1 00:00:05,930 --> 00:00:11,260 (ヴエコ)イルミューイ… 私ね あなたに出会うまで 2 00:00:11,260 --> 00:00:13,760 探してたものがあったの…。 3 00:00:17,600 --> 00:00:20,110 《ヴエコ:この羅針盤が…。 4 00:00:20,110 --> 00:00:24,310 この羅針盤が きつ立するところに それはある》 5 00:00:28,450 --> 00:00:31,790 <ヴエコ:身寄りのない自分を 引き取ったこの男は 6 00:00:31,790 --> 00:00:34,620 ひどく ろくなものではなく…。 7 00:00:34,620 --> 00:00:40,630 自分の経歴でただ一つ 「主役になった」自慢話を 8 00:00:40,630 --> 00:00:46,300 「こと」のたびに聞かせてきたので よく覚えている…。 9 00:00:46,300 --> 00:00:50,970 ある凪の日… 沖合まで漁に出たときに 10 00:00:50,970 --> 00:00:54,370 洋上で煙をあげる船を 見つけたそうだ…> 11 00:01:03,920 --> 00:01:06,420 <ヴエコ:火の手もないのに くすぶり 12 00:01:06,420 --> 00:01:09,260 煙を吐き続ける遺体…。 13 00:01:09,260 --> 00:01:14,430 両断されたまま うごめき続ける者…。 14 00:01:14,430 --> 00:01:17,930 中身が脱げてしまっている者。 15 00:01:17,930 --> 00:01:24,440 船室の奥 人の状態を とどめている者が 一人だけいた。 16 00:01:24,440 --> 00:01:29,840 けど彼は すでに会話が 成り立つ状態ではなかった> 17 00:01:31,780 --> 00:01:33,950 ジュロイモー:なんだこりゃ? 18 00:01:33,950 --> 00:01:36,950 (ジュロイモー)値打ちもんか? 19 00:01:36,950 --> 00:01:38,950 んっ? 20 00:01:38,950 --> 00:01:43,290 うわっ! その ら 羅針盤…。 21 00:01:43,290 --> 00:01:45,290 んっ? 22 00:01:45,290 --> 00:01:50,460 その羅針盤が… きつ立するところにある…。 23 00:01:50,460 --> 00:01:52,470 大穴だ…。 24 00:01:52,470 --> 00:01:57,470 地の底まで続く… 途方もない…。 25 00:01:57,470 --> 00:01:59,470 人喰いの…。 26 00:01:59,470 --> 00:02:03,580 私は… 私は見られなかった…。 27 00:02:03,580 --> 00:02:05,580 んっ…。 28 00:02:05,580 --> 00:02:09,750 あう… 黄金郷は ある…。 29 00:02:09,750 --> 00:02:14,590 人喰いの大穴の中…。 30 00:02:14,590 --> 00:02:17,090 (ジュロイモー)つうてよぉ…。 31 00:02:17,090 --> 00:02:21,260 フゥ そいつ こと切れちまって。 32 00:02:21,260 --> 00:02:24,930 (ジュロイモー)なあ いいだろ…。 33 00:02:24,930 --> 00:02:28,940 なあ おい お前とは違うんだ。 34 00:02:28,940 --> 00:02:31,270 なあ…。 (ヴエコ)ひっ…。 35 00:02:31,270 --> 00:02:33,940 おい…。 (ヴエコ)ぎゃあああっ! 36 00:02:33,940 --> 00:02:35,940 はっ! 37 00:02:38,280 --> 00:02:42,620 <ヴエコ:私は… 自慢話だけのお前とは 違う。 38 00:02:42,620 --> 00:02:45,790 準備をした。 39 00:02:45,790 --> 00:02:50,120 そのために そのために…。 40 00:02:50,120 --> 00:02:53,630 そのために…。 41 00:02:53,630 --> 00:02:59,630 いや… いや ただ求めただけだ> 42 00:02:59,630 --> 00:03:02,240 ニャオ~。 (ヴエコ)フフッ 43 00:03:02,240 --> 00:03:05,910 <ヴエコ:誰も 私を知る者がいない場所へ> 44 00:03:05,910 --> 00:03:07,910 (足音) 45 00:03:07,910 --> 00:03:10,580 はっ! (ジュロイモー)黄金郷はよぉ 46 00:03:10,580 --> 00:03:14,080 クズでも黄金に 変えてくれるんだってよぉ。 