1 00:00:33,967 --> 00:00:36,803 (暁月)結女ちゃん! か~えろ! 2 00:00:36,803 --> 00:00:41,808 (結女)ごめんなさい 私このあと 自習室 寄ろうと思ってて…。 3 00:00:41,808 --> 00:00:43,810 え~ そうなの? 4 00:00:43,810 --> 00:00:46,146 (麻希)すねんなよ あっき~。 5 00:00:46,146 --> 00:00:48,315 伊理戸さんが 気ぃ遣っちゃうじゃん。 6 00:00:48,315 --> 00:00:51,151 (奈須華)明日から 中間テストやしなあ。 7 00:00:51,151 --> 00:00:54,321 むしろ ウチらが 気ぃ遣うべきちゃうん? 8 00:00:54,321 --> 00:00:56,990 べ 別にそんなことは…。 9 00:00:56,990 --> 00:00:59,493 (麻希)伊理戸さんは 入試トップなんだしさ! 10 00:00:59,493 --> 00:01:03,497 ディフェンディングチャンピオンとして 万全を期す必要があるわけ! 11 00:01:03,497 --> 00:01:05,499 ねっ 伊理戸さん! 12 00:01:05,499 --> 00:01:07,801 あ うん…。 13 00:02:48,301 --> 00:02:51,138 (シャーペンの音) 14 00:02:51,138 --> 00:02:53,140 《入試トップ。 15 00:02:53,140 --> 00:02:55,842 学年首席の才媛。 16 00:02:55,842 --> 00:02:58,512 それが… 私の居場所》 17 00:03:00,680 --> 00:03:04,518 《中学二年 一学期 中間テストのとき。 18 00:03:04,518 --> 00:03:10,357 私は初めて得意だった数学のテストで 敗北を喫した。 19 00:03:10,357 --> 00:03:14,528 同じクラスの伊理戸水斗に。 20 00:03:14,528 --> 00:03:16,863 悔しかった。 21 00:03:16,863 --> 00:03:19,866 だから 次の一学期 期末テスト。 22 00:03:19,866 --> 00:03:24,538 私は睡眠時間を削り いつもより多く勉強した。 23 00:03:24,538 --> 00:03:27,708 すべては伊理戸水斗に勝つために。 24 00:03:27,708 --> 00:03:33,146 そうして期末の数学は トップに返り咲いた。 25 00:03:33,146 --> 00:03:35,816 でも彼は 私に向けられた➡ 26 00:03:35,816 --> 00:03:38,652 教師の称賛を 聞いているふうもなく➡ 27 00:03:38,652 --> 00:03:43,824 つまらなさそうに 窓の外を眺めているだけだった。 28 00:03:43,824 --> 00:03:45,826 むなしくなった。 29 00:03:45,826 --> 00:03:49,496 結局 私の独り相撲だったんだと。 30 00:03:49,496 --> 00:03:52,165 なのに…》 31 00:03:52,165 --> 00:03:54,334 ((水斗:推理小説 好きなの? 32 00:03:54,334 --> 00:03:57,170 う うん…。 33 00:03:57,170 --> 00:04:01,475 それでか あんなに数学の点がいいのは)) 34 00:04:01,475 --> 00:04:04,811 《独り相撲じゃなかった。 35 00:04:04,811 --> 00:04:07,814 気にしていないふうを 装っていただけで➡ 36 00:04:07,814 --> 00:04:11,151 ちゃんと私のことを見ていたのだ。 37 00:04:11,151 --> 00:04:17,991 そして 人生でただ一度の 初恋をしてしまった》 38 00:04:17,991 --> 00:04:19,993 あっ。 39 00:04:21,995 --> 00:04:23,997 ふう…。 40 00:04:23,997 --> 00:04:26,299 (ドアの開閉音) 41 00:04:33,607 --> 00:04:36,443 あなた 勉強しなくていいの? 42 00:04:36,443 --> 00:04:39,779 ああ 大体終わった。 43 00:04:39,779 --> 00:04:42,115 そう…。 44 00:04:42,115 --> 00:04:46,953 私と違って ずいぶんと 簡単なテストを受けるみたいね。 45 00:04:46,953 --> 00:04:49,789 そんなだから私に負けるのよ。 