1 00:00:08,060 --> 00:00:11,063 ・ (オープニングテーマ) 2 00:00:11,063 --> 00:00:31,083 ・~ 3 00:00:31,083 --> 00:00:51,103 ・~ 4 00:00:51,103 --> 00:01:11,056 ・~ 5 00:01:11,056 --> 00:01:31,076 ・~ 6 00:01:31,076 --> 00:01:35,076 ・~ 7 00:02:08,047 --> 00:02:16,555 ・~ 8 00:02:16,555 --> 00:02:20,559 ・~ ( 陽一 ) は~い! やっほ~! 9 00:02:20,559 --> 00:02:27,499 ・~ 10 00:02:27,499 --> 00:02:29,499 よっ 。 11 00:02:31,003 --> 00:02:33,505 ( あくび ) 12 00:02:33,505 --> 00:02:35,507 あ~! 13 00:02:35,507 --> 00:02:50,522 ・~ 14 00:02:50,522 --> 00:02:52,024 タァ~! 15 00:02:52,024 --> 00:02:53,524 あっ! 16 00:02:55,527 --> 00:02:57,527 それっ! 17 00:03:01,033 --> 00:03:03,535 あ~あ 決まんねえでやんの 。 18 00:03:03,535 --> 00:03:07,039 ( 垂目 ) こら! 急に飛び出してきて 危ないじゃないか! 19 00:03:07,039 --> 00:03:09,541 そっちこそ何だ! こんな狭い商店街を・ 20 00:03:09,541 --> 00:03:11,543 ばかでっかい車で入ってきて! 21 00:03:11,543 --> 00:03:13,545 ( 垂目 ) 大きかろうが 小さかろうが・ 22 00:03:13,545 --> 00:03:16,548 急に飛び出してきたから 危ないと言ってるんです 。 23 00:03:16,548 --> 00:03:19,051 そういう そっちは スピードの出し過ぎじゃないの? 24 00:03:19,051 --> 00:03:21,553 ( 垂目 ) え? イヒヒヒ… 。 25 00:03:21,553 --> 00:03:24,056 ウフフフ… 。 ・ ( 男性1 ) あ~ いたいた!・ 26 00:03:24,056 --> 00:03:28,494 な~に こんな所で 油 売ってんだよ それ! 27 00:03:28,494 --> 00:03:30,496 ちょ… 何すんの? ちょっと! 28 00:03:30,496 --> 00:03:32,498 俺はまだ そいつと話が… 。 29 00:03:32,498 --> 00:03:34,500 ( 男性1 ) いいから早く来て! ( 男性2 ) おい 待ってたぞ!・ 30 00:03:34,500 --> 00:03:38,000 早いとこ頼むぜ 腹減ってしょうがねえんだよ! 31 00:03:39,505 --> 00:03:41,507 何だ? あれは 。 32 00:03:41,507 --> 00:03:43,509 ・ ( 味皇 ) 垂目 急ぐぞ 。 33 00:03:43,509 --> 00:03:46,009 ( 垂目 ) あ… は… はい! 34 00:04:08,534 --> 00:04:10,536 ( 従業員たち ) ありがとうございました!・ 35 00:04:10,536 --> 00:04:12,538 ありがとうございました! 36 00:04:12,538 --> 00:04:26,552 ・~ 37 00:04:26,552 --> 00:04:28,552 ( 従業員 ) お車を 。 38 00:04:34,993 --> 00:04:37,996 垂目 車はよい 。 ( 垂目 ) は? 39 00:04:37,996 --> 00:04:42,501 少し 外の風に当たっていこう 。 ・ ( 支配人 ) 味皇様 。 ・ 40 00:04:42,501 --> 00:04:45,003 本日は 誠にありがとうございました 。 ・ 41 00:04:45,003 --> 00:04:48,507 開店のお祝いに 味皇様みずからのご来店とは・ 42 00:04:48,507 --> 00:04:51,009 光栄の至りでございます 。 43 00:04:51,009 --> 00:04:53,011 きょうの料理は? 44 00:04:53,011 --> 00:04:56,515 はっ こちらの料理長 星野でございます 。 45 00:04:56,515 --> 00:04:58,517 ( 星野 ) お初にお目にかかります 。 46 00:04:58,517 --> 00:05:02,020 本日は私の持てる すべての力を 振るわせていただきました 。 47 00:05:02,020 --> 00:05:06,024 私の自慢の料理でございます あの それで お味のほうは? 48 00:05:06,024 --> 00:05:08,527 いやぁ うまかったです! 49 00:05:08,527 --> 00:05:11,530 さすが評判の店の チェーン店だけありますね 。 50 00:05:11,530 --> 00:05:14,533 30 点 。 特に あのリヨン風ステーキ・ 51 00:05:14,533 --> 00:05:17,035 シャンピニオンソース! あぁ 思い出しただけでも・ 52 00:05:17,035 --> 00:05:20,539 よだれが出ますよ~ 。 聞こえんかったかな? 53 00:05:20,539 --> 00:05:24,042 ( 垂目 ) へ? あのステーキ 完全な落第点だ 。 54 00:05:24,042 --> 00:05:26,044 ( 垂目 ) へ? 55 00:05:26,044 --> 00:05:29,481 あのステーキが何か… 。 ステーキだけではない 。 56 00:05:29,481 --> 00:05:31,984 オードブル 食前酒 デザート・ 57 00:05:31,984 --> 00:05:34,486 すべてに至ってダメだ 。 