1 00:00:07,010 --> 00:00:09,340 (セフィーロ)前回の勝利➡ 2 00:00:09,340 --> 00:00:11,680 見事であった。 (アイク)いえ。 3 00:00:11,680 --> 00:00:14,510 第七軍団の力があっての勝利です。 4 00:00:14,510 --> 00:00:17,350 相変わらず 謙虚だな。 5 00:00:17,350 --> 00:00:19,690 それで 次の任務だが➡ 6 00:00:19,690 --> 00:00:22,190 お前には ゼノビアに向かってもらいたい。 7 00:00:22,190 --> 00:00:24,360 ゼノビアですか? 8 00:00:24,360 --> 00:00:29,360 そのうち 人間側から 魔王軍への 総攻撃があるはずじゃ。 9 00:00:29,360 --> 00:00:33,700 お前が 諸王同盟軍を 撃退したからじゃがな。 10 00:00:33,700 --> 00:00:36,700 なら 早く対策を立てないと。 11 00:00:36,700 --> 00:00:40,040 あっ… もしかして 物資の問題ですか? 12 00:00:40,040 --> 00:00:42,710 ああ よく察したのう。 13 00:00:42,710 --> 00:00:46,880 お前のおかげで イヴァリアスの農作量は 膨れ上がっているが➡ 14 00:00:46,880 --> 00:00:49,380 全軍に行き渡るほどではない。 15 00:00:49,380 --> 00:00:53,890 戦が本格化してからは 食料が不足気味じゃ。 16 00:00:53,890 --> 00:00:58,390 お前には 連合と通商条約について 相談してきてほしい。 17 00:00:58,390 --> 00:01:00,890 それは 連合の盟主である ゼノビアと➡ 18 00:01:00,890 --> 00:01:04,000 直接交渉してこいという 命令ですか? 19 00:01:04,000 --> 00:01:06,000 わらわの代わりじゃ。 20 00:01:06,000 --> 00:01:09,500 相変わらず 無理難題を おっしゃる。 21 00:01:09,500 --> 00:01:12,510 人間が 魔族と 直接交渉に応じますか? 22 00:01:12,510 --> 00:01:15,170 だから お前に 頼んでおるのじゃ。 23 00:01:15,170 --> 00:01:17,510 ですが 俺には イヴァリアスの復旧が…。 24 00:01:17,510 --> 00:01:19,510 わらわがおる。 25 00:01:19,510 --> 00:01:24,020 イヴァリアスのことは 心配せず ついでに 遠出を楽しんでこい。 26 00:01:24,020 --> 00:01:26,020 フゥ…。 27 00:03:01,990 --> 00:03:05,160 (足音) 28 00:03:05,160 --> 00:03:07,830 (ジロン)たっ… 大変です~! 29 00:03:07,830 --> 00:03:13,000 アイク様が 南方のゼノビアに向かうと 聞きましたが 本当なんですか? 30 00:03:13,000 --> 00:03:15,840 (リリス)そんな 遠くに 行ったりしないですよね? 31 00:03:15,840 --> 00:03:19,340 いや 本当だ。 しばらく 留守にする。 32 00:03:19,340 --> 00:03:24,350 ブヒッ! では このジロン 命に代えても アイク様を お守りするため➡ 33 00:03:24,350 --> 00:03:26,680 一緒に お供します! ちょっと! 34 00:03:26,680 --> 00:03:28,680 あ~? 不細工が 出しゃばらないでよ! 35 00:03:28,680 --> 00:03:30,690 また 不細工って言ってる? アイク様を お守りするのは➡ 36 00:03:30,690 --> 00:03:32,690 この私なんだから! ねえ ねえねえ。 37 00:03:32,690 --> 00:03:36,190 アイク様 早速 旅の支度をして きますね。 ねえ ねえって ねえ。 38 00:03:36,190 --> 00:03:38,530 参謀の俺が行かないで どうする! 39 00:03:38,530 --> 00:03:42,030 私の助けがないと 何もできないくせに! 40 00:03:42,030 --> 00:03:44,700 今回は 2人に 留守番を頼みたい。 41 00:03:44,700 --> 00:03:47,040 ハッ… 留守番? あっ? 留守番? 42 00:03:47,040 --> 00:03:50,210 最近 イヴァリアスのうわさが広まり➡ 43 00:03:50,210 --> 00:03:52,980 浮浪民や難民が 集まっている。 