1 00:00:12,514 --> 00:00:15,350 (暁月)結女ちゃん! か~えろ! 2 00:00:15,350 --> 00:00:20,355 (結女)ごめんなさい 私このあと 自習室 寄ろうと思ってて…。 3 00:00:20,355 --> 00:00:22,357 え~ そうなの? 4 00:00:22,357 --> 00:00:24,692 (麻希)すねんなよ あっき~。 5 00:00:24,692 --> 00:00:26,861 伊理戸さんが 気ぃ遣っちゃうじゃん。 6 00:00:26,861 --> 00:00:29,697 (奈須華)明日から 中間テストやしなあ。 7 00:00:29,697 --> 00:00:32,867 むしろ ウチらが 気ぃ遣うべきちゃうん? 8 00:00:32,867 --> 00:00:35,537 べ 別にそんなことは…。 9 00:00:35,537 --> 00:00:38,039 (麻希)伊理戸さんは 入試トップなんだしさ! 10 00:00:38,039 --> 00:00:42,043 ディフェンディングチャンピオンとして 万全を期す必要があるわけ! 11 00:00:42,043 --> 00:00:44,045 ねっ 伊理戸さん! 12 00:00:44,045 --> 00:00:46,345 あ うん…。 13 00:02:26,848 --> 00:02:29,684 (シャーペンの音) 14 00:02:29,684 --> 00:02:31,686 《入試トップ。 15 00:02:31,686 --> 00:02:34,355 学年首席の才媛。 16 00:02:34,355 --> 00:02:37,055 それが… 私の居場所》 17 00:02:39,193 --> 00:02:43,031 《中学二年 一学期 中間テストのとき。 18 00:02:43,031 --> 00:02:48,870 私は初めて得意だった数学のテストで 敗北を喫した。 19 00:02:48,870 --> 00:02:53,041 同じクラスの伊理戸水斗に。 20 00:02:53,041 --> 00:02:55,376 悔しかった。 21 00:02:55,376 --> 00:02:58,379 だから 次の一学期 期末テスト。 22 00:02:58,379 --> 00:03:03,051 私は睡眠時間を削り いつもより多く勉強した。 23 00:03:03,051 --> 00:03:06,220 すべては伊理戸水斗に勝つために。 24 00:03:06,220 --> 00:03:11,659 そうして期末の数学は トップに返り咲いた。 25 00:03:11,659 --> 00:03:14,328 でも彼は 私に向けられた 26 00:03:14,328 --> 00:03:17,165 教師の称賛を 聞いているふうもなく 27 00:03:17,165 --> 00:03:22,336 つまらなさそうに 窓の外を眺めているだけだった。 28 00:03:22,336 --> 00:03:24,338 むなしくなった。 29 00:03:24,338 --> 00:03:28,009 結局 私の独り相撲だったんだと。 30 00:03:28,009 --> 00:03:30,678 なのに…》 31 00:03:30,678 --> 00:03:32,847 水斗:推理小説 好きなの? 32 00:03:32,847 --> 00:03:35,683 う うん…。 33 00:03:35,683 --> 00:03:40,021 それでか あんなに数学の点がいいのは 34 00:03:40,021 --> 00:03:43,357 《独り相撲じゃなかった。 35 00:03:43,357 --> 00:03:46,360 気にしていないふうを 装っていただけで 36 00:03:46,360 --> 00:03:49,697 ちゃんと私のことを見ていたのだ。 37 00:03:49,697 --> 00:03:56,537 そして 人生でただ一度の 初恋をしてしまった》 38 00:03:56,537 --> 00:03:58,537 あっ。 39 00:04:00,541 --> 00:04:02,543 ふう…。 40 00:04:02,543 --> 00:04:04,843 (ドアの開閉音) 41 00:04:12,153 --> 00:04:14,989 あなた 勉強しなくていいの? 42 00:04:14,989 --> 00:04:18,326 ああ 大体終わった。 43 00:04:18,326 --> 00:04:20,661 そう…。 44 00:04:20,661 --> 00:04:25,500 私と違って ずいぶんと 簡単なテストを受けるみたいね。 45 00:04:25,500 --> 00:04:28,336 そんなだから私に負けるのよ。 