1 00:00:33,834 --> 00:00:37,938 <宇宙の始まりは カオスであった> 2 00:00:40,173 --> 00:00:45,679 < その中から 我らが創造主にして唯一神が➡ 3 00:00:45,679 --> 00:00:49,850 始まりの世界を作り上げたのだ> 4 00:00:49,850 --> 00:00:52,853 ((創造神:フーッ…)) 5 00:00:56,523 --> 00:01:03,697 < やがて… 創造主から 我ら神々が生まれ➡ 6 00:01:03,697 --> 00:01:09,703 この比類なき多元宇宙を 形成するに至ったのだ> 7 00:01:09,703 --> 00:01:14,041 (神)そして我々は より高次元の存在となるため➡ 8 00:01:14,041 --> 00:01:17,544 手にした世界を 進化させる必要がある。 9 00:01:17,544 --> 00:01:19,546 (神)うむ。 (神)しかり。 10 00:01:19,546 --> 00:01:23,717 そのためには世界から世界へ 転生者を移動させ➡ 11 00:01:23,717 --> 00:01:25,886 行き着いた世界のイレギュラーとして➡ 12 00:01:25,886 --> 00:01:28,889 進化のきっかけを 生み出させるのだ。 13 00:01:28,889 --> 00:01:31,558 (神たち)はっ? 14 00:01:31,558 --> 00:01:37,831 (神)これは… イレギュラーがすぎぬか? (神)世界の進化がゆがみかねん。 15 00:01:37,831 --> 00:01:41,501 (神)とはいえ かの女神の担当する転生者。 16 00:01:41,501 --> 00:01:44,671 うかつには手を出せぬ。 (神)しかり。 17 00:01:44,671 --> 00:01:48,342 (神)この者に関しては 監視を絶やさぬようにしよう。 18 00:01:48,342 --> 00:01:52,512 ところで この缶詰を知っておるか? 19 00:01:52,512 --> 00:01:55,015 (神)むっ? (神)食べたことがある。 20 00:01:55,015 --> 00:01:59,853 我ら神々の生命の酒 ネクタルを上回るうまさじゃ。 21 00:01:59,853 --> 00:02:01,855 (神)欲しい…。 22 00:02:01,855 --> 00:02:04,858 (神)ついでに白米も。 (神たち)うむ。 23 00:02:04,858 --> 00:02:08,528 この缶詰に関しても 監視を絶やさぬようにしよう。 24 00:02:08,528 --> 00:02:11,932 これにて本日は終了とする。 25 00:03:50,831 --> 00:03:53,667 (俺)やぁ女神 今日もきれいだよ。 26 00:03:53,667 --> 00:03:57,671 その瞳にはどんな俺が 映ってるのかな。 言って…。 27 00:03:57,671 --> 00:03:59,840 ぐふっ…! ぐぐぐ…。 (指を鳴らす音) 28 00:03:59,840 --> 00:04:02,676 (くじ引きくん)アァ~…。 (女神)キザな態度が不快なので➡ 29 00:04:02,676 --> 00:04:05,011 重力を10倍にしました。 くぅぅ…。 30 00:04:05,011 --> 00:04:07,514 重力をもっと増して かまわないので➡ 31 00:04:07,514 --> 00:04:11,518 あなたに この膝に乗ってほしい~ くっ…。 32 00:04:11,518 --> 00:04:14,187 くくっ…。 100倍の重力だけ乗せましょう。 33 00:04:14,187 --> 00:04:16,189 かっ はっ! (指を鳴らす音) 34 00:04:19,526 --> 00:04:21,528 リスポン。 35 00:04:23,864 --> 00:04:26,366 あっ! お~ 茶柱。 36 00:04:26,366 --> 00:04:29,703 今日はいいことありそうだ。 ほっこりさせるために➡ 37 00:04:29,703 --> 00:04:32,639 復活させているわけでは ありませんよ。 てっきり➡ 38 00:04:32,639 --> 00:04:35,475 おいしくお茶を飲ませてくれる ためかと思ってました。 39 00:04:35,475 --> 00:04:38,145 なんなら味覚も触覚も除去し➡ 40 00:04:38,145 --> 00:04:41,148 石のような肉体にして 復活させましょうか? 41 00:04:41,148 --> 00:04:44,151 できれば スラッと高身長でお願いします。 42 00:04:44,151 --> 00:04:46,319 またグチャッと低身長になら。 43 00:04:46,319 --> 00:04:49,322 あ~ いや… 転生の時間なんで。 (お茶を飲む音) 44 00:04:49,322 --> 00:04:51,324 やれやれ しかたがないな。 45 00:04:51,324 --> 00:04:55,829 ラノベの主人公みたいな 物言いは控えるように。 46 00:04:55,829 --> 00:04:58,999 な~に~か~な…。 ウッ…。 47 00:04:58,999 --> 00:05:01,168 オエッ。 わっ! んんっ…。 