44 00:03:52,980 --> 00:03:55,640 そうなると もめ事も増える。 45 00:03:55,640 --> 00:03:58,980 留守の間 リリスには 街の治安を➡ 46 00:03:58,980 --> 00:04:01,650 ジロンには 街の統治を任せたい。 47 00:04:01,650 --> 00:04:03,990 悪さをしている人間を 見つけたら➡ 48 00:04:03,990 --> 00:04:08,820 思い切り ぶん殴って ボコボコにして 捕まえろってことですか? 49 00:04:08,820 --> 00:04:12,500 私に留守番させたら どうなっても知りませんよ。 50 00:04:12,500 --> 00:04:15,500 乱暴はするな。 え~ 無理。 51 00:04:15,500 --> 00:04:19,340 俺… アイク様がいないと やっていけるか心配で。 52 00:04:19,340 --> 00:04:22,000 街が めちゃくちゃになったら どうしよう。 53 00:04:22,000 --> 00:04:24,670 お前のために マニュアルを作っておいた。 54 00:04:24,670 --> 00:04:26,680 困ったら それを読むといい。 55 00:04:26,680 --> 00:04:29,850 う~ん… マニュアルどおりにできるか 不安だな。 56 00:04:29,850 --> 00:04:32,350 いや 少しは 自力で頑張れ。 57 00:04:32,350 --> 00:04:35,020 アイク様なしで 頑張れるかな。 58 00:04:35,020 --> 00:04:39,860 やっぱ 治安は 他のやつに任せて ついていっちゃ だめですか? 59 00:04:39,860 --> 00:04:43,360 俺も。 統治なんて 自信ないですよ~。 60 00:04:43,360 --> 00:04:47,860 最前線の この街を任せられるのは お前たちしかいない。 61 00:04:47,860 --> 00:04:50,370 頼んだぞ。 え~! 62 00:04:50,370 --> 00:04:53,800 返事は? 頑張りま~す。 63 00:04:53,800 --> 00:04:56,310 チッ…。 ハァ…。 64 00:04:56,310 --> 00:04:58,310 ったく…。 65 00:05:03,980 --> 00:05:06,650 (サティ)ご主人様と2人で 旅ができるなんて➡ 66 00:05:06,650 --> 00:05:08,980 サティは ほんとに 幸せ者です。 67 00:05:08,980 --> 00:05:12,660 あっ… ジロンさんとリリスさんには 申し訳ないですが。 68 00:05:12,660 --> 00:05:16,330 あの2人 サティが 同行していると知ったら➡ 69 00:05:16,330 --> 00:05:19,830 大変な騒ぎになるだろうな。 はい…。 70 00:05:19,830 --> 00:05:21,830 (ジロン)あっ! どこにも いないぞ! 71 00:05:21,830 --> 00:05:26,500 (リリス)あの小娘! 絶対 許さないんだから! 72 00:05:26,500 --> 00:05:30,340 (ジロン/リリス)アイク様~! 73 00:05:30,340 --> 00:05:33,010 あっ…。 んっ? どうかしました? 74 00:05:33,010 --> 00:05:35,840 いや ちょっと 悪寒が。 75 00:05:35,840 --> 00:05:41,020 ご主人様 目的地のゼノビアは どんな国なんですか? 76 00:05:41,020 --> 00:05:43,020 国ではない。 77 00:05:43,020 --> 00:05:46,690 南方にある貿易都市で 通商連合の1つだ。 78 00:05:46,690 --> 00:05:51,960 通商連合? 簡単に言うと 都市同士の連合体だな。 79 00:05:51,960 --> 00:05:54,960 ゼノビアは 商業によって栄えているが➡ 80 00:05:54,960 --> 00:05:58,970 温暖な気候を生かした 南方特有の農作物➡ 81 00:05:58,970 --> 00:06:01,640 香辛料なども 取り扱っている。 82 00:06:01,640 --> 00:06:05,470 ということは 果物と野菜も いっぱいあるんですか? 83 00:06:05,470 --> 00:06:09,310 そのとおりだが それだけじゃなく➡ 84 00:06:09,310 --> 00:06:11,810 ゼノビアには すべてがあるんだ。 85 00:06:11,810 --> 00:06:13,820 すべて? 86 00:06:13,820 --> 00:06:17,320 魔王軍の命運を左右する すべてだ。 