1 00:00:07,841 --> 00:00:13,013 (イガレス)ハァ ハァ ハァ…。 2 00:00:13,013 --> 00:00:16,350 ハッ。 待て 小僧。 どこへ行くつもりだ? 3 00:00:16,350 --> 00:00:19,686 ぼ… 僕は 魔王様に用があるんです。 4 00:00:19,686 --> 00:00:21,688 お目通しをお願いしたい。 5 00:00:21,688 --> 00:00:23,857 魔王様は崩御された。 6 00:00:23,857 --> 00:00:26,360 お会いすることはできぬ。 7 00:00:26,360 --> 00:00:28,862 (イガレス)え…。 帰れ。 8 00:00:28,862 --> 00:00:31,865 騒ぎ立てては 魔王様も眠れぬ。 9 00:02:17,838 --> 00:02:19,840 (レノ)こんにちは。 アノシュも➡ 10 00:02:19,840 --> 00:02:24,344 お花畑に行くの? (アノシュ)あぁ。 11 00:02:24,344 --> 00:02:28,015 レノ 1つ尋ねるが…。 何? 12 00:02:28,015 --> 00:02:31,018 一度生まれた精霊の うわさと 伝承を変え➡ 13 00:02:31,018 --> 00:02:33,687 名が同じ精霊にすることは できるか? 14 00:02:33,687 --> 00:02:36,857 えっ? う~ん どうかな。 15 00:02:36,857 --> 00:02:39,860 精霊の根幹になるのは 最初に生まれたときの➡ 16 00:02:39,860 --> 00:02:42,696 うわさと 伝承だから。 (アノシュ)ふむ。 17 00:02:42,696 --> 00:02:45,699 (レノ)私の場合だと あらゆる精霊の母➡ 18 00:02:45,699 --> 00:02:49,202 っていうのが根幹。 もしも レノは精霊の母じゃない➡ 19 00:02:49,202 --> 00:02:53,040 って広まっちゃったら 私がついえるのと同じなんだよ。 20 00:02:53,040 --> 00:02:55,542 (アノシュ)根幹に矛盾する うわさと 伝承は➡ 21 00:02:55,542 --> 00:02:58,211 ただ 寿命を 縮めるだけということか? 22 00:02:58,211 --> 00:03:01,314 (レノ)うん。 精霊は うわさや 伝承が残ってれば➡ 23 00:03:01,314 --> 00:03:03,316 滅ぶことは そうそうないけど➡ 24 00:03:03,316 --> 00:03:06,153 魔族や 人間みたいに転生しないから。 25 00:03:06,153 --> 00:03:09,823 まったく別の精霊になる ってことはないんだよ。 26 00:03:09,823 --> 00:03:12,826 《アヴォス・ディルヘヴィアの根幹は 暴虐の魔王…。 27 00:03:12,826 --> 00:03:16,163 それを変えることができれば どうにかできると思ったが➡ 28 00:03:16,163 --> 00:03:19,166 やはり難しいか》 でも➡ 29 00:03:19,166 --> 00:03:22,502 あとからできたうわさが その精霊にふさわしいなら➡ 30 00:03:22,502 --> 00:03:24,504 影響を受けたりするよ。 31 00:03:24,504 --> 00:03:28,508 (レノ)例えば 涙花がそう。 私の涙が精霊の子を生む➡ 32 00:03:28,508 --> 00:03:31,845 っていううわさができて 母なる大精霊の伝承に➡ 33 00:03:31,845 --> 00:03:36,850 矛盾しないから そのとおりの力が私に宿った。 34 00:03:36,850 --> 00:03:40,520 なるほどな。 リィナに関係があること? 35 00:03:40,520 --> 00:03:43,356 さてな。 まだ調べているところだ。 36 00:03:43,356 --> 00:03:47,027 そっか。 何かわかったら教えてよ。 37 00:03:47,027 --> 00:03:50,030 (レイ)はぁっ! ふっ ぐっ…。 38 00:03:56,036 --> 00:03:58,038 (レノ)シン! 39 00:03:58,038 --> 00:04:01,308 お花にお水あげよ! (シン)少々お待ちください。 40 00:04:01,308 --> 00:04:03,643 先に彼の相手を。 え~。 41 00:04:03,643 --> 00:04:06,146 いっつも レイの相手ばっかり。 42 00:04:06,146 --> 00:04:08,648 水をやっても どうせ枯らすだけです。 