1 00:00:25,859 --> 00:00:27,027 (摩緒(まお))水… 2 00:00:30,363 --> 00:00:33,033 (不知火(しらぬい))本当に摩緒や 3 00:00:35,452 --> 00:00:38,204 (摩緒)不知火… 様? 4 00:00:39,706 --> 00:00:44,794 ♪~ 5 00:02:02,205 --> 00:02:07,210 ~♪ 6 00:02:23,685 --> 00:02:25,311 (不知火)今 思えば 7 00:02:26,104 --> 00:02:29,399 あれは選別の儀式だったのだろう 8 00:02:30,191 --> 00:02:34,863 幼い頃から共に 修行してきた者たちが集められ… 9 00:02:35,446 --> 00:02:36,823 (師匠)この白骨洞(びゃっこつどう)は⸺ 10 00:02:36,948 --> 00:02:41,744 無数の道が枝分かれした 天然の迷路 11 00:02:42,370 --> 00:02:46,499 生きて出てくればよい それだけだ 12 00:02:46,624 --> 00:02:47,750 (弟子たち)はい 13 00:02:48,293 --> 00:02:51,045 (不知火)師匠は そう言った 14 00:02:51,671 --> 00:02:57,010 だが この天然の迷路から どう出てくるか 15 00:02:57,135 --> 00:02:59,721 それを見ていたのだ 16 00:03:01,014 --> 00:03:04,893 (足音) 17 00:03:06,144 --> 00:03:09,397 (不知火) 闇の中を何日 さまよったのか 18 00:03:09,522 --> 00:03:12,692 (不知火)ハァ… あっ ぐっ! 19 00:03:13,401 --> 00:03:14,235 ひっ! 20 00:03:14,360 --> 00:03:19,240 (不知火のおびえ声) 21 00:03:14,777 --> 00:03:19,240 (不知火) 過去に出られなかった者たちを 幾人も踏んだ 22 00:03:22,202 --> 00:03:25,121 (不知火) 自分は ここで終わるのか 23 00:03:25,663 --> 00:03:28,291 そう 諦めかけた時 24 00:03:29,876 --> 00:03:33,671 修行仲間ではない見知らぬ者が 25 00:03:34,297 --> 00:03:35,924 (不知火)あっ あ… 26 00:03:36,299 --> 00:03:41,137 (不知火)その者は 時々 立ち止まり 耳を澄まし 27 00:03:41,262 --> 00:03:44,182 しかし迷うことなく進んでいく 28 00:03:45,016 --> 00:03:47,560 (不知火)あ… ううっ 29 00:03:49,687 --> 00:03:52,565 ハァ ハァ ハァ ハァ… 30 00:03:52,690 --> 00:03:58,363 (不知火の荒い息) 31 00:03:53,233 --> 00:03:56,069 (不知火) 俺は そいつを必死で追った 32 00:03:56,778 --> 00:03:58,363 そして… 33 00:04:02,116 --> 00:04:03,952 (師匠)そうか お前… 34 00:04:04,077 --> 00:04:06,537 (鳥の鳴き声と羽ばたき) 35 00:04:06,663 --> 00:04:10,875 (師匠)確か皆より3日遅く 洞に入ったのだったな 36 00:04:11,000 --> 00:04:13,503 ハァ ハァ ハァ… 37 00:04:14,003 --> 00:04:19,008 (摩緒)水の気(け)の流れ龍脈(りゅうみゃく)の 読み方を教わっていましたので 38 00:04:19,550 --> 00:04:23,638 (不知火)その者は やはり 館の子供ではなかった 39 00:04:24,889 --> 00:04:27,517 やがて その者は去り… 40 00:04:27,934 --> 00:04:29,269 (師匠)不知火 41 00:04:29,852 --> 00:04:33,022 今の童子(どうじ)のあとを追ってきたな 42 00:04:34,148 --> 00:04:37,276 生きて出られただけ ありがたく思え 43 00:04:38,945 --> 00:04:41,781 (不知火)虫を見るような目だった 44 00:04:42,615 --> 00:04:48,246 その日を境に 師匠は一切 俺に興味を示さなくなった 45 00:04:48,371 --> 00:04:50,540 それどころか… 46 00:04:50,665 --> 00:04:54,293 (師匠)貴様には才がない! やめてしまえ! 