46 00:04:49,789 --> 00:04:54,461 学年首席の椅子って どんな座り心地なんだろうな。 47 00:04:54,461 --> 00:04:59,132 残念ながら 首席は私の指定席よ。 48 00:04:59,132 --> 00:05:02,636 だったら 次の便に予約すればいい。 49 00:05:02,636 --> 00:05:07,474 そう また私の前に 立ち塞がるってわけ。 50 00:05:07,474 --> 00:05:11,478 試してみたら? 無駄だと思うけど。 51 00:05:17,150 --> 00:05:20,654 (鳥のさえずり) 52 00:05:20,654 --> 00:05:22,656 (あくび) 53 00:05:22,656 --> 00:05:25,492 ずいぶん お疲れみたいじゃないか。 54 00:05:25,492 --> 00:05:27,661 あなたには関係ないでしょ。 55 00:05:27,661 --> 00:05:32,966 そんなに大事か 学年首席の座が。 大事よ。 56 00:05:32,966 --> 00:05:35,302 入試トップだったから➡ 57 00:05:35,302 --> 00:05:37,637 学年首席だから➡ 58 00:05:37,637 --> 00:05:40,974 今の私でいられるんだもの。 59 00:05:40,974 --> 00:05:42,976 わからないでしょ。 60 00:05:42,976 --> 00:05:45,812 人のことなんて 周りのことなんて➡ 61 00:05:45,812 --> 00:05:47,814 なんにも気にしないで生きてる➡ 62 00:05:47,814 --> 00:05:50,283 孤高気取りのあなたには。 63 00:05:52,786 --> 00:05:55,789 (ドアの閉まる音) 64 00:05:55,789 --> 00:05:57,791 (ため息) 65 00:06:00,160 --> 00:06:02,162 はじめ! 66 00:06:02,162 --> 00:06:10,837 ♬~ 67 00:06:10,837 --> 00:06:13,139 ふぅ… とりあえず。 68 00:06:13,139 --> 00:06:16,142 1日目は 無事終了ね。 69 00:06:16,142 --> 00:06:19,346 まぁ 自己採点した感じでは 悪くない。 70 00:06:19,346 --> 00:06:23,683 でも… 国語は あの男の得意分野。 71 00:06:23,683 --> 00:06:27,354 もし あの男が 100点だったとしたら➡ 72 00:06:27,354 --> 00:06:30,023 この6点差は大きい…。 73 00:06:30,023 --> 00:06:33,426 まっ 100点だったらの話だけど。 74 00:06:33,426 --> 00:06:37,731 そんなの今 確かめる方法もないし… あっ。 75 00:06:45,605 --> 00:06:47,941 んっ…。 76 00:06:47,941 --> 00:06:51,278 (ドアの開く音) 77 00:06:51,278 --> 00:06:54,447 ♬(由仁の鼻歌) 78 00:06:54,447 --> 00:06:57,784 (ドアの開く音) 79 00:06:57,784 --> 00:06:59,786 ん? 80 00:06:59,786 --> 00:07:02,789 最後のほう どうして答え 書いてないの? 81 00:07:02,789 --> 00:07:05,625 んっ! ん…。 82 00:07:05,625 --> 00:07:10,297 この程度の問題 あなたが 埋められないわけないわよね? 83 00:07:10,297 --> 00:07:12,299 時間がなかった。 84 00:07:12,299 --> 00:07:14,467 (由仁)ひっ! (机をたたく音) 85 00:07:14,467 --> 00:07:19,639 あなた テスト終了10分前には 手が止まってたじゃない! 86 00:07:19,639 --> 00:07:23,977 バカにしないでよ! 手加減して 首席を譲ろうってわけ!? 87 00:07:23,977 --> 00:07:27,480 そんなので私が喜ぶと? ふざけないでよ! 88 00:07:27,480 --> 00:07:29,816 あんな挑発してきたくせに➡ 89 00:07:29,816 --> 00:07:32,752 普通にやったら 私が負けるとでも言いたいの!? 90 00:07:32,752 --> 00:07:34,754 バカにするな! 91 00:07:34,754 --> 00:07:36,957 (由仁)ち ちょっと… 結女どうしたの? 