43 00:04:08,648 --> 00:04:11,485 あっ どうして そういうことを言うの! 44 00:04:11,485 --> 00:04:14,321 バカ! バカシン! もう まったくもう…。 45 00:04:14,321 --> 00:04:17,657 いいことを教えてあげようか? ん…。 46 00:04:17,657 --> 00:04:20,494 彼女のために 僕をすぐ片づけると言えば➡ 47 00:04:20,494 --> 00:04:22,496 機嫌は直るよ。 48 00:04:24,831 --> 00:04:28,168 レノ あなたのため 早急に片づけますので➡ 49 00:04:28,168 --> 00:04:31,838 今しばらくお待ちを。 わかった! 待ってるよ~。 50 00:04:31,838 --> 00:04:35,509 頑張れ シン! いっけ~! やっちゃえ~! 51 00:04:35,509 --> 00:04:37,511 驚きましたね。 大事なのは伝え方だよ。 52 00:04:37,511 --> 00:04:42,849 いいえ あなたの成長の早さにです。 53 00:04:42,849 --> 00:04:46,520 先ほどの技は 私が 昨日お見せしたものでしょう。 54 00:04:46,520 --> 00:04:49,856 戦うたびに 私の剣技を吸収していく。 55 00:04:49,856 --> 00:04:52,859 出会ったころと比べると 見違えるようです。 56 00:04:52,859 --> 00:04:55,662 そろそろ この剣を返そうと思ってねっ! 57 00:05:01,801 --> 00:05:04,638 ふっ! 58 00:05:04,638 --> 00:05:06,640 ハッ…。 59 00:05:13,146 --> 00:05:15,148 はぁ~! 60 00:05:20,320 --> 00:05:22,822 いいでしょう。 お見せしましょう。 61 00:05:27,661 --> 00:05:29,863 《魔力が消えた?》 62 00:05:36,503 --> 00:05:38,505 ハッ… くっ。 63 00:05:49,015 --> 00:05:51,017 危ないところだったけど…。 64 00:05:51,017 --> 00:05:53,019 お… ぐあっ! 65 00:05:53,019 --> 00:05:56,690 (リィナ)あっ どうして? ちゃんと防いでたのに! 66 00:05:56,690 --> 00:06:00,126 うっ ぐ…。 67 00:06:00,126 --> 00:06:03,630 無刃剣 秘奥が一 刹那。 68 00:06:03,630 --> 00:06:06,132 無刃剣カデナレイオスの刃は➡ 69 00:06:06,132 --> 00:06:08,301 現在の時には存在せず➡ 70 00:06:08,301 --> 00:06:10,971 常に刹那の過去を切り裂く。 71 00:06:10,971 --> 00:06:14,140 一瞬前の僕を斬ったってことか。 72 00:06:14,140 --> 00:06:17,811 だから さっき 魔力を無にしたのかい? 73 00:06:17,811 --> 00:06:22,315 無の境地に至ったなら その剣に秘められた真の力…。 74 00:06:22,315 --> 00:06:24,985 秘奥に手が届きます。 75 00:06:24,985 --> 00:06:28,154 勇者カノンに その技は効いたかい? 76 00:06:28,154 --> 00:06:32,492 残念ながら 負けたあとに 成った業ですので。 77 00:06:32,492 --> 00:06:34,494 転生前に あなたに見せられたことを➡ 78 00:06:34,494 --> 00:06:37,330 感謝します。 生まれ変われば➡ 79 00:06:37,330 --> 00:06:42,335 もう二度と 秘奥には 届かないかもしれませんので。 80 00:06:42,335 --> 00:06:45,505 また枯れちゃう? お花がなくなる~! 81 00:06:45,505 --> 00:06:48,842 どうかな? わかんないよ。 ティティたちの➡ 82 00:06:48,842 --> 00:06:50,844 言うとおりだと思いますが。 83 00:06:54,848 --> 00:06:58,184 (ティティたち)やっぱ枯れた~。 84 00:06:58,184 --> 00:07:01,454 どうして…。 ん? 叱らないのですか? 85 00:07:01,454 --> 00:07:04,624 えっ? だって 私がやろうって言ったんだよ。 