48 00:05:01,168 --> 00:05:03,170 ペッ! 49 00:05:03,170 --> 00:05:06,173 「時計台の秒針」? 50 00:05:06,173 --> 00:05:09,843 スラッとした高身長ですね。 おめでとうございます。 51 00:05:09,843 --> 00:05:14,347 いやあ ありがとうございます。 やはり皮肉は通じませんね。 52 00:05:14,347 --> 00:05:16,349 (鼻歌) 53 00:05:16,349 --> 00:05:18,518 たまには 確認しておきましょうか。 (鼻歌) 54 00:05:18,518 --> 00:05:21,521 チートレベルのオプションは 何がありますか? (鼻歌) 55 00:05:21,521 --> 00:05:24,691 「12の時を指すとき ラグナレクが起きる」を➡ 56 00:05:24,691 --> 00:05:27,027 設定してますが…。 外します。 57 00:05:27,027 --> 00:05:30,030 これ 「金ロー」で見たことある。 58 00:05:30,030 --> 00:05:31,965 うぐぐ…! (時計の針が動く音) 59 00:05:31,965 --> 00:05:34,467 くっくっ ぐぅ…! あと数秒で転生です。 60 00:05:34,467 --> 00:05:36,636 ぐわ~っ! いってらっしゃい。 61 00:05:36,636 --> 00:05:38,638 (針が合わさる音) 62 00:05:43,810 --> 00:05:45,812 秒針! 63 00:05:51,484 --> 00:05:54,487 ふむ もうこんな時間ですか。 64 00:05:54,487 --> 00:05:58,158 時計を見ていると 彼を思い出しますね。 65 00:05:58,158 --> 00:06:00,493 元気にやって…。 (ドア開くジングル) 66 00:06:00,493 --> 00:06:03,830 ただいま戻りました~! 67 00:06:03,830 --> 00:06:06,166 私の哀愁を返してください。 68 00:06:06,166 --> 00:06:09,502 寂しがってくれてたんですか 光栄です! 69 00:06:09,502 --> 00:06:12,172 せっかく時計を 経験したのですから➡ 70 00:06:12,172 --> 00:06:16,343 今からあなたを日時計として 砂漠に設置することにしましょう。 71 00:06:16,343 --> 00:06:18,845 それ ただの拷問じゃ… ぶふっ! 72 00:06:18,845 --> 00:06:22,949 とりあえず報告を聞きましょうか。 (TVくん)オエェ~。 73 00:06:25,352 --> 00:06:27,354 勇者の拠点の王国にある➡ 74 00:06:27,354 --> 00:06:30,523 最も大きな時計台の 秒針になったんです。 75 00:06:30,523 --> 00:06:35,128 ただ 人の足元で待ち合わせする カップルが多いのが不満でしたね。 76 00:06:35,128 --> 00:06:38,131 最も大きな時計台ですからね。 77 00:06:38,131 --> 00:06:42,469 ですから 同じ転生者の 時針兄貴と分針兄貴と協力して➡ 78 00:06:42,469 --> 00:06:45,305 時間をずらして 混乱させてやりましたよ。 79 00:06:45,305 --> 00:06:49,142 おっと ろくでもない 異世界転生者が2人もいましたか。 80 00:06:49,142 --> 00:06:51,144 時針兄貴は世界樹。 81 00:06:51,144 --> 00:06:53,813 分針兄貴は 輝く宝石で出来ていたんです。 82 00:06:53,813 --> 00:06:56,816 どちらも材料にこだわっていて いいですね。 83 00:06:56,816 --> 00:06:58,818 そして秒針の俺が➡ 84 00:06:58,818 --> 00:07:01,821 ダークマターで出来ていました。 マニアックですね。 85 00:07:01,821 --> 00:07:05,158 まずは どういった日々を 過ごしたかという話ですね。 86 00:07:05,158 --> 00:07:08,161 毎日 寸分たがわず 同じだと思いますが。 87 00:07:08,161 --> 00:07:10,163 いえ。 そこは抜かりなく➡ 88 00:07:10,163 --> 00:07:12,999 日々の刺激になるような イベントを作りました。 89 00:07:12,999 --> 00:07:16,336 嫌な予感がしますが 聞きましょう。 90 00:07:16,336 --> 00:07:21,341 「秒針が12を指すとき ランダムで魔法が発動する」で➡ 91 00:07:21,341 --> 00:07:23,843 日々 国民に 刺激を与えていました。 92 00:07:23,843 --> 00:07:25,845 やらかしやがりましたね。 93 00:07:25,845 --> 00:07:30,183 ((足元で イチャイチャイチャイチャしてんじゃ ねえよまったくよ~。 