92 00:07:36,957 --> 00:07:39,626 自分を犠牲にして カッコいいとでも思ってるの!? 93 00:07:39,626 --> 00:07:43,630 私をバカにしてるだけじゃない! ナメてるだけじゃない! 94 00:07:43,630 --> 00:07:46,466 こんなの 私は! 望んでない! 95 00:07:46,466 --> 00:07:50,437 ストーップ! 落ち着いて結女! 何があったの!? 96 00:07:50,437 --> 00:07:53,273 んだよ…。 へ? 97 00:07:53,273 --> 00:07:56,142 首席じゃないと困るんだろうが。 98 00:07:56,142 --> 00:07:58,144 君がそう言ったんだろうが。 99 00:07:58,144 --> 00:08:01,648 だから書かなかった! それの何が悪いんだよ! 100 00:08:01,648 --> 00:08:05,986 ひえぇ! 水斗くんも!? 峰く~ん! 101 00:08:05,986 --> 00:08:08,988 僕は首席じゃなくても 何も困りやしない! 102 00:08:08,988 --> 00:08:11,825 君の言うとおり 周りが自分をどう見るかなんて➡ 103 00:08:11,825 --> 00:08:15,295 どうだっていいからな! だから譲った おかしいか? 104 00:08:19,132 --> 00:08:24,637 おかしくない… けど おかしいよ…。 105 00:08:24,637 --> 00:08:28,842 そんなの… 伊理戸くんっぽくない…。 106 00:08:36,249 --> 00:08:41,121 《もういい 結局 私の独り相撲だったってこと。 107 00:08:41,121 --> 00:08:43,123 もう考えない。 108 00:08:43,123 --> 00:08:45,792 ライバルが一人減ったんだから それでいい。 109 00:08:45,792 --> 00:08:48,795 私は 伊理戸結女でいるために➡ 110 00:08:48,795 --> 00:08:51,064 ただ首席を守る》 111 00:08:53,600 --> 00:08:57,437 僕っぽさなんて 君に決められる義理はないよ。 112 00:08:57,437 --> 00:09:00,306 同じように 君っぽさだって➡ 113 00:09:00,306 --> 00:09:03,476 誰に決められるものでも ないだろうが。 114 00:09:03,476 --> 00:09:05,812 終わらせてやるよ 義妹。 115 00:09:05,812 --> 00:09:08,081 君の優等生生活を。 116 00:09:11,151 --> 00:09:13,153 (ドアの閉まる音) 117 00:09:13,153 --> 00:09:16,489 姉だって言ってるでしょ 義弟。 118 00:09:16,489 --> 00:09:45,585 ♬~ 119 00:09:45,585 --> 00:09:49,923 《大丈夫 全教科90点以上は確実。 120 00:09:49,923 --> 00:09:53,426 私なら 必ず首席になれる》 121 00:10:05,939 --> 00:10:08,608 (足音) 122 00:10:08,608 --> 00:10:13,446 よお 学年次席さん ご機嫌麗しゅう。 123 00:10:13,446 --> 00:10:17,450 国語のテスト あの問題の配点は 相当大きかった。 124 00:10:17,450 --> 00:10:20,120 あんなハンデを ひっくり返そうとしたら➡ 125 00:10:20,120 --> 00:10:22,789 相当勉強しないといけないはず…。 126 00:10:22,789 --> 00:10:25,959 そこまでして そんなの…。 127 00:10:25,959 --> 00:10:28,128 僕っぽくない か? 128 00:10:28,128 --> 00:10:30,463 あっ…。 言っただろ? 129 00:10:30,463 --> 00:10:33,967 学年首席の座り心地が 気になったって。 130 00:10:33,967 --> 00:10:36,469 でも 君が羨ましいよ。 131 00:10:36,469 --> 00:10:39,973 次席のほうが よっぽど肩が軽そうだ。 132 00:10:39,973 --> 00:10:42,475 まぁ もしまた座りたくなったら➡ 133 00:10:42,475 --> 00:10:46,813 期末テストで頑張ってくれ 優等生。 