1 00:00:06,173 --> 00:00:08,675 (ダリヤ)はぁ…。 2 00:00:08,675 --> 00:00:10,844 ふぅ。 3 00:00:10,844 --> 00:00:14,014 神殿で視力回復できるなんて➡ 4 00:00:14,014 --> 00:00:17,684 もっと早くやっておけば よかったわ。 5 00:00:17,684 --> 00:00:20,520 ちょっと高かったけれど…。 6 00:00:20,520 --> 00:00:22,523 んっ? (どよめき) 7 00:00:22,523 --> 00:00:24,524 (どよめき) 8 00:00:24,524 --> 00:00:27,327 んっ? えっ! 9 00:00:30,697 --> 00:00:33,367 (ヴォルフレード)おくつろぎのところ 失礼します。 10 00:00:33,367 --> 00:00:36,703 もしかして ダリさんのご家族? 11 00:00:36,703 --> 00:00:39,039 あっ えっと。 12 00:00:39,039 --> 00:00:42,376 それとも… 本人? 13 00:00:42,376 --> 00:00:44,678 うわ…。 14 00:02:26,680 --> 00:02:30,183 よくわかりましたね 私だと。 15 00:02:30,183 --> 00:02:34,021 目のそらし方が 不自然だったのと目の色かな。 16 00:02:34,021 --> 00:02:37,024 あと匂いも。 匂い? 17 00:02:37,024 --> 00:02:39,526 馬車のときの匂いと同じだった。 18 00:02:39,526 --> 00:02:41,695 えっ! 19 00:02:41,695 --> 00:02:43,697 相席させてもらってもいいかな? 20 00:02:43,697 --> 00:02:46,366 恋人と待ち合わせなら諦めるけど。 21 00:02:46,366 --> 00:02:50,671 どうぞ! 一人で来てますので。 フッ。 22 00:02:53,373 --> 00:02:56,877 商業ギルドに行くところだったんだ。 23 00:02:56,877 --> 00:02:59,546 ダリさんを捜しに。 えっ。 24 00:02:59,546 --> 00:03:02,482 該当する人がいないか 聞くつもりだった。 25 00:03:02,482 --> 00:03:05,986 ポーション代金も払いたかったし コートも返したかった。 26 00:03:05,986 --> 00:03:11,158 だから 今日は俺におごらせて。 えっ え~と…。 27 00:03:11,158 --> 00:03:13,827 「街で見かけたら声をかけて。 28 00:03:13,827 --> 00:03:15,829 そしたら しっかりおごってもらうから」。 29 00:03:15,829 --> 00:03:18,331 あっ…。 フッ。 30 00:03:18,331 --> 00:03:21,835 フッ わかりました。 31 00:03:21,835 --> 00:03:24,838 このワインの冷えたものがあれば それを➡ 32 00:03:24,838 --> 00:03:28,175 なければ ワインクーラーに。 グラスは2つ。 33 00:03:28,175 --> 00:03:31,678 あと チーズの盛り合わせと バゲットを頼む。 34 00:03:31,678 --> 00:03:33,847 ダリさん。 あっ はい! 35 00:03:33,847 --> 00:03:39,186 森で会ったときは こんなに 美しい人だとは思わなかった。 36 00:03:39,186 --> 00:03:44,524 あ… 初回の会話前のご挨拶 ありがとうございます。 37 00:03:44,524 --> 00:03:49,196 あっ 初回の挨拶を知ってるって ダリさんも貴族? 38 00:03:49,196 --> 00:03:51,531 父が名誉男爵だったので。 39 00:03:51,531 --> 00:03:55,869 知らない女性を褒めないと いけないなんて 大変ですね。 40 00:03:55,869 --> 00:03:59,039 まぁ 大変ではあるね。 41 00:03:59,039 --> 00:04:02,309 ところで なぜ あのときは男の格好を? 42 00:04:02,309 --> 00:04:06,313 あ… 森で女性一人はあまり…。 43 00:04:06,313 --> 00:04:10,016 それは確かに。 お待たせいたしました。 44 00:04:12,486 --> 00:04:15,155 とにかく乾杯しよう。 45 00:04:15,155 --> 00:04:18,325 (2人)再会を祝して。 46 00:04:18,325 --> 00:04:20,994 目は もういいんですか? 47 00:04:20,994 --> 00:04:23,330 おかげさまで はっきり見えるよ。 