1 00:00:19,987 --> 00:00:21,989 (ガウェイン)これでいいか? シオン。 2 00:00:21,989 --> 00:00:24,324 (シオン)うん ありがとう 父さん。 3 00:00:24,324 --> 00:00:26,493 (マリー)何をするつもりなの? 4 00:00:26,493 --> 00:00:30,797 ちょっとね。 集魔を使って 試してみたいことがあるんだ。 5 00:00:37,170 --> 00:00:39,506 ももも 燃えてる~!? (ガウェイン)シオン! 6 00:00:39,506 --> 00:00:41,508 わぁ あぁ あぁ あぁ~! 7 00:00:41,508 --> 00:00:44,011 うっ…。 8 00:00:44,011 --> 00:00:46,847 うぅ…。 な 何やってるのよ!? 9 00:00:46,847 --> 00:00:49,016 まったく! 危ないだろ! 10 00:00:49,016 --> 00:00:52,352 ちょっと ヤケドとかしてない? ごめんなさい。 11 00:00:52,352 --> 00:00:55,188 でも これで1つ わかったことがある。 12 00:00:55,188 --> 00:00:57,524 魔力を持ってる相手に対して> 13 00:00:57,524 --> 00:01:00,694 高魔力を接触させたら どうなるのか。 14 00:01:00,694 --> 00:01:03,864 それは この前の ゴブリン相手で結果は出たけど> 15 00:01:03,864 --> 00:01:08,869 もう一つ 魔力を何かしらの現象に 触れさせると どうなるか。 16 00:01:08,869 --> 00:01:11,038 これが見たかったんだ。 17 00:01:11,038 --> 00:01:13,140 結果は さっきのとおり。 18 00:01:13,140 --> 00:01:17,978 赤い炎は 青くなったし 明らかに僕の集魔に燃え移った。 19 00:01:17,978 --> 00:01:22,649 これは間違いなく 魔力に 触れたから起きた現象だと思う。 20 00:01:22,649 --> 00:01:25,819 なるほど… 私には 魔力は見えないが> 21 00:01:25,819 --> 00:01:28,989 今のを目の当たりにすれば 信じるしかあるまい。 22 00:01:28,989 --> 00:01:31,325 シオンの言葉は 真実だったな。 23 00:01:31,325 --> 00:01:33,327 父さん…。 24 00:01:33,327 --> 00:01:37,497 なんか2人して わかり合ってる。 私 全然わかんないのにぃ。 25 00:01:37,497 --> 00:01:40,167 え? あっ ほら 姉さんには姉さんの> 26 00:01:40,167 --> 00:01:43,003 得意なことがあるから。 それに姉さんがいたから> 27 00:01:43,003 --> 00:01:46,006 魔力の存在が 見つかったわけだし…。 28 00:01:46,006 --> 00:01:48,175 そ… そう? そうよね。 29 00:01:48,175 --> 00:01:51,678 私が いたからだよねぇ エヘヘヘヘ! 30 00:01:51,678 --> 00:01:53,680 《あっ そうだよ。 31 00:01:53,680 --> 00:01:56,516 何もないところから 生み出したわけじゃないけど> 32 00:01:56,516 --> 00:02:00,687 これって 火属性の 魔法みたいなものでは…》 33 00:02:00,687 --> 00:02:03,190 ((ファイアーボール!)) 34 00:02:03,190 --> 00:02:07,361 ウヘ ウヘヘ… ファイアーボール撃てる…。 シ… シオンの顔が…。 35 00:02:07,361 --> 00:02:10,530 魔法で何か進展すると あの顔になるの。 36 00:02:10,530 --> 00:02:12,632 気にしたらダメよ お父様。 37 00:02:12,632 --> 00:02:18,138 そ… そうか 息子の新たな一面を 発見してしまったな。 38 00:02:18,138 --> 00:02:21,642 <大変なこともあれば 報われることもある。 39 00:02:21,642 --> 00:02:26,046 僕は そんな世界が 好きになり始めていた> 40 00:04:08,014 --> 00:04:11,518 < そして この日から 本格的な魔法の実験が始まった> 41 00:04:11,518 --> 00:04:13,787 いくよ 父さん。 42 00:04:13,787 --> 00:04:15,956 よし! いつでもこい! 