1 00:00:34,935 --> 00:00:37,604 ((俺:お願いします! お願いします! 2 00:00:37,604 --> 00:00:39,606 お願いしま~す! 3 00:00:39,606 --> 00:00:43,110 お願いします! お願いします! こちらを お願いしま~す! 4 00:00:43,110 --> 00:00:45,112 トラック3台 いきま~す! 5 00:00:45,112 --> 00:00:47,114 どうぞ~! 6 00:00:56,957 --> 00:00:58,959 うわぁ…)) 7 00:00:58,959 --> 00:01:02,796 まぁ 平凡といえば平凡な人生では あったんですけど➡ 8 00:01:02,796 --> 00:01:04,798 平凡だからこそ➡ 9 00:01:04,798 --> 00:01:07,301 何か輝かしいものに 引かれたというか…。 10 00:01:07,301 --> 00:01:11,138 ((イエーイ!)) 11 00:01:11,138 --> 00:01:14,641 彼女いない歴イコール 年齢な俺ですけど➡ 12 00:01:14,641 --> 00:01:19,479 その輝きに近づくため がむしゃらに突っ走りましたね。 13 00:01:19,479 --> 00:01:21,815 理想の女性を追い求め続け➡ 14 00:01:21,815 --> 00:01:24,618 それは いにしえの存在にまで及び…。 15 00:01:30,657 --> 00:01:32,926 そしてついに…。 16 00:01:32,926 --> 00:01:37,264 画期的な古代文明の 発掘調査にも加わったわけですよ。 17 00:01:37,264 --> 00:01:39,266 ((研究者:Goddess!)) 18 00:01:39,266 --> 00:01:41,435 けど なぜか満たされない。 19 00:01:41,435 --> 00:01:45,439 地の果てまで輝きを求めても なぜか満たされなかったんです。 20 00:01:45,439 --> 00:01:48,442 そんな俺が出会ったのが…。 (女神)ストップ。 21 00:01:48,442 --> 00:01:50,444 なんでしょう? 22 00:01:50,444 --> 00:01:52,946 発掘調査の話は本当ですか? 23 00:01:52,946 --> 00:01:55,449 あっ…。 24 00:01:55,449 --> 00:01:57,451 ん~っ…。 25 00:01:57,451 --> 00:01:59,453 そこは盛りましたねっ! 26 00:01:59,453 --> 00:02:01,455 ぎゃぎゃぎゃぎゃ…! (雷撃音) 27 00:02:01,455 --> 00:02:03,957 ウソは嫌いです。 (指を鳴らす音) 28 00:02:03,957 --> 00:02:07,561 (くじ引きくんとTVくんの声) 29 00:03:44,257 --> 00:03:49,596 リスポン。 おぉ…! 俺復活! 30 00:03:49,596 --> 00:03:54,267 五体満足に復活して 飲むお茶のうまさよ~。 31 00:03:54,267 --> 00:03:56,436 どうでしたか? 俺の人生は。 32 00:03:56,436 --> 00:03:59,940 ただのむなしい オタ活人生でしたね。 まぁ➡ 33 00:03:59,940 --> 00:04:03,443 引きこもって ゲーム中毒に なっていないだけましですが。 34 00:04:03,443 --> 00:04:05,445 俺 意外とアウトドア派で➡ 35 00:04:05,445 --> 00:04:08,115 学生時代は週3回も ゲーセンに出向いてました。 36 00:04:08,115 --> 00:04:10,617 それをアウトドア派とは認めません。 37 00:04:10,617 --> 00:04:13,954 家でやる恋愛ゲームも大好きです。 そうですか。 38 00:04:13,954 --> 00:04:16,957 態度が冷たい… ちなみに➡ 39 00:04:16,957 --> 00:04:20,127 俺に対する女神様の 好感度って どれくらいです? 40 00:04:20,127 --> 00:04:23,630 最大を100として 95くらい… でしょうか。 41 00:04:23,630 --> 00:04:27,134 予想外の高さ! 今日も美しいですね! 42 00:04:27,134 --> 00:04:30,637 現在 96です。 43 00:04:30,637 --> 00:04:34,241 ヌルゲーすぎる! 女神様 誰よりも神々しい! 44 00:04:34,241 --> 00:04:37,410 98になりました。 45 00:04:37,410 --> 00:04:40,580 おぉ! ちなみに満点になったら どうなるんです? 46 00:04:40,580 --> 00:04:42,582 はい… いとしさのあまり➡ 47 00:04:42,582 --> 00:04:45,786 あなたを剝製にして インテリアとして飾ります。 