46 00:04:28,336 --> 00:04:33,007 学年首席の椅子って どんな座り心地なんだろうな。 47 00:04:33,007 --> 00:04:37,678 残念ながら 首席は私の指定席よ。 48 00:04:37,678 --> 00:04:41,182 だったら 次の便に予約すればいい。 49 00:04:41,182 --> 00:04:46,020 そう また私の前に 立ち塞がるってわけ。 50 00:04:46,020 --> 00:04:50,020 試してみたら? 無駄だと思うけど。 51 00:04:55,696 --> 00:04:59,200 (鳥のさえずり) 52 00:04:59,200 --> 00:05:01,202 (あくび) 53 00:05:01,202 --> 00:05:04,038 ずいぶん お疲れみたいじゃないか。 54 00:05:04,038 --> 00:05:06,207 あなたには関係ないでしょ。 55 00:05:06,207 --> 00:05:11,479 そんなに大事か 学年首席の座が。 大事よ。 56 00:05:11,479 --> 00:05:13,815 入試トップだったから 57 00:05:13,815 --> 00:05:16,150 学年首席だから 58 00:05:16,150 --> 00:05:19,487 今の私でいられるんだもの。 59 00:05:19,487 --> 00:05:21,489 わからないでしょ。 60 00:05:21,489 --> 00:05:24,325 人のことなんて 周りのことなんて 61 00:05:24,325 --> 00:05:26,327 なんにも気にしないで生きてる 62 00:05:26,327 --> 00:05:28,827 孤高気取りのあなたには。 63 00:05:31,332 --> 00:05:34,335 (ドアの閉まる音) 64 00:05:34,335 --> 00:05:36,335 (ため息) 65 00:05:38,673 --> 00:05:40,675 はじめ! 66 00:05:40,675 --> 00:05:49,350 ~ 67 00:05:49,350 --> 00:05:51,686 ふぅ… とりあえず。 68 00:05:51,686 --> 00:05:54,689 1日目は 無事終了ね。 69 00:05:54,689 --> 00:05:57,859 まぁ 自己採点した感じでは 悪くない。 70 00:05:57,859 --> 00:06:02,196 でも… 国語は あの男の得意分野。 71 00:06:02,196 --> 00:06:05,867 もし あの男が 100点だったとしたら 72 00:06:05,867 --> 00:06:08,536 この6点差は大きい…。 73 00:06:08,536 --> 00:06:11,973 まっ 100点だったらの話だけど。 74 00:06:11,973 --> 00:06:16,273 そんなの今 確かめる方法もないし… あっ。 75 00:06:24,151 --> 00:06:26,487 んっ…。 76 00:06:26,487 --> 00:06:29,824 (ドアの開く音) 77 00:06:29,824 --> 00:06:32,994 (由仁の鼻歌) 78 00:06:32,994 --> 00:06:36,330 (ドアの開く音) 79 00:06:36,330 --> 00:06:38,332 ん? 80 00:06:38,332 --> 00:06:41,335 最後のほう どうして答え 書いてないの? 81 00:06:41,335 --> 00:06:44,171 んっ! ん…。 82 00:06:44,171 --> 00:06:48,843 この程度の問題 あなたが 埋められないわけないわよね? 83 00:06:48,843 --> 00:06:50,845 時間がなかった。 84 00:06:50,845 --> 00:06:53,014 (由仁)ひっ! (机をたたく音) 85 00:06:53,014 --> 00:06:58,185 あなた テスト終了10分前には 手が止まってたじゃない! 86 00:06:58,185 --> 00:07:02,523 バカにしないでよ! 手加減して 首席を譲ろうってわけ!? 87 00:07:02,523 --> 00:07:06,027 そんなので私が喜ぶと? ふざけないでよ! 88 00:07:06,027 --> 00:07:08,362 あんな挑発してきたくせに 89 00:07:08,362 --> 00:07:11,299 普通にやったら 私が負けるとでも言いたいの!? 90 00:07:11,299 --> 00:07:13,301 バカにするな! 91 00:07:13,301 --> 00:07:15,469 (由仁)ち ちょっと… 結女どうしたの? 