1 00:00:11,244 --> 00:00:13,663 (ティトス・アレキウス) もう大丈夫だよ マルガ 2 00:00:13,788 --> 00:00:15,123 (マルガ)お兄ちゃん 3 00:00:17,876 --> 00:00:19,168 (ドロン)うう… 4 00:00:29,053 --> 00:00:33,725 (ヤコフ) あの者らは 胸章からするに 思想教育を終えてない学徒です 5 00:00:33,850 --> 00:00:38,271 それが なんで こんな所にいるんだ? 6 00:00:44,986 --> 00:00:45,903 (3人)あっ 7 00:00:50,950 --> 00:00:52,827 (アラジン) ティトスくん 何をするんだい? 8 00:00:52,952 --> 00:00:55,496 地上への道を切り開いたのさ 9 00:00:56,873 --> 00:01:00,043 モガメット様の魔力(マゴイ)塚を 傷つけるやつは— 10 00:01:04,380 --> 00:01:06,841 全員 死刑だ! 11 00:01:07,216 --> 00:01:13,222 ♪~ 12 00:02:30,883 --> 00:02:36,889 ~♪ 13 00:02:37,432 --> 00:02:40,143 死刑 死刑 死刑 死刑! 14 00:02:41,269 --> 00:02:42,103 熱魔法(ハルハール)! 15 00:02:47,442 --> 00:02:49,152 カハッ 16 00:02:49,569 --> 00:02:51,070 (人々の悲鳴) 17 00:02:52,613 --> 00:02:54,073 (ティトス) 魔力(マゴイ)が 足りない 18 00:02:57,452 --> 00:02:59,036 (スフィントス)ハア ハア… 19 00:03:08,796 --> 00:03:09,964 あっ… 20 00:03:11,382 --> 00:03:14,552 退学になって 俺の出世の道が絶たれたら 21 00:03:14,677 --> 00:03:17,221 お前の実家に 慰謝料 請求するからな 22 00:03:17,388 --> 00:03:18,556 (人々の悲鳴) (2人)あっ 23 00:03:20,892 --> 00:03:22,727 (イザベラ) 母さん お母さーん 24 00:03:23,227 --> 00:03:25,104 (オットー) てめえ なんてことしやがる! 25 00:03:25,646 --> 00:03:27,315 何ってえ? 26 00:03:27,440 --> 00:03:30,151 この5等許可区の 掟(おきて)を忘れたのか? 27 00:03:30,276 --> 00:03:34,947 魔導士に反抗するゴイは 不良品 廃棄処分なんだよ! 28 00:03:37,075 --> 00:03:38,409 ああーっ! 29 00:03:40,953 --> 00:03:42,622 (一同)ああー… 30 00:03:42,747 --> 00:03:48,669 (風の音) 31 00:03:50,046 --> 00:03:51,547 突風(アスファル・リーフ) 32 00:03:57,136 --> 00:04:00,139 ハハッ お前ら知ってるぞ 33 00:04:00,973 --> 00:04:06,145 今年 大層 優秀だってうわさの 2学年の特待生どもだな 34 00:04:06,562 --> 00:04:10,650 それが 俺たち相手に 一体どうするつもりだって? 35 00:04:11,275 --> 00:04:16,447 (ティトス) もちろん 君たち全員倒して 外への道を切り開く 36 00:04:18,074 --> 00:04:20,034 僕ならできるさ 37 00:04:20,159 --> 00:04:22,912 最後まで力を解放すれば 38 00:04:23,579 --> 00:04:24,705 ティトスくん? 39 00:04:24,831 --> 00:04:25,915 (ティトス)アラジン 40 00:04:26,040 --> 00:04:29,210 君も この国の闇を 払いに来たんだろ? 41 00:04:29,335 --> 00:04:30,920 それが今なんじゃないのか? 42 00:04:31,546 --> 00:04:34,173 今 戦わずに いつ戦うんだ 43 00:04:34,590 --> 00:04:37,176 バカ野郎 冷静になれよ 44 00:04:37,301 --> 00:04:40,513 こんなとこで捕まるために 学院に来たわけじゃねえだろ? 