48 00:04:47,754 --> 00:04:49,756 おっと…。 49 00:04:49,756 --> 00:04:53,059 恋愛ゲームじゃなかったか。 50 00:04:57,597 --> 00:05:01,935 というわけで ヤドカリでしたね。 はい ヤドカリです。 51 00:05:01,935 --> 00:05:06,106 ただのヤドカリですか。 ヤドカリのモンスターだと➡ 52 00:05:06,106 --> 00:05:08,942 すでに転生している人が いるからですかね。 53 00:05:08,942 --> 00:05:10,944 いました。 (操作音) 54 00:05:13,446 --> 00:05:17,117 食物連鎖の関係で すぐに終わられても困るので➡ 55 00:05:17,117 --> 00:05:20,287 待ち時間のかからない範囲で オプションを増やしておきます。 56 00:05:20,287 --> 00:05:22,289 では いってまいりま…。 57 00:05:22,289 --> 00:05:25,792 ぎゃぎゃぎゃ…! さては忘れてましたね? 58 00:05:25,792 --> 00:05:28,094 痛い痛い痛い あ~! 痛い痛い…。 59 00:05:33,233 --> 00:05:35,235 ヤドカリ! 60 00:05:35,235 --> 00:05:42,542 ♬~ 61 00:05:49,082 --> 00:05:51,918 サプラ~イズ! 62 00:05:51,918 --> 00:05:54,087 戻ってきましたぁ~! 63 00:05:54,087 --> 00:05:56,089 知ってました。 64 00:05:56,089 --> 00:05:59,926 わっ! (爆発音) 65 00:05:59,926 --> 00:06:01,928 リスポン。 66 00:06:01,928 --> 00:06:04,598 途中までは快調だったんですよ。 67 00:06:04,598 --> 00:06:08,435 ヤドカリ人生の快調なんて たかが知れていますがね。 68 00:06:08,435 --> 00:06:10,437 世界にあだなす煉獄の支配者➡ 69 00:06:10,437 --> 00:06:13,607 グラスレイを倒したところまでは よかったのですが。 70 00:06:13,607 --> 00:06:16,276 しかしそのあと… がはぁ! 71 00:06:16,276 --> 00:06:19,279 まぁ 詳細は見てみましょう。 ハウ~ン。 72 00:06:22,282 --> 00:06:25,285 最初の記憶は卵からかえったとき。 73 00:06:25,285 --> 00:06:27,787 多くのきょうだいたちが 餌となる中➡ 74 00:06:27,787 --> 00:06:31,791 俺は辛うじて生き延び 勇者ライツンベルに拾われます。 75 00:06:31,791 --> 00:06:34,728 ((ライツンベル:さぁ 私と共に冒険へ!)) 76 00:06:34,728 --> 00:06:37,230 ライツンベルは なぜにヤドカリを? 77 00:06:37,230 --> 00:06:39,399 女神様から与えられたオプションの➡ 78 00:06:39,399 --> 00:06:41,401 「勇者との縁を結ぶ」のおかげです。 79 00:06:41,401 --> 00:06:44,404 私のせいで大惨事に。 そして…。 80 00:06:44,404 --> 00:06:46,406 女神様のオプション➡ 81 00:06:46,406 --> 00:06:49,075 「勇者の最強の武具になる」 の影響で➡ 82 00:06:49,075 --> 00:06:53,079 俺は最強のヤドカリに! 83 00:06:53,079 --> 00:06:56,750 しかし 山を崩し 海を割り 雲を裂いたあとに➡ 84 00:06:56,750 --> 00:06:59,252 勇者はふっと我に返ります。 85 00:06:59,252 --> 00:07:02,589 ((なぜ… ヤドカリなのだ…)) 86 00:07:02,589 --> 00:07:05,091 最初の段階で気付いてほしかった。 (ライツンベル)なぜ…。 87 00:07:05,091 --> 00:07:07,594 勇者は俺を 手放そうとしたんですが➡ 88 00:07:07,594 --> 00:07:10,764 女神様のオプション 「呪われた武器」の影響で➡ 89 00:07:10,764 --> 00:07:12,766 手放すことが できなかったんです。 90 00:07:12,766 --> 00:07:16,436 そろそろこの世界の神様に 怒られそうですね 私。 91 00:07:16,436 --> 00:07:21,107 しかたなく 所有権を維持する という形で 俺は海に預けられ。 92 00:07:21,107 --> 00:07:24,444 うまく呪いの欠陥を ついてくれて安心しました。 93 00:07:24,444 --> 00:07:29,115 俺は海底神殿で 海の女神 ラクトーシャと出会ったのです。 