94 00:07:30,183 --> 00:07:32,786 リア充 死ね~! (2人)なになに!? 95 00:07:32,786 --> 00:07:35,789 うわぁ~! キャ~! (雷鳴) 96 00:07:35,789 --> 00:07:39,292 (2人)おぉ~っ! ナイスフラワー! 97 00:07:39,292 --> 00:07:41,294 食らえ この野郎! (雷鳴) 98 00:07:41,294 --> 00:07:44,798 (セイレーン)リアジュ~! (ドラゴン)シネ~! 99 00:07:44,798 --> 00:07:48,468 おっ!? ワンチャン楽しくね? あ~ ね~ ふぅ!)) 100 00:07:48,468 --> 00:07:51,471 カップルたち 楽しんでいませんか? はい。 101 00:07:51,471 --> 00:07:54,474 結果としてリア充どもを 楽しませてしまいました。 102 00:07:54,474 --> 00:07:57,644 なんという皮肉。 しかし ある日のこと。 103 00:07:57,644 --> 00:08:01,314 パレード中の王様に 裁きの雷鳴が直撃しました。 104 00:08:01,314 --> 00:08:03,983 秒針ごときに裁かれましたか。 105 00:08:03,983 --> 00:08:05,986 ((王様:うおっ。 (雷鳴) 106 00:08:05,986 --> 00:08:07,988 (人々の悲鳴) 107 00:08:07,988 --> 00:08:12,325 うぐぐ… 今すぐ時計台を破壊せよ!)) 108 00:08:12,325 --> 00:08:14,828 当然そうなりますね。 しかし➡ 109 00:08:14,828 --> 00:08:18,665 国民たちは理不尽だと 反対の声を上げました。 110 00:08:18,665 --> 00:08:22,335 特にカップルにとっては 貴重なデートスポットですからね。 111 00:08:22,335 --> 00:08:24,337 ((勇者:絶対はんた~い!)) 112 00:08:24,337 --> 00:08:27,674 その中には勇者もいました。 顔面がエクスカリバーですね。 113 00:08:27,674 --> 00:08:30,176 勇者に言われたからには~と➡ 114 00:08:30,176 --> 00:08:32,779 王様は時計台の破壊を断念します。 115 00:08:32,779 --> 00:08:36,282 勇者に助けられましたね。 ですが王様は…。 116 00:08:36,282 --> 00:08:39,285 ((魔法を打ち込む 時計の秘密を調べ➡ 117 00:08:39,285 --> 00:08:42,789 改善せよ!)) 正論ですね。 ((御意)) 118 00:08:42,789 --> 00:08:45,125 そして勇者は 持ち前の頭脳を生かして➡ 119 00:08:45,125 --> 00:08:47,293 俺たちの存在にまでたどりつき➡ 120 00:08:47,293 --> 00:08:52,465 時針兄貴が取り外されました。 勇者の頭脳が残念でならない。 121 00:08:52,465 --> 00:08:55,135 1時間おきに 攻撃魔法を放つということで➡ 122 00:08:55,135 --> 00:08:57,470 時針兄貴が 疑われてしまったんです。 123 00:08:57,470 --> 00:09:01,474 フガッ。 見事に罪をなすりつけましたね。 124 00:09:01,474 --> 00:09:05,145 こうしてしばらくの間ですが 平和が訪れました。 125 00:09:05,145 --> 00:09:08,148 平和を乱した張本人が よく言いますね。 126 00:09:08,148 --> 00:09:10,984 しかし つい我慢できなくなって。 127 00:09:10,984 --> 00:09:13,820 ((グフフ グハハ ワハハハ! 128 00:09:13,820 --> 00:09:15,989 (カップルたち)わ~っ! (雷鳴) 129 00:09:15,989 --> 00:09:19,192 またっ… うお~!)) (雷鳴) 130 00:09:21,494 --> 00:09:24,164 自覚して打ってませんかね それ。 131 00:09:24,164 --> 00:09:27,167 信じられないことに 再び時計台が➡ 132 00:09:27,167 --> 00:09:29,669 壊されることになったんです。 でしょうね。 133 00:09:29,669 --> 00:09:33,940 しかし 国民たちは無慈悲だと 反対の声を上げました。 134 00:09:33,940 --> 00:09:36,276 その中には魔王もいました。 135 00:09:36,276 --> 00:09:39,946 ((魔王:許せぬ! 魔物にも もとる行為)) 136 00:09:39,946 --> 00:09:41,948 いちゃダメな方がいましたね。 137 00:09:41,948 --> 00:09:44,284 魔王に言われたからには… と➡ 138 00:09:44,284 --> 00:09:46,953 王様は時計台の破壊を断念します。 139 00:09:46,953 --> 00:09:49,456 今度は魔王に助けられましたね。 140 00:09:49,456 --> 00:09:52,292 ((魔法を打ち込む 時計台の秘密を調べ➡ 141 00:09:52,292 --> 00:09:56,463 改善せよ!)) 