43 00:04:15,956 --> 00:04:17,958 ハッ! 44 00:04:19,960 --> 00:04:21,962 あっ 熱い! 45 00:04:21,962 --> 00:04:24,297 どっこいしょ! あ… 熱い…。 46 00:04:24,297 --> 00:04:27,634 温度は変化なし。 煙は黒めの灰色。 47 00:04:27,634 --> 00:04:31,638 炎の色は 青。 火の量をもっと増やして! 48 00:04:31,638 --> 00:04:33,640 うん わかった! 49 00:04:35,976 --> 00:04:38,478 よし 準備完了だ。 50 00:04:40,480 --> 00:04:42,482 フッ! (ガウェイン)ほいよ! 51 00:04:42,482 --> 00:04:44,484 熱っ 熱いよ~! 52 00:04:44,484 --> 00:04:46,653 温度に変化なし。 っていうか わかんない。 53 00:04:46,653 --> 00:04:48,989 煙も炎も色も変化なし。 54 00:04:48,989 --> 00:04:51,825 次は 魔力量を 減らしてから やってみる。 55 00:04:51,825 --> 00:04:53,827 (ガウェイン)よし こい! 熱い! 56 00:04:53,827 --> 00:04:56,329 (ガウェイン)どっせい! アチチチチ! まだまだ! 57 00:04:56,329 --> 00:04:59,332 うっ…。 そろそろ休憩にしよう。 58 00:04:59,332 --> 00:05:01,668 温かい飲み物でも持ってくるから。 59 00:05:01,668 --> 00:05:05,172 う… うん ありがとう 父さん。 60 00:05:05,172 --> 00:05:07,174 ああ。 61 00:05:10,677 --> 00:05:13,280 ふぅ~。 (ローズ)ビショビショですわね。 62 00:05:13,280 --> 00:05:15,282 これも魔法の実験ですの? 63 00:05:15,282 --> 00:05:17,284 ローズ。 64 00:05:19,953 --> 00:05:23,456 魔力に火が!? うん あとで見せるよ。 65 00:05:23,456 --> 00:05:26,626 父さんがいないと やっちゃダメって言われてるから。 66 00:05:26,626 --> 00:05:30,463 魔法のこと ガウェイン様に話したんですのね? 67 00:05:30,463 --> 00:05:33,967 うん なんとか 協力してくれることになったよ。 68 00:05:33,967 --> 00:05:36,803 っていうか むしろノリノリだけどね。 69 00:05:36,803 --> 00:05:41,474 そうですの… ガウェイン様は 理解がある方ですのね。 70 00:05:41,474 --> 00:05:44,811 あのさ おとといは ありがとう。 71 00:05:44,811 --> 00:05:47,814 ん? 何のことですの? 72 00:05:47,814 --> 00:05:52,819 ゴブリンを倒したあと 気遣ってくれたよね。 73 00:05:52,819 --> 00:05:56,156 なんていうか うれしかったよ。 74 00:05:56,156 --> 00:05:59,159 シオンが感謝する必要は ありませんわ。 75 00:05:59,159 --> 00:06:02,162 むしろ感謝すべきは わたくしのほうです。 76 00:06:02,162 --> 00:06:04,164 あなたがいてくれたから> 77 00:06:04,164 --> 00:06:06,499 わたくしたちは 助かったのですから。 78 00:06:06,499 --> 00:06:09,169 あ… そんな…。 79 00:06:09,169 --> 00:06:11,504 そういえば マリーは? 80 00:06:11,504 --> 00:06:14,608 いつも シオン シオンと言って そばにいますのに…。 81 00:06:14,608 --> 00:06:17,277 あ それが…。 やぁ~! 82 00:06:17,277 --> 00:06:20,780 たぁ~ とう! 83 00:06:20,780 --> 00:06:23,783 ハァ… ハァ… ハァ。 84 00:06:23,783 --> 00:06:27,621 おとといのことが あったせいかもしれませんね。 85 00:06:27,621 --> 00:06:31,291 そうだね… たぶん大丈夫だと思うけど。 86 00:06:31,291 --> 00:06:34,794 何かあったときは 味方になってあげてください。 87 00:06:34,794 --> 00:06:38,632 え? きっとマリーも そうして ほしいでしょうし。 