87 00:06:17,320 --> 00:06:20,320 それが 俺の条件交渉にかかっている。 88 00:06:20,320 --> 00:06:23,330 あの… 今まで 魔王軍と人間が➡ 89 00:06:23,330 --> 00:06:25,660 条約を結んだことって あるんですか? 90 00:06:25,660 --> 00:06:27,660 恐らく ないだろう。 91 00:06:27,660 --> 00:06:30,330 では 簡単にはいかないんでしょうね。 92 00:06:30,330 --> 00:06:33,170 だから サティを連れてきたんだ。 えっ? 93 00:06:33,170 --> 00:06:35,670 人間と魔族が 仲よく過ごせることを➡ 94 00:06:35,670 --> 00:06:39,340 アピールするために。 ああ…。 95 00:06:39,340 --> 00:06:44,850 食料の補給がなければ 諸王同盟軍との戦に負ける。 96 00:06:44,850 --> 00:06:48,650 魔王軍の勝敗は 俺の交渉しだいということだ。 97 00:06:56,460 --> 00:07:00,460 うわ~! (2人)んっ? んっ…。 98 00:07:00,460 --> 00:07:02,630 ハハッ! 死ね~! うわっ! なっ…。 99 00:07:02,630 --> 00:07:04,970 男は 皆殺しだ! (盗賊たち)え~い! 100 00:07:04,970 --> 00:07:07,800 赤ヒゲだ! お嬢様を守れ! 101 00:07:07,800 --> 00:07:10,470 おら~! 死ね! ぐわっ! 102 00:07:10,470 --> 00:07:12,980 うわっ! おりゃ~ ハハハハハハ! 103 00:07:12,980 --> 00:07:16,650 んっ… フフフフフ… フフフフフフフ…。 104 00:07:16,650 --> 00:07:18,650 させるか! うわっ! 105 00:07:18,650 --> 00:07:20,980 んっ…。 うっ…。 フフフフフフフ…。 106 00:07:20,980 --> 00:07:22,990 (護衛たち)うわ~! 107 00:07:22,990 --> 00:07:25,820 ばかめ。 さて…。 108 00:07:25,820 --> 00:07:28,820 お顔を見せてみな。 109 00:07:28,820 --> 00:07:30,830 おっ…。 110 00:07:33,000 --> 00:07:37,330 フフッ… こんな かわいいお嬢さんが いるとはな。 111 00:07:37,330 --> 00:07:39,340 (ユリア)んっ…。 フフフフ… イヒヒ…。 112 00:07:39,340 --> 00:07:41,340 うわっ! あっ…。 113 00:07:41,340 --> 00:07:43,340 なんだ? どうした? 114 00:07:43,340 --> 00:07:47,840 (ざわめき) 115 00:07:47,840 --> 00:07:49,850 ハッ! 116 00:07:49,850 --> 00:07:52,610 助けに来ました。 おけがは ありませんか? 117 00:07:52,610 --> 00:07:55,120 ハッ…。 118 00:07:55,120 --> 00:07:58,790 あっ…。 《サティ…》 んっ…。 119 00:07:58,790 --> 00:08:02,790 《ではないな。 よく似ている》 120 00:08:02,790 --> 00:08:05,290 あっ…。 121 00:08:05,290 --> 00:08:09,130 おい! なんだ? このチビは。 殺せ! 122 00:08:09,130 --> 00:08:11,470 まだ いたのか。 123 00:08:11,470 --> 00:08:13,800 ファンゲン。 124 00:08:13,800 --> 00:08:16,970 うわっ! うおっ! うわっ! 125 00:08:16,970 --> 00:08:19,480 たっ… 助けて! 126 00:08:19,480 --> 00:08:21,480 あっ…。 127 00:08:23,810 --> 00:08:25,980 あっ… ありえない。 128 00:08:25,980 --> 00:08:30,990 赤ヒゲ海賊団が こんなに あっさりと…。 129 00:08:30,990 --> 00:08:32,990 (アイク)動かないでください。 130 00:08:35,820 --> 00:08:38,660 あっ…。 131 00:08:38,660 --> 00:08:41,660 ありがとうございます。 もう 痛くないです。 132 00:08:41,660 --> 00:08:44,170 完全に治ったわけではありません。 133 00:08:44,170 --> 00:08:46,170 医者にも 診せてくださいね。 