47 00:03:14,080 --> 00:03:19,090 使い古しのお前でもよぉ こんなクズ肉でもよぉ 48 00:03:19,090 --> 00:03:22,420 持って行ったら 変えてくれるかなぁ? 49 00:03:22,420 --> 00:03:25,090 <ヴエコ:いなくなっても なお響く 50 00:03:25,090 --> 00:03:28,600 あの声が… 消えてくれる場所へ> 51 00:03:28,600 --> 00:03:30,600 うっ! 52 00:03:30,600 --> 00:03:33,300 うぅ…。 53 00:03:36,440 --> 00:03:39,440 ヴエッ ゲホゲホッ…。 54 00:03:39,440 --> 00:03:41,440 ゲッ…。 55 00:03:41,440 --> 00:03:43,440 《ツラ…。 56 00:03:43,440 --> 00:03:45,450 いくら訓練しても 57 00:03:45,450 --> 00:03:48,780 この船酔いだけは 慣れること ないな…。 58 00:03:48,780 --> 00:03:52,790 最後の寄港地から すでに20日…。 59 00:03:52,790 --> 00:03:58,120 たまに獲れる生魚と 腐らない酒がごちそう…》 60 00:03:58,120 --> 00:04:01,230 (ワズキャン)んっ。 61 00:04:01,230 --> 00:04:05,570 <ヴエコ:隊長のワズキャンは 今日も船底から虫を捕まえて 62 00:04:05,570 --> 00:04:07,570 そのまま食ってる…。 63 00:04:07,570 --> 00:04:10,070 病の予防だという。 64 00:04:10,070 --> 00:04:12,740 加えて この水平線…。 65 00:04:12,740 --> 00:04:17,580 視界から消えて 次の瞬間 視界を覆う。 66 00:04:17,580 --> 00:04:21,250 繰り返し 繰り返し…。 67 00:04:21,250 --> 00:04:24,250 とことん吐き気には困らない> 68 00:04:24,250 --> 00:04:26,250 いいねぇ。 69 00:04:26,250 --> 00:04:29,090 何もよくねぇ ウェ…。 70 00:04:29,090 --> 00:04:31,090 吐き慣れてきてる。 71 00:04:31,090 --> 00:04:34,260 (ヴエコ)き 貴重な 食料…。 72 00:04:34,260 --> 00:04:38,430 (ワズキャン)気にしない 鉄パンなら あと一か月分あるよ。 73 00:04:38,430 --> 00:04:41,430 それに もうすぐだよ。 74 00:04:41,430 --> 00:04:44,600 「星の羅針盤」が きつ立する地点。 75 00:04:44,600 --> 00:04:48,940 この風狂う未開の海で それだけが頼りだ。 76 00:04:48,940 --> 00:04:53,450 これ 自分が持ってて い いいのかな…。 77 00:04:53,450 --> 00:04:55,450 当たり前じゃん! 78 00:04:55,450 --> 00:04:58,620 今や君も 我々 ガンジャの三賢だ。 79 00:04:58,620 --> 00:05:00,550 ん…。 80 00:05:00,550 --> 00:05:06,560 君が その羅針盤 持ってきた時さ 運命 感じたんだよね。 81 00:05:06,560 --> 00:05:10,560 ほんとマジで 君こそが我々の道しるべさ。 82 00:05:12,900 --> 00:05:14,900 心配するな。 83 00:05:14,900 --> 00:05:16,900 僕が信じることは当たる。 84 00:05:16,900 --> 00:05:20,410 もうすぐだ マジで。 85 00:05:20,410 --> 00:05:23,610 じゃ ネズミ捕まえてくるわ。 86 00:05:28,250 --> 00:05:31,920 (ベラフ)気にするな。 んっ。 87 00:05:31,920 --> 00:05:33,920 (ヴエコ)ベラフ。 88 00:05:33,920 --> 00:05:37,920 (ベラフ)軽薄なわけではない。 わかっていると思うが。 89 00:05:37,920 --> 00:05:41,760 彼の体感している真理を 言葉にする方法を 90 00:05:41,760 --> 00:05:44,760 彼も我々も持ち合わせていない。 91 00:05:44,760 --> 00:05:47,100 だから普段は ああなのだ。 