47 00:04:50,665 --> 00:04:54,293 (不知火)うっ うう… 48 00:04:54,627 --> 00:04:57,630 (不知火) お許しください お師匠様 49 00:04:54,627 --> 00:04:57,630 (師匠)ふっ! たあっ! 50 00:04:57,755 --> 00:04:58,589 (師匠)ふっ! (不知火)ぐっ! 51 00:04:58,715 --> 00:05:02,218 (不知火)師匠が館の外から 従者を呼んだことは 52 00:04:59,590 --> 00:05:02,844 (師匠)ふっ! たあっ! (弓でたたく音) 53 00:05:02,343 --> 00:05:04,303 うわさで聞いていた 54 00:05:04,971 --> 00:05:06,806 それが摩緒 55 00:05:07,181 --> 00:05:11,811 あの時の童子だと ひと目 見て分かった 56 00:05:13,271 --> 00:05:16,691 (摩緒)不知火様 あなたは 57 00:05:17,317 --> 00:05:21,029 御降(ごこう)家の跡を 継ぎたかったのか 58 00:05:21,154 --> 00:05:23,698 私を憎むほどに 59 00:05:24,115 --> 00:05:28,661 (不知火)師匠には 打ちすえられ ののしられ 60 00:05:29,412 --> 00:05:34,125 そんで 外から来たお前が 後継者に選ばれた 61 00:05:35,752 --> 00:05:37,170 (摩緒)お師匠様! 62 00:05:38,588 --> 00:05:42,341 (摩緒) もしや お師匠様を殺したのは 63 00:05:42,842 --> 00:05:45,636 不知火様 あなたか? 64 00:05:45,762 --> 00:05:46,596 うぐっ! 65 00:05:47,055 --> 00:05:50,475 お前が殺したんちゃうんかい! だから… 66 00:05:51,434 --> 00:05:52,852 (摩緒)だから? 67 00:05:55,104 --> 00:05:56,272 (摩緒)あっ… 68 00:05:57,398 --> 00:05:59,609 (不知火)摩緒 貴様! 69 00:05:59,734 --> 00:06:02,236 (摩緒)はっ… くっ! 70 00:06:02,653 --> 00:06:03,988 (摩緒)あの時… 71 00:06:05,031 --> 00:06:08,743 この傷をつけたのが 不知火様 72 00:06:09,243 --> 00:06:10,703 あなただったのか 73 00:06:10,828 --> 00:06:14,749 気づいてへんかったんか? ウソやろ? 74 00:06:16,959 --> 00:06:19,504 (菜花(なのか)) 摩緒 すぐ行くから 75 00:06:19,754 --> 00:06:21,380 (乙弥(おとや))あっ 菜花さん 76 00:06:22,006 --> 00:06:24,008 金(きん)の気(け)は あの扉に 77 00:06:24,425 --> 00:06:25,510 (菜花)んっ 78 00:06:29,097 --> 00:06:31,265 (華紋(かもん)) 地下壕(ちかごう)… か? 79 00:06:31,724 --> 00:06:34,602 (菜花)金の気が続いてる 行きますよ 80 00:06:34,727 --> 00:06:36,771 (百火(ひゃっか))えっ こん中に? 81 00:06:43,986 --> 00:06:47,782 (華紋)しかし 摩緒の破軍星(はぐんせい)の太刀は便利だね 82 00:06:48,408 --> 00:06:50,535 やべえ刀ですよ 83 00:06:51,035 --> 00:06:55,164 俺は一度 あの刀 持って 血 吐いて死にかけました 84 00:06:55,456 --> 00:06:58,543 いえ 完全に死んでましたよ 85 00:06:59,168 --> 00:07:01,045 (不知火)できることなら 86 00:07:01,462 --> 00:07:04,549 俺が この手で師匠を殺したかった 87 00:07:05,174 --> 00:07:09,345 外から来たお前に 殺されるくらいやったらな 88 00:07:09,887 --> 00:07:13,558 殺してでも 御降家を継ぎたかった? 