92 00:07:15,469 --> 00:07:18,139 自分を犠牲にして カッコいいとでも思ってるの!? 93 00:07:18,139 --> 00:07:22,143 私をバカにしてるだけじゃない! ナメてるだけじゃない! 94 00:07:22,143 --> 00:07:24,979 こんなの 私は! 望んでない! 95 00:07:24,979 --> 00:07:28,983 ストーップ! 落ち着いて結女! 何があったの!? 96 00:07:28,983 --> 00:07:31,819 んだよ…。 へ? 97 00:07:31,819 --> 00:07:34,655 首席じゃないと困るんだろうが。 98 00:07:34,655 --> 00:07:36,657 君がそう言ったんだろうが。 99 00:07:36,657 --> 00:07:40,161 だから書かなかった! それの何が悪いんだよ! 100 00:07:40,161 --> 00:07:44,498 ひえぇ! 水斗くんも!? 峰く~ん! 101 00:07:44,498 --> 00:07:47,501 僕は首席じゃなくても 何も困りやしない! 102 00:07:47,501 --> 00:07:50,338 君の言うとおり 周りが自分をどう見るかなんて 103 00:07:50,338 --> 00:07:53,838 どうだっていいからな! だから譲った おかしいか? 104 00:07:57,678 --> 00:08:03,184 おかしくない… けど おかしいよ…。 105 00:08:03,184 --> 00:08:07,384 そんなの… 伊理戸くんっぽくない…。 106 00:08:14,795 --> 00:08:19,633 《もういい 結局 私の独り相撲だったってこと。 107 00:08:19,633 --> 00:08:21,635 もう考えない。 108 00:08:21,635 --> 00:08:24,305 ライバルが一人減ったんだから それでいい。 109 00:08:24,305 --> 00:08:27,308 私は 伊理戸結女でいるために 110 00:08:27,308 --> 00:08:29,608 ただ首席を守る》 111 00:08:32,146 --> 00:08:35,983 僕っぽさなんて 君に決められる義理はないよ。 112 00:08:35,983 --> 00:08:38,819 同じように 君っぽさだって 113 00:08:38,819 --> 00:08:41,989 誰に決められるものでも ないだろうが。 114 00:08:41,989 --> 00:08:44,325 終わらせてやるよ 義妹。 115 00:08:44,325 --> 00:08:46,625 君の優等生生活を。 116 00:08:49,663 --> 00:08:51,665 (ドアの閉まる音) 117 00:08:51,665 --> 00:08:55,002 姉だって言ってるでしょ 義弟。 118 00:08:55,002 --> 00:09:24,131 ~ 119 00:09:24,131 --> 00:09:28,469 《大丈夫 全教科90点以上は確実。 120 00:09:28,469 --> 00:09:31,969 私なら 必ず首席になれる》 121 00:09:44,485 --> 00:09:47,154 (足音) 122 00:09:47,154 --> 00:09:51,992 よお 学年次席さん ご機嫌麗しゅう。 123 00:09:51,992 --> 00:09:55,996 国語のテスト あの問題の配点は 相当大きかった。 124 00:09:55,996 --> 00:09:58,666 あんなハンデを ひっくり返そうとしたら 125 00:09:58,666 --> 00:10:01,335 相当勉強しないといけないはず…。 126 00:10:01,335 --> 00:10:04,505 そこまでして そんなの…。 127 00:10:04,505 --> 00:10:06,674 僕っぽくない か? 128 00:10:06,674 --> 00:10:09,009 あっ…。 言っただろ? 129 00:10:09,009 --> 00:10:12,513 学年首席の座り心地が 気になったって。 130 00:10:12,513 --> 00:10:15,015 でも 君が羨ましいよ。 131 00:10:15,015 --> 00:10:18,519 次席のほうが よっぽど肩が軽そうだ。 132 00:10:18,519 --> 00:10:21,021 まぁ もしまた座りたくなったら 133 00:10:21,021 --> 00:10:25,359 期末テストで頑張ってくれ 優等生。 