58 00:05:34,486 --> 00:05:36,989 そ… そんな! 59 00:05:36,989 --> 00:05:40,492 ( 垂目 ) 《そういえば どれもほとんど 手を付けられなかったな》 60 00:05:40,492 --> 00:05:44,997 ですが 材料は新鮮 最高級のものをそろえております 。 61 00:05:44,997 --> 00:05:46,999 材料は確かにな 。 62 00:05:46,999 --> 00:05:51,503 だが 材料は金さえ出せば 誰にでも手に入る 。 63 00:05:51,503 --> 00:05:53,505 ( 支配人 ) は… はあ… 。 64 00:05:53,505 --> 00:05:58,010 でも大事なのは それを調理する料理人の技量だ! 65 00:05:58,010 --> 00:06:00,512 腕だ! 心だ! 66 00:06:00,512 --> 00:06:03,015 いくら いい材料を使っても・ 67 00:06:03,015 --> 00:06:07,015 それを調理する技量がなくては 何にもならんのだ! 68 00:06:09,521 --> 00:06:12,024 しかも その服装を見ろ! 69 00:06:12,024 --> 00:06:14,526 ちゅう房着のままで この ほこりで満ちあふれている・ 70 00:06:14,526 --> 00:06:19,531 外へ出てくるとは 衛生管理に無神経すぎる! 71 00:06:19,531 --> 00:06:23,035 まだある! その髪の毛だ! 72 00:06:23,035 --> 00:06:25,037 え? はっ! 73 00:06:25,037 --> 00:06:27,973 シェフのスタイルを 気にし過ぎるあまり・ 74 00:06:27,973 --> 00:06:30,476 整髪料を多用し そのあげく・ 75 00:06:30,476 --> 00:06:33,479 料理に そのにおいが付いて しまったのに気が付いておらん! 76 00:06:33,479 --> 00:06:37,479 ( 星野 ) あ… 申し訳ありません! 77 00:06:38,984 --> 00:06:41,987 〈この男 村田源二郎 。 ・ 78 00:06:41,987 --> 00:06:45,991 日本料理界の至宝 全料理人を率いる総帥であり・ 79 00:06:45,991 --> 00:06:47,993 「 味皇 」 と呼ばれてる 。 ・ 80 00:06:47,993 --> 00:06:50,496 みずから 味皇料理会を設立し・ 81 00:06:50,496 --> 00:06:53,499 超一流のシェフと店を 傘下に置き・ 82 00:06:53,499 --> 00:06:55,501 その名は日本国中に とどろき・ 83 00:06:55,501 --> 00:06:58,504 料理人は 誰もが この男にひざまずく 。 ・ 84 00:06:58,504 --> 00:07:01,507 長く日本料理界の ドンとして君臨し・ 85 00:07:01,507 --> 00:07:05,010 味に対して 決して妥協を許さぬ男・ 86 00:07:05,010 --> 00:07:07,012 それが味皇である〉 87 00:07:07,012 --> 00:07:11,517 支配人 この次も きょうのような 料理を出すようなら・ 88 00:07:11,517 --> 00:07:14,520 味皇料理会から 脱会してもらうことになるぞ 。 89 00:07:14,520 --> 00:07:16,522 ( 支配人 ) ははあ 。 90 00:07:16,522 --> 00:07:19,024 行くぞ 垂目 。 91 00:07:19,024 --> 00:07:21,026 ( 垂目 ) は… はい 。 92 00:07:21,026 --> 00:07:25,030 しかし 基本に忠実で 堅固な料理をするところには・ 93 00:07:25,030 --> 00:07:26,965 一目置くところがあった 。 94 00:07:26,965 --> 00:07:29,468 出直すつもりで精進せぇよ 。 95 00:07:29,468 --> 00:07:33,472 ( 星野 ) あ… ありがとうございます! 96 00:07:33,472 --> 00:07:37,972 ( 従業員たち ) またのお越しを お待ちしております 。 97 00:07:46,485 --> 00:07:48,987 よいしょっと 。 98 00:07:48,987 --> 00:07:50,489 ふぅ~ 。 99 00:07:50,489 --> 00:07:52,989 ・ ( みつ子 ) 陽ちゃ~ん! 100 00:07:55,494 --> 00:07:58,497 陽ちゃ~ん! 101 00:07:58,497 --> 00:08:01,500 えっ みつ子 。 102 00:08:01,500 --> 00:08:05,003 ごめ~ん 遅れちゃって 。 もうピークは終わったよ 。 103 00:08:05,003 --> 00:08:07,506 どうせ来るんなら もうちょっと早く来てくれよ 。 104 00:08:07,506 --> 00:08:11,510 まぁ 何よ? その言い方! 言っときますけどね・ 105 00:08:11,510 --> 00:08:15,013 あたしは陽ちゃんのために 来てるんじゃありませんからね 。 106 00:08:15,013 --> 00:08:18,016 陽ちゃんのお母さんの 手伝いに来てんだから! 107 00:08:18,016 --> 00:08:21,520 はいはい じゃあ 皿洗いでもしてくれよ 。 108 00:08:21,520 --> 00:08:23,522 ( しげる ) 遅かったね お姉ちゃん 。 109 00:08:23,522 --> 00:08:26,525 しげる! 顔に ごはん粒なんか付けて! 110 00:08:26,525 --> 00:08:29,962 あっ! またタダで ごはん 食べさせてもらったんでしょ? 111 00:08:29,962 --> 00:08:31,964 ( しげる ) エヘヘ… 。 112 00:08:31,964 --> 00:08:34,967 もう 恥ずかしいわね! 113 00:08:34,967 --> 00:08:38,470 ごはんは うちで食べなさいって いつも言ってるでしょ? 