89 00:07:13,683 --> 00:07:17,979 せやけど 肝心の秘法泰山府君(たいざんふくん)を 90 00:07:18,104 --> 00:07:21,440 猫鬼(びょうき)と お前が かすめ取って逃げよった 91 00:07:22,275 --> 00:07:28,072 さあ 摩緒 教えてもらうで 泰山府君の術を 92 00:07:28,739 --> 00:07:30,700 (摩緒)泰山府君の術は 93 00:07:31,576 --> 00:07:34,370 猫鬼の頭が持って逃げた 94 00:07:31,909 --> 00:07:34,370 (猫鬼)グギャア~ッ! 95 00:07:35,413 --> 00:07:39,459 (摩緒) そのことを 不知火様は知らない 96 00:07:41,085 --> 00:07:42,712 教えましょう 97 00:07:43,212 --> 00:07:44,464 (不知火)お… 98 00:07:44,714 --> 00:07:48,843 (摩緒) だが その前に聞かねばならない 99 00:07:49,552 --> 00:07:51,971 紗那(さな)様に何をした? 100 00:07:53,848 --> 00:07:55,725 紗那様は あの日 101 00:07:56,184 --> 00:07:58,311 死んだと言われていた 102 00:07:58,936 --> 00:08:01,189 私が殺したとまで 103 00:08:02,273 --> 00:08:06,402 だが 生きて あなたの手先になっている 104 00:08:06,694 --> 00:08:08,279 くっ くっ… 105 00:08:09,447 --> 00:08:10,865 うっ… 106 00:08:12,575 --> 00:08:14,118 なぜです! 107 00:08:17,455 --> 00:08:21,000 (不知火)会(お)うたんか幽羅子(ゆらこ)に 108 00:08:21,542 --> 00:08:26,547 何や 摩緒 お前 まだ紗那を引きずっとるんか 109 00:08:28,382 --> 00:08:29,926 (摩緒)くっ… 110 00:08:30,718 --> 00:08:31,552 う… 111 00:08:32,845 --> 00:08:33,971 うっ… 112 00:08:34,096 --> 00:08:35,306 (不知火)あ… 113 00:08:35,723 --> 00:08:37,308 うっ うっ! 114 00:08:37,767 --> 00:08:39,685 うっ ぐっ! (摩緒)うっ! 115 00:08:39,810 --> 00:08:40,686 (菜花)あっ 116 00:08:41,103 --> 00:08:42,230 摩緒! 117 00:08:42,855 --> 00:08:43,689 菜花! 118 00:08:44,607 --> 00:08:48,569 (不知火) 何や これは 摩緒の血か? 119 00:08:48,945 --> 00:08:51,948 (摩緒)菜花 刀を 120 00:08:52,073 --> 00:08:53,449 う… うん 121 00:08:53,950 --> 00:08:58,955 (摩緒)それが 私の中に流れる猫鬼の血の力 122 00:08:59,872 --> 00:09:04,961 不知火様 あなたのしたことを 話してください 123 00:09:05,503 --> 00:09:07,797 (華紋)ん? 不知火? 124 00:09:07,922 --> 00:09:10,091 不知火… 様? 125 00:09:10,633 --> 00:09:15,096 (不知火)何や ぞろぞろと つるんどるんか お前ら 126 00:09:15,388 --> 00:09:18,391 (摩緒)答えてください 不知火様 127 00:09:18,516 --> 00:09:22,645 なぜ 紗那様が 生きて あなたと共にいるのか 128 00:09:23,104 --> 00:09:25,273 なぜ 生きているのか! 129 00:09:25,398 --> 00:09:27,233 さあな 130 00:09:27,358 --> 00:09:31,779 ただ 俺と一緒に おんのは あいつの望んだことや 131 00:09:31,904 --> 00:09:32,780 (摩緒)くっ 132 00:09:33,155 --> 00:09:34,073 ウソだ! 133 00:09:35,658 --> 00:09:36,659 (不知火)んっ 134 00:09:41,122 --> 00:09:44,959 おお~ 今のは 破軍星の太刀の剣圧かい? 135 00:09:45,084 --> 00:09:46,669 振ってもいないのに 136 00:09:47,044 --> 00:09:51,507 へえ… お前でも そないな大声 出すことがあんのや 137 00:09:51,924 --> 00:09:54,510 (菜花)紗那様のことだから? 