1 00:00:02,002 --> 00:00:04,004 (エールドメード)カハハハハ…。 2 00:00:04,004 --> 00:00:06,506 あれには恐れ入った。 なぁ参謀。 3 00:00:06,506 --> 00:00:08,675 (エールドメード)手負いとはいえ ああもたやすく➡ 4 00:00:08,675 --> 00:00:11,511 天父神ノウスガリアを切り捨てるとは➡ 5 00:00:11,511 --> 00:00:14,848 さすがは 魔王の右腕だ。 6 00:00:14,848 --> 00:00:17,684 (ジーク)ノウスガリアは まだ アハルトヘルンに? 7 00:00:17,684 --> 00:00:20,354 あぁ。 だが死にかけている。 8 00:00:20,354 --> 00:00:23,357 それも計画のうちとのことだ。 9 00:00:23,357 --> 00:00:26,193 神族というのは えたいが知れない。 10 00:00:26,193 --> 00:00:29,196 しかし 神の力は絶大なもの。 11 00:00:29,196 --> 00:00:33,533 ならば この熾死王が 天父神に成り代わればいい。 12 00:00:33,533 --> 00:00:37,704 神の力を さん奪する魔法は 未完成のはずでは? 13 00:00:37,704 --> 00:00:41,375 それで十分だ。 アヴォス・ディルヘヴィアならば➡ 14 00:00:41,375 --> 00:00:43,710 完成させられる。 15 00:00:43,710 --> 00:00:46,547 勇者カノンの計画を利用して? 16 00:00:46,547 --> 00:00:49,716 ノウスガリアは 生み出そうとしているのだ。 17 00:00:49,716 --> 00:00:51,718 神の子にして 大精霊。 18 00:00:51,718 --> 00:00:55,556 暴虐の魔王 アヴォス・ディルヘヴィアを。 19 00:00:55,556 --> 00:00:58,892 つまり 偽の魔王の力を借り➡ 20 00:00:58,892 --> 00:01:01,161 逆に ノウスガリアを乗っ取ると? 21 00:01:01,161 --> 00:01:06,833 場合によってはだ。 カハハハハハ…。 22 00:01:06,833 --> 00:01:09,169 まもなく 勇者が 母なる大精霊と➡ 23 00:01:09,169 --> 00:01:12,005 魔王の右腕に接触するはずだ。 24 00:01:12,005 --> 00:01:16,009 さてさて いったい何が起きるのか? 25 00:01:16,009 --> 00:01:20,681 カハハハハハ…。 26 00:01:20,681 --> 00:01:23,183 (アノシュ)あの口ぶりから言って カノンは➡ 27 00:01:23,183 --> 00:01:26,520 アヴォス・ディルヘヴィアのうわさを 広め始めたようだ。 28 00:01:26,520 --> 00:01:30,023 (ミーシャ)もうすぐ…。 半霊半魔の生態から考えれば➡ 29 00:01:30,023 --> 00:01:33,026 おそらくな。 (ミーシャ)じゃあ レノは…。 30 00:01:33,026 --> 00:01:35,028 目をそらすなよ ミーシャ。 31 00:01:35,028 --> 00:01:37,531 俺たちは それを見届けるために➡ 32 00:01:37,531 --> 00:01:39,533 ここまで来たのだ。 33 00:01:52,045 --> 00:01:56,216 (シン)お断りします。 (カノン)シン・レグリア。 これは魔王を…。 34 00:01:56,216 --> 00:01:58,218 アノスを救うための手段だ。 35 00:01:58,218 --> 00:02:00,988 (カノン)人間は 二千年後に 転生するアノスを滅ぼす準備を➡ 36 00:02:00,988 --> 00:02:06,159 始めている。 確かに彼は 歯牙にもかけないだろう。 37 00:02:06,159 --> 00:02:11,164 だが 争いを望まぬ魔王に 再び人間を討たせるのか? 38 00:02:11,164 --> 00:02:15,669 転生した彼が目にするのは 平和な世界であってほしい。 39 00:02:15,669 --> 00:02:18,171 そのために俺は魔王を演じる。 40 00:02:18,171 --> 00:02:21,341 君には右腕として…。 (シン)どんな事情であれ➡ 41 00:02:21,341 --> 00:02:25,012 偽者の魔王に 私がひざまずくとお思いですか? 42 00:02:25,012 --> 00:02:28,682 君がそばにいれば 誰もが アヴォス・ディルヘヴィアを➡ 43 00:02:28,682 --> 00:02:31,018 本物の魔王だと信じるはずだ。 44 00:02:31,018 --> 00:02:33,186 アノスのことを思うのなら…。 45 00:02:33,186 --> 00:02:36,857 うっ! どの者が 何をたくらもうとも➡ 46 00:02:36,857 --> 00:02:39,693 我が君は すべてを上回るでしょう。 47 00:02:39,693 --> 00:02:44,031 何を失うことなく。 