1 00:00:06,006 --> 00:00:08,342 (セフィーロ)前回の勝利➡ 2 00:00:08,342 --> 00:00:10,677 見事であった。 (アイク)いえ。 3 00:00:10,677 --> 00:00:13,514 第七軍団の力があっての勝利です。 4 00:00:13,514 --> 00:00:16,350 相変わらず 謙虚だな。 5 00:00:16,350 --> 00:00:18,685 それで 次の任務だが➡ 6 00:00:18,685 --> 00:00:21,188 お前には ゼノビアに向かってもらいたい。 7 00:00:21,188 --> 00:00:23,357 ゼノビアですか? 8 00:00:23,357 --> 00:00:28,362 そのうち 人間側から 魔王軍への 総攻撃があるはずじゃ。 9 00:00:28,362 --> 00:00:32,699 お前が 諸王同盟軍を 撃退したからじゃがな。 10 00:00:32,699 --> 00:00:35,702 なら 早く対策を立てないと。 11 00:00:35,702 --> 00:00:39,039 あっ… もしかして 物資の問題ですか? 12 00:00:39,039 --> 00:00:41,708 ああ よく察したのう。 13 00:00:41,708 --> 00:00:45,879 お前のおかげで イヴァリアスの農作量は 膨れ上がっているが➡ 14 00:00:45,879 --> 00:00:48,382 全軍に行き渡るほどではない。 15 00:00:48,382 --> 00:00:52,886 戦が本格化してからは 食料が不足気味じゃ。 16 00:00:52,886 --> 00:00:57,391 お前には 連合と通商条約について 相談してきてほしい。 17 00:00:57,391 --> 00:00:59,893 それは 連合の盟主である ゼノビアと➡ 18 00:00:59,893 --> 00:01:02,996 直接交渉してこいという 命令ですか? 19 00:01:02,996 --> 00:01:04,998 わらわの代わりじゃ。 20 00:01:04,998 --> 00:01:08,502 相変わらず 無理難題を おっしゃる。 21 00:01:08,502 --> 00:01:11,505 人間が 魔族と 直接交渉に応じますか? 22 00:01:11,505 --> 00:01:14,174 だから お前に 頼んでおるのじゃ。 23 00:01:14,174 --> 00:01:16,510 ですが 俺には イヴァリアスの復旧が…。 24 00:01:16,510 --> 00:01:18,512 わらわがおる。 25 00:01:18,512 --> 00:01:23,016 イヴァリアスのことは 心配せず ついでに 遠出を楽しんでこい。 26 00:01:23,016 --> 00:01:25,018 フゥ…。 27 00:03:10,991 --> 00:03:14,161 (足音) 28 00:03:14,161 --> 00:03:16,830 (ジロン)たっ… 大変です~! 29 00:03:16,830 --> 00:03:22,002 アイク様が 南方のゼノビアに向かうと 聞きましたが 本当なんですか? 30 00:03:22,002 --> 00:03:24,838 (リリス)そんな 遠くに 行ったりしないですよね? 31 00:03:24,838 --> 00:03:28,341 いや 本当だ。 しばらく 留守にする。 32 00:03:28,341 --> 00:03:33,346 ブヒッ! では このジロン 命に代えても アイク様を お守りするため➡ 33 00:03:33,346 --> 00:03:35,682 一緒に お供します! ちょっと! 34 00:03:35,682 --> 00:03:37,684 あ~? 不細工が 出しゃばらないでよ! 35 00:03:37,684 --> 00:03:39,686 また 不細工って言ってる? アイク様を お守りするのは➡ 36 00:03:39,686 --> 00:03:41,688 この私なんだから! ねえ ねえねえ。 37 00:03:41,688 --> 00:03:45,192 アイク様 早速 旅の支度をして きますね。 ねえ ねえって ねえ。 38 00:03:45,192 --> 00:03:47,527 参謀の俺が行かないで どうする! 39 00:03:47,527 --> 00:03:51,031 私の助けがないと 何もできないくせに! 40 00:03:51,031 --> 00:03:53,700 今回は 2人に 留守番を頼みたい。 41 00:03:53,700 --> 00:03:56,036 ハッ… 留守番? あっ? 留守番? 42 00:03:56,036 --> 00:03:59,206 最近 イヴァリアスのうわさが広まり➡ 43 00:03:59,206 --> 00:04:01,975 浮浪民や難民が 集まっている。 