94 00:07:29,115 --> 00:07:31,952 あっ 女神様より スタイルよかったですよ。 95 00:07:31,952 --> 00:07:37,223 あとで剝製の刑です。 しまった 継続していたのか。 96 00:07:37,223 --> 00:07:40,560 俺は神殿に捕らわれていた ラクトーシャを救い出し➡ 97 00:07:40,560 --> 00:07:43,730 神殿を 愛の巣にすることにしました。 98 00:07:43,730 --> 00:07:45,732 色欲の塊ですね。 99 00:07:45,732 --> 00:07:49,069 しかし 巨大な守護者 リヴァイアクンが現れたのです。 100 00:07:49,069 --> 00:07:51,071 ネーミングセンスが雑。 101 00:07:51,071 --> 00:07:53,406 俺は ひん死の重傷を 負わされましたが➡ 102 00:07:53,406 --> 00:07:56,242 こちらもリヴァイアクンの右目を 失わせました。 103 00:07:56,242 --> 00:08:00,080 ヤドカリに右目を失わされて さんざんなリヴァイアクン。 104 00:08:00,080 --> 00:08:02,916 そんな俺を救ってくれたのが…。 105 00:08:02,916 --> 00:08:05,919 日光浴をしていた紅鮭師匠でした。 106 00:08:05,919 --> 00:08:09,923 ((紅鮭師匠:んっ? お前 大丈夫か?)) ストップ。 107 00:08:09,923 --> 00:08:14,094 ここまでなんとかファンタジーの体裁は 取れていましたが➡ 108 00:08:14,094 --> 00:08:16,596 紅鮭とは いきなりシュールすぎるでしょう。 109 00:08:16,596 --> 00:08:18,598 そうですか? 110 00:08:18,598 --> 00:08:20,934 俺は憎きリヴァイアクンを倒すため➡ 111 00:08:20,934 --> 00:08:23,937 紅鮭師匠のもとで 修業を始めました。 112 00:08:23,937 --> 00:08:26,773 そして ついに師匠の死をもって➡ 113 00:08:26,773 --> 00:08:31,444 秘奥義 煉獄剛炎雷鳴冥界蹴を 会得したのです。 114 00:08:31,444 --> 00:08:34,547 とても魚の編み出した技とは 思えませんね。 115 00:08:34,547 --> 00:08:36,883 そして師匠の死を 省いちゃいましたか。 116 00:08:36,883 --> 00:08:39,052 いよいよ リヴァイアクンとの再戦。 117 00:08:39,052 --> 00:08:43,390 俺は自慢のハサミで首を切断 見事 勝利を収めたのでした。 118 00:08:43,390 --> 00:08:47,227 煉獄剛炎雷鳴冥界蹴で 勝ってほしかった。 119 00:08:47,227 --> 00:08:51,398 そして無事 ラクトーシャを 恋人にすることができました。 120 00:08:51,398 --> 00:08:53,400 ヤドカリを恋人にするとは➡ 121 00:08:53,400 --> 00:08:55,735 なかなか性癖のとがった 海の女神ですね。 122 00:08:55,735 --> 00:08:57,737 あれ? もしかしてやいてます? 123 00:08:57,737 --> 00:09:01,241 内臓をえぐり出したまま 剝製にしてあげましょう。 124 00:09:01,241 --> 00:09:03,910 バッドエンドのレベルが上がってしまった。 125 00:09:03,910 --> 00:09:07,580 恋人と結ばれ ハッピーエンドを 迎えられたはずなのに➡ 126 00:09:07,580 --> 00:09:10,583 なぜ戻ってきたのです。 それがですね…。 127 00:09:12,919 --> 00:09:14,921 ((ラクトーシャ:うっ… がはっ!)) 128 00:09:14,921 --> 00:09:17,590 「勇者の最強の武具」 「勇者以外➡ 129 00:09:17,590 --> 00:09:20,093 所有できない呪い」両方の因果で➡ 130 00:09:20,093 --> 00:09:22,262 俺を装備しようとしたラクトーシャが➡ 131 00:09:22,262 --> 00:09:24,264 命を落としてしまったのです。 132 00:09:24,264 --> 00:09:30,603 ((今まで… ありが…。 ラクトーシャ~!)) 133 00:09:30,603 --> 00:09:32,605 その仕組みを知りながら➡ 134 00:09:32,605 --> 00:09:35,542 俺を海に放流した勇者を 憎悪しました。 135 00:09:35,542 --> 00:09:38,211 オプションをつけた私が悪いのですが➡ 136 00:09:38,211 --> 00:09:41,214 都合よく解釈していただき ありがとうございます。 