92 00:05:47,100 --> 00:05:50,770 最初は ただの思い込みだと たかをくくっていたが 93 00:05:50,770 --> 00:05:54,270 本物だ… 神がかりと言っていい。 94 00:05:54,270 --> 00:05:58,280 彼なら たとえ黄金郷が存在しなくても 95 00:05:58,280 --> 00:06:00,710 見つけ出してしまうだろう。 96 00:06:00,710 --> 00:06:05,390 彼は 君の入団も 三賢入りも予言していた。 97 00:06:05,390 --> 00:06:07,720 君が現れる前日にだ。 98 00:06:07,720 --> 00:06:11,060 そういう才が アレにはあるのだ。 99 00:06:11,060 --> 00:06:17,230 あの ベラフ… 私はホントに 三賢でいいのかな…。 100 00:06:17,230 --> 00:06:21,740 自分… そういうのないのに…。 101 00:06:21,740 --> 00:06:24,070 ど どういう意図なのかな…。 102 00:06:24,070 --> 00:06:27,740 売り物にもならない 醜い体で…。 103 00:06:27,740 --> 00:06:30,740 「お世話」するしかできない私を…。 104 00:06:32,910 --> 00:06:35,420 美しさとは なんだと思う…。 105 00:06:35,420 --> 00:06:37,420 ふへっ!? 106 00:06:37,420 --> 00:06:43,760 えっと… ベラフみたいな 自信にあふれた 感じの…。 107 00:06:43,760 --> 00:06:47,930 ん… わかんない…。 108 00:06:47,930 --> 00:06:52,430 はっ! 美しいから 美しいのではない。 109 00:06:52,430 --> 00:06:57,100 醜いから 醜いのではない。 110 00:06:57,100 --> 00:07:00,370 目… キレイですね。 111 00:07:00,370 --> 00:07:03,880 そのとおり… 美しさとは目だ。 112 00:07:03,880 --> 00:07:07,210 いいか? 即物的な目ではない。 113 00:07:07,210 --> 00:07:10,550 「まなざし」と とらえよ。 114 00:07:10,550 --> 00:07:15,390 立場 身分 名誉 姿かたち 115 00:07:15,390 --> 00:07:18,890 そして自信すらも 美の本質ではない。 116 00:07:18,890 --> 00:07:23,230 醜く ただれようが 理不尽を前に倒れようが 117 00:07:23,230 --> 00:07:26,070 立ち上がることすら 否定されようが 118 00:07:26,070 --> 00:07:30,240 にらみつけ 慈しみ 憧れ続ける。 119 00:07:30,240 --> 00:07:34,070 その まなざしこそが 美しさの本質なのだ。 120 00:07:34,070 --> 00:07:36,740 君は暗い目をしている。 121 00:07:36,740 --> 00:07:39,410 え…。 (ベラフ)闇に目を凝らすのだ。 122 00:07:39,410 --> 00:07:44,420 誰も見つけたことのない光は 真の闇の中にしかない。 123 00:07:44,420 --> 00:07:48,760 それに君は 君が思う以上に 有能でかわいらしい。 124 00:07:48,760 --> 00:07:50,760 えっ。 とてもな。 125 00:07:50,760 --> 00:07:55,430 けがれていようが 醜かろうが 私の目はごまかせない。 126 00:07:55,430 --> 00:07:57,430 声におびえたら思い出せ。 127 00:07:57,430 --> 00:08:01,030 あ…。 128 00:08:01,030 --> 00:08:04,200 (パッコヤン)あっ! ヴエコ 来てください! 129 00:08:04,200 --> 00:08:06,210 サマーシュラが熱出してて! 130 00:08:06,210 --> 00:08:08,810 ふへ!? す すぐ行く! 131 00:08:12,050 --> 00:08:15,380 相変わらず 上から目線だね。 132 00:08:15,380 --> 00:08:17,380 (ベラフ)心外な! 133 00:08:17,380 --> 00:08:19,580 さらなる深みを 見ようとしているだけだ! 134 00:08:22,220 --> 00:08:24,320 (風の音) 135 00:08:28,230 --> 00:08:30,230 ほかの船は? 