44 00:04:01,975 --> 00:04:04,644 そうなると もめ事も増える。 45 00:04:04,644 --> 00:04:07,981 留守の間 リリスには 街の治安を➡ 46 00:04:07,981 --> 00:04:10,650 ジロンには 街の統治を任せたい。 47 00:04:10,650 --> 00:04:12,986 悪さをしている人間を 見つけたら➡ 48 00:04:12,986 --> 00:04:17,824 思い切り ぶん殴って ボコボコにして 捕まえろってことですか? 49 00:04:17,824 --> 00:04:21,495 私に留守番させたら どうなっても知りませんよ。 50 00:04:21,495 --> 00:04:24,498 乱暴はするな。 え~ 無理。 51 00:04:24,498 --> 00:04:28,335 俺… アイク様がいないと やっていけるか心配で。 52 00:04:28,335 --> 00:04:31,004 街が めちゃくちゃになったら どうしよう。 53 00:04:31,004 --> 00:04:33,673 お前のために マニュアルを作っておいた。 54 00:04:33,673 --> 00:04:35,675 困ったら それを読むといい。 55 00:04:35,675 --> 00:04:38,845 う~ん… マニュアルどおりにできるか 不安だな。 56 00:04:38,845 --> 00:04:41,348 いや 少しは 自力で頑張れ。 57 00:04:41,348 --> 00:04:44,017 アイク様なしで 頑張れるかな。 58 00:04:44,017 --> 00:04:48,855 やっぱ 治安は 他のやつに任せて ついていっちゃ だめですか? 59 00:04:48,855 --> 00:04:52,359 俺も。 統治なんて 自信ないですよ~。 60 00:04:52,359 --> 00:04:56,863 最前線の この街を任せられるのは お前たちしかいない。 61 00:04:56,863 --> 00:04:59,366 頼んだぞ。 え~! 62 00:04:59,366 --> 00:05:02,803 返事は? 頑張りま~す。 63 00:05:02,803 --> 00:05:05,305 チッ…。 ハァ…。 64 00:05:05,305 --> 00:05:07,307 ったく…。 65 00:05:12,979 --> 00:05:15,649 (サティ)ご主人様と2人で 旅ができるなんて➡ 66 00:05:15,649 --> 00:05:17,984 サティは ほんとに 幸せ者です。 67 00:05:17,984 --> 00:05:21,655 あっ… ジロンさんとリリスさんには 申し訳ないですが。 68 00:05:21,655 --> 00:05:25,325 あの2人 サティが 同行していると知ったら➡ 69 00:05:25,325 --> 00:05:28,829 大変な騒ぎになるだろうな。 はい…。 70 00:05:28,829 --> 00:05:30,830 (ジロン)あっ! どこにも いないぞ! 71 00:05:30,830 --> 00:05:35,502 (リリス)あの小娘! 絶対 許さないんだから! 72 00:05:35,502 --> 00:05:39,339 (ジロン/リリス)アイク様~! 73 00:05:39,339 --> 00:05:42,008 あっ…。 んっ? どうかしました? 74 00:05:42,008 --> 00:05:44,844 いや ちょっと 悪寒が。 75 00:05:44,844 --> 00:05:50,016 ご主人様 目的地のゼノビアは どんな国なんですか? 76 00:05:50,016 --> 00:05:52,018 国ではない。 77 00:05:52,018 --> 00:05:55,689 南方にある貿易都市で 通商連合の1つだ。 78 00:05:55,689 --> 00:06:00,961 通商連合? 簡単に言うと 都市同士の連合体だな。 79 00:06:00,961 --> 00:06:03,964 ゼノビアは 商業によって栄えているが➡ 80 00:06:03,964 --> 00:06:07,968 温暖な気候を生かした 南方特有の農作物➡ 81 00:06:07,968 --> 00:06:10,637 香辛料なども 取り扱っている。 82 00:06:10,637 --> 00:06:14,474 ということは 果物と野菜も いっぱいあるんですか? 83 00:06:14,474 --> 00:06:18,311 そのとおりだが それだけじゃなく➡ 84 00:06:18,311 --> 00:06:20,814 ゼノビアには すべてがあるんだ。 85 00:06:20,814 --> 00:06:22,816 すべて? 86 00:06:22,816 --> 00:06:26,319 魔王軍の命運を左右する すべてだ。 