1 00:00:21,688 --> 00:00:25,108 (ナレーション) その魔術師の名前はアイク 2 00:00:25,191 --> 00:00:28,737 魔王軍にあり かの偉大なる大魔術師— 3 00:00:28,820 --> 00:00:31,031 ロンベルクの孫であった 4 00:00:31,114 --> 00:00:35,118 (オークたちのうなり声) 5 00:00:40,498 --> 00:00:44,085 (爆発音) 6 00:00:46,171 --> 00:00:49,549 (オークたちの叫び声) 7 00:01:05,440 --> 00:01:08,318 (ジロン)アイク様 城門を突破できそうです 8 00:01:08,401 --> 00:01:10,361 (アイク)思ったより早かったな 9 00:01:10,445 --> 00:01:13,990 (ジロン)はい ご指示どおり オークどもに破壊槌(つち)を与えました 10 00:01:20,580 --> 00:01:25,585 {\an8}♪~ 11 00:02:44,956 --> 00:02:49,961 {\an8}~♪ 12 00:02:55,049 --> 00:02:56,342 (城兵)うわああ! 13 00:02:56,426 --> 00:02:57,343 (城兵)あっ! 14 00:03:00,263 --> 00:03:01,306 (トロール)ふんっ! 15 00:03:01,389 --> 00:03:04,267 うおおお! 16 00:03:04,350 --> 00:03:08,730 (戦いのけん騒) 17 00:03:13,318 --> 00:03:16,654 (ドアの開閉音) 18 00:03:20,700 --> 00:03:23,578 (クリストフ) 誰なのか聞く必要もないな 19 00:03:24,287 --> 00:03:26,539 魔王軍の指揮官と お見受けする 20 00:03:26,623 --> 00:03:31,586 (アイク)我は魔王軍第七軍団所属 不死旅団 団長アイク 21 00:03:31,669 --> 00:03:35,256 貴殿には 3つの選択肢が残されている 22 00:03:35,340 --> 00:03:39,344 1つ 降伏して 魔王軍の虜囚(りょしゅう)となる道 23 00:03:39,427 --> 00:03:43,014 2つ 潔く自害して果てる道 24 00:03:43,097 --> 00:03:47,227 3つ 俺がこの窓から 景色を眺めている間に 25 00:03:47,310 --> 00:03:50,188 ひそかに逃亡する道 26 00:03:50,271 --> 00:03:54,442 ほお 魔族のくせに温情をかけるか 27 00:03:54,525 --> 00:03:59,030 だが 俺にその選択はないぞ 28 00:03:59,113 --> 00:04:00,823 たああああ! 29 00:04:00,907 --> 00:04:04,285 (アイク) まあ 予想していたことだ 30 00:04:04,369 --> 00:04:05,245 (クリストフ)なあっ… 31 00:04:05,328 --> 00:04:06,704 (アイク)ヴィントヴェレ! 32 00:04:06,788 --> 00:04:10,124 (クリストフ)ぐわああーっ! 33 00:04:13,378 --> 00:04:16,255 (ドアの開閉音) 34 00:04:16,339 --> 00:04:18,549 (ジロン)アイク様 ご無事で 35 00:04:18,633 --> 00:04:20,176 (アイク)手当てしてやれ 36 00:04:21,010 --> 00:04:21,844 はい? 37 00:04:23,262 --> 00:04:25,890 (アイク)投降した兵士も同様にだ 38 00:04:28,810 --> 00:04:30,311 (セフィーロ)ふ~む 39 00:04:31,020 --> 00:04:34,274 あのアーセナムを旅団1個… 40 00:04:35,108 --> 00:04:38,486 わずか1週間で占領するとは 41 00:04:38,569 --> 00:04:42,073 やはり わらわが見込んだ逸材じゃ 42 00:04:46,286 --> 00:04:47,787 (アイク)結界魔法 43 00:04:47,870 --> 00:04:49,747 ヴェイラチシュッツ 44 00:04:58,131 --> 00:05:00,174 (アイク)戦いは終わった 45 00:05:00,258 --> 00:05:03,970 今回もまた 