134 00:10:25,359 --> 00:10:27,859 《優等生?》 135 00:10:31,699 --> 00:10:34,399 《ああ そうか》 136 00:10:39,039 --> 00:10:43,043 《私 学年首席じゃないんだ…》 137 00:10:43,043 --> 00:10:45,713 (暁月)ゆ~めちゃん! 138 00:10:45,713 --> 00:10:48,382 きょうだいで ワンツーフィニッシュなんて すごい! 139 00:10:48,382 --> 00:10:50,718 おしかったね~ 伊理戸さん! 140 00:10:50,718 --> 00:10:53,053 上には上がおるんやなぁ。 141 00:10:53,053 --> 00:10:58,559 《なんだか… 想像していたものと違う? 142 00:10:58,559 --> 00:11:01,061 学年首席になれなかったら…。 143 00:11:01,061 --> 00:11:05,399 なれなかったら… どうなるんだっけ? 144 00:11:05,399 --> 00:11:07,902 どうしたの? 結女ちゃん。 145 00:11:07,902 --> 00:11:12,006 《そっか 何も変わらないんだ。 146 00:11:12,006 --> 00:11:16,844 かけられる言葉も 表情も 友達も。 147 00:11:16,844 --> 00:11:19,180 私っぽさは 148 00:11:19,180 --> 00:11:22,180 学年首席かどうかなんかで 決まったりしないんだ》 149 00:11:24,185 --> 00:11:26,187 結女ちゃん どうしたの!? 150 00:11:26,187 --> 00:11:29,857 大丈夫 大丈夫。 2位も全然すごいから! 151 00:11:29,857 --> 00:11:32,693 そうやで 伊理戸ちゃん 元気出しぃ。 152 00:11:32,693 --> 00:11:35,696 違う 違うの…。 153 00:11:35,696 --> 00:11:39,196 うれしくて… ありがとう みんな。 154 00:11:41,535 --> 00:11:44,705 《こんなの あなただけじゃない。 155 00:11:44,705 --> 00:11:47,041 コミュ障で 口下手で 156 00:11:47,041 --> 00:11:50,711 付け焼き刃の社交性しか 持ってない私のこと 157 00:11:50,711 --> 00:11:53,881 ここまで察せる変な人 158 00:11:53,881 --> 00:11:56,717 あなたしか いないじゃない。 159 00:11:56,717 --> 00:12:01,722 そんなふうにされたら 私… どうやって…。 160 00:12:01,722 --> 00:12:04,922 あなたなしで生きていけるように なればいいの?》 161 00:12:09,230 --> 00:12:11,930 《いつもなら たぶん この辺りに…》 162 00:12:14,168 --> 00:12:16,168 《いた!》 163 00:12:18,172 --> 00:12:21,842 あれ そのシリーズ 君も好きなの? 164 00:12:21,842 --> 00:12:24,042 あっ。 165 00:12:28,849 --> 00:12:31,049 《は?》 166 00:12:33,687 --> 00:12:42,363 ~ 167 00:12:42,363 --> 00:12:45,866 ときに東頭。 (いさな)あ はい? 168 00:12:45,866 --> 00:12:48,066 友達とは なんだと思う? 169 00:12:50,037 --> 00:12:53,207 おっと これは不肖 東頭いさな 170 00:12:53,207 --> 00:12:55,542 数少ない得意テーマですよ! 171 00:12:55,542 --> 00:12:59,046 友達の定義で そんなにテンションを上げられるヤツ 172 00:12:59,046 --> 00:13:01,715 生まれて初めて見たよ。 173 00:13:01,715 --> 00:13:05,219 だって 考えてもみてくださいよ。 174 00:13:05,219 --> 00:13:08,055 友達ボーダーを どこにするかによっては 175 00:13:08,055 --> 00:13:12,326 今朝方 私に提出物を 確認してくださった日直の方も 176 00:13:12,326 --> 00:13:15,496 友達ということになるかも しれないんですよ? 177 00:13:15,496 --> 00:13:18,999 友達ボーダーの恣意的運用をやめろ。 