134 00:10:46,813 --> 00:10:49,315 《優等生?》 135 00:10:53,153 --> 00:10:55,855 《ああ そうか》 136 00:11:00,493 --> 00:11:04,497 《私 学年首席じゃないんだ…》 137 00:11:04,497 --> 00:11:07,167 (暁月)ゆ~めちゃん! 138 00:11:07,167 --> 00:11:09,836 きょうだいで ワンツーフィニッシュなんて すごい! 139 00:11:09,836 --> 00:11:12,172 おしかったね~ 伊理戸さん! 140 00:11:12,172 --> 00:11:14,507 上には上がおるんやなぁ。 141 00:11:14,507 --> 00:11:20,013 《なんだか… 想像していたものと違う? 142 00:11:20,013 --> 00:11:22,515 学年首席になれなかったら…。 143 00:11:22,515 --> 00:11:26,853 なれなかったら… どうなるんだっけ? 144 00:11:26,853 --> 00:11:29,355 どうしたの? 結女ちゃん。 145 00:11:29,355 --> 00:11:33,493 《そっか 何も変わらないんだ。 146 00:11:33,493 --> 00:11:38,331 かけられる言葉も 表情も 友達も。 147 00:11:38,331 --> 00:11:40,667 私っぽさは➡ 148 00:11:40,667 --> 00:11:43,636 学年首席かどうかなんかで 決まったりしないんだ》 149 00:11:45,638 --> 00:11:47,640 結女ちゃん どうしたの!? 150 00:11:47,640 --> 00:11:51,344 大丈夫 大丈夫。 2位も全然すごいから! 151 00:11:51,344 --> 00:11:54,180 そうやで 伊理戸ちゃん 元気出しぃ。 152 00:11:54,180 --> 00:11:57,183 違う 違うの…。 153 00:11:57,183 --> 00:12:00,653 うれしくて… ありがとう みんな。 154 00:12:03,022 --> 00:12:06,192 《こんなの あなただけじゃない。 155 00:12:06,192 --> 00:12:08,528 コミュ障で 口下手で➡ 156 00:12:08,528 --> 00:12:12,198 付け焼き刃の社交性しか 持ってない私のこと➡ 157 00:12:12,198 --> 00:12:15,335 ここまで察せる変な人➡ 158 00:12:15,335 --> 00:12:18,204 あなたしか いないじゃない。 159 00:12:18,204 --> 00:12:23,176 そんなふうにされたら 私… どうやって…。 160 00:12:23,176 --> 00:12:26,379 あなたなしで生きていけるように なればいいの?》 161 00:12:30,717 --> 00:12:33,386 《いつもなら たぶん この辺りに…》 162 00:12:35,622 --> 00:12:37,624 《いた!》 163 00:12:39,626 --> 00:12:43,296 あれ そのシリーズ 君も好きなの? 164 00:12:43,296 --> 00:12:45,498 あっ。 165 00:12:50,303 --> 00:12:52,505 《は?》 166 00:12:55,141 --> 00:13:03,850 ♬~ 167 00:13:03,850 --> 00:13:07,320 ときに東頭。 (いさな)あ はい? 168 00:13:07,320 --> 00:13:09,522 友達とは なんだと思う? 169 00:13:11,491 --> 00:13:14,661 おっと これは不肖 東頭いさな➡ 170 00:13:14,661 --> 00:13:16,996 数少ない得意テーマですよ! 171 00:13:16,996 --> 00:13:20,500 友達の定義で そんなにテンションを上げられるヤツ➡ 172 00:13:20,500 --> 00:13:23,169 生まれて初めて見たよ。 173 00:13:23,169 --> 00:13:26,673 だって 考えてもみてくださいよ。 174 00:13:26,673 --> 00:13:29,542 友達ボーダーを どこにするかによっては➡ 175 00:13:29,542 --> 00:13:33,813 今朝方 私に提出物を 確認してくださった日直の方も➡ 176 00:13:33,813 --> 00:13:36,983 友達ということになるかも しれないんですよ? 177 00:13:36,983 --> 00:13:40,453 友達ボーダーの恣意的運用をやめろ。 