1 00:00:43,110 --> 00:00:46,947 (優)これは つながってるようで バラバラで➡ 2 00:00:46,947 --> 00:00:49,249 バラバラのようで つながってる…。 3 00:00:51,285 --> 00:00:53,487 そんな 家族の話。 4 00:00:57,157 --> 00:00:59,326 《才華学園。 5 00:00:59,326 --> 00:01:04,331 才能あふれる生徒たちが 己を磨く 学びや。 6 00:01:04,331 --> 00:01:07,834 芸能 体育 進学科を備え➡ 7 00:01:07,834 --> 00:01:11,972 それぞれにおいて 最高レベルの教育が提供される。 8 00:01:11,972 --> 00:01:17,811 さて そんな超名門校に転入した 俺はといえば…》 9 00:01:17,811 --> 00:01:20,814 うぼあ! うっ…。 10 00:01:20,814 --> 00:01:25,319 うぬぬ… 弱い! 弱すぎるぞ 綾世優! 11 00:01:25,319 --> 00:01:28,655 それでも あの 綾世昴の息子か! ハァハァハァ…。 12 00:01:28,655 --> 00:01:31,425 あれが 天才女優の息子か。 13 00:01:31,425 --> 00:01:35,596 進学科のテストはイマイチ。 ここから どう巻き返すか。 14 00:01:35,596 --> 00:01:39,099 天才が実力を隠す… よくあることだ。 15 00:01:39,099 --> 00:01:41,101 だな。 ハァハァ…。 16 00:01:41,101 --> 00:01:45,772 《そう… 俺の母親は あの 綾世昴だ。 17 00:01:45,772 --> 00:01:49,776 国内外で名の知れた大女優。 18 00:01:49,776 --> 00:01:52,112 その美貌と演技は もとより➡ 19 00:01:52,112 --> 00:01:54,781 危険なアクションも 自らこなし➡ 20 00:01:54,781 --> 00:01:57,951 海外の超名門大学を 首席で卒業した➡ 21 00:01:57,951 --> 00:02:00,287 不世出の天才》 22 00:02:00,287 --> 00:02:03,457 どうした 綾世優。 本気を出せ 本気を! 23 00:02:03,457 --> 00:02:05,459 君に どんな才能があるか➡ 24 00:02:05,459 --> 00:02:09,129 各学科のトップ あの三帝が知りたがっているんだ。 25 00:02:09,129 --> 00:02:12,132 ハァ… だから 言ってるでしょ➡ 26 00:02:12,132 --> 00:02:14,301 格闘技の経験なんてないって! 27 00:02:14,301 --> 00:02:16,803 いいから さっさと かかってこい。 28 00:02:16,803 --> 00:02:18,972 またか…。 29 00:02:18,972 --> 00:02:20,974 俺は 母さんじゃない! 30 00:02:20,974 --> 00:02:22,976 あっ…。 (生徒たち)あっ…。 31 00:02:22,976 --> 00:02:24,978 ないっつうの! 32 00:02:28,815 --> 00:02:31,618 えっ? もしかして あいつ…。 33 00:02:31,618 --> 00:02:34,621 フゥ…。 34 00:02:34,621 --> 00:02:37,791 お前 ナメてんのか! わぁ~! 35 00:02:37,791 --> 00:02:41,128 (2人)ポンコツ!? あ~…。 36 00:02:41,128 --> 00:02:43,430 ポンコツ? あの 綾世昴の息子が? 37 00:02:43,430 --> 00:02:45,599 マジかよ。 なんてこった。 38 00:02:45,599 --> 00:02:48,802 《天才の息子は 天才…。 39 00:02:48,802 --> 00:02:52,472 勝手に期待され 勝手に ガッカリされる。 40 00:02:52,472 --> 00:02:56,309 この 一連の流れが 俺のお決まりのコース。 41 00:02:56,309 --> 00:03:00,614 今年で 17… さすがに慣れた》 42 00:03:00,614 --> 00:03:04,618 ったく…。 こんな言葉を 知っていますか? えっ? 43 00:03:04,618 --> 00:03:09,289 凡人ほど 才能に固執する… ってね。 44 00:03:09,289 --> 00:03:12,959 あっ! だ… 大女優の目力…。 45 00:03:12,959 --> 00:03:14,961 顔だけは強い。 46 00:03:14,961 --> 00:03:17,798 ハッ! フンフン フンフン… 言うな! 47 00:03:17,798 --> 00:03:20,333 そのカッコで言うんじゃねえ! 48 00:03:20,333 --> 00:03:23,503 つうか この中で お前が いちばん凡人だろうが! 49 00:03:23,503 --> 00:03:26,139 んっ… もちろん。 えっ? 50 00:03:26,139 --> 00:03:28,341 だから 言えるんですよ。 