137 00:09:41,214 --> 00:09:44,384 そしていよいよ 因縁の勇者 ライツンベルとの決闘! 138 00:09:44,384 --> 00:09:46,386 結果はどうなったんです? 139 00:09:46,386 --> 00:09:49,556 互いの拳と拳が交差して ダブルノックダウン! 140 00:09:49,556 --> 00:09:52,725 ((2人:うぉ~)) うわ 本当に拳が交差して…。 141 00:09:52,725 --> 00:09:55,228 んっ? あの あなた。 142 00:09:55,228 --> 00:09:58,231 これ拳じゃなくハサミ。 えっ? 143 00:09:58,231 --> 00:10:01,067 互いの力を認め合った2人は和解。 144 00:10:01,067 --> 00:10:04,070 過去に起きたことを すべて海に流しました。 145 00:10:04,070 --> 00:10:08,074 私の発言も流された…。 ラクトーシャは浮かばれませんね。 146 00:10:08,074 --> 00:10:10,910 死後は浮いてましたよ。 シャラップ。 147 00:10:10,910 --> 00:10:13,413 ((この世界にあだなす➡ 148 00:10:13,413 --> 00:10:17,417 煉獄の支配者 グラスレイを倒してほしい。 149 00:10:17,417 --> 00:10:20,253 君のその手で)) だからハサミ。 150 00:10:20,253 --> 00:10:24,591 ((必ずや 「この手」で… 友よ! 君に力を託す)) 151 00:10:24,591 --> 00:10:26,926 ヤドカリに託しちゃいましたか。 152 00:10:26,926 --> 00:10:30,930 ((勇者ライツンベルの敵 今こそ討たせてもらう! 153 00:10:30,930 --> 00:10:33,266 (グラスレイ)どこだ… どこにいる! おい! ここだ! 154 00:10:33,266 --> 00:10:35,268 見えてんだろ! おい!)) 155 00:10:35,268 --> 00:10:38,771 ヤドカリちっちゃいから… というか勇者 いつ死にました? 156 00:10:38,771 --> 00:10:43,109 俺に力を託したあと グラスレイの手下にソッコー殺されました。 157 00:10:43,109 --> 00:10:45,278 不用意に託すから。 158 00:10:45,278 --> 00:10:47,280 ((おのれ! おのれ! 159 00:10:47,280 --> 00:10:51,117 煉獄の炎に焼かれよ!)) なかなか当たらない。 160 00:10:51,117 --> 00:10:53,286 ((おぉ~っ! 161 00:10:53,286 --> 00:10:55,288 ホワッチャ~! ヒィ…。 162 00:10:58,958 --> 00:11:03,129 (グラスレイ)うわぁ~!)) 163 00:11:03,129 --> 00:11:06,633 こうして俺は 煉獄剛炎雷鳴冥界蹴で➡ 164 00:11:06,633 --> 00:11:11,638 見事 グラスレイを原子分解 勝利したのです。 165 00:11:11,638 --> 00:11:15,141 やっと煉獄剛炎雷鳴冥界蹴 使いましたね。 166 00:11:15,141 --> 00:11:18,645 そしてえげつない威力。 その散りざまはまるで➡ 167 00:11:18,645 --> 00:11:21,648 紅鮭師匠のようでした。 さては➡ 168 00:11:21,648 --> 00:11:26,653 紅鮭師匠に煉獄剛炎雷鳴冥界蹴 使いましたね。 えっ? 169 00:11:26,653 --> 00:11:30,990 ((さぁ 修業の成果を見せてみろ! はい! 170 00:11:30,990 --> 00:11:33,259 うおぉ~! うっ! 171 00:11:33,259 --> 00:11:36,429 えっ なんで こっちに打… ちょ まっ…。 172 00:11:36,429 --> 00:11:39,599 うぅ~!)) 173 00:11:39,599 --> 00:11:42,101 世界に平和をもたらした 俺でしたが➡ 174 00:11:42,101 --> 00:11:44,938 ヤドカリだということで 世間から勇者として➡ 175 00:11:44,938 --> 00:11:47,607 認めてもらえませんでした。 当然ですね。 176 00:11:47,607 --> 00:11:51,277 そして寿命が尽き 夢半ばで死んでしまいました。 177 00:11:51,277 --> 00:11:53,279 世界を救えたなら➡ 178 00:11:53,279 --> 00:11:56,115 勇者としての夢は 達成している気がしますけどね。 179 00:11:56,115 --> 00:12:00,286 女性に装備されることが かなわなかったので。 