超越してるから➡ 48 00:02:44,031 --> 00:02:46,533 彼にすべてを任せていいのか!? 49 00:02:46,533 --> 00:02:50,871 俺たちが弱いから…。 憎しみを止める強さもないから➡ 50 00:02:50,871 --> 00:02:54,541 彼は 孤独な眠りにつくしかなかった! 51 00:02:54,541 --> 00:02:57,377 俺は すべてのことを二千年後➡ 52 00:02:57,377 --> 00:02:59,546 人間に討たれることで償う。 53 00:02:59,546 --> 00:03:04,151 それで 憎悪の連鎖も止まるだろう。 54 00:03:04,151 --> 00:03:07,654 約束した。 今度生まれ変わるときは➡ 55 00:03:07,654 --> 00:03:12,159 友人としてと。 俺は…。 56 00:03:12,159 --> 00:03:14,661 僕は 次に彼の前に立つときは➡ 57 00:03:14,661 --> 00:03:17,164 友として ふさわしい自分でいたい。 58 00:03:19,166 --> 00:03:23,670 何があろうと 偽の魔王を 見過ごすことなどありえません。 59 00:03:25,839 --> 00:03:31,011 しかし あなたの無謀な計画が 成功することはないでしょう。 60 00:03:31,011 --> 00:03:36,183 私は転生します。 我が君を追い 二千年後に。 61 00:03:36,183 --> 00:03:38,351 (レノ)それって 協力はできないけど➡ 62 00:03:38,351 --> 00:03:40,353 邪魔もしないってことかな? 63 00:03:45,692 --> 00:03:49,196 ありがとう。 (レノ)ちょっと変わったね カノン。 64 00:03:49,196 --> 00:03:52,532 ん? いつも苦しそうな顔してたけど➡ 65 00:03:52,532 --> 00:03:55,202 今は 吹っ切れたみたいに見えるよ。 66 00:03:55,202 --> 00:03:58,205 だとしたら アノスのおかげだろうね。 67 00:03:58,205 --> 00:04:01,308 彼が変わったのは 君のおかげかい? 68 00:04:01,308 --> 00:04:05,312 ん… えっ? 斬られる覚悟で来たけど➡ 69 00:04:05,312 --> 00:04:07,981 あんなに殺気のない彼は 初めて見たよ。 70 00:04:07,981 --> 00:04:10,817 そうなんだ。 愛を教えている甲斐が➡ 71 00:04:10,817 --> 00:04:13,520 あったかな? 教えている? 72 00:04:15,989 --> 00:04:18,325 あぁ そうか。 73 00:04:18,325 --> 00:04:21,661 母なる大精霊は 恋なんてしないと思ってた。 74 00:04:21,661 --> 00:04:23,864 あ… あ…。 75 00:04:25,999 --> 00:04:30,504 恋… そっか 恋だ! 76 00:04:30,504 --> 00:04:34,174 ハァ ハァ ハァ…。 77 00:04:34,174 --> 00:04:37,511 シン! どうしました? 78 00:04:37,511 --> 00:04:40,180 わかった わかったよ シン! 79 00:04:40,180 --> 00:04:42,849 私… シンのことが好き! 80 00:04:42,849 --> 00:04:46,520 恋だったんだよ。 シンのことが好きなんだよ。 81 00:04:46,520 --> 00:04:51,024 シンといると いつも違う気持ちになる。 82 00:04:51,024 --> 00:04:53,527 シンが愛を知らないって聞いたら➡ 83 00:04:53,527 --> 00:04:55,695 胸が苦しくて➡ 84 00:04:55,695 --> 00:05:00,133 シンが お花に水をあげてくれたら 笑顔があふれて…。 85 00:05:00,133 --> 00:05:04,304 シンは 私を いつもと違う私にしてくれる。 86 00:05:04,304 --> 00:05:08,642 母なる大精霊じゃない私に してくれるの。 87 00:05:08,642 --> 00:05:11,812 迷惑 かな…。 88 00:05:11,812 --> 00:05:15,982 私に愛などありません。 あ…。 89 00:05:15,982 --> 00:05:20,987 しかし あなたは私の空虚を ほんの少し埋めてくれました。 90 00:05:20,987 --> 00:05:23,657 ここで過ごす日々は まるで この身に➡ 91 00:05:23,657 --> 00:05:25,992 さやが与えられたかのよう。 92 00:05:25,992 --> 00:05:29,663 感謝します。 ううん いいんだよ。 93 00:05:29,663 --> 00:05:31,998 その日々も今日で終わりです。 94 00:05:31,998 --> 00:05:36,002 えっ? 最後の神獣グエンを片づけました。 