1 00:00:08,967 --> 00:00:13,013 (イガレス)ハァ ハァ ハァ… 2 00:00:14,389 --> 00:00:17,392 (門番)待て 小僧 どこへ行くつもりだ 3 00:00:17,475 --> 00:00:20,895 (イガレス)ぼ… 僕は 魔王様に用があるんです 4 00:00:20,979 --> 00:00:22,814 お目通しをお願いしたい 5 00:00:22,897 --> 00:00:26,568 (門番)魔王様は崩御された お会いすることはできぬ 6 00:00:27,444 --> 00:00:28,570 (イガレス)え? 7 00:00:28,653 --> 00:00:33,033 (門番)帰れ 騒ぎ立てては魔王様も眠れぬ 8 00:00:36,036 --> 00:00:41,041 ♪~ 9 00:02:00,912 --> 00:02:05,917 {\an8}~♪ 10 00:02:09,420 --> 00:02:10,463 {\an8}(レノ)こんにちは 11 00:02:10,547 --> 00:02:12,966 {\an8}アノシュも お花畑に行くの? 12 00:02:13,049 --> 00:02:14,008 (アノシュ)ああ 13 00:02:15,552 --> 00:02:17,804 (アノシュ)レノ 1つ 尋ねるが 14 00:02:17,887 --> 00:02:19,097 (レノ)何? 15 00:02:19,180 --> 00:02:22,100 (アノシュ)一度 生まれた 精霊のうわさと伝承を変え— 16 00:02:22,183 --> 00:02:24,477 名が同じ精霊にすることは できるか? 17 00:02:24,561 --> 00:02:25,395 (レノ)え? 18 00:02:25,478 --> 00:02:27,939 うーん どうかな 19 00:02:28,022 --> 00:02:29,941 精霊の根幹になるのは 20 00:02:30,024 --> 00:02:32,735 最初に生まれた時の うわさと伝承だから 21 00:02:32,819 --> 00:02:33,653 (アノシュ)ふむ 22 00:02:33,736 --> 00:02:35,363 (レノ)私の場合だと— 23 00:02:35,446 --> 00:02:38,241 “あらゆる精霊の母” っていうのが根幹 24 00:02:38,324 --> 00:02:41,703 もしも“レノは精霊の母じゃない” って広まっちゃったら— 25 00:02:41,786 --> 00:02:44,247 私が ついえるのと同じなんだよ 26 00:02:44,330 --> 00:02:46,749 (アノシュ) 根幹に矛盾するうわさと伝承は— 27 00:02:46,833 --> 00:02:49,335 ただ寿命を縮めるだけということか 28 00:02:49,419 --> 00:02:52,505 (レノ)うん 精霊は うわさや伝承が残ってれば— 29 00:02:52,589 --> 00:02:54,465 滅ぶことは そうそうないけど 30 00:02:54,549 --> 00:02:57,051 魔族や人間みたいに 転生しないから— 31 00:02:57,135 --> 00:03:00,847 全く別の精霊になるってことは ないんだよ 32 00:03:00,930 --> 00:03:02,473 (アノシュ) アヴォス・ディルへヴィアの根幹は 33 00:03:02,557 --> 00:03:03,933 “暴虐の魔王” 34 00:03:04,017 --> 00:03:07,270 それを変えることができれば どうにかできると思ったが… 35 00:03:07,353 --> 00:03:08,938 やはり難しいか 36 00:03:09,022 --> 00:03:10,064 (レノ)でも 37 00:03:10,148 --> 00:03:13,568 後からできたうわさが その精霊にふさわしいなら 38 00:03:13,651 --> 00:03:15,194 影響を受けたりするよ 39 00:03:15,278 --> 00:03:17,447 例えば涙花(るいか)がそう 40 00:03:17,530 --> 00:03:21,242 私の涙が精霊の子を生むっていう うわさができて— 41 00:03:21,326 --> 00:03:24,287 母なる大精霊の伝承に 矛盾しないから— 42 00:03:24,370 --> 00:03:27,332 そのとおりの力が私に宿った 43 00:03:28,166 --> 00:03:29,417 なるほどな 44 00:03:29,500 --> 00:03:31,669 (レノ)リィナに関係があること? 