180 00:12:00,286 --> 00:12:03,790 結局 色欲でしたか。 あっ そうそう。 181 00:12:03,790 --> 00:12:06,459 これがお土産の 「紅鮭の缶詰」です。 182 00:12:06,459 --> 00:12:08,628 早速食べましょう! 183 00:12:08,628 --> 00:12:13,800 ((紅鮭師匠:俺を食らえ! BENIJAKE~!)) 184 00:12:13,800 --> 00:12:15,802 よく食べる気になれますね。 185 00:12:15,802 --> 00:12:18,972 とはいえ お土産で好感度が上がったので。 186 00:12:18,972 --> 00:12:22,809 あっ? 187 00:12:22,809 --> 00:12:27,647 100%に達しましたので 剝製にします。 188 00:12:27,647 --> 00:12:29,649 ほええ! まだ続いてた! 189 00:12:29,649 --> 00:12:32,151 できれば ヤドカリの姿で。 190 00:12:32,151 --> 00:12:36,255 あの姿に愛着湧きましたか。 では。 191 00:12:36,255 --> 00:12:38,424 ふうぅ…。 192 00:12:38,424 --> 00:12:42,762 おぉ… このアングル 最高…! 193 00:12:42,762 --> 00:12:44,764 あっ? あぁ…。 194 00:12:44,764 --> 00:12:47,600 箱に入れておきます。 195 00:12:47,600 --> 00:12:51,604 め 女神様… み 見えない…。 196 00:12:54,941 --> 00:12:58,745 ふぅむ なかなかオツな味ですね この缶詰は。 197 00:13:01,280 --> 00:13:04,584 おっと そろそろ 次の転生をさせねば。 198 00:13:07,453 --> 00:13:11,124 それでは次の転生先を。 199 00:13:11,124 --> 00:13:14,627 返事がない ただのヤドカリの剝製のようだ。 200 00:13:29,976 --> 00:13:35,081 ヘヘヘッ 女神様が 着替えようしてる…? 201 00:13:35,081 --> 00:13:38,084 ぐはあ! (雷撃音) 202 00:13:38,084 --> 00:13:41,254 リスポン。 203 00:13:41,254 --> 00:13:45,425 やはりこの体が落ち着きますね~ 人体が一番です。 204 00:13:45,425 --> 00:13:47,927 剝製なのに よく動けましたね。 205 00:13:47,927 --> 00:13:52,265 執念ですよ 執念。 執念というよりも執着では。 206 00:13:52,265 --> 00:13:57,270 女神様が立てる物音で いろいろと 想像も膨らみましたし。 207 00:13:57,270 --> 00:13:59,605 そんな盗聴ヤドカリは。 えっ? 208 00:13:59,605 --> 00:14:01,607 ぐえっ! 209 00:14:01,607 --> 00:14:03,609 うぅ…。 体をすり潰してあげましょうか。 210 00:14:03,609 --> 00:14:08,314 そろそろ転生のお時間ですぅ…。 211 00:14:10,783 --> 00:14:12,785 フンフンフン…。 (くじ引きくん)ウゥ…。 212 00:14:12,785 --> 00:14:15,788 ヴェッ… オェ…。 213 00:14:15,788 --> 00:14:19,959 ウゥ… オエッ! アタッ。 214 00:14:19,959 --> 00:14:23,296 「魔王城の右扉」です。 215 00:14:23,296 --> 00:14:26,966 いいじゃないですか! 魔王城の右扉。 ついさっきまで➡ 216 00:14:26,966 --> 00:14:29,135 人の体が一番だと 言っていたことに➡ 217 00:14:29,135 --> 00:14:31,137 責任を持ってください。 218 00:14:31,137 --> 00:14:33,740 それで オプションは どうしましょうか? 219 00:14:33,740 --> 00:14:36,442 自動ドアはダメですかね。 ダメです。 220 00:14:40,747 --> 00:14:43,916 ん~ またこの扉。 221 00:14:43,916 --> 00:14:46,753 2話にしてバンクですか? 222 00:14:46,753 --> 00:14:49,088 転生先への扉はこれだけですから。 223 00:14:49,088 --> 00:14:53,259 それに アニメ業界 どこも深刻な人手不足なのです。 224 00:14:53,259 --> 00:14:55,595 なるほど それならしかたがな…。 225 00:14:55,595 --> 00:14:59,098 ぎゃ~ ぎゃぎゃぎゃぎゃ…。 そこは学習しましょう。 (雷撃音) 226 00:14:59,098 --> 00:15:13,613 ♬~ 227 00:15:13,613 --> 00:15:16,516 右扉! 228 00:15:18,451 --> 00:15:20,453 ふぅ…。 229 00:15:20,453 --> 00:15:22,955 発注したいのですが➡ 230 00:15:22,955 --> 00:15:25,458 どこに連絡すれば いいのでしょうか。 231 00:15:25,458 --> 00:15:29,128 め~がみ様~! 232 00:15:29,128 --> 00:15:31,964 おかえりなさい。 ぐへっ。 233 00:15:31,964 --> 00:15:36,068 その椅子 動くんですか? 自由自在です。 234 00:15:36,068 --> 00:15:38,070 おなかすきました。 235 00:15:38,070 --> 00:15:41,741 昨日の残りのカレー合わせて チャーハンでも作りましょう! 236 00:15:41,741 --> 00:15:44,577 (鼻歌) 237 00:15:44,577 --> 00:15:47,413 ヘイッ! フンフフ フンフフ フ~ンフフ~ン。 (指を鳴らす音) 238 00:15:47,413 --> 00:15:50,082 ヘイ ヘイッ! (指を鳴らす音) 239 00:15:50,082 --> 00:15:53,252 勝手に指パッチンで部屋を 使いこなさないでください。 240 00:15:53,252 --> 00:15:58,257 すっかりこの空間になじみました。 部屋を乗っ取られた気分です。 241 00:15:58,257 --> 00:16:00,259 (炒める音) 242 00:16:00,259 --> 00:16:02,929 いや~ でも驚くことにダメでしたよ➡ 243 00:16:02,929 --> 00:16:05,598 魔王城の右扉。 でしょうね。 244 00:16:05,598 --> 00:16:08,935 ぶふっ! んご… おぉ…。 245 00:16:08,935 --> 00:16:12,271 まぁ 一応 報告を聞きましょう。 246 00:16:12,271 --> 00:16:14,941 ただし 料理の手は 止めないでください。 247 00:16:14,941 --> 00:16:16,943 うっ… は~い。 248 00:16:16,943 --> 00:16:20,780 ((魔王:うぅ…)) 249 00:16:20,780 --> 00:16:24,784 最初は魔王城の玉座の間で 頑張って扉ってたんです。 250 00:16:24,784 --> 00:16:26,786 扉ってたんですね。 251 00:16:29,121 --> 00:16:31,123 ((フガ…。 252 00:16:31,123 --> 00:16:33,392 ブワックション!)) 253 00:16:33,392 --> 00:16:35,394 とんだトラップ扉ですね。 254 00:16:35,394 --> 00:16:38,397 あまりにホコリっぽいんですよ 魔王城が。 255 00:16:38,397 --> 00:16:44,070 あと猫アレルギーでクシャミが出まして。 ライオンはネコ科ですからね。 256 00:16:44,070 --> 00:16:46,906 あっそうだ! 見た目 強そうな魔物もいました。 257 00:16:46,906 --> 00:16:49,709 たしか 不敗将軍…。 258 00:16:53,579 --> 00:16:58,584 ((ガレンザ:お~い! 魔王様に お目通り願~う! 259 00:16:58,584 --> 00:17:00,920 ハ… ハ… ハ…。 260 00:17:00,920 --> 00:17:03,422 ブワックション! ぐわ! 261 00:17:03,422 --> 00:17:05,925 ハ ハ ブァクシュ! ブァクシュ! げふ! あぶ! 262 00:17:05,925 --> 00:17:07,927 ブァクシュ! ぎえ!)) 263 00:17:09,929 --> 00:17:12,098 (ガレンザの悲鳴) 264 00:17:12,098 --> 00:17:14,100 なぜ死なないんです? (ガレンザの悲鳴) 265 00:17:14,100 --> 00:17:16,769 彼の強さは本物だったんですよ。 266 00:17:16,769 --> 00:17:20,273 将軍でありながら 一度 戦斧を握れば➡ 267 00:17:20,273 --> 00:17:23,442 敵陣の中央を単騎で駆け抜け…。 268 00:17:23,442 --> 00:17:25,778 アチチ~! ちゃんと集中してください。 269 00:17:25,778 --> 00:17:27,780 比類なき武勇伝が…。 アチチ アチチチ…。 270 00:17:27,780 --> 00:17:30,283 手袋しよ。 アチチチ…。 271 00:17:30,283 --> 00:17:32,285 ち ちなみに彼の最期は…。 272 00:17:32,285 --> 00:17:34,220 (ノック) 273 00:17:34,220 --> 00:17:38,557 ((ぎゃっ ぎゃっ… ぎゃ~!)) 