1 00:00:18,852 --> 00:00:21,688 んっ…。 2 00:00:21,688 --> 00:00:24,858 < その魔術師の名前は アイク。 3 00:00:24,858 --> 00:00:28,529 魔王軍にあり かの偉大なる大魔術師➡ 4 00:00:28,529 --> 00:00:31,031 ロンベルクの孫であった> 5 00:00:31,031 --> 00:00:39,139 (うなり声) 6 00:00:46,046 --> 00:00:49,650 (オークたち)うお~! 7 00:00:54,054 --> 00:00:57,557 てい! フン! 8 00:00:57,557 --> 00:01:03,497 (争う声) 9 00:01:03,497 --> 00:01:08,168 (ジロン) アイク様 城門を突破できそうです。 10 00:01:08,168 --> 00:01:10,504 (アイク)思ったより早かったな。 11 00:01:10,504 --> 00:01:14,107 はい。 ご指示どおり オークどもに破壊槌を与えました。 12 00:03:05,152 --> 00:03:07,320 うわ~! うわっ! 13 00:03:07,320 --> 00:03:11,324 おりゃ! てい! あっ! うっ! フン! 14 00:03:11,324 --> 00:03:14,327 うお~! フン! 15 00:03:14,327 --> 00:03:22,669 (争う声) 16 00:03:22,669 --> 00:03:26,573 (ドアの開閉音) 17 00:03:30,677 --> 00:03:33,680 (クリストフ) 誰なのか 聞く必要もないな。 18 00:03:33,680 --> 00:03:36,349 魔王軍の指揮官と お見受けする。 19 00:03:36,349 --> 00:03:41,521 我は 魔王軍第七団所属 不死旅団 団長 アイク。 20 00:03:41,521 --> 00:03:45,358 貴殿には 3つの選択肢が残されている。 21 00:03:45,358 --> 00:03:49,196 1つ 降伏して 魔王軍の虜囚となる道。 22 00:03:49,196 --> 00:03:52,866 2つ 潔く自害して果てる道。 23 00:03:52,866 --> 00:03:57,370 3つ 俺が この窓から 景色を眺めている間に➡ 24 00:03:57,370 --> 00:04:00,307 ひそかに逃亡する道。 25 00:04:00,307 --> 00:04:05,312 ほう 魔族のくせに 温情をかけるか。 だが…。 26 00:04:05,312 --> 00:04:08,982 俺に その選択はないぞ! 27 00:04:08,982 --> 00:04:10,984 うお~! 28 00:04:10,984 --> 00:04:14,321 《まあ 予想していたことだ》 29 00:04:14,321 --> 00:04:16,823 うわっ…。 ヴィントヴェレ! 30 00:04:16,823 --> 00:04:18,825 ぐわ~! 31 00:04:23,163 --> 00:04:26,166 (ドアの開閉音) 32 00:04:26,166 --> 00:04:28,335 アイク様 ご無事で。 33 00:04:28,335 --> 00:04:31,838 手当てしてやれ。 はい? 34 00:04:31,838 --> 00:04:35,542 投降した兵士も同様にだ。 35 00:04:38,512 --> 00:04:40,680 (セフィーロ)ふ~む…。 36 00:04:40,680 --> 00:04:44,351 あのアーセナムを 旅団1個…。 37 00:04:44,351 --> 00:04:48,522 僅か1週間で占領するとは。 38 00:04:48,522 --> 00:04:51,625 やはり わらわが見込んだ逸材じゃ。 39 00:04:55,862 --> 00:04:57,864 結界魔法。 40 00:04:57,864 --> 00:04:59,866 ヴェイラチシュッツ。 41 00:05:07,974 --> 00:05:09,976 《アイク:戦いは終わった。 42 00:05:09,976 --> 00:05:13,980 今回も また 多くの人間を 傷つけてしまったことに➡ 43 00:05:13,980 --> 00:05:16,483 罪悪感がないと言ったら うそになるし➡ 44 00:05:16,483 --> 00:05:21,488 こんな血生臭い戦争に 慣れることはできない。 