178 00:13:18,999 --> 00:13:22,336 仲のいい子が イジメの標的になったときも 179 00:13:22,336 --> 00:13:25,506 無理なく 「あんな子 別に友達じゃないし」。 180 00:13:25,506 --> 00:13:27,675 と言い逃れることが可能です。 181 00:13:27,675 --> 00:13:30,177 なんと! これは革命ですね! 182 00:13:30,177 --> 00:13:33,180 君みたいなヤツに友達はできないよ。 183 00:13:33,180 --> 00:13:37,017 私は水斗くんのこと 友達だと思ってますよ? 184 00:13:37,017 --> 00:13:39,853 もし 水斗くんがイジメられたら 185 00:13:39,853 --> 00:13:42,523 きっと一緒に イジメられてあげると思います。 186 00:13:42,523 --> 00:13:45,859 助けろや 頼りにならないヤツだな。 187 00:13:45,859 --> 00:13:49,363 それほどでも~。 褒めてないぞ。 188 00:13:49,363 --> 00:13:52,533 (下校のチャイム) 189 00:13:52,533 --> 00:13:55,536 そろそろ帰るか。 はい! 190 00:13:55,536 --> 00:13:58,539 それでは水斗くん…。 191 00:13:58,539 --> 00:14:00,541 靴下を履かせてください。 192 00:14:00,541 --> 00:14:03,877 またかよ…。 苦しゅうないです。 193 00:14:03,877 --> 00:14:06,380 《東頭いさなは 友達だ。 194 00:14:06,380 --> 00:14:09,883 ただし 僕の人生において 195 00:14:09,883 --> 00:14:13,153 最も意気投合 することのできた友達。 196 00:14:13,153 --> 00:14:19,653 きっと僕は 彼女以上の友達に 出会うことは一生ないだろう》 197 00:14:21,662 --> 00:14:23,664 (暁月)やっほ~。 んっ。 198 00:14:23,664 --> 00:14:25,833 伊理戸くんも今 帰りなんだ~? 199 00:14:25,833 --> 00:14:27,835 ああ まあな。 200 00:14:27,835 --> 00:14:30,337 よ 陽の者ですよ 水斗くん…。 201 00:14:30,337 --> 00:14:32,339 《水斗くんって…》 202 00:14:32,339 --> 00:14:34,341 で そっちの子は? 203 00:14:34,341 --> 00:14:39,346 東頭いさな。 最近知り合って 気が合ってさ。 204 00:14:39,346 --> 00:14:42,349 ふ~ん あたし 南暁月。 205 00:14:42,349 --> 00:14:45,519 伊理戸くんと同じクラスなの よろしくね! 206 00:14:45,519 --> 00:14:48,021 うっ うう…。 207 00:14:48,021 --> 00:14:52,526 人見知りだから 距離感を慎重に見極めてくれ。 208 00:14:52,526 --> 00:14:55,529 伊理戸くんがそんなふうに 言うって 珍しいね? 209 00:14:55,529 --> 00:14:57,865 結女ちゃんには もう紹介したの? 210 00:14:57,865 --> 00:15:01,165 いや まだだが…。 って… あれ? 211 00:15:05,706 --> 00:15:07,706 結女ちゃん 待って~! 212 00:15:09,710 --> 00:15:12,312 あの 結女さんって…。 213 00:15:12,312 --> 00:15:15,816 僕の妹だ。 妹!? 214 00:15:15,816 --> 00:15:18,485 義理のな。 義理の!? 215 00:15:18,485 --> 00:15:21,585 なんで義理のほうが リアクションでかいんだ? 216 00:15:25,826 --> 00:15:28,996 《なに このモヤモヤは。 217 00:15:28,996 --> 00:15:31,165 まさか 嫉妬? 218 00:15:31,165 --> 00:15:35,335 もう 彼女じゃないんだし。 それに…》 219 00:15:35,335 --> 00:15:37,504 (頬をたたく音) 220 00:15:37,504 --> 00:15:40,674 きょうだいは 嫉妬なんてしない! 221 00:15:40,674 --> 00:15:43,574 (鳥のさえずり) 222 00:15:48,015 --> 00:15:51,518 はい 使うでしょ? お醤油。 