88 00:06:38,632 --> 00:06:40,967 うん…。 89 00:06:40,967 --> 00:06:42,969 はぁ…。 90 00:06:44,971 --> 00:06:48,275 (うなり声) 91 00:06:50,477 --> 00:06:53,146 くっ! うっ…。 92 00:06:53,146 --> 00:06:57,150 はぁ! たぁ! とう! 93 00:06:57,150 --> 00:06:59,653 ふっ はぁ~! 94 00:07:02,322 --> 00:07:06,493 ここで 魔力について いろいろ わかったことを整理してみよう。 95 00:07:06,493 --> 00:07:08,495 1つ! 96 00:07:08,495 --> 00:07:10,997 集魔した魔力が 多ければ多いほど> 97 00:07:10,997 --> 00:07:13,600 手にとどまる炎も大きくなる。 98 00:07:13,600 --> 00:07:17,938 魔力の消費量に伴って! 99 00:07:17,938 --> 00:07:21,441 より強力な魔法が 使えるってことみたいだ…。 100 00:07:21,441 --> 00:07:23,443 2つ! 101 00:07:23,443 --> 00:07:27,113 いろんな燃焼を試したけど 火以外でも反応した。 102 00:07:27,113 --> 00:07:30,283 高温であれば 一応 燃え移るらしい! 103 00:07:30,283 --> 00:07:32,285 ブーッ…。 104 00:07:32,285 --> 00:07:34,287 3つ! 105 00:07:34,287 --> 00:07:38,124 帯魔状態で触れても 普通の火が燃え移るだけ。 106 00:07:38,124 --> 00:07:41,294 火が赤いままで普通に燃えた! フーッ! 107 00:07:41,294 --> 00:07:43,296 4つ! 108 00:07:43,296 --> 00:07:47,634 手袋とかで体の一部を覆っても 衣服越しに集魔はできる。 109 00:07:47,634 --> 00:07:52,472 その状態でも 火は燃え移り 手袋は燃えちゃったけど…。 110 00:07:52,472 --> 00:07:54,974 どうやら魔力は 可燃性物質のような> 111 00:07:54,974 --> 00:07:57,978 役割をしているようだ。 112 00:07:57,978 --> 00:08:03,149 でも 今のままじゃ危険なだけで 実用性は ないなぁ…。 113 00:08:03,149 --> 00:08:08,321 うむ… なかなか有意義な実験だが 火を操るという我々の目的も> 114 00:08:08,321 --> 00:08:10,490 まだまだ難しそうだな。 115 00:08:10,490 --> 00:08:14,594 そうだね。 ただ魔力に 火が燃え移っているだけだし> 116 00:08:14,594 --> 00:08:17,097 トラウトみたいに 手から離れた状態で> 117 00:08:17,097 --> 00:08:20,934 魔力の玉が出せれば いいんだけど… う~ん。 118 00:08:20,934 --> 00:08:24,104 私 できるわよ? あっ? 119 00:08:24,104 --> 00:08:26,272 ほら! えっ…。 120 00:08:26,272 --> 00:08:28,274 えぇ~!! 121 00:08:28,274 --> 00:08:32,612 フフン! シオンに やり方を聞いて 自分で やってみたらできたの! 122 00:08:32,612 --> 00:08:34,781 ローズも できるわよね? 123 00:08:34,781 --> 00:08:38,785 ええ。 シオンもできると思って 言いそびれていましたが…。 124 00:08:38,785 --> 00:08:40,954 天才だ…。 125 00:08:40,954 --> 00:08:44,457 う~ん ここから どうしたら…。 126 00:08:44,457 --> 00:08:47,127 しっかり! シオンなら できるわ! 127 00:08:47,127 --> 00:08:49,963 魔力を手のひらから 引っ張るイメージですわ! 128 00:08:49,963 --> 00:08:52,265 魔力を引っ張る…。 129 00:08:57,303 --> 00:09:01,975 《そうか! すべての魔力を 放出するんじゃなくて…》 130 00:09:01,975 --> 00:09:04,644 (3人)あっ! 131 00:09:04,644 --> 00:09:07,480 できた! (ローズ/マリー)うん! 132 00:09:07,480 --> 00:09:09,482 え あぁ… う うん? 133 00:09:11,484 --> 00:09:13,420 火は いいのか? シオン。 