:50,313 その連中の間で ウワサになってたのさ 36 00:03:50,855 --> 00:03:54,192 寿命をつなぐ陰陽師(おんみょうじ)のことが 37 00:03:54,984 --> 00:03:57,153 そいつは 御降家(ごこうけ)を名乗って— 38 00:03:57,236 --> 00:04:00,657 延命とは名ばかりの インチキ商売をしていたよ 39 00:04:03,743 --> 00:04:05,161 (藻久不(もくず))摩緒さま 40 00:04:05,245 --> 00:04:10,166 教えてください 泰山府君(たいざんふくん)の秘法を 41 00:04:10,792 --> 00:04:13,544 それは 水の術者でしたか? 42 00:04:14,253 --> 00:04:15,421 ああ 43 00:04:15,505 --> 00:04:19,425 (不知火(しらぬい))殺し合いは まだ 終わってへんのやぞ 44 00:04:19,926 --> 00:04:22,428 (華紋)まさか 不知火だったとは… 45 00:04:23,221 --> 00:04:24,681 (2人)不知火!? 46 00:04:25,139 --> 00:04:27,058 -(華紋)意外だろう? -(摩緒)はい 47 00:04:27,141 --> 00:04:32,063 不知火さまは 水の術者の中でも 何というか… 48 00:04:32,146 --> 00:04:36,359 (師匠)貴様には才がない やめてしまえ! 49 00:04:36,859 --> 00:04:39,988 (不知火)お許しください お師匠さま! 50 00:04:41,990 --> 00:04:43,199 {\an8}(摩緒) 常に お師匠さまに— 51 00:04:43,283 --> 00:04:45,076 {\an8}キツく当たられていた 52 00:04:45,493 --> 00:04:48,746 私は お師匠さまの お供をしていたので— 53 00:04:48,830 --> 00:04:51,165 そんな姿を何度も見ました 54 00:04:51,624 --> 00:04:55,211 でも その不知火が 今も生きてるってことは— 55 00:04:55,295 --> 00:04:57,547 実力者の真砂(まさご)さまを 差し置いて— 56 00:04:57,630 --> 00:04:59,674 五色堂(ごしきどう)に 呼ばれたってことか? 57 00:05:00,300 --> 00:05:02,677 そこだよ 何しろ— 58 00:05:03,177 --> 00:05:06,389 五色堂は 5つの壁の それぞれの入り口から— 59 00:05:06,472 --> 00:05:09,559 顔を合わせず 1人ずつ入っていく造り 60 00:05:10,351 --> 00:05:14,188 ほかに誰が呼ばれたか 分からないよう仕組まれていた 61 00:05:14,564 --> 00:05:17,525 {\an8}(師匠)ここに 呼ばれた5人の中で— 62 00:05:17,608 --> 00:05:21,696 {\an8}最後に生きていた者が 真の後継者 63 00:05:22,238 --> 00:05:25,700 (華紋)つまり 五色堂に 呼ばれたことを悟られたら… 64 00:05:27,076 --> 00:05:29,954 ほかの4人に 呪殺(じゅさつ)されるかもしれない 65 00:05:31,039 --> 00:05:34,834 だから みんな 何事も なかったように振る舞っていた 66 00:05:34,917 --> 00:05:36,336 (斬りつける音) 67 00:05:36,669 --> 00:05:42,258 それでも そのころから 屋敷の中で 怪死する者が出始めた 68 00:05:42,341 --> 00:05:45,053 いずれも 木火土金水(もっかどごんすい) それぞれの術の— 69 00:05:45,136 --> 00:05:47,847 実力者と目された兄弟子たちだった 70 00:05:48,473 --> 00:05:52,226 ああ 確かに あのころ 立て続けに… 71 00:05:52,643 --> 00:05:53,853 ンン… 72 00:05:54,312 --> 00:05:56,856 堂々と呪っていいのは— 73 00:05:58,107 --> 00:06:00,610 いけにえの摩緒だけ 74 00:06:01,319 --> 00:06:04,405 あとは 誰が敵だか 