134 00:08:46,170 --> 00:08:49,170 すごい人なんだ。 135 00:08:49,170 --> 00:08:51,610 あっ…。 136 00:08:51,610 --> 00:08:54,110 おかげで 命を救われました。 137 00:08:54,110 --> 00:08:57,450 このご恩 どう お返しすれば よいでしょう? 138 00:08:57,450 --> 00:08:59,950 気にすることはないですよ。 139 00:08:59,950 --> 00:09:02,120 (ユリア)申し遅れました。 んっ? 140 00:09:02,120 --> 00:09:07,520 初めまして。 私の名前は ユリア・オクターブ。 141 00:09:10,130 --> 00:09:12,460 ゼノビア代表の娘です。 142 00:09:12,460 --> 00:09:14,460 んっ…。 143 00:09:23,970 --> 00:09:29,810 危ないところを助けていただき 本当に ありがとうございました。 144 00:09:29,810 --> 00:09:34,320 こちらこそ ゼノビアまで 同乗させていただき 助かります。 145 00:09:34,320 --> 00:09:37,320 あの… 赤ヒゲ海賊団を捕まえるほどの➡ 146 00:09:37,320 --> 00:09:40,160 すばらしい魔術を お持ちのようですが➡ 147 00:09:40,160 --> 00:09:42,160 貴族様なのでしょうか? 148 00:09:42,160 --> 00:09:45,490 私は イスマス出身の魔術師。 んっ…。 149 00:09:45,490 --> 00:09:48,160 ライクと申します。 彼女は サティ。 150 00:09:48,160 --> 00:09:50,500 私 馬車に乗れるなんて➡ 151 00:09:50,500 --> 00:09:53,500 なんだか お姫様になった気分です。 152 00:09:53,500 --> 00:09:56,510 サティさんは 馬車に乗るのは 初めてなのですか? 153 00:09:56,510 --> 00:09:58,510 あっ… えっと…。 154 00:09:58,510 --> 00:10:02,340 サティは 我が家でメイドをしていて 世間には疎いのです。 155 00:10:02,340 --> 00:10:05,680 そうでしたか。 私も 世間には疎くて➡ 156 00:10:05,680 --> 00:10:08,350 ゼノビアの街を出たのは 初めてなのです。 157 00:10:08,350 --> 00:10:10,350 何か 大事な用事が? 158 00:10:10,350 --> 00:10:15,020 んっ… 実は 有力者の方と お見合いをしてきたのですが➡ 159 00:10:15,020 --> 00:10:17,190 うまく まとまらず。 160 00:10:17,190 --> 00:10:20,700 あなたみたいな女性を 振る男がいるんですか? 161 00:10:20,700 --> 00:10:24,870 いえ… こちらから お断りしたのですが…。 162 00:10:24,870 --> 00:10:27,870 んっ… お断りして よかった。 163 00:10:27,870 --> 00:10:29,870 んっ? あっ…。 164 00:10:40,720 --> 00:10:43,550 (ユリア)失礼いたします。 (ノック) 165 00:10:43,550 --> 00:10:46,860 お客様を お連れしました。 166 00:10:49,060 --> 00:10:52,660 (エルトリア)貴殿が 我が娘を救ってくれた ライクか。 167 00:10:52,660 --> 00:10:55,000 はい。 168 00:10:55,000 --> 00:10:57,830 私の名は エルトリア・オクターブ。 169 00:10:57,830 --> 00:11:00,340 通商連合の代表だ。 170 00:11:00,340 --> 00:11:02,840 《この女性が…》 171 00:11:02,840 --> 00:11:05,340 仕事をしながらでも かまわないか? 172 00:11:05,340 --> 00:11:08,510 かまいません。 173 00:11:08,510 --> 00:11:12,010 すみません。 母は 忙しい身なので。 174 00:11:12,010 --> 00:11:14,180 ですが 私を救ってくれた➡ 175 00:11:14,180 --> 00:11:16,350 正式なお礼を差し上げたいのです。 176 00:11:16,350 --> 00:11:18,520 お礼なんて…。 177 00:11:18,520 --> 00:11:20,860 お気遣いには及びませんよ。 