48 00:04:23,330 --> 00:04:25,832 それならよかったです! 49 00:04:25,832 --> 00:04:27,834 あっ! 50 00:04:27,834 --> 00:04:31,037 クリムゾンキャトル。 最近 人気があるそうだよ。 51 00:04:34,007 --> 00:04:36,009 濃厚ですね。 52 00:04:36,009 --> 00:04:39,179 これに合わせるなら 追加のワインは赤かな。 53 00:04:39,179 --> 00:04:41,515 確かに! 次は赤を頼もう。 54 00:04:41,515 --> 00:04:43,517 (笑い声) 55 00:04:43,517 --> 00:04:47,020 コート 怒られなかった? 56 00:04:47,020 --> 00:04:50,190 はい 父は亡くなっていますので。 57 00:04:50,190 --> 00:04:52,692 形見だったのか! 申し訳ない。 58 00:04:52,692 --> 00:04:55,695 気にしないでください。 洗ってから返すよ。 59 00:04:55,695 --> 00:04:58,198 裏地がワイバーンだなんて。 60 00:04:58,198 --> 00:05:00,467 余りを定着させただけです。 61 00:05:00,467 --> 00:05:03,303 父がよく引っ掛けるので 補強に。 62 00:05:03,303 --> 00:05:06,306 補強にワイバーン…。 といっても➡ 63 00:05:06,306 --> 00:05:09,810 ほとんど廃棄素材なので 高くないですから。 64 00:05:09,810 --> 00:05:13,480 ダリさんって 服飾か素材関係の仕事? 65 00:05:13,480 --> 00:05:17,484 あ… きちんと自己紹介 していませんでしたね。 66 00:05:17,484 --> 00:05:21,655 ダリヤ・ロセッティ 駆け出しの魔導具師です。 67 00:05:21,655 --> 00:05:25,992 お… 俺は防水布の話を 専門家に話してしまったわけか。 68 00:05:25,992 --> 00:05:29,496 使っている方のお話を聞けて うれしかったです。 69 00:05:29,496 --> 00:05:32,832 防水布は私が開発したものなので。 70 00:05:32,832 --> 00:05:35,335 防水布の開発者って…。 71 00:05:35,335 --> 00:05:39,506 次は風通しがよくて 軽いものを作れたらと思います。 72 00:05:39,506 --> 00:05:41,841 野営がずっと楽になる。 73 00:05:41,841 --> 00:05:45,512 神よ ダリヤ・ロセッティとの出会いに 感謝します。 74 00:05:45,512 --> 00:05:47,814 あ… フフ…。 75 00:05:52,853 --> 00:05:54,854 追加のワインを頼んでくるよ。 76 00:05:54,854 --> 00:05:57,657 あっ 私が。 座ってて。 77 00:06:07,300 --> 00:06:10,003 (トビアス)ダリヤ? あっ! 78 00:06:12,806 --> 00:06:15,308 (エミリヤ)ハァ ハァ… ダリヤさん! 79 00:06:15,308 --> 00:06:18,144 ええっ!? ごめんなさい! 80 00:06:18,144 --> 00:06:20,313 私 ずっと謝りたくて。 81 00:06:20,313 --> 00:06:22,816 エミリヤ! もういいんだ! 82 00:06:22,816 --> 00:06:25,652 でも 私のせいで婚約破棄なんて! 83 00:06:25,652 --> 00:06:29,489 本当にごめんなさい。 君は悪くないんだ。 だからもう…。 84 00:06:29,489 --> 00:06:31,491 本当にごめんなさい。 85 00:06:31,491 --> 00:06:34,828 未練は? 全然。 86 00:06:34,828 --> 00:06:37,831 えっ? ダリヤ嬢。 87 00:06:37,831 --> 00:06:39,100 泣かないでくれ。 (2人)あっ! 88 00:06:39,100 --> 00:06:45,338 婚約破棄されているのなら 今はお一人ということですね。 89 00:06:45,338 --> 00:06:47,674 幸運の女神に感謝を。 90 00:06:47,674 --> 00:06:49,843 お誘いしても受けていただけず➡ 91 00:06:49,843 --> 00:06:51,845 残念に思っておりました。 92 00:06:51,845 --> 00:06:56,182 今 再会できたことを 心よりうれしく思います。 