86 00:07:04,624 --> 00:07:08,461 以前は怒っていたでしょう。 あ~れ~は~➡ 87 00:07:08,461 --> 00:07:10,797 私が悪かったんだよ。 88 00:07:10,797 --> 00:07:13,133 シンのことを 何も知らなかったから。 89 00:07:13,133 --> 00:07:18,638 でも 今は違うよ。 シンは一生懸命 お水をあげてる。 90 00:07:18,638 --> 00:07:21,141 愛情をあげてるんだと思うよ。 91 00:07:21,141 --> 00:07:23,143 フフフッ。 92 00:07:31,151 --> 00:07:33,486 ミーシャ 何か変わったことはあったか? 93 00:07:33,486 --> 00:07:35,822 (ミーシャ)いつもどおり。 あのねあのね…。 94 00:07:35,822 --> 00:07:38,491 教えてあげる。 こないだ見たよ。 95 00:07:38,491 --> 00:07:41,661 首のない魔族。 (ミーシャ)首のない? 96 00:07:41,661 --> 00:07:44,331 森を歩いてた。 こわ~い。 97 00:07:44,331 --> 00:07:47,167 シンに首を落とされた熾死王か。 98 00:07:47,167 --> 00:07:51,171 その魔族は どこへ行った? アハルトヘルンから出ていったよ。 99 00:07:51,171 --> 00:07:53,173 ふむ 行ってみるか。 100 00:07:58,178 --> 00:08:01,114 熾死王は何をしようとしている? 101 00:08:01,114 --> 00:08:03,450 さてな。 ヤツいわく➡ 102 00:08:03,450 --> 00:08:07,287 すべては 俺が高みへのぼる姿を 見るためだそうだが➡ 103 00:08:07,287 --> 00:08:11,791 ならば敵など探さず 俺の下につけばよいものを。 104 00:08:11,791 --> 00:08:14,294 ゆがんだ憧れ。 ほう。 105 00:08:14,294 --> 00:08:16,963 熾死王が見ているのは偶像。 106 00:08:16,963 --> 00:08:21,301 彼は 魔王を通して 自分の頭の中の憧れを見ている。 107 00:08:21,301 --> 00:08:24,471 理想を押しつけたいだけ。 ふむ。 108 00:08:24,471 --> 00:08:27,474 (アノシュ)別段 ヤツにとっては 俺でなくともかまわない➡ 109 00:08:27,474 --> 00:08:30,643 というわけか。 同じぐらい強ければ? 110 00:08:30,643 --> 00:08:34,314 そんなヤツはおらぬ。 結局は 俺が ヤツの期待に➡ 111 00:08:34,314 --> 00:08:37,650 応えてやらねば ならぬというわけか。 112 00:08:37,650 --> 00:08:42,322 (アノシュ)この時代のデルゾゲードには 世界をよく知る者がいた。 113 00:08:42,322 --> 00:08:45,325 熾死王の居場所もつかめるだろう。 114 00:08:45,325 --> 00:08:48,495 誰? (アノシュ)創造神ミリティア。 115 00:08:48,495 --> 00:08:51,331 この世界を生み出した 創造の秩序であり➡ 116 00:08:51,331 --> 00:08:53,833 共に壁を創った女神だ。 117 00:08:53,833 --> 00:08:57,170 この二千年前において 数少ない味方だ。 118 00:08:57,170 --> 00:09:01,608 よい神族もいる? 俺は 神の秩序も乱すが➡ 119 00:09:01,608 --> 00:09:03,777 ごく一部 相性のよい神もいる。 120 00:09:03,777 --> 00:09:07,947 何より 彼女は この世界を愛していた。 121 00:09:07,947 --> 00:09:10,283 (イガレス)やめてください! あっ。 122 00:09:10,283 --> 00:09:13,453 くっ。 (デビドラ)やはりな。 123 00:09:13,453 --> 00:09:15,955 (デビドラ)コイツは アゼシオンの 第七王位継承者➡ 124 00:09:15,955 --> 00:09:18,625 イガレスだ。 人間の子? 125 00:09:18,625 --> 00:09:22,128 アイツは捕虜だったが 俺が解放したはずだ。 126 00:09:22,128 --> 00:09:25,632 今頃は ガイラディーテに 戻ったものと思っていたが。 