223 00:15:51,518 --> 00:15:53,618 あ ああ…。 224 00:15:56,190 --> 00:15:59,693 んっ? あっ それ 私の消しゴム…。 225 00:15:59,693 --> 00:16:02,863 悪い。 いいのよ。 226 00:16:02,863 --> 00:16:05,199 落とした私が悪いんだし。 227 00:16:05,199 --> 00:16:07,199 んん…。 228 00:16:10,037 --> 00:16:12,306 しまったな。 229 00:16:12,306 --> 00:16:14,975 はい これ。 えっ? 230 00:16:14,975 --> 00:16:19,813 お弁当 家に忘れてたから 持ってきてあげたわよ。 231 00:16:19,813 --> 00:16:22,113 ん…。 232 00:16:24,485 --> 00:16:27,321 義妹の様子がおかしい。 233 00:16:27,321 --> 00:16:30,491 おかしいって どんなふうにです? 234 00:16:30,491 --> 00:16:32,993 素っ気なくなった…。 235 00:16:32,993 --> 00:16:36,497 違う なぜか話してて イラつかないんだ。 236 00:16:36,497 --> 00:16:38,499 よかったじゃないですか。 237 00:16:38,499 --> 00:16:42,002 いいけど よくないんだ。 238 00:16:42,002 --> 00:16:45,672 ていうか 直接本人に聞けば いいじゃないですか。 239 00:16:45,672 --> 00:16:48,509 んっ… 言われてみれば。 240 00:16:48,509 --> 00:16:51,512 おバカさんですね~ 水斗くんは。 241 00:16:51,512 --> 00:16:56,850 従えばいいと思います。 自分の中の正しさに。 242 00:16:56,850 --> 00:16:59,520 自分の中の正しさ? 243 00:16:59,520 --> 00:17:02,689 あ ああ… いや 私なんかがアドバイスしたら 244 00:17:02,689 --> 00:17:05,025 ややこしくなっちゃうと 思うんで! 245 00:17:05,025 --> 00:17:10,125 いや 言ってくれ。 君の言葉に 従うかどうかは 僕が決める。 246 00:17:15,135 --> 00:17:19,640 自分の中に基準みたいなものが あるじゃないですか。 247 00:17:19,640 --> 00:17:23,143 基準? 248 00:17:23,143 --> 00:17:25,479 世界に こうあってほしい 249 00:17:25,479 --> 00:17:28,815 こうなるのが正解だっていう基準。 250 00:17:28,815 --> 00:17:30,817 それが脅かされたときに 251 00:17:30,817 --> 00:17:34,488 私はこう… 臨戦態勢に入っちゃうんです。 252 00:17:34,488 --> 00:17:38,088 だからよく 空気が読めないって 言われてて…。 253 00:17:40,160 --> 00:17:42,496 そうか 空気だ。 254 00:17:42,496 --> 00:17:45,499 僕は あの女相手に 空気を読んでたんだ! 255 00:17:45,499 --> 00:17:48,001 へっ? ありがとう東頭。 256 00:17:48,001 --> 00:17:52,339 とても参考になった。 は はあ…。 257 00:17:52,339 --> 00:17:55,342 それと 空気を読むのは大事だが 258 00:17:55,342 --> 00:17:58,345 僕相手には読まなくていいぞ。 259 00:17:58,345 --> 00:18:01,682 僕が 君の空気を読んだほうが 早いからな。 260 00:18:01,682 --> 00:18:05,382 あ ありがとうございます…。 261 00:18:08,355 --> 00:18:11,124 《フフッ 気持ちいい…。 262 00:18:11,124 --> 00:18:15,295 あの男のことを気にかけないのが こんなに楽だなんて》 263 00:18:15,295 --> 00:18:17,798 (ノック) 264 00:18:17,798 --> 00:18:20,098 (ドアの開く音) 265 00:18:23,971 --> 00:18:29,271 はっ? え? えぇ~!? 