95 00:05:36,002 --> 00:05:38,505 ノウスガリアも半死半生の身。 96 00:05:38,505 --> 00:05:41,508 あなたに手出しするほどの力は 残っていません。 97 00:05:41,508 --> 00:05:46,012 じゃあ 転生するの? いつ? 98 00:05:46,012 --> 00:05:48,849 (シン)まもなく 勇者カノンは 偽の魔王のうわさを➡ 99 00:05:48,849 --> 00:05:51,685 広めるでしょう。 その前に➡ 100 00:05:51,685 --> 00:05:54,187 ディルヘイドへ向かいます。 101 00:05:54,187 --> 00:05:58,358 だって私 やっと気がついたのに…。 102 00:05:58,358 --> 00:06:00,460 申し訳ございません。 103 00:06:00,460 --> 00:06:02,963 二千年後に 我が君が待っておられます。 104 00:06:05,298 --> 00:06:07,801 ずるいよ。 105 00:06:07,801 --> 00:06:10,136 ずるい とは…。 だって 魔王は➡ 106 00:06:10,136 --> 00:06:12,973 シンとずっと一緒にいたんでしょ。 107 00:06:12,973 --> 00:06:14,975 私は この間会ったばかり。 108 00:06:14,975 --> 00:06:18,478 それじゃ絶対勝てないよ。 109 00:06:18,478 --> 00:06:21,815 では あなたへの礼に 不公平のないよう➡ 110 00:06:21,815 --> 00:06:24,651 月日の代わりになるものを 差し上げましょう。 111 00:06:24,651 --> 00:06:27,854 何をくれるの? あなたが望むものを。 112 00:06:29,990 --> 00:06:31,992 じゃあ シン➡ 113 00:06:31,992 --> 00:06:35,495 その あの…。 114 00:06:35,495 --> 00:06:37,497 私と➡ 115 00:06:37,497 --> 00:06:39,599 結婚して。 116 00:06:41,668 --> 00:06:44,504 かしこまりました。 あっ…。 117 00:06:44,504 --> 00:06:48,008 フフッ… じゃ いってらっしゃい。 118 00:06:48,008 --> 00:06:50,677 二千年 ずっと ここで待ってるから。 119 00:06:50,677 --> 00:06:53,680 シンが帰ってくるまで。 120 00:06:53,680 --> 00:06:55,682 ん? レノ➡ 121 00:06:55,682 --> 00:06:58,351 婚姻の儀は どちらの流儀に? 122 00:06:58,351 --> 00:07:01,621 すぐに行かなくていいの? 我が君は➡ 123 00:07:01,621 --> 00:07:05,458 結婚した者は 必ず 婚姻の儀を執り行うようにと。 124 00:07:05,458 --> 00:07:10,130 じゃ じゃあ アハルトヘルンのがいいかも。 125 00:07:10,130 --> 00:07:12,799 承知しました。 126 00:07:12,799 --> 00:07:14,801 うん! 127 00:07:22,309 --> 00:07:24,811 婚儀! 婚儀! 128 00:07:24,811 --> 00:07:28,648 おめでた~い! (エレオノール)おめでとう! 129 00:07:28,648 --> 00:07:30,817 (リィナ)きれい…。 (サーシャ)でも➡ 130 00:07:30,817 --> 00:07:33,019 なんか急に結婚したわね。 131 00:07:35,655 --> 00:07:38,658 アノスにも 来てもらえたらよかったのにね。 132 00:07:38,658 --> 00:07:41,328 そうですね。 しかし➡ 133 00:07:41,328 --> 00:07:44,164 二千年後から 見ているかもしれません。 134 00:07:44,164 --> 00:07:47,334 我が君は暴虐の魔王ですから。 135 00:07:47,334 --> 00:07:50,003 (エニユニエン)精霊と 魔族が結ばれる➡ 136 00:07:50,003 --> 00:07:54,174 すばらしき時に立ち会えたことに 感謝しよう。 137 00:07:54,174 --> 00:07:56,676 母なる大精霊レノ。 138 00:07:56,676 --> 00:08:01,614 なんじ シン・レグリアを夫とし 精霊の名と 心において➡ 139 00:08:01,614 --> 00:08:05,785 その伝承がついえるときまで 変わらぬ力を尽くすことを➡ 140 00:08:05,785 --> 00:08:09,122 誓うかの? 誓います。 141 00:08:09,122 --> 00:08:12,292 (エニユニエン)魔王の右腕シン・レグリア。 