178 00:11:20,860 --> 00:11:23,690 《エルトリア・オクターブ。 179 00:11:23,690 --> 00:11:29,530 ゼノビアを治める評議会のおさにして 通商連合の代表を務めている。 180 00:11:29,530 --> 00:11:32,530 実力だけで この地位まで 上ってきた人だ》 181 00:11:34,540 --> 00:11:37,540 《タイミングよく 彼女の娘に出会えたのは➡ 182 00:11:37,540 --> 00:11:39,540 幸運だったが》 183 00:11:43,210 --> 00:11:47,220 どうした? 考え事をして。 あっ…。 184 00:11:47,220 --> 00:11:50,990 ユリア 悪いけど 席を外してくれないか? 185 00:11:50,990 --> 00:11:53,660 私は ライク殿と話すことがあってね。 186 00:11:53,660 --> 00:11:56,330 わかりました 母上。 187 00:11:56,330 --> 00:11:58,330 んっ…。 んっ…。 188 00:12:01,660 --> 00:12:04,830 フゥ…。 (ドアの閉まる音) 189 00:12:04,830 --> 00:12:08,170 時間がないから 単刀直入に聞くが…。 190 00:12:08,170 --> 00:12:10,170 んっ? 191 00:12:10,170 --> 00:12:13,510 魔王軍のあなたが 私に なんの用だ? 192 00:12:13,510 --> 00:12:15,510 なっ…。 193 00:12:24,690 --> 00:12:27,360 どうして 俺が 魔王軍だと? 194 00:12:27,360 --> 00:12:31,360 イスマスに ライクという名の魔術師はいない。 195 00:12:31,360 --> 00:12:33,360 んっ…。 196 00:12:33,360 --> 00:12:37,030 それに 君が 相当の魔術師だということは➡ 197 00:12:37,030 --> 00:12:40,200 娘や護衛の者たちから聞いている。 198 00:12:40,200 --> 00:12:46,210 諸王同盟と魔族が戦をやっている この時期 このタイミングに➡ 199 00:12:46,210 --> 00:12:50,880 君のような強大な魔術師が 身分を偽って やって来たんだ。 200 00:12:50,880 --> 00:12:54,820 ちょっと考えれば 想像がつく。 なるほど。 201 00:12:54,820 --> 00:12:58,820 あとは 勘かな。 勘? 202 00:12:58,820 --> 00:13:02,160 それにしても 人間なのに 魔王軍とはな。 203 00:13:02,160 --> 00:13:04,990 俺は イヴァリアスの領主で アイクといいます。 204 00:13:04,990 --> 00:13:07,000 君が イヴァリアスの…。 205 00:13:07,000 --> 00:13:09,000 うわさは 聞いている。 206 00:13:09,000 --> 00:13:11,830 あなたの言うとおり 俺は 人間です。 207 00:13:11,830 --> 00:13:14,000 しかし 魔族でもあります。 208 00:13:14,000 --> 00:13:16,840 それは 君が 魔族に➡ 209 00:13:16,840 --> 00:13:20,510 完全に寝返ったということか? 違います。 210 00:13:20,510 --> 00:13:24,680 俺の両親は 人間ですが 俺は 魔族の子として➡ 211 00:13:24,680 --> 00:13:28,180 不死の王 ロンベルクに育てられました。 212 00:13:28,180 --> 00:13:32,190 ほう…。 その魔族が 私に なんの用だ? 213 00:13:32,190 --> 00:13:37,360 我々 魔王軍は あなたたちと 通商条約を結びたいのです。 214 00:13:37,360 --> 00:13:40,530 魔王軍と 通商条約か。 215 00:13:40,530 --> 00:13:42,700 今まで 聞いたこともないな。 216 00:13:42,700 --> 00:13:45,200 それに…。 んっ? 217 00:13:45,200 --> 00:13:49,400 貴様らは 人間を 滅ぼすつもりではないのか? 218 00:13:51,640 --> 00:13:56,810 その お前たちと取り引きするのは 相当なリスクがあるだろう。 219 00:13:56,810 --> 00:14:01,320 昔は そうだったかもしれませんが 今は違います。 220 00:14:01,320 --> 00:14:03,490 俺が 戦っている理由は➡ 221 00:14:03,490 --> 00:14:06,820 人間と魔族の共存を 目指すためです。 