45 00:04:41,097 --> 00:04:44,142 何のためにここに来たのか 思い出せ! 46 00:04:44,559 --> 00:04:47,395 (アラジン) 僕が ここへ来た理由… 47 00:04:48,563 --> 00:04:51,774 魔導士と そうでない人が憎しみ合う… 48 00:04:51,941 --> 00:04:54,652 同じことが起きれば 世界が終わる 49 00:04:55,862 --> 00:04:57,864 僕は それを止めたい 50 00:04:58,447 --> 00:05:00,867 戦うべきは 今なのか? 51 00:05:03,327 --> 00:05:08,040 (稲妻が走る音) 52 00:05:08,166 --> 00:05:09,375 あっ 53 00:05:09,625 --> 00:05:10,501 あっ 54 00:05:12,712 --> 00:05:16,632 (マイヤーズ) ドロン 貴様ごときの独断で 学徒を処断するなど— 55 00:05:17,049 --> 00:05:19,635 いつ モガメット様が 許可なされたのだ! 56 00:05:20,011 --> 00:05:23,639 ねっ 姉さん! それは その… 57 00:05:27,518 --> 00:05:31,731 (マイヤーズ) 5等許可区 第1階層 全員 後ろ手に伏せろ 58 00:05:31,856 --> 00:05:34,025 反意ある者は拘束する 59 00:05:34,358 --> 00:05:35,776 マイヤーズ先生 60 00:05:36,235 --> 00:05:37,486 訳は聞く 61 00:05:37,612 --> 00:05:41,866 モガメット様も 貴様にならば 寛大なご処置をなされよう 62 00:05:42,450 --> 00:05:44,535 だから杖(つえ)を収めろ! 63 00:05:44,952 --> 00:05:47,788 貴様と殺し合うのは忍びない 64 00:05:51,000 --> 00:05:52,293 分かったよ 65 00:05:59,634 --> 00:06:03,054 (マタル・モガメット) 5等許可区に侵入したのか 66 00:06:03,721 --> 00:06:04,972 アラジンよ 67 00:06:09,018 --> 00:06:14,565 (ドロン) 5等許可区への侵入は国法違反 この場で死刑かもな 68 00:06:15,149 --> 00:06:18,069 どうなのだ? アラジン 69 00:06:18,527 --> 00:06:20,696 うん 侵入したよ 70 00:06:21,113 --> 00:06:22,823 こいつ 悪びれもなく! 71 00:06:22,949 --> 00:06:24,951 (床をたたく音) (ドロン)あっ 72 00:06:25,952 --> 00:06:27,161 学長殿 73 00:06:27,870 --> 00:06:30,915 (モガメット) お前たちは戒律を重んじる 74 00:06:31,248 --> 00:06:33,960 本当にいい子たちだな 75 00:06:34,085 --> 00:06:36,420 だが アラジンを許せ 76 00:06:38,005 --> 00:06:42,093 彼は まだ真実を 知らんだけなのだ 77 00:06:42,385 --> 00:06:46,973 ちょうどこの国へ来たばかりの頃の お前たちのようにな 78 00:06:47,807 --> 00:06:48,808 んん 79 00:06:51,477 --> 00:06:55,439 アラジン 少し話そうか 80 00:07:05,116 --> 00:07:07,368 時にアラジンよ 81 00:07:08,244 --> 00:07:10,162 ヤムライハは元気かね? 