138 00:09:55,386 --> 00:09:58,389 (不知火)あいつの望みは俺と同じ 139 00:09:58,806 --> 00:10:02,268 国を動かす お偉いさんの 寿命をつなぎ 140 00:10:02,393 --> 00:10:06,022 時には依頼を受けて政敵を呪う 141 00:10:06,439 --> 00:10:10,901 御降家の役目を 絶やさず続けることやからな 142 00:10:11,027 --> 00:10:12,153 (摩緒)んっ 143 00:10:12,611 --> 00:10:16,240 (紗那)私は父に… 従います 144 00:10:16,741 --> 00:10:22,079 紗那様は 御降家を継ぐ覚悟は 持っておられた 145 00:10:22,204 --> 00:10:23,122 だが! 146 00:10:23,664 --> 00:10:28,044 死体を生きているように見せかけ 周囲を欺き… 147 00:10:28,502 --> 00:10:31,922 そんな いびつな あり方を 望んでいたわけがない! 148 00:10:32,340 --> 00:10:33,924 (菜花)あ… 149 00:10:34,258 --> 00:10:37,053 フッ いびつか 150 00:10:37,386 --> 00:10:42,850 それも お前が泰山府君の秘法を 渡せば済むことやろ! 151 00:10:44,101 --> 00:10:48,773 あなたのような人に 術を渡すわけにはいかない! 152 00:10:53,194 --> 00:10:54,028 (3人)あっ 153 00:10:57,365 --> 00:10:58,366 あっ 154 00:11:00,743 --> 00:11:02,119 (不知火)フッ 155 00:11:02,536 --> 00:11:04,205 (摩緒)その足は… 156 00:11:04,622 --> 00:11:08,209 何や ホンマに覚えてへんのかい 157 00:11:09,377 --> 00:11:11,003 (弟子)摩緒が裏切った! 158 00:11:11,128 --> 00:11:14,340 (弟子)猫鬼を使役して 館を滅ぼそうとしている! 159 00:11:14,673 --> 00:11:15,674 (不知火)ひるむな! (弟子たち)あ… 160 00:11:15,800 --> 00:11:19,220 摩緒は お師匠様を殺した 憎い敵(かたき)だぞ! 161 00:11:19,553 --> 00:11:21,097 とどめを… 162 00:11:24,850 --> 00:11:26,602 あ… あ… 163 00:11:27,895 --> 00:11:29,522 (摩緒のうなり声) 164 00:11:29,647 --> 00:11:31,232 (弟子たち)うわあ! (不知火)あっ! 165 00:11:29,647 --> 00:11:31,232 (摩緒の荒い息) 166 00:11:31,357 --> 00:11:32,817 (摩緒のうなり声) 167 00:11:33,317 --> 00:11:35,695 (不知火)ギャア~ッ! 168 00:11:37,988 --> 00:11:39,657 (摩緒)私が… 169 00:11:40,574 --> 00:11:44,662 この足は式神の海龍(かいりゅう)からの 借りもんや 170 00:11:44,787 --> 00:11:48,541 おかげさんで 俺は水から離れられへん 171 00:11:48,916 --> 00:11:54,422 それで京(みやこ)から動かずに 刺客を送り続けたというのか 172 00:11:54,797 --> 00:11:58,467 ああ これからも何度でも やんで 173 00:12:01,137 --> 00:12:03,431 あっ 待て! くっ… 174 00:12:04,473 --> 00:12:05,683 うっ くっ 175 00:12:06,142 --> 00:12:07,393 なぜ 止めるのです! 