274 00:17:38,557 --> 00:17:41,561 圧死でした。 やっぱりとどめまで刺しましたか。 275 00:17:44,563 --> 00:17:51,070 (叫び声) 276 00:17:51,070 --> 00:17:53,572 魔王軍の幹部は だいたい しとめましたね。 277 00:17:53,572 --> 00:17:57,576 これだけ被害を出しておきながら よく撤去されませんでしたね。 278 00:17:57,576 --> 00:17:59,745 実は特殊な力の働きで➡ 279 00:17:59,745 --> 00:18:03,916 魔王軍は扉に対して不信感を 持たないようになっていたんです。 280 00:18:03,916 --> 00:18:06,585 カレーをイン! 281 00:18:06,585 --> 00:18:08,588 匂いがテロですね。 282 00:18:08,588 --> 00:18:11,924 しかし そんなオプションつけましたか? 283 00:18:11,924 --> 00:18:14,760 魔王城の左扉のオプションですね。 284 00:18:14,760 --> 00:18:18,931 彼もまた 意思を持った扉でしたが…。 285 00:18:18,931 --> 00:18:20,933 仲よくはなれませんでした。 286 00:18:20,933 --> 00:18:22,935 ((左扉:愚か者! 287 00:18:22,935 --> 00:18:26,939 魔王様の 忠実なる家具として働け! 288 00:18:26,939 --> 00:18:28,941 魔王など この世にはいらない。 289 00:18:28,941 --> 00:18:31,611 必要なのだ。 必要なもんか。 290 00:18:31,611 --> 00:18:33,713 うるさい! やかましい!)) 291 00:18:33,713 --> 00:18:37,717 魔王もノイローゼになりませんかね。 そこはほら➡ 292 00:18:37,717 --> 00:18:41,887 不信感を持たないという オプションがありますから。 293 00:18:41,887 --> 00:18:46,058 俺たちの言い争いは 魔王の脳内の謎の言葉として➡ 294 00:18:46,058 --> 00:18:49,729 処理されていたのです。 ノイローゼになるしか。 295 00:18:49,729 --> 00:18:51,731 魔王軍は➡ 296 00:18:51,731 --> 00:18:55,234 やがて人間たちに 押され始めてしまいます。 297 00:18:55,234 --> 00:18:57,403 幹部たちが自陣の城の扉に➡ 298 00:18:57,403 --> 00:19:00,573 ことごとく圧殺されていれば そうもなるしょう。 299 00:19:00,573 --> 00:19:02,575 サラダを盛る際には➡ 300 00:19:02,575 --> 00:19:04,744 彩りよくお願いします。 は~い。 301 00:19:04,744 --> 00:19:07,580 ((ユーラレクトフルレト:必ず勝利を!)) 302 00:19:07,580 --> 00:19:11,984 そしていよいよ 勇者 ユーラレクトフルレトがやってきました。 303 00:19:13,919 --> 00:19:18,591 ((お前一人だけか? 人望ないな! グウゥ! 304 00:19:18,591 --> 00:19:22,094 滅びろ魔王! ゴワァ~! 305 00:19:22,094 --> 00:19:25,931 ぬおぉ~! これでも食らえ~! 306 00:19:25,931 --> 00:19:28,934 グォ~! 307 00:19:28,934 --> 00:19:31,437 (ライオン)ニャ~ン…。 (倒れる音) 308 00:19:31,437 --> 00:19:33,539 なんだ? おい!)) 309 00:19:33,539 --> 00:19:37,710 魔王の ひん死になればなるほど 強大な力を得て再生する➡ 310 00:19:37,710 --> 00:19:40,713 「無限の成長」というスキルが すさまじく…。 311 00:19:40,713 --> 00:19:44,550 ((誰が人望ないだ~! 312 00:19:44,550 --> 00:19:46,552 ヤバっ! ヒィ! 313 00:19:46,552 --> 00:19:48,888 グッハッハッハ…! 314 00:19:48,888 --> 00:19:50,890 ワーッハッハ…! コイツ 気にしてるだろ!)) 315 00:19:50,890 --> 00:19:53,392 更には。 ((んなっ!? 316 00:19:53,392 --> 00:19:55,394 ヒィッ!)) 317 00:19:55,394 --> 00:19:58,230 突如背後から魔法攻撃をしてきた 左扉によって➡ 318 00:19:58,230 --> 00:20:00,733 勇者は窮地に! 