142 00:08:12,292 --> 00:08:15,628 なんじ 大精霊レノを妻とし➡ 143 00:08:15,628 --> 00:08:18,465 魔族の誇りと その意志において➡ 144 00:08:18,465 --> 00:08:22,802 彼女と その国を守るため 変わらぬ力を尽くすことを➡ 145 00:08:22,802 --> 00:08:25,805 誓うかの? たとえ 滅びが➡ 146 00:08:25,805 --> 00:08:27,974 2人を分かとうとも。 147 00:08:27,974 --> 00:08:31,811 (エニユニエン)ここに 母なる大精霊レノの夫➡ 148 00:08:31,811 --> 00:08:35,482 精霊王シン・レグリアが誕生した。 149 00:08:35,482 --> 00:08:38,084 では 誓いのキスを。 150 00:08:40,820 --> 00:08:43,990 フリでいいよ。 フリがいいのですか? 151 00:08:43,990 --> 00:08:46,493 ん…。 152 00:08:46,493 --> 00:08:49,662 じゃないほうがいいけど…。 153 00:08:49,662 --> 00:08:51,865 では そのように。 154 00:08:54,501 --> 00:08:58,004 愛してるよ。 155 00:08:58,004 --> 00:09:00,440 私は…。 156 00:09:00,440 --> 00:09:05,779 大丈夫。 シンの分まで愛してるから。 157 00:09:05,779 --> 00:09:08,281 愛が何かは まだ知りませんが➡ 158 00:09:08,281 --> 00:09:12,285 私はあなたを選びました レノ。 159 00:09:12,285 --> 00:09:17,490 (拍手) 160 00:09:19,959 --> 00:09:23,296 騒がしかったでしょ 精霊の婚儀は。 161 00:09:23,296 --> 00:09:26,966 魔族は厳粛にやるから ビックリしたんじゃないかな。 162 00:09:26,966 --> 00:09:29,135 悪くはないものです。 163 00:09:29,135 --> 00:09:32,972 愛を知らぬこの身に 夢を見させていただいたことを➡ 164 00:09:32,972 --> 00:09:36,309 感謝します。 えっと… きっとね➡ 165 00:09:36,309 --> 00:09:39,479 知らないんじゃないよ。 166 00:09:39,479 --> 00:09:43,817 シンの心には 小さな小さなつぼみがあって➡ 167 00:09:43,817 --> 00:09:46,119 それが いつか花を咲かせるから。 168 00:09:48,321 --> 00:09:51,658 いつまでも見続けていられれば よかったのですが。 169 00:09:51,658 --> 00:09:53,993 えっ? 婚姻の儀は➡ 170 00:09:53,993 --> 00:09:56,162 これで つつがなく終わりましたか? 171 00:09:56,162 --> 00:09:58,665 あっ あぁ えっと…。 172 00:09:58,665 --> 00:10:01,000 まだ~! あっ。 173 00:10:01,000 --> 00:10:04,170 まだだよ~! 初夜 初夜! 174 00:10:04,170 --> 00:10:07,340 こら~! ティティ! もう! 175 00:10:07,340 --> 00:10:11,177 退散 退散! ごゆっくり~。 176 00:10:11,177 --> 00:10:13,513 フゥ…。 177 00:10:13,513 --> 00:10:16,015 あ… えと あのね…。 178 00:10:16,015 --> 00:10:20,186 はい。 一応 それは そうなんだけど…。 179 00:10:20,186 --> 00:10:23,356 だけど 寝るだけでも大丈夫だから。 180 00:10:23,356 --> 00:10:25,525 では お休みになりますか? 181 00:10:25,525 --> 00:10:28,695 あ… 少し お話ししようよ。 182 00:10:28,695 --> 00:10:32,532 シンと アノスが 出会ったときのこと 聞きたいな。 183 00:10:32,532 --> 00:10:35,535 あまり おもしろい話では ありませんが…。 184 00:10:39,038 --> 00:10:41,040 ⦅ぐあっ!⦆ 185 00:10:41,040 --> 00:10:45,211 (シン)大戦中期ごろ すでに体を得ていた私は➡ 186 00:10:45,211 --> 00:10:49,048 名だたる魔族に 力比べを挑んでおりました。 187 00:10:49,048 --> 00:10:52,886 あらゆる敵が 弱者に感じられました。 188 00:10:52,886 --> 00:10:57,223 彼らには愛があり それは戦いには不向きなもの。 189 00:10:57,223 --> 00:10:59,559 愛を持たないからこそ 私には➡ 190 00:10:59,559 --> 00:11:02,162 力があったのかもしれません。 191 00:11:02,162 --> 00:11:04,497 どんな勝利も空虚に彩られ➡ 192 00:11:04,497 --> 00:11:07,333 この身は常に渇望していました。 