176 00:12:07,852 --> 00:12:09,603 バカだねえ お前 177 00:12:09,729 --> 00:12:13,399 水の中に入っちゃ 不知火の思うツボだろうが 178 00:12:14,066 --> 00:12:14,900 (菜花)ん… 179 00:12:15,234 --> 00:12:16,569 (摩緒)くっ… 180 00:12:20,030 --> 00:12:21,907 (風の音) 181 00:12:23,159 --> 00:12:28,372 (幽羅子のすすり泣き) 182 00:12:28,497 --> 00:12:31,417 (白眉(はくび))摩緒に 会ってしまったのですか 183 00:12:31,542 --> 00:12:37,173 (幽羅子)ああ… 私の姿 摩緒に どう見えたのかしら 184 00:12:37,798 --> 00:12:40,801 (白眉) お気の毒な幽羅子様 185 00:12:37,798 --> 00:12:40,801 (幽羅子のすすり泣き) 186 00:12:42,595 --> 00:12:44,388 (白眉)化け物が 187 00:12:54,315 --> 00:12:55,900 クソッ 188 00:12:56,400 --> 00:13:00,821 ハァ… 金の式神を追ってきたら… 189 00:13:01,238 --> 00:13:04,909 不知火は金の術師と つるんでるってことだね 190 00:13:05,451 --> 00:13:08,662 もう少しで 捕まえられた 191 00:13:09,163 --> 00:13:10,915 どうせ また来るだろ 192 00:13:11,040 --> 00:13:13,667 あいつ 摩緒のこと 恨んでるっぽいし 193 00:13:14,210 --> 00:13:16,420 まっ 恨むよな 194 00:13:17,171 --> 00:13:20,841 摩緒に足を刈られて ああなって 195 00:13:21,217 --> 00:13:26,222 摩緒 お前 本当に覚えてないのか? その時のこととか 196 00:13:26,597 --> 00:13:29,475 はあ 覚えていませんね 197 00:13:30,059 --> 00:13:33,812 もともと 不知火様は 眼中になかったですし 198 00:13:33,938 --> 00:13:35,481 ひどいな お前 199 00:13:35,815 --> 00:13:38,984 とにかく帰ろう ここは寒い 200 00:13:39,401 --> 00:13:44,240 先に行ってください 私は少し休んでから 201 00:13:44,698 --> 00:13:46,867 (百火)んん? 歩けないのか? 202 00:13:47,284 --> 00:13:49,828 ええっ? ピンピンしてたじゃないか 203 00:13:50,204 --> 00:13:53,082 いえ 何発も撃たれたんです 204 00:13:53,582 --> 00:13:54,917 金の式神に 205 00:13:58,379 --> 00:14:01,006 (華紋)へえ~ じゃあ さっきのは 206 00:14:01,131 --> 00:14:05,845 紗那様の話で 頭に血が上ってたってことか 207 00:14:06,428 --> 00:14:07,263 ハァ… 208 00:14:11,600 --> 00:14:12,434 (摩緒)ん… 209 00:14:15,729 --> 00:14:16,897 菜花 何を… 210 00:14:17,273 --> 00:14:20,150 血をあげるんだよ 歩けないんでしょ? 211 00:14:20,568 --> 00:14:24,697 それはダメだと言っただろう お前の命を削ることになるかも 212 00:14:24,822 --> 00:14:25,823 いいの! 213 00:14:26,949 --> 00:14:28,284 (摩緒)あ… 214 00:14:29,243 --> 00:14:30,619 (心臓の鼓動) 215 00:14:31,579 --> 00:14:33,914 (菜花) 華紋さん 助けてくれないよ 216 00:14:34,039 --> 00:14:36,375 コート 汚れるの 嫌がるよ 217 00:14:36,500 --> 00:14:39,712 百火は ちっこいから 摩緒なんか運べないし 218 00:14:40,296 --> 00:14:44,258 うん 確かにコート 汚されるのは まっぴらだけど 219 00:14:44,383 --> 00:14:45,301 菜花 てめえ 220 00:14:45,426 --> 00:14:47,052 今 呼び捨てにしただろ! 221 00:14:49,930 --> 00:14:54,977 (摩緒) ああ… 傷口が塞がっていく 222 00:15:06,113 --> 00:15:10,367 ったく それで自分が気絶してりゃ 世話ねえな 223 00:15:10,618 --> 00:15:15,623 摩緒 代わろうか? 菜花君なら喜んで背負うけど 224 00:15:15,998 --> 00:15:19,376 いえ 菜花のことは私が 225 00:15:20,377 --> 00:15:23,464 (摩緒)また無理をさせてしまった 226 00:15:23,923 --> 00:15:26,842 このままでは いけない 227 00:15:30,095 --> 00:15:32,389 (乙弥)菜花さん 帰っちゃうんですか? 