45 00:05:21,488 --> 00:05:24,658 なぜなら…。 46 00:05:24,658 --> 00:05:26,827 俺は 魔族ではなく➡ 47 00:05:26,827 --> 00:05:29,329 人間だからだ。 48 00:05:29,329 --> 00:05:33,166 俺の師匠 ロンベルクは 偉大なる魔術師だった。 49 00:05:33,166 --> 00:05:37,003 その上 この世界に かつて存在した 高度な文明をも➡ 50 00:05:37,003 --> 00:05:39,339 知り尽くしていた》 (泣き声) 51 00:05:39,339 --> 00:05:42,008 《アイク:俺は 人間でありながら➡ 52 00:05:42,008 --> 00:05:45,345 ロンベルクの気まぐれで 拾われ 育てられた。 53 00:05:45,345 --> 00:05:49,849 ロンベルクは 知識と魔術のすべてを 俺に たたき込んだ。 54 00:05:49,849 --> 00:05:53,520 ただし いずれ 災いを もたらすことになるからと➡ 55 00:05:53,520 --> 00:05:57,624 滅びた文明のことは 誰にも言うなと 遺言を残した》 56 00:06:00,460 --> 00:06:02,462 《そして もう1つ》 57 00:06:06,466 --> 00:06:09,636 ⦅ロンベルク:いいか アイクよ。 いつ いかなるときも➡ 58 00:06:09,636 --> 00:06:12,973 その仮面とローブを 脱いではならんぞ。 59 00:06:12,973 --> 00:06:17,310 お前の正体が ばれたら 魔王は許さないだろう。 60 00:06:17,310 --> 00:06:19,312 はい⦆ 61 00:06:21,314 --> 00:06:23,316 《今 この部屋には➡ 62 00:06:23,316 --> 00:06:27,320 強力な結界が張られている。 俺の許可なしでは➡ 63 00:06:27,320 --> 00:06:29,656 誰も この部屋には…》 んっ? (物音) 64 00:06:29,656 --> 00:06:32,325 (サティ)うぅ… ああ… ああ…。 《入れない… はず》 65 00:06:32,325 --> 00:06:35,495 うぅ… うぅ… うっ…。 66 00:06:35,495 --> 00:06:39,499 なんだ!? いつから そこに? こっ… 殺さないでください! 67 00:06:39,499 --> 00:06:41,668 わっ… 私は 何も見てません! 68 00:06:41,668 --> 00:06:44,170 どうか 命だけは! 69 00:06:44,170 --> 00:06:46,506 ああ…。 70 00:06:46,506 --> 00:06:49,009 おっ… おい。 71 00:06:49,009 --> 00:06:51,344 ふにゃ~ん…。 72 00:06:51,344 --> 00:06:54,180 《泣きたいのは こっちだ。 73 00:06:54,180 --> 00:06:58,184 20年間 守ってきた秘密を こうも あっさり…》 74 00:06:58,184 --> 00:07:00,687 ⚟(ジロン)アイク様。 あっ? (ノック) 75 00:07:03,790 --> 00:07:06,459 幸い 城は 占領できましたが➡ 76 00:07:06,459 --> 00:07:09,963 人間たちを あまりに たくさん 生かし過ぎたのでは? 77 00:07:09,963 --> 00:07:13,800 心配するな。 先代の魔王様は ともかく➡ 78 00:07:13,800 --> 00:07:17,137 今の魔王様は 結果を大事にされるお方だ。 79 00:07:17,137 --> 00:07:20,307 他の幹部たちは 住民は皆殺しにし➡ 80 00:07:20,307 --> 00:07:24,144 街に火を放っても かまわないと おっしゃるのですが。 81 00:07:24,144 --> 00:07:28,315 人間を皆殺しにしたら 税金は 誰から取るのだ? 82 00:07:28,315 --> 00:07:32,152 どちらにせよ このアーセナムは 交易都市だ。 