134 00:09:13,420 --> 00:09:15,922 ちょっと考えてたことがあるんだ。 135 00:09:15,922 --> 00:09:18,525 携帯用の火打ち石? 136 00:09:25,932 --> 00:09:28,435 (2人)あぁ! シオン! い… 今のは まさに> 137 00:09:28,435 --> 00:09:30,437 魔法だったんじゃないのか? 138 00:09:30,437 --> 00:09:34,107 すごいじゃない! そんな使い方が あるなんて思わなかった! 139 00:09:34,107 --> 00:09:37,110 これが魔法… すごいですわ。 140 00:09:37,110 --> 00:09:39,946 《できた! ついにできた! 141 00:09:39,946 --> 00:09:42,449 しょぼいけど まだ試作段階だけど> 142 00:09:42,449 --> 00:09:48,621 30年以上 思い焦がれていた魔法が 僕だけの魔法が使えたんだ!》 143 00:09:48,621 --> 00:09:52,625 ウッヘ ウヘヘヘ… 魔法使えた。 やったぁ。 144 00:09:52,625 --> 00:09:54,794 できたぁ…。 おぉ~! いつもの気味悪い顔が> 145 00:09:54,794 --> 00:09:57,297 出たぞ。 おめでとう シオン。 146 00:09:57,297 --> 00:09:59,799 本当に よかったですわね。 147 00:09:59,799 --> 00:10:02,469 ウヘッ ウヘッ ウヘヘヘ ウヘウヘ。 148 00:10:02,469 --> 00:10:06,806 火属性魔法 僕は この魔法をフレアと名付けた。 149 00:10:06,806 --> 00:10:13,313 まだ試作段階で 攻撃とかには まったく活用できないけれど…。 150 00:10:13,313 --> 00:10:15,982 <ゴブリンの襲撃から1か月。 151 00:10:15,982 --> 00:10:19,819 季節は 緩やかに巡って…> 152 00:10:19,819 --> 00:10:26,659 ハァハァハァ… う~ん フレアを飛ばすには> 153 00:10:26,659 --> 00:10:28,995 魔力に意思を込めて> 154 00:10:28,995 --> 00:10:32,999 移動させないといけないんだけど 命令すれば するほど> 155 00:10:32,999 --> 00:10:36,336 放出した魔力量は 減っちゃうみたいだし> 156 00:10:36,336 --> 00:10:40,006 また何か考えなくちゃダメみたいだ。 157 00:10:40,006 --> 00:10:43,343 えい やぁ とう! 158 00:10:43,343 --> 00:10:46,012 おぉ~ やぁ えい! 159 00:10:46,012 --> 00:10:48,848 姉さん。 てい! 160 00:10:48,848 --> 00:10:51,050 イッテ…。 う~ん…。 161 00:10:53,019 --> 00:10:55,021 あっ…。 162 00:10:55,021 --> 00:10:58,358 マリー 今日は それくらいにしておきなさい。 163 00:10:58,358 --> 00:11:01,528 うっ… まだ大丈夫。 164 00:11:01,528 --> 00:11:04,197 いっぱい稽古したほうが 強くなれるって> 165 00:11:04,197 --> 00:11:06,366 お父様も言ってたでしょ? 166 00:11:06,366 --> 00:11:09,035 いや… それにしても限度が。 167 00:11:09,035 --> 00:11:11,704 姉さん 父さんも こう言ってるんだし> 168 00:11:11,704 --> 00:11:13,806 そろそろやめたほうが…。 169 00:11:13,806 --> 00:11:16,476 えい! えい! 170 00:11:16,476 --> 00:11:20,313 ぐっ! うぅ! 171 00:11:20,313 --> 00:11:22,315 姉さん! 172 00:11:26,819 --> 00:11:29,322 うっ! あっ…。 173 00:11:29,322 --> 00:11:36,129 あっ… そうだよね シオンが そう言うなら…。 174 00:11:44,170 --> 00:11:47,173 姉さん…。 気にするな。 175 00:11:47,173 --> 00:11:50,843 マリーは 少し気が立っているだけだ。 176 00:11:50,843 --> 00:11:53,046 うん…。 