178 00:13:40,453 --> 00:13:43,823 仲のいい子が イジメの標的になったときも➡ 179 00:13:43,823 --> 00:13:46,993 無理なく 「あんな子 別に友達じゃないし」。 180 00:13:46,993 --> 00:13:49,162 と言い逃れることが可能です。 181 00:13:49,162 --> 00:13:51,631 なんと! これは革命ですね! 182 00:13:51,631 --> 00:13:54,634 君みたいなヤツに友達はできないよ。 183 00:13:54,634 --> 00:13:58,504 私は水斗くんのこと 友達だと思ってますよ? 184 00:13:58,504 --> 00:14:01,341 もし 水斗くんがイジメられたら➡ 185 00:14:01,341 --> 00:14:04,010 きっと一緒に イジメられてあげると思います。 186 00:14:04,010 --> 00:14:07,346 助けろや 頼りにならないヤツだな。 187 00:14:07,346 --> 00:14:10,850 それほどでも~。 褒めてないぞ。 188 00:14:10,850 --> 00:14:14,020 (下校のチャイム) 189 00:14:14,020 --> 00:14:17,023 そろそろ帰るか。 はい! 190 00:14:17,023 --> 00:14:20,026 それでは水斗くん…。 191 00:14:20,026 --> 00:14:22,028 靴下を履かせてください。 192 00:14:22,028 --> 00:14:25,331 またかよ…。 苦しゅうないです。 193 00:14:25,331 --> 00:14:27,867 《東頭いさなは 友達だ。 194 00:14:27,867 --> 00:14:31,337 ただし 僕の人生において➡ 195 00:14:31,337 --> 00:14:34,607 最も意気投合 することのできた友達。 196 00:14:34,607 --> 00:14:41,114 きっと僕は 彼女以上の友達に 出会うことは一生ないだろう》 197 00:14:43,116 --> 00:14:45,118 (暁月)やっほ~。 んっ。 198 00:14:45,118 --> 00:14:47,286 伊理戸くんも今 帰りなんだ~? 199 00:14:47,286 --> 00:14:49,288 ああ まあな。 200 00:14:49,288 --> 00:14:51,791 よ 陽の者ですよ 水斗くん…。 201 00:14:51,791 --> 00:14:53,793 《水斗くんって…》 202 00:14:53,793 --> 00:14:55,795 で そっちの子は? 203 00:14:55,795 --> 00:15:00,800 東頭いさな。 最近知り合って 気が合ってさ。 204 00:15:00,800 --> 00:15:03,836 ふ~ん あたし 南暁月。 205 00:15:03,836 --> 00:15:06,973 伊理戸くんと同じクラスなの よろしくね! 206 00:15:06,973 --> 00:15:09,475 うっ うう…。 207 00:15:09,475 --> 00:15:13,980 人見知りだから 距離感を慎重に見極めてくれ。 208 00:15:13,980 --> 00:15:16,983 伊理戸くんがそんなふうに 言うって 珍しいね? 209 00:15:16,983 --> 00:15:19,318 結女ちゃんには もう紹介したの? 210 00:15:19,318 --> 00:15:22,622 いや まだだが…。 って… あれ? 211 00:15:27,160 --> 00:15:29,162 結女ちゃん 待って~! 212 00:15:31,164 --> 00:15:33,766 あの 結女さんって…。 213 00:15:33,766 --> 00:15:37,270 僕の妹だ。 妹!? 214 00:15:37,270 --> 00:15:39,939 義理のな。 義理の!? 215 00:15:39,939 --> 00:15:43,042 なんで義理のほうが リアクションでかいんだ? 216 00:15:47,313 --> 00:15:50,483 《なに このモヤモヤは。 217 00:15:50,483 --> 00:15:52,652 まさか 嫉妬? 218 00:15:52,652 --> 00:15:56,789 もう 彼女じゃないんだし。 それに…》 219 00:15:56,789 --> 00:15:58,991 (頬をたたく音) 220 00:15:58,991 --> 00:16:02,161 きょうだいは 嫉妬なんてしない! 221 00:16:02,161 --> 00:16:05,031 (鳥のさえずり) 222 00:16:09,502 --> 00:16:13,005 はい 使うでしょ? お醤油。 