136 00:08:30,230 --> 00:08:32,570 我々とジョミの船しか残っていない。 137 00:08:32,570 --> 00:08:35,570 んっ! ワズキャン 見ろ! 138 00:08:35,570 --> 00:08:38,240 ジョミの… 船倉の荷だ…。 139 00:08:38,240 --> 00:08:41,410 おそらくは もう…。 140 00:08:41,410 --> 00:08:45,750 ベラフ ワズキャン! 羅針盤が! 141 00:08:45,750 --> 00:08:47,750 (2人)んっ? 142 00:08:49,750 --> 00:08:52,590 ねぇ あれ! (3人)んっ! 143 00:08:52,590 --> 00:08:54,590 あれ なんだ!? 144 00:08:54,590 --> 00:08:56,590 (走る息遣い) 145 00:08:59,260 --> 00:09:01,260 は…。 146 00:09:04,700 --> 00:09:08,700 は… 不可侵海域の孤島…。 147 00:09:08,700 --> 00:09:10,700 あれが! 148 00:09:24,050 --> 00:09:26,750 (ワズキャン)我先に 降りたい者はいるか! 149 00:09:29,560 --> 00:09:31,720 よ~し 堂々と行け! 150 00:09:31,720 --> 00:09:33,730 (ワズキャン)ついに始まるぞ! 151 00:09:33,730 --> 00:09:38,060 捨てた故郷へ! 人々へ とどろかせろ! 152 00:09:38,060 --> 00:09:41,860 お前たちこそ 理不尽を踏み砕く足だ! 153 00:09:50,240 --> 00:09:52,240 ん…。 154 00:09:54,250 --> 00:09:56,250 んっ。 155 00:10:03,590 --> 00:10:06,590 は… ほんとにあった。 156 00:10:06,590 --> 00:10:08,890 あれが…。 157 00:10:23,920 --> 00:10:27,920 (足音) 158 00:10:27,920 --> 00:10:30,120 ん…。 159 00:10:35,100 --> 00:10:37,200 んっ? 160 00:10:43,600 --> 00:10:47,610 ワズキャン コイツらは情報になかったぞ。 161 00:10:47,610 --> 00:10:49,940 フッヘェ~! ふへ!? 162 00:10:49,940 --> 00:10:51,950 え なに? 163 00:10:51,950 --> 00:10:56,220 いいねぇ これこそ冒険のだいご味。 164 00:10:56,220 --> 00:11:03,720 ~ 165 00:11:03,720 --> 00:11:05,730 は…。 166 00:11:05,730 --> 00:11:13,230 ~ 167 00:11:13,230 --> 00:11:16,240 わぁ。 168 00:11:16,240 --> 00:11:18,440 (ざわめき) 169 00:11:21,740 --> 00:11:24,580 (ベラフ)なるほど 不思議な文字だな。 170 00:11:24,580 --> 00:11:26,580 これが「大穴」か。 171 00:11:26,580 --> 00:11:28,920 (老原住民)ハディまェン? までぃも…。 172 00:11:28,920 --> 00:11:31,750 どう? かつて来た者たちが 173 00:11:31,750 --> 00:11:35,260 横暴を働いたようだ 情報をしぶられている。 174 00:11:35,260 --> 00:11:39,260 はっ… アァ… アディ~! 175 00:11:39,260 --> 00:11:42,260 ふぇ!? なに… ベラフ…。 176 00:11:42,260 --> 00:11:44,770 そ その人 なんて言ってるんです? 177 00:11:44,770 --> 00:11:47,440 ケフぃぇ! 大事な…。 178 00:11:47,440 --> 00:11:50,610 ケフぃソレ! 大事なもの…。 179 00:11:50,610 --> 00:11:52,540 コルソムぐ。 180 00:11:52,540 --> 00:11:54,710 (ベラフ)枢機の姿…。 181 00:11:54,710 --> 00:11:56,910 (ヒソヒソ声) 182 00:12:01,380 --> 00:12:05,220 その羅針盤と引き換えなら 手助けは惜しまないと。 183 00:12:05,220 --> 00:12:07,220 ん…。 