87 00:06:26,319 --> 00:06:29,322 それが 俺の条件交渉にかかっている。 88 00:06:29,322 --> 00:06:32,325 あの… 今まで 魔王軍と人間が➡ 89 00:06:32,325 --> 00:06:34,661 条約を結んだことって あるんですか? 90 00:06:34,661 --> 00:06:36,663 恐らく ないだろう。 91 00:06:36,663 --> 00:06:39,332 では 簡単にはいかないんでしょうね。 92 00:06:39,332 --> 00:06:42,168 だから サティを連れてきたんだ。 えっ? 93 00:06:42,168 --> 00:06:44,671 人間と魔族が 仲よく過ごせることを➡ 94 00:06:44,671 --> 00:06:48,341 アピールするために。 ああ…。 95 00:06:48,341 --> 00:06:53,847 食料の補給がなければ 諸王同盟軍との戦に負ける。 96 00:06:53,847 --> 00:06:57,651 魔王軍の勝敗は 俺の交渉しだいということだ。 97 00:07:05,458 --> 00:07:09,462 うわ~! (2人)んっ? んっ…。 98 00:07:09,462 --> 00:07:11,631 ハハッ! 死ね~! うわっ! なっ…。 99 00:07:11,631 --> 00:07:13,967 男は 皆殺しだ! (盗賊たち)え~い! 100 00:07:13,967 --> 00:07:16,803 赤ヒゲだ! お嬢様を守れ! 101 00:07:16,803 --> 00:07:19,472 おら~! 死ね! ぐわっ! 102 00:07:19,472 --> 00:07:21,975 うわっ! おりゃ~ ハハハハハハ! 103 00:07:21,975 --> 00:07:25,645 んっ… フフフフフ… フフフフフフフ…。 104 00:07:25,645 --> 00:07:27,647 させるか! うわっ! 105 00:07:27,647 --> 00:07:29,983 んっ…。 うっ…。 フフフフフフフ…。 106 00:07:29,983 --> 00:07:31,985 (護衛たち)うわ~! 107 00:07:31,985 --> 00:07:34,821 ばかめ。 さて…。 108 00:07:34,821 --> 00:07:37,824 お顔を見せてみな。 109 00:07:37,824 --> 00:07:39,826 おっ…。 110 00:07:41,995 --> 00:07:46,333 フフッ… こんな かわいいお嬢さんが いるとはな。 111 00:07:46,333 --> 00:07:48,335 (ユリア)んっ…。 フフフフ… イヒヒ…。 112 00:07:48,335 --> 00:07:50,337 うわっ! あっ…。 113 00:07:50,337 --> 00:07:52,339 なんだ? どうした? 114 00:07:52,339 --> 00:07:56,843 (ざわめき) 115 00:07:56,843 --> 00:07:58,845 ハッ! 116 00:07:58,845 --> 00:08:01,614 助けに来ました。 おけがは ありませんか? 117 00:08:01,614 --> 00:08:04,117 ハッ…。 118 00:08:04,117 --> 00:08:07,787 あっ…。 《サティ…》 んっ…。 119 00:08:07,787 --> 00:08:11,791 《ではないな。 よく似ている》 120 00:08:11,791 --> 00:08:14,294 あっ…。 121 00:08:14,294 --> 00:08:18,131 おい! なんだ? このチビは。 殺せ! 122 00:08:18,131 --> 00:08:20,467 まだ いたのか。 123 00:08:20,467 --> 00:08:22,802 ファンゲン。 124 00:08:22,802 --> 00:08:25,972 うわっ! うおっ! うわっ! 125 00:08:25,972 --> 00:08:28,475 たっ… 助けて! 126 00:08:28,475 --> 00:08:30,477 あっ…。 127 00:08:32,812 --> 00:08:34,981 あっ… ありえない。 128 00:08:34,981 --> 00:08:39,986 赤ヒゲ海賊団が こんなに あっさりと…。 129 00:08:39,986 --> 00:08:41,988 (アイク)動かないでください。 130 00:08:44,824 --> 00:08:47,660 あっ…。 131 00:08:47,660 --> 00:08:50,663 ありがとうございます。 もう 痛くないです。 132 00:08:50,663 --> 00:08:53,166 完全に治ったわけではありません。 133 00:08:53,166 --> 00:08:55,168 医者にも 診せてくださいね。 