193 00:11:07,333 --> 00:11:12,005 何をと そのころの私には 知る由もなかったのです。 194 00:11:12,005 --> 00:11:14,007 そして あるとき 私は➡ 195 00:11:14,007 --> 00:11:16,809 魔王と呼ばれる魔族と 対峙しました。 196 00:11:22,348 --> 00:11:24,517 (シン)100の剣を繰り出しましたが➡ 197 00:11:24,517 --> 00:11:27,854 魔王を斬ることは 決して かないませんでした。 198 00:11:27,854 --> 00:11:31,157 私は 初めて 敵に興味を覚えました。 199 00:11:33,526 --> 00:11:35,695 ⦅なぜ あなたは強いのですか? 200 00:11:35,695 --> 00:11:38,197 (アノス)強くなければ救えぬ。 201 00:11:38,197 --> 00:11:40,867 お前は なぜ それほど強いのか。 202 00:11:40,867 --> 00:11:43,870 理由などない。 203 00:11:43,870 --> 00:11:46,039 (アノス)俺の配下になれ。 204 00:11:46,039 --> 00:11:48,875 お前の剣が斬るに ふさわしい敵を➡ 205 00:11:48,875 --> 00:11:50,877 俺が与えてやる⦆ 206 00:11:53,379 --> 00:11:56,049 私は 初めて気付きました。 207 00:11:56,049 --> 00:11:59,719 ずっと この身を…。 神殺しの凶剣を所有するに➡ 208 00:11:59,719 --> 00:12:02,622 ふさわしいあるじを 求めていたことを。 209 00:12:05,325 --> 00:12:07,660 すごいな アノスは…。 210 00:12:07,660 --> 00:12:11,164 我が君は 私に戦う理由を与え➡ 211 00:12:11,164 --> 00:12:14,500 一人の魔族として 迎え入れてくださいました。 212 00:12:14,500 --> 00:12:20,006 その恩義に報いるため 私は魔王の右腕となったのです。 213 00:12:20,006 --> 00:12:22,342 そっか。 214 00:12:22,342 --> 00:12:25,511 シンが追いかけて 転生したいって思うのも➡ 215 00:12:25,511 --> 00:12:27,614 当たり前だなぁ…。 216 00:12:29,849 --> 00:12:32,518 あ… あのね シン。 217 00:12:32,518 --> 00:12:38,524 私… やっぱり 寝るだけじゃ やだよ。 218 00:12:38,524 --> 00:12:41,194 あなたを 傷つけるかもしれません。 219 00:12:41,194 --> 00:12:44,197 あなたが愛を求めるなら。 あ…。 220 00:12:44,197 --> 00:12:46,199 大丈夫だから。 221 00:13:09,489 --> 00:13:11,824 ハッ…。 222 00:13:11,824 --> 00:13:14,661 レノ。 う…。 223 00:13:14,661 --> 00:13:16,829 突然倒れたと聞きましたが…。 224 00:13:16,829 --> 00:13:20,833 うん はしゃぎすぎたのかな? 225 00:13:20,833 --> 00:13:24,671 今… エニユニエンに 診てもらってるんだけど。 226 00:13:24,671 --> 00:13:28,508 (エニユニエン)う~む どう説明すればよいかのう…。 227 00:13:28,508 --> 00:13:32,178 どうしたの? (エニユニエン)それがのう レノ様は➡ 228 00:13:32,178 --> 00:13:35,014 みごもっておられるようなのじゃ。 229 00:13:35,014 --> 00:13:37,684 えっ? (エニユニエン)レノ様から➡ 230 00:13:37,684 --> 00:13:40,520 魔族の魔力を感じるのう。 231 00:13:40,520 --> 00:13:43,856 精霊王様との子に間違いなかろう。 232 00:13:43,856 --> 00:13:48,361 精霊と 魔族の間に 子どもは生まれないはずじゃ…。 233 00:13:48,361 --> 00:13:52,365 (エニユニエン)う~む そう思い込んでおったがのう。 234 00:13:52,365 --> 00:13:56,369 事実は事実じゃ。 そっか…。 235 00:13:56,369 --> 00:13:59,372 (エニユニエン)しかし その子の根源となるうわさと➡ 236 00:13:59,372 --> 00:14:02,809 伝承は まだ小さくて弱いのう。 237 00:14:02,809 --> 00:14:06,145 きっと 生まれたての うわさなんだと思う。 238 00:14:06,145 --> 00:14:08,815 どんなうわさなのかも 感じ取れない。 239 00:14:08,815 --> 00:14:13,820 (エニユニエン)足りない力を レノ様の 根源が補っているようじゃ。 