45 00:03:31,753 --> 00:03:34,172 さてな まだ調べているところだ 46 00:03:34,255 --> 00:03:37,967 そっか 何か分かったら教えてよ 47 00:03:38,051 --> 00:03:39,010 (レイ)はあ! 48 00:03:47,018 --> 00:03:48,603 (レノ)シン! 49 00:03:48,686 --> 00:03:50,813 お花にお水 あげよ 50 00:03:50,897 --> 00:03:53,650 (シン)少々 お待ちください 先に彼の相手を 51 00:03:53,733 --> 00:03:57,153 え~! いっつもレイの相手ばっかり 52 00:03:57,236 --> 00:03:59,739 水をやっても どうせ枯らすだけです 53 00:03:59,822 --> 00:04:02,659 あっ… どうして そういうことを言うの 54 00:04:02,742 --> 00:04:05,370 バカ! バカシン! もう まったく もう… 55 00:04:05,453 --> 00:04:07,205 (レイ) いいことを教えてあげようか 56 00:04:07,288 --> 00:04:08,122 (シン)ん? 57 00:04:08,831 --> 00:04:11,626 (レイ)彼女のために 僕を すぐ片づけると言えば— 58 00:04:11,709 --> 00:04:13,211 機嫌は直るよ 59 00:04:16,005 --> 00:04:19,217 レノ あなたのため 早急に片づけますので 60 00:04:19,300 --> 00:04:20,635 今しばらく お待ちを 61 00:04:20,718 --> 00:04:22,845 (レノ)分かった! 待ってるよ~ 62 00:04:22,929 --> 00:04:26,015 頑張れ シン! いけ! やっちゃえ! 63 00:04:26,683 --> 00:04:28,101 驚きましたね 64 00:04:28,184 --> 00:04:29,978 (レイ)大事なのは伝え方だよ 65 00:04:30,061 --> 00:04:33,982 いいえ あなたの成長の早さにです 66 00:04:34,065 --> 00:04:37,402 先ほどの技は 私が昨日 お見せしたものでしょう 67 00:04:37,485 --> 00:04:40,905 戦う度に私の剣技を吸収していく 68 00:04:40,989 --> 00:04:43,783 出会った頃と比べると 見違えるようです 69 00:04:43,866 --> 00:04:46,619 そろそろ この剣を 返そうと思ってね 70 00:05:04,929 --> 00:05:06,472 (レイ)はあ! 71 00:05:11,227 --> 00:05:14,355 いいでしょう お見せしましょう 72 00:05:18,818 --> 00:05:20,403 (レイ)魔力が消えた? 73 00:05:27,660 --> 00:05:28,536 ハッ! 74 00:05:40,131 --> 00:05:42,592 危ないところだったけど… 75 00:05:42,675 --> 00:05:44,010 ぐわっ… 76 00:05:44,093 --> 00:05:45,136 (リィナ)あっ… 77 00:05:45,219 --> 00:05:47,638 どうして? ちゃんと防いでたのに 78 00:05:47,722 --> 00:05:49,223 あっ… ぐっ… 79 00:05:51,267 --> 00:05:54,812 (シン)無刃剣 秘奥が一(いち) 刹那 80 00:05:54,896 --> 00:05:57,231 無刃剣 カデナレイオスのやいばは 81 00:05:57,315 --> 00:06:01,819 現在の時には存在せず 常に刹那の過去を切り裂く 82 00:06:01,903 --> 00:06:05,365 一瞬前の僕を斬ったってことか 83 00:06:05,448 --> 00:06:07,742 だから さっき 魔力を無にしたのかい? 84 00:06:08,868 --> 00:06:10,870 (シン)無の境地に至ったなら— 85 00:06:10,953 --> 00:06:15,583 その剣に秘められた真の力 秘奥に手が届きます 86 00:06:16,209 --> 00:06:19,212 (レイ)勇者カノンに その技は効いたかい? 87 00:06:19,295 --> 00:06:23,132 (シン)残念ながら 負けた後に成った技ですので 88 00:06:23,674 --> 00:06:27,220 転生前に あなたに 見せられたことを感謝します 89 00:06:27,303 --> 00:06:28,513 生まれ変われば— 90 00:06:28,596 --> 00:06:32,100 もう二度と 秘奥には 届かないかもしれませんので 91 00:06:33,518 --> 00:06:34,811 (ティティ)また枯れちゃう? 92 00:06:34,894 --> 00:06:36,521 (ティティ)お花がなくなる~ 93 00:06:36,604 --> 00:06:39,232 どうかな 分かんないよ 94 00:06:39,315 --> 00:06:42,235 ティティたちの言うとおりだと 思いますが 95 00:06:45,988 --> 00:06:49,242 (ティティたち)やっぱ 枯れた! 96 00:06:49,325 --> 00:06:50,868 (シン)どうして… (レノ)え? 97 00:06:50,952 --> 00:06:52,453 叱らないのですか? 