127 00:09:25,632 --> 00:09:27,967 ソレは魔王様が あえて逃がされたはず。 128 00:09:27,967 --> 00:09:31,471 どうするつもりだ? 我が君は眠りについている。 129 00:09:31,471 --> 00:09:34,808 見逃してくださるはずだ。 は… 離してください! 130 00:09:34,808 --> 00:09:38,111 僕は ただ アゼシオンに帰りたいだけです! 131 00:09:41,981 --> 00:09:44,150 私の名は デビドラ。 132 00:09:44,150 --> 00:09:46,820 勇者ジェルガに殺された我が子の敵だ。 133 00:09:46,820 --> 00:09:49,656 その身をもって あがなえ! がっ! 134 00:09:49,656 --> 00:09:53,159 ふん! やぁ! ふん! うっ がはっ うっ…。 135 00:09:53,159 --> 00:09:58,164 (殴る音) 136 00:09:58,164 --> 00:10:01,000 く…。 137 00:10:01,000 --> 00:10:03,670 う… うぅ…。 138 00:10:03,670 --> 00:10:06,005 助けて…。 139 00:10:06,005 --> 00:10:08,007 助けてだと? 140 00:10:08,007 --> 00:10:11,344 そう言った魔族を 人の王は どうやってほふった!? 141 00:10:11,344 --> 00:10:14,347 魔族の子を火あぶりにし その悲鳴を餌に➡ 142 00:10:14,347 --> 00:10:17,684 おびき寄せた兵を何百と殺した! 143 00:10:17,684 --> 00:10:19,853 助け…。 144 00:10:19,853 --> 00:10:22,188 お前たち人間が殺したのだ! 145 00:10:22,188 --> 00:10:24,524 その人間が 今更 助けてなどと➡ 146 00:10:24,524 --> 00:10:27,193 恥知らずなことを のたまうか! 147 00:10:27,193 --> 00:10:32,198 があぁ~! 148 00:10:32,198 --> 00:10:34,868 アノス…。 今ここで彼を救おうと➡ 149 00:10:34,868 --> 00:10:38,872 俺たちが二千年後に戻れば 本来の過去に戻る。 150 00:10:38,872 --> 00:10:41,074 所詮は うたかたの夢だろうな。 151 00:10:43,042 --> 00:10:46,045 息子と同じ苦痛を思い知れ。 152 00:10:46,045 --> 00:10:51,384 助けて… お願い 助けて…。 153 00:10:51,384 --> 00:10:54,187 魔王様…。 フッ。 154 00:10:56,723 --> 00:10:58,725 んっ ん…。 155 00:11:01,160 --> 00:11:03,496 う…。 助けたところで➡ 156 00:11:03,496 --> 00:11:06,833 どうにもならぬのだがな…。 157 00:11:06,833 --> 00:11:11,037 せめて この夢でぐらいは 救われねば ウソだろう。 158 00:11:17,510 --> 00:11:20,113 コイツ どこから現れおった? 159 00:11:22,348 --> 00:11:26,352 (アノシュ)おとなしくしていろ。 すぐに終わる。 160 00:11:26,352 --> 00:11:30,189 小僧 お前も魔族ならば なぜ人間を助ける? 161 00:11:30,189 --> 00:11:35,028 そやつは 同胞を慈悲なく殺した 勇者ジェルガの血縁ぞ。 162 00:11:35,028 --> 00:11:38,531 デビドラ コイツが お前の子を殺したというのなら➡ 163 00:11:38,531 --> 00:11:41,367 復しゅうを許す。 だが イガレスは➡ 164 00:11:41,367 --> 00:11:45,371 我らが同胞を殺めるどころか 傷一つつけておらぬ。 165 00:11:45,371 --> 00:11:49,542 罪なき者を殺すことを 魔王アノスは許可したか? 166 00:11:49,542 --> 00:11:51,544 (どよめき) 167 00:11:51,544 --> 00:11:55,381 アゼシオン憎しと 罪なき子どもを 手にかけるのならば➡ 168 00:11:55,381 --> 00:11:58,384 お前たちは お前たちが憎んだ人間と➡ 169 00:11:58,384 --> 00:12:03,823 何も変わらぬ。 ほざけぇ~! 