分からなかったし— 75 00:06:04,489 --> 00:06:07,116 間違って 呪殺されちゃったんだろうな 76 00:06:07,617 --> 00:06:09,619 {\an8}(菜花) なに それ… 怖い 77 00:06:10,286 --> 00:06:13,081 …ていうか いっつも こうだ 78 00:06:13,164 --> 00:06:18,461 猫鬼のこと言いに来たのに こっちは こっちで何か起こってて 79 00:06:18,544 --> 00:06:20,880 大切なことが話せない 80 00:06:21,881 --> 00:06:23,800 (摩緒)確かなことは ひとつ 81 00:06:24,592 --> 00:06:26,177 {\an8}不知火さまは— 82 00:06:26,260 --> 00:06:29,680 {\an8}泰山府君の秘術を 会得して 御降家の— 83 00:06:29,764 --> 00:06:32,809 {\an8}真の後継者になろうと しているということ 84 00:06:33,184 --> 00:06:36,771 ハァ… 真っ黒だね あいつ 85 00:06:36,854 --> 00:06:39,565 …で なんで直接 来ないんですかね 86 00:06:39,649 --> 00:06:42,902 地元の延命商売が忙しいのか 87 00:06:42,985 --> 00:06:44,445 いや そんなことで? 88 00:06:45,071 --> 00:06:47,448 ただ あいつの足 89 00:06:47,949 --> 00:06:52,537 (華紋)痛くしてやったのに 何も感じてないみたいだったね 90 00:06:53,746 --> 00:06:55,373 足… 91 00:06:55,456 --> 00:06:58,626 (カラスの鳴き声) 92 00:06:58,709 --> 00:07:02,630 大体の話は分かった またね 摩緒 93 00:07:03,089 --> 00:07:04,132 (摩緒)“また”? 94 00:07:04,215 --> 00:07:06,008 俺も帰るわ 95 00:07:06,384 --> 00:07:07,760 はぁ… 96 00:07:08,219 --> 00:07:10,179 (百火)あ~ 久しぶりに— 97 00:07:10,263 --> 00:07:12,765 イヤなこと いろいろ 思い出しちまった 98 00:07:16,227 --> 00:07:18,312 (摩緒)百火さまも華紋さまも— 99 00:07:18,396 --> 00:07:21,274 殺し合いを 望んでいるようには見えない 100 00:07:21,357 --> 00:07:23,776 だが 不知火だけは— 101 00:07:24,318 --> 00:07:27,780 いまだに 殺し合いを 続けようとしている 102 00:07:29,532 --> 00:07:30,783 -(菜花)あの… -(摩緒)うん? 103 00:07:31,868 --> 00:07:33,411 そろそろ いいかな? 104 00:07:33,494 --> 00:07:37,290 うん 何か 話したいことがあるのか? 105 00:07:37,790 --> 00:07:41,794 だから 向こうで猫鬼に 見つかっちゃったんだけど… 106 00:07:41,878 --> 00:07:43,254 ハッ… 107 00:07:43,754 --> 00:07:46,799 それ 早く言わないと ダメじゃないか 108 00:07:46,883 --> 00:07:50,470 だって 3人で大切な話 してたし 109 00:07:50,553 --> 00:07:51,596 菜花… 110 00:07:51,971 --> 00:07:53,973 それで 何かされたのか? 111 00:07:54,390 --> 00:07:58,352 (菜花)追っかけられて… それから 猫鬼に言われたんだ 112 00:07:59,478 --> 00:08:02,857 (猫鬼)引き返すなら 今だ 113 00:08:03,232 --> 00:08:07,361 これ以上 摩緒に与え続ければ— 114 00:08:07,445 --> 00:08:09,030 お前は… 115 00:08:10,448 --> 00:08:12,283 どういうことかな? 116 00:08:14,577 --> 00:08:17,079 (摩緒)猫鬼は 菜花の血が— 117 00:08:17,163 --> 00:08:19,665 私の命をつないだことを 知っている!? 