223 00:16:13,005 --> 00:16:15,074 あ ああ…。 224 00:16:17,643 --> 00:16:21,147 んっ? あっ それ 私の消しゴム…。 225 00:16:21,147 --> 00:16:24,317 悪い。 いいのよ。 226 00:16:24,317 --> 00:16:26,652 落とした私が悪いんだし。 227 00:16:26,652 --> 00:16:28,654 んん…。 228 00:16:31,524 --> 00:16:33,759 しまったな。 229 00:16:33,759 --> 00:16:36,429 はい これ。 えっ? 230 00:16:36,429 --> 00:16:41,267 お弁当 家に忘れてたから 持ってきてあげたわよ。 231 00:16:41,267 --> 00:16:43,569 ん…。 232 00:16:45,938 --> 00:16:48,774 義妹の様子がおかしい。 233 00:16:48,774 --> 00:16:51,944 おかしいって どんなふうにです? 234 00:16:51,944 --> 00:16:54,447 素っ気なくなった…。 235 00:16:54,447 --> 00:16:57,950 違う なぜか話してて イラつかないんだ。 236 00:16:57,950 --> 00:16:59,952 よかったじゃないですか。 237 00:16:59,952 --> 00:17:03,456 いいけど よくないんだ。 238 00:17:03,456 --> 00:17:07,126 ていうか 直接本人に聞けば いいじゃないですか。 239 00:17:07,126 --> 00:17:09,962 んっ… 言われてみれば。 240 00:17:09,962 --> 00:17:12,965 おバカさんですね~ 水斗くんは。 241 00:17:12,965 --> 00:17:18,304 従えばいいと思います。 自分の中の正しさに。 242 00:17:18,304 --> 00:17:20,973 自分の中の正しさ? 243 00:17:20,973 --> 00:17:24,143 あ ああ… いや 私なんかがアドバイスしたら➡ 244 00:17:24,143 --> 00:17:26,479 ややこしくなっちゃうと 思うんで! 245 00:17:26,479 --> 00:17:31,584 いや 言ってくれ。 君の言葉に 従うかどうかは 僕が決める。 246 00:17:36,622 --> 00:17:41,127 自分の中に基準みたいなものが あるじゃないですか。 247 00:17:41,127 --> 00:17:44,630 基準? 248 00:17:44,630 --> 00:17:46,966 世界に こうあってほしい➡ 249 00:17:46,966 --> 00:17:50,303 こうなるのが正解だっていう基準。 250 00:17:50,303 --> 00:17:52,305 それが脅かされたときに➡ 251 00:17:52,305 --> 00:17:55,975 私はこう… 臨戦態勢に入っちゃうんです。 252 00:17:55,975 --> 00:17:59,545 だからよく 空気が読めないって 言われてて…。 253 00:18:01,647 --> 00:18:03,983 そうか 空気だ。 254 00:18:03,983 --> 00:18:06,986 僕は あの女相手に 空気を読んでたんだ! 255 00:18:06,986 --> 00:18:09,455 へっ? ありがとう東頭。 256 00:18:09,455 --> 00:18:13,826 とても参考になった。 は はあ…。 257 00:18:13,826 --> 00:18:16,796 それと 空気を読むのは大事だが➡ 258 00:18:16,796 --> 00:18:19,799 僕相手には読まなくていいぞ。 259 00:18:19,799 --> 00:18:23,135 僕が 君の空気を読んだほうが 早いからな。 260 00:18:23,135 --> 00:18:26,839 あ ありがとうございます…。 261 00:18:29,809 --> 00:18:32,611 《フフッ 気持ちいい…。 262 00:18:32,611 --> 00:18:36,782 あの男のことを気にかけないのが こんなに楽だなんて》 263 00:18:36,782 --> 00:18:39,251 (ノック) 264 00:18:39,251 --> 00:18:41,554 (ドアの開く音) 265 00:18:45,424 --> 00:18:50,730 はっ? え? えぇ~!? 