93 00:06:56,182 --> 00:06:58,518 ダリヤ そちらは? 94 00:06:58,518 --> 00:07:00,620 えっ えっと…。 95 00:07:03,123 --> 00:07:08,795 失礼。 王城騎士団所属の ヴォルフレード・スカルファロットと申します。 96 00:07:08,795 --> 00:07:11,798 (トビアス)スカルファロット! (エミリヤ)水の伯爵家の! 97 00:07:11,798 --> 00:07:16,303 改めまして ダリヤ嬢 ご一緒願えますか? 98 00:07:20,140 --> 00:07:22,142 ありがとうございました。 99 00:07:22,142 --> 00:07:26,479 それより さっきの対応で 君に不利になることはないかな。 100 00:07:26,479 --> 00:07:30,483 オルランド商会の人間だと 彼は名乗っていたけど。 101 00:07:30,483 --> 00:07:32,819 まったくありません。 102 00:07:32,819 --> 00:07:35,655 すらすらと話されていたので 驚きました。 103 00:07:35,655 --> 00:07:37,657 ウソは言ってないよ。 104 00:07:37,657 --> 00:07:40,327 城門で誘ったときは流されたし➡ 105 00:07:40,327 --> 00:07:43,330 馬車が来たときは また話したいと言ったんだけど。 106 00:07:43,330 --> 00:07:45,665 雨の音で聞こえなかったんです。 107 00:07:45,665 --> 00:07:49,002 あと だます形になったのも 申し訳なくて…。 108 00:07:49,002 --> 00:07:51,504 君が女性だとわかっていたら➡ 109 00:07:51,504 --> 00:07:54,174 俺はもっと 目を痛めていただろうし➡ 110 00:07:54,174 --> 00:07:56,509 食事を味わうこともできなかった。 111 00:07:56,509 --> 00:08:00,280 それに… 白ワインを楽しむことも できなかった。 112 00:08:00,280 --> 00:08:04,117 それより 無理やり つきあわせてしまったかな。 113 00:08:04,117 --> 00:08:08,121 いえ。 婚約といっても 父親同士が決めたことで➡ 114 00:08:08,121 --> 00:08:12,459 彼は結婚前に 真実の愛を見つけたそうなので。 115 00:08:12,459 --> 00:08:17,130 真実の愛… 俺にはまったく 理解できそうにない。 116 00:08:17,130 --> 00:08:20,300 私もです。 (2人)あっ…。 117 00:08:20,300 --> 00:08:23,636 おいしい食事と楽しい話を 邪魔された気分なんだ。 118 00:08:23,636 --> 00:08:26,806 よかったら もう一軒 つきあってもらえないだろうか。 119 00:08:26,806 --> 00:08:29,309 私も食べ足りなかったところです。 120 00:08:31,311 --> 00:08:34,314 (にぎわい) 121 00:08:34,314 --> 00:08:37,984 これをかけさせてもらっても いいかな。 122 00:08:37,984 --> 00:08:40,487 盗聴防止の魔導具ですね。 123 00:08:40,487 --> 00:08:43,156 気兼ねなく話したいときに 使うんだ。 124 00:08:43,156 --> 00:08:45,158 お言葉はうれしいですが➡ 125 00:08:45,158 --> 00:08:48,661 伯爵家の方に気兼ねなく… というのは? 126 00:08:48,661 --> 00:08:51,164 水の大改革… かな。 127 00:08:51,164 --> 00:08:54,667 はい 初等学院生も知っている 功績です。 128 00:08:54,667 --> 00:08:58,004 家の歴史を 否定する気はないけど➡ 129 00:08:58,004 --> 00:09:01,775 自分は貢献してないし 一番末の子どもで➡ 130 00:09:01,775 --> 00:09:05,445 護衛も尾行もつかないくらいには 放任されてる。 131 00:09:05,445 --> 00:09:09,115 かしこまったのは苦手なんだ。 だめかな? 132 00:09:09,115 --> 00:09:11,618 貴族的な礼儀はわかりませんし➡ 133 00:09:11,618 --> 00:09:14,287 それなりに楽に 話させてもらいます。 134 00:09:14,287 --> 00:09:16,289 ありがとう。 135 00:09:16,289 --> 00:09:20,627 この盗聴防止の魔導具って どういう作りなんでしょう。 136 00:09:20,627 --> 00:09:24,130 音に音をかぶせて 相殺させると聞いた。 