82 00:07:10,287 --> 00:07:11,831 あっ ハッ 83 00:07:12,039 --> 00:07:15,209 (モガメット) フッフフフ そう焦るな 84 00:07:15,334 --> 00:07:20,214 あの子は大切な教え子だよ 昔も今もな 85 00:07:21,882 --> 00:07:26,053 あの子は 優秀すぎる魔導士だった 86 00:07:29,348 --> 00:07:33,185 そう生まれたゆえに 両親に捨てられ 87 00:07:33,311 --> 00:07:35,730 孤独の運命をたどった 88 00:07:36,355 --> 00:07:42,194 私は 彼女の親代わりを ほんの数年だがしていたことがある 89 00:07:44,322 --> 00:07:49,577 一緒に食事をしたり 寝る前に本を読んでやったり 90 00:07:49,994 --> 00:07:50,953 ヤムライハは— 91 00:07:51,078 --> 00:07:55,374 難解な魔導書ばかり読めと せがんでのう ホホホッ 92 00:07:56,125 --> 00:07:57,335 あ… 93 00:08:01,672 --> 00:08:07,303 (モガメット) あの子は遠い南の地で 幸せなのかね? 94 00:08:07,595 --> 00:08:10,056 うん そう見えたよ 95 00:08:10,348 --> 00:08:15,061 (モガメット) そうか なら… よかった 96 00:08:20,358 --> 00:08:21,734 アラジンよ 97 00:08:21,859 --> 00:08:27,656 私は お前が何かの使命を帯びて この国に来たのだと思う 98 00:08:28,574 --> 00:08:31,786 だが それが何でも構わない 99 00:08:32,495 --> 00:08:36,415 ここに来るさまざまな魔導士たち そのすべてと— 100 00:08:36,832 --> 00:08:39,043 私は分かり合える 101 00:08:39,502 --> 00:08:42,922 共に生きたいと願っておるのだ 102 00:08:44,006 --> 00:08:49,428 (アラジン) この人はウソをついてない ううん それどころか… 103 00:08:52,807 --> 00:08:54,266 優しいんだ 104 00:08:54,392 --> 00:08:55,935 おばあちゃんや アリババくんにだって— 105 00:08:56,060 --> 00:08:57,812 負けないぐらいに 106 00:08:58,437 --> 00:08:59,480 なぜ? 107 00:08:59,647 --> 00:09:02,858 この人があんなひどいことを するような人だって— 108 00:09:02,983 --> 00:09:05,277 僕には どうしても思えない 109 00:09:06,237 --> 00:09:09,573 このおじいさんは一体 何? 110 00:09:10,116 --> 00:09:11,742 (モガメット)アラジン 111 00:09:11,951 --> 00:09:14,954 この国のことを もっと知りたければ— 112 00:09:15,079 --> 00:09:17,665 あす 大講堂に来なさい 113 00:09:17,790 --> 00:09:21,335 きっと有意義な時間を 過ごせよう 114 00:09:25,423 --> 00:09:27,550 (アラジン) 2人とも 大丈夫なのかい? 115 00:09:27,675 --> 00:09:29,885 (スフィントス) ああ 学院の医療魔導士に 116 00:09:30,010 --> 00:09:33,222 つきっきりで 看病されちまったからな 117 00:09:33,347 --> 00:09:34,723 おまけに俺たち 118 00:09:34,849 --> 00:09:37,768 今後は5等許可区に 出入り自由だそうだぜ 119 00:09:37,893 --> 00:09:38,602 え? 120 00:09:38,727 --> 00:09:42,690 こいつがごねたら あっさり 学長の許可が下りたんだよ 121 00:09:43,023 --> 00:09:46,193 どうしても マルガの所に戻るってな 122 00:09:46,694 --> 00:09:48,112 ティトスくん 123 00:09:49,947 --> 00:09:51,449 (スフィントス) 教官たちが来たぞ 124 00:09:51,949 --> 00:09:54,034 (セレス) 学長自ら教壇に? 125 00:09:54,368 --> 00:09:56,287 (アラン) 一体 何が始まるんだ? 126 00:10:00,958 --> 00:10:03,544 若き魔導士たちよ 127 00:10:05,129 --> 00:10:10,050 君たちは 己が何者なのか 知っているかね? 