114 00:08:38,470 --> 00:08:42,474 だってさ こっちのほうが おいしいんだもん! 115 00:08:42,474 --> 00:08:44,476 特に お姉ちゃんが 作ったときなんて・ 116 00:08:44,476 --> 00:08:46,478 比べられないもん どうして こんなに・ 117 00:08:46,478 --> 00:08:48,981 違うんだろうな 女のくせして 。 ん~! 118 00:08:48,981 --> 00:08:51,483 しげる! おっと! ベベベベ~だ! 119 00:08:51,483 --> 00:08:53,485 お待ち! ( しげる ) アハハ! 120 00:08:53,485 --> 00:08:55,487 あ~! ごめんなさい おばさん 。 ( 割れる音 ) 121 00:08:55,487 --> 00:08:57,489 あぁ また割っちゃった! ( 割れる音 ) 122 00:08:57,489 --> 00:09:01,994 全く兄弟げんかは よそで やってもらいたいよ 。 123 00:09:01,994 --> 00:09:11,503 ・~ 124 00:09:11,503 --> 00:09:14,506 あ? ここは さっきの定食屋 。 125 00:09:14,506 --> 00:09:17,009 味皇様 まさか ここへ・ 126 00:09:17,009 --> 00:09:20,512 うん 入ってみるぞ 。 127 00:09:20,512 --> 00:09:24,016 何ですって・ そんなぁ 味皇様ともあろう お方が・ 128 00:09:24,016 --> 00:09:27,452 こんなボロ食堂に入るなんて お口を汚すだけですよ 。 129 00:09:27,452 --> 00:09:30,956 まずいに決まってます 味皇様ったら! 130 00:09:30,956 --> 00:09:33,959 あらぁ 入っちゃった… またいつもの癖出して…・ 131 00:09:33,959 --> 00:09:38,463 あ~ いかんいかん 味皇様の舌を お救いしなければ!・ 132 00:09:38,463 --> 00:09:41,466 味皇様~! 133 00:09:41,466 --> 00:09:44,469 いらっしゃいませ~! 134 00:09:44,469 --> 00:09:45,969 あ~! 135 00:09:47,472 --> 00:09:49,975 ( 客 ) だからよ 俺が言ったんだよ! 136 00:09:49,975 --> 00:09:54,980 ( 客たちの騒ぎ声 ) 137 00:09:54,980 --> 00:09:59,985 何たる ひどい客だね それに この店の汚さ! 138 00:09:59,985 --> 00:10:04,489 垂目 何を突っ立っとる? 早く座らんか 。 139 00:10:04,489 --> 00:10:07,993 味皇様 悪いことは言いません 早く出ましょう! 140 00:10:07,993 --> 00:10:10,996 ふ~ん 何をもらうかな? 141 00:10:10,996 --> 00:10:13,498 何を頼んだって こんな所で・ 142 00:10:13,498 --> 00:10:16,501 ろくなものが出るはずが ありませんよ あ? 143 00:10:16,501 --> 00:10:18,503 ( 法子 ) いらっしゃいませ 。 144 00:10:18,503 --> 00:10:21,006 まぁ 掃きだめに鶴 。 145 00:10:21,006 --> 00:10:23,008 何にいたしましょう? 146 00:10:23,008 --> 00:10:26,511 カツ丼を 君もそうするね? 147 00:10:26,511 --> 00:10:29,514 ( 垂目 ) え? いや 私はもう そんな… 。 148 00:10:29,514 --> 00:10:33,518 いいから 相伴したまえ 。 はい… 。 149 00:10:33,518 --> 00:10:36,021 陽一 カツ丼2丁! 150 00:10:36,021 --> 00:10:38,523 オーライ! 151 00:10:38,523 --> 00:10:41,523 ( 垂目 ) 《こ…!》 《子ども・》 152 00:10:44,529 --> 00:10:46,531 あいつは さっきの… 。 153 00:10:46,531 --> 00:10:48,533 あっ! でっかい車の 。 154 00:10:48,533 --> 00:10:50,535 ( 垂目 ) じょ… 冗談じゃない!・ 155 00:10:50,535 --> 00:10:53,038 ふざけるな! ままごとじゃないんだぞ・ 156 00:10:53,038 --> 00:10:57,542 子どもの作った まずい料理など食えるか! 157 00:10:57,542 --> 00:11:01,046 こんなゲスな店の しかも 子どもの作った まずい料理を・ 158 00:11:01,046 --> 00:11:04,049 味皇様にお食事させるわけには まいりません! 159 00:11:04,049 --> 00:11:06,551 さぁ さっさと参りましょう! まぁ 待て 。 160 00:11:06,551 --> 00:11:08,553 料理は水物 。 ( 垂目 ) いいえ!・ 161 00:11:08,553 --> 00:11:11,556 まずいに決まってますよ 。 待てよ おっさん! 162 00:11:11,556 --> 00:11:13,058 おっさ… 。 163 00:11:13,058 --> 00:11:16,561 ずいぶん 言いたいこと 言ってくれるじゃないか え? 164 00:11:16,561 --> 00:11:19,564 うちは大衆食堂だぜ? ゲスで当たり前 。 165 00:11:19,564 --> 00:11:23,068 安さと うまさが身上なんだ! 166 00:11:23,068 --> 00:11:26,571 料理の文句は食べ終わってからに してもらおうじゃないか 。 167 00:11:26,571 --> 00:11:30,008 食べもしないで まずいまずいって言うな! 168 00:11:30,008 --> 00:11:33,011 フフフフ… 。 169 00:11:33,011 --> 00:11:36,014 お前の負けだな 垂目 。 