266 00:18:32,479 --> 00:18:34,579 な なんの用? 267 00:18:36,984 --> 00:18:39,484 え なに… なに!? 268 00:18:43,991 --> 00:18:48,662 ちょ ちょっと… はぇ…。 269 00:18:48,662 --> 00:18:52,499 人の鼓動は 大体1秒に1回。 270 00:18:52,499 --> 00:18:55,836 今の君は 明らかに その倍のペースだな。 271 00:18:55,836 --> 00:18:57,838 うっ はっ! 272 00:18:57,838 --> 00:18:59,840 ただの義理のきょうだいが 273 00:18:59,840 --> 00:19:03,010 いつもと違う服を 着ているだけで 274 00:19:03,010 --> 00:19:07,180 こんなに鼓動が乱れるか? 妹よ。 275 00:19:07,180 --> 00:19:10,880 ず ずるいぃ~! 276 00:19:12,786 --> 00:19:15,622 で 目的は何よ。 277 00:19:15,622 --> 00:19:18,291 僕は 今の君が気に食わない。 278 00:19:18,291 --> 00:19:20,293 はっ? 279 00:19:20,293 --> 00:19:23,463 妙に落ち着いた 物分かりのいい淡泊な態度。 280 00:19:23,463 --> 00:19:26,967 今の君と話していると まったく腹が立たない。 281 00:19:26,967 --> 00:19:29,469 皮肉や嫌味を言わないし 282 00:19:29,469 --> 00:19:32,139 いちゃもんをつけて きたりもしない。 283 00:19:32,139 --> 00:19:36,143 どこをとっても気に食わない! 284 00:19:36,143 --> 00:19:40,147 心境に変化があったなら 僕に相談をしろ。 285 00:19:40,147 --> 00:19:42,147 きょうだいだろ。 286 00:19:46,653 --> 00:19:50,323 あのね お兄ちゃん。 287 00:19:50,323 --> 00:19:52,826 なんだ 妹よ。 288 00:19:52,826 --> 00:19:57,831 私… あの子に嫉妬してるの。 289 00:19:57,831 --> 00:20:02,169 あの子って… 東頭いさなのことか? 290 00:20:02,169 --> 00:20:04,171 うん。 291 00:20:04,171 --> 00:20:07,841 私は結局 最後まで苗字で呼んでたのに 292 00:20:07,841 --> 00:20:10,844 あの子は なんで すぐに水斗って…。 293 00:20:10,844 --> 00:20:15,682 そう思ったら なんか 釈然としなくて。 294 00:20:15,682 --> 00:20:17,684 でも きょうだいだから 295 00:20:17,684 --> 00:20:20,520 嫉妬なんてする筋合い ないって思って。 296 00:20:20,520 --> 00:20:23,690 だから…。 297 00:20:23,690 --> 00:20:25,690 そうか。 298 00:20:28,695 --> 00:20:32,032 ねぇ 聞いてもいい? なんだ。 299 00:20:32,032 --> 00:20:36,036 皮肉も嫌味も言わない。 そんな私の 300 00:20:36,036 --> 00:20:38,536 何が気に食わなかったの? 301 00:20:41,708 --> 00:20:43,710 そうだな…。 302 00:20:43,710 --> 00:20:48,715 今までをなかったことに されるのが嫌だった のかな…。 303 00:20:48,715 --> 00:20:52,719 《私が捨てて楽だと思ってた関係。 304 00:20:52,719 --> 00:20:57,557 でもそれは 捨てたら絶対に後悔するもの。 305 00:20:57,557 --> 00:21:00,560 あなたは 私と違って 306 00:21:00,560 --> 00:21:03,396 捉えようのないものを 言葉にするのが 307 00:21:03,396 --> 00:21:06,733 とても うまい…》 308 00:21:06,733 --> 00:21:09,402 ねぇ お兄ちゃん。 ただのきょうだいでも 309 00:21:09,402 --> 00:21:12,672 嫉妬くらい してもいいよね。 310 00:21:12,672 --> 00:21:16,343 いや 兄の友達に嫉妬する妹は キモいだろ。 311 00:21:16,343 --> 00:21:19,679 ちょっと!? 心配するな。 