51 00:03:28,341 --> 00:03:32,612 今まで 才能を いちばん近くで見てきましたから。 52 00:03:32,612 --> 00:03:35,749 じゃあ もう行きますね。 あっさり!? 53 00:03:35,749 --> 00:03:38,251 ま… 負け慣れてやがる。 54 00:03:38,251 --> 00:03:40,253 まずいっすよ 副部長。 55 00:03:40,253 --> 00:03:42,255 体育科でも ポンコツだったなんて➡ 56 00:03:42,255 --> 00:03:45,592 あの三帝が 期待してるってのに。 やべっ。 57 00:03:45,592 --> 00:03:49,629 こうなりゃ 何か出るまで…。 えっ? 58 00:03:49,629 --> 00:03:52,799 しごき倒す! 59 00:03:52,799 --> 00:03:56,470 どわっ! 60 00:03:56,470 --> 00:03:58,438 あっ…。 61 00:04:00,474 --> 00:04:03,143 (二琥) 素人 深追いしてんじゃねえよ。 62 00:04:03,143 --> 00:04:06,279 武芸の恥だ。 (部員たち)ぶ… 部長! 63 00:04:06,279 --> 00:04:10,450 (三和)さっすが 大女優の息子 注目の的っすね~。 64 00:04:10,450 --> 00:04:12,786 (一輝)テストの結果は出たのか? 65 00:04:12,786 --> 00:04:18,125 (ざわめき) 66 00:04:18,125 --> 00:04:20,127 おい あの方は…。 67 00:04:20,127 --> 00:04:22,129 (3人)うわ~…。 68 00:04:22,129 --> 00:04:26,333 芸能科の一輝様よ。 出る公演は チケット即完売! 69 00:04:26,333 --> 00:04:30,837 海外からも評価の高い 劇団のスター! 70 00:04:30,837 --> 00:04:34,074 進学科の三和さんだ。 入試は 全教科満点! 71 00:04:34,074 --> 00:04:38,912 最年少タイトルホルダー 将棋界 期待の新星! 72 00:04:38,912 --> 00:04:40,914 体育科の二琥さんだ。 73 00:04:40,914 --> 00:04:44,584 幼いときから あらゆる 武道系の大会を制してきた猛者! 74 00:04:44,584 --> 00:04:47,587 まさに 鬼! 75 00:04:47,587 --> 00:04:51,925 三帝だ! 三帝が集結したぞ! 76 00:04:51,925 --> 00:04:56,429 《三帝って… まさか 各学科のトップ!? 77 00:04:56,429 --> 00:05:00,934 この3人が 学園に君臨する帝王…》 78 00:05:00,934 --> 00:05:03,737 やあ 転校生。 79 00:05:05,939 --> 00:05:09,276 《全員… 女子?》 80 00:05:09,276 --> 00:05:14,281 (一輝)それで? テストの結果は? そ… それが 一輝様…。 81 00:05:14,281 --> 00:05:17,117 ふ~ん…。 82 00:05:17,117 --> 00:05:20,620 うわっ。 才能ゼロの凡人? 83 00:05:20,620 --> 00:05:22,622 えっと…。 84 00:05:22,622 --> 00:05:26,126 なんだ 体育科で 鍛えてやろうと思ったのに。 85 00:05:26,126 --> 00:05:29,129 つまんないやつ。 86 00:05:29,129 --> 00:05:33,233 残念だが お前の行き先はないな。 87 00:05:33,233 --> 00:05:36,736 何もできないやつは 用なしだ。 88 00:05:36,736 --> 00:05:41,274 ご心配なく。 最初から 普通科に行くって決めてるんで。 89 00:05:41,274 --> 00:05:43,577 普通科? 90 00:05:43,577 --> 00:05:47,447 普通科… だと? 91 00:05:47,447 --> 00:05:50,784 (3人)普通科なんてあったか? 忘れてる!? 92 00:05:50,784 --> 00:05:52,786 ゴホン…。 93 00:05:52,786 --> 00:05:55,422 もう 用はないですよね? さよなら。 94 00:05:55,422 --> 00:05:58,425 待て。 わっ… と。 なんですか? 95 00:05:58,425 --> 00:06:01,761 道場の掃除が残ってる。 んっ…。 96 00:06:01,761 --> 00:06:05,098 ここで テストさせたの あなたたちの科ですよね? 97 00:06:05,098 --> 00:06:07,767 なんで 部外者の俺が やらなきゃいけないんですか! 98 00:06:07,767 --> 00:06:09,769 (二琥)さっさとやれ。 99 00:06:09,769 --> 00:06:13,306 後始末は 敗者の役目だ。 くっ…。 100 00:06:13,306 --> 00:06:17,110 はいつくばってでも キレイにしろ。 