83 00:07:32,152 --> 00:07:36,156 都市に 居住者がいなければ 誰が交易をするんだ? 84 00:07:36,156 --> 00:07:38,992 それは そうですが。 ウギャッ! 85 00:07:38,992 --> 00:07:42,829 うっ うっ… おおっ おっ…。 (ディルク)アイク様 お伺いしたいことが。 86 00:07:42,829 --> 00:07:46,333 おい! 人間ごときが 軽々しく アイク様に…。 87 00:07:46,333 --> 00:07:48,335 言ってみろ。 あっ? 88 00:07:48,335 --> 00:07:50,503 今後 私たちは➡ 89 00:07:50,503 --> 00:07:54,341 魔王軍に いかほど税金を 納めればよいでしょうか? 90 00:07:54,341 --> 00:07:56,843 今までと変わりはない。 91 00:07:56,843 --> 00:07:59,346 おっ…。 (一同)あっ…。 ああ! 92 00:07:59,346 --> 00:08:01,281 (アイク)ただし! んっ? 93 00:08:01,281 --> 00:08:06,119 魔王軍に抵抗すると 何人であろうとも処罰される。 94 00:08:06,119 --> 00:08:09,622 わかったか? あっ… ああ…。 95 00:08:09,622 --> 00:08:12,625 んっ? 96 00:08:12,625 --> 00:08:15,962 んっ? アイク様? (ざわめき) 97 00:08:15,962 --> 00:08:17,964 んっ…。 98 00:08:20,467 --> 00:08:22,969 ハッ! (うなり声) 99 00:08:22,969 --> 00:08:24,971 うぅ! 100 00:08:24,971 --> 00:08:27,774 くっ… 全く…。 101 00:08:31,811 --> 00:08:35,815 んっ…。 ハッ… うっ…。 102 00:08:35,815 --> 00:08:38,818 いきなり呼び出さないと➡ 103 00:08:38,818 --> 00:08:41,488 約束したじゃないですか 団長。 104 00:08:41,488 --> 00:08:53,166 ♬~ 105 00:08:53,166 --> 00:08:55,168 いでよ 斬撃! 106 00:08:55,168 --> 00:08:57,670 ルフトシュニット! 107 00:08:57,670 --> 00:09:00,573 (叫び声) 108 00:09:02,442 --> 00:09:05,445 幼きころ お前の祖父である➡ 109 00:09:05,445 --> 00:09:09,449 大魔術師ロンベルクの背中に 隠れていた子どもが➡ 110 00:09:09,449 --> 00:09:12,786 ここまで強くなるとは。 あっ…。 111 00:09:12,786 --> 00:09:17,123 今回のゴーレムは かなりの出来だったのじゃが。 112 00:09:17,123 --> 00:09:20,960 《アイク:魔王軍第七軍団 軍団長 セフィーロ。 113 00:09:20,960 --> 00:09:23,463 彼女は 俺の 直属の上司であり➡ 114 00:09:23,463 --> 00:09:26,800 俺の秘密を知っている 唯一の魔族》 115 00:09:26,800 --> 00:09:29,135 普通に呼び出してくださいよ 団長。 116 00:09:29,135 --> 00:09:31,304 それでは つまらんじゃろ? 117 00:09:31,304 --> 00:09:33,473 まあ 久しぶりじゃのう。 118 00:09:33,473 --> 00:09:35,642 アーセナムの件ですか? 119 00:09:35,642 --> 00:09:38,478 それなら ちょうど 報告しなければと。 120 00:09:38,478 --> 00:09:42,649 その件ならば すでに 使い魔から 情報を得ている。 121 00:09:42,649 --> 00:09:47,487 攻略の過程 戦後の占領政策 なんの問題もない。 122 00:09:47,487 --> 00:09:50,156 ならば 何故 俺を呼んだのですか? 123 00:09:50,156 --> 00:09:53,660 フッ…。 ダイロクテン様が➡ 124 00:09:53,660 --> 00:09:57,330 じきじきに 会いたいと おっしゃってきた。 