137 00:09:24,130 --> 00:09:26,966 こういうのも作ったりするの? 138 00:09:26,966 --> 00:09:29,969 私は生活関係の魔導具だけです。 139 00:09:29,969 --> 00:09:34,307 それは魔導師の範ちゅうなので。 そういうものなんだ。 140 00:09:34,307 --> 00:09:37,811 はぁ! あっ なんですか? 141 00:09:37,811 --> 00:09:41,981 いや 魔導具を見てる姿が 楽しそうだったから。 142 00:09:41,981 --> 00:09:44,484 えっ! さ… さっきヴォルフさん➡ 143 00:09:44,484 --> 00:09:47,153 雰囲気がとても変わったので 驚きました! 144 00:09:47,153 --> 00:09:50,323 話を打ち切るのに 使えるかと思って。 145 00:09:50,323 --> 00:09:52,826 でも 続けると疲れるんだ。 146 00:09:52,826 --> 00:09:54,828 見た目も 性格に合った➡ 147 00:09:54,828 --> 00:09:57,330 大ざっぱな感じに なりたかったのだけれど。 148 00:09:57,330 --> 00:10:00,333 声をかけられることは 多そうですね。 149 00:10:00,333 --> 00:10:02,836 まぁ そうだね。 150 00:10:02,836 --> 00:10:04,838 んっ? ふだんは➡ 151 00:10:04,838 --> 00:10:08,341 フード付きのコートを着るか 眼鏡をかけてる。 152 00:10:08,341 --> 00:10:11,177 今日は 君に見つけて もらえるかと思って➡ 153 00:10:11,177 --> 00:10:13,179 目立つつもりでいた。 154 00:10:13,179 --> 00:10:15,682 きちんと名乗って ギルド経由で➡ 155 00:10:15,682 --> 00:10:18,184 連絡が取れるようにしておく べきでした。 156 00:10:18,184 --> 00:10:20,854 君を責めているわけじゃないんだ。 157 00:10:20,854 --> 00:10:24,657 本当に もう一度 話をしたかっただけなんだ。 158 00:10:29,696 --> 00:10:32,532 魔導具の魔法付与って1つまで? 159 00:10:32,532 --> 00:10:35,368 普通 一個体につき1つです。 160 00:10:35,368 --> 00:10:40,540 重ねがけできるとしたら 魔導師か錬金術師の領域ですね。 161 00:10:40,540 --> 00:10:42,542 複数かけるときは? 162 00:10:42,542 --> 00:10:44,711 魔法をはじかれないようにして➡ 163 00:10:44,711 --> 00:10:48,381 その上から またかけるという ような感じなのではないかと…。 164 00:10:48,381 --> 00:10:52,218 剣に硬質強化と洗浄が つけられたらと思ったんだ。 165 00:10:52,218 --> 00:10:55,555 あと 軽量化とか。 166 00:10:55,555 --> 00:10:59,726 ヴォルフさん! 剣のつばとさやって 交換するものですか? 167 00:10:59,726 --> 00:11:01,661 割れることもあるからね。 168 00:11:01,661 --> 00:11:04,831 ということは別個体扱いでは? 169 00:11:04,831 --> 00:11:07,333 分解して 刃に硬質強化➡ 170 00:11:07,333 --> 00:11:10,670 つばに水魔法か風魔法で 浄化機能をつけて➡ 171 00:11:10,670 --> 00:11:14,340 さやに軽量化をつけてから 組み立てられないでしょうか? 172 00:11:14,340 --> 00:11:19,012 すごくいい! それって完全に人工魔剣だよね! 173 00:11:19,012 --> 00:11:23,183 あっ… うちの部隊も楽になる。 174 00:11:23,183 --> 00:11:26,853 魔剣が本当に大好きなんですね。 うん。 175 00:11:26,853 --> 00:11:30,189 魔剣とか 魔法付与した武器は 夢があるから➡ 176 00:11:30,189 --> 00:11:32,692 考えていること自体が楽しいんだ。 177 00:11:32,692 --> 00:11:37,697 私も 魔導具が好きで 考えること自体が楽しいです。 178 00:11:37,697 --> 00:11:39,866 (2人)フッ。 179 00:11:39,866 --> 00:11:42,535 ダリヤと呼ばせてもらって いいだろうか。 