負け犬らしくな。 101 00:06:17,110 --> 00:06:19,112 帰るぞ。 (一輝)ああ。 102 00:06:19,112 --> 00:06:21,615 (三和)時間の無駄だったっすね~。 103 00:06:21,615 --> 00:06:24,951 あの 綾世昴の息子が凡人とか…。 104 00:06:24,951 --> 00:06:29,956 残念すぎだろ。 なんか ガッカリ…。 105 00:06:29,956 --> 00:06:34,060 (引き戸の閉まる音) 106 00:06:34,060 --> 00:06:37,063 (二琥)よし 基礎練やるぞ! (部員たち)オッス! 107 00:06:37,063 --> 00:06:39,733 んっ… なんだ? (引き戸の開く音) 108 00:06:39,733 --> 00:06:42,402 めちゃくちゃキレイになってんぞ。 すげえ! 109 00:06:42,402 --> 00:06:44,404 畳も 新品みたい。 110 00:06:44,404 --> 00:06:47,407 あっ…。 111 00:06:47,407 --> 00:06:49,576 ハァ…。 112 00:06:49,576 --> 00:06:51,745 《ガッカリね。 113 00:06:51,745 --> 00:06:54,748 まっ 俺も ずっと そう思ってたけど》 114 00:06:56,750 --> 00:06:58,752 《小さいころ 俺は➡ 115 00:06:58,752 --> 00:07:02,923 さすが 母さんの子だって 認めてほしかった》 116 00:07:02,923 --> 00:07:06,092 ((みんな なに騒いでんだよ。 117 00:07:06,092 --> 00:07:08,595 俺が なんとかしてやる。 118 00:07:08,595 --> 00:07:12,432 任せろ。 よし 行くぞ! 119 00:07:12,432 --> 00:07:14,434 うん。 120 00:07:18,271 --> 00:07:20,273 あっ…。 121 00:07:20,273 --> 00:07:25,612 (昴)あなたこそ ずっと探していた運命の人。 122 00:07:25,612 --> 00:07:30,617 すべてをささげるわ… 最後の刻まで。 123 00:07:30,617 --> 00:07:32,752 《気付いてしまった。 124 00:07:32,752 --> 00:07:37,023 母さんと俺… 天才と凡人は違うんだ》 125 00:07:41,428 --> 00:07:43,430 フッ! わぁ! 126 00:07:43,430 --> 00:07:45,565 《現実を知れば知るほど➡ 127 00:07:45,565 --> 00:07:49,069 俺は 母さんとの距離を 置いてしまった。 128 00:07:49,069 --> 00:07:51,571 母さんと俺…。 129 00:07:51,571 --> 00:07:54,274 たった二人の家族なのに》 130 00:07:57,911 --> 00:08:01,748 《なんにも気付かなかった。 131 00:08:01,748 --> 00:08:06,920 あのころ 母さんは よく 自分の出演作を見返していた。 132 00:08:06,920 --> 00:08:11,091 母さんが 母親役で出てたホームドラマ。 133 00:08:11,091 --> 00:08:15,929 母さんがやるにしては 地味な役だったけど…》 134 00:08:15,929 --> 00:08:18,431 俺 それ好き。 えっ? 135 00:08:18,431 --> 00:08:20,934 おっと… い… いや その…。 136 00:08:20,934 --> 00:08:25,438 (昴)私も このホームドラマが いちばん好き。 137 00:08:25,438 --> 00:08:28,441 えっ… そうなんだ。 138 00:08:28,441 --> 00:08:30,777 優は このドラマの どこが好き? 139 00:08:30,777 --> 00:08:34,214 いや 別に… 超普通のとこだよ。 140 00:08:34,214 --> 00:08:36,216 うんと…。 141 00:08:36,216 --> 00:08:39,386 毎回 最後 みんなで ごはん食べるじゃん。 142 00:08:39,386 --> 00:08:43,556 なんてことない話しながら 楽しそうに笑い合って。 143 00:08:43,556 --> 00:08:47,394 いいよね そこ。 う… うん)) 144 00:08:47,394 --> 00:08:52,065 < その日 数年ぶりに 母さんと向き合えた気がした。 145 00:08:52,065 --> 00:08:56,770 このときになって やっと わかった。 146 00:08:56,770 --> 00:08:58,938 母さんも ずっと➡ 147 00:08:58,938 --> 00:09:02,509 このドラマみたいな家族に 憧れていたんだと…> 148 00:09:21,261 --> 00:09:23,797 《幸せな家族か。 149 00:09:23,797 --> 00:09:25,965 どんなものか わからないけど…》 150 00:09:25,965 --> 00:09:28,635 うん。 