170 00:11:36,014 --> 00:11:40,018 子どもの料理人でも うまいものを作れば それでよい 。 171 00:11:40,018 --> 00:11:44,523 ただし 料理に 満足できなかった場合は? 172 00:11:44,523 --> 00:11:47,025 そのときは勘定はいらねえ 。 173 00:11:47,025 --> 00:11:49,027 いや! ん? 174 00:11:49,027 --> 00:11:51,530 そんときは そこに掛かってる・ 175 00:11:51,530 --> 00:11:54,032 日之出食堂の のれんをくれてやる! 176 00:11:54,032 --> 00:11:57,035 ( 垂目 ) のれんを? 177 00:11:57,035 --> 00:11:59,037 うん 承知した 。 178 00:11:59,037 --> 00:12:03,542 よ~し 話は決まった 注文はカツ丼だったな 。 179 00:12:03,542 --> 00:12:06,545 ちょうどいい 新しいカツ丼を あしたからでも・ 180 00:12:06,545 --> 00:12:08,547 メニューに加えようと 思ってたんだ 。 181 00:12:08,547 --> 00:12:10,549 そいつを作ってやらぁ! 182 00:12:10,549 --> 00:12:15,053 陽一 大丈夫なの? あれはまだ 一度も作ってないでしょ? 183 00:12:15,053 --> 00:12:18,557 大丈夫だよ すごいカツ丼にする 自信があるんだ 。 184 00:12:18,557 --> 00:12:21,560 新しくて? すごいカツ丼? 185 00:12:21,560 --> 00:12:26,565 そうさ 日之出食堂の新メニュー! 186 00:12:26,565 --> 00:12:29,000 これだ! 187 00:12:29,000 --> 00:12:31,002 ( 垂目 ) 危ねっ… え? 188 00:12:31,002 --> 00:12:34,506 「 特製 日之出カツ丼 」 ? 189 00:12:34,506 --> 00:12:37,008 え~い ハッタリだ! うるせぇ! 190 00:12:37,008 --> 00:12:39,511 今 そいつを食わしてやらぁ。 191 00:12:39,511 --> 00:12:49,011 ・~ 192 00:14:57,048 --> 00:14:59,048 ( 笛の音 ) 193 00:15:03,054 --> 00:15:14,566 ・~ 194 00:15:14,566 --> 00:15:18,069 ( 客1 ) いやぁ あの ほれぼれするような包丁さばき 。 195 00:15:18,069 --> 00:15:20,572 ( 客2 ) う~ん! いつ聞いても いい音だねぇ 。 196 00:15:20,572 --> 00:15:23,008 お姉ちゃんじゃ ああは いかないね 。 197 00:15:23,008 --> 00:15:26,508 しげるちゃん! ( しげる ) ごめん… 。 198 00:15:30,015 --> 00:15:33,518 陽一君といいましたか? 199 00:15:33,518 --> 00:15:37,022 あっ はい 。 一体 誰から料理を習われた? 200 00:15:37,022 --> 00:15:41,526 あっ いえ 亡くなった主人の 見よう見まねで 。 201 00:15:41,526 --> 00:15:44,029 すると 後は あの子一人で? 202 00:15:44,029 --> 00:15:48,033 はい 料理のことになると もう夢中で 。 203 00:15:48,033 --> 00:15:51,036 恥ずかしいことなんですが あたしより上手なもんですから・ 204 00:15:51,036 --> 00:15:53,538 作るほうは あの子に任せて 。 205 00:15:53,538 --> 00:15:56,541 ( 垂目 ) ハッ! 見よう見まねの料理なんて・ 206 00:15:56,541 --> 00:15:59,044 たかが知れてますよ 大事なのは基本 。 207 00:15:59,044 --> 00:16:01,546 ( 客3 ) まぁ そう言わずに 食ってみなって 。 208 00:16:01,546 --> 00:16:04,549 ( 客4 ) 味っ子の料理は天下一品だぜ! 209 00:16:04,549 --> 00:16:06,551 味っ子? 210 00:16:06,551 --> 00:16:09,054 子どもだけどよ いい味出すんで・ 211 00:16:09,054 --> 00:16:11,056 俺たちの間じゃ 「 味っ子 」 って呼んでるんだ 。 212 00:16:11,056 --> 00:16:13,558 フフ なるほど 味っ子 。 213 00:16:13,558 --> 00:16:16,058 ん? 何・ 214 00:16:20,065 --> 00:16:23,501 陽一君 その分厚い肉は? え? 215 00:16:23,501 --> 00:16:27,005 もちろん カツ丼用の肉さ 。 なんと! 216 00:16:27,005 --> 00:16:30,008 まぁ 楽しみにしててよね~ 。 217 00:16:30,008 --> 00:16:34,012 ジヒヒヒ… アハハハ…! 勝った 勝った! 218 00:16:34,012 --> 00:16:37,515 味皇様 私たちの勝ちですよ ハハハハ…! 219 00:16:37,515 --> 00:16:40,518 まぁ 何よ! 食べてもいないのに! 220 00:16:40,518 --> 00:16:44,022 そうだ そうだ! いや! 垂目の言うとおりだ 。 221 00:16:44,022 --> 00:16:46,024 え? ( しげる ) え? 222 00:16:46,024 --> 00:16:49,027 君たちも 今の肉を見ただろう 。 223 00:16:49,027 --> 00:16:51,029 サービスのつもりかもしれんが・ 224 00:16:51,029 --> 00:16:54,532 トンカツに あんな厚い肉は 絶対に無理がある 。 