180 00:11:42,535 --> 00:11:44,704 俺は ヴォルフと呼んでもらいたい。 181 00:11:44,704 --> 00:11:48,875 呼ばれるのはかまいませんが 呼ぶのは難しいです。 182 00:11:48,875 --> 00:11:51,878 何を言っても不敬としないという 内容の書類を➡ 183 00:11:51,878 --> 00:11:54,047 公証人を入れて書くよ。 184 00:11:54,047 --> 00:11:56,049 冗談ですよね? 185 00:11:56,049 --> 00:11:58,051 俺は スカルファロット家なのに➡ 186 00:11:58,051 --> 00:12:01,321 水魔法どころか 五要素魔法も使えない。 187 00:12:01,321 --> 00:12:03,823 いずれは市井に出る予定。 188 00:12:03,823 --> 00:12:06,159 その準備とでも言えば通るよ。 189 00:12:06,159 --> 00:12:08,494 あ…。 それより! 190 00:12:08,494 --> 00:12:11,664 剣を持っていったら 魔法付与 試せる? 191 00:12:11,664 --> 00:12:14,334 安い短剣とかから やってみましょう。 192 00:12:14,334 --> 00:12:17,670 あと 名前のほうはとりあえず…。 193 00:12:17,670 --> 00:12:21,341 2人のときだけならいいです ヴォルフ。 194 00:12:21,341 --> 00:12:24,177 フッ どうぞよろしく。 195 00:12:24,177 --> 00:12:27,680 魔導具師ダリヤ。 フッ。 196 00:12:30,850 --> 00:12:33,519 結局うちまで送ってもらいました。 197 00:12:33,519 --> 00:12:36,856 あそこです。 遠目で見たことがある。 198 00:12:36,856 --> 00:12:41,027 ダリヤの家だったのか。 緑の塔って呼ばれてます。 199 00:12:41,027 --> 00:12:43,863 昔 この辺りに王城の壁があって➡ 200 00:12:43,863 --> 00:12:47,867 それを壊すときに 祖父が 石をもらって作ったそうです。 201 00:12:47,867 --> 00:12:51,204 魔導具師らしい家だね。 202 00:12:51,204 --> 00:12:55,041 これ。 あっ! 多いです! 203 00:12:55,041 --> 00:12:57,043 いや 受け取ってほしい。 204 00:12:57,043 --> 00:13:00,313 そうしないと 俺が部隊から怒られる。 205 00:13:00,313 --> 00:13:02,482 わかりました。 206 00:13:02,482 --> 00:13:05,652 コートは あさって 届けにきてもよいだろうか? 207 00:13:05,652 --> 00:13:09,322 それから 北区の魔導具店に 一緒に行かないか? 208 00:13:09,322 --> 00:13:12,325 はい! ぜひ! 昼前に来るよ。 209 00:13:12,325 --> 00:13:15,662 貴族街の 「女神の右目」 という店なんだけど。 210 00:13:15,662 --> 00:13:19,165 紹介がないと入れない 魔導具店ですよね。 211 00:13:19,165 --> 00:13:22,502 俺が一緒に行くから もちろん入れるよ。 212 00:13:22,502 --> 00:13:24,837 わかりました。 213 00:13:24,837 --> 00:13:27,674 おやすみなさい よい夢を。 214 00:13:27,674 --> 00:13:31,678 フッ ダリヤもおやすみなさい。 215 00:13:31,678 --> 00:13:33,880 よい夢を。 216 00:13:37,350 --> 00:13:39,852 ((もう こんなに脱ぎ散らかして。 217 00:13:39,852 --> 00:13:43,022 脱いだ上着はハンガーにかけてって 言ってるでしょ。 218 00:13:43,022 --> 00:13:45,024 (カルロ)ああ すまん すまん。 219 00:13:45,024 --> 00:13:47,860 仕事以外は 本当にだらしないんだから。 220 00:13:47,860 --> 00:13:50,163 アッハハハハハ…) 221 00:13:52,198 --> 00:13:55,201 んっ…。 (鳥のさえずり) 222 00:13:55,201 --> 00:13:57,704 (鳥のさえずり) 223 00:14:00,139 --> 00:14:03,643 (ガブリエラ)そんな夢を? カルロらしいわね。 224 00:14:03,643 --> 00:14:06,813 今も神様に あきれられているわ。 