266 00:18:53,966 --> 00:18:56,035 な なんの用? 267 00:18:58,437 --> 00:19:00,940 え なに… なに!? 268 00:19:05,444 --> 00:19:10,116 ちょ ちょっと… はぇ…。 269 00:19:10,116 --> 00:19:13,986 人の鼓動は 大体1秒に1回。 270 00:19:13,986 --> 00:19:17,323 今の君は 明らかに その倍のペースだな。 271 00:19:17,323 --> 00:19:19,291 うっ はっ! 272 00:19:19,291 --> 00:19:21,293 ただの義理のきょうだいが➡ 273 00:19:21,293 --> 00:19:24,463 いつもと違う服を 着ているだけで➡ 274 00:19:24,463 --> 00:19:28,634 こんなに鼓動が乱れるか? 妹よ。 275 00:19:28,634 --> 00:19:32,338 ず ずるいぃ~! 276 00:19:34,240 --> 00:19:37,076 で 目的は何よ。 277 00:19:37,076 --> 00:19:39,745 僕は 今の君が気に食わない。 278 00:19:39,745 --> 00:19:41,747 はっ? 279 00:19:41,747 --> 00:19:44,917 妙に落ち着いた 物分かりのいい淡泊な態度。 280 00:19:44,917 --> 00:19:48,421 今の君と話していると まったく腹が立たない。 281 00:19:48,421 --> 00:19:50,923 皮肉や嫌味を言わないし➡ 282 00:19:50,923 --> 00:19:53,592 いちゃもんをつけて きたりもしない。 283 00:19:53,592 --> 00:19:57,596 どこをとっても気に食わない! 284 00:19:57,596 --> 00:20:01,600 心境に変化があったなら 僕に相談をしろ。 285 00:20:01,600 --> 00:20:03,602 きょうだいだろ。 286 00:20:08,107 --> 00:20:11,777 あのね お兄ちゃん。 287 00:20:11,777 --> 00:20:14,280 なんだ 妹よ。 288 00:20:14,280 --> 00:20:19,285 私… あの子に嫉妬してるの。 289 00:20:19,285 --> 00:20:23,622 あの子って… 東頭いさなのことか? 290 00:20:23,622 --> 00:20:25,624 うん。 291 00:20:25,624 --> 00:20:29,295 私は結局 最後まで苗字で呼んでたのに➡ 292 00:20:29,295 --> 00:20:32,298 あの子は なんで すぐに水斗って…。 293 00:20:32,298 --> 00:20:37,136 そう思ったら なんか 釈然としなくて。 294 00:20:37,136 --> 00:20:39,138 でも きょうだいだから➡ 295 00:20:39,138 --> 00:20:41,974 嫉妬なんてする筋合い ないって思って。 296 00:20:41,974 --> 00:20:45,144 だから…。 297 00:20:45,144 --> 00:20:47,146 そうか。 298 00:20:50,149 --> 00:20:53,486 ねぇ 聞いてもいい? なんだ。 299 00:20:53,486 --> 00:20:57,490 皮肉も嫌味も言わない。 そんな私の➡ 300 00:20:57,490 --> 00:20:59,992 何が気に食わなかったの? 301 00:21:03,162 --> 00:21:05,164 そうだな…。 302 00:21:05,164 --> 00:21:10,169 今までをなかったことに されるのが嫌だった のかな…。 303 00:21:10,169 --> 00:21:14,173 《私が捨てて楽だと思ってた関係。 304 00:21:14,173 --> 00:21:19,011 でもそれは 捨てたら絶対に後悔するもの。 305 00:21:19,011 --> 00:21:22,014 あなたは 私と違って➡ 306 00:21:22,014 --> 00:21:24,850 捉えようのないものを 言葉にするのが➡ 307 00:21:24,850 --> 00:21:28,187 とても うまい…》 308 00:21:28,187 --> 00:21:30,856 ねぇ お兄ちゃん。 ただのきょうだいでも➡ 309 00:21:30,856 --> 00:21:34,160 嫉妬くらい してもいいよね。 310 00:21:34,160 --> 00:21:37,830 いや 兄の友達に嫉妬する妹は キモいだろ。 311 00:21:37,830 --> 00:21:41,133 ちょっと!? 心配するな。 