98 00:06:52,537 --> 00:06:55,623 (レノ)え? だって 私がやろうって言ったんだよ? 99 00:06:55,706 --> 00:06:57,708 以前は怒っていたでしょう 100 00:06:57,792 --> 00:06:59,210 あれは— 101 00:06:59,293 --> 00:07:01,838 私が悪かったんだよ 102 00:07:01,921 --> 00:07:04,132 シンのことを何も知らなかったから 103 00:07:04,215 --> 00:07:05,883 でも 今は違うよ 104 00:07:05,967 --> 00:07:08,469 シンは一生懸命 お水をあげてる 105 00:07:09,887 --> 00:07:12,348 愛情をあげてるんだと思うよ 106 00:07:22,316 --> 00:07:24,735 (アノシュ)ミーシャ 何か変わったことはあったか? 107 00:07:24,819 --> 00:07:25,736 (ミーシャ)いつもどおり 108 00:07:25,820 --> 00:07:28,072 (ティティ)あのね あのね (ティティ)教えてあげる 109 00:07:28,156 --> 00:07:31,200 (ティティ)こないだ 見たよ (ティティ)首のない魔族 110 00:07:31,284 --> 00:07:32,535 (ミーシャ)首のない? 111 00:07:32,618 --> 00:07:35,413 (ティティ)森を歩いてた (ティティ)怖ーい 112 00:07:35,496 --> 00:07:38,291 シンに首を落とされた熾死王(ししおう)か 113 00:07:38,374 --> 00:07:39,876 その魔族は どこへ行った? 114 00:07:39,959 --> 00:07:42,253 アハルトヘルンから出ていったよ 115 00:07:42,336 --> 00:07:44,547 ふむ 行ってみるか 116 00:07:48,968 --> 00:07:52,305 熾死王は何をしようとしている? 117 00:07:52,388 --> 00:07:54,015 (アノシュ) さてな やついわく— 118 00:07:54,640 --> 00:07:58,352 全ては 俺が高みへ上る姿を 見るためだそうだが… 119 00:07:58,436 --> 00:08:02,315 ならば 敵など探さず 俺の下につけばよいものを 120 00:08:02,857 --> 00:08:04,400 ゆがんだ憧れ 121 00:08:04,483 --> 00:08:05,401 ほう 122 00:08:05,485 --> 00:08:08,029 熾死王が見ているのは偶像 123 00:08:08,112 --> 00:08:12,283 彼は魔王を通して 自分の頭の中の憧れを見ている 124 00:08:12,366 --> 00:08:14,202 理想を押しつけたいだけ 125 00:08:14,285 --> 00:08:15,119 ふむ 126 00:08:15,203 --> 00:08:17,455 別段 やつにとっては— 127 00:08:17,538 --> 00:08:19,832 俺でなくとも かまわないというわけか 128 00:08:19,916 --> 00:08:21,792 同じぐらい強ければ? 129 00:08:21,876 --> 00:08:23,544 そんなやつは おらぬ 130 00:08:23,628 --> 00:08:28,549 結局は 俺がやつの期待に 応えてやらねばならぬというわけか 131 00:08:28,633 --> 00:08:30,885 (アノシュ) この時代のデルゾゲードには— 132 00:08:30,968 --> 00:08:33,095 世界をよく知る者がいた 133 00:08:33,179 --> 00:08:35,723 熾死王の居場所も つかめるだろう 134 00:08:36,515 --> 00:08:37,433 (ミーシャ)誰? 135 00:08:37,517 --> 00:08:39,644 (アノシュ)創造神 ミリティア 136 00:08:39,727 --> 00:08:42,480 この世界を生み出した 創造の秩序であり— 137 00:08:42,563 --> 00:08:44,690 共に壁を創った女神だ 138 00:08:44,774 --> 00:08:48,236 この2000年前において 数少ない味方だ 139 00:08:48,319 --> 00:08:49,946 よい神族もいる? 140 00:08:50,029 --> 00:08:54,909 俺は神の秩序を乱すが ごく一部 相性のよい神もいる 141 00:08:54,992 --> 00:08:57,870 何より 彼女は この世界を愛していた 142 00:08:59,121 --> 00:09:00,790 (イガレス)やめてください! 