222 00:14:06,820 --> 00:14:11,660 あっ… 人間と魔族の共存? んっ…。 223 00:14:11,660 --> 00:14:18,000 確かに 当代の魔王は 今までの魔王とは違うと評判だ。 224 00:14:18,000 --> 00:14:21,670 しかし それでも 魔族は魔族だ。 225 00:14:21,670 --> 00:14:25,510 いつ 豹変するか わからない。 そのようことはありません。 226 00:14:25,510 --> 00:14:29,010 証拠はあるのか? ありません。 227 00:14:29,010 --> 00:14:32,850 なら これ以上 話すこともないだろう。 228 00:14:32,850 --> 00:14:35,680 最後に言いたいことはあるか? 229 00:14:35,680 --> 00:14:41,190 現在 通商連合は 海賊に 大変 困っているようですね。 230 00:14:41,190 --> 00:14:45,690 あっ…。 赤ヒゲ海賊団 カロッサでしたか。 231 00:14:45,690 --> 00:14:48,200 俺が その海賊を退治してみせます。 232 00:14:48,200 --> 00:14:51,970 フッ… 魔王軍が 海賊を退治? はい。 233 00:14:51,970 --> 00:14:56,640 確かに 我がゼノビアは やつらに ほとほと 手を焼いている。 234 00:14:56,640 --> 00:15:01,140 その被害額は 一都市の 年間予算にも匹敵するほどだ。 235 00:15:01,140 --> 00:15:05,150 このまま 放置すれば その額は 更に増え➡ 236 00:15:05,150 --> 00:15:08,650 私の盟主の座も 危うくなるかもしれない。 237 00:15:08,650 --> 00:15:13,160 よかろう。 ならば 改めて考えてやってもいい。 238 00:15:13,160 --> 00:15:15,160 ただし 条件がある。 239 00:15:15,160 --> 00:15:19,330 1つは 宣言どおり 海賊を退治すること。 240 00:15:19,330 --> 00:15:21,500 もう1つは…。 んっ…。 241 00:15:21,500 --> 00:15:24,100 我が娘 ユリアを めとってもらう。 242 00:15:24,100 --> 00:15:27,000 あっ…。 ハッ…。 はい? 243 00:15:27,000 --> 00:15:30,670 それは どういう意味ですか? 言葉どおりだ。 244 00:15:30,670 --> 00:15:33,680 俺は 人間ですが 魔王軍の者ですよ? 245 00:15:33,680 --> 00:15:38,850 私は ユリアの母親だが 通商連合の代表でもある。 246 00:15:38,850 --> 00:15:41,520 君は 頭が回るし 誠実だ。 247 00:15:41,520 --> 00:15:45,020 たぶん 将来 魔王軍幹部にもなるだろう。 248 00:15:45,020 --> 00:15:48,360 君と 関係を築いておくのも 悪くない。 249 00:15:48,360 --> 00:15:51,290 それも 勘ですか? もちろんだ。 250 00:15:51,290 --> 00:15:53,800 私の勘は 外れたことがない。 251 00:15:53,800 --> 00:15:56,130 ハァ…。 252 00:15:56,130 --> 00:15:58,130 あっ…。 エルトリア様! 253 00:15:58,130 --> 00:16:01,970 赤ヒゲ海賊団のやつらが 港に侵入してきました! 254 00:16:01,970 --> 00:16:03,970 あっ…。 ハッ…。 255 00:16:05,970 --> 00:16:07,980 (喚声) 256 00:16:07,980 --> 00:16:11,150 食料を集めて 女どもは 船に乗せろ! 257 00:16:11,150 --> 00:16:13,480 他は いらねえ! 殺せ! 258 00:16:13,480 --> 00:16:15,480 殺しまくれ! 259 00:16:15,480 --> 00:16:18,790 早く 街の中に 逃げ込むんだ! 260 00:16:23,160 --> 00:16:25,330 うわっ! 261 00:16:25,330 --> 00:16:30,030 (カロッサ)俺は ちゃんと 警告したんだがな。 262 00:16:34,000 --> 00:16:37,010 カロッサ… 貴様! 263 00:16:37,010 --> 00:16:39,840 しかたねえ 言うこと聞かねえやつらは➡ 264 00:16:39,840 --> 00:16:42,510 たたき潰せ! 