118 00:08:19,749 --> 00:08:21,375 (鼓動音) 119 00:08:21,876 --> 00:08:24,670 (摩緒)私に 血を与えた菜花は気絶し— 120 00:08:24,754 --> 00:08:27,048 私は 力を取り戻した 121 00:08:27,882 --> 00:08:33,304 それは 私が 菜花の命を 削ったということなのか!? 122 00:08:38,392 --> 00:08:41,187 やっぱり 血の話なんだ? 123 00:08:41,771 --> 00:08:42,813 (摩緒)ああ 124 00:08:43,439 --> 00:08:47,568 (菜花)なんか あのときは 吸い込まれるというか— 125 00:08:48,194 --> 00:08:51,072 吸い取られるような感じだった 126 00:08:51,572 --> 00:08:56,077 (摩緒)私は あれ以来 恐ろしいくらい調子がいいんだ 127 00:08:56,452 --> 00:08:58,454 それ 悪いことなの? 128 00:08:59,121 --> 00:09:04,961 お前は怖くないのか? 私に力を奪い取られることが 129 00:09:05,419 --> 00:09:09,465 別に 摩緒が元気出たなら それでいいじゃない 130 00:09:09,924 --> 00:09:11,175 (乙弥(おとや))猫鬼は どうして— 131 00:09:11,259 --> 00:09:13,970 菜花さんに 警告しに出てきたんでしょうか? 132 00:09:14,053 --> 00:09:18,224 それは 摩緒に長生きされちゃ 困るからでしょう? 133 00:09:18,808 --> 00:09:20,434 (菜花)摩緒が生きてる間は— 134 00:09:20,518 --> 00:09:23,729 猫鬼は 自分の体を 取り戻せないんだし 135 00:09:24,522 --> 00:09:28,859 だから 摩緒が またケガをしたら 私の血をあげるよ 136 00:09:28,943 --> 00:09:29,986 菜花 137 00:09:30,903 --> 00:09:34,323 そんなこと 軽く言ってはいけないよ 138 00:09:34,407 --> 00:09:36,701 (菜花)ええ~っ!? 意外… 139 00:09:37,285 --> 00:09:40,413 だって 摩緒も そのほうが 都合いいでしょう? 140 00:09:40,496 --> 00:09:42,707 蟲毒(こどく)の壺(つぼ)も割れちゃったし 141 00:09:43,082 --> 00:09:44,583 それでもだ 142 00:09:44,667 --> 00:09:48,337 お前は 自分の体を もっと大切にしなさい 143 00:09:48,421 --> 00:09:53,301 ええ~っ!? 今まで さんざん 雑に扱ってきたのに? 144 00:09:53,384 --> 00:09:55,052 そんなつもりはないが 145 00:09:55,136 --> 00:09:57,138 自覚ないんだ? 146 00:09:57,221 --> 00:09:58,472 何の? 147 00:09:59,098 --> 00:10:00,725 (菜花)まあ いいや 148 00:10:01,434 --> 00:10:02,810 魚住さん… 149 00:10:02,893 --> 00:10:07,440 摩緒が向こうに飛ばした式神から 手紙 預かってきた 150 00:10:14,447 --> 00:10:15,990 ンン… 151 00:10:20,620 --> 00:10:22,621 乙弥 盃(さかずき)を 152 00:10:22,705 --> 00:10:24,373 はい 摩緒さま 153 00:10:26,167 --> 00:10:27,376 どうぞ 154 00:10:35,301 --> 00:10:37,136 (摩緒)菜花 飲みなさい 155 00:10:37,595 --> 00:10:38,679 なに? これ 156 00:10:38,763 --> 00:10:41,307 護身の護符(ごふ)を溶け込ませた水だ 157 00:10:41,390 --> 00:10:43,643 これで猫鬼は お前に手を出せない 158 00:10:43,726 --> 00:10:45,186 