177 00:12:02,355 --> 00:12:05,358 電気? とは何だ? 178 00:12:05,358 --> 00:12:08,861 えっと… 雷みたいな現象のこと。 179 00:12:08,861 --> 00:12:13,800 それを発生させる生き物や 道具とかないかなと思って…。 180 00:12:13,800 --> 00:12:16,636 どうかな? う~ん…。 181 00:12:16,636 --> 00:12:20,139 <行き詰まった炎魔法の研究は いったん保留。 182 00:12:20,139 --> 00:12:23,643 別のアプローチをするのが 僕のやり方だ。 183 00:12:23,643 --> 00:12:26,980 次なるテーマは ズバリ雷魔法! 184 00:12:26,980 --> 00:12:29,649 火と同様 魔力は 電気という現象に> 185 00:12:29,649 --> 00:12:33,319 反応すると考えていいはず なんだけど…> 186 00:12:33,319 --> 00:12:35,989 う~ん… ない。 187 00:12:35,989 --> 00:12:38,491 やっぱり…。 188 00:12:38,491 --> 00:12:40,493 《まあ そうだよね》 189 00:12:40,493 --> 00:12:44,163 雷か… そういえば 雷ほどではないが> 190 00:12:44,163 --> 00:12:48,835 似たような現象を見たことが あると どこかで聞いたような…。 191 00:12:48,835 --> 00:12:51,004 似たような現象? 192 00:12:51,004 --> 00:12:53,673 たしか グラストが そんなことを言っていたな。 193 00:12:53,673 --> 00:12:56,175 よし 今日は イストリアに行くか。 194 00:12:56,175 --> 00:12:58,511 うん! 195 00:12:58,511 --> 00:13:00,847 ううん 私は いいわ。 196 00:13:00,847 --> 00:13:04,517 今日は いろいろやることがあって 忙しいのよね。 197 00:13:04,517 --> 00:13:06,519 え? でも…。 198 00:13:06,519 --> 00:13:09,689 次は 絶対つきあうから ごめんね。 199 00:13:09,689 --> 00:13:13,459 あぁ… 姉さん あの…。 200 00:13:13,459 --> 00:13:15,795 ゆっくり楽しんでらっしゃい。 201 00:13:15,795 --> 00:13:17,797 あっ…。 202 00:13:21,134 --> 00:13:23,303 あ…。 203 00:13:23,303 --> 00:13:25,505 うっ うぅ…。 204 00:13:27,807 --> 00:13:30,810 (グラスト)ああ そりゃ 雷鉱石のことだな。 205 00:13:30,810 --> 00:13:32,812 雷鉱石。 206 00:13:32,812 --> 00:13:36,816 その雷鉱石を手に入れられないか と思ってるんだが…。 207 00:13:36,816 --> 00:13:39,152 そりゃ難しいな。 208 00:13:39,152 --> 00:13:41,154 希少なのか? 209 00:13:41,154 --> 00:13:45,158 いいや 採掘場に行って 許可さえもらえば問題はねえ。 210 00:13:45,158 --> 00:13:48,161 (ガウェイン)だったら…。 運搬が難しいのさ。 211 00:13:48,161 --> 00:13:51,831 邪魔だし危険だけど 移動もさせられねえから> 212 00:13:51,831 --> 00:13:53,100 放置してるんだと。 213 00:13:53,100 --> 00:13:56,002 なるほど。 214 00:13:56,002 --> 00:13:59,505 《雷鉱石ってのは 放電現象のある鉱石みたいだ。 215 00:13:59,505 --> 00:14:03,843 さすがは異世界。 問題は どうやって運ぶかだな…》 216 00:14:03,843 --> 00:14:06,346 あ… うん? 217 00:14:06,346 --> 00:14:08,347 グラストさん この辺りに> 218 00:14:08,347 --> 00:14:11,851 白い粘着質な樹液を出す 木ってあります? 219 00:14:11,851 --> 00:14:14,787 独特な においがすると思うんだけど…。 220 00:14:14,787 --> 00:14:17,290 木? いや 知らねえな。 221 00:14:17,290 --> 00:14:21,794 《ゴムの木は ないんだ あと絶縁体といえば ガラスかな? 