312 00:21:41,133 --> 00:21:46,305 君がキモいのなんて 2年も前から知っている。 313 00:21:46,305 --> 00:21:48,841 お兄ちゃん キモい。 314 00:21:48,841 --> 00:21:52,645 おっ 今の一番 妹っぽかったぞ。 315 00:21:52,645 --> 00:21:55,047 (カラスの鳴き声) 316 00:21:57,816 --> 00:22:00,986 いつも「水斗」と仲よく してくれてありがとう。 317 00:22:00,986 --> 00:22:03,656 義理の姉の 伊理戸結女です。 318 00:22:03,656 --> 00:22:06,158 よろしくね。 319 00:22:06,158 --> 00:22:09,662 《「水斗」って… まだ 根に持っているのかよ。 320 00:22:09,662 --> 00:22:11,664 しかも その笑顔。 321 00:22:11,664 --> 00:22:15,167 怖すぎて 東頭が委縮するぞ》 322 00:22:15,167 --> 00:22:18,838 はい よろしく お願いします。 323 00:22:18,838 --> 00:22:21,006 (3人)あ…。 324 00:22:21,006 --> 00:22:25,511 あれ 私 なんか 変なことしました? 325 00:22:25,511 --> 00:22:27,513 (暁月)あの~。 ひっ! 326 00:22:27,513 --> 00:22:31,016 東頭さん的に伊理戸くんって どんな存在? 327 00:22:31,016 --> 00:22:34,286 えっ… 趣味の合う友達ですけど。 328 00:22:34,286 --> 00:22:37,623 あ そう なんだ…。 329 00:22:37,623 --> 00:22:42,127 あ あの… これ どういう状況なんでしょうか。 330 00:22:42,127 --> 00:22:44,964 ああ~ えっと…。 331 00:22:44,964 --> 00:22:48,634 彼女はな 東頭が僕のことを➡ 332 00:22:48,634 --> 00:22:50,803 好きだと 勘違いしていたんだ。 333 00:22:50,803 --> 00:22:54,807 (いさな)え ええぇ~! ちょ なんで言うのよ!? 334 00:22:54,807 --> 00:22:57,476 だって本当のことだろう。 335 00:22:57,476 --> 00:22:59,478 むごい…。 336 00:22:59,478 --> 00:23:01,480 水斗くん。 んっ? 337 00:23:01,480 --> 00:23:05,150 私 今 人生で2番目に➡ 338 00:23:05,150 --> 00:23:07,319 男に生まれておけばと思ってます。 339 00:23:07,319 --> 00:23:10,322 ちなみに1番は 生理のときです。 340 00:23:10,322 --> 00:23:13,125 股間から血が出ない身体に 転生したいです。 341 00:23:15,828 --> 00:23:17,830 君ら 聞いたろ? 342 00:23:17,830 --> 00:23:21,667 好きな男に こんな発言する女子が いると思うか? 343 00:23:21,667 --> 00:23:25,371 ううん ううん。 344 00:23:30,509 --> 00:23:33,646 とはいえ ホント仲いいよね~ あの2人。 345 00:23:33,646 --> 00:23:37,650 東頭さんに その気があれば 協力してあげようと思ったのに。 346 00:23:37,650 --> 00:23:42,955 ねっ 結女ちゃん。 そうね 本人にその気があればね。 347 00:23:42,955 --> 00:23:46,625 (いさな)それじゃ 水斗くん この辺で…。 348 00:23:46,625 --> 00:23:49,628 ん それじゃあな また明日。 349 00:23:49,628 --> 00:23:55,134 はい。 あ それと…。 350 00:23:55,134 --> 00:23:58,537 さ さようなら です…。 351 00:24:00,639 --> 00:24:04,143 よく言えました。 ヘヘッ…。 352 00:24:09,181 --> 00:24:11,684 ねえ 結女ちゃん。 んっ? 353 00:24:11,684 --> 00:24:13,686 さっき言ったよね? 354 00:24:13,686 --> 00:24:17,356 東頭さんにその気があれば 協力するって。 355 00:24:17,356 --> 00:24:19,325 えっ!?