《頑張ろう。 151 00:09:28,635 --> 00:09:32,539 母さんと俺が 間に合わなかった分まで》 152 00:09:32,539 --> 00:09:36,209 帝乃… よし ここだ。 153 00:09:36,209 --> 00:09:39,379 うわっ 大きな家! 154 00:09:39,379 --> 00:09:42,549 お邪魔しま~す。 (解錠音) 155 00:09:42,549 --> 00:09:47,053 帝乃さん 入っていいって言ってたよな。 156 00:09:47,053 --> 00:09:49,722 うわっ 大豪邸じゃん! 157 00:09:49,722 --> 00:09:53,560 うわ~ すごっ… 天井たっか! 158 00:09:53,560 --> 00:09:57,063 《何もんですか? 帝乃さん…》 159 00:09:57,063 --> 00:10:00,567 あっ。 とりあえず 挨拶のお土産を…。 160 00:10:03,069 --> 00:10:06,239 んっ? この コソドロが! 161 00:10:06,239 --> 00:10:08,575 うわっ! くっ とっ あっ…。 162 00:10:08,575 --> 00:10:11,077 わぁ~! 163 00:10:11,077 --> 00:10:14,914 (二琥)おい。 《だ… 誰? 家の人? 164 00:10:14,914 --> 00:10:17,417 俺 泥棒だと思われてる?》 165 00:10:17,417 --> 00:10:20,253 す… すみません! 怪しい者じゃありません! 166 00:10:20,253 --> 00:10:23,590 お前 ここで何してやがんだ 転校生! 167 00:10:23,590 --> 00:10:25,758 へっ? 168 00:10:25,758 --> 00:10:28,428 に… 二琥さん? 169 00:10:28,428 --> 00:10:31,931 こ… こんばんは。 何してんだって聞いてんだ! 170 00:10:31,931 --> 00:10:34,934 え… えっと…。 ひとまず そこにいろ。 171 00:10:34,934 --> 00:10:37,270 うわっ! 172 00:10:37,270 --> 00:10:40,440 っつう…。 173 00:10:40,440 --> 00:10:44,110 大丈夫ですか? テテテ…。 174 00:10:44,110 --> 00:10:47,113 フッ… 天才は➡ 175 00:10:47,113 --> 00:10:49,616 そうやって はいつくばるんですね。 176 00:10:49,616 --> 00:10:51,951 あっ… てめえ! おわっ!? 177 00:10:51,951 --> 00:10:54,287 な… 何しやが…。 暴れないで。 178 00:10:54,287 --> 00:10:56,789 拭いてるだけですから。 ふざけんな! 179 00:10:56,789 --> 00:10:59,626 なんで てめえなんかに…。 二琥さん! 180 00:10:59,626 --> 00:11:02,829 体調管理も 武芸のうちですよ。 181 00:11:05,632 --> 00:11:08,968 んっ? クソが… しっかり拭きやがれ。 182 00:11:08,968 --> 00:11:10,970 フフッ。 痛い。 183 00:11:10,970 --> 00:11:14,641 あっ すみません。 んっ…。 184 00:11:14,641 --> 00:11:17,143 あっ。 離せ! うわ~。 (ドアの開く音) 185 00:11:17,143 --> 00:11:21,147 う~ 帯きっつい。 早く脱ぎたいっす~。 186 00:11:21,147 --> 00:11:25,318 着物を着るのも仕事のうちだろ。 いいかげん 慣れろ。 187 00:11:25,318 --> 00:11:27,320 んっ? 188 00:11:27,320 --> 00:11:30,823 お前 どこかで見たような…。 えっ? 189 00:11:30,823 --> 00:11:35,428 転校生じゃん。 な~んで うちにいるんすか? えぇ!? 190 00:11:35,428 --> 00:11:38,765 こいつ 勝手に入ってきたんだ! いや だから それは…。 191 00:11:38,765 --> 00:11:41,434 《ていうか さ… 三帝!? 192 00:11:41,434 --> 00:11:43,436 なんで この家に3人が?》 193 00:11:43,436 --> 00:11:46,606 📱(バイブ音) 194 00:11:46,606 --> 00:11:50,944 はい。 あっ 帝乃さん。 195 00:11:50,944 --> 00:11:53,947 (帝乃)もう 家には着いたかな? 優君。 196 00:11:53,947 --> 00:11:57,450 📱あっ はい。 今日から よろしくお願いします。 197 00:11:57,450 --> 00:12:02,121 亡くなった昴君は 私の知人であり 恩人だ。 198 00:12:02,121 --> 00:12:06,292 彼女の才能が途切れぬよう 責任を持って預かるよ。 