多くの人間を 傷つけてしまったことに 46 00:05:04,053 --> 00:05:06,431 罪悪感がないと言ったら ウソになるし 47 00:05:07,473 --> 00:05:10,643 こんな血生臭い戦争に 慣れることはできない 48 00:05:11,561 --> 00:05:12,395 なぜなら… 49 00:05:14,689 --> 00:05:18,609 俺は魔族ではなく 人間だからだ 50 00:05:19,360 --> 00:05:23,364 俺の師匠ロンベルクは 偉大なる魔術師だった 51 00:05:23,448 --> 00:05:27,952 その上 この世界にかつて存在した 高度な文明をも知り尽くしていた 52 00:05:27,952 --> 00:05:28,870 その上 この世界にかつて存在した 高度な文明をも知り尽くしていた 53 00:05:27,952 --> 00:05:28,870 {\an8}(赤ん坊の泣き声) 54 00:05:28,870 --> 00:05:30,663 {\an8}(赤ん坊の泣き声) 55 00:05:30,663 --> 00:05:32,123 {\an8}(赤ん坊の泣き声) 56 00:05:30,663 --> 00:05:32,123 俺は人間でありながら 57 00:05:32,206 --> 00:05:35,334 ロンベルクの気まぐれで拾われ 育てられた 58 00:05:36,002 --> 00:05:40,131 ロンベルクは 知識と魔術の全てを 俺にたたき込んだ 59 00:05:40,214 --> 00:05:43,593 ただし いずれ災いを もたらすことになるからと 60 00:05:43,676 --> 00:05:47,805 滅びた文明のことは 誰にも言うなと遺言を残した 61 00:05:50,850 --> 00:05:52,935 そして もう一つ 62 00:05:56,522 --> 00:05:58,483 (ロンベルク)いいか アイクよ 63 00:05:58,566 --> 00:06:02,904 いつ いかなる時も その仮面と ローブを脱いではならんぞ 64 00:06:02,987 --> 00:06:07,742 お前の正体がバレたら 魔王は 許さないだろう 65 00:06:07,825 --> 00:06:08,910 (幼いアイク)はい 66 00:06:11,829 --> 00:06:16,167 (アイク)今 この部屋には 強力な結界が張られている 67 00:06:16,250 --> 00:06:18,294 俺の許可なしでは 誰も この部屋には… 68 00:06:18,294 --> 00:06:19,545 俺の許可なしでは 誰も この部屋には… 69 00:06:18,294 --> 00:06:19,545 {\an8}(物音) 70 00:06:20,505 --> 00:06:22,382 (アイク)入れない… はず 71 00:06:22,465 --> 00:06:25,510 (サティ)ううう… 72 00:06:26,219 --> 00:06:27,887 (アイク) 何だ! いつからそこに? 73 00:06:27,970 --> 00:06:29,472 (サティ) こっ 殺さないでください! 74 00:06:29,555 --> 00:06:34,435 わっ 私は何も見てません どうか命だけは! 75 00:06:34,519 --> 00:06:36,437 ああ… 76 00:06:37,355 --> 00:06:38,898 (アイク)おっ おい 77 00:06:38,981 --> 00:06:41,359 (サティ)ふにゃ~ん… 78 00:06:42,443 --> 00:06:44,445 (アイク)泣きたいのはこっちだ 79 00:06:44,529 --> 00:06:48,408 20年間 守ってきた秘密を こうもあっさり… 80 00:06:48,491 --> 00:06:50,410 (ノック) (ジロン)アイク様 81 00:06:53,746 --> 00:06:56,374 (ジロン) 幸い 城は占領できましたが 82 00:06:56,457 --> 00:07:00,128 人間たちをあまりに たくさん生かしすぎたのでは? 83 00:07:00,211 --> 00:07:01,629 (アイク)心配するな 84 00:07:01,712 --> 00:07:03,923 先代の魔王様はともかく 85 00:07:04,006 --> 00:07:07,093 今の魔王様は 結果を大事にされるお方だ 86 00:07:07,176 --> 00:07:10,471 他の幹部たちは 住民は皆殺しにし 87 00:07:10,555 --> 00:07:14,058 町に火を放っても構わないと おっしゃるのですが 88 00:07:14,142 --> 00:07:18,646 (アイク)人間を皆殺しにしたら 税金は 誰から取るのだ? 