184 00:12:09,720 --> 00:12:11,720 んっ! 185 00:12:13,730 --> 00:12:15,730 は…。 どうぞ…。 186 00:12:15,730 --> 00:12:17,900 ア ハア…。 187 00:12:17,900 --> 00:12:20,900 アァ… アディ~! 188 00:12:20,900 --> 00:12:26,240 いいのかい? 君が見つめ続けた くびきであり 宝物だ。 189 00:12:26,240 --> 00:12:28,240 もう いい。 190 00:12:28,240 --> 00:12:31,580 「見つめる先は 闇の中」。 191 00:12:31,580 --> 00:12:33,580 ほう。 192 00:12:33,580 --> 00:12:37,420 じぶ… 私は探しに行きたいから…。 193 00:12:37,420 --> 00:12:41,420 誰も見つけたことのない 光…。 194 00:12:44,590 --> 00:12:47,430 (イルミューイ)ん…。 195 00:12:47,430 --> 00:12:50,430 大きい…。 (ざわめき) 196 00:12:50,430 --> 00:12:54,200 ほ ほんとに こんなところに住んでる人…。 197 00:12:54,200 --> 00:12:56,540 いるの? 198 00:12:56,540 --> 00:13:01,380 黄金都市… 原住民たちは 「ショウロウ」と呼んでいた。 199 00:13:01,380 --> 00:13:04,210 意味は? 「還らずの都」。 200 00:13:04,210 --> 00:13:09,220 「決して戻れぬが 黄金都市は実在する」 とも。 201 00:13:09,220 --> 00:13:11,620 (ヴエコ)うわっ! (2人)んっ? 202 00:13:14,720 --> 00:13:16,720 う…。 203 00:13:16,720 --> 00:13:19,730 どうしたの? あ あの この子…。 204 00:13:19,730 --> 00:13:22,730 その… ついてきちゃったみたいで…。 205 00:13:22,730 --> 00:13:25,070 (嗅ぐ音) 206 00:13:25,070 --> 00:13:28,240 ふぇ 何!? めっちゃ嗅いでくる? 207 00:13:28,240 --> 00:13:31,240 失礼するよ。 んっ! シャアン! 208 00:13:31,240 --> 00:13:33,240 (ベラフ)この入れ墨…。 209 00:13:33,240 --> 00:13:36,410 ふむ 生傷も新しいな。 210 00:13:36,410 --> 00:13:38,410 えっ。 211 00:13:38,410 --> 00:13:40,920 赤子 不可能。 212 00:13:40,920 --> 00:13:42,920 子どもを産めぬ身体ゆえ 213 00:13:42,920 --> 00:13:46,590 大穴へ追放される… といったところか。 214 00:13:46,590 --> 00:13:48,760 そんな…。 215 00:13:48,760 --> 00:13:50,760 ん…。 216 00:13:53,360 --> 00:13:56,360 ん… んっ? 217 00:13:56,360 --> 00:13:58,700 (アジャポカ)そいつまで 守れる余裕はないぞ? 218 00:13:58,700 --> 00:14:03,370 げ… 現地の人だから 穴に詳しいかも…。 219 00:14:03,370 --> 00:14:06,040 それに えと…。 220 00:14:06,040 --> 00:14:10,210 見て この身体 すごいしなやか。 221 00:14:10,210 --> 00:14:12,210 どうする ワズキャン。 222 00:14:12,210 --> 00:14:14,550 ん~? (食べる音) 223 00:14:14,550 --> 00:14:18,220 道案内に困ってたんだ 心強いよ。 224 00:14:18,220 --> 00:14:20,220 はぁ…。 225 00:14:20,220 --> 00:14:22,220 う~。 226 00:14:22,220 --> 00:14:32,400 ~ 227 00:14:32,400 --> 00:14:35,900 ここからだと大穴がよく見えんな。 228 00:14:35,900 --> 00:14:39,070 (男)よし 登るか…。 229 00:14:39,070 --> 00:14:41,580 う~。 