134 00:08:55,168 --> 00:08:58,171 すごい人なんだ。 135 00:08:58,171 --> 00:09:00,607 あっ…。 136 00:09:00,607 --> 00:09:03,109 おかげで 命を救われました。 137 00:09:03,109 --> 00:09:06,446 このご恩 どう お返しすれば よいでしょう? 138 00:09:06,446 --> 00:09:08,948 気にすることはないですよ。 139 00:09:08,948 --> 00:09:11,117 (ユリア)申し遅れました。 んっ? 140 00:09:11,117 --> 00:09:16,523 初めまして。 私の名前は ユリア・オクターブ。 141 00:09:19,125 --> 00:09:21,461 ゼノビア代表の娘です。 142 00:09:21,461 --> 00:09:23,463 んっ…。 143 00:09:32,972 --> 00:09:38,812 危ないところを助けていただき 本当に ありがとうございました。 144 00:09:38,812 --> 00:09:43,316 こちらこそ ゼノビアまで 同乗させていただき 助かります。 145 00:09:43,316 --> 00:09:46,319 あの… 赤ヒゲ海賊団を捕まえるほどの➡ 146 00:09:46,319 --> 00:09:49,155 すばらしい魔術を お持ちのようですが➡ 147 00:09:49,155 --> 00:09:51,157 貴族様なのでしょうか? 148 00:09:51,157 --> 00:09:54,494 私は イスマス出身の魔術師。 んっ…。 149 00:09:54,494 --> 00:09:57,163 ライクと申します。 彼女は サティ。 150 00:09:57,163 --> 00:09:59,499 私 馬車に乗れるなんて➡ 151 00:09:59,499 --> 00:10:02,502 なんだか お姫様になった気分です。 152 00:10:02,502 --> 00:10:05,505 サティさんは 馬車に乗るのは 初めてなのですか? 153 00:10:05,505 --> 00:10:07,507 あっ… えっと…。 154 00:10:07,507 --> 00:10:11,344 サティは 我が家でメイドをしていて 世間には疎いのです。 155 00:10:11,344 --> 00:10:14,681 そうでしたか。 私も 世間には疎くて➡ 156 00:10:14,681 --> 00:10:17,350 ゼノビアの街を出たのは 初めてなのです。 157 00:10:17,350 --> 00:10:19,352 何か 大事な用事が? 158 00:10:19,352 --> 00:10:24,023 んっ… 実は 有力者の方と お見合いをしてきたのですが➡ 159 00:10:24,023 --> 00:10:26,192 うまく まとまらず。 160 00:10:26,192 --> 00:10:29,696 あなたみたいな女性を 振る男がいるんですか? 161 00:10:29,696 --> 00:10:33,867 いえ… こちらから お断りしたのですが…。 162 00:10:33,867 --> 00:10:36,870 んっ… お断りして よかった。 163 00:10:36,870 --> 00:10:38,872 んっ? あっ…。 164 00:10:49,716 --> 00:10:52,552 (ユリア)失礼いたします。 (ノック) 165 00:10:52,552 --> 00:10:55,855 お客様を お連れしました。 166 00:10:58,057 --> 00:11:01,661 (エルトリア)貴殿が 我が娘を救ってくれた ライクか。 167 00:11:01,661 --> 00:11:03,997 はい。 168 00:11:03,997 --> 00:11:06,833 私の名は エルトリア・オクターブ。 169 00:11:06,833 --> 00:11:09,335 通商連合の代表だ。 170 00:11:09,335 --> 00:11:11,838 《この女性が…》 171 00:11:11,838 --> 00:11:14,340 仕事をしながらでも かまわないか? 172 00:11:14,340 --> 00:11:17,510 かまいません。 173 00:11:17,510 --> 00:11:21,014 すみません。 母は 忙しい身なので。 174 00:11:21,014 --> 00:11:23,183 ですが 私を救ってくれた➡ 175 00:11:23,183 --> 00:11:25,351 正式なお礼を差し上げたいのです。 176 00:11:25,351 --> 00:11:27,520 お礼なんて…。 177 00:11:27,520 --> 00:11:29,856 お気遣いには及びませんよ。 