222 00:14:21,794 --> 00:14:25,298 でも どれくらいの強度が必要か わからないし…》 223 00:14:25,298 --> 00:14:30,470 じゃあ マイカ… 雲母かな? そういう鉱物って あります? 224 00:14:30,470 --> 00:14:34,640 いくつもの層になってて 薄く剥がれるような構造で> 225 00:14:34,640 --> 00:14:38,644 透明な結晶みたいな感じだったり するはずですが…。 226 00:14:38,644 --> 00:14:41,314 それって ペラ鉱石のことじゃねえか? 227 00:14:41,314 --> 00:14:43,649 ちょっと待ってな。 228 00:14:43,649 --> 00:14:46,986 形は おもしろいし きれいな見た目だから> 229 00:14:46,986 --> 00:14:51,157 取っといたんだよ。 ま 観賞用だな。 230 00:14:51,157 --> 00:14:54,660 あ… ちょっと 触ってみてもいいですか? 231 00:14:54,660 --> 00:14:56,996 ああ かまわねえよ。 232 00:14:56,996 --> 00:15:01,334 《雲母って 絶縁シートとかを 作るのに使われてるし> 233 00:15:01,334 --> 00:15:03,836 もしかしたら このペラ鉱石も…。 234 00:15:03,836 --> 00:15:06,506 でも どうやって加工したら…》 235 00:15:06,506 --> 00:15:08,508 何をしようってんだ? 236 00:15:08,508 --> 00:15:11,511 子どもの考えることは よくわからねえな。 237 00:15:11,511 --> 00:15:13,946 (ガウェイン)それは どうかな? ん? 238 00:15:13,946 --> 00:15:18,284 シオンが その子どもの考えを してるとは限らんぞ。 は? 239 00:15:18,284 --> 00:15:20,953 うん ねぇ グラストさん。 240 00:15:20,953 --> 00:15:23,790 このペラ鉱石 もっと大きいのはないですか? 241 00:15:23,790 --> 00:15:29,629 え? 交易所に行けば いくらでも 手に入るんじゃねえか? 242 00:15:29,629 --> 00:15:32,632 これくらいで たしか 4,000リルムくらいしたな。 243 00:15:32,632 --> 00:15:38,304 《この世界じゃ ちょっといい店で 家族で食事ができる値段だ》 244 00:15:38,304 --> 00:15:41,307 (ガウェイン)じゃあ 交易所に行くぞ。 と… 父さん? 245 00:15:41,307 --> 00:15:44,977 買ってくれるの? 当然だ。 それが必要なのだろう? 246 00:15:44,977 --> 00:15:46,979 でも高いし…。 247 00:15:46,979 --> 00:15:49,315 子どもが値段のことを気にするな。 248 00:15:49,315 --> 00:15:53,486 それに シオンは 今まで ものを ねだったことは ないだろう? 249 00:15:53,486 --> 00:15:56,656 もう少し 父さんに ワガママを言ってもいいんだ。 250 00:15:56,656 --> 00:16:00,326 ダメならダメと言うし いいなら いいと言う。 251 00:16:00,326 --> 00:16:03,830 何も伝えずに 我慢する必要はないんだよ。 252 00:16:03,830 --> 00:16:05,832 父さん…。 253 00:16:05,832 --> 00:16:09,535 ったく 子煩悩な父親だな フッ。 254 00:16:16,442 --> 00:16:19,946 それじゃ 始めるよ。 ああ。 255 00:16:19,946 --> 00:16:24,283 (エマ)いよいよ 見られるのね シオンちゃんの魔法の実験。 256 00:16:24,283 --> 00:16:28,487 こんなときに マリーったら どこに行ってるのかしら? 257 00:16:30,957 --> 00:16:33,459 《僕の考えが正しいなら…》 258 00:16:42,134 --> 00:16:44,136 おっ! 259 00:16:47,306 --> 00:16:50,009 あぁ…。 終わったの? 260 00:16:52,311 --> 00:16:54,313 う~ん。 あぁ…。 261 00:16:54,313 --> 00:16:56,983 シオン まあ 失敗するのは 当たり前だ。 