なっ…。 125 00:09:57,330 --> 00:10:00,500 魔王様が 一介の旅団長と お会いになるなど➡ 126 00:10:00,500 --> 00:10:03,837 初めてじゃろうな。 なんで 俺を? 127 00:10:03,837 --> 00:10:07,674 アーセナムを たった1週間で 陥落させたことが➡ 128 00:10:07,674 --> 00:10:11,010 気に入ったのじゃろう。 んっ…。 129 00:10:11,010 --> 00:10:13,012 それで これから お前を➡ 130 00:10:13,012 --> 00:10:15,682 魔王城に 連れていくというわけじゃ。 131 00:10:15,682 --> 00:10:17,684 今からですか? 132 00:10:17,684 --> 00:10:20,520 さっさと わらわの肩に 手を置け。 133 00:10:20,520 --> 00:10:23,022 あっ…。 134 00:10:23,022 --> 00:10:27,861 なんじゃ… どさくさに紛れて 乳を触ってくるかと思ったのに。 135 00:10:27,861 --> 00:10:30,663 そんなこと しません。 フフフッ…。 136 00:10:36,202 --> 00:10:38,204 あっ…。 137 00:10:38,204 --> 00:10:40,206 んっ…。 138 00:10:47,547 --> 00:10:49,549 うっ… あたっ! ああ…。 139 00:10:52,218 --> 00:10:54,220 あっ…。 140 00:10:54,220 --> 00:10:56,222 フゥ…。 141 00:10:56,222 --> 00:10:58,224 んっ? 142 00:11:08,168 --> 00:11:10,570 なんて書いてあるんだろう? 143 00:11:19,345 --> 00:11:22,649 んっ! おっ… おいしい! 144 00:11:31,191 --> 00:11:33,192 あっ…。 145 00:11:33,192 --> 00:11:37,197 おや? もしかして 魔王城の瘴気に やられたか? 146 00:11:37,197 --> 00:11:41,901 まあ 無理もない。 お前は 人間だからな。 147 00:11:54,213 --> 00:11:57,050 団長 もしかして あの魔術師➡ 148 00:11:57,050 --> 00:11:59,719 魔王城に入る者を チェックしているのですか? 149 00:11:59,719 --> 00:12:01,654 そのとおりじゃが。 150 00:12:01,654 --> 00:12:03,990 まさか 魔王様にお会いするのに➡ 151 00:12:03,990 --> 00:12:07,327 なんのチェックもなしに入れると 思っていたのか? 152 00:12:07,327 --> 00:12:09,495 まずいですよ 団長。 153 00:12:09,495 --> 00:12:11,998 俺の正体が ばれたりしませんか? 154 00:12:11,998 --> 00:12:15,668 あの様子だと ローブも仮面も 剥がされそうだ。 155 00:12:15,668 --> 00:12:19,172 安心しろ。 わらわが なんとかしてやる。 156 00:12:19,172 --> 00:12:21,841 フッ! 157 00:12:21,841 --> 00:12:23,843 んっ? 158 00:12:23,843 --> 00:12:27,347 うむ… すばらしい魔力だ。 159 00:12:27,347 --> 00:12:30,350 さすが ロンベルクの孫だな。 160 00:12:30,350 --> 00:12:32,685 俺のじいさんを 知ってるんですか? 161 00:12:32,685 --> 00:12:38,358 魔族の中で あの大魔術師を 知らない者は いないぞ。 162 00:12:38,358 --> 00:12:40,860 《さすがだ。 亡くなっても まだ➡ 163 00:12:40,860 --> 00:12:43,196 名を はせているのか》 164 00:12:43,196 --> 00:12:45,365 何を話し込んでいるんじゃ? 165 00:12:45,365 --> 00:12:48,034 魔王様が お待ちだぞ。 