んっ? 230 00:14:41,580 --> 00:14:44,410 どうした? ふん ふん! 231 00:14:44,410 --> 00:14:47,580 うわっ! (アジャポカ/イルミューイ)んっ! 232 00:14:47,580 --> 00:14:50,080 うっ! (ざわめき) 233 00:14:50,080 --> 00:14:52,020 んっ! 234 00:14:52,020 --> 00:14:54,860 あ… なんだ? (苦しむ声) 235 00:14:54,860 --> 00:14:56,860 (苦しむ声) 236 00:14:56,860 --> 00:14:59,690 (ヴエコ)これなに… 毒? 237 00:14:59,690 --> 00:15:02,200 マズヤすま…。 238 00:15:02,200 --> 00:15:04,200 マズヤすま! ゾーム! 239 00:15:04,200 --> 00:15:06,870 え… ごめん わかんない。 240 00:15:06,870 --> 00:15:08,870 マジャ… ふむ。 241 00:15:08,870 --> 00:15:14,540 「大穴 内部で登坂すれば 食われる」と。 242 00:15:14,540 --> 00:15:16,880 んっ? 何に? 243 00:15:16,880 --> 00:15:21,720 「ゾーム」 近い意味で言えば「呪い」。 244 00:15:21,720 --> 00:15:23,720 (一同)は…。 245 00:15:23,720 --> 00:15:25,720 は…。 246 00:15:25,720 --> 00:15:29,390 なぁ? やっぱり道案内は必要だろ? 247 00:15:29,390 --> 00:15:32,390 はっ…。 (ワズキャン)頼りにしてるよ。 248 00:15:32,390 --> 00:15:35,560 さぁ 行っちゃおうか 黄金郷! 249 00:15:35,560 --> 00:15:37,570 ハァ… ハァ…。 250 00:15:37,570 --> 00:15:40,400 <ヴエコ:意気揚々という気分では なかったけれど 251 00:15:40,400 --> 00:15:43,900 かつてないほど 鼓動は高まっていた> 252 00:15:43,900 --> 00:15:45,910 ギャア! 253 00:15:45,910 --> 00:15:50,580 <ヴエコ:自分たちは 黄金郷を目指した決死隊「ガンジャ」。 254 00:15:50,580 --> 00:15:54,680 故郷に 人に捨てられた者たち…。 255 00:15:54,680 --> 00:15:57,020 名もなき神を信じ 256 00:15:57,020 --> 00:16:03,020 その源泉を ヒトならざる者に 求め さまよってきた。 257 00:16:03,020 --> 00:16:07,530 超常の遺物 この世ならざる景色。 258 00:16:07,530 --> 00:16:10,360 そして「呪い」。 259 00:16:10,360 --> 00:16:14,030 どれも足る 求めた不可思議に 260 00:16:14,030 --> 00:16:17,870 求めた厳しさに…。 261 00:16:17,870 --> 00:16:22,210 きっとこの先に 求めた源泉すらも…> 262 00:16:22,210 --> 00:16:24,210 んっ。 263 00:16:26,210 --> 00:16:28,220 (リコ)ん… ぐっ! 264 00:16:28,220 --> 00:16:30,420 おお~。 265 00:16:35,390 --> 00:16:37,390 (レグ)あっ。 266 00:16:37,390 --> 00:16:39,390 (ナナチ)んなぁ~。 267 00:16:39,390 --> 00:16:41,400 うぬっ んなぁ~。 268 00:16:41,400 --> 00:16:43,400 外が見えてる…。 269 00:16:43,400 --> 00:16:45,730 それに 静かだな。 270 00:16:45,730 --> 00:16:47,740 渦の中央とは思えない。 271 00:16:47,740 --> 00:16:49,740 (嗅ぐ音) 272 00:16:49,740 --> 00:16:51,740 この匂い 知ってる。 273 00:16:51,740 --> 00:16:55,680 こりゃあトコシエコウの燻し香だな。 そっか。 274 00:16:55,680 --> 00:16:59,380 探窟家は 祝いでも 葬式でも焚くそうじゃねえか。 275 00:17:03,020 --> 00:17:05,520 まだ匂いが新しいよ。 276 00:17:05,520 --> 00:17:08,520 ボンドルドのヤツが ちょいちょい焚いてんだろ。 