143 00:09:01,624 --> 00:09:02,542 くっ… 144 00:09:02,625 --> 00:09:04,252 (デビドラ)やはりな 145 00:09:04,335 --> 00:09:08,214 こいつは アゼシオンの 第7王位継承者 イガレスだ 146 00:09:08,297 --> 00:09:09,799 人間の子? 147 00:09:09,882 --> 00:09:13,177 あいつは捕虜だったが 俺が解放したはずだ 148 00:09:13,261 --> 00:09:16,138 今頃は ガイラディーテに 戻ったものと思っていたが 149 00:09:16,806 --> 00:09:19,141 (門番)それは 魔王様が あえて逃がされたはず 150 00:09:19,225 --> 00:09:20,309 どうするつもりだ 151 00:09:20,393 --> 00:09:22,687 (デビドラ) 我が君は眠りに就いている 152 00:09:22,770 --> 00:09:24,105 見逃してくださるはずだ 153 00:09:24,188 --> 00:09:25,940 は… 放してください 154 00:09:26,023 --> 00:09:29,652 僕は ただ アゼシオンに帰りたいだけです! 155 00:09:33,030 --> 00:09:34,907 (デビドラ)私の名はデビドラ 156 00:09:34,991 --> 00:09:37,827 勇者ジェルガに殺された 我が子の敵(かたき)だ 157 00:09:37,910 --> 00:09:39,328 その身をもって あがなえ! 158 00:09:39,412 --> 00:09:42,123 ぐあっ… うっ… 159 00:09:42,206 --> 00:09:44,208 がっ… うっ… 160 00:09:44,292 --> 00:09:47,712 (殴る音) 161 00:09:47,795 --> 00:09:49,213 (イガレスが倒れる音) 162 00:09:49,297 --> 00:09:51,257 (イガレス)く… 163 00:09:54,468 --> 00:09:57,013 助… けて… 164 00:09:57,096 --> 00:09:58,514 (デビドラ)助けてだと? 165 00:09:59,098 --> 00:10:02,184 そう言った魔族を 人の王は どうやって葬った? 166 00:10:02,268 --> 00:10:04,270 魔族の子を火あぶりにし 167 00:10:04,353 --> 00:10:08,858 その悲鳴を餌に おびき寄せた兵を 何百と殺した! 168 00:10:08,941 --> 00:10:10,776 助… け… 169 00:10:10,860 --> 00:10:13,279 お前たち人間が殺したのだ! 170 00:10:13,362 --> 00:10:18,326 その人間が いまさら助けてなどと 恥知らずなことを のたまうか! 171 00:10:18,409 --> 00:10:22,872 (叫び声) 172 00:10:22,955 --> 00:10:24,123 アノス 173 00:10:24,206 --> 00:10:26,042 今 ここで彼を救おうと 174 00:10:26,125 --> 00:10:29,962 俺たちが2000年後に戻れば 本来の過去に戻る 175 00:10:30,046 --> 00:10:32,131 所詮は うたかたの夢だろうな 176 00:10:33,883 --> 00:10:37,094 息子と同じ苦痛を思い知れ 177 00:10:37,178 --> 00:10:38,846 助けて… 178 00:10:38,929 --> 00:10:41,891 お願い… 助けて… 179 00:10:42,558 --> 00:10:45,227 魔王様! 180 00:10:53,152 --> 00:10:56,697 (アノシュ)助けたところで どうにもならぬのだがな 181 00:10:57,615 --> 00:11:02,328 せめて この夢でぐらいは 救われねばウソだろう 182 00:11:08,376 --> 00:11:11,128 こいつ どこから現れおった? 183 00:11:11,921 --> 00:11:13,089 (指を鳴らす音) 184 00:11:13,631 --> 00:11:16,550 (アノシュ) おとなしくしていろ すぐに終わる 185 00:11:17,218 --> 00:11:18,552 (デビドラ)小僧 186 00:11:18,636 --> 00:11:21,263 お前も魔族ならば なぜ人間を助ける? 187 00:11:21,347 --> 00:11:25,976 そやつは 同胞を慈悲なく殺した 勇者ジェルガの血縁ぞ 188 00:11:26,060 --> 00:11:27,061 (アノシュ)デビドラ 189 00:11:27,144 --> 00:11:31,065 こいつが お前の子を 殺したというのなら復讐(ふくしゅう)を許す 190 00:11:31,148 --> 00:11:34,527 だが イガレスは我らが同胞を あやめるどころか— 191 00:11:34,610 --> 00:11:36,320 傷一つ つけておらぬ 192 00:11:36,404 --> 00:11:40,408 罪なき者を殺すことを 魔王アノスは許可したか? 