正論ですね。 ((任されよ)) 142 00:09:56,463 --> 00:09:59,632 そして魔王は孫の意見を 最大限に取り入れ➡ 143 00:09:59,632 --> 00:10:02,135 俺たちの存在にまでたどりつき➡ 144 00:10:02,135 --> 00:10:04,637 分針兄貴が取り外されました。 145 00:10:04,637 --> 00:10:07,307 魔王の孫好きも残念でならない。 146 00:10:07,307 --> 00:10:11,144 俺はダークマターで出来てますからね。 見えなかったわけですよ。 147 00:10:11,144 --> 00:10:15,982 そういえば ダークマターは光学的に 観測できない物質でしたね。 148 00:10:15,982 --> 00:10:17,984 しかし1週間後➡ 149 00:10:17,984 --> 00:10:20,153 無慈悲の業火を 命中させちゃいまして。 150 00:10:20,153 --> 00:10:22,489 無慈悲なのは あなたのほうですけどね。 151 00:10:22,489 --> 00:10:24,657 あっ でも喜びのポーズを。 152 00:10:24,657 --> 00:10:26,659 ((ヌフッ)) 違うと思います。 153 00:10:26,659 --> 00:10:29,662 ((ヌフフフ~!)) ウソと思うでしょうが➡ 154 00:10:29,662 --> 00:10:32,499 再び時計台が 破壊されることになりました。 155 00:10:32,499 --> 00:10:34,501 エェ…。 でしょうね。 156 00:10:34,501 --> 00:10:38,838 しかし 国民たちは薄情だと 反対の声を上げました。 157 00:10:38,838 --> 00:10:41,174 その中には田中さんもいました。 158 00:10:41,174 --> 00:10:44,010 ((田中さん:私たちは 厳重なる抗議を➡ 159 00:10:44,010 --> 00:10:47,013 国王陛下に!)) 誰ですか。 160 00:10:47,013 --> 00:10:50,517 たまたま時計台の前を通る 一般人の田中さんです。 161 00:10:50,517 --> 00:10:54,687 時折 攻撃魔法を当てていました。 あぁ…。 162 00:10:54,687 --> 00:10:58,858 くる… くる… くる~。 163 00:10:58,858 --> 00:11:02,862 모あぁ…。 それでよく時計台を 擁護しようと思いましたね。 164 00:11:02,862 --> 00:11:05,865 彼は 痛いのが好きですから。 165 00:11:05,865 --> 00:11:07,867 ((アァ~ン)) (雷鳴) 166 00:11:07,867 --> 00:11:09,869 そうきたか…。 167 00:11:09,869 --> 00:11:12,205 ((田中さんに 言われたからには…)) 168 00:11:12,205 --> 00:11:14,707 ストップ。 これ同じ流れですか? 169 00:11:14,707 --> 00:11:19,045 う~ん 田中さんはなんか ただ者ではない一般人らしく➡ 170 00:11:19,045 --> 00:11:23,049 王様がペコペコする感じなんです。 俺の存在にも気付きました。 171 00:11:23,049 --> 00:11:25,718 あっ! あの針も転生者か? 172 00:11:25,718 --> 00:11:28,388 一般人の田中 やりますね。 173 00:11:28,388 --> 00:11:30,890 ですが そんなことを しているうちに…。 174 00:11:30,890 --> 00:11:35,161 魔王軍が攻めてきたのです。 遅すぎるシリアス展開。 175 00:11:35,161 --> 00:11:38,998 魔王軍は非常に強力で 町じゅうは大混乱です。 176 00:11:38,998 --> 00:11:41,000 それはあなたも同じです。 177 00:11:41,000 --> 00:11:43,836 ((ムキー! こんな国を荒らすとは!)) 178 00:11:43,836 --> 00:11:47,507 ついには魔王にも 癒やしの 流星群をまき散らします。 179 00:11:47,507 --> 00:11:50,910 降り注ぐ流星群のどこに 癒やしの要素が。 180 00:11:53,012 --> 00:11:56,683 かわいい動物の形をしています。 ギリギリ許容しましょう。 181 00:11:56,683 --> 00:12:00,019 ((ニャーン! パオーン! キリーン! 182 00:12:00,019 --> 00:12:02,021 (孫)ニャンガラン ネコネコ! 183 00:12:04,190 --> 00:12:06,192 (魔王)ぐわぁ~! 184 00:12:06,192 --> 00:12:09,862 (人々の叫び声) 185 00:12:09,862 --> 00:12:13,366 なんてかわいいメテオ。 あぁ~!)) 186 00:12:13,366 --> 00:12:15,535 (勇者)ボッキーン! (田中さん)あっ ふぅ~ん! 187 00:12:15,535 --> 00:12:19,872 こうして無事 魔王を退け 世界には平和がやってきました。 