199 00:12:06,292 --> 00:12:08,628 📱お… お気遣いなく。 200 00:12:08,628 --> 00:12:11,631 ところで 娘たちには会ったかい? 201 00:12:11,631 --> 00:12:13,967 📱娘… たち? 202 00:12:13,967 --> 00:12:18,972 おや 言ってなかったかな? 私には 娘がいるって…。 203 00:12:18,972 --> 00:12:24,844 📱長女の一輝 次女の二琥 三女の三和の三姉妹だ。 204 00:12:24,844 --> 00:12:26,813 というわけで 優君➡ 205 00:12:26,813 --> 00:12:29,816 今日から うちの娘たちを よろしく頼むよ。 206 00:12:29,816 --> 00:12:33,920 三姉妹…。 207 00:12:33,920 --> 00:12:38,758 《天才女優だった母さんの ささやかな最後の願い。 208 00:12:38,758 --> 00:12:43,263 息子の俺には 幸せな家族をつくってほしい》 209 00:12:47,100 --> 00:12:51,938 《これは 凡人 綾世優と 天才 帝乃三姉妹が➡ 210 00:12:51,938 --> 00:12:55,108 家族になるまでの話だ》 211 00:12:55,108 --> 00:12:57,944 (三姉妹)えっ? えっ? 212 00:12:57,944 --> 00:13:00,246 (一同)え~!! 213 00:13:02,282 --> 00:13:05,485 《母亡きあと 男一人➡ 214 00:13:05,485 --> 00:13:07,654 華麗なる天才姉妹と➡ 215 00:13:07,654 --> 00:13:10,657 一つ屋根の下に 住むことになりました。 216 00:13:10,657 --> 00:13:15,528 なんという 夢のようなシチュエーション。 願わくば…》 217 00:13:17,997 --> 00:13:21,167 《本当に 夢であってほしい…》 218 00:13:21,167 --> 00:13:26,139 チッ… 父さんが決めたことだから 追い出しはしねえけどよ。 219 00:13:26,139 --> 00:13:28,975 お前みたいなポンコツを 引き取るとは…。 220 00:13:28,975 --> 00:13:32,078 居候の世話なんて ごめんっす~。 221 00:13:32,078 --> 00:13:36,416 《全然 歓迎されてない》 ハァ…。 222 00:13:36,416 --> 00:13:40,086 《いいや ひるむな! 相手が あの三帝だからって…。 223 00:13:40,086 --> 00:13:43,790 俺は ここで 幸せな家族をつくるんだ!》 224 00:13:45,758 --> 00:13:48,428 改めまして 綾世優です! 225 00:13:48,428 --> 00:13:50,930 今日から 帝乃家のお世話になります。 226 00:13:50,930 --> 00:13:54,934 よろしくお願いします! んあ~。 227 00:13:54,934 --> 00:13:58,104 ま… まず 荷物 片しちゃいますね。 228 00:13:58,104 --> 00:14:00,640 んっ? なんか 踏んづけちゃ…。 229 00:14:00,640 --> 00:14:03,109 フン! ハァ…。 230 00:14:03,109 --> 00:14:05,111 あの…。 あっ… んっ。 231 00:14:05,111 --> 00:14:08,514 ちょっと待って。 この家…。 232 00:14:11,484 --> 00:14:13,553 めちゃくちゃ散らかってません? 233 00:14:16,656 --> 00:14:19,325 えっと… くさっ! 234 00:14:19,325 --> 00:14:21,327 待て! そっちは…。 235 00:14:21,327 --> 00:14:23,296 うわ~…。 236 00:14:23,296 --> 00:14:26,132 皿洗いは 一輝の当番だろ。 237 00:14:26,132 --> 00:14:28,968 しかたないだろ。 時間がなかったんだから。 238 00:14:28,968 --> 00:14:33,072 一輝さんは 歌劇団の稽古とか 忙しそうですもんね。 239 00:14:33,072 --> 00:14:37,410 そうだ! 僕に 家事雑用などしている暇はない。 240 00:14:37,410 --> 00:14:41,581 じゃあ この洗いかけの割れたお皿 片づけておきますね。 241 00:14:41,581 --> 00:14:44,751 ドキッ! な~んだ やってはいたのか。 242 00:14:44,751 --> 00:14:47,754 途中で やんなって 逃げ出した口っす。 243 00:14:47,754 --> 00:14:49,756 くっ…。 244 00:14:49,756 --> 00:14:52,592 洗濯当番は 誰です? 三和だ! 245 00:14:52,592 --> 00:14:54,761 か… 一姉が いろんな服 着るから➡ 246 00:14:54,761 --> 00:14:56,929 洗い方 覚えられないんす! 