225 00:16:54,532 --> 00:16:57,535 ( 法子 ) え? そう トンカツのうまみとは・ 226 00:16:57,535 --> 00:17:00,538 肉から出る肉汁の多さで決まる 。 227 00:17:00,538 --> 00:17:04,542 ( 垂目 ) 確かに肉が厚ければ 肉汁も多く出るでしょうが・ 228 00:17:04,542 --> 00:17:07,545 あの厚さでは 肉の中まで火が通らず・ 229 00:17:07,545 --> 00:17:10,548 生焼けになってしまいます 。 そうならないよう・ 230 00:17:10,548 --> 00:17:13,551 弱火でじっくり揚げれば 肉は中まで焼けるが・ 231 00:17:13,551 --> 00:17:16,054 衣は油で ベシャベシャになってしまう 。 232 00:17:16,054 --> 00:17:19,057 ( 垂目 ) また 強火の油で一気に揚げれば・ 233 00:17:19,057 --> 00:17:21,559 真っ黒焦げ! いずれにしても・ 234 00:17:21,559 --> 00:17:24,496 食べられたものではない というわけじゃ 。 235 00:17:24,496 --> 00:17:26,498 はっ 。 ( しげる ・ みつ子 ) はぁ 。 236 00:17:26,498 --> 00:17:36,498 ・~ 237 00:17:40,512 --> 00:17:44,012 ( 垂目 ) 《さぁ ベシャベシャか 真っ黒焦げか》 238 00:17:52,524 --> 00:17:54,524 《温度は よし》 239 00:17:58,029 --> 00:18:00,031 それ! 240 00:18:00,031 --> 00:18:03,535 ( 油で揚げる音 ) 241 00:18:03,535 --> 00:18:07,035 ( 垂目 ) やった! 真っ黒焦げの音だ! 242 00:18:11,543 --> 00:18:14,546 よ~し これが味吉陽一の・ 243 00:18:14,546 --> 00:18:17,046 超極厚カツ丼だ! 244 00:18:27,992 --> 00:18:30,495 陽一君 いいのだな? 245 00:18:30,495 --> 00:18:34,499 このカツ丼に のれんを懸けても 。 ああ 約束だ 。 246 00:18:34,499 --> 00:18:37,001 まずければ 親子二代の のれんをくれてやらぁ! 247 00:18:37,001 --> 00:18:39,504 うん! 248 00:18:39,504 --> 00:18:42,004 しからば… 。 249 00:18:47,512 --> 00:18:50,014 ん! 250 00:18:50,014 --> 00:18:52,517 おぉ! 251 00:18:52,517 --> 00:18:55,019 あ~! 252 00:18:55,019 --> 00:18:58,519 ( 一同 ) あ~! 253 00:19:01,025 --> 00:19:04,529 こ… これは! 254 00:19:04,529 --> 00:19:24,482 ・~ 255 00:19:24,482 --> 00:19:25,984 ・~ 256 00:19:25,984 --> 00:19:30,989 美しい… たまらなく美しいカツ丼だ 。 257 00:19:30,989 --> 00:19:32,991 そ… そんなばかな!・ 258 00:19:32,991 --> 00:19:35,493 あっ まるで焦げていない それどころか・ 259 00:19:35,493 --> 00:19:37,495 こんがりと見事な焼き上がりだ 。 260 00:19:37,495 --> 00:19:40,498 じゃあ 中まで火が通っていない っていうことだ 。 261 00:19:40,498 --> 00:19:43,501 中身は生焼け… 。 いや 見ろ 垂目 。 262 00:19:43,501 --> 00:19:46,504 え? なんと この肉の厚さで・ 263 00:19:46,504 --> 00:19:49,007 生焼けにもならず なおかつ・ 264 00:19:49,007 --> 00:19:52,510 これだけ たっぷりとした 肉汁が出ている! 265 00:19:52,510 --> 00:19:55,010 そ… そんなばかな 。 266 00:19:57,515 --> 00:19:59,517 ん! フフ~ン 。 267 00:19:59,517 --> 00:20:02,017 こ… これは! 268 00:20:03,521 --> 00:20:07,525 何という…何という うまさだ!・ 269 00:20:07,525 --> 00:20:11,029 衣はカラッと香ばしく 歯応えもよく・ 270 00:20:11,029 --> 00:20:13,531 なおかつ ふんわりと舌に溶ける!・ 271 00:20:13,531 --> 00:20:17,035 肉は このうえなくジューシーで しかも軟らかく・ 272 00:20:17,035 --> 00:20:20,538 かむほどに じわっと うまみが広がる!・ 273 00:20:20,538 --> 00:20:23,474 ごはんは ふっくらと炊き上がり・ 274 00:20:23,474 --> 00:20:26,477 溶き卵とダシの味の絡みも 絶妙だ!・ 275 00:20:26,477 --> 00:20:30,481 まさに完璧な味! 276 00:20:30,481 --> 00:20:32,483 こりゃうまい! あっ 。 277 00:20:32,483 --> 00:20:34,485 言った言った! ( しげる ) 2人とも! 278 00:20:34,485 --> 00:20:36,487 おいしいって! 279 00:20:36,487 --> 00:20:39,490 ( 客1 ・ 客2 ) やった やった! わぁ~! 280 00:20:39,490 --> 00:20:44,495 ヒヒヒヒ… うまかったろうが 。 イヒヒヒ… 。 281 00:20:44,495 --> 00:20:49,500 確かに うまかった 。 しかし味皇様 どうやったんです? 