240 00:14:13,820 --> 00:14:16,489 だから お倒れになったのじゃろう。 241 00:14:16,489 --> 00:14:19,826 十月十日の間に うわさと 伝承を見つけ➡ 242 00:14:19,826 --> 00:14:23,329 広めなければ その子は生まれてすぐに➡ 243 00:14:23,329 --> 00:14:27,500 ついえてしまうかもしれぬ。 よかった…。 244 00:14:27,500 --> 00:14:31,504 何がでしょうか? だって 十月十日もあるんだよ。 245 00:14:31,504 --> 00:14:34,006 それだけあれば なんとかなるよ。 246 00:14:34,006 --> 00:14:36,609 私は 母なる大精霊なんだから。 247 00:14:38,678 --> 00:14:42,515 ありがとう シン。 なぜ? 248 00:14:42,515 --> 00:14:46,185 この子は シンがくれた愛だから…。 249 00:14:46,185 --> 00:14:49,188 シンの愛が起こした奇跡だよ。 250 00:14:49,188 --> 00:14:53,025 私が寂しくないように してくれたんだ。 251 00:14:53,025 --> 00:14:56,529 名前 付けてほしいよ。 252 00:14:56,529 --> 00:15:01,134 (シン)男の子なら ゴード。 女の子なら ミサ。 253 00:15:01,134 --> 00:15:04,470 (レノ)どっちもいい名前だね。 254 00:15:04,470 --> 00:15:07,306 レノ あなたが望むなら 私は…。 255 00:15:07,306 --> 00:15:11,644 行かないで なんて 私は絶対に言わないよ。 256 00:15:11,644 --> 00:15:14,313 私の夫は魔王の右腕。 257 00:15:14,313 --> 00:15:16,482 誰よりも忠誠を尽くす。 258 00:15:16,482 --> 00:15:19,152 架空の魔王のうわさが 広まっていくのを➡ 259 00:15:19,152 --> 00:15:21,554 黙っていられるあなたじゃないよ。 260 00:15:24,657 --> 00:15:26,659 あなたに感謝を。 261 00:15:37,170 --> 00:15:40,673 シン。 262 00:15:40,673 --> 00:15:44,010 (シン)「愛の妖精フランは 死者に体を貸す。 263 00:15:44,010 --> 00:15:46,846 よみがえった人々は 記憶を忘れているが➡ 264 00:15:46,846 --> 00:15:49,015 真実の愛を持つ者のみが➡ 265 00:15:49,015 --> 00:15:52,351 それを思い出し 伝えることができる」。 266 00:15:52,351 --> 00:15:57,023 なぜ これを私に? これはね 精霊のおまじないだよ。 267 00:15:57,023 --> 00:15:59,692 二千年後に また会えますようにって。 268 00:15:59,692 --> 00:16:01,961 絶対なくさないでね。 269 00:16:01,961 --> 00:16:04,463 約束します。 270 00:16:04,463 --> 00:16:06,799 この子と一緒に待ってるからね。 271 00:16:06,799 --> 00:16:08,801 いってらっしゃい。 272 00:16:08,801 --> 00:16:10,803 必ず戻ってまいります。 273 00:16:30,823 --> 00:16:33,659 (エニユニエン)あれでよかったのかのう。 274 00:16:33,659 --> 00:16:37,163 あれって? (エニユニエン)大精霊レノ➡ 275 00:16:37,163 --> 00:16:41,000 あなたの伝承には 「いついかなるときも➡ 276 00:16:41,000 --> 00:16:44,837 あまねく精霊だけの母」とある。 277 00:16:44,837 --> 00:16:48,674 だが その子は 半分が魔族じゃて。 278 00:16:48,674 --> 00:16:52,011 生めば あなたは うわさと 伝承に背き➡ 279 00:16:52,011 --> 00:16:55,014 ついえることになるのじゃ。 280 00:16:55,014 --> 00:16:58,017 私は生むよ。 何があっても。 281 00:16:58,017 --> 00:17:00,820 ⦅ミゲロノフ:守りたいものを 守るんだよ⦆ 282 00:17:03,289 --> 00:17:08,794 (エニユニエン)二千年後 レノ様が ついえたと知った精霊王様は➡ 283 00:17:08,794 --> 00:17:11,631 悲しむかもしれんのう。 284 00:17:11,631 --> 00:17:13,966 シンは泣けばいいんだよ。 285 00:17:13,966 --> 00:17:16,802 そうしたら きっと気付くはずだよ。 286 00:17:16,802 --> 00:17:19,639 私のこと愛してたんだって。 287 00:17:19,639 --> 00:17:22,308 意地悪な考えかもしれないけど。 