228 00:15:32,765 --> 00:15:35,726 うん うちで ゆっくり寝たい 229 00:15:35,851 --> 00:15:37,895 摩緒も無理しちゃダメだよ 230 00:15:38,312 --> 00:15:41,774 もう大丈夫だ 傷は塞がった 231 00:15:45,778 --> 00:15:48,364 (菜花)そう じゃ… じゃあ 232 00:15:55,454 --> 00:15:58,457 (菜花)あんな摩緒 初めて見た 233 00:15:59,375 --> 00:16:03,754 紗那様 不知火の手先なのに 234 00:16:04,046 --> 00:16:07,758 俺と一緒に おんのは あいつの望んだことや 235 00:16:08,342 --> 00:16:09,969 (摩緒)ウソだ! 236 00:16:10,761 --> 00:16:13,847 (菜花)不知火に めちゃくちゃ嫉妬してるじゃん 237 00:16:14,723 --> 00:16:17,726 紗那様には思い人がいましたから 238 00:16:18,102 --> 00:16:21,271 (菜花)その思い人が不知火? 239 00:16:21,689 --> 00:16:23,899 …とは思えないけど 240 00:16:24,191 --> 00:16:28,278 もともと片思いなのに 明らかに今でも好きじゃん 241 00:16:36,203 --> 00:16:40,749 (菜花)あれは… 本当に紗那様なのかな? 242 00:16:41,208 --> 00:16:43,001 (心臓の鼓動) (菜花)あっ 243 00:16:44,378 --> 00:16:45,212 えっ? 244 00:16:45,754 --> 00:16:47,131 猫鬼! 245 00:16:47,506 --> 00:16:52,136 (猫鬼)わしに会いたくなったら いつでも呼べ 246 00:16:52,594 --> 00:16:55,264 (菜花)な… 何で!? 247 00:16:55,681 --> 00:16:57,683 呼んでないのに 248 00:16:59,018 --> 00:17:01,770 (猫鬼)また摩緒に血を与えたな? 249 00:17:02,187 --> 00:17:04,148 えっ 分かるの? 250 00:17:04,523 --> 00:17:06,567 (猫鬼)摩緒と菜花 251 00:17:06,942 --> 00:17:10,320 お前に流れているのは わしの血だぞ 252 00:17:10,946 --> 00:17:12,406 分かるさ 253 00:17:12,906 --> 00:17:17,703 (菜花)新しい器の私を ずっと見張ってるってこと? 254 00:17:17,995 --> 00:17:18,912 でも… 255 00:17:19,496 --> 00:17:24,168 ねえ 前に私を傷つけるつもりは ないって言ったよね 256 00:17:24,501 --> 00:17:28,547 (猫鬼)ああ お前が わしを恐れることはない 257 00:17:29,256 --> 00:17:32,426 じゃあ 教えて 紗那様のこと 258 00:17:33,886 --> 00:17:35,429 (猫鬼)紗那… 259 00:17:35,888 --> 00:17:38,682 あんたは 紗那様の猫だったんだよね 260 00:17:42,603 --> 00:17:44,021 灰丸(はいまる) 261 00:17:49,443 --> 00:17:50,319 (号外班の男性)号外! 262 00:17:50,444 --> 00:17:55,324 (号外班の男性)号外~! 人首村(ひとかべむら)で謎の大量虐殺~! 263 00:17:50,444 --> 00:17:55,324 (ベルの音) 264 00:17:56,033 --> 00:18:00,078 (百火)郵便配達夫が 村の惨状を発見し 通報 265 00:18:00,913 --> 00:18:03,499 村人は ことごとく 鋭い刃(やいば)のようなもので 266 00:18:03,624 --> 00:18:05,876 一突きにされており… 267 00:18:06,335 --> 00:18:08,587 (郵便配達夫) 何か 鉄のカカシみたいなものが 268 00:18:08,712 --> 00:18:10,839 去っていくのを見ました 269 00:18:11,089 --> 00:18:13,759 …と証言している 270 00:18:14,551 --> 00:18:16,261 (百火)鉄のカカシ? 