247 00:14:56,929 --> 00:14:59,432 将棋のルール覚えるより 簡単ですよ。 248 00:14:59,432 --> 00:15:02,435 じゃあ お洗濯 これから 君がやるんす! 249 00:15:02,435 --> 00:15:04,771 いいですよ。 でも…。 250 00:15:04,771 --> 00:15:07,607 せっかく メモまでしたのに もったいないですね。 251 00:15:07,607 --> 00:15:10,109 ハッ… んっ…。 252 00:15:10,109 --> 00:15:13,946 てことは 掃除当番は二琥さん? 253 00:15:13,946 --> 00:15:18,785 チッ… こっちの弱み見つけて うれしいかよ ポンコツ野郎。 254 00:15:18,785 --> 00:15:22,288 てめえの学力試験 45点だっけ? 255 00:15:22,288 --> 00:15:24,290 42です。 256 00:15:24,290 --> 00:15:27,293 うちの部員にも コテンパンにされてたよな。 257 00:15:27,293 --> 00:15:31,564 進学科のテスト 全教科 平均点以下だったっすよね~。 258 00:15:31,564 --> 00:15:35,568 芸能科の試験も さんたんたる ありさまだったと聞いたぞ。 259 00:15:35,568 --> 00:15:37,570 おい 聞いてんのか? 260 00:15:37,570 --> 00:15:40,740 てめえのような凡人に… んっ? 261 00:15:40,740 --> 00:15:42,909 おお! へ… 部屋が。 262 00:15:42,909 --> 00:15:44,911 めっちゃキレイになってるっす! 263 00:15:44,911 --> 00:15:48,247 皆さんが おしゃべりしてる間に 終わらせましたよ。 264 00:15:48,247 --> 00:15:52,919 《あっ…。 そういや こいつ 道場の掃除も…》 265 00:15:52,919 --> 00:15:56,255 このくらい いつでも してあげますよ。 266 00:15:56,255 --> 00:15:59,926 なっ!? な… なんか いかがわしいぞ あいつ! 267 00:15:59,926 --> 00:16:03,095 顔だけは いいからな。 惑わされちゃダメっす。 268 00:16:03,095 --> 00:16:05,097 中身は ポンコツっす! 269 00:16:05,097 --> 00:16:07,133 フン…。 270 00:16:07,133 --> 00:16:09,135 (三姉妹)きもっ。 271 00:16:09,135 --> 00:16:11,604 📱(アラーム音) 272 00:16:11,604 --> 00:16:13,940 んっ… んっ。 273 00:16:13,940 --> 00:16:18,277 《今日は 学校も休みだし ゆっくりでいいか。 274 00:16:18,277 --> 00:16:20,780 みんなで 朝ごはんでも食べながら➡ 275 00:16:20,780 --> 00:16:22,949 3人のこと 知っていこう。 276 00:16:22,949 --> 00:16:26,118 だって 俺は あの三姉妹と家族に…》 277 00:16:26,118 --> 00:16:29,455 うわっ! な… なんだ!? (打撃音) 278 00:16:29,455 --> 00:16:31,724 せっ! うらっ! 279 00:16:31,724 --> 00:16:34,727 ぜぁ~! 280 00:16:34,727 --> 00:16:36,729 《朝7時。 281 00:16:36,729 --> 00:16:39,732 次女は 自宅の道場で瓦割り…》 282 00:16:39,732 --> 00:16:42,568 う~んと…。 283 00:16:42,568 --> 00:16:44,570 にゃ~…。 284 00:16:44,570 --> 00:16:48,908 データの集合体の分際で 姑息な手を指してくるっすね~。 285 00:16:48,908 --> 00:16:51,410 デリートされたいっすか~。 286 00:16:51,410 --> 00:16:54,013 《三女は AIとおしゃべり…》 287 00:16:56,082 --> 00:16:58,584 《長女は 薬局を開いてる》 288 00:16:58,584 --> 00:17:02,088 あ… あの 一輝さん。 皆さん 何を…。 289 00:17:02,088 --> 00:17:05,925 「何」だと? あっ… あ… いや…。 290 00:17:05,925 --> 00:17:08,761 何って モーニングルーティーンだ。 291 00:17:08,761 --> 00:17:11,931 お前も 顔を洗ったり 歯を磨いたりするだろ? 292 00:17:11,931 --> 00:17:14,267 それと似たようなものだ。 293 00:17:14,267 --> 00:17:17,770 《俺と 天才たち…》 294 00:17:17,770 --> 00:17:20,106 似てないよね? 295 00:17:20,106 --> 00:17:23,776 それより 転校生 僕たちは これから出かける。 