128 00:10:10,468 --> 00:10:12,052 ん… 129 00:10:12,636 --> 00:10:15,848 (モガメット) 愛する家族や恩人たち 130 00:10:15,973 --> 00:10:21,270 苦楽を共にしてきた 心を分け合える大好きな友人たち 131 00:10:23,189 --> 00:10:28,444 だが その誰とも自分は 違う存在なのだと 132 00:10:28,569 --> 00:10:30,946 悲しく思ったことはないか 133 00:10:31,280 --> 00:10:31,947 あっ 134 00:10:32,698 --> 00:10:35,743 (アリババ) アラジン 俺たち 絶対また会おうな 135 00:10:36,452 --> 00:10:38,913 (モルジアナ) お二人の力になりたいんです 136 00:10:39,371 --> 00:10:44,502 (一同がアラジンを呼ぶ声) 137 00:10:44,960 --> 00:10:46,795 (アラジン)でも僕は… 138 00:10:48,714 --> 00:10:50,508 ホントは誰とも… 139 00:10:51,217 --> 00:10:55,471 (モガメット) 君たちは 愛する者とは違うのだ 140 00:10:58,015 --> 00:11:03,479 ではなぜ 君たちは他者と違う 存在として生まれたんだろうか 141 00:11:03,979 --> 00:11:08,400 魔導士とは何のために この世に生まれてきたのか 142 00:11:08,526 --> 00:11:10,986 君たちは 考えたことがあるのかね? 143 00:11:13,155 --> 00:11:15,491 今 諸君らに明かそう 144 00:11:16,533 --> 00:11:20,496 我々 魔導士という存在が 一体なぜ— 145 00:11:20,621 --> 00:11:22,998 この世界に生みだされたのかを 146 00:11:26,627 --> 00:11:27,711 ルフ 147 00:11:28,545 --> 00:11:34,176 この大いなる力が世界を 動かしているのは知っているな? 148 00:11:35,177 --> 00:11:39,932 ルフは魔導士でない人間には 見ることもできない 149 00:11:40,057 --> 00:11:46,021 ルフを見ることができ そして 世界を動かす力を操れるのは 150 00:11:46,480 --> 00:11:49,984 君たち 魔導士だけなのだ! 151 00:11:51,151 --> 00:11:52,653 だが— 152 00:11:52,903 --> 00:11:58,117 魔導士たちが実際に 世界の歴史を動かしたことはない 153 00:12:00,661 --> 00:12:03,163 大黄牙(だいこうが)帝国 154 00:12:03,289 --> 00:12:04,790 レーム帝国 155 00:12:04,915 --> 00:12:07,167 パルテビア帝国 156 00:12:07,584 --> 00:12:11,255 そして近年は 新興のシンドリア王国 157 00:12:11,380 --> 00:12:13,757 煌(こう)帝国に至るまで— 158 00:12:13,882 --> 00:12:18,554 歴史の表舞台に立ち 歴史をつむぎ— 159 00:12:18,679 --> 00:12:22,099 この世界を 支配してきた王は誰か 160 00:12:22,474 --> 00:12:24,560 そう それは— 161 00:12:24,935 --> 00:12:27,563 非魔導士 ゴイたちだ! 162 00:12:34,445 --> 00:12:36,822 な… 何だ? これは 163 00:12:37,406 --> 00:12:41,827 (モガメット) これは 70年前のムスタシム王国 164 00:12:44,955 --> 00:12:47,750 遠隔透視魔法 165 00:12:47,875 --> 00:12:52,588 私の血液に宿る ルフの記憶を映し出している 166 00:12:52,963 --> 00:12:56,717 さあ 魔導士たちよ その目で見なさい! 167 00:12:56,842 --> 00:13:03,140 非魔導士(ゴイ)が支配する国に生きた とある魔導士たちの運命を 168 00:13:06,560 --> 00:13:08,854 (幼いサーナ) お父さん いってらっしゃい 169 00:13:09,146 --> 00:13:12,608 ねえ 今度は早く帰ってくる? 