へえ… 159 00:10:48,731 --> 00:10:50,649 (摩緒)これは フナに渡して 160 00:10:51,067 --> 00:10:53,402 -(菜花)フナ? -(摩緒)式神の名だ 161 00:10:53,819 --> 00:10:57,406 {\an8}ああ… しっくり来る 162 00:10:57,907 --> 00:11:01,535 彼女が お前を守るための 護符と呪具だ 163 00:11:06,791 --> 00:11:08,417 じゃ 帰るね 164 00:11:11,003 --> 00:11:13,047 {\an8}(乙弥)菜花さん 気をつけて 165 00:11:16,676 --> 00:11:19,428 (菜花)猫鬼に 狙われてることもだけど… 166 00:11:20,137 --> 00:11:24,642 お前は 自分の体を もっと大切にしなさい 167 00:11:25,059 --> 00:11:29,146 (菜花)あれは 私の体を心配してるんだよね? 168 00:11:29,647 --> 00:11:31,148 気のせいかな 169 00:11:31,232 --> 00:11:36,654 なんか… いや 確実に 前より優しくなってる 170 00:11:43,035 --> 00:11:44,537 ただいま 171 00:11:44,620 --> 00:11:46,664 (菜花のおじいちゃん) おかえり 菜花 172 00:11:49,667 --> 00:11:51,210 おじいちゃん? 173 00:11:53,754 --> 00:11:55,464 (猫鬼の鳴き声) 174 00:11:55,548 --> 00:11:57,049 ハッ… 175 00:11:57,508 --> 00:11:58,968 アア… 176 00:11:59,927 --> 00:12:01,303 (菜花)猫鬼! 177 00:12:07,977 --> 00:12:09,937 {\an8}(鳴き声) 178 00:12:12,898 --> 00:12:13,941 (菜花)猫鬼! 179 00:12:14,734 --> 00:12:17,820 お… おじいちゃん 逃げて 180 00:12:18,320 --> 00:12:19,447 う… 魚住さん! 181 00:12:19,905 --> 00:12:20,948 えっ? 182 00:12:23,033 --> 00:12:25,202 (菜花)か… 固まってる!? 183 00:12:25,786 --> 00:12:29,081 (猫鬼)摩緒から 護符を飲まされたようだな 184 00:12:29,165 --> 00:12:30,207 ハッ… 185 00:12:30,958 --> 00:12:32,710 (猫鬼)だが 菜花 186 00:12:33,294 --> 00:12:37,214 わしは もとより お前を傷つけるつもりはない 187 00:12:37,298 --> 00:12:38,632 えっ? 188 00:12:38,716 --> 00:12:40,217 (猫鬼)摩緒に伝えろ 189 00:12:41,218 --> 00:12:44,430 いずれ わしが必要になる 190 00:12:44,805 --> 00:12:48,225 “全て”を知りたいのなら 191 00:12:49,101 --> 00:12:52,271 (菜花)全て? 全てって なに? 192 00:12:53,189 --> 00:12:55,900 摩緒の900年前の話? 193 00:12:55,983 --> 00:12:58,611 私は お師匠さまの娘を… 194 00:12:59,028 --> 00:13:01,489 紗那(さな)さまを 殺したかもしれないんだよ 195 00:13:02,281 --> 00:13:06,368 (猫鬼)菜花 わしに会いたくなったら— 196 00:13:07,119 --> 00:13:08,829 いつでも呼べ 197 00:13:11,957 --> 00:13:13,501 ハッ… 198 00:13:14,084 --> 00:13:15,127 いない… 199 00:13:15,794 --> 00:13:17,254 (おじいちゃん) どうした? 菜花 200 00:13:18,130 --> 00:13:20,132 おじいちゃん 大丈夫だった? 