288 00:17:22,308 --> 00:17:24,310 私は恋をしてるんだ。 289 00:17:24,310 --> 00:17:26,812 好きになってほしいよ。 290 00:17:26,812 --> 00:17:29,315 あの朴念仁を 振り向かせるんだから➡ 291 00:17:29,315 --> 00:17:31,484 命ぐらい懸けなきゃね。 292 00:17:31,484 --> 00:17:33,653 (エニユニエン)う… む…。 293 00:17:33,653 --> 00:17:36,822 大丈夫。 こんな奇跡が起きたんだから➡ 294 00:17:36,822 --> 00:17:39,659 それぐらいは かな…。 あっ。 295 00:17:39,659 --> 00:17:42,995 (ノウスガリア)神殺しの凶剣が 愛をくれた? 296 00:17:42,995 --> 00:17:45,998 ハハッ 滑稽極まりない。 297 00:17:48,834 --> 00:17:51,170 ダメだよ! 転生ダメ! 298 00:17:51,170 --> 00:17:54,173 どこに隠れていたのですか? ページの中! 299 00:17:54,173 --> 00:17:57,009 アハルトヘルンに戻ろ! 帰らなきゃ! 300 00:17:57,009 --> 00:17:59,512 いつものイタズラでしたら…。 ついえるよ! 301 00:17:59,512 --> 00:18:03,015 レノがいなくなっちゃう! ハッ レノが…。 302 00:18:05,785 --> 00:18:09,956 ノウスガリア…。 (ノウスガリア)母なる大精霊レノ。 303 00:18:09,956 --> 00:18:13,459 もう昧な君に知恵を授けよう。 304 00:18:13,459 --> 00:18:17,296 (ノウスガリア)私は 神殺しの凶剣に言った。 305 00:18:17,296 --> 00:18:21,133 ヤツは私の言葉を 切ったつもりだろう。 306 00:18:21,133 --> 00:18:23,803 しかし 神の言葉は絶対だ。 307 00:18:23,803 --> 00:18:26,806 何が言いたいの? 奇跡を起こすのは➡ 308 00:18:26,806 --> 00:18:28,975 愛などではない。 309 00:18:28,975 --> 00:18:32,311 神殺しの凶剣が こいねがった愛も➡ 310 00:18:32,311 --> 00:18:35,481 母なる大精霊レノが知った恋も➡ 311 00:18:35,481 --> 00:18:38,317 その身に宿った 奇跡の子種さえ➡ 312 00:18:38,317 --> 00:18:42,321 すべては 天父神の秩序に従ったもの。 313 00:18:42,321 --> 00:18:45,157 ウソ…。 その子は シン・レグリアの子ではない。 314 00:18:45,157 --> 00:18:48,661 彼の体は 媒体に使われたのだ。 315 00:18:48,661 --> 00:18:52,064 (レノ)違う! この子は 確かに 私と シンの…。 316 00:18:54,667 --> 00:18:58,337 あっ。 追加されたページだ。 317 00:18:58,337 --> 00:19:01,774 アヴォス・ディルヘヴィアが 精霊に? 318 00:19:01,774 --> 00:19:05,611 君の目には ハッキリと映るはずだ。 319 00:19:05,611 --> 00:19:08,447 この子の根源は 架空の魔王のうわさと➡ 320 00:19:08,447 --> 00:19:11,617 伝承だということが。 あ…。 321 00:19:11,617 --> 00:19:15,955 さぁ 今ここに 魔王アノスを滅ぼす神の子が➡ 322 00:19:15,955 --> 00:19:19,458 誕生する! あ… あっ! 323 00:19:19,458 --> 00:19:22,294 やめて… 今生まれたら 生きられない! 324 00:19:22,294 --> 00:19:25,297 うっ あっ あぁっ…。 325 00:19:25,297 --> 00:19:29,301 ダメ… ダメだよ まだ…。 326 00:19:29,301 --> 00:19:31,637 うぅ…。 (ノウスガリア)彼女は まだ根源も➡ 327 00:19:31,637 --> 00:19:35,975 魔力も弱い。 放っておけば滅びるが➡ 328 00:19:35,975 --> 00:19:39,145 どうする 大精霊レノ。 329 00:19:39,145 --> 00:19:41,480 あ… うっ。 330 00:19:41,480 --> 00:19:44,817 お願い 生まれて…。 331 00:19:44,817 --> 00:19:47,319 この子を助けられる精霊…。 332 00:19:50,322 --> 00:19:53,159 あ… いた。 333 00:19:53,159 --> 00:19:55,995 お願い 時空の泉エゼッセイ。 334 00:19:55,995 --> 00:19:58,330 あの子を連れていって。 335 00:19:58,330 --> 00:20:00,332 彼女が生きられる場所…。 