193 00:11:42,618 --> 00:11:46,580 アゼシオン憎しと 罪なき子どもを手にかけるのならば 194 00:11:46,664 --> 00:11:51,001 お前たちは お前たちが 憎んだ人間と何も変わらぬ 195 00:11:51,085 --> 00:11:53,754 ほざけ! 196 00:11:54,839 --> 00:11:57,299 ええい! 197 00:12:11,272 --> 00:12:12,106 (兵士)なっ… 198 00:12:13,441 --> 00:12:15,401 まだ立っているだと? 199 00:12:17,653 --> 00:12:20,156 なぜ反魔法を使わなかった? 200 00:12:20,239 --> 00:12:22,992 お前たちの憎しみは よく分かる 201 00:12:23,075 --> 00:12:27,163 その憎悪の炎は 今 俺を焼いた小さな火よりも 202 00:12:27,246 --> 00:12:29,915 はるかに みずからの身を 焼いていることだろう 203 00:12:29,999 --> 00:12:31,459 (デビドラ)あっ… 204 00:12:31,542 --> 00:12:34,920 (アノシュ) 憎みたくば憎め 正しき相手をな 205 00:12:35,004 --> 00:12:37,214 だが 終わらぬぞ 206 00:12:38,132 --> 00:12:42,511 憎み 殺せば お前たちの子孫が また殺される 207 00:12:42,595 --> 00:12:47,099 憎しみは未来永ごう 子に伝わり 孫に伝わり— 208 00:12:47,183 --> 00:12:49,727 このディルヘイドを 黒く焦がし続けるだろう 209 00:12:49,810 --> 00:12:52,563 (デビドラ) 魔王様のようには なれぬ 210 00:12:53,397 --> 00:12:56,025 地に落ちようとも かまいはしない 211 00:12:56,108 --> 00:12:57,568 私は 212 00:12:57,651 --> 00:13:01,614 それでも人間が憎いのだ! 213 00:13:16,378 --> 00:13:18,297 (デビドラ)その目は… 214 00:13:18,380 --> 00:13:19,965 生きておられたのですか… 215 00:13:20,049 --> 00:13:21,675 なんの話だ? 216 00:13:21,759 --> 00:13:25,387 俺はアノシュ・ポルティコーロ 通りすがりの旅芸人だ 217 00:13:25,471 --> 00:13:27,056 (デビドラ)ハハッ… 218 00:13:27,139 --> 00:13:30,392 魔王様は旅芸人が好きでいらした 219 00:13:32,353 --> 00:13:34,188 偉大なる我が君よ 220 00:13:34,271 --> 00:13:38,234 あなたの命を 我々は どうしても 221 00:13:38,317 --> 00:13:41,904 どうしても 守ることができませんでした 222 00:13:41,987 --> 00:13:45,825 (兵士)できませぬ この憎しみを忘れるなど! 223 00:13:45,908 --> 00:13:47,952 (兵士) 我らの同胞をあやめた人間が— 224 00:13:48,035 --> 00:13:51,622 壁の向こうで のうのうと笑い 暮らし 生きているのです! 225 00:13:51,705 --> 00:13:55,376 (兵士)それを どうして 見過ごすことができましょうか 226 00:13:55,459 --> 00:13:58,754 (デビドラたちのすすり泣き) 227 00:13:58,837 --> 00:14:01,465 (アノシュ)取るに足らぬほどの 小さな矛盾であればいい 228 00:14:02,550 --> 00:14:03,842 面を上げよ 229 00:14:03,926 --> 00:14:04,760 (デビドラたち)あっ… 230 00:14:04,844 --> 00:14:07,555 暴虐の魔王からの伝言だ 231 00:14:08,180 --> 00:14:10,182 “2000年後に会おう” 232 00:14:10,266 --> 00:14:14,270 “すばらしい世界が お前たちを待っている” 233 00:14:15,646 --> 00:14:20,651 (デビドラたちのすすり泣き) 234 00:14:29,785 --> 00:14:33,247 助けると思った きっとムダじゃない 235 00:14:33,330 --> 00:14:34,248 そうだな 236 00:14:35,291 --> 00:14:38,502 (アノシュ)本当に ムダではなかったのかもしれぬ 237 00:14:48,470 --> 00:14:51,599 (ミーシャ) ヴェヌズドノア 発動してる? 