225 00:14:06,813 --> 00:14:10,817 ヴォルフレード様とエールを飲んだからかも しれないです。 226 00:14:10,817 --> 00:14:14,654 あの方の瞳は とても目を引くから。 227 00:14:14,654 --> 00:14:18,324 貴族の間でも有名なの。 わかる気がします。 228 00:14:18,324 --> 00:14:21,494 そのスカルファロット様と出かけるのね? 229 00:14:21,494 --> 00:14:24,664 「女神の右目」に 連れていってくださるそうです。 230 00:14:24,664 --> 00:14:27,667 貴族向けの魔導具も 扱っているから➡ 231 00:14:27,667 --> 00:14:29,669 勉強になると思うわ。 232 00:14:29,669 --> 00:14:33,172 気をつけていってらっしゃい。 はい! 233 00:14:38,010 --> 00:14:40,012 んっ。 えっ!? 234 00:14:42,849 --> 00:14:47,019 おはようございます。 たしか約束は昼前って…。 235 00:14:47,019 --> 00:14:51,524 距離があると思って早めに出たら 早足になっていたようで…。 236 00:14:51,524 --> 00:14:55,695 あっ 準備してきます 待っていてください。 237 00:14:55,695 --> 00:14:57,864 勝手に早く来たんだ。 238 00:14:57,864 --> 00:15:00,299 これ 借りてたコート。 239 00:15:00,299 --> 00:15:04,003 本当にありがとう。 お役に立てて何よりです。 240 00:15:13,146 --> 00:15:15,982 大丈夫です 自分で降りられます。 241 00:15:15,982 --> 00:15:19,318 しぜんにこうなってしまうんだ。 申し訳ない。 242 00:15:19,318 --> 00:15:23,122 いえ それなら ありがとうございます。 243 00:15:25,658 --> 00:15:27,827 そろそろ眼鏡にしようと思う。 244 00:15:27,827 --> 00:15:30,329 あまり効かないんだけどね…。 <きゃ~! 245 00:15:30,329 --> 00:15:32,999 見て すてき~! ヴォルフレード様かしら。 246 00:15:32,999 --> 00:15:35,334 ちょっと 誰? あれ。 なんで あんな子と? 247 00:15:35,334 --> 00:15:39,338 すまない。 私は気にしませんよ。 行こうか。 248 00:15:43,509 --> 00:15:45,511 わぁ…。 249 00:15:45,511 --> 00:15:50,183 「女神の右目」 店主さんも 魔導具師で男爵位もある。 250 00:15:50,183 --> 00:15:52,351 そうなんですか。 お名前は? 251 00:15:52,351 --> 00:15:54,353 オズヴァルド・ゾーラさんだよ。 252 00:15:54,353 --> 00:15:57,023 冷風送機の開発者ですね。 253 00:15:57,023 --> 00:16:00,293 父が教えてくれました。 知らなかった。 254 00:16:00,293 --> 00:16:02,628 子どもの頃からある魔導具です。 255 00:16:02,628 --> 00:16:05,631 長く魔導具師を されている方ですね。 256 00:16:05,631 --> 00:16:08,134 店では貴族流になるよ。 257 00:16:08,134 --> 00:16:11,471 ダリヤ嬢 エスコートさせていただけますか。 258 00:16:11,471 --> 00:16:15,074 よろしくお願いします。 (2人)フッ。 259 00:16:17,977 --> 00:16:19,979 はぁ…。 260 00:16:19,979 --> 00:16:22,148 (オズヴァルド)ようこそ おいでくださいました➡ 261 00:16:22,148 --> 00:16:24,150 ヴォルフレード様。 262 00:16:24,150 --> 00:16:26,652 お美しいお嬢様をお連れですね。 263 00:16:26,652 --> 00:16:30,323 ダリヤ・ロセッティ嬢 お世話になってる魔導具師です。 264 00:16:30,323 --> 00:16:34,994 オズヴァルド・ゾーラと申します。 オズヴァルドとお呼びください。 265 00:16:34,994 --> 00:16:37,163 ダリヤ・ロセッティと申します。 266 00:16:37,163 --> 00:16:40,500 新人でございますので ご教授ください。 267 00:16:40,500 --> 00:16:44,670 失礼ながら お父様は カルロ・ロセッティ様では? 