319 00:20:00,733 --> 00:20:03,569 このままでは 勇者が死んでしまう! 320 00:20:03,569 --> 00:20:06,572 だけど俺には 開け閉めすることしかできない! 321 00:20:09,408 --> 00:20:12,745 左扉も攻撃できたというのは 予想外でした。 322 00:20:12,745 --> 00:20:17,083 ホント 扉のくせに魔法とか 使うなって文句言いましたよ。 323 00:20:17,083 --> 00:20:19,251 あなたにだけは 言われたくないですね。 324 00:20:19,251 --> 00:20:22,421 しかしですね~ このあとが大変でして。 325 00:20:22,421 --> 00:20:25,257 魔王を倒して ハッピーエンドではないのですか? 326 00:20:25,257 --> 00:20:27,259 それがですね~。 327 00:20:27,259 --> 00:20:29,428 ((貴様も死ね~! ハッ! 328 00:20:29,428 --> 00:20:32,765 フンッ! って! ざっけんな 殺すぞ! 329 00:20:32,765 --> 00:20:35,601 (魔王)ぐわぁ! これは…。 330 00:20:35,601 --> 00:20:41,440 人望のなさか~! ウソ!? うわぁ! うぅ…。 331 00:20:41,440 --> 00:20:43,442 わ~っ! うわぁ~! 332 00:20:43,442 --> 00:20:45,444 (左扉)ぎぇぇ~!)) (爆発音) 333 00:20:45,444 --> 00:20:49,782 あっ 都合よく倒しましたね。 はい。 334 00:20:49,782 --> 00:20:52,284 ((やったぁ~! しゃ~っ!)) 335 00:20:52,284 --> 00:20:56,622 突然の出来事に 勇者も12名の個性派ヒロインたちと➡ 336 00:20:56,622 --> 00:21:00,292 勝利を喜びます。 取って付けたようなハーレム要素。 337 00:21:00,292 --> 00:21:03,796 でも ヒロインの一人が 猫耳系ヒロインだったのです。 338 00:21:03,796 --> 00:21:06,298 ((にゃはは~ん ごろにゃ~ん)) あっ。 339 00:21:06,298 --> 00:21:10,136 あなた たしか猫アレルギー。 ((ハ… ハ ハ…。 340 00:21:10,136 --> 00:21:13,139 ブワックション! ぐあぁ!)) 341 00:21:13,139 --> 00:21:15,641 やらかしましたね。 はい。 (ヒロインたちの悲鳴) 342 00:21:15,641 --> 00:21:19,311 (ヒロイン)なんばしよっと…! 343 00:21:19,311 --> 00:21:22,648 ((このクソ無能扉~! しゃべんな! 344 00:21:22,648 --> 00:21:25,985 はぁ!? お前たちが悪いんだろ? 入り口でたむろしやがって! 345 00:21:25,985 --> 00:21:28,654 違うだろ~ 違うだろ~! うるせぇ なめんな!)) 346 00:21:28,654 --> 00:21:30,823 激怒したヒロインたちと俺の➡ 347 00:21:30,823 --> 00:21:32,825 壮絶なバトルの末➡ 348 00:21:32,825 --> 00:21:34,760 魔王城がなくなったことで➡ 349 00:21:34,760 --> 00:21:36,762 俺の 「魔王城の扉」という➡ 350 00:21:36,762 --> 00:21:39,565 アイデンティティーも失われ 消滅しました。 351 00:21:41,600 --> 00:21:43,936 さっ いただきましょうか。 352 00:21:43,936 --> 00:21:45,938 あの。 はい。 353 00:21:45,938 --> 00:21:51,110 このテーブルは初めて見ますが。 お土産の魔王城の左扉です。 354 00:21:51,110 --> 00:21:53,112 テーブルに加工しておきました。 355 00:21:53,112 --> 00:21:57,616 物を無駄にしない精神は 評価しましょう。 では。 356 00:21:57,616 --> 00:22:00,786 いただきます。 いただきま~す! 357 00:22:00,786 --> 00:22:03,289 アムアム… モグモグ…。 358 00:22:03,289 --> 00:22:07,126 ん~っ 有り合わせにしては…。 359 00:22:07,126 --> 00:22:09,128 むっ…。 360 00:22:09,128 --> 00:22:12,631 あっ… ヘヘッ こんなのでよければ➡ 361 00:22:12,631 --> 00:22:14,800 女神様のために毎日作りますよ。 362 00:22:14,800 --> 00:22:19,004 カレーチャーハンは週に1回で十分です。 はいはい。