296 00:17:23,776 --> 00:17:25,945 おとなしく 留守番してろよ。 297 00:17:25,945 --> 00:17:29,782 えっ 今日はお休みじゃ…。 僕は 歌劇団の稽古➡ 298 00:17:29,782 --> 00:17:33,886 二琥は部活 三和は対局だ。 あ… あの…。 299 00:17:33,886 --> 00:17:36,889 じゃあ せめて みんなで朝ごはん食べましょう? 300 00:17:36,889 --> 00:17:40,226 どけ 稽古に遅れる。 301 00:17:40,226 --> 00:17:42,228 す… すみません。 302 00:17:44,230 --> 00:17:46,732 あっ… でも 三和さんは一緒に…。 303 00:17:46,732 --> 00:17:48,768 《って お菓子食べてる! 304 00:17:48,768 --> 00:17:51,103 ジュースも ゴクゴク飲んでる!?》 305 00:17:51,103 --> 00:17:54,273 三和さん ごはん前に そんなに食べたら…。 306 00:17:59,245 --> 00:18:01,247 ハッ…。 307 00:18:07,253 --> 00:18:11,257 《そういえば 母さんも ずっと こんな感じだった。 308 00:18:11,257 --> 00:18:15,928 俺が ごはんを作っても 手をつけずに出かけたり…。 309 00:18:15,928 --> 00:18:17,930 かと思えば➡ 310 00:18:17,930 --> 00:18:22,134 自分の食べる分だけ きっちり用意してたり。 311 00:18:22,134 --> 00:18:26,138 天才って 勝手で 何考えてるか わからない。 312 00:18:26,138 --> 00:18:28,941 ほんとの家族とも 無理だったのに➡ 313 00:18:28,941 --> 00:18:31,877 ましてや あの3人となんて➡ 314 00:18:31,877 --> 00:18:34,213 この先 やっていけるのかな…》 315 00:18:34,213 --> 00:18:36,382 フゥ…。 (食べる音) 316 00:18:36,382 --> 00:18:38,384 んっ? えっ!? 317 00:18:38,384 --> 00:18:40,720 どっから湧いて出た? その飯。 318 00:18:40,720 --> 00:18:44,924 あっ… 悪くなりそうな食材で 作っちゃいました。 なっ!? 319 00:18:49,228 --> 00:18:52,398 余ってますけど 食べます? いいのか? 320 00:18:52,398 --> 00:18:54,567 ハッ… い… いらねえ! 321 00:18:54,567 --> 00:18:57,903 素直にならないと 独り占めしちゃいますよ~? 322 00:18:57,903 --> 00:19:00,239 ほら~ ペロペロペロ ペロペロペロ…。 323 00:19:00,239 --> 00:19:03,442 ペロペロペロペロ… ペーロペロペロペロ…。 324 00:19:03,442 --> 00:19:06,579 いらねえっつってんだろ! そんな バランスの悪い飯! 325 00:19:06,579 --> 00:19:08,614 バランス? 326 00:19:08,614 --> 00:19:10,916 糖質と脂質が多すぎる。 327 00:19:10,916 --> 00:19:12,952 ビタミンB1が少ねえし➡ 328 00:19:12,952 --> 00:19:16,422 肉か魚のタンパク質 あと20g入れねえと。 329 00:19:16,422 --> 00:19:18,457 《めんどくさ!》 330 00:19:18,457 --> 00:19:21,093 んな計算して 毎回 ごはん食べてるんですか? 331 00:19:21,093 --> 00:19:23,796 たりめえだろ? 飯で体つくんのは➡ 332 00:19:23,796 --> 00:19:26,298 稽古と同じくらい 大事なことだ。 333 00:19:26,298 --> 00:19:29,602 体を整えとかねえと ベストな結果は出せねえからな。 334 00:19:29,602 --> 00:19:31,537 あっ…。 335 00:19:31,537 --> 00:19:34,540 (二琥)あ… やべっ! 遅刻する! (三和)遅刻するっす! 336 00:19:34,540 --> 00:19:37,743 (三和/二琥)ハァハァ ハァハァ…。 337 00:19:39,712 --> 00:19:44,550 ハァ… やっぱ めんどくさいよ。 結果を優先して➡ 338 00:19:44,550 --> 00:19:47,553 ほんとに食べたいものを 我慢するなんて。 339 00:19:47,553 --> 00:19:50,222 そうか…。 340 00:19:50,222 --> 00:19:54,226 母さんも 役づくりのために 調整してたんだ。 341 00:19:54,226 --> 00:19:58,230 《一輝さんは 歌劇団のトップスターでいるために。 342 00:19:58,230 --> 00:20:01,567 三和さんだって 頭を回転させるには➡ 343 00:20:01,567 --> 00:20:04,236 甘いものが欲しいよね。 