201 00:13:20,216 --> 00:13:21,258 うん? 202 00:13:21,342 --> 00:13:22,676 いや 猫… 203 00:13:22,760 --> 00:13:24,178 ああ… 204 00:13:24,261 --> 00:13:27,765 無念です 家にまで入ってくるとは 205 00:13:27,848 --> 00:13:29,350 魚住さん 206 00:13:29,433 --> 00:13:32,186 魚住さんは 猫が嫌いだからね 207 00:13:32,978 --> 00:13:34,438 ンッ… 208 00:13:34,813 --> 00:13:38,025 (猫鬼)いずれ わしが必要になる 209 00:13:38,484 --> 00:13:42,613 わしに会いたくなったら いつでも呼べ 210 00:13:43,197 --> 00:13:45,199 (菜花)絶対 呼ばない 211 00:13:45,282 --> 00:13:48,327 けど あいつ 何がしたいの? 212 00:13:52,581 --> 00:13:54,291 (貂子)いらっしゃいませ 213 00:13:55,376 --> 00:13:57,419 {\an8}(貂子)あら 摩緒先生 214 00:13:57,920 --> 00:13:59,672 お呼び立てしてしまって 215 00:13:59,755 --> 00:14:01,966 いや 大地震のあと 216 00:14:02,049 --> 00:14:04,760 ミルクホールのことも 気になっていたからね 217 00:14:10,099 --> 00:14:12,184 {\an8}こちら 柴里(しばさと)先生 218 00:14:12,268 --> 00:14:14,311 {\an8}偉い お医者さまなんですよ 219 00:14:15,020 --> 00:14:20,943 (柴里)もう医者は やめたんだ 地震のとき 手を痛めてしまってね 220 00:14:22,194 --> 00:14:23,988 (柴里)それまで 私は— 221 00:14:24,071 --> 00:14:28,951 さる華族の病弱なご子息の 掛かりつけ医だったんだが 222 00:14:29,326 --> 00:14:33,455 地震のあとは その家からも 遠ざかっていてね 223 00:14:34,039 --> 00:14:36,458 ところが つい最近— 224 00:14:36,792 --> 00:14:39,336 その子息から電話があった 225 00:14:39,712 --> 00:14:41,088 (芳房(よしふさ))先生… 226 00:14:41,463 --> 00:14:44,717 若さま… 芳房さま!? 227 00:14:44,800 --> 00:14:48,095 (芳房)助けて… ください 228 00:14:51,307 --> 00:14:54,184 (柴里)私は 屋敷を訪ねてみた 229 00:14:54,810 --> 00:14:56,353 ところが… 230 00:15:00,941 --> 00:15:02,109 うん? 231 00:15:02,192 --> 00:15:06,071 (柴里)そこには 見知らぬ一家が住んでいて— 232 00:15:06,155 --> 00:15:08,240 やんわり追い返された 233 00:15:10,367 --> 00:15:11,744 だが… 234 00:15:13,329 --> 00:15:14,455 ハッ… 235 00:15:14,538 --> 00:15:18,208 (柴里)一瞬 ご子息の 芳房さまの姿が— 236 00:15:18,751 --> 00:15:21,712 窓から のぞいたような気がして… 237 00:15:22,546 --> 00:15:26,467 一体 あの屋敷で 何が起こっているのか 238 00:15:26,550 --> 00:15:29,219 元の 屋敷の主(あるじ)たちは? 239 00:15:30,262 --> 00:15:33,223 出先で 地震の火事に 巻き込まれて— 240 00:15:33,307 --> 00:15:36,977 行方不明だという ウワサだったんだがね 241 00:15:37,937 --> 00:15:40,898 (摩緒)家が乗っ取られている? 