170 00:13:13,233 --> 00:13:15,152 (若いモガメット)ああ (幼いサーナ)ホント? 171 00:13:15,277 --> 00:13:17,738 帰ってきたら 本 読んでくれる? 172 00:13:17,863 --> 00:13:20,908 いいよ サーナが いい子にしていたらな 173 00:13:21,033 --> 00:13:23,202 やったあ フフッ 174 00:13:24,661 --> 00:13:28,874 お父さん 無理して いなくなっちゃったりしないでね 175 00:13:28,999 --> 00:13:30,626 お母さんみたいに 176 00:13:35,631 --> 00:13:39,051 (若いモガメット) ああ 必ず帰ってくるよ 177 00:13:40,344 --> 00:13:42,554 (モガメット)70年前 178 00:13:42,679 --> 00:13:48,727 すでにムスタシムには 数十名の魔導士が王家に従っていた 179 00:13:49,311 --> 00:13:51,105 畑に水を降らせろ 180 00:13:51,730 --> 00:13:53,649 早くしろ 181 00:14:02,908 --> 00:14:08,831 (雨音) 182 00:14:09,123 --> 00:14:11,041 ああ 奇跡だ 183 00:14:11,166 --> 00:14:14,336 ありがとうございます 魔導士様 184 00:14:15,129 --> 00:14:17,214 (せき) (イアン)おい モガメット 185 00:14:17,464 --> 00:14:20,092 大丈夫か? (若いモガメット)ああ 186 00:14:20,217 --> 00:14:25,305 (モガメット) 当時の魔導士たちは 大した魔法は使えなかった 187 00:14:25,431 --> 00:14:31,603 命令式への体系化が不十分で 体への負担が大きかった 188 00:14:32,688 --> 00:14:38,485 魔導士は王家の権力のもと 強制的に使役させられた 189 00:14:38,610 --> 00:14:41,572 魔力(マゴイ)が尽きるまで 魔法を使わされ— 190 00:14:41,697 --> 00:14:44,074 死ぬ者もいた 191 00:14:44,658 --> 00:14:47,119 私の妻のように 192 00:14:47,786 --> 00:14:51,874 ねえ お父さん 私たち なんで魔導士なの? 193 00:14:52,499 --> 00:14:54,501 時々 思うんだ 194 00:14:54,626 --> 00:14:58,255 魔導士じゃなくて 普通の人に生まれていたら 195 00:14:58,380 --> 00:15:00,215 お母さんは… 196 00:15:01,091 --> 00:15:04,511 ううん 何でもない 197 00:15:09,183 --> 00:15:12,394 (若いモガメット) サーナ ごめんな 198 00:15:12,728 --> 00:15:16,064 でも 俺たちが 生まれてきたのには— 199 00:15:16,190 --> 00:15:17,524 意味があるはずだ 200 00:15:18,525 --> 00:15:19,276 意味? 201 00:15:20,611 --> 00:15:24,323 魔法は たくさんの人を 助けられる 202 00:15:24,448 --> 00:15:29,745 俺たちは きっと この世界をよくするために 203 00:15:29,870 --> 00:15:32,164 助けるために 生まれてきたんだ 204 00:15:33,457 --> 00:15:35,167 助けるため? 205 00:15:35,501 --> 00:15:36,627 そうだ 206 00:15:36,960 --> 00:15:39,546 俺たちにしか できないことがある 207 00:15:39,963 --> 00:15:40,798 魔導士には— 208 00:15:41,131 --> 00:15:44,343 ルフから与えられた使命が きっとある 209 00:15:44,468 --> 00:15:48,055 だから どうかこの先 何があっても— 210 00:15:48,180 --> 00:15:51,558 魔導士に生まれたことを 悔やまないでくれ 211 00:15:57,439 --> 00:15:58,816 あっ ん? 212 00:16:02,277 --> 00:16:05,197 魔法は すばらしいものなんだから 213 00:16:05,656 --> 00:16:07,950 うん 分かった 214 00:16:11,119 --> 00:16:16,291 (モガメット) 私たちは寸暇を惜しみ 魔法の研究に没頭した 215 00:16:16,792 --> 00:16:20,295 研究が進めば もっとできることが増える 216 00:16:20,671 --> 00:16:25,926 国民の生活も豊かにできる そう信じて 217 00:16:27,302 --> 00:16:32,140 そして 魔導士たちは その研究の成果と働きを認められ 218 00:16:32,266 --> 00:16:35,978 王から貴族の称号を授かった 219 00:16:37,521 --> 00:16:39,815 私はうれしかった 220 00:16:40,399 --> 00:16:43,652 仲間の苦労が報われたことが 221 00:16:43,777 --> 00:16:45,487 疎外されながらも— 222 00:16:45,612 --> 00:16:48,949 必死でゴイのために 尽くしてきた魔導士が— 223 00:16:49,074 --> 00:16:54,121 ついに 皆に温かく 受け入れてもらえたことが… 224 00:16:54,246 --> 00:16:57,916 それが たまらなくうれしかったのだ 225 00:16:59,668 --> 00:17:00,669 だが… 226 00:17:02,963 --> 00:17:04,464 魔導士様 227 00:17:04,590 --> 00:17:06,717 (男性)魔導士様! 228 00:17:07,134 --> 00:17:10,929 ありがとうございます 魔導士様 229 00:17:12,055 --> 00:17:15,851 魔導士か… 偉くなったものよの 230 00:17:15,976 --> 00:17:20,814 少し前までは まじない師風情だったやからが 231 00:17:21,982 --> 00:17:26,945 だがその時 私は まだ分かっていなかった 232 00:17:27,446 --> 00:17:31,992 魔導士とゴイの 根本的な違いをな 233 00:17:33,493 --> 00:17:37,998 アラジン ティトス スフィントス 234 00:17:39,249 --> 00:17:42,336 地下で何を見たか話しなさい 235 00:17:43,629 --> 00:17:46,506 地下では 20万人もの人々が— 236 00:17:46,632 --> 00:17:49,301 魔力(マゴイ)を吸い上げられて 虐げられている 237 00:17:49,676 --> 00:17:52,512 おお “虐げる” 238 00:17:52,638 --> 00:17:55,807 本当にそうだったのかね? ティトス 239 00:17:55,933 --> 00:17:56,683 (ティトス)何? 240 00:17:57,059 --> 00:18:00,395 確かに魔力(マゴイ)の少ない者は つらかろうが— 241 00:18:00,520 --> 00:18:06,693 ほとんどのゴイが酒をあおり 怠惰をむさぼって生きていただろう 242 00:18:08,153 --> 00:18:11,239 外に出してほしいとも 言わなかったはずだ 243 00:18:11,365 --> 00:18:12,950 食欲 性欲 244 00:18:13,075 --> 00:18:16,912 そんな目先の原始的な欲求さえ 満たせればよい 245 00:18:17,037 --> 00:18:21,458 まるで牛や馬 豚… そう ゴイとは— 246 00:18:21,875 --> 00:18:25,837 家畜と何ら変わらない 生き物なのだよ 247 00:18:26,505 --> 00:18:30,342 なんてことを… 普通の顔をして言いやがる 248 00:18:34,680 --> 00:18:39,810 だが 彼らには牛や豚には ないものが1つある 249 00:18:40,352 --> 00:18:43,438 それは支配欲だ 250 00:18:44,147 --> 00:18:45,816 支配欲? 251 00:18:46,525 --> 00:18:49,444 (モガメット) 他人より 上に立ちたい 252 00:18:49,569 --> 00:18:52,948 他者から奪いたい 蹴落としたい 253 00:18:53,073 --> 00:18:54,825 踏みにじりたい 254 00:18:55,325 --> 00:18:59,079 それは 人間の最も忌むべき欲望! 