170 00:12:03,823 --> 00:12:06,025 えぇやぁ~! 171 00:12:17,337 --> 00:12:20,340 ハァ ハァ…。 172 00:12:20,340 --> 00:12:22,342 あっ! 173 00:12:22,342 --> 00:12:24,544 まだ立っているだと? 174 00:12:26,512 --> 00:12:29,349 なぜ反魔法を使わなかった? 175 00:12:29,349 --> 00:12:31,851 お前たちの憎しみは よくわかる。 176 00:12:31,851 --> 00:12:36,022 その憎悪の炎は 今俺を焼いた小さな火よりも➡ 177 00:12:36,022 --> 00:12:40,360 はるかに自らの身を 焼いていることだろう。 178 00:12:40,360 --> 00:12:44,030 憎みたくば憎め。 正しき相手をな。 179 00:12:44,030 --> 00:12:47,200 だが 終わらぬぞ。 180 00:12:47,200 --> 00:12:51,037 憎み 殺せば お前たちの子孫が また殺される。 181 00:12:51,037 --> 00:12:53,373 くっ。 憎しみは未来永劫➡ 182 00:12:53,373 --> 00:12:56,042 子に伝わり 孫に伝わり➡ 183 00:12:56,042 --> 00:12:59,045 このディルヘイドを 黒く焦がし続けるだろう。 184 00:12:59,045 --> 00:13:02,315 魔王様のようには なれぬ。 185 00:13:02,315 --> 00:13:04,984 地に落ちようとも かまいはしない。 186 00:13:04,984 --> 00:13:07,320 私は それでも➡ 187 00:13:07,320 --> 00:13:10,823 人間が 憎いのだぁ~! 188 00:13:10,823 --> 00:13:14,327 んっ…。 189 00:13:14,327 --> 00:13:16,329 なっ…。 190 00:13:25,505 --> 00:13:29,008 その目は… 生きておられたのですか…。 191 00:13:29,008 --> 00:13:32,512 なんの話だ? 俺は アノシュ・ポルティコーロ。 192 00:13:32,512 --> 00:13:34,847 通りすがりの旅芸人だ。 193 00:13:34,847 --> 00:13:37,350 フッ… 魔王様は➡ 194 00:13:37,350 --> 00:13:41,187 旅芸人が好きでいらした。 195 00:13:41,187 --> 00:13:45,191 偉大なる我が君よ…。 あなたの命を➡ 196 00:13:45,191 --> 00:13:48,361 我々は どうしても どうしても➡ 197 00:13:48,361 --> 00:13:51,030 守ることができませんでした。 198 00:13:51,030 --> 00:13:54,867 できませぬ… この憎しみを忘れるなど! 199 00:13:54,867 --> 00:13:56,869 我らの同胞を殺めた人間が➡ 200 00:13:56,869 --> 00:14:00,640 壁の向こうで のうのうと笑い 暮らし 生きているのです。 201 00:14:00,640 --> 00:14:04,310 それを どうして 見過ごすことができましょうか。 202 00:14:04,310 --> 00:14:07,647 (すすり泣く声) 203 00:14:07,647 --> 00:14:11,317 取るに足らぬほどの 小さな矛盾であればいい…。 204 00:14:11,317 --> 00:14:13,986 面を上げよ。 205 00:14:13,986 --> 00:14:16,989 暴虐の魔王からの伝言だ。 206 00:14:16,989 --> 00:14:19,158 二千年後に会おう。 207 00:14:19,158 --> 00:14:23,496 すばらしい世界が お前たちを待っている。 208 00:14:23,496 --> 00:14:26,999 ハッ…。 (すすり泣く声) 209 00:14:26,999 --> 00:14:31,104 (すすり泣く声) 210 00:14:38,678 --> 00:14:42,181 助けると思った。 きっと無駄じゃない。 211 00:14:42,181 --> 00:14:44,183 そうだな。 212 00:14:44,183 --> 00:14:46,686 《本当に 無駄では なかったのかもしれぬ》 213 00:14:57,697 --> 00:15:00,299 (ミーシャ)ヴェヌズドノア 発動してる? 214 00:15:00,299 --> 00:15:04,470 理滅剣を使える者は この時代には存在しない。 