242 00:15:41,690 --> 00:15:47,112 (風の音) 243 00:15:50,449 --> 00:15:52,868 (芳房)アア… 気味が悪い 244 00:15:54,703 --> 00:15:55,996 (芳房)一体— 245 00:15:56,080 --> 00:15:58,916 あの人たちは 誰なんだ? 246 00:16:06,048 --> 00:16:08,592 (芳房)ハァハァ… 247 00:16:08,676 --> 00:16:14,223 ハァハァ ハァハァ… 248 00:16:14,807 --> 00:16:16,725 ハァハァ… 249 00:16:16,809 --> 00:16:17,851 アッ… 250 00:16:17,935 --> 00:16:19,603 (倒れる音) (通行人たち)うん? 251 00:16:20,020 --> 00:16:20,854 {\an8}(男性)おいおいおい 252 00:16:20,938 --> 00:16:22,981 {\an8}(男性) ちょっと 大丈夫かい? 253 00:16:24,358 --> 00:16:28,487 (柴里)私を訪ねて 歩き続けてきたというんだ 254 00:16:28,946 --> 00:16:32,658 芳房さま お体が弱いのに 255 00:16:32,741 --> 00:16:33,993 (貂子)まあ… 256 00:16:34,910 --> 00:16:37,037 それは 柴里先生 257 00:16:37,121 --> 00:16:42,376 その… 芳房さまは お屋敷から 逃れてきたということですか? 258 00:16:42,459 --> 00:16:46,171 うん まあ そういうことなんだが 259 00:16:46,255 --> 00:16:48,382 ちょっと違ったみたいなんだ 260 00:16:48,882 --> 00:16:50,134 違うとは? 261 00:16:51,176 --> 00:16:54,638 芳房さまが うちに 担ぎ込まれた直後に— 262 00:16:54,972 --> 00:16:58,142 親戚の女性が訪ねて来てね 263 00:16:58,726 --> 00:17:02,312 (幽羅子(ゆらこ))見知らぬ人たちに 家を乗っ取られた? 264 00:17:02,396 --> 00:17:05,399 まあ 芳房さまが そんなことを… 265 00:17:06,025 --> 00:17:11,155 (柴里)親戚の女性の話によると 屋敷の殿さまと奥さまは— 266 00:17:11,655 --> 00:17:15,159 やはり 大地震の火事で 亡くなられていて— 267 00:17:15,492 --> 00:17:21,290 病弱な芳房さまをお支えするために 亡くなった殿さまの親戚が— 268 00:17:21,373 --> 00:17:24,042 家に入ったというんだが… 269 00:17:24,585 --> 00:17:28,130 (幽羅子)幼いころから 何度も お会いしているはずなのに— 270 00:17:28,213 --> 00:17:31,049 すっかり おびえてしまわれて… 271 00:17:31,425 --> 00:17:36,805 芳房さまは“もともと” 気持ちが不安定な方でしたし 272 00:17:36,889 --> 00:17:41,310 ああ “もともと” そうだったね 273 00:17:41,643 --> 00:17:45,064 (幽羅子)それで 些少(さしょう)ではございますが… 274 00:17:45,731 --> 00:17:47,775 大金を渡されて— 275 00:17:47,858 --> 00:17:52,696 しばらく うちで 芳房さまの 看病をしてもらえないかと… 276 00:17:53,155 --> 00:17:58,327 医者をやめたとはいえ 私も 芳房さまのことは心配だったしね 277 00:17:58,744 --> 00:18:01,288 まあ そうでしたの 278 00:18:01,371 --> 00:18:02,956 (摩緒)ンッ… 279 00:18:06,960 --> 00:18:10,214 なんだか 拍子抜けしてしまいましたね 280 00:18:10,297 --> 00:18:11,423 ああ 281 00:18:13,509 --> 00:18:14,968 柴里先生が— 282 00:18:15,052 --> 00:18:18,096 納得されていたようだから いいんだが 283 00:18:18,722 --> 00:18:22,351 (摩緒)怪異でなければ 私にできることはない 284 00:18:31,944 --> 00:18:34,363 (幽羅子)ハッ… 285 00:18:38,075 --> 00:18:39,243 アア… 286 00:18:43,664 --> 00:18:44,748 (幽羅子)摩緒! 287 00:18:45,374 --> 00:18:49,253 アア… どうしよう こんなに早く 288 00:18:51,755 --> 00:18:54,758 まだ会うわけにはいかないのに… 289 00:18:56,176 --> 00:19:01,807 あ~ でも 帝都に来て良かった 290 00:19:03,267 --> 00:19:04,351 (ドアの開く音) 291 00:19:04,852 --> 00:19:07,521 なんだよ 菜花 また来たのか 292 00:19:08,188 --> 00:19:11,024 いや それ こっちのセリフなんだけど 293 00:19:11,358 --> 00:19:13,902 百火さまが いずれ住み着くのではと— 294 00:19:13,986 --> 00:19:15,404 手前は心配です 295 00:19:15,487 --> 00:19:18,782 住むか ひと休みしに来ただけだ 296 00:19:19,199 --> 00:19:20,784 ふ~ん… 297 00:19:20,868 --> 00:19:22,953 なんで紗那さままで殺したんだ!? 298 00:19:23,036 --> 00:19:24,621 それだけは許せねえ! 299 00:19:25,414 --> 00:19:29,376 (菜花)…て言ってたわりに なにかと摩緒のとこに寄ってくるし 300 00:19:29,835 --> 00:19:31,920 (猫鬼)摩緒に伝えろ 301 00:19:32,004 --> 00:19:34,923 いずれ わしが必要になる 302 00:19:35,007 --> 00:19:38,427 “全て”を知りたいのなら 303 00:19:39,136 --> 00:19:41,805 (菜花)きっと 摩緒が いちばん知りたいのは— 304 00:19:42,347 --> 00:19:45,559 本当に自分が紗那さまを殺したのか 305 00:19:46,518 --> 00:19:50,063 摩緒が悩んでるのは やっぱり 紗那さまのことが— 306 00:19:50,564 --> 00:19:52,232 好きだったから 307 00:19:54,401 --> 00:19:55,694 -(菜花)ねえ -(百火)ああ? 308 00:19:57,779 --> 00:20:00,699 紗那さまって どんな人だったの? 309 00:20:02,826 --> 00:20:06,455 どんなって… そりゃ きれいで優しくて— 310 00:20:07,039 --> 00:20:09,458 {\an8}賢くて 穢(けが)れがなくて 311 00:20:09,541 --> 00:20:11,210 {\an8}お師匠さまの 娘なのに— 312 00:20:11,793 --> 00:20:14,588 俺たち弟子にも 気さくに話してくれて 313 00:20:14,671 --> 00:20:17,090 (菜花)なに それ パーフェクト!? 314 00:20:17,716 --> 00:20:19,426 御降家の後継者は— 315 00:20:19,509 --> 00:20:22,846 紗那さまと夫婦に なるはずだったという話でしたよね 316 00:20:22,930 --> 00:20:26,850 ああ 摩緒も一度は 後継者に指名されて— 317 00:20:26,934 --> 00:20:29,228 さぞ うれしかっただろうな 318 00:20:29,311 --> 00:20:32,481 あいつ 紗那さまに ベタボレだったからな 319 00:20:33,523 --> 00:20:35,108 (菜花)忘れられないのかな 320 00:20:36,068 --> 00:20:39,529 ずっとずっと昔に 亡くなった人なのに… 321 00:20:45,452 --> 00:20:46,495 帰る 322 00:20:47,746 --> 00:20:49,498 (摩緒)菜花が来ていたのか 323 00:20:49,581 --> 00:20:52,834 (乙弥)はい 別に ご用はなかったようで 324 00:20:52,918 --> 00:20:54,002 そうか 325 00:20:54,378 --> 00:20:55,420 (摩緒)ならば— 326 00:20:55,504 --> 00:20:59,132 菜花の世界で 悪いことは 起こっていないということか 327 00:20:59,633 --> 