255 00:18:59,413 --> 00:19:00,789 そんなもの— 256 00:19:00,914 --> 00:19:03,583 魔導士だって同じくらい 持っているんじゃないか? 257 00:19:03,875 --> 00:19:06,712 いいや 思い出しなさい 258 00:19:06,837 --> 00:19:12,092 君たち魔導士にとって 最も強い欲求は何かね 259 00:19:12,384 --> 00:19:13,385 ハッ 260 00:19:19,516 --> 00:19:22,894 (モガメット) そう それは知識欲 261 00:19:23,270 --> 00:19:28,442 何かを知りたい 解き明かしたい という知的探究心 262 00:19:28,567 --> 00:19:32,404 それ以上に金や領土が 欲しいと思ったことが— 263 00:19:32,529 --> 00:19:34,865 君たちにはあるかね? 264 00:19:36,950 --> 00:19:42,873 だから かつての魔導士たちは 誰も国を建てようとしなかった 265 00:19:42,998 --> 00:19:48,587 しかし それではいけないと 思わせる事件が起きた 266 00:19:50,714 --> 00:19:54,885 (モガメット) 魔導士が貴族の称号を 得てから3年後 267 00:19:55,010 --> 00:19:57,721 国内に伝染病が広まった 268 00:19:58,764 --> 00:20:03,769 治癒魔法は効かず 病の原因も分からぬまま 269 00:20:04,436 --> 00:20:05,979 国は なすすべがない 270 00:20:06,313 --> 00:20:10,776 国民の不安は高まり 暴動が起きる寸前だった 271 00:20:11,818 --> 00:20:13,862 そんな時… 272 00:20:14,696 --> 00:20:16,990 (女)あいつよ! (石をぶつける音) 273 00:20:17,157 --> 00:20:20,619 (男) この伝染病 魔導士の仕業なんだってな 274 00:20:21,244 --> 00:20:23,163 魔法の実験に失敗して— 275 00:20:23,288 --> 00:20:25,707 病気をばらまいちまった そうじゃねえか! 276 00:20:26,666 --> 00:20:27,292 フフ… 277 00:20:27,417 --> 00:20:30,587 (モガメット) そんな根も葉もないうわさを 広めたのは 278 00:20:30,712 --> 00:20:35,550 魔導士の台頭を快く思わない 貴族官僚たちだった 279 00:20:36,551 --> 00:20:42,682 民衆は手のひらを返し 魔導士を恐れ 憎んだ 280 00:20:43,391 --> 00:20:46,645 ムスタシム王は我々を投獄し 281 00:20:46,770 --> 00:20:49,564 あらぬ罪で拷問した 282 00:20:50,774 --> 00:20:53,193 何とか生き延びた 魔導士たちは— 283 00:20:53,860 --> 00:20:56,696 隔離された小さな校舎で— 284 00:20:56,822 --> 00:21:01,076 ほそぼそと 魔法の研究をして暮らした 285 00:21:01,201 --> 00:21:06,248 そして その30年後 大戦争が勃発した 286 00:21:07,124 --> 00:21:12,254 相手は当時 版図を広げていた 強国 パルテビア 287 00:21:12,546 --> 00:21:14,464 するとゴイたちは— 288 00:21:14,589 --> 00:21:18,510 急に我々 魔導士に 頼りはじめたではないか 289 00:21:19,719 --> 00:21:22,639 私の仲間や 教え子の多くは— 290 00:21:22,764 --> 00:21:26,017 無理やり戦争に 駆り出されていった 291 00:21:27,435 --> 00:21:28,478 うっ 292 00:21:28,812 --> 00:21:31,273 (うめき声) 293 00:21:35,569 --> 00:21:38,947 (サーナ) お父さんの あの言葉— 294 