336 00:20:00,332 --> 00:20:04,837 二千年後に きっと 魔王が救ってくれるはずだから。 337 00:20:09,508 --> 00:20:13,846 ごめんね 抱いてあげることも できなくて…。 338 00:20:13,846 --> 00:20:16,015 (ノウスガリア)その子は 君の言う愛でも➡ 339 00:20:16,015 --> 00:20:18,017 シン・レグリアの子でもない。 340 00:20:18,017 --> 00:20:21,353 なのに なぜ助けるのか。 341 00:20:21,353 --> 00:20:25,357 君は神の言葉により 神の子の母と…。 342 00:20:25,357 --> 00:20:27,526 かっ…。 343 00:20:27,526 --> 00:20:31,831 神殺しの凶剣… 今更 私を殺し…。 344 00:20:34,200 --> 00:20:36,702 レノ! シン…。 345 00:20:36,702 --> 00:20:42,208 申し訳ございません。 ありがとう 守ってくれて。 346 00:20:42,208 --> 00:20:47,046 ごめんね シン。 私… ウソをついた。 347 00:20:47,046 --> 00:20:52,051 愛じゃなかった。 奇跡なんかじゃなかったんだ…。 348 00:20:52,051 --> 00:20:55,221 あなたの子どもじゃなかった。 349 00:20:55,221 --> 00:21:00,159 愛を教えてあげられなくて ごめんね。 350 00:21:00,159 --> 00:21:03,829 あの子は 二千年後の未来に行く。 351 00:21:03,829 --> 00:21:07,666 もしも彼女が 世界の平和を脅かすなら➡ 352 00:21:07,666 --> 00:21:10,169 あなたの手で…。 353 00:21:10,169 --> 00:21:12,338 わかりました。 354 00:21:12,338 --> 00:21:14,673 必ず守ります。 あ…。 355 00:21:14,673 --> 00:21:17,676 あの子が二千年後も 生きていられる世界を➡ 356 00:21:17,676 --> 00:21:21,514 私がつくります。 だって… ダメだよ。 357 00:21:21,514 --> 00:21:25,851 あの子のうわさと 伝承は アヴォス・ディルヘヴィアだから…。 358 00:21:25,851 --> 00:21:29,522 シンは そんなこと… そんなことさせられない。 359 00:21:29,522 --> 00:21:33,692 死なせはしません。 たとえ 我が君に…。 360 00:21:33,692 --> 00:21:36,862 我が君に背こうと 私は 架空の魔王の➡ 361 00:21:36,862 --> 00:21:40,366 うわさと 伝承を広め あの子を守ります。 362 00:21:42,535 --> 00:21:45,371 (シン)ミサは私たちの子ですから。 363 00:21:45,371 --> 00:21:48,374 あなたがくれた大切な愛です。 364 00:21:48,374 --> 00:21:50,876 シ…。 365 00:21:50,876 --> 00:21:53,879 《どうして… 声が出ないよ。 366 00:21:53,879 --> 00:21:56,882 まだ伝えたいことがあるのに…。 367 00:21:56,882 --> 00:22:01,153 ごめんね シン。 私は あなたの妻なのに。 368 00:22:01,153 --> 00:22:03,489 いつも守ってもらってばかりで➡ 369 00:22:03,489 --> 00:22:06,659 あなたの誇りを守れなかった。 370 00:22:06,659 --> 00:22:10,362 シンが何よりも 大事にしていたものなのに…》 371 00:22:12,665 --> 00:22:15,167 うまくいかないものですね。 372 00:22:15,167 --> 00:22:20,005 最後に悲しませてしまい 申し訳ございません。 373 00:22:20,005 --> 00:22:22,174 《笑わなきゃ…。 374 00:22:22,174 --> 00:22:26,679 ねぇ シン きっと伝わってないと思うけど➡ 375 00:22:26,679 --> 00:22:31,350 ありがとう シン。 私に恋を教えてくれて。 376 00:22:31,350 --> 00:22:34,853 ありがとう シン。 私を守ってくれて》 377 00:22:36,855 --> 00:22:40,359 《たった 3日間の 結婚生活だったけど➡ 378 00:22:40,359 --> 00:22:43,662 私は 誰よりも幸せだったよ》 379 00:23:01,647 --> 00:23:05,351 愚か者とは 私のことを言うのでしょうね。 380 00:23:17,663 --> 00:23:20,165 あなたを幸せにしたかった。 381 00:23:36,348 --> 00:23:41,020 (アノス)二千年前の悲劇は もう幕引きだ。 382 00:23:41,020 --> 00:23:44,123 これから すべてを取り返しに行くぞ。