262 00:16:56,983 --> 00:16:59,485 今までだって失敗を繰り返して> 263 00:16:59,485 --> 00:17:03,656 ようやく火の魔法を 手に入れたんだし 気にするな。 264 00:17:03,656 --> 00:17:06,993 ウヘ… ヘヘヘヘ…。 265 00:17:06,993 --> 00:17:09,328 へ? あら? ヘヘヘ… ヘ。 266 00:17:09,328 --> 00:17:12,431 成功した! やったよぉ~! 267 00:17:12,431 --> 00:17:17,103 シオンちゃん とっても幸せそう! お母さんも うれしくなっちゃう! 268 00:17:17,103 --> 00:17:19,272 あ ああ そうだな…。 269 00:17:19,272 --> 00:17:21,941 ハハハ ヘッ ヘヘヘ…。 270 00:17:21,941 --> 00:17:24,944 雷鉱石に集魔を近づけても 燃えなくて> 271 00:17:24,944 --> 00:17:27,947 代わりに激しくスパークした。 272 00:17:27,947 --> 00:17:34,787 これは 魔力が可燃性物質以外の 要素を持っていることの証しだ。 273 00:17:34,787 --> 00:17:38,124 どうやら魔力は 触れた現象を自ら模倣し> 274 00:17:38,124 --> 00:17:41,627 その効果を増幅させる性質を 持っているようだ。 275 00:17:41,627 --> 00:17:45,798 つまり 僕が想像している いろんな魔法を使える可能性が> 276 00:17:45,798 --> 00:17:49,635 高くなったってことだ! ウヘヘヘヘヘ! 277 00:17:49,635 --> 00:17:52,638 う~ん とはいえ> 278 00:17:52,638 --> 00:17:55,641 問題は 魔力を どうやって電流に変換して> 279 00:17:55,641 --> 00:17:58,978 手のひらから 電撃を放てるようにするかだ。 280 00:17:58,978 --> 00:18:02,315 放出した魔力が触れた時点で はじけてしまうなら> 281 00:18:02,315 --> 00:18:05,318 打つ手はないような気がする…。 282 00:18:05,318 --> 00:18:10,323 《でも 僕は もっと 自由に魔法を使いたい…》 283 00:18:10,323 --> 00:18:13,592 雷魔法… 雷…。 284 00:18:13,592 --> 00:18:18,931 う~ん なんか根本的に 間違ってるような…。 285 00:18:18,931 --> 00:18:22,268 魔力の玉… か。 286 00:18:22,268 --> 00:18:24,603 玉? あっ! 287 00:18:24,603 --> 00:18:27,106 そうか… そうだよ! 288 00:18:27,106 --> 00:18:31,110 放出魔力の形が 球状である必要はないんだ! 289 00:18:36,616 --> 00:18:38,784 うおっ 出た! 290 00:18:38,784 --> 00:18:42,288 イメージしたとおりにできたぞ! 291 00:18:42,288 --> 00:18:44,290 おっ? 292 00:18:44,290 --> 00:18:47,293 トラウトと同じ現象に こだわりすぎてたんだ。 293 00:18:47,293 --> 00:18:53,099 もっと柔軟に考えて試さないと もっともっと自由に…。 294 00:18:55,301 --> 00:18:59,005 そしたら 僕の魔法だって…。 295 00:19:01,640 --> 00:19:04,310 姉さん 大発見だよ! 296 00:19:04,310 --> 00:19:06,312 おっ? 297 00:19:13,419 --> 00:19:15,421 あ…。 298 00:19:18,424 --> 00:19:20,926 姉さん? 299 00:19:30,102 --> 00:19:32,104 あっ…。 300 00:19:32,104 --> 00:19:35,775 ふっ たぁ やぁ! 301 00:19:35,775 --> 00:19:38,110 あっ! 302 00:19:38,110 --> 00:19:40,446 姉さん! 303 00:19:40,446 --> 00:19:42,548 うっ…。 304 00:19:46,452 --> 00:19:48,454 姉さ…。 305 00:19:48,454 --> 00:19:50,790 ((そろそろやめたほうが…。 うぅ! 306 00:19:50,790 --> 00:19:53,793 何かあったときは 味方になってあげてください。 