89 00:07:18,729 --> 00:07:22,024 どちらにせよ このアーセナムは交易都市だ 90 00:07:22,608 --> 00:07:26,279 都市に居住者がいなければ 誰が交易をするんだ? 91 00:07:26,362 --> 00:07:27,947 それは そうですが… 92 00:07:28,030 --> 00:07:28,865 ぐっ! 93 00:07:30,116 --> 00:07:32,827 (ディルク)アイク様 お伺いしたいことが 94 00:07:33,578 --> 00:07:37,081 おい! 人間ごときが 軽々しくアイク様に… 95 00:07:37,165 --> 00:07:38,291 -(アイク)言ってみろ -(ジロン)ふぁ? 96 00:07:39,041 --> 00:07:40,751 (ディルク)今後 私たちは 97 00:07:40,835 --> 00:07:44,255 魔王軍に いかほど税金を 納めればよいでしょうか 98 00:07:44,922 --> 00:07:46,716 (アイク)今までと変わりはない 99 00:07:46,799 --> 00:07:48,176 おお… 100 00:07:49,010 --> 00:07:51,179 -(住人たち)ああ… -(アイク)ただし— 101 00:07:51,262 --> 00:07:56,142 魔王軍に抵抗すると 何人(なんぴと)であろうとも処罰される 102 00:07:56,225 --> 00:07:57,602 分かったか 103 00:07:57,685 --> 00:07:59,562 (住民たち)あ… 104 00:08:00,354 --> 00:08:01,355 (アイク)ん? 105 00:08:03,274 --> 00:08:05,985 (ジロン)ん? アイク様? 106 00:08:11,908 --> 00:08:12,825 (アイク)はっ! 107 00:08:12,909 --> 00:08:14,243 (ゴーレム)ぬんっ! 108 00:08:16,037 --> 00:08:17,997 (アイク)くっ まったく… 109 00:08:24,504 --> 00:08:25,755 (ゴーレム)ぬんっ! 110 00:08:26,547 --> 00:08:28,299 (アイク) いきなり呼び出さないと… 111 00:08:29,634 --> 00:08:31,844 約束したじゃないですか 団長 112 00:08:43,439 --> 00:08:45,441 (アイク)いでよ 斬撃! 113 00:08:45,524 --> 00:08:47,610 ルフトシュニット! 114 00:08:47,693 --> 00:08:50,780 (ゴーレム)ぬうあああ 115 00:08:52,615 --> 00:08:55,451 (セフィーロ)幼き頃 お前の祖父である— 116 00:08:55,534 --> 00:08:59,538 大魔術師ロンベルクの背中に 隠れていた子供が 117 00:08:59,622 --> 00:09:02,041 ここまで強くなるとは 118 00:09:02,833 --> 00:09:07,213 今回のゴーレムは かなりの出来だったのじゃが 119 00:09:07,296 --> 00:09:11,092 (アイク)魔王軍 第七軍団 軍団長 セフィーロ 120 00:09:11,175 --> 00:09:16,722 彼女は 俺の直属の上司であり 俺の秘密を知っている唯一の魔族 121 00:09:16,806 --> 00:09:19,308 (アイク) 普通に呼び出してくださいよ 団長 122 00:09:19,392 --> 00:09:21,394 (セフィーロ) それでは つまらんじゃろ? 123 00:09:21,477 --> 00:09:23,437 まあ 久しぶりじゃのう 124 00:09:23,521 --> 00:09:25,731 (アイク)アーセナムの件ですか? 125 00:09:25,815 --> 00:09:28,401 それなら ちょうど報告しなければと 126 00:09:28,484 --> 00:09:32,780 その件ならば すでに使い魔から情報を得ている 127 00:09:32,863 --> 00:09:37,702 攻略の過程 戦後の占領政策 何の問題もない 128 00:09:37,785 --> 00:09:40,121 (アイク)ならば 何ゆえ 俺を呼んだのですか? 