166 00:12:48,034 --> 00:12:52,705 《アイク:魔王城ドボルベルクは 異様に広い。 167 00:12:52,705 --> 00:12:57,210 その強大な魔力と権力を 誇示するために建てられたので➡ 168 00:12:57,210 --> 00:13:00,647 ひたすら無駄に長い廊下もある。 169 00:13:00,647 --> 00:13:03,983 今 俺は その廊下を歩いている》 170 00:13:03,983 --> 00:13:06,152 団長。 んっ? 謁見の間までは➡ 171 00:13:06,152 --> 00:13:09,489 あと どれくらいですか? まもなくだ。 172 00:13:09,489 --> 00:13:14,327 今 お前 宙を行く わらわのことを ずるいと思っておるじゃろ? 173 00:13:14,327 --> 00:13:16,496 思ってませんよ。 174 00:13:16,496 --> 00:13:21,334 《思っていた。 正直 この魔法 フライには憧れる。 175 00:13:21,334 --> 00:13:23,336 一応 俺にも使えるが➡ 176 00:13:23,336 --> 00:13:25,838 団長のように うまく制御できず➡ 177 00:13:25,838 --> 00:13:28,541 ただ ひたすら 高く飛ぶことしかできない》 178 00:13:33,846 --> 00:13:35,848 んっ…。 179 00:13:40,186 --> 00:13:44,590 アイク ここで待っていろ。 まずは わらわが話してくる。 180 00:13:51,864 --> 00:13:54,200 《今の魔王 ダイロクテンは➡ 181 00:13:54,200 --> 00:13:57,036 人間より劣勢だった 魔族の戦況を➡ 182 00:13:57,036 --> 00:13:59,872 たった1度の戦で ひっくり返したのだ。 183 00:13:59,872 --> 00:14:03,810 魔族の王にして 最強の男。 184 00:14:03,810 --> 00:14:06,646 うわさでは 残忍にして 冷酷。 185 00:14:06,646 --> 00:14:09,816 無能な者は 敵味方なく殺すと聞いている。 186 00:14:09,816 --> 00:14:13,820 一方で その人物の中に 何か見いだすものがあれば➡ 187 00:14:13,820 --> 00:14:17,156 たとえ 魔力や腕力が劣っていても 引き立てる。 188 00:14:17,156 --> 00:14:19,492 純粋に能力のみで評価し➡ 189 00:14:19,492 --> 00:14:22,662 魔王軍に 改革を もたらした》 190 00:14:22,662 --> 00:14:24,664 ⦅ウハハハハハハ!⦆ 191 00:14:24,664 --> 00:14:26,833 《そもそも 魔族は 生まれながらにして➡ 192 00:14:26,833 --> 00:14:31,170 協調性に欠けていて 常に 仲間内で争っていた。 193 00:14:31,170 --> 00:14:37,677 その状況を一変させたのが 現魔王 ダイロクテン様。 194 00:14:37,677 --> 00:14:41,013 いよいよ 会えるか? 魔王軍最高司令官に》 195 00:14:41,013 --> 00:14:43,015 《セフィーロ:よいぞ アイク》 んっ? 196 00:14:43,015 --> 00:14:45,118 《セフィーロ:入るがよい》 197 00:14:59,866 --> 00:15:04,804 (ダイロクテン)貴様が セフィーロの配下 アイクであるか? はい。 198 00:15:04,804 --> 00:15:06,806 (ダイロクテン)面を上げよ。 199 00:15:06,806 --> 00:15:09,809 はっ! ハッ…。 200 00:15:09,809 --> 00:15:12,979 魔王城へ ようこそ。 201 00:15:12,979 --> 00:15:16,816 《この少女が 魔王?》 202 00:15:16,816 --> 00:15:20,319 あの 難攻不落といわれたアーセナムを➡ 203 00:15:20,319 --> 00:15:23,322 たった1週間で落としたと 聞いたが? 204 00:15:23,322 --> 00:15:26,993 はい。 私は 命令に従っただけ。 