268 00:16:44,670 --> 00:16:47,173 父をご存じですか? 269 00:16:47,173 --> 00:16:49,509 はい 高等学院で。 270 00:16:49,509 --> 00:16:53,513 男爵会でも お会いしておりましたが。 271 00:16:53,513 --> 00:16:56,182 どうか お気を落とされませんよう…。 272 00:16:56,182 --> 00:16:58,184 ありがとうございます。 273 00:16:58,184 --> 00:17:01,587 お二人とも ご自由にご覧ください。 274 00:17:04,457 --> 00:17:07,460 新しい盗聴防止の魔導具ですね。 275 00:17:07,460 --> 00:17:12,965 カフスボタン型です。 服に合わせて 色もお選びいただけます。 276 00:17:12,965 --> 00:17:18,137 解毒 石化防止 混乱防止の 三重付与 ですか。 277 00:17:18,137 --> 00:17:22,308 騎士や冒険者の方は 軽さを求められる方が多いので➡ 278 00:17:22,308 --> 00:17:24,610 錬金術師が作っています。 279 00:17:26,646 --> 00:17:28,981 妖精結晶のランプですね。 280 00:17:28,981 --> 00:17:31,484 魔力結晶体を使っています。 281 00:17:31,484 --> 00:17:37,156 妖精が身を隠すためでしょうか 認識阻害の効果がございます。 282 00:17:37,156 --> 00:17:39,325 フッ。 んっ? 283 00:17:39,325 --> 00:17:42,328 父が妖精結晶を私の部屋の窓に➡ 284 00:17:42,328 --> 00:17:45,498 付与しようとしたことがあって。 ああ。 285 00:17:45,498 --> 00:17:47,667 金貨3枚が散りました。 286 00:17:47,667 --> 00:17:53,005 妖精結晶のランタンを作った父でも 難しいのだなと。 287 00:17:53,005 --> 00:17:56,008 フッ… あっ! 288 00:17:56,008 --> 00:17:58,844 ダリヤ嬢とのお話に 夢中になってしまい➡ 289 00:17:58,844 --> 00:18:00,780 失礼いたしました。 290 00:18:00,780 --> 00:18:02,949 あっ す… すみません! 291 00:18:02,949 --> 00:18:05,952 ヴォルフレード様 注文していただいていた➡ 292 00:18:05,952 --> 00:18:10,122 サポートアクセサリーをご覧になりますか? お願いします。 293 00:18:10,122 --> 00:18:12,291 チェーンタイプのアンクレットで➡ 294 00:18:12,291 --> 00:18:17,463 解毒 貧血防止と石化混乱防止の 2本になります。 295 00:18:17,463 --> 00:18:21,133 別室でサイズ調整をいたしますが。 はい。 296 00:18:21,133 --> 00:18:24,036 ダリヤ嬢 すぐ戻ります。 297 00:18:28,307 --> 00:18:32,812 ダリヤ嬢。 次からは こちらをお使いください。 298 00:18:32,812 --> 00:18:35,147 これは? こちらがあれば➡ 299 00:18:35,147 --> 00:18:38,317 いつでも ご自由に ご来店いただけます。 300 00:18:38,317 --> 00:18:41,320 あ… なぜ私に? 301 00:18:41,320 --> 00:18:45,658 カルロさんには借りがありまして。 言われたんです。 302 00:18:45,658 --> 00:18:50,162 「いつか娘が店に来たなら 魔導具を見せてやってほしい。 303 00:18:50,162 --> 00:18:53,833 来なかったら 死ぬまで ないしょにしておけ」と。 304 00:18:53,833 --> 00:18:55,835 父が…? 305 00:18:55,835 --> 00:18:58,337 お目にかかれて 本当によかったです。 306 00:18:58,337 --> 00:19:00,272 いつか あちらに行ったとき➡ 307 00:19:00,272 --> 00:19:03,609 カルロさんに借りは返したと 言えますからね。 308 00:19:03,609 --> 00:19:07,780 そのことについて お聞かせいただけないでしょうか。 309 00:19:07,780 --> 00:19:13,953 若い頃 妻が店の従業員と 資金を持って駆け落ちしまして。 310 00:19:13,953 --> 00:19:16,956 店を畳むか 多額の借金をするか➡ 311 00:19:16,956 --> 00:19:19,291 それとも… と思っていたら➡ 312 00:19:19,291 --> 00:19:22,628 カルロさんがやってきたんです。 