178 00:11:29,856 --> 00:11:32,692 《エルトリア・オクターブ。 179 00:11:32,692 --> 00:11:38,531 ゼノビアを治める評議会のおさにして 通商連合の代表を務めている。 180 00:11:38,531 --> 00:11:41,534 実力だけで この地位まで 上ってきた人だ》 181 00:11:43,536 --> 00:11:46,539 《タイミングよく 彼女の娘に出会えたのは➡ 182 00:11:46,539 --> 00:11:48,541 幸運だったが》 183 00:11:52,212 --> 00:11:56,216 どうした? 考え事をして。 あっ…。 184 00:11:56,216 --> 00:11:59,986 ユリア 悪いけど 席を外してくれないか? 185 00:11:59,986 --> 00:12:02,655 私は ライク殿と話すことがあってね。 186 00:12:02,655 --> 00:12:05,325 わかりました 母上。 187 00:12:05,325 --> 00:12:07,327 んっ…。 んっ…。 188 00:12:10,663 --> 00:12:13,833 フゥ…。 (ドアの閉まる音) 189 00:12:13,833 --> 00:12:17,170 時間がないから 単刀直入に聞くが…。 190 00:12:17,170 --> 00:12:19,172 んっ? 191 00:12:19,172 --> 00:12:22,508 魔王軍のあなたが 私に なんの用だ? 192 00:12:22,508 --> 00:12:24,510 なっ…。 193 00:12:33,686 --> 00:12:36,356 どうして 俺が 魔王軍だと? 194 00:12:36,356 --> 00:12:40,360 イスマスに ライクという名の魔術師はいない。 195 00:12:40,360 --> 00:12:42,362 んっ…。 196 00:12:42,362 --> 00:12:46,032 それに 君が 相当の魔術師だということは➡ 197 00:12:46,032 --> 00:12:49,202 娘や護衛の者たちから聞いている。 198 00:12:49,202 --> 00:12:55,208 諸王同盟と魔族が戦をやっている この時期 このタイミングに➡ 199 00:12:55,208 --> 00:12:59,879 君のような強大な魔術師が 身分を偽って やって来たんだ。 200 00:12:59,879 --> 00:13:03,816 ちょっと考えれば 想像がつく。 なるほど。 201 00:13:03,816 --> 00:13:07,820 あとは 勘かな。 勘? 202 00:13:07,820 --> 00:13:11,157 それにしても 人間なのに 魔王軍とはな。 203 00:13:11,157 --> 00:13:13,993 俺は イヴァリアスの領主で アイクといいます。 204 00:13:13,993 --> 00:13:15,995 君が イヴァリアスの…。 205 00:13:15,995 --> 00:13:17,997 うわさは 聞いている。 206 00:13:17,997 --> 00:13:20,833 あなたの言うとおり 俺は 人間です。 207 00:13:20,833 --> 00:13:23,002 しかし 魔族でもあります。 208 00:13:23,002 --> 00:13:25,838 それは 君が 魔族に➡ 209 00:13:25,838 --> 00:13:29,509 完全に寝返ったということか? 違います。 210 00:13:29,509 --> 00:13:33,680 俺の両親は 人間ですが 俺は 魔族の子として➡ 211 00:13:33,680 --> 00:13:37,183 不死の王 ロンベルクに育てられました。 212 00:13:37,183 --> 00:13:41,187 ほう…。 その魔族が 私に なんの用だ? 213 00:13:41,187 --> 00:13:46,359 我々 魔王軍は あなたたちと 通商条約を結びたいのです。 214 00:13:46,359 --> 00:13:49,529 魔王軍と 通商条約か。 215 00:13:49,529 --> 00:13:51,698 今まで 聞いたこともないな。 216 00:13:51,698 --> 00:13:54,200 それに…。 んっ? 217 00:13:54,200 --> 00:13:58,404 貴様らは 人間を 滅ぼすつもりではないのか? 218 00:14:00,640 --> 00:14:05,812 その お前たちと取り引きするのは 相当なリスクがあるだろう。 219 00:14:05,812 --> 00:14:10,316 昔は そうだったかもしれませんが 今は違います。 220 00:14:10,316 --> 00:14:12,485 俺が 戦っている理由は➡ 221 00:14:12,485 --> 00:14:15,822 人間と魔族の共存を 目指すためです。 