129 00:09:42,248 --> 00:09:43,833 ダイロクテン様が 130 00:09:43,916 --> 00:09:46,085 じきじきに 会いたいとおっしゃってきた 131 00:09:46,168 --> 00:09:47,295 (アイク)なっ… 132 00:09:47,378 --> 00:09:50,798 魔王様が一介の旅団長と お会いになるなど 133 00:09:50,881 --> 00:09:52,508 初めてじゃろうな 134 00:09:52,591 --> 00:09:53,759 (アイク)なんで俺を 135 00:09:53,843 --> 00:09:57,805 アーセナムを たった1週間で陥落させたことが 136 00:09:57,888 --> 00:09:59,223 気に入ったのじゃろう 137 00:10:01,267 --> 00:10:05,980 それで これからお前を 魔王城に連れていくというわけじゃ 138 00:10:06,063 --> 00:10:07,732 (アイク)今からですか? 139 00:10:07,815 --> 00:10:10,401 さっさと わらわの肩に手を置け 140 00:10:12,945 --> 00:10:18,117 何じゃ どさくさに紛れて 乳を触ってくるかと思ったのに 141 00:10:18,200 --> 00:10:19,493 (アイク)そんなことしません 142 00:10:19,577 --> 00:10:20,953 (セフィーロ)フッフフ… 143 00:10:27,001 --> 00:10:28,085 おお… 144 00:10:37,678 --> 00:10:39,722 あたっ ああ… 145 00:10:58,449 --> 00:11:01,035 {\an8}(サティ) 何て書いてあるんだろう 146 00:11:05,581 --> 00:11:08,209 はあ~む 147 00:11:09,377 --> 00:11:10,503 ん! 148 00:11:10,586 --> 00:11:13,047 おっ おいしい! 149 00:11:13,130 --> 00:11:16,425 はむ はむ はむ… 150 00:11:16,509 --> 00:11:21,138 (雷鳴) 151 00:11:21,222 --> 00:11:23,265 (アイク)ハァ… 152 00:11:23,349 --> 00:11:27,103 おや? もしかして 魔王城の瘴気(しょうき)にやられたか? 153 00:11:27,687 --> 00:11:32,692 まあ 無理もない お前は人間だからな 154 00:11:44,328 --> 00:11:47,331 (アイク)団長 もしかして あの魔術師 155 00:11:47,415 --> 00:11:49,959 魔王城に入る者を チェックしているのですか? 156 00:11:50,042 --> 00:11:51,919 そのとおりじゃが 157 00:11:52,002 --> 00:11:54,213 まさか魔王様にお会いするのに 158 00:11:54,296 --> 00:11:57,216 何のチェックもなしに 入れると思っていたのか? 159 00:11:57,299 --> 00:11:59,593 (アイク)まずいですよ 団長 160 00:11:59,677 --> 00:12:01,929 俺の正体がバレたりしませんか? 161 00:12:02,012 --> 00:12:05,808 あの様子だと ローブも仮面も剥がされそうだ 162 00:12:05,891 --> 00:12:08,978 安心しろ わらわが何とかしてやる 163 00:12:09,061 --> 00:12:09,895 フゥッ 164 00:12:11,939 --> 00:12:13,399 (門番)ん? 165 00:12:14,400 --> 00:12:17,278 ふむ すばらしい魔力だ 166 00:12:17,361 --> 00:12:20,573 さすが ロンベルクの孫だな 167 00:12:20,656 --> 00:12:22,867 (アイク)俺のじいさんを 知ってるんですか? 168 00:12:22,950 --> 00:12:24,326 (門番)魔族の中で 169 00:12:24,410 --> 00:12:27,788 あの大魔術師を 知らない者はいないぞ 170 00:12:28,414 --> 00:12:30,124 (アイク)さすがだ 171 00:12:30,207 --> 00:12:32,835 亡くなっても まだ名をはせているのか 172 00:12:33,294 --> 00:12:37,923 何を話し込んでいるんじゃ? 