188 00:12:19,872 --> 00:12:23,042 しれっと勇者と田中も 死んでしまいましたね。 189 00:12:23,042 --> 00:12:26,713 田中さんはそのまま 異世界転生してしまったようです。 190 00:12:26,713 --> 00:12:29,382 痛いのが好きなのも 程があるでしょう。 191 00:12:29,382 --> 00:12:32,986 ちょっと彼の動向は 探る必要がありますね。 192 00:12:32,986 --> 00:12:34,988 結局時計台も➡ 193 00:12:34,988 --> 00:12:36,990 流星に巻き込まれて潰れ➡ 194 00:12:36,990 --> 00:12:38,992 人生を終えたって感じです。 195 00:12:38,992 --> 00:12:41,160 自業自得では? そうだ➡ 196 00:12:41,160 --> 00:12:43,329 お土産を持ってきましたよ。 んっ? 197 00:12:43,329 --> 00:12:46,833 分針兄貴のなきがらです。 198 00:12:46,833 --> 00:12:51,004 美しいですね。 飾っておきましょう。 199 00:12:51,004 --> 00:12:54,173 チッ… チッ… チッ…。 200 00:12:54,173 --> 00:12:58,011 チーン。 は~い女神様 3分たちました~。 201 00:12:58,011 --> 00:13:02,849 よくわかりましたね。 体内時計の感覚が磨かれまして…。 202 00:13:02,849 --> 00:13:05,184 フーッ フーッ。 時計の針でしたからね。 203 00:13:05,184 --> 00:13:07,186 ほら女神様。 204 00:13:07,186 --> 00:13:09,188 あ~ん。 205 00:13:09,188 --> 00:13:11,491 ぐはっ! (雷撃音) 206 00:13:13,693 --> 00:13:17,196 んっ? おぉ ネギ柱が立ってる! 207 00:13:17,196 --> 00:13:19,198 何かいいことありそうだ。 208 00:13:19,198 --> 00:13:21,534 早く食べないと のびてしまいますよ。 209 00:13:21,534 --> 00:13:24,370 箸が消し炭になってしまいまして。 210 00:13:24,370 --> 00:13:27,206 では これを使ってください。 えっ! 211 00:13:27,206 --> 00:13:30,043 あっ… あぁ… あっ…。 212 00:13:30,043 --> 00:13:32,312 うぅ くっ! 213 00:13:32,312 --> 00:13:35,815 ハァ… ハァ… うっ…! 214 00:13:35,815 --> 00:13:40,319 あら… ずいぶん 食べにくそうな持ち方ですね。 215 00:13:40,319 --> 00:13:44,490 個人的には 先が太いほうが好みでして。 216 00:13:44,490 --> 00:13:46,826 はあ…? (すする音) 217 00:13:46,826 --> 00:13:50,496 さぁ そろそろ転生の時間です。 218 00:13:50,496 --> 00:13:54,834 ネギ柱が立ったんで きっといいことありますよ っと。 219 00:13:54,834 --> 00:13:56,836 んっ? 220 00:13:56,836 --> 00:13:59,505 おぉ 当たりだ。 いったいなんですか? 221 00:13:59,505 --> 00:14:03,676 「勇者のレベルアップ通知をする 頭の中の声の人」です。 222 00:14:03,676 --> 00:14:07,513 当たり…? いや う~ん。 223 00:14:07,513 --> 00:14:11,184 ではオプションを。 しゃべるのは 入れても大丈夫ですか? 224 00:14:11,184 --> 00:14:14,520 しゃべらないでどうやって レベルアップ通知するつもりですか。 225 00:14:14,520 --> 00:14:18,024 勇者は女の子がいいですね。 下心が見え見え。 226 00:14:18,024 --> 00:14:21,361 失礼ですね。 そもそも脳内にいる存在なので➡ 227 00:14:21,361 --> 00:14:25,031 悪さはできないですよ。 では 下心を持っていたら➡ 228 00:14:25,031 --> 00:14:27,700 勇者は男性になるように 設定しておきます。 229 00:14:27,700 --> 00:14:30,370 あぁ…! 230 00:14:30,370 --> 00:14:34,140 バババ… イッ イッ イッテキ… マス! (雷撃音) 231 00:14:34,140 --> 00:14:36,976 アババ…。 これに慣れるとは…。 232 00:14:36,976 --> 00:14:39,812 アワワ…。 あなたの順応性だけは感心します。 233 00:14:39,812 --> 00:14:41,814 つまり これは~! 234 00:14:41,814 --> 00:14:44,817 (発射台)LEVEL UPです。 