307 00:19:53,793 --> 00:19:58,297 え? きっとマリーも そうして ほしいでしょうし)) 308 00:19:58,297 --> 00:20:02,635 あっ… シオン? どうしてここに? 309 00:20:02,635 --> 00:20:05,471 ごめん… 魔法を作り出そうとしてる僕を> 310 00:20:05,471 --> 00:20:08,140 姉さんは いつも応援してくれたのに> 311 00:20:08,140 --> 00:20:12,812 姉さんのこと 偉そうに 助言なんかしたつもりになって> 312 00:20:12,812 --> 00:20:16,315 僕は 姉さんの味方でいなかった。 313 00:20:16,315 --> 00:20:18,317 そんなこと気にしてないわ。 314 00:20:18,317 --> 00:20:20,486 え? でも…。 315 00:20:20,486 --> 00:20:22,988 まあ ちょっとは思ったけど。 316 00:20:22,988 --> 00:20:27,993 なんで味方してくれないんだって。 でも シオンが悪いんじゃない。 317 00:20:27,993 --> 00:20:33,666 私が勝手に… 嫉妬してるだけ。 318 00:20:33,666 --> 00:20:35,668 嫉妬? 319 00:20:35,668 --> 00:20:39,505 私は シオンのお姉ちゃんだから ずっと守ってあげなきゃって。 320 00:20:39,505 --> 00:20:44,343 だから ずっとシオンの味方だったし 剣の訓練だって頑張った。 321 00:20:44,343 --> 00:20:47,346 でも…。 322 00:20:47,346 --> 00:20:52,184 何もできなかった… 怖くて 足が震えて…。 323 00:20:52,184 --> 00:20:56,689 私 シオンが 助けてくれなかったら死んでた。 324 00:20:56,689 --> 00:20:59,024 生きてることが うれしかったけど> 325 00:20:59,024 --> 00:21:02,361 何もできなかった自分に 腹が立った。 326 00:21:02,361 --> 00:21:05,865 守る存在だと思ってたシオンに 守られたことが> 327 00:21:05,865 --> 00:21:08,200 許せなかった。 328 00:21:08,200 --> 00:21:10,369 僕を嫌いになったの? 329 00:21:10,369 --> 00:21:14,640 そんなことないわ! シオンは 私の弟だもん! 330 00:21:14,640 --> 00:21:16,642 今も これからも大好きなまま! 331 00:21:16,642 --> 00:21:19,478 許せなかったのは 自分自身。 332 00:21:19,478 --> 00:21:24,817 今もシオンの強さに嫉妬してる 私自身の弱さよ…。 333 00:21:24,817 --> 00:21:27,319 だから 強くなろうって> 334 00:21:27,319 --> 00:21:31,157 そしたら きっと自信が持てるし 堂々とできるって…。 335 00:21:31,157 --> 00:21:33,993 それで 稽古を…。 336 00:21:33,993 --> 00:21:40,499 ええ… でも シオンの顔を見ると あの日のことを思い出して…。 337 00:21:40,499 --> 00:21:43,836 そんな思いを振り切りたくて…。 338 00:21:43,836 --> 00:21:49,341 でも逆に 心配かけちゃったみたい…。 339 00:21:49,341 --> 00:21:51,510 シ… シオン…。 340 00:21:51,510 --> 00:21:55,347 姉さんの思いに 気づいてあげられなくて> 341 00:21:55,347 --> 00:21:58,517 ずっと味方で いてあげられなくて…。 342 00:21:58,517 --> 00:22:02,354 ごめん… ごめんね 姉さん。 343 00:22:02,354 --> 00:22:06,859 私のほうこそ 嫌な態度 取っちゃって> 344 00:22:06,859 --> 00:22:11,030 ごめんなさい… うぅ~。 345 00:22:11,030 --> 00:22:15,467 いいんだ… 何かあったら 僕にぶつけてくれて> 346 00:22:15,467 --> 00:22:18,304 僕は 全部受け止めるから。 347 00:22:18,304 --> 00:22:20,472 うん。 うっ…。 348 00:22:20,472 --> 00:22:26,312 <大人も子どもも関係ない。 みんな必死に生きている。 349 00:22:26,312 --> 00:22:31,016 それが 転生して気づいたことの 一つだった>