222 00:14:15,822 --> 00:14:20,660 あっ… 人間と魔族の共存? んっ…。 223 00:14:20,660 --> 00:14:26,999 確かに 当代の魔王は 今までの魔王とは違うと評判だ。 224 00:14:26,999 --> 00:14:30,670 しかし それでも 魔族は魔族だ。 225 00:14:30,670 --> 00:14:34,507 いつ 豹変するか わからない。 そのようことはありません。 226 00:14:34,507 --> 00:14:38,010 証拠はあるのか? ありません。 227 00:14:38,010 --> 00:14:41,848 なら これ以上 話すこともないだろう。 228 00:14:41,848 --> 00:14:44,684 最後に言いたいことはあるか? 229 00:14:44,684 --> 00:14:50,189 現在 通商連合は 海賊に 大変 困っているようですね。 230 00:14:50,189 --> 00:14:54,694 あっ…。 赤ヒゲ海賊団 カロッサでしたか。 231 00:14:54,694 --> 00:14:57,196 俺が その海賊を退治してみせます。 232 00:14:57,196 --> 00:15:00,967 フッ… 魔王軍が 海賊を退治? はい。 233 00:15:00,967 --> 00:15:05,638 確かに 我がゼノビアは やつらに ほとほと 手を焼いている。 234 00:15:05,638 --> 00:15:10,143 その被害額は 一都市の 年間予算にも匹敵するほどだ。 235 00:15:10,143 --> 00:15:14,147 このまま 放置すれば その額は 更に増え➡ 236 00:15:14,147 --> 00:15:17,650 私の盟主の座も 危うくなるかもしれない。 237 00:15:17,650 --> 00:15:22,155 よかろう。 ならば 改めて考えてやってもいい。 238 00:15:22,155 --> 00:15:24,157 ただし 条件がある。 239 00:15:24,157 --> 00:15:28,327 1つは 宣言どおり 海賊を退治すること。 240 00:15:28,327 --> 00:15:30,496 もう1つは…。 んっ…。 241 00:15:30,496 --> 00:15:33,100 我が娘 ユリアを めとってもらう。 242 00:15:33,100 --> 00:15:36,002 あっ…。 ハッ…。 はい? 243 00:15:36,002 --> 00:15:39,672 それは どういう意味ですか? 言葉どおりだ。 244 00:15:39,672 --> 00:15:42,675 俺は 人間ですが 魔王軍の者ですよ? 245 00:15:42,675 --> 00:15:47,847 私は ユリアの母親だが 通商連合の代表でもある。 246 00:15:47,847 --> 00:15:50,516 君は 頭が回るし 誠実だ。 247 00:15:50,516 --> 00:15:54,020 たぶん 将来 魔王軍幹部にもなるだろう。 248 00:15:54,020 --> 00:15:57,356 君と 関係を築いておくのも 悪くない。 249 00:15:57,356 --> 00:16:00,293 それも 勘ですか? もちろんだ。 250 00:16:00,293 --> 00:16:02,795 私の勘は 外れたことがない。 251 00:16:02,795 --> 00:16:05,131 ハァ…。 252 00:16:05,131 --> 00:16:07,133 あっ…。 エルトリア様! 253 00:16:07,133 --> 00:16:10,970 赤ヒゲ海賊団のやつらが 港に侵入してきました! 254 00:16:10,970 --> 00:16:12,972 あっ…。 ハッ…。 255 00:16:14,974 --> 00:16:16,976 (喚声) 256 00:16:16,976 --> 00:16:20,146 食料を集めて 女どもは 船に乗せろ! 257 00:16:20,146 --> 00:16:22,481 他は いらねえ! 殺せ! 258 00:16:22,481 --> 00:16:24,484 殺しまくれ! 259 00:16:24,484 --> 00:16:27,787 早く 街の中に 逃げ込むんだ! 260 00:16:32,158 --> 00:16:34,327 うわっ! 261 00:16:34,327 --> 00:16:39,031 (カロッサ)俺は ちゃんと 警告したんだがな。 262 00:16:43,002 --> 00:16:46,005 カロッサ… 貴様! 263 00:16:46,005 --> 00:16:48,841 しかたねえ 言うこと聞かねえやつらは➡ 264 00:16:48,841 --> 00:16:51,510 たたき潰せ! 