215 00:15:04,470 --> 00:15:07,140 俺は すでに転生し アヴォス・ディルヘヴィアは➡ 216 00:15:07,140 --> 00:15:09,642 まだ生まれていないからな。 217 00:15:09,642 --> 00:15:12,979 どうやったか わからぬが この時代の誰かが➡ 218 00:15:12,979 --> 00:15:16,482 俺が二千年後から来ることを 予測していたのだ。 219 00:15:16,482 --> 00:15:19,986 だが これで 助けられるかもしれぬ。 220 00:15:26,325 --> 00:15:29,495 本来ならば 俺が抜こうとした時点で➡ 221 00:15:29,495 --> 00:15:32,999 時の秩序が働き レヴァロンが終わるだろう。 222 00:15:32,999 --> 00:15:37,837 しかし この過去で すでに 理滅剣が現れていたのなら別だ。 223 00:15:37,837 --> 00:15:41,507 この手に ヴェヌズドノアがあるのならば➡ 224 00:15:41,507 --> 00:15:44,343 過去を変えられる。 225 00:15:44,343 --> 00:15:48,848 ハッ… 魔王様… 魔王様! 226 00:15:48,848 --> 00:15:52,852 魔王様! 討伐軍第三部隊は➡ 227 00:15:52,852 --> 00:15:56,689 アゼシオンへ撤退中 化け物の襲撃に遭い➡ 228 00:15:56,689 --> 00:15:59,025 僕を逃がすために全滅しました。 229 00:15:59,025 --> 00:16:03,129 僕は 1人でここまで…。 230 00:16:03,129 --> 00:16:05,131 (アノス)よくぞ たどりついた。 231 00:16:07,133 --> 00:16:09,135 化け物というのは魔族か? 232 00:16:09,135 --> 00:16:13,139 いえ 初めて見る種族で このような…。 233 00:16:13,139 --> 00:16:15,308 竜か。 竜? 234 00:16:15,308 --> 00:16:17,810 めったに現れぬ希少な種族だ。 235 00:16:17,810 --> 00:16:21,647 とっくに滅んだと 思っていたのだがな。 236 00:16:21,647 --> 00:16:23,649 イガレス。 237 00:16:23,649 --> 00:16:28,821 俺は 二千年後から 時を超えて戻ってきたのだ。 238 00:16:28,821 --> 00:16:33,492 信じられぬか? いいえ 信じます。 239 00:16:33,492 --> 00:16:37,663 だが お前は まだ 完全に助かったわけではない。 240 00:16:37,663 --> 00:16:40,166 お前を助けるには 一度殺し➡ 241 00:16:40,166 --> 00:16:45,171 再び この時間に 転生させる必要がある。 242 00:16:45,171 --> 00:16:47,673 理滅剣で新たに生まれたお前は➡ 243 00:16:47,673 --> 00:16:50,176 時をつかさどる神も 認識できない存在と➡ 244 00:16:50,176 --> 00:16:53,346 なるだろう。 恐れはないか? 245 00:16:53,346 --> 00:16:56,349 何か 僕にできることはありますか? 246 00:16:56,349 --> 00:16:59,519 恩人に報いるのが 勇者としてふさわしい行動と➡ 247 00:16:59,519 --> 00:17:03,623 教えられましたから。 では 生まれ変わったら➡ 248 00:17:03,623 --> 00:17:05,791 とあるうわさを広めてほしい。 249 00:17:05,791 --> 00:17:10,963 二千年後まで続く 暴虐の魔王 アヴォス・ディルヘヴィアのうわさだ。 250 00:17:10,963 --> 00:17:14,800 忘れぬよう 記憶に刻みつける。 251 00:17:14,800 --> 00:17:18,137 特異な存在と化した お前が広めたうわさならば➡ 252 00:17:18,137 --> 00:17:21,040 消えることなく 現在まで伝わるだろう。 253 00:17:27,313 --> 00:17:31,484 イガレス 誇り高き小さな勇者よ。 254 00:17:31,484 --> 00:17:35,655 悲しい宿命を背負った もう一人の魔王を救ってくれ。 255 00:17:35,655 --> 00:17:40,059 このイガレス 必ずや魔王様の期待に お応えしてみせます。 