271 00:18:16,887 --> 00:18:19,139 まさか あの時の… 272 00:18:19,264 --> 00:18:20,265 (金属音) 273 00:18:22,726 --> 00:18:25,437 (菜花)紗那様って どんな方だったの? 274 00:18:26,146 --> 00:18:27,898 (猫鬼)紗那は… 275 00:18:30,692 --> 00:18:33,695 (紗那)あれは式神よ 灰丸 276 00:18:38,242 --> 00:18:39,868 消えた 277 00:18:40,869 --> 00:18:45,457 この家はね 灰丸 呪いの家なの 278 00:18:46,083 --> 00:18:49,044 いろいろな貴族が こっそり訪ねてきて 279 00:18:49,169 --> 00:18:52,923 呪いたい相手の名と 爪や髪を託す 280 00:18:53,048 --> 00:18:57,386 すると この家の陰陽師(おんみょうじ)が 呪いを放つ 281 00:18:57,511 --> 00:19:01,890 でも 相手方(あいてかた)に仕える陰陽師が すぐれていれば 282 00:19:02,015 --> 00:19:06,395 呪い返しや この家の存在を快く思わない⸺ 283 00:19:06,520 --> 00:19:09,606 表の陰陽師の呪詛(じゅそ)が飛んでくる 284 00:19:10,023 --> 00:19:13,610 けれど その数々の呪いは 今みたいに 285 00:19:13,735 --> 00:19:16,655 館の上空で消えてしまうの 286 00:19:17,656 --> 00:19:22,327 いえ 違うわね 見えなくなるだけ 287 00:19:23,662 --> 00:19:27,416 紗那様も見える人だったってこと? 288 00:19:27,541 --> 00:19:29,376 陰陽術とか使えたの? 289 00:19:29,835 --> 00:19:32,754 (猫鬼)紗那は術者ではなかった 290 00:19:33,338 --> 00:19:37,134 だが 呪詛の依頼を受けた夜は… 291 00:19:42,181 --> 00:19:46,018 館のあるじ 紗那の父が… 292 00:19:52,149 --> 00:19:55,277 その黒い何かを巻き取り 293 00:19:55,819 --> 00:19:58,363 家の術者に渡す 294 00:19:58,655 --> 00:20:01,909 (菜花)えっ その黒い何かって… 295 00:20:02,034 --> 00:20:03,869 (猫鬼)呪いだろう 296 00:20:04,912 --> 00:20:10,042 それは館の上で消えた式神と 同じにおいがした 297 00:20:10,542 --> 00:20:13,795 (菜花)紗那様の口から呪いが? 298 00:20:14,755 --> 00:20:17,215 (猫鬼)紗那は御降家の娘 299 00:20:17,799 --> 00:20:20,344 それが役目だったのだろう 300 00:20:20,802 --> 00:20:24,765 待って 摩緒は そのことを知っていたの? 301 00:20:25,057 --> 00:20:26,892 (猫鬼)知るはずがない 302 00:20:27,351 --> 00:20:30,229 摩緒や館の者たちの前では 303 00:20:30,354 --> 00:20:33,857 常に紗那は 澄んだ気をまとっていた 304 00:20:35,025 --> 00:20:40,656 紗那自身 自分の役割に 気づいていたのかどうか 305 00:20:43,492 --> 00:20:49,289 ねえ 紗那様が大正時代に 生きているって言ったら 信じる? 306 00:20:49,915 --> 00:20:51,792 (猫鬼)紗那は死んだ 307 00:20:52,417 --> 00:20:55,128 心臓をつかみ出されて 308 00:20:56,129 --> 00:20:58,799 生きているはずがない 309 00:20:59,132 --> 00:21:02,928 (菜花)じゃあ あの人は… 何? 310 00:21:06,223 --> 00:21:08,475 (摩緒)妙ですね 百火様 311 00:21:08,600 --> 00:21:09,768 (百火)何がだよ 312 00:21:10,310 --> 00:21:13,146 (摩緒) この人首村の皆殺し事件が起きて 313 00:21:13,271 --> 00:21:15,399 まだ3日と たっていないのに 314 00:21:15,774 --> 00:21:19,903 新聞記者も 見張りの巡査の1人もいない 315 00:21:20,237 --> 00:21:24,658 これ以上 新聞も警察も 手を出すなってことだろうぜ 316 00:21:25,075 --> 00:21:26,910 あの時も そうだった 317 00:21:27,327 --> 00:21:31,790 それは 百火様が鉄のカカシと 関わった時のことですか? 