00:21:00,884 良かった 328 00:21:06,473 --> 00:21:09,142 (菜花)あ~ バッカみたい 329 00:21:09,643 --> 00:21:12,938 {\an8}もう いいじゃん 900年も前のこと 330 00:21:13,021 --> 00:21:15,107 {\an8}忘れちゃえばいいのに 331 00:21:15,816 --> 00:21:19,236 {\an8}あっ 猫鬼のこと 言うの忘れた 332 00:21:21,071 --> 00:21:24,700 (菜花)でも それから 猫鬼は現れなかった 333 00:21:25,534 --> 00:21:30,080 魚住さんが 家の周りに結界を 張ってくれたからかもしれない 334 00:21:30,580 --> 00:21:34,334 摩緒のほうも 新たな刺客が来ることはなく… 335 00:21:38,088 --> 00:21:39,631 (猫鬼)わしに会いたくなったら 336 00:21:40,757 --> 00:21:42,342 いつでも呼べ 337 00:21:43,760 --> 00:21:47,389 (菜花)呼ばなきゃ 来ないってことだよね うん 338 00:21:48,015 --> 00:21:49,057 摩緒 339 00:21:49,558 --> 00:21:51,226 菜花 どうした? 340 00:21:52,019 --> 00:21:55,063 (菜花)はい これ メリー・クリスマス 341 00:21:56,898 --> 00:22:00,027 じゃ 一応 お世話になってるお礼だから 342 00:22:00,110 --> 00:22:01,361 待ちなさい 菜花 343 00:22:01,820 --> 00:22:03,864 私も お前に渡すものがある 344 00:22:04,323 --> 00:22:05,365 えっ? 345 00:22:15,500 --> 00:22:18,211 お前のために用意しておいたものだ 346 00:22:18,879 --> 00:22:23,717 (菜花)お返しなんて 期待してなかったけど うれしい! 347 00:22:28,430 --> 00:22:29,473 うん? 348 00:22:34,811 --> 00:22:37,731 “呪文と印の 結び方”? 349 00:22:37,814 --> 00:22:39,775 宿題!? 350 00:22:40,150 --> 00:22:42,110 ウッ… ハハハハッ… 351 00:22:45,739 --> 00:22:47,991 チキンが焼けましたよ 352 00:22:50,535 --> 00:22:52,371 毛糸の首巻きか 353 00:22:53,038 --> 00:22:54,623 暖(あった)かいですよ 354 00:22:57,709 --> 00:23:02,506 (菜花)そして 年は明け 大正(たいしょう)13年 355 00:23:09,096 --> 00:23:11,014 (軍人たち)ウワッ! 356 00:23:13,683 --> 00:23:17,229 (菜花)再び 事件は動きだした 357 00:23:21,191 --> 00:23:23,193 ♪~ 358 00:24:46,860 --> 00:24:48,862 ~♪ 359 00:24:50,030 --> 00:24:52,157 (乙弥)当日 この辺りには— 360 00:24:52,240 --> 00:24:55,911 おびただしい血と 軍服や銃剣が散らばっていて— 361 00:24:55,994 --> 00:24:59,831 一緒に無数の銀の塊のようなものが 転がっていたそうです 362 00:24:59,915 --> 00:25:01,333 (幽羅子) お会いできて うれしいわ 363 00:25:01,750 --> 00:25:07,547 白洲(しらす)大尉 いえ… 白眉(はくび)さまと呼んだほうがいいかしら 364 00:25:07,631 --> 00:25:10,383 (摩緒)術者? どんな女なんだ? 365 00:25:10,467 --> 00:25:11,635 (百火)摩緒を 生け捕ろうとしてたのは— 366 00:25:11,718 --> 00:25:13,094 不知火だけじゃねえのか! 367 00:25:13,178 --> 00:25:15,764 -(百火)これは… -(華紋)金(きん)の気(け)? 368 00:25:15,847 --> 00:25:17,974 (摩緒)次回“鉄仮面”