256 00:17:41,994 --> 00:17:43,996 また会おう。 257 00:17:49,669 --> 00:17:52,672 理滅剣が…。 もう デルゾゲードの魔力が➡ 258 00:17:52,672 --> 00:17:56,175 残っていないようだな。 アノス…。 259 00:18:00,279 --> 00:18:03,783 (ミーシャ)「私の魔王様へ。 二千年後に会いましょう。 260 00:18:03,783 --> 00:18:07,787 今度は 3人で。 たぶん きっと 必ず。 261 00:18:07,787 --> 00:18:11,457 私は また恋に落ちる」。 262 00:18:11,457 --> 00:18:13,793 恋…。 ふむ 神話の時代に➡ 263 00:18:13,793 --> 00:18:17,964 珍しいこともあるものだ。 みんな 恋はしてなかった? 264 00:18:17,964 --> 00:18:20,466 思いがあったとしても 口にできるほど➡ 265 00:18:20,466 --> 00:18:23,302 平和ではなかった。 266 00:18:23,302 --> 00:18:26,305 これを記した者も そうだったのだろうな。 267 00:18:26,305 --> 00:18:28,307 ん…。 どうかした? 268 00:18:28,307 --> 00:18:31,477 魔法がかけられている。 269 00:18:31,477 --> 00:18:35,481 なるほど… 夜まで待つ必要がありそうだな。 270 00:18:38,818 --> 00:18:41,988 また レイとばっかり! もう! 271 00:18:41,988 --> 00:18:44,490 相変わらず シンは 振り回されているようだな。 272 00:18:44,490 --> 00:18:46,993 シンは愛を手に入れられる? 273 00:18:46,993 --> 00:18:50,162 あの男が 心から望むのならば可能だろう。 274 00:18:50,162 --> 00:18:53,666 彼の根源は魔剣… それでも平気? 275 00:18:53,666 --> 00:18:57,336 魔剣だからといって 人を愛せぬと思ったか? 276 00:18:57,336 --> 00:18:59,505 あ…。 心から願ったものが➡ 277 00:18:59,505 --> 00:19:02,108 手に入らぬ世界ならば そんなものは➡ 278 00:19:02,108 --> 00:19:06,445 滅びてしまえばいい。 創造神ミリティアは そう口にした。 279 00:19:06,445 --> 00:19:10,783 どんな神様だった? 優しく けなげな神だった。 280 00:19:10,783 --> 00:19:13,786 神々の多くは この世界に生きる魔族や➡ 281 00:19:13,786 --> 00:19:16,122 人間のことなど顧みぬ。 282 00:19:16,122 --> 00:19:18,624 ゆえに さまざまな理不尽がもたらされ➡ 283 00:19:18,624 --> 00:19:20,826 悲劇がまん延している。 284 00:19:22,795 --> 00:19:27,299 (アノス)しかし 世界の根幹は 彼女の慈愛に満ちた秩序だ。 285 00:19:27,299 --> 00:19:30,970 心の底から願えば 必ず応えてくれるだろう。 286 00:19:30,970 --> 00:19:33,973 (ミーシャ)信じてる? (アノス)ミリティアは嘆いていてな。 287 00:19:33,973 --> 00:19:36,642 悲しい世界を創ってしまったと。 288 00:19:36,642 --> 00:19:41,147 だから 1つ約束を交わした。 どんな約束? 289 00:19:41,147 --> 00:19:45,484 どうにもならぬ悲劇と 理不尽を 神々がもたらすならば➡ 290 00:19:45,484 --> 00:19:48,320 俺が それを滅ぼしてやると。 291 00:19:48,320 --> 00:19:50,990 俺は ミリティアに 教えてやりたかったのだ。 292 00:19:50,990 --> 00:19:53,993 彼女の創ったこの世界は 決して理不尽などに➡ 293 00:19:53,993 --> 00:19:55,995 負けはしないと。 294 00:19:57,997 --> 00:20:00,666 アノス…。 なんだ? 295 00:20:00,666 --> 00:20:04,503 世界は平和になった? 昔よりはな。 296 00:20:04,503 --> 00:20:06,806 だが どうやら まだ足りぬようだ。 