277 00:17:08,520 --> 00:17:12,530 ボンドルド… ヤツの目的はなんだったんだ? 278 00:17:12,530 --> 00:17:17,530 さぁな… 「奈落の底」を目指すだけ じゃなかったようだが。 279 00:17:17,530 --> 00:17:20,370 「次の2000年」がどうとか…。 280 00:17:20,370 --> 00:17:23,870 ま 今更戻って 聞く気にもなれねえよ。 281 00:17:23,870 --> 00:17:26,370 ヤツの言葉は毒が過ぎる。 282 00:17:26,370 --> 00:17:29,540 どうせ都合のいいことしか 言いやがらねえんだ。 283 00:17:29,540 --> 00:17:32,710 ふむ。 そんなことより 次だ次! 284 00:17:32,710 --> 00:17:34,720 毒はもういいだろ。 285 00:17:34,720 --> 00:17:38,550 オイラ もうちょっとだけ お前らと先に進めることを 286 00:17:38,550 --> 00:17:41,890 素直に喜んでいてぇんだよ。 287 00:17:41,890 --> 00:17:43,890 ナナチ…。 288 00:17:43,890 --> 00:17:47,560 まあ 目ぇ「のぞき見」されたまま ってのも しゃくだけどよ。 289 00:17:47,560 --> 00:17:51,400 逆を言や もはや それしかできねえってこった。 290 00:17:51,400 --> 00:17:55,500 見せつけてやろうぜ… オイラたちの冒険をよっ! 291 00:17:55,500 --> 00:17:57,510 ナナチ~! うっ! 292 00:17:57,510 --> 00:17:59,510 前向きな君がうれしいぞ! 293 00:17:59,510 --> 00:18:03,010 おまっ 気配消して 近づいて来やがった! 294 00:18:03,010 --> 00:18:05,010 嗅ぐな~! 295 00:18:05,010 --> 00:18:08,850 《クッソ… コイツ 変なこと覚えちまいやがった》 296 00:18:08,850 --> 00:18:11,190 んな!? 297 00:18:11,190 --> 00:18:14,020 んっ? こ これは…。 298 00:18:14,020 --> 00:18:16,190 潜り始めやがった! 299 00:18:16,190 --> 00:18:21,030 はぉ… プルシュカこすったら 動いちゃった…。 300 00:18:21,030 --> 00:18:24,030 (2人)ん…。 301 00:18:24,030 --> 00:18:27,200 冒険はいつだって 突然 始まるものなのよ! 302 00:18:27,200 --> 00:18:30,370 り リコ! プル石から手ぇ どけてくれ! 303 00:18:30,370 --> 00:18:33,210 切り替わって上昇したら シャレなんねえぞ…。 304 00:18:33,210 --> 00:18:35,540 おっと…。 305 00:18:35,540 --> 00:18:39,550 あ… リコ ナナチ あれを…。 306 00:18:39,550 --> 00:18:41,550 んっ? 307 00:18:41,550 --> 00:18:48,560 ~ 308 00:18:48,560 --> 00:18:50,890 封書にも載ってないやつだ…。 309 00:18:50,890 --> 00:18:53,160 お魚 なのかな? 310 00:18:53,160 --> 00:18:57,000 (一同)わっ! 311 00:18:57,000 --> 00:18:59,000 なんだこれ…。 骨…。 312 00:18:59,000 --> 00:19:02,170 それに 冷えて固まった死体か? 313 00:19:02,170 --> 00:19:05,670 「なきがらの海」正体を見た気分だ。 314 00:19:05,670 --> 00:19:07,680 ああ。 315 00:19:07,680 --> 00:19:11,010 魂は「奈落の底」に還ると言うが 316 00:19:11,010 --> 00:19:14,850 身体はここに置いてけと 言わんばかりだな。 317 00:19:14,850 --> 00:19:18,690 正直 ここまで来れるとは 思ってなかったがよ…。 318 00:19:18,690 --> 00:19:20,690 私は思ってたよ! 319 00:19:20,690 --> 00:19:22,690 あ…。 320 00:19:22,690 --> 00:19:25,090 (潜る音) 321 00:19:28,360 --> 00:19:30,860 なかなか着かないね…。 