265 00:16:51,510 --> 00:16:53,513 (エルトリア)時間が あまりないようだ。 266 00:16:55,514 --> 00:16:59,185 私の条件を のむか? アイクよ。 267 00:16:59,185 --> 00:17:01,187 さあ 答えは? 268 00:17:05,958 --> 00:17:08,261 ハァハァハァ…。 ハァハァハァ…。 269 00:17:11,797 --> 00:17:13,966 一足 遅かったか。 270 00:17:13,966 --> 00:17:15,968 あっ… あそこに! 271 00:17:15,968 --> 00:17:17,970 うっ… うぅ…。 272 00:17:17,970 --> 00:17:19,972 ファンゲン。 273 00:17:19,972 --> 00:17:23,309 うっ… うっ… あっ… うっ…。 274 00:17:23,309 --> 00:17:25,311 あっ…。 大丈夫ですか? 275 00:17:25,311 --> 00:17:28,314 はい… ありがとうございます。 276 00:17:28,314 --> 00:17:30,316 どうして こんなことに? 277 00:17:30,316 --> 00:17:33,986 今日 出港する あの船の積み荷を 狙ったようです。 278 00:17:33,986 --> 00:17:37,490 (アイク)賊の規模は? 1隻です。 279 00:17:37,490 --> 00:17:39,992 意外と 小規模ですね。 はい。 280 00:17:39,992 --> 00:17:42,828 ですが 甘く見てはいけません。 281 00:17:42,828 --> 00:17:46,165 やつらのリーダー カロッサは 魔術師でして➡ 282 00:17:46,165 --> 00:17:49,569 思いも寄らないタイミングで 急襲してくるのです。 283 00:17:52,004 --> 00:17:54,674 せめて 居場所が わかれば…。 284 00:17:54,674 --> 00:17:56,676 あっ…。 285 00:17:56,676 --> 00:18:00,112 次に やつらが 襲ってくるタイミングを狙って➡ 286 00:18:00,112 --> 00:18:02,448 こちらも 仕掛けましょう。 287 00:18:02,448 --> 00:18:05,117 すぐに 必要な人員と武器を 準備してください。 288 00:18:05,117 --> 00:18:07,119 はい。 289 00:18:09,121 --> 00:18:11,791 そしたら あと何本だ? 290 00:18:11,791 --> 00:18:14,627 (サティ)ご主人様。 んっ? 291 00:18:14,627 --> 00:18:17,129 ご主人様 サティは ここにいても➡ 292 00:18:17,129 --> 00:18:19,632 お役に立てそうも ありませんので➡ 293 00:18:19,632 --> 00:18:22,134 お食事の準備を手伝ってきます。 294 00:18:22,134 --> 00:18:25,972 ああ 旅の疲れもあるだろうし 無理はするなよ。 295 00:18:25,972 --> 00:18:27,974 あっ はい。 296 00:18:31,477 --> 00:18:33,479 あの…。 はい。 297 00:18:33,479 --> 00:18:36,148 あっ ユリアお嬢様。 あっ いえ。 298 00:18:36,148 --> 00:18:39,485 私は ライク様と一緒に来た ただの客人です。 299 00:18:39,485 --> 00:18:42,655 あらまあ お嬢様に そっくりだこと。 300 00:18:42,655 --> 00:18:45,825 手伝ってくれるのは ありがたいけどね。 301 00:18:45,825 --> 00:18:47,994 客人に そんなことさせたら➡ 302 00:18:47,994 --> 00:18:50,830 私たちが あとで 叱られてしまいますよ。 303 00:18:50,830 --> 00:18:53,032 んっ… そうですか。 304 00:18:55,167 --> 00:18:59,005 フゥ…。 (ユリア)あの… ライク様。 305 00:18:59,005 --> 00:19:01,774 んっ? ユリア様。 306 00:19:01,774 --> 00:19:03,776 少し お話しできますか? 307 00:19:03,776 --> 00:19:06,278 はい。 308 00:19:06,278 --> 00:19:09,949 あの… お話というのは? 309 00:19:09,949 --> 00:19:13,953 ライク様との婚姻のことですが。 