297 00:20:09,508 --> 00:20:12,845 (ミーシャ)「魔王アノスへ。 熾死王は➡ 298 00:20:12,845 --> 00:20:15,848 戦死者を祭る墓地の館にいる。 299 00:20:15,848 --> 00:20:19,518 それから 暴虐と呼ばれるまで戦い続けた➡ 300 00:20:19,518 --> 00:20:24,523 優しい魔王の未来に どうか平穏が訪れるように。 301 00:20:24,523 --> 00:20:27,860 私は いつも そばで見守っている。 302 00:20:27,860 --> 00:20:31,030 最期のときまで ずっと」。 303 00:20:31,030 --> 00:20:34,200 不思議… ここに来ることを 知っていないと➡ 304 00:20:34,200 --> 00:20:37,536 この文字は書けない。 ミリティアだろうな。 305 00:20:37,536 --> 00:20:40,539 彼女は世界を見ている。 理滅剣も? 306 00:20:40,539 --> 00:20:43,209 そうかもしれぬ。 ただ 操ることは➡ 307 00:20:43,209 --> 00:20:45,211 不可能だと思っていたがな。 308 00:20:45,211 --> 00:20:48,214 創造神は ここにいない? あぁ。 309 00:20:48,214 --> 00:20:50,716 残念? 旧友に会えるのならば➡ 310 00:20:50,716 --> 00:20:52,718 それに越したことはなかったが➡ 311 00:20:52,718 --> 00:20:55,221 十分すぎるぐらいの 置き土産をくれた。 312 00:20:57,223 --> 00:20:59,425 少し寄りたい場所がある。 313 00:21:03,662 --> 00:21:05,831 お墓? そうだ。 314 00:21:05,831 --> 00:21:08,501 わかるか ミーシャ。 315 00:21:08,501 --> 00:21:12,505 これだけの者を 俺は守れなかったのだ。 316 00:21:12,505 --> 00:21:15,007 平和という俺の夢に魅せられて➡ 317 00:21:15,007 --> 00:21:17,510 皆滅びるまで戦ってくれた。 318 00:21:17,510 --> 00:21:21,180 忠実な配下ほど 先に逝ったものだ。 319 00:21:21,180 --> 00:21:23,182 彼らの思いに応えるため➡ 320 00:21:23,182 --> 00:21:26,018 俺は 強くならなければならなかった。 321 00:21:26,018 --> 00:21:30,523 たとえ暴虐と呼ばれようと 残虐な行為を行おうと…。 322 00:21:30,523 --> 00:21:33,692 そして俺は魔王として この地に君臨した。 323 00:21:33,692 --> 00:21:36,362 しかし どれだけの力を手にしようと➡ 324 00:21:36,362 --> 00:21:40,366 滅びた者の命は戻らぬ。 325 00:21:40,366 --> 00:21:42,535 皆に よい知らせがある。 326 00:21:42,535 --> 00:21:45,037 平和はかなった。 誇るがよい。 327 00:21:45,037 --> 00:21:47,039 俺たちは勝ったのだ。 328 00:21:50,709 --> 00:21:53,212 かなうならば ここで お前たちと➡ 329 00:21:53,212 --> 00:21:55,881 あの のどかな街並みを 眺めたかった。 330 00:21:55,881 --> 00:21:57,883 白い花。 331 00:22:09,995 --> 00:22:12,097 笑ってあげて。 332 00:22:14,166 --> 00:22:17,836 平和な時代で 我が君がどんなふうに笑うのか➡ 333 00:22:17,836 --> 00:22:21,340 彼らは知りたかった。 なぜ そう思う? 334 00:22:21,340 --> 00:22:25,844 ここに みんなの思いが 残っている気がする。 335 00:22:25,844 --> 00:22:30,015 心は 今も アノスと共に。 336 00:22:30,015 --> 00:22:32,351 お前たちの助けがあってこそ➡ 337 00:22:32,351 --> 00:22:36,188 俺は 平和な時代へ行くことができた。 338 00:22:36,188 --> 00:22:39,525 ありがとう。 339 00:22:39,525 --> 00:22:41,827 決して 無駄にはせぬ。