238 00:14:51,682 --> 00:14:54,977 (アノシュ)理滅剣を使える者は この時代には存在しない 239 00:14:55,561 --> 00:14:57,271 俺は すでに転生し 240 00:14:57,354 --> 00:15:00,649 アヴォス・ディルへヴィアは まだ生まれていないからな 241 00:15:00,733 --> 00:15:04,069 どうやったか分からぬが この時代の誰かが 242 00:15:04,153 --> 00:15:07,281 俺が2000年後から来ることを 予測していたのだ 243 00:15:07,364 --> 00:15:11,535 だが これで助けられるかもしれぬ 244 00:15:15,372 --> 00:15:16,832 あっ… 245 00:15:17,458 --> 00:15:20,669 (アノシュ)本来ならば 俺が抜こうとした時点で 246 00:15:20,753 --> 00:15:24,089 時の秩序が働き レヴァロンが終わるだろう 247 00:15:24,173 --> 00:15:25,007 しかし… 248 00:15:25,090 --> 00:15:28,260 (アノス)この過去で すでに 理滅剣が現れていたのなら別だ 249 00:15:29,011 --> 00:15:31,722 この手に ヴェヌズドノアがあるのならば 250 00:15:32,389 --> 00:15:34,391 過去を変えられる 251 00:15:36,477 --> 00:15:38,103 魔王様… 252 00:15:38,187 --> 00:15:39,688 魔王様! 253 00:15:40,272 --> 00:15:41,774 魔王様… 254 00:15:41,857 --> 00:15:45,861 討伐軍第3部隊は アゼシオンへ撤退中 255 00:15:45,945 --> 00:15:50,074 化け物の襲撃に遭い 僕を逃がすために全滅しました 256 00:15:50,157 --> 00:15:52,993 僕は1人で ここまで… 257 00:15:54,370 --> 00:15:56,246 (アノス)よくぞ たどり着いた 258 00:15:58,248 --> 00:16:00,125 (アノス) 化け物というのは魔族か? 259 00:16:00,209 --> 00:16:03,962 いえ 初めて見る種族で このような… 260 00:16:04,046 --> 00:16:04,880 竜か 261 00:16:04,964 --> 00:16:06,090 (イガレス)竜? 262 00:16:06,173 --> 00:16:08,842 (アノス) めったに現れぬ希少な種族だ 263 00:16:08,926 --> 00:16:11,720 とっくに滅んだと 思っていたのだがな 264 00:16:12,930 --> 00:16:14,098 イガレス 265 00:16:14,682 --> 00:16:18,519 俺は2000年後から 時を超えて戻ってきたのだ 266 00:16:19,937 --> 00:16:21,772 信じられぬか? 267 00:16:21,855 --> 00:16:24,233 いいえ 信じます 268 00:16:24,316 --> 00:16:28,195 だが お前は まだ完全に 助かったわけではない 269 00:16:28,821 --> 00:16:31,323 お前を助けるには一度 殺し— 270 00:16:31,407 --> 00:16:34,618 再び この時間に 転生させる必要がある 271 00:16:36,370 --> 00:16:38,747 理滅剣で新たに生まれたお前は— 272 00:16:38,831 --> 00:16:42,292 時をつかさどる神も 認識できない存在となるだろう 273 00:16:42,960 --> 00:16:44,378 恐れはないか? 274 00:16:44,461 --> 00:16:46,797 何か僕にできることはありますか? 275 00:16:47,464 --> 00:16:48,924 恩人に報いるのが 276 00:16:49,008 --> 00:16:52,010 勇者として ふさわしい行動と 教えられましたから 277 00:16:52,094 --> 00:16:56,890 では 生まれ変わったら とあるうわさを広めてほしい 278 00:16:56,974 --> 00:16:58,642 2000年後まで続く— 279 00:16:58,726 --> 00:17:02,020 暴虐の魔王 アヴォス・ ディルへヴィアのうわさだ 280 00:17:02,104 --> 00:17:04,732 忘れぬよう記憶に刻みつける 281 00:17:05,774 --> 00:17:09,278 特異な存在と化したお前が 広めた うわさならば— 282 00:17:09,361 --> 00:17:12,573 消えることなく 現在まで伝わるだろう 283 00:17:18,454 --> 00:17:21,665 イガレス 誇り高き小さな勇者よ 284 00:17:22,666 --> 00:17:26,628 悲しい宿命を背負った もう一人の魔王を救ってくれ 285 00:17:26,712 --> 00:17:28,047 このイガレス 286 00:17:28,130 --> 00:17:31,633 必ずや 魔王様の期待に お応えしてみせます 287 00:17:33,135 --> 00:17:34,303 (アノス)また会おう 