265 00:16:42,510 --> 00:16:44,510 (エルトリア)時間が あまりないようだ。 266 00:16:46,510 --> 00:16:50,190 私の条件を のむか? アイクよ。 267 00:16:50,190 --> 00:16:52,190 さあ 答えは? 268 00:16:56,960 --> 00:16:59,260 ハァハァハァ…。 ハァハァハァ…。 269 00:17:02,800 --> 00:17:04,970 一足 遅かったか。 270 00:17:04,970 --> 00:17:06,970 あっ… あそこに! 271 00:17:06,970 --> 00:17:08,970 うっ… うぅ…。 272 00:17:08,970 --> 00:17:10,970 ファンゲン。 273 00:17:10,970 --> 00:17:14,310 うっ… うっ… あっ… うっ…。 274 00:17:14,310 --> 00:17:16,310 あっ…。 大丈夫ですか? 275 00:17:16,310 --> 00:17:19,310 はい… ありがとうございます。 276 00:17:19,310 --> 00:17:21,320 どうして こんなことに? 277 00:17:21,320 --> 00:17:24,990 今日 出港する あの船の積み荷を 狙ったようです。 278 00:17:24,990 --> 00:17:28,490 (アイク)賊の規模は? 1隻です。 279 00:17:28,490 --> 00:17:30,990 意外と 小規模ですね。 はい。 280 00:17:30,990 --> 00:17:33,830 ですが 甘く見てはいけません。 281 00:17:33,830 --> 00:17:37,170 やつらのリーダー カロッサは 魔術師でして➡ 282 00:17:37,170 --> 00:17:40,570 思いも寄らないタイミングで 急襲してくるのです。 283 00:17:43,000 --> 00:17:45,670 せめて 居場所が わかれば…。 284 00:17:45,670 --> 00:17:47,680 あっ…。 285 00:17:47,680 --> 00:17:51,110 次に やつらが 襲ってくるタイミングを狙って➡ 286 00:17:51,110 --> 00:17:53,450 こちらも 仕掛けましょう。 287 00:17:53,450 --> 00:17:56,120 すぐに 必要な人員と武器を 準備してください。 288 00:17:56,120 --> 00:17:58,120 はい。 289 00:18:00,120 --> 00:18:02,790 そしたら あと何本だ? 290 00:18:02,790 --> 00:18:05,630 (サティ)ご主人様。 んっ? 291 00:18:05,630 --> 00:18:08,130 ご主人様 サティは ここにいても➡ 292 00:18:08,130 --> 00:18:10,630 お役に立てそうも ありませんので➡ 293 00:18:10,630 --> 00:18:13,130 お食事の準備を手伝ってきます。 294 00:18:13,130 --> 00:18:16,970 ああ 旅の疲れもあるだろうし 無理はするなよ。 295 00:18:16,970 --> 00:18:18,970 あっ はい。 296 00:18:22,480 --> 00:18:24,480 あの…。 はい。 297 00:18:24,480 --> 00:18:27,150 あっ ユリアお嬢様。 あっ いえ。 298 00:18:27,150 --> 00:18:30,490 私は ライク様と一緒に来た ただの客人です。 299 00:18:30,490 --> 00:18:33,660 あらまあ お嬢様に そっくりだこと。 300 00:18:33,660 --> 00:18:36,830 手伝ってくれるのは ありがたいけどね。 301 00:18:36,830 --> 00:18:38,990 客人に そんなことさせたら➡ 302 00:18:38,990 --> 00:18:41,830 私たちが あとで 叱られてしまいますよ。 303 00:18:41,830 --> 00:18:44,030 んっ… そうですか。 304 00:18:46,170 --> 00:18:50,010 フゥ…。 (ユリア)あの… ライク様。 305 00:18:50,010 --> 00:18:52,770 んっ? ユリア様。 306 00:18:52,770 --> 00:18:54,780 少し お話しできますか? 307 00:18:54,780 --> 00:18:57,280 はい。 308 00:18:57,280 --> 00:19:00,950 あの… お話というのは? 309 00:19:00,950 --> 00:19:04,950 ライク様との婚姻のことですが。 