205 00:15:26,993 --> 00:15:29,829 すべては セフィーロ様の ご差配です。 206 00:15:29,829 --> 00:15:32,331 ほう… 謙虚だな。 207 00:15:32,331 --> 00:15:34,500 まるで 人間のようだ。 208 00:15:34,500 --> 00:15:37,336 《やばい! 謙虚が裏目に出た》 209 00:15:37,336 --> 00:15:42,008 この者は 奈落の守護者と呼ばれた 大魔術師➡ 210 00:15:42,008 --> 00:15:44,177 ロンベルクの孫でございます。 211 00:15:44,177 --> 00:15:48,181 なるほど ロンベルクの孫か。 212 00:15:48,181 --> 00:15:50,349 どうりで 謙虚なわけだ。 213 00:15:50,349 --> 00:15:52,685 思慮深くとも不思議ではない。 214 00:15:52,685 --> 00:15:57,690 それゆえ 住人を殺さず 責任者も処罰せず➡ 215 00:15:57,690 --> 00:16:02,128 無血開城に近い形で アーセナムを落としたと。 216 00:16:02,128 --> 00:16:04,463 《ジロンの言うとおりだったか。 217 00:16:04,463 --> 00:16:06,966 魔王軍なら 魔王軍らしく 責任者を➡ 218 00:16:06,966 --> 00:16:10,136 公開処刑するくらいのことを しておくべきだったか。 219 00:16:10,136 --> 00:16:13,472 いや それは 人間である俺には できない。 220 00:16:13,472 --> 00:16:15,808 ここで答えを間違えたら…》 221 00:16:15,808 --> 00:16:21,314 魔王様 自分の考えを述べても よろしいでしょうか? 222 00:16:21,314 --> 00:16:23,983 申してみよ。 はい。 223 00:16:23,983 --> 00:16:28,321 人間は 恐怖を恐れますが 恐怖には 従いません。 224 00:16:28,321 --> 00:16:32,325 それは 過去の歴史から見ても 明らかでしょう。 225 00:16:32,325 --> 00:16:36,495 人間の支配者を殺し 魔族が支配者となった都市と➡ 226 00:16:36,495 --> 00:16:38,998 人間の支配者を そのままにした都市の➡ 227 00:16:38,998 --> 00:16:41,000 生産性を比べたとき➡ 228 00:16:41,000 --> 00:16:45,338 どちらのほうが 我が軍にとって 有益なのかは 明白です。 229 00:16:45,338 --> 00:16:48,174 その持論は ロンベルクのものか? 230 00:16:48,174 --> 00:16:51,510 はい。 《魔王ダイロクテン。 231 00:16:51,510 --> 00:16:55,181 まだ 会話を始めて さほど 時間は たっていないが➡ 232 00:16:55,181 --> 00:16:59,519 俺は ある種の 確信めいたものを感じていた。 233 00:16:59,519 --> 00:17:02,455 この人は 恐らく ロンベルクと同じく➡ 234 00:17:02,455 --> 00:17:05,124 かつてあった文明の存在を 知ってる。 235 00:17:05,124 --> 00:17:07,126 その知識をもってして➡ 236 00:17:07,126 --> 00:17:09,629 魔王軍に 改革を もたらしたのだろう》 237 00:17:11,631 --> 00:17:13,633 ハッ! 238 00:17:15,635 --> 00:17:19,639 やはり貴様は 他の魔族とは 一味違う。 239 00:17:19,639 --> 00:17:24,143 今度は 仮面の裏の 本当の顔を見せてほしいものだ。 240 00:17:24,143 --> 00:17:26,646 んっ! あっ…。 241 00:17:26,646 --> 00:17:29,148 更なる働きを期待するぞ。 242 00:17:29,148 --> 00:17:32,652 精進せよ。 (ドアの閉まる音) 243 00:17:32,652 --> 00:17:36,489 プハー! ハァハァハァ…。 