318 00:21:32,207 --> 00:21:37,921 ああ 今から20年前 日露戦争が始まった頃だ 319 00:21:38,505 --> 00:21:42,843 その頃 俺は ある村の 農家の手伝いをやっててな 320 00:21:42,968 --> 00:21:44,678 いろいろ やっているんですね 321 00:21:45,470 --> 00:21:47,180 (百火)そいつらは… 322 00:21:50,809 --> 00:21:52,936 突然 やってきた 323 00:21:55,814 --> 00:21:57,149 (男性)うおっ! (女性)うっ! 324 00:21:57,274 --> 00:21:58,358 (男性)があっ! 325 00:21:58,483 --> 00:21:59,317 (百火)んっ 326 00:21:59,651 --> 00:22:01,611 なっ… あっ 327 00:22:02,738 --> 00:22:03,739 んっ! 328 00:22:04,781 --> 00:22:07,075 (百火)村の者は皆殺し 329 00:22:07,659 --> 00:22:09,369 俺は何とか逃れたが 330 00:22:09,745 --> 00:22:14,875 事件は新聞にも書かれず 人のうわさにすら ならなかった 331 00:22:15,292 --> 00:22:18,420 事件そのものが なかったことにされたと? 332 00:22:18,545 --> 00:22:19,379 (百火)ああ 333 00:22:19,671 --> 00:22:23,216 (摩緒) ですが 今回は事件が報じられた 334 00:22:23,342 --> 00:22:25,385 百火様 これは… 335 00:22:26,553 --> 00:22:27,554 (百火・摩緒)んっ! 336 00:22:33,769 --> 00:22:38,273 やっぱりな こいつら 20年前と同じ 337 00:22:38,398 --> 00:22:43,445 どうやら この村の事件は 私たちをおびき出すためのワナ 338 00:22:43,737 --> 00:22:46,239 (白眉)フン そうだよ だが… 339 00:22:46,365 --> 00:22:47,199 (摩緒・百火)んっ 340 00:22:47,741 --> 00:22:52,454 (白眉)まさか 貴様まで来るとは 思わなかったよ 百火 341 00:22:52,829 --> 00:22:56,458 てめえ 20年前の カカシの使い手か! 342 00:22:56,875 --> 00:22:59,252 (白眉)フン そうだな 343 00:22:59,544 --> 00:23:03,715 あの時は互いに 顔を確かめる暇もなかった 344 00:23:04,216 --> 00:23:09,096 俺の顔を見たいか? 残った目を取られる前に 345 00:23:09,387 --> 00:23:10,388 (百火)ぐっ… 346 00:23:12,808 --> 00:23:17,020 (摩緒)百火様の目は この男が… 347 00:23:19,564 --> 00:23:24,569 ♪~ 348 00:24:42,856 --> 00:24:47,861 ~♪ 349 00:24:49,070 --> 00:24:51,781 (百火)ひっこんでろ 摩緒! そいつは俺が! 350 00:24:51,907 --> 00:24:56,912 (乙弥)本来ならば 火は金を剋(こく)す 百火様が有利なはずだけど 351 00:24:57,287 --> 00:25:02,209 (白眉)俺にとって 御降家は 実に居心地のいい場所だったよ 352 00:25:02,334 --> 00:25:06,630 ところが 摩緒 貴様の裏切りで御降家は絶えた 353 00:25:06,755 --> 00:25:09,591 (摩緒)まやかしの御降家に 加勢すると!? 354 00:25:09,716 --> 00:25:12,719 (白眉) まやかし? それは どうかな 355 00:25:12,844 --> 00:25:15,055 (白眉)おぞましい化け物が! 356 00:25:15,180 --> 00:25:17,682 (摩緒)次回「白眉」