310 00:19:04,950 --> 00:19:09,960 あっ いや… 急に 結婚だなんて ユリア様も困りますよね。 311 00:19:09,960 --> 00:19:12,130 そのことは 俺からも説得して…。 312 00:19:12,130 --> 00:19:16,130 私は うれしいです! えっ… はい? 313 00:19:16,130 --> 00:19:18,300 一目ぼれでした。 314 00:19:18,300 --> 00:19:21,800 私の旦那様になってください! えっ? 315 00:19:21,800 --> 00:19:23,970 私は 本気です! 316 00:19:23,970 --> 00:19:27,480 え~? あっ… 出会って まだ半日ですよ? 317 00:19:27,480 --> 00:19:29,480 俺のこと 何も知らないのに。 318 00:19:29,480 --> 00:19:33,150 私が 気に入らないのですね。 319 00:19:33,150 --> 00:19:35,150 いや そういうわけじゃ…。 320 00:19:35,150 --> 00:19:39,150 ごめんなさい 困らせて。 321 00:19:39,150 --> 00:19:42,160 そうじゃなくて 突然すぎて なんと言ったらいいか。 322 00:19:42,160 --> 00:19:45,330 《ほえ~ 貴族様って すごい。 323 00:19:45,330 --> 00:19:48,160 出会ったばかりなのに 求婚するなんて。 324 00:19:48,160 --> 00:19:50,330 でも…。 325 00:19:50,330 --> 00:19:55,670 なんだろう この変な気分は》 326 00:19:55,670 --> 00:19:58,870 んっ…。 あっ… ちょっと 失礼します。 327 00:20:00,840 --> 00:20:02,840 あっ…。 328 00:20:05,850 --> 00:20:07,850 フゥ…。 329 00:20:12,520 --> 00:20:15,360 《私にできるのは ご主人様が喜んでくれそうな➡ 330 00:20:15,360 --> 00:20:17,360 食材を探すこと!》 331 00:20:17,360 --> 00:20:21,030 だって 私は…。 332 00:20:21,030 --> 00:20:23,530 使用人なんだから…。 333 00:20:28,540 --> 00:20:31,210 んっ…。 334 00:20:31,210 --> 00:20:34,910 あの娘は… フフフ…。 335 00:20:42,880 --> 00:20:45,050 フフフフフフフ…。 336 00:20:45,050 --> 00:20:47,890 うっ! うぅ… うぅ… うっ…。 337 00:20:47,890 --> 00:20:51,160 うっ… うぅ…。 338 00:20:51,160 --> 00:20:53,160 うっ…。 (殴る音) 339 00:20:57,330 --> 00:20:59,500 こいつが 船長の言ってた娘か? 340 00:20:59,500 --> 00:21:01,500 おい 邪魔だ! どけ! (一同)んっ…。 341 00:21:01,500 --> 00:21:03,510 船長への 大事な土産だぞ! んっ…。 342 00:21:03,510 --> 00:21:05,840 なんだよ? お前だけ 抜け駆けしやがって! 343 00:21:05,840 --> 00:21:08,010 うるせえ! さっさと出ていけ! んっ…。 344 00:21:08,010 --> 00:21:10,350 くそ野郎が! 345 00:21:10,350 --> 00:21:13,850 こいつは 船長も 満足なさるだろうな。 346 00:21:13,850 --> 00:21:18,020 何せ ゼノビア代表の娘なんだからよ。 347 00:21:18,020 --> 00:21:21,690 《私 ユリアさんと 間違えられてる?》 348 00:21:21,690 --> 00:21:23,690 もしかして 俺➡ 349 00:21:23,690 --> 00:21:26,860 副船長になれたりして… ハッ…。 んっ…。 350 00:21:26,860 --> 00:21:29,860 ハハハハハハハ… アハハハハ…。 うっ! 351 00:21:29,860 --> 00:21:32,370 うわっ! くそっ! 352 00:21:32,370 --> 00:21:36,540 ご主人様! 私は ここにいます! ご主人様! 353 00:21:36,540 --> 00:21:40,540 あっ…。 354 00:21:44,210 --> 00:21:46,550 ハッ…。 355 00:21:46,550 --> 00:21:49,350 あっ… ここは…。