魔王様がお待ちだぞ 173 00:12:38,674 --> 00:12:41,719 (アイク)魔王城ドボルベルグは 異様に広い 174 00:12:43,304 --> 00:12:47,141 その強大な魔力と権力を 誇示するために建てられたので 175 00:12:47,224 --> 00:12:49,977 ひらすら無駄に長い廊下もある 176 00:12:50,686 --> 00:12:54,064 今 俺はその廊下を歩いている 177 00:12:54,148 --> 00:12:57,568 (アイク)団長 謁見(えっけん)の間までは あとどれくらいですか? 178 00:12:57,651 --> 00:12:59,737 間もなくだ 179 00:12:59,820 --> 00:13:04,283 今 お前 宙を行くわらわのことを ずるいと思っておるじゃろ 180 00:13:04,366 --> 00:13:06,702 (アイク)思ってませんよ 181 00:13:06,785 --> 00:13:08,412 (アイク)思っていた 182 00:13:08,496 --> 00:13:11,248 正直 この魔法 フライには憧れる 183 00:13:11,916 --> 00:13:16,045 一応 俺にも使えるが 団長のようにうまく制御できず 184 00:13:16,128 --> 00:13:18,964 ただひたすら 高く飛ぶことしかできない 185 00:13:30,142 --> 00:13:34,855 アイク ここで待っていろ まずは わらわが話してくる 186 00:13:41,779 --> 00:13:44,365 (アイク)今の魔王 ダイロクテンは 187 00:13:44,448 --> 00:13:47,201 人間より劣勢だった魔族の戦況を 188 00:13:47,284 --> 00:13:49,787 たった一度の戦で ひっくり返したのだ 189 00:13:50,663 --> 00:13:53,958 魔族の王にして最強の男 190 00:13:54,041 --> 00:13:56,794 うわさでは 残忍にして冷酷 191 00:13:56,877 --> 00:13:59,755 無能な者は 敵味方なく 殺すと聞いている 192 00:14:00,422 --> 00:14:03,968 一方で その人物の中に 何か見いだすものがあれば 193 00:14:04,051 --> 00:14:07,346 たとえ魔力や腕力が 劣っていても引き立てる 194 00:14:07,429 --> 00:14:12,476 純粋に能力のみで評価し 魔王軍に改革をもたらした 195 00:14:13,102 --> 00:14:14,812 (魔王)フハハハハ… 196 00:14:14,895 --> 00:14:16,230 (アイク)そもそも魔族は 197 00:14:16,313 --> 00:14:18,774 生まれながらにして 協調性に欠けていて 198 00:14:18,857 --> 00:14:21,110 常に仲間内で争っていた 199 00:14:21,819 --> 00:14:26,407 その状況を一変させたのが 現魔王 ダイロクテン様 200 00:14:27,658 --> 00:14:31,495 いよいよ会えるか 魔王軍最高司令官に 201 00:14:31,579 --> 00:14:33,038 (セフィーロ)よいぞ アイク 202 00:14:34,123 --> 00:14:35,624 入るがよい 203 00:14:49,847 --> 00:14:53,809 (ダイロクテン)貴様が セフィーロの配下 アイクであるか? 204 00:14:53,893 --> 00:14:54,727 (アイク)はい 205 00:14:55,352 --> 00:14:56,979 (ダイロクテン)おもてを上げよ 206 00:14:57,062 --> 00:14:58,063 (アイク)はっ 207 00:14:58,814 --> 00:14:59,648 あっ… 208 00:15:00,524 --> 00:15:02,860 (ダイロクテン)魔王城へようこそ 209 00:15:03,527 --> 00:15:06,780 (アイク)この少女が… 魔王? 210 00:15:06,864 --> 00:15:10,451 (ダイロクテン)あの難攻不落と 言われたアーセナムを 211 00:15:10,534 --> 00:15:13,454 たった1週間で 落としたと聞いたが? 