そ~っ! 235 00:14:50,990 --> 00:14:55,661 (落ちて転がる音) 236 00:14:55,661 --> 00:14:57,663 あっ。 237 00:14:57,663 --> 00:15:01,000 ここか…。 238 00:15:01,000 --> 00:15:04,337 う~ん…。 239 00:15:04,337 --> 00:15:07,006 どれにしましょう… んっ? (ドア開くジングル) 240 00:15:07,006 --> 00:15:10,343 ただいま戻りました…。 241 00:15:10,343 --> 00:15:13,846 勇者の野郎にしてやられましたよ。 242 00:15:13,846 --> 00:15:17,350 おかえりなさい。 やはり下心 ありましたか。 243 00:15:17,350 --> 00:15:21,020 延々と卑わいな言葉を つぶやいていく計画が➡ 244 00:15:21,020 --> 00:15:23,022 丸潰れでしたよ。 245 00:15:23,022 --> 00:15:26,526 今日の私自身を 褒めてあげたいですね。 246 00:15:26,526 --> 00:15:30,196 転生先では 勇者ミッシュのレベルアップ通知をする➡ 247 00:15:30,196 --> 00:15:32,799 頭の中の声の人になりました。 248 00:15:32,799 --> 00:15:35,468 それだけでも なかなかカオスですが。 249 00:15:35,468 --> 00:15:37,804 ぶふ! くぅ~…。 250 00:15:37,804 --> 00:15:39,806 報告を聞きましょう。 251 00:15:41,808 --> 00:15:45,645 担当になったのは 彼が10歳に成長し➡ 252 00:15:45,645 --> 00:15:48,147 勇者レベル1に なったときのことです。 253 00:15:48,147 --> 00:15:52,318 ((おめでとう勇者ミッシュ 君はレベル1になったよ。 254 00:15:52,318 --> 00:15:54,821 (ミッシュ)あぁ!?)) なんですか これ。 255 00:15:54,821 --> 00:15:58,491 通知の際に 声とともに 頭に浮かび上がるウインドーです。 256 00:15:58,491 --> 00:16:03,496 ((うわ 何これ怖っ趣味悪っ)) まぁ そうなりますね。 257 00:16:03,496 --> 00:16:09,836 と返されたので その日は一日中 デスメタルを絶叫してやりましたよ。 258 00:16:09,836 --> 00:16:11,838 모うわぁ~! 大人げない。 259 00:16:11,838 --> 00:16:14,841 勇者ミッシュは最初 こちらを否定していましたが。 260 00:16:14,841 --> 00:16:16,843 ((ミッシュ:ぐひ~! ♬(デスメタル) 261 00:16:16,843 --> 00:16:19,846 あぁ~ うぅ~! ♬(デスメタル) 262 00:16:19,846 --> 00:16:21,848 ぐぁ~! ♬(デスメタル) 263 00:16:21,848 --> 00:16:27,353 やめろ~ 静かにしろって~!)) ♬(デスメタル) 264 00:16:27,353 --> 00:16:29,355 5年間の説得の末➡ 265 00:16:29,355 --> 00:16:32,291 ようやくこちらのことを 受け入れてくれました。 266 00:16:32,291 --> 00:16:36,629 ((うぅ… ハァ ハァ いや あの はい もう何でもいいです~)) 267 00:16:36,629 --> 00:16:38,631 あっという間に15歳。 268 00:16:38,631 --> 00:16:41,133 その間にレベルは 上がってそうですね。 269 00:16:41,133 --> 00:16:44,804 こちらを受け入れてくれないと レベルは上がらないんですよ。 270 00:16:44,804 --> 00:16:48,140 才能ある勇者の5年間が無駄に。 271 00:16:48,140 --> 00:16:51,310 そんなわけで勇者ミッシュは 冒険の旅に出ます。 272 00:16:51,310 --> 00:16:53,312 ((スライム:ベベベ! (ミッシュ)出たな!)) 273 00:16:53,312 --> 00:16:57,149 最初に戦ったモンスターはスライムです。 定番ですね。 274 00:16:57,149 --> 00:17:00,319 少し自分の活躍を 再現してみましょう。 275 00:17:00,319 --> 00:17:02,321 ((フン! ベベベ。 276 00:17:04,323 --> 00:17:06,325 フン! ベベベ)) 277 00:17:06,325 --> 00:17:14,834 ♬~ 278 00:17:14,834 --> 00:17:17,336 戦闘下手すぎませんかね この勇者。 279 00:17:21,340 --> 00:17:24,343 嫌な通知ですね。 ((戦闘通知:お前 レベルアップ通知なんだから➡ 280 00:17:24,343 --> 00:17:26,846 黙ってろ!)) って怒られました。 281 00:17:26,846 --> 00:17:29,515 戦闘通知の方に。 いたんですか。 