282 00:20:49,500 --> 00:20:54,005 あの厚い肉を 一体どうやって? ん~ それだ 。 283 00:20:54,005 --> 00:20:57,508 ヘヘ~ン ずいぶん 考え込んでるみたいだね 。 284 00:20:57,508 --> 00:21:00,511 来なよ 俺の秘密を教えてあげるぜ 。 285 00:21:00,511 --> 00:21:02,511 うん 。 286 00:21:04,015 --> 00:21:07,018 あたしも見ちゃおうっと 。 僕も! 287 00:21:07,018 --> 00:21:09,520 私も教えてもらおうっと 。 288 00:21:09,520 --> 00:21:11,520 失礼 。 289 00:21:19,030 --> 00:21:21,532 そうか! 290 00:21:21,532 --> 00:21:25,470 2度揚げだ! あのカツは2回揚げてあるんだ! 291 00:21:25,470 --> 00:21:28,973 《このじいさん 一目で…》 292 00:21:28,973 --> 00:21:33,478 そうだな? 陽一君 。 そうさ 2度揚げのトンカツ・ 293 00:21:33,478 --> 00:21:36,981 それが厚くてうまい 特製 日之出カツ丼の秘密さ! 294 00:21:36,981 --> 00:21:39,984 (ブラボーおじさん) ブラボー! どうやら ここらで・ 295 00:21:39,984 --> 00:21:43,488 陽一の特製カツ丼に関して 講釈を垂れねばなるまい! 296 00:21:43,488 --> 00:21:47,492 2度揚げとは まず 高温の油で外側を一気に揚げる 。 297 00:21:47,492 --> 00:21:51,996 こうすると中の肉が一瞬にして 封じ込められてしまう!・ 298 00:21:51,996 --> 00:21:53,998 え~ 次に 引き上げたカツを・ 299 00:21:53,998 --> 00:21:56,501 低い温度の油で もう一度 揚げる 。 ・ 300 00:21:56,501 --> 00:21:59,504 じっくりと 中身に熱を通してやる 。 ・ 301 00:21:59,504 --> 00:22:02,006 まだ上げちゃダメ~!・ 302 00:22:02,006 --> 00:22:05,510 時間にして 8分から 10 分 。 ・ 303 00:22:05,510 --> 00:22:08,510 上げてよろしい 。 304 00:22:10,014 --> 00:22:13,518 これであれば 中の肉汁も十分に温まって・ 305 00:22:13,518 --> 00:22:16,020 最高にうまいカツになる しかし! 306 00:22:16,020 --> 00:22:19,023 陽一の工夫は これだけではなかった 。 ・ 307 00:22:19,023 --> 00:22:21,526 それは 山芋をすりおろしたものを・ 308 00:22:21,526 --> 00:22:24,529 小麦粉に溶いてカツの衣に使う 。 ・ 309 00:22:24,529 --> 00:22:27,532 そうすると 揚がったときに ふんわり軽く・ 310 00:22:27,532 --> 00:22:30,535 サクサクした衣に 仕上がるのである 。 311 00:22:30,535 --> 00:22:33,037 なるほど 参った! ブラボー!・ 312 00:22:33,037 --> 00:22:36,541 …と うなるような この工夫 それこそが・ 313 00:22:36,541 --> 00:22:40,545 真の食通の通である! 314 00:22:40,545 --> 00:22:42,547 ( 一同 ) 通! 315 00:22:42,547 --> 00:22:46,551 ( 客1 ) はぁ 。 ( 客2 ) 2度揚げねぇ 。 316 00:22:46,551 --> 00:22:50,054 こんな工夫を この子ども1人で? 317 00:22:50,054 --> 00:22:53,057 へぇ~ 。 なるへそね 。 318 00:22:53,057 --> 00:22:56,561 あんた分かったの? 全然! 319 00:22:56,561 --> 00:22:59,063 あんた あっち行ってなさい 。 320 00:22:59,063 --> 00:23:01,065 ん~ 。 321 00:23:01,065 --> 00:23:05,069 見事 すばらしい工夫だ 。 ヘヘヘ… 。 322 00:23:05,069 --> 00:23:09,073 それにしてもさ 俺の工夫を一目で見破るなんて・ 323 00:23:09,073 --> 00:23:11,075 あんた一体 何者だよ? 324 00:23:11,075 --> 00:23:13,077 わしかね? フフ 。 325 00:23:13,077 --> 00:23:16,581 私は ただの うるさ型のじじいだよ 。 326 00:23:16,581 --> 00:23:19,584 そうだ 君に名刺をあげておこう 。 327 00:23:19,584 --> 00:23:23,020 気が向いたら いつでも遊びに来たまえ 。 328 00:23:23,020 --> 00:23:27,024 きょうは 本当にうまいものを ちそうになった 。 329 00:23:27,024 --> 00:23:29,524 「 味皇 」。 330 00:23:31,028 --> 00:23:33,531 変なじいさん 。 331 00:23:33,531 --> 00:23:48,546 ・~ 332 00:23:48,546 --> 00:23:51,549 陽一 大変よ! 何? 333 00:23:51,549 --> 00:23:54,051 今 組合長さんに聞いてきたら・ 334 00:23:54,051 --> 00:23:57,555 昼間のおじいさんは 大変な人なんだって 。 335 00:23:57,555 --> 00:24:00,558 大変な人って? 味皇といったら・ 336 00:24:00,558 --> 00:24:06,063 味の世界の帝王で 日本中の 料理人の頭領なんだって! 