244 00:17:36,489 --> 00:17:39,659 生きた心地がしなかった。 245 00:17:39,659 --> 00:17:41,661 なんじゃ? アイクよ。 246 00:17:41,661 --> 00:17:44,664 柄にもなく 緊張していたのか。 あっ…。 247 00:17:44,664 --> 00:17:48,167 こんな なりをしてますが 気は小さいんです。 248 00:17:48,167 --> 00:17:51,504 そんなことより これが仮面だって ばれちゃいましたよ。 249 00:17:51,504 --> 00:17:56,008 人間だと ばれなかったことに 感謝するんじゃな。 250 00:17:56,008 --> 00:17:58,177 フゥ…。 251 00:17:58,177 --> 00:18:02,615 それより 魔王様が お前に 褒美を下さった。 褒美? 252 00:18:02,615 --> 00:18:06,118 これを 褒美と言って よいものかどうか。 253 00:18:06,118 --> 00:18:10,122 わらわからすると 罰に近い感じがするのう。 254 00:18:10,122 --> 00:18:12,458 フゥ…。 255 00:18:12,458 --> 00:18:14,794 んっ? 256 00:18:14,794 --> 00:18:17,630 (サティ)う~ん… うにゃ…。 257 00:18:17,630 --> 00:18:20,132 う~ん… うにゃ…。 ハァ…。 258 00:18:20,132 --> 00:18:22,134 ああ…。 259 00:18:22,134 --> 00:18:24,971 う~ん…。 おい! ハッ! 260 00:18:24,971 --> 00:18:28,307 ハッ ハッ! ごめんなさい! ごめんなさい! 助けてください! 261 00:18:28,307 --> 00:18:31,143 なんでもしますので どうか 命だけは 助けてください! 262 00:18:31,143 --> 00:18:33,145 死にたくないです! 263 00:18:33,145 --> 00:18:38,150 うえ~ん! うえ~ん! 落ち着け 殺さないから。 264 00:18:38,150 --> 00:18:41,988 おっ? 名前は? サッ… サーティーンです。 265 00:18:41,988 --> 00:18:44,657 サーティーン? 変わった名前だな。 266 00:18:44,657 --> 00:18:47,159 奴隷は 番号で呼ばれますので。 267 00:18:47,159 --> 00:18:50,663 お母さんは 私のことを サティと呼んでいました。 268 00:18:50,663 --> 00:18:55,001 しかし 俺が人間だということを 知られたからには➡ 269 00:18:55,001 --> 00:18:57,837 そのまま 帰せないな。 心配しないでください! あっ! 270 00:18:57,837 --> 00:18:59,839 うっ… うぅ…。 私は 何も見てません! 271 00:18:59,839 --> 00:19:01,774 一生 秘密を守りますから! うぅ… うっ…。 272 00:19:01,774 --> 00:19:05,111 わかった 信じてやろう。 そのかわり…。 273 00:19:05,111 --> 00:19:07,446 んっ? んっ…。 274 00:19:07,446 --> 00:19:10,116 今日から 俺のメイドになれ。 えっ? 275 00:19:10,116 --> 00:19:12,284 お前に 拒否権はない。 276 00:19:12,284 --> 00:19:14,787 それが 嫌なら…。 よろしくお願いしま~す! 277 00:19:14,787 --> 00:19:17,490 んっ… 契約成立。 278 00:19:24,797 --> 00:19:29,635 アイク様 イヴァリアス領主 ご就任 おめでとうございます! 279 00:19:29,635 --> 00:19:33,139 ⦅アイク:領主? この俺がですか? 280 00:19:33,139 --> 00:19:35,808 別に 不思議でもなかろう? 281 00:19:35,808 --> 00:19:37,977 しかし なんで イヴァリアスを? 282 00:19:37,977 --> 00:19:41,313 あそこは アーセナムよりも南にある街じゃ。 