344 00:20:04,236 --> 00:20:08,741 周りが見えなくなるくらい 自分勝手にもなるよ。 345 00:20:08,741 --> 00:20:11,744 天才たちも 必死なんだ。 346 00:20:11,744 --> 00:20:14,914 それなのに いつから俺は➡ 347 00:20:14,914 --> 00:20:17,249 理解できない母さんが怖くて➡ 348 00:20:17,249 --> 00:20:20,252 声をかけることも しなくなったんだろ…》 349 00:20:20,252 --> 00:20:23,756 あっ…。 (ドアの開閉音) 350 00:20:23,756 --> 00:20:27,927 (三和/二琥)ハァハァ ハァハァ…。 351 00:20:27,927 --> 00:20:30,596 (三和)一姉 靴履くの遅いっす。 352 00:20:30,596 --> 00:20:34,600 (二琥)先 譲れよ 遅刻する! (一輝)やめろ 邪魔するな。 353 00:20:34,600 --> 00:20:37,770 待って! な… なんだぁ? 354 00:20:37,770 --> 00:20:41,474 ハァハァ… 忘れ物ですよ。 355 00:20:45,277 --> 00:20:47,279 (三姉妹)ハァ…。 356 00:20:47,279 --> 00:20:51,283 うちら な~んも忘れてないっす! 必要なものは すべて持ってる。 357 00:20:51,283 --> 00:20:53,452 いいかげんなこと 言うんじゃねえ! 358 00:20:53,452 --> 00:20:56,956 スゥ… いってらっしゃい! 359 00:21:00,960 --> 00:21:02,962 (三姉妹)えっ? 360 00:21:04,964 --> 00:21:07,967 ハハッ。 《三姉妹:だけ!?》 361 00:21:07,967 --> 00:21:11,137 くっだらないっす! 近所迷惑だ。 362 00:21:11,137 --> 00:21:15,641 驚かすんじゃねえ バカ! 全然 届いてない…。 363 00:21:15,641 --> 00:21:17,977 まっ いっか。 364 00:21:17,977 --> 00:21:22,314 《俺にできる家族から 始めていこう》 365 00:21:22,314 --> 00:21:24,650 チッ あの野郎…。 366 00:21:24,650 --> 00:21:27,987 必死な面で言うことかよ。 367 00:21:27,987 --> 00:21:31,924 えっ? えええっ…。 368 00:21:31,924 --> 00:21:35,294 な… なんだ? このマヌケな面は…。 369 00:21:35,294 --> 00:21:38,964 あっ ああっ…。 370 00:21:38,964 --> 00:21:41,467 《いってらっしゃいなんて…》 371 00:21:41,467 --> 00:21:44,303 《ただの挨拶っす》 372 00:21:44,303 --> 00:21:49,475 《三姉妹:でも… 悪くなかった》 373 00:21:49,475 --> 00:21:52,311 📱(バイブ音) 374 00:21:52,311 --> 00:21:54,813 はい。 📱(帝乃)おはよう 優君。 375 00:21:54,813 --> 00:21:57,283 おはようございます 帝乃さん。 376 00:21:57,283 --> 00:21:59,952 📱初めての朝は どうだい? 377 00:21:59,952 --> 00:22:03,455 やっと 慣れてきました。 📱それは よかった。 378 00:22:03,455 --> 00:22:06,125 📱実は 仕事が忙しくてね。 379 00:22:06,125 --> 00:22:09,295 📱すまないが 私は めったに家に帰れないんだ。 380 00:22:09,295 --> 00:22:11,497 えっ? ってことは➡ 381 00:22:11,497 --> 00:22:14,833 この先 しばらく 三姉妹と4人きり? 382 00:22:14,833 --> 00:22:18,470 📱そこでだが 君に ひとつ頼みがある。 383 00:22:18,470 --> 00:22:20,639 頼み… ですか? 384 00:22:20,639 --> 00:22:25,311 📱ああ。 うちの三姉妹は 近々 必ず壁にぶつかる。 385 00:22:25,311 --> 00:22:27,980 📱天才の宿命と 言っていいだろう。 386 00:22:27,980 --> 00:22:29,982 📱そこでだ 優君。 387 00:22:29,982 --> 00:22:33,252 📱君に 娘たちの助けになってほしい。 388 00:22:33,252 --> 00:22:38,257 えっ…。 📱その壁を ともに越えられたら 娘たちも…。 389 00:22:38,257 --> 00:22:41,760 📱フフッ 心を開いてくれるはずだ。 390 00:22:41,760 --> 00:22:45,764 《あの天才三姉妹を助ける? 391 00:22:45,764 --> 00:22:49,568 凡人の この俺が?》