322 00:19:30,860 --> 00:19:35,040 うむ なきがらの層を過ぎてから しばらく経つが…。 323 00:19:35,040 --> 00:19:38,210 地図では 何メートルくらいだったろうか…。 324 00:19:38,210 --> 00:19:41,380 おい リコ! ちょっと来てくれ。 325 00:19:41,380 --> 00:19:45,380 メニャ。 祭壇の大事そうなとこで メイニャが うんこしてる! 326 00:19:45,380 --> 00:19:47,550 おお なんと自由な…。 327 00:19:47,550 --> 00:19:52,550 メニャ~。 この受け皿 汚しても平気なんか? 328 00:19:52,550 --> 00:19:57,730 あの… 私も実は 耐えられそうにありません…。 329 00:19:57,730 --> 00:20:01,400 はっ! 小便か? 両方…。 330 00:20:01,400 --> 00:20:04,730 うっ! 降りるまで我慢できそうもねえ? 331 00:20:04,730 --> 00:20:07,740 わかんない…。 座学で習ったな。 332 00:20:07,740 --> 00:20:11,910 排泄の間に 命を落とす探窟家は相当多いと。 333 00:20:11,910 --> 00:20:13,910 メアァ~。 334 00:20:13,910 --> 00:20:16,410 リコ! 六層には何があるかわからない! 335 00:20:16,410 --> 00:20:18,410 ここでやってしまえ! 336 00:20:18,410 --> 00:20:20,610 幸い 燻し香も効いている…。 337 00:20:22,920 --> 00:20:25,420 (排泄音) 338 00:20:25,420 --> 00:20:28,260 んなぁ…。 は…。 339 00:20:28,260 --> 00:20:31,660 静かな分 よく聞こえるな…。 340 00:20:33,760 --> 00:20:35,760 はぁ~! 341 00:20:35,760 --> 00:20:38,600 ん…。 んなぁ~。 342 00:20:38,600 --> 00:20:40,600 ボンドルド 見てるか~? 343 00:20:40,600 --> 00:20:43,940 これに関しては わりとすまねぇと思ってるぜ。 344 00:20:43,940 --> 00:20:45,940 んっ! 345 00:20:45,940 --> 00:20:48,440 はっ…。 346 00:20:48,440 --> 00:20:50,780 おっ 抜けるぞ。 347 00:20:50,780 --> 00:20:53,180 お…。 んっ。 348 00:20:58,050 --> 00:21:22,080 ~ 349 00:21:22,080 --> 00:21:26,410 <ヴエコ:羅針盤が きつ立するところに それはある。 350 00:21:26,410 --> 00:21:32,420 誰もが求め 憧れ 夢見る黄金郷。 351 00:21:32,420 --> 00:21:35,920 確かにそれは… そこにあった> 352 00:21:35,920 --> 00:21:41,600 ~ 353 00:21:41,600 --> 00:21:44,770 んなまわぁ…。 (レグ/リコ)おお~! 354 00:21:44,770 --> 00:21:49,270 <ヴエコ:私たちは とうとう たどり着き… そして 355 00:21:49,270 --> 00:21:54,470 二度と そこから戻れなかった> 356 00:22:16,256 --> 00:22:23,417 歌声の止むときは運命の終わり 357 00:22:23,790 --> 00:22:31,344 そうとだけ決めていた 故はわからない 358 00:22:31,718 --> 00:22:38,892 金色も褪せるほど 焦がれてるのに 359 00:22:39,524 --> 00:22:46,891 憧れの輪郭は遠ざかってくみたい 360 00:22:46,892 --> 00:22:50,797 あふれるよ ほら掌 361 00:22:50,798 --> 00:22:54,037 握り返してくれ 362 00:22:54,519 --> 00:22:58,438 痛みと痛み取り替えよう 363 00:22:58,439 --> 00:23:02,374 糧にするんだ 落花のかけら 364 00:23:02,375 --> 00:23:10,230 すべて傷ついて僕は象ってく 形になる 365 00:23:10,231 --> 00:23:14,063 目覚めの先で 366 00:23:14,064 --> 00:23:20,331 行こう ずっと 響かせよう