283 00:19:41,313 --> 00:19:43,983 今後の戦において 最前線となる。 284 00:19:43,983 --> 00:19:45,985 しっ… しかし…。 285 00:19:45,985 --> 00:19:49,655 小さな街だが 我が軍の要じゃ。 286 00:19:49,655 --> 00:19:52,324 お前の任務は あの街を守り抜き➡ 287 00:19:52,324 --> 00:19:54,660 税収を2倍にすることじゃ。 288 00:19:54,660 --> 00:19:57,496 2倍? この戦乱のさなかに? 289 00:19:57,496 --> 00:19:59,498 (セフィーロ) なんなら 3倍でもよいのだぞ。 290 00:19:59,498 --> 00:20:01,667 (アイク)だっ… 団長!⦆ 291 00:20:01,667 --> 00:20:05,671 ここが 人間たちとの戦いの 最前線になる。 292 00:20:05,671 --> 00:20:09,375 いつ 人間が攻めてきても おかしくないだろう。 293 00:20:13,179 --> 00:20:15,181 ⦅メテオ シュラーゲン…⦆ 294 00:20:15,181 --> 00:20:17,850 《アイク:全く あの方は➡ 295 00:20:17,850 --> 00:20:20,186 戦後のことなど 考えもしない》 296 00:20:20,186 --> 00:20:23,689 まず 城壁を修復するぞ。 297 00:20:23,689 --> 00:20:27,860 それでは 住人から 労働者と 技術者を調達しましょう。 298 00:20:27,860 --> 00:20:30,696 修復には どれくらい かかる? 299 00:20:30,696 --> 00:20:34,033 この状態なら 半年は かかりそうです。 300 00:20:34,033 --> 00:20:37,536 《半年は 長すぎる。 このまま 放置するか? 301 00:20:37,536 --> 00:20:41,040 いや その間に攻め込まれたら ひとたまりもない。 302 00:20:41,040 --> 00:20:46,212 やはり 修復は必須。 何か 方法は… んっ?》 303 00:20:46,212 --> 00:20:48,714 1か月! えっ? 304 00:20:48,714 --> 00:20:52,218 1か月以内に 修復を終わらせるんだ。 305 00:20:52,218 --> 00:20:56,055 (ジロン)え~! そんなの無理ですよ。 1か月で どうやって? 306 00:20:56,055 --> 00:20:59,992 (アイク)もちろん 人間の力だけではなく…。 307 00:20:59,992 --> 00:21:10,002 ♬~ 308 00:21:10,002 --> 00:21:13,339 《人間と魔族が 一緒に働いてるなんて➡ 309 00:21:13,339 --> 00:21:15,841 こんな光景 見たことない。 310 00:21:15,841 --> 00:21:19,512 全く アイク様には 驚かされる。 311 00:21:19,512 --> 00:21:24,016 8時間ずつ 交代させることで 24時間 作業を止めず➡ 312 00:21:24,016 --> 00:21:28,020 更には 報奨金まで与えて 士気を高めた。 313 00:21:28,020 --> 00:21:31,023 俺には わかる。 この人は天才だ! 314 00:21:31,023 --> 00:21:34,693 魔王軍の懐刀と言われる理由が わかった》 315 00:21:34,693 --> 00:21:39,031 (オークたち)うっ… うお~! 316 00:21:39,031 --> 00:21:41,333 皆 そこから離れろ。 317 00:21:44,370 --> 00:21:46,372 シュバルツ ブレッセン! 318 00:21:52,378 --> 00:21:55,714 (一同)うお~! 319 00:21:55,714 --> 00:21:58,384 《この人に ついていけば 間違いない。 320 00:21:58,384 --> 00:22:00,319 離れたら 損だ。 321 00:22:00,319 --> 00:22:02,655 アイク様は きっと➡ 322 00:22:02,655 --> 00:22:05,558 次の魔王になられるお方だ!》