288 00:17:40,851 --> 00:17:42,186 理滅剣が… 289 00:17:42,269 --> 00:17:45,481 もう デルゾゲードの魔力が 残っていないようだな 290 00:17:45,981 --> 00:17:47,483 (ミーシャ)アノス (アノス)ん? 291 00:17:51,403 --> 00:17:52,905 (ミーシャ)“私の魔王様へ” 292 00:17:52,988 --> 00:17:54,865 “2000年後に会いましょう” 293 00:17:54,948 --> 00:17:58,827 “今度は3人で たぶん きっと 必ず” 294 00:17:58,911 --> 00:18:01,288 “私は また恋に落ちる” 295 00:18:02,539 --> 00:18:03,999 (ミーシャ)恋? (アノス)ふむ 296 00:18:04,083 --> 00:18:06,960 神話の時代に 珍しいこともあるものだ 297 00:18:07,044 --> 00:18:09,087 みんな 恋はしてなかった? 298 00:18:09,171 --> 00:18:13,300 思いがあったとしても 口にできるほど平和ではなかった 299 00:18:14,468 --> 00:18:17,638 これを記した者も そうだったのだろうな 300 00:18:18,096 --> 00:18:19,348 どうかした? 301 00:18:19,431 --> 00:18:21,600 魔法が かけられている 302 00:18:22,559 --> 00:18:27,105 なるほど 夜まで待つ必要がありそうだな 303 00:18:29,942 --> 00:18:32,986 またレイとばっかり もう! 304 00:18:33,070 --> 00:18:35,572 相変わらず シンは 振り回されているようだな 305 00:18:35,656 --> 00:18:38,033 シンは愛を手に入れられる? 306 00:18:38,116 --> 00:18:41,203 あの男が心から望むのならば 可能だろう 307 00:18:41,286 --> 00:18:44,456 彼の根源は魔剣 それでも平気? 308 00:18:44,540 --> 00:18:48,168 魔剣だからといって 人を愛せぬと思ったか? 309 00:18:48,252 --> 00:18:49,378 あ… 310 00:18:49,461 --> 00:18:52,631 心から願ったものが 手に入らぬ世界ならば 311 00:18:52,714 --> 00:18:54,925 そんなものは滅びてしまえばいい 312 00:18:55,008 --> 00:18:57,511 創造神ミリティアは そう口にした 313 00:18:57,594 --> 00:18:59,263 どんな神様だった? 314 00:18:59,346 --> 00:19:01,640 優しく けなげな神だった 315 00:19:01,723 --> 00:19:03,475 神々の多くは— 316 00:19:03,559 --> 00:19:07,187 この世界に生きる 魔族や人間のことなど顧みぬ 317 00:19:07,271 --> 00:19:11,358 ゆえに さまざまな理不尽が もたらされ 悲劇がまん延している 318 00:19:13,986 --> 00:19:18,365 しかし 世界の根幹は 彼女の慈愛に満ちた秩序だ 319 00:19:18,448 --> 00:19:21,910 心の底から願えば 必ず応えてくれるだろう 320 00:19:21,994 --> 00:19:23,287 (ミーシャ)信じてる? 321 00:19:23,370 --> 00:19:25,122 (アノス) ミリティアは嘆いていてな 322 00:19:25,205 --> 00:19:27,749 悲しい世界を創ってしまったと 323 00:19:27,833 --> 00:19:30,252 だから 1つ 約束を交わした 324 00:19:30,335 --> 00:19:32,004 (ミーシャ)どんな約束? 325 00:19:32,087 --> 00:19:36,508 “どうにもならぬ悲劇と理不尽を 神々が もたらすならば—” 326 00:19:36,592 --> 00:19:39,052 “俺が それを滅ぼしてやる”と 327 00:19:39,136 --> 00:19:41,972 俺はミリティアに 教えてやりたかったのだ 328 00:19:42,055 --> 00:19:46,852 彼女の創った この世界は 決して理不尽などに負けはしないと 329 00:19:49,188 --> 00:19:50,480 (ミーシャ)アノス 330 00:19:50,564 --> 00:19:51,773 (アノス)なんだ? 331 00:19:51,857 --> 00:19:53,984 (ミーシャ)世界は平和になった? 