はい。 313 00:19:22,628 --> 00:19:25,297 屋台に飲みに連れていかれました。 314 00:19:25,297 --> 00:19:27,299 そうなのですか? 315 00:19:27,299 --> 00:19:30,469 2人でエールを片手に 盛り上がりました。 316 00:19:30,469 --> 00:19:33,806 私は 洗いざらい話しました。 317 00:19:33,806 --> 00:19:38,310 妻に逃げられたこと 資金を持ち逃げされたこと。 318 00:19:38,310 --> 00:19:41,313 そうしたら カルロさんに説教されました。 319 00:19:41,313 --> 00:19:43,315 ((おっ! そういうときに➡ 320 00:19:43,315 --> 00:19:45,651 いちばんいい方法を教えてやる。 321 00:19:45,651 --> 00:19:47,987 新しい女だ!) 322 00:19:47,987 --> 00:19:50,156 新しい… 女…。 323 00:19:50,156 --> 00:19:54,660 自分には最愛の若い女が すでにいると自慢されました。 324 00:19:54,660 --> 00:19:57,063 いったい何を自慢してるの…。 325 00:19:58,998 --> 00:20:02,501 さんざん飲んだあと 緑の塔に招かれましてね。 326 00:20:04,503 --> 00:20:07,506 幼い少女に出会いました。 327 00:20:07,506 --> 00:20:11,510 最愛の若い女… 確かに間違いない。 328 00:20:11,510 --> 00:20:14,313 それはそれは笑いました。 329 00:20:16,348 --> 00:20:20,686 ですから 私は幼い頃のあなたに 会っているのです。 330 00:20:20,686 --> 00:20:24,857 「塔は風も少なく暑いから 娘があせもになる」と。 331 00:20:24,857 --> 00:20:29,028 「酒をおごったのだから いい魔導具を作れ」と。 332 00:20:29,028 --> 00:20:32,865 それで作ったのが冷風送機です。 333 00:20:32,865 --> 00:20:36,368 おかげで 店を建て直すことができました。 334 00:20:36,368 --> 00:20:41,874 カルロさんとは男爵会でしか 飲めなかったのが残念です。 335 00:20:41,874 --> 00:20:46,545 こんなことなら こちらから 飲みに誘うべきだったと。 336 00:20:46,545 --> 00:20:50,716 私の片思いだったのかも わかりませんが。 337 00:20:50,716 --> 00:20:53,219 いえ 父は➡ 338 00:20:53,219 --> 00:20:57,056 夏になると冷風送機の前で エールを飲んでいました。 339 00:20:57,056 --> 00:20:59,992 ((オズヴァルド・ゾーラに感謝!) 340 00:20:59,992 --> 00:21:03,662 きっと 一緒に飲んでる気持ち だったのだと思います。 341 00:21:03,662 --> 00:21:07,333 友達のオズヴァルドさんと。 342 00:21:07,333 --> 00:21:11,504 そうですか。 カルロさんが… ああ…。 343 00:21:11,504 --> 00:21:15,608 カルロさんが… 失礼…。 344 00:21:18,010 --> 00:21:22,681 ありがとうございます。 胸のつかえが取れました。 345 00:21:22,681 --> 00:21:26,519 こちらこそ 父の話が聞けて うれしかったです。 346 00:21:26,519 --> 00:21:29,021 ぜひ またご来店ください。 347 00:21:29,021 --> 00:21:31,023 はい! 348 00:21:39,865 --> 00:21:41,867 父さんの字。 349 00:21:41,867 --> 00:21:45,204 上着はいつも脱ぎっぱなしで…。 350 00:21:45,204 --> 00:21:48,541 靴を磨いても気付かないし➡ 351 00:21:48,541 --> 00:21:51,877 何度言っても お酒は飲みすぎるし…。 352 00:21:51,877 --> 00:21:54,880 ベッドで寝てって何度も…。 353 00:21:57,049 --> 00:21:59,218 ダリヤ? 354 00:21:59,218 --> 00:22:05,658 うっ… いなくなってから いいとこ見せるなんて ずるい! 355 00:22:05,658 --> 00:22:11,564 (すすり泣き)