337 00:24:06,063 --> 00:24:10,067 《味皇… そうか それで あんなに料理のことを》 338 00:24:10,067 --> 00:24:13,571 ( 法子 ) この名刺も選ばれた人しか もらえないんだって 。 ・ 339 00:24:13,571 --> 00:24:16,574 陽一 味皇様の お招きを受けたんだよ! 340 00:24:16,574 --> 00:24:19,577 陽一も この先 一流の料理人を目指すんなら・ 341 00:24:19,577 --> 00:24:21,579 ぜひ 行っておいで! 342 00:24:21,579 --> 00:24:25,516 フン く~だらない 。 へ? お前 くだらないって… 。 343 00:24:25,516 --> 00:24:29,020 味皇なんて関係ないよ 。 え? 344 00:24:29,020 --> 00:24:31,522 一流なんかに ならなくたっていいや 。 345 00:24:31,522 --> 00:24:35,026 俺は俺で 自分の料理を作るだけさ 。 346 00:24:35,026 --> 00:24:48,539 ・~ 347 00:24:48,539 --> 00:24:50,541 味皇か 。 348 00:24:50,541 --> 00:24:55,046 あの日本一のじいさんが 俺の料理をうまいって 。 349 00:24:55,046 --> 00:24:58,549 うまいって! ウフ ウヘヘヘ… 。 350 00:24:58,549 --> 00:25:02,053 フフフ… フフフフ… 。 351 00:25:02,053 --> 00:25:06,053 フフフフ… 。 352 00:25:07,558 --> 00:25:11,558 ( 法子 ) 《ホントに あなたそっくりね》 353 00:25:15,566 --> 00:25:17,568 《父ちゃん・ 354 00:25:17,568 --> 00:25:21,068 俺の料理がうまいってよ!》 355 00:26:05,549 --> 00:26:09,053 〈せっかくの招待だから 行ってみるか 。 ・ 356 00:26:09,053 --> 00:26:11,555 味皇ビルを訪ねた僕は・ 357 00:26:11,555 --> 00:26:15,059 そこでイタリア料理部主任 丸井シェフと出会った 。 ・ 358 00:26:15,059 --> 00:26:18,062 こいつが料理の腕を自慢する 嫌なヤツで・ 359 00:26:18,062 --> 00:26:21,065 おまけに僕に挑戦してきたんだ 。 ・ 360 00:26:21,065 --> 00:26:24,568 よ~し この勝負受けてやる!・ 361 00:26:24,568 --> 00:26:26,570 次回 『 ミスター味っ子 』 ・ 362 00:26:26,570 --> 00:26:28,572 「 スパゲティで勝負だ 」。 ・ 363 00:26:28,572 --> 00:26:30,572 おいしいよ!〉 364 00:26:34,578 --> 00:26:39,083 ・ (エンディングテーマ) 365 00:26:39,083 --> 00:26:59,036 ・~ 366 00:26:59,036 --> 00:27:11,048 ・~ 367 00:27:11,048 --> 00:27:31,068 ・~ 368 00:27:31,068 --> 00:27:42,068 ・~ 369 00:30:03,053 --> 00:30:06,056 ・ (オープニングテーマ) 370 00:30:06,056 --> 00:30:26,076 ・~ 371 00:30:26,076 --> 00:30:46,096 ・~ 372 00:30:46,096 --> 00:31:06,050 ・~ 373 00:31:06,050 --> 00:31:26,070 ・~ 374 00:31:26,070 --> 00:31:30,070 ・~ 375 00:32:03,540 --> 00:32:08,545 ( 陽一 ) そのカツ丼が まずければ 店の のれんをくれてやる! 376 00:32:08,545 --> 00:32:11,048 ( 垂目 ) あ~! 377 00:32:11,048 --> 00:32:13,548 ( 一同 ) あ~! 378 00:32:18,555 --> 00:32:21,992 (味皇)なんと… 何という うまさだ! 379 00:32:21,992 --> 00:32:24,495 〈カツ丼に のれんを懸けた 味勝負 。 ・ 380 00:32:24,495 --> 00:32:28,999 これが日本料理界の帝王 味皇こと 村田源二郎と・ 381 00:32:28,999 --> 00:32:33,999 天才少年料理人 味吉陽一との 出会いであった〉 382 00:32:46,517 --> 00:32:50,517 《味皇 村田源二郎》 383 00:32:52,022 --> 00:32:56,026 やっぱり行ってみるか でもなぁ… 。 384 00:32:56,026 --> 00:32:59,029 <一流なんかに ならなくてもいいや 。 ・ 385 00:32:59,029 --> 00:33:02,032 俺は俺で 自分の料理を作るだけさ> 386 00:33:02,032 --> 00:33:05,536 な~んて 母ちゃんに たんか切っちゃったからな 。 387 00:33:05,536 --> 00:33:07,538 ( 法子 ) あら 陽一 まだいたの? 388 00:33:07,538 --> 00:33:09,540 いちゃいけないのかよ 。 389 00:33:09,540 --> 00:33:12,042 味皇様の所 行ったのかと思ってた 。 390 00:33:12,042 --> 00:33:16,046 え~! 誰が あんなじいさんのとこ 。 391 00:33:16,046 --> 00:33:19,049 お会いしたら ちゃ~んと ごあいさつするんですよ 。 392 00:33:19,049 --> 00:33:21,051 は~い! 393 00:33:21,051 --> 00:33:22,986 あっ 。 394 00:33:22,986 --> 00:33:25,989 いってらっしゃ~い! 395 00:33:25,989 --> 00:33:27,491 あ~ 。 