332 00:19:54,067 --> 00:19:55,652 (アノス)昔よりはな 333 00:19:55,736 --> 00:19:58,196 だが どうやら まだ足りぬようだ 334 00:20:00,741 --> 00:20:02,242 (ミーシャ)“魔王アノスへ” 335 00:20:02,326 --> 00:20:06,914 “熾死王は 戦死者を祭る墓地の館にいる” 336 00:20:06,997 --> 00:20:10,417 “それから 暴虐と呼ばれるまで 戦い続けた—” 337 00:20:10,500 --> 00:20:15,547 “優しい魔王の未来に どうか平穏が訪れるように” 338 00:20:15,631 --> 00:20:18,884 “私は いつも そばで見守っている” 339 00:20:18,967 --> 00:20:21,511 “最後の時まで ずっと” 340 00:20:22,137 --> 00:20:23,138 不思議 341 00:20:23,221 --> 00:20:26,975 ここに来ることを知っていないと この文字は書けない 342 00:20:27,059 --> 00:20:30,395 ミリティアだろうな 彼女は世界を見ている 343 00:20:30,479 --> 00:20:31,647 理滅剣も? 344 00:20:31,730 --> 00:20:33,440 そうかもしれぬ 345 00:20:33,523 --> 00:20:36,068 ただ 操ることは不可能だと 思っていたがな 346 00:20:36,151 --> 00:20:38,612 創造神は ここにいない? 347 00:20:38,695 --> 00:20:40,489 (アノス)ああ (ミーシャ)残念? 348 00:20:40,572 --> 00:20:43,825 旧友に会えるのならば それに越したことはなかったが 349 00:20:43,909 --> 00:20:46,954 十分すぎるぐらいの 置き土産をくれた 350 00:20:48,288 --> 00:20:50,332 少し寄りたい場所がある 351 00:20:54,795 --> 00:20:56,755 (ミーシャ)お墓? (アノス)そうだ 352 00:20:56,838 --> 00:20:58,423 分かるか ミーシャ 353 00:20:58,507 --> 00:20:59,341 (ミーシャ)え… 354 00:20:59,424 --> 00:21:02,886 (アノス)これだけの者を 俺は守れなかったのだ 355 00:21:03,679 --> 00:21:08,558 平和という俺の夢に魅せられて 皆 滅びるまで戦ってくれた 356 00:21:08,642 --> 00:21:12,062 忠実な配下ほど 先に逝ったものだ 357 00:21:12,145 --> 00:21:14,356 彼らの思いに応えるため— 358 00:21:14,439 --> 00:21:17,192 俺は強くならなければならなかった 359 00:21:17,276 --> 00:21:21,655 たとえ暴虐と呼ばれようと 残虐な行為を行おうと 360 00:21:21,738 --> 00:21:24,783 そして 俺は魔王として この地に君臨した 361 00:21:24,866 --> 00:21:29,913 しかし どれだけの力を 手にしようと滅びた者の命は戻らぬ 362 00:21:31,206 --> 00:21:33,250 皆に よい知らせがある 363 00:21:33,333 --> 00:21:34,918 平和は かなった 364 00:21:35,002 --> 00:21:37,796 誇るがよい 俺たちは勝ったのだ 365 00:21:41,842 --> 00:21:44,219 かなうならば ここで お前たちと— 366 00:21:44,303 --> 00:21:46,847 あの のどかな町並みを 眺めたかった 367 00:21:46,930 --> 00:21:48,473 (ミーシャ)白い花 368 00:22:01,111 --> 00:22:02,571 笑ってあげて 369 00:22:05,198 --> 00:22:06,408 平和な時代で 我が君が どんなふうに笑うのか 370 00:22:06,408 --> 00:22:08,910 {\an8}♪~ 371 00:22:06,408 --> 00:22:08,910 平和な時代で 我が君が どんなふうに笑うのか 372 00:22:08,910 --> 00:22:08,994 {\an8}♪~ 373 00:22:08,994 --> 00:22:10,912 {\an8}♪~ 374 00:22:08,994 --> 00:22:10,912 彼らは知りたかった 375 00:22:10,996 --> 00:22:12,247 (アノス)なぜ そう思う? 376 00:22:12,330 --> 00:22:15,709 (ミーシャ)ここに みんなの思いが残っている気がする 377 00:22:17,002 --> 00:22:20,213 心は今も アノスと共に 378 00:22:21,089 --> 00:22:26,219 お前たちの助けがあってこそ 俺は平和な時代へ行くことができた 379 00:22:27,429 --> 00:22:28,597 ありがとう 380 00:22:30,515 --> 00:22:33,268 決して ムダにはせぬ 381 00:23:30,909 --> 00:23:35,914 ~♪