282 00:17:29,515 --> 00:17:34,787 コマンド通知 ステータス通知の人とかも。 勇者の中に何人いるのやら。 283 00:17:34,787 --> 00:17:37,957 ((うっ…! ベベベ)) ♬(ボイスパーカッション) 284 00:17:37,957 --> 00:17:39,959 とりあえずレベルアップまでは…。 ♬(ボイスパーカッション) 285 00:17:39,959 --> 00:17:42,128 BGMとして ボイパしてました。 ♬(ボイスパーカッション) 286 00:17:42,128 --> 00:17:44,630 地味に邪魔ですね。 ♬(ボイスパーカッション) 287 00:17:44,630 --> 00:17:46,799 ((BGM:こらぁ! 何やってんだ!)) 288 00:17:46,799 --> 00:17:50,636 BGM担当者の人に怒られました。 いましたか。 289 00:17:50,636 --> 00:17:53,139 ((ミッシュ:おい! テメエおい! ♬(ボイスパーカッション) 290 00:17:53,139 --> 00:17:55,641 (BGM)だからうっさい! (戦闘通知)やりづれ~! 291 00:17:55,641 --> 00:17:58,644 (怒る声) 292 00:17:58,644 --> 00:18:01,314 (ミッシュ)バトルに 集中できねえんだよ!)) 293 00:18:01,314 --> 00:18:04,150 勇者にも怒られました。 でしょうね。 294 00:18:04,150 --> 00:18:06,319 レベルを10まで上げた頃には➡ 295 00:18:06,319 --> 00:18:08,821 勇者ミッシュも ずいぶん強くなっていました。 296 00:18:11,824 --> 00:18:13,826 イラつきますね。 297 00:18:15,828 --> 00:18:17,830 通知し忘れましたね。 298 00:18:19,999 --> 00:18:22,001 また通知し忘れましたね。 299 00:18:22,001 --> 00:18:24,003 ((勇者はレベ…)) (玄関チャイム) 300 00:18:28,341 --> 00:18:31,444 人の頭の中に宅配便を よこさないでください。 301 00:18:36,282 --> 00:18:39,085 ((おい どうした選択肢通知担当)) 302 00:18:41,787 --> 00:18:44,790 選択肢通知担当に いったい何が。 303 00:18:44,790 --> 00:18:49,629 勇者ミッシュが レベル10の倍数に 成長すると頭の中の人がランダムに➡ 304 00:18:49,629 --> 00:18:53,132 1人死ぬシステムだったんですよ。 急にホラーですね。 305 00:18:53,132 --> 00:18:55,801 ((イライラするぜ~)) このことを知った勇者ミッシュは➡ 306 00:18:55,801 --> 00:18:58,471 残酷なことに レベリングに取り組んで➡ 307 00:18:58,471 --> 00:19:01,974 頭の中にいる俺たちを 皆殺しにしようと決意します。 308 00:19:01,974 --> 00:19:05,978 ((もうちょいだ オラ~!)) 309 00:19:05,978 --> 00:19:08,481 あっという間に レベル20になりました。 310 00:19:08,481 --> 00:19:10,983 相当 恨まれてるでしょうからね。 311 00:19:10,983 --> 00:19:16,155 ((た 宅配便屋さ~ん! よくも無関係な人間を)) 312 00:19:16,155 --> 00:19:18,157 ひどいとばっちりを見た。 313 00:19:18,157 --> 00:19:21,660 レベル30のときは ピザ屋さんが。 ((ぶはっ…)) 314 00:19:21,660 --> 00:19:23,662 レベル40のときは➡ 315 00:19:23,662 --> 00:19:26,332 水道屋さんが。 ((ぐうぅ…)) 316 00:19:26,332 --> 00:19:28,334 レベル50のときは➡ 317 00:19:28,334 --> 00:19:31,170 電気屋さんが犠牲になりました。 ((げふっ!)) 318 00:19:31,170 --> 00:19:33,939 諸悪の根源には 当たらなかったのですね。 319 00:19:33,939 --> 00:19:36,108 なぜか運がよかったみたいで。 320 00:19:36,108 --> 00:19:38,944 ((なんでだよ~! やめてくれ~!)) 321 00:19:38,944 --> 00:19:42,615 俺たちは語りかける以外に 抵抗する手段がありません。 322 00:19:42,615 --> 00:19:46,619 それでも結構な 嫌がらせになりますけどね。 323 00:19:46,619 --> 00:19:49,955 なんで頭の中の人が 外に話しかけられるんですか。 324 00:19:49,955 --> 00:19:51,957 しゃべるのは入れてもいいって➡ 325 00:19:51,957 --> 00:19:53,959 女神様が 言っていたじゃないですか。 326 00:19:53,959 --> 00:19:57,797 ((お前ら いいかんげんに…!)) 