212 00:15:13,537 --> 00:15:17,041 (アイク)はい 私は命令に従っただけ 213 00:15:17,124 --> 00:15:19,710 全てはセフィーロ様のご差配です 214 00:15:19,793 --> 00:15:22,504 (ダイロクテン)ほお 謙虚だな 215 00:15:22,588 --> 00:15:24,381 まるで人間のようだ 216 00:15:24,465 --> 00:15:27,343 (アイク)やばい 謙虚が裏目に出た 217 00:15:28,510 --> 00:15:32,222 この者は 奈落の守護者と呼ばれた大魔術師 218 00:15:32,306 --> 00:15:34,183 ロンベルクの孫でございます 219 00:15:34,767 --> 00:15:38,312 なるほど ロンベルクの孫か 220 00:15:38,395 --> 00:15:40,522 どうりで謙虚なわけだ 221 00:15:40,606 --> 00:15:42,650 思慮深くとも不思議ではない 222 00:15:43,567 --> 00:15:47,863 それゆえ住人を殺さず 責任者も処罰せず 223 00:15:47,947 --> 00:15:52,076 無血開城に近い形で アーセナムを落としたと 224 00:15:52,743 --> 00:15:54,745 (アイク) ジロンの言うとおりだったか 225 00:15:54,828 --> 00:15:56,580 魔王軍なら魔王軍らしく 226 00:15:56,664 --> 00:16:00,042 責任者を公開処刑するくらいの ことをしておくべきだったか 227 00:16:01,043 --> 00:16:03,712 いや それは 人間である俺にはできない 228 00:16:03,796 --> 00:16:05,756 ここで答えを間違えたら… 229 00:16:06,840 --> 00:16:11,220 (アイク)魔王様 自分の考えを 述べてもよろしいでしょうか? 230 00:16:11,303 --> 00:16:12,888 (ダイロクテン)申してみよ 231 00:16:12,971 --> 00:16:14,264 (アイク)はい 232 00:16:14,348 --> 00:16:18,477 人間は 恐怖を恐れますが 恐怖には従いません 233 00:16:18,560 --> 00:16:22,231 それは 過去の歴史から見ても 明らかでしょう 234 00:16:22,314 --> 00:16:26,443 人間の支配者を殺し 魔族が支配者となった都市と 235 00:16:27,027 --> 00:16:30,906 人間の支配者をそのままにした 都市の生産性を比べた時 236 00:16:30,990 --> 00:16:35,369 どちらのほうが 我が軍にとって 有益なのかは明白です 237 00:16:35,452 --> 00:16:38,080 その持論はロンベルクのものか? 238 00:16:38,789 --> 00:16:40,040 (アイク)はい 239 00:16:40,124 --> 00:16:41,542 (アイク)魔王ダイロクテン 240 00:16:42,126 --> 00:16:45,379 まだ会話を始めて さほど時間は たっていないが 241 00:16:45,462 --> 00:16:49,508 俺は ある種の 確信めいたものを感じていた 242 00:16:49,591 --> 00:16:52,678 この人は 恐らく ロンベルクと同じく 243 00:16:52,761 --> 00:16:55,639 かつてあった文明の存在を知ってる 244 00:16:55,723 --> 00:16:59,476 その知識を持ってして 魔王軍に改革をもたらしたのだろう 245 00:17:05,816 --> 00:17:09,611 やはり貴様は 他の魔族とは ひと味違う 246 00:17:09,695 --> 00:17:14,074 今度は 仮面の裏の 本当の顔を見せてほしいものだ 247 00:17:14,158 --> 00:17:15,034 (アイク)あっ… 248 00:17:16,910 --> 00:17:18,996 (ダイロクテン) さらなる働きを期待するぞ 249 00:17:19,913 --> 00:17:21,123 精進せよ 250 00:17:21,206 --> 00:17:22,916 (ドアの閉まる音) 251 00:17:23,000 --> 00:17:26,420 (アイク) プハァ~! ハァ ハァ… 252 00:17:27,546 --> 00:17:29,631 生きた心地がしなかった 253 00:17:29,715 --> 00:17:31,842 何じゃ アイクよ 254 00:17:31,925 --> 00:17:34,845 柄にもなく緊張していたのか 255 00:17:34,928 --> 00:17:38,348 こんな なりをしてますが 気は小さいんです 256 00:17:38,432 --> 00:17:41,435 そんなことより これが仮面だって バレちゃいましたよ 257 00:17:42,686 --> 00:17:45,898 人間だとバレなかったことに 感謝するんじゃな 258 00:17:47,149 --> 00:17:48,108 (アイク)フゥ… 259 00:17:48,192 --> 00:17:51,820 (セフィーロ)それより 魔王様が お前に褒美をくださった 260 00:17:51,904 --> 00:17:52,863 (アイク)褒美? 261 00:17:52,946 --> 00:17:56,075 (セフィーロ)これを 褒美と言ってよいものかどうか 262 00:17:56,158 --> 00:18:00,037 わらわからすると 罰に近い感じがするのう 263 00:18:01,371 --> 00:18:03,248 フゥ… ん? 264 00:18:05,959 --> 00:18:10,964 (サティの寝言) 265 00:18:13,467 --> 00:18:15,219 -(アイク)おい -(サティ)ああ! 266 00:18:13,467 --> 00:18:15,219 {\an8}(椅子を蹴る音) 267 00:18:15,928 --> 00:18:18,305 ごめんなさい ごめんなさい 助けてください! 268 00:18:18,388 --> 00:18:21,600 何でもしますので どうか命だけは助けてください 269 00:18:21,683 --> 00:18:23,268 死にたくないです! 270 00:18:23,352 --> 00:18:25,270 うええええ~ん! 271 00:18:25,354 --> 00:18:27,481 落ち着け 殺さないから 272 00:18:27,564 --> 00:18:28,690 ほえ? 273 00:18:28,774 --> 00:18:29,942 名前は? 274 00:18:30,025 --> 00:18:32,069 (サティ)サ… サーティーンです 275 00:18:32,152 --> 00:18:34,822 サーティーン? 変わった名前だな 276 00:18:34,905 --> 00:18:37,366 (サティ) 奴隷は 番号で呼ばれますので 277 00:18:37,449 --> 00:18:40,661 お母さんは私のことを サティと呼んでいました 278 00:18:40,744 --> 00:18:45,249 しかし 俺が人間だということを 知られたからには 279 00:18:45,332 --> 00:18:46,458 そのまま帰せないな 280 00:18:46,542 --> 00:18:49,837 (サティ)心配しないでください! 私は何も見てません 281 00:18:49,920 --> 00:18:51,964 一生 秘密を守りますから 282 00:18:52,047 --> 00:18:55,342 分かった 信じてやろう その代わり… 283 00:18:55,425 --> 00:18:56,552 ほよ? 284 00:18:57,719 --> 00:18:59,179 今日から俺のメイドになれ 285 00:18:59,263 --> 00:19:00,097 (サティ)えっ? 286 00:19:00,180 --> 00:19:03,058 お前に拒否権はない それが嫌なら… 287 00:19:03,142 --> 00:19:05,936 (サティ) よろしくお願いしま~す! 288 00:19:06,019 --> 00:19:07,813 契約成立… 289 00:19:14,695 --> 00:19:19,575 アイク様 イヴァリアス領主 ご就任 おめでとうございます 290 00:19:20,117 --> 00:19:23,036 (アイク) 領主? この俺がですか? 291 00:19:23,787 --> 00:19:25,747 別に不思議でもなかろう? 292 00:19:25,831 --> 00:19:28,166 (アイク) しかし なんでイヴァリアスを? 