312 00:21:19,679 --> 00:21:24,851 君がキモいのなんて 2年も前から知っている。 313 00:21:24,851 --> 00:21:27,354 お兄ちゃん キモい。 314 00:21:27,354 --> 00:21:31,191 おっ 今の一番 妹っぽかったぞ。 315 00:21:31,191 --> 00:21:33,591 (カラスの鳴き声) 316 00:21:36,363 --> 00:21:39,533 いつも「水斗」と仲よく してくれてありがとう。 317 00:21:39,533 --> 00:21:42,202 義理の姉の 伊理戸結女です。 318 00:21:42,202 --> 00:21:44,704 よろしくね。 319 00:21:44,704 --> 00:21:48,208 《「水斗」って… まだ 根に持っているのかよ。 320 00:21:48,208 --> 00:21:50,210 しかも その笑顔。 321 00:21:50,210 --> 00:21:53,713 怖すぎて 東頭が委縮するぞ》 322 00:21:53,713 --> 00:21:57,384 はい よろしく お願いします。 323 00:21:57,384 --> 00:21:59,553 (3人)あ…。 324 00:21:59,553 --> 00:22:04,057 あれ 私 なんか 変なことしました? 325 00:22:04,057 --> 00:22:06,059 (暁月)あの~。 ひっ! 326 00:22:06,059 --> 00:22:09,563 東頭さん的に伊理戸くんって どんな存在? 327 00:22:09,563 --> 00:22:12,833 えっ… 趣味の合う友達ですけど。 328 00:22:12,833 --> 00:22:16,169 あ そう なんだ…。 329 00:22:16,169 --> 00:22:20,674 あ あの… これ どういう状況なんでしょうか。 330 00:22:20,674 --> 00:22:23,510 ああ~ えっと…。 331 00:22:23,510 --> 00:22:27,180 彼女はな 東頭が僕のことを 332 00:22:27,180 --> 00:22:29,349 好きだと 勘違いしていたんだ。 333 00:22:29,349 --> 00:22:33,353 (いさな)え ええぇ~! ちょ なんで言うのよ!? 334 00:22:33,353 --> 00:22:36,022 だって本当のことだろう。 335 00:22:36,022 --> 00:22:38,024 むごい…。 336 00:22:38,024 --> 00:22:40,026 水斗くん。 んっ? 337 00:22:40,026 --> 00:22:43,697 私 今 人生で2番目に 338 00:22:43,697 --> 00:22:45,866 男に生まれておけばと思ってます。 339 00:22:45,866 --> 00:22:48,869 ちなみに1番は 生理のときです。 340 00:22:48,869 --> 00:22:51,669 股間から血が出ない身体に 転生したいです。 341 00:22:54,374 --> 00:22:56,376 君ら 聞いたろ? 342 00:22:56,376 --> 00:23:00,213 好きな男に こんな発言する女子が いると思うか? 343 00:23:00,213 --> 00:23:03,913 ううん ううん。 344 00:23:09,055 --> 00:23:12,158 とはいえ ホント仲いいよね~ あの2人。 345 00:23:12,158 --> 00:23:16,162 東頭さんに その気があれば 協力してあげようと思ったのに。 346 00:23:16,162 --> 00:23:21,501 ねっ 結女ちゃん。 そうね 本人にその気があればね。 347 00:23:21,501 --> 00:23:25,171 (いさな)それじゃ 水斗くん この辺で…。 348 00:23:25,171 --> 00:23:28,174 ん それじゃあな また明日。 349 00:23:28,174 --> 00:23:33,680 はい。 あ それと…。 350 00:23:33,680 --> 00:23:37,080 さ さようなら です…。 351 00:23:39,185 --> 00:23:42,685 よく言えました。 ヘヘッ…。 352 00:23:47,694 --> 00:23:50,196 ねえ 結女ちゃん。 んっ? 353 00:23:50,196 --> 00:23:52,198 さっき言ったよね? 354 00:23:52,198 --> 00:23:55,869 東頭さんにその気があれば 協力するって。 355 00:23:55,869 --> 00:23:57,869 えっ!?