327 00:19:57,797 --> 00:20:00,466 しかし勇者ミッシュはなぜか➡ 328 00:20:00,466 --> 00:20:03,302 より一層こちらへの怒りを 高めていきます。 329 00:20:03,302 --> 00:20:06,806 「なぜか」と言える あなたの精神も ホラーですよね。 330 00:20:06,806 --> 00:20:08,808 そしてついに勇者ミッシュは➡ 331 00:20:08,808 --> 00:20:10,810 自分の頭の中に入り込み➡ 332 00:20:10,810 --> 00:20:14,313 直接俺たちに攻撃できる 手段を身に付けたのです。 333 00:20:14,313 --> 00:20:16,315 気持ちはわかります。 334 00:20:16,315 --> 00:20:20,152 ((くぅ… うおぉ~!)) 335 00:20:20,152 --> 00:20:22,154 (斬る音と悲鳴) 336 00:20:22,154 --> 00:20:25,658 俺以外の通知担当者は 軒並み死に絶えました。 337 00:20:25,658 --> 00:20:27,993 ((ミッシュ:うおぉ~! 338 00:20:27,993 --> 00:20:29,995 どわっ あぁ~!)) 339 00:20:29,995 --> 00:20:31,997 まぁ 返り討ちにしましたけどね。 340 00:20:31,997 --> 00:20:36,001 なんで レベル50を超えている勇者を 返り討ちにできるんですか。 341 00:20:36,001 --> 00:20:38,337 そりゃあ 勇者の中にいるんですから➡ 342 00:20:38,337 --> 00:20:40,840 経験値はみんなに 分配されていますよ。 343 00:20:40,840 --> 00:20:45,511 俺のレベルは80です。 分配… 率おかしくないですか? 344 00:20:45,511 --> 00:20:49,181 ((ゴシィ:フハハ…)) 諦めきれなかった勇者ミッシュは➡ 345 00:20:49,181 --> 00:20:53,352 魔王ゴシィと手を組みます。 気持ちはわかります。 346 00:20:53,352 --> 00:20:57,356 ((おじゃましま~す… フッフッフ。 んっ? 347 00:20:57,356 --> 00:21:00,693 死ねぇ~っ! 348 00:21:00,693 --> 00:21:03,696 ム~ダ ムダ ムダ ムダ…)) 100回ボコりましたが。 349 00:21:03,696 --> 00:21:06,031 でしょうね。 ((グァ~ン! ♬「HA」!? 350 00:21:06,031 --> 00:21:09,535 ♬「ヨワいオマエ ヨワい魔王 送るアホウ!?」 351 00:21:09,535 --> 00:21:12,705 ♬「YEAH! 勇者ならぬ愚者 魔王がグシャグシャ!」 352 00:21:12,705 --> 00:21:17,543 ♬「ヨッシャ! 見せてやるぜ ハーレム望むオレのヴァイヴス!」)) 353 00:21:17,543 --> 00:21:21,213 ですが とうとう この関係に決着がつきます。 354 00:21:21,213 --> 00:21:24,550 おや? わりと絶望的に思えましたが。 355 00:21:24,550 --> 00:21:27,052 ((ハッ! ♬「もとめてたのはヒロイン・ボーイス」 356 00:21:27,052 --> 00:21:29,889 これは…。 ♬「オレはオマエの勝利ボーイス!」 357 00:21:29,889 --> 00:21:32,158 あっ スイッチあった…。 ♬「もとめてたのはカワイイヒロイン」 358 00:21:32,158 --> 00:21:36,162 ♬「ヤメロ ストップ オマエの指 まさに黙示録」 359 00:21:36,162 --> 00:21:38,164 (ミッシュ)んっ!)) 設定で➡ 360 00:21:38,164 --> 00:21:40,166 通知をオフにされてしまいました。 361 00:21:40,166 --> 00:21:42,334 なぜ今まで気付かなかったのか。 362 00:21:42,334 --> 00:21:45,004 結局 勇者が生きている間は➡ 363 00:21:45,004 --> 00:21:47,840 二度とオンにされず 一生を終えました。 364 00:21:47,840 --> 00:21:52,178 まぁ 私でも 二度とオンにはしないでしょうね。 365 00:21:52,178 --> 00:21:55,014 そんなわけでお土産は…。 366 00:21:55,014 --> 00:21:57,349 ギフトカードです。 367 00:21:57,349 --> 00:22:01,854 特にめぼしい物が… 何せ人の頭の中ですからね。 368 00:22:01,854 --> 00:22:05,357 もらっても 特に欲しい物はありませんが。 369 00:22:05,357 --> 00:22:07,860 あなたのマイ箸でも買いますか? 370 00:22:07,860 --> 00:22:10,529 消し炭にしてしまいましたし。 わ~い! 371 00:22:10,529 --> 00:22:14,200 じゃあ俺のお箸 女神様と同じ物でもいいですか? 372 00:22:14,200 --> 00:22:17,203 お好きにどうぞ。 はい!