310 00:19:13,953 --> 00:19:18,958 あっ いや… 急に 結婚だなんて ユリア様も困りますよね。 311 00:19:18,958 --> 00:19:21,127 そのことは 俺からも説得して…。 312 00:19:21,127 --> 00:19:25,131 私は うれしいです! えっ… はい? 313 00:19:25,131 --> 00:19:27,299 一目ぼれでした。 314 00:19:27,299 --> 00:19:30,803 私の旦那様になってください! えっ? 315 00:19:30,803 --> 00:19:32,972 私は 本気です! 316 00:19:32,972 --> 00:19:36,475 え~? あっ… 出会って まだ半日ですよ? 317 00:19:36,475 --> 00:19:38,477 俺のこと 何も知らないのに。 318 00:19:38,477 --> 00:19:42,148 私が 気に入らないのですね。 319 00:19:42,148 --> 00:19:44,150 いや そういうわけじゃ…。 320 00:19:44,150 --> 00:19:48,154 ごめんなさい 困らせて。 321 00:19:48,154 --> 00:19:51,157 そうじゃなくて 突然すぎて なんと言ったらいいか。 322 00:19:51,157 --> 00:19:54,326 《ほえ~ 貴族様って すごい。 323 00:19:54,326 --> 00:19:57,163 出会ったばかりなのに 求婚するなんて。 324 00:19:57,163 --> 00:19:59,331 でも…。 325 00:19:59,331 --> 00:20:04,670 なんだろう この変な気分は》 326 00:20:04,670 --> 00:20:07,873 んっ…。 あっ… ちょっと 失礼します。 327 00:20:09,842 --> 00:20:11,844 あっ…。 328 00:20:14,847 --> 00:20:16,849 フゥ…。 329 00:20:21,520 --> 00:20:24,356 《私にできるのは ご主人様が喜んでくれそうな➡ 330 00:20:24,356 --> 00:20:26,358 食材を探すこと!》 331 00:20:26,358 --> 00:20:30,029 だって 私は…。 332 00:20:30,029 --> 00:20:32,531 使用人なんだから…。 333 00:20:37,536 --> 00:20:40,206 んっ…。 334 00:20:40,206 --> 00:20:43,909 あの娘は… フフフ…。 335 00:20:51,884 --> 00:20:54,053 フフフフフフフ…。 336 00:20:54,053 --> 00:20:56,889 うっ! うぅ… うぅ… うっ…。 337 00:20:56,889 --> 00:21:00,159 うっ… うぅ…。 338 00:21:00,159 --> 00:21:02,161 うっ…。 (殴る音) 339 00:21:06,332 --> 00:21:08,501 こいつが 船長の言ってた娘か? 340 00:21:08,501 --> 00:21:10,503 おい 邪魔だ! どけ! (一同)んっ…。 341 00:21:10,503 --> 00:21:12,505 船長への 大事な土産だぞ! んっ…。 342 00:21:12,505 --> 00:21:14,840 なんだよ? お前だけ 抜け駆けしやがって! 343 00:21:14,840 --> 00:21:17,009 うるせえ! さっさと出ていけ! んっ…。 344 00:21:17,009 --> 00:21:19,345 くそ野郎が! 345 00:21:19,345 --> 00:21:22,848 こいつは 船長も 満足なさるだろうな。 346 00:21:22,848 --> 00:21:27,019 何せ ゼノビア代表の娘なんだからよ。 347 00:21:27,019 --> 00:21:30,689 《私 ユリアさんと 間違えられてる?》 348 00:21:30,689 --> 00:21:32,691 もしかして 俺➡ 349 00:21:32,691 --> 00:21:35,861 副船長になれたりして… ハッ…。 んっ…。 350 00:21:35,861 --> 00:21:38,864 ハハハハハハハ… アハハハハ…。 うっ! 351 00:21:38,864 --> 00:21:41,367 うわっ! くそっ! 352 00:21:41,367 --> 00:21:45,538 ご主人様! 私は ここにいます! ご主人様! 353 00:21:45,538 --> 00:21:47,540 あっ…。 354 00:21:47,540 --> 00:21:49,542 あっ…。 355 00:21:53,212 --> 00:21:55,548 ハッ…。 356 00:21:55,548 --> 00:21:58,350 あっ… ここは…。