00:21:39,281 --> 00:21:43,952 何があっても 信じようと思ってきたけど 295 00:21:44,077 --> 00:21:47,497 魔法は本当に— 296 00:21:48,415 --> 00:21:51,501 ゴイを助けるために あるのかしら 297 00:21:52,836 --> 00:21:55,964 (若いモガメット) ああ あああ… 298 00:21:57,549 --> 00:21:58,842 ああ… 299 00:22:00,302 --> 00:22:01,428 勝った! 300 00:22:01,553 --> 00:22:04,764 あのパルテビアの侵攻を 退けてやったぞ 301 00:22:05,265 --> 00:22:07,309 (貴族官僚)伝染病の元凶— 302 00:22:07,434 --> 00:22:10,520 あらゆる国民の不満のはけ口 303 00:22:10,645 --> 00:22:15,275 その上 我が国の兵士の 盾にもなる 304 00:22:15,734 --> 00:22:20,030 魔導士とは なんとも便利な種族だな 305 00:22:20,614 --> 00:22:25,660 (若いモガメット) 〝種族〞? こんな者たちのために… 306 00:22:25,785 --> 00:22:29,706 こんな者たちのために サーナは死んだのか? 307 00:22:30,248 --> 00:22:33,126 こんな者たちのために 魔法はあるのか? 308 00:22:34,127 --> 00:22:38,548 繰り返される戦争 国同士の争いなど— 309 00:22:38,673 --> 00:22:43,470 所詮は支配欲を満たすための 縄張り争いではないのか 310 00:22:43,887 --> 00:22:47,515 野蛮な獣と 何が違うのか 311 00:22:47,933 --> 00:22:51,394 このまま この野獣たちが 王たる世界で— 312 00:22:51,519 --> 00:22:55,023 魔導士たちは 使役されねばならんのだ 313 00:22:55,148 --> 00:22:57,025 家畜のように! 314 00:22:57,734 --> 00:23:00,070 家畜は どちらの種族だろうか 315 00:23:04,699 --> 00:23:09,371 私は重大な認識違いを していたのではないか 316 00:23:10,080 --> 00:23:14,834 野蛮を律し 理性的な理想の— 317 00:23:14,960 --> 00:23:17,671 よりよい世界を 作り上げられるのは— 318 00:23:17,796 --> 00:23:19,506 一体 誰だ? 319 00:23:23,969 --> 00:23:27,180 それは魔導士だ 320 00:23:27,514 --> 00:23:31,851 魔導士こそが 世界を正しく導ける 321 00:23:32,978 --> 00:23:35,230 (モガメット) 故に 私は決意した 322 00:23:35,730 --> 00:23:39,109 ゴイの支配から 脱却せねばならん! 323 00:23:39,818 --> 00:23:42,362 欲望を抑えられん ゴイどもは— 324 00:23:42,612 --> 00:23:46,741 我々 魔導士が 完璧に管理せねばならん 325 00:23:48,660 --> 00:23:52,455 魔導士主導の 魔導士のための 326 00:23:53,039 --> 00:23:56,960 魔導士の国を 作らねばならんのだ 327 00:23:59,671 --> 00:24:03,967 (アラジン) 学長先生が語る 魔導士と人の悲しい歴史 328 00:24:04,175 --> 00:24:08,263 その言葉は みんなの気持ちを 少しずつ動かしていく 329 00:24:08,847 --> 00:24:11,307 そんな中 学長先生は— 330 00:24:11,433 --> 00:24:14,352 突然 マルガに 会わせろって言いだして… 331 00:24:15,145 --> 00:24:18,231 次回 「マギ」 “残された命” 332 00:24:18,982 --> 00:24:20,525 ねえ ティトスくん 333 00:24:20,650 --> 00:24:24,154 君はずっと 1人で苦しんでいたんだね 334 00:24:24,279 --> 00:24:27,615 気づいてあげられなくて 本当にごめんよ