293 00:19:28,250 --> 00:19:31,545 (セフィーロ)あそこは アーセナムよりも南にある町じゃ 294 00:19:31,628 --> 00:19:33,964 今後の戦において最前線となる 295 00:19:34,047 --> 00:19:35,924 し… しかし… 296 00:19:36,008 --> 00:19:39,761 小さな町だが 我が軍の要じゃ 297 00:19:39,845 --> 00:19:44,725 お前の任務は あの町を守り抜き 税収を2倍にすることじゃ 298 00:19:44,808 --> 00:19:47,644 (アイク) 2倍!? この戦乱のさなかに? 299 00:19:47,728 --> 00:19:49,730 (セフィーロ) なんなら3倍でもよいのだぞ 300 00:19:49,813 --> 00:19:51,607 (アイク)だ… 団長 301 00:19:51,690 --> 00:19:55,569 (アイク)ここが人間たちとの 戦いの最前線になる 302 00:19:56,695 --> 00:19:59,531 いつ人間が攻めてきても おかしくないだろう 303 00:20:03,201 --> 00:20:05,078 メテオシュラーゲン 304 00:20:06,246 --> 00:20:10,042 (アイク)まったく あの方は 戦後のことなど考えもしない 305 00:20:11,543 --> 00:20:13,879 (アイク)まず城壁を修復するぞ 306 00:20:13,962 --> 00:20:17,758 (ジロン)それでは住人から 労働者と技術者を調達しましょう 307 00:20:18,592 --> 00:20:20,761 (アイク) 修復には どれくらいかかる? 308 00:20:20,844 --> 00:20:23,972 (ジロン)この状態なら 半年はかかりそうです 309 00:20:24,056 --> 00:20:27,726 (アイク)半年は長すぎる このまま放置するか? 310 00:20:27,809 --> 00:20:30,938 いや その間に攻め込まれたら ひとたまりもない 311 00:20:31,021 --> 00:20:35,233 やはり修復は必須… 何か方法は? 312 00:20:35,317 --> 00:20:36,151 んっ! 313 00:20:37,110 --> 00:20:38,612 -(アイク)1か月 -(ジロン)えっ! 314 00:20:39,613 --> 00:20:42,157 (アイク)1か月以内に 修復を終わらせるんだ 315 00:20:42,240 --> 00:20:44,660 (ジロン) え~!? そんなの無理ですよ 316 00:20:44,743 --> 00:20:46,286 1か月でどうやって? 317 00:20:46,370 --> 00:20:49,748 (アイク) もちろん 人間の力だけではなく… 318 00:20:59,925 --> 00:21:03,553 (ジロン)人間と魔族が 一緒に働いてるなんて 319 00:21:03,637 --> 00:21:05,806 こんな光景 見たことない 320 00:21:05,889 --> 00:21:09,518 まったく アイク様には驚かされる 321 00:21:09,601 --> 00:21:13,981 8時間ずつ交代させることで 24時間 作業を止めず— 322 00:21:14,690 --> 00:21:17,943 さらには報奨金まで与えて 士気を高めた 323 00:21:18,026 --> 00:21:21,321 俺には分かる この人は天才だ 324 00:21:21,405 --> 00:21:24,658 魔王軍の懐刀と言われる 理由が分かった 325 00:21:26,535 --> 00:21:28,912 (オークたち)ううう… 326 00:21:29,454 --> 00:21:31,373 (アイク)皆 そこから離れろ 327 00:21:34,584 --> 00:21:36,545 シュバルツブレッセン! 328 00:21:42,676 --> 00:21:45,679 (住人たち)おお 329 00:21:45,762 --> 00:21:48,598 (ジロン)この人に ついていけば間違いない 330 00:21:48,682 --> 00:21:50,142 離れたら損だ! 331 00:21:50,225 --> 00:21:52,602 アイク様は きっと… 332 00:21:53,353 --> 00:21:55,939 次の魔王になられるお方だ 333 00:22:03,780 --> 00:22:08,785 {\an8}♪~ 334 00:23:25,779 --> 00:23:30,784 {\an8}~♪