396 00:33:27,491 --> 00:33:30,491 (ブラボーおじさん) よ~っと! 397 00:33:38,502 --> 00:33:42,502 あ~あ どうしようかな~ 。 398 00:33:44,007 --> 00:33:45,507 え? 399 00:33:47,010 --> 00:33:49,012 ( みつ子 ) 1人で行くなんて ずるいわよ 。 400 00:33:49,012 --> 00:33:53,012 ( しげる ) おじいさんのとこ 行くんでしょ? 僕たちも行く! 401 00:33:58,021 --> 00:34:01,525 驚いたな 遊びに来いって言うから どんなうちかと思ったら… 。 402 00:34:01,525 --> 00:34:03,527 どうするの? 403 00:34:03,527 --> 00:34:06,027 行くさ! 当たって砕けろだ 。 404 00:34:08,532 --> 00:34:10,532 あっ 。 ( しげる ) わっ! 405 00:34:13,537 --> 00:34:16,540 すごい! これ全部 味皇グループの店だ 。 406 00:34:16,540 --> 00:34:19,042 ( しげる ) ねぇ 見て見て!・ 407 00:34:19,042 --> 00:34:22,479 これ この前のおじいさんだ よく出来てるな 。 408 00:34:22,479 --> 00:34:24,481 (ガードマン) あっ 君たち! 409 00:34:24,481 --> 00:34:26,984 あぁ どうも 。 410 00:34:26,984 --> 00:34:28,984 (ガードマン) 待ちなさい! 411 00:34:34,992 --> 00:34:37,494 ( しげる ) ねぇ 悪いことしたわけじゃないのに・ 412 00:34:37,494 --> 00:34:39,496 どうして隠れんの? えっ? 413 00:34:39,496 --> 00:34:43,000 そういえば そうだな アハハハ… 。 414 00:34:43,000 --> 00:34:45,002 早く行きましょう 。 415 00:34:45,002 --> 00:34:47,004 味皇さんは何階にいるの? 416 00:34:47,004 --> 00:34:50,007 知らない 。 もう しょうがないわね 。 417 00:34:50,007 --> 00:34:53,510 受付の人に聞いてくるわ おいで しげる 。 418 00:34:53,510 --> 00:34:55,512 チェッ 勝手についてきたくせに 。 419 00:34:55,512 --> 00:34:57,514 あ~あ これだから 女ってのは… 。 420 00:34:57,514 --> 00:35:00,017 あ~! 421 00:35:00,017 --> 00:35:03,020 ( 男性 ) あ~ あれだ 早いとこ積んじまおうぜ 。 422 00:35:03,020 --> 00:35:05,520 あっ 待て! あっ! 423 00:35:09,526 --> 00:35:13,526 あれ? 陽一兄ちゃんがいないよ? どこ行ったのかしら? 424 00:35:15,532 --> 00:35:17,532 (エレベーター の到着音 ) 425 00:35:23,974 --> 00:35:26,476 ん… いい匂いだ 。 426 00:35:26,476 --> 00:35:28,476 何だろう? 427 00:35:32,482 --> 00:35:33,982 わぁ~! 428 00:35:37,487 --> 00:35:39,489 あ~ 。 429 00:35:39,489 --> 00:35:50,500 ・~ 430 00:35:50,500 --> 00:35:53,003 うわ~! 431 00:35:53,003 --> 00:35:55,005 ( 男性 ) ん? こら! 432 00:35:55,005 --> 00:35:57,007 子どもが こんな所で何をしている? 433 00:35:57,007 --> 00:35:59,509 いえ あっ 俺… いや 僕は・ 434 00:35:59,509 --> 00:36:02,012 日之出食堂から来たんだけど… 。 435 00:36:02,012 --> 00:36:06,516 日之出食堂? あ~ そうか セミナーの受講生だな 。 436 00:36:06,516 --> 00:36:08,518 じゃ 急がないと もう始まってるぞ 。 437 00:36:08,518 --> 00:36:10,518 あ… いや 俺は… 。 438 00:36:13,523 --> 00:36:18,028 ( 丸井 ) このように スパゲティは イタリア料理の基本であり・ 439 00:36:18,028 --> 00:36:20,530 かつ 最も奥深いものである 。 440 00:36:20,530 --> 00:36:22,966 すみません 1人 遅刻でして・ 441 00:36:22,966 --> 00:36:24,968 場所が分からなく なったらしいんです 。 442 00:36:24,968 --> 00:36:27,971 いや あの… 僕は人に会いに… 。 443 00:36:27,971 --> 00:36:31,975 ばか者 遅れるとは何だ? さっさと席に着け 。 444 00:36:31,975 --> 00:36:35,475 は… はい じゃ 頑張って 。 あ… あの… 。 445 00:36:36,980 --> 00:36:38,982 ( 丸井 ) したがって スパゲティのポイントは・ 446 00:36:38,982 --> 00:36:42,486 ゆで加減とソースの味に 懸かってるのである 。 447 00:36:42,486 --> 00:36:45,489 《何だ? あのおっさん 威張りくさって 。 ・ 448 00:36:45,489 --> 00:36:46,989 ん?》 449 00:36:48,492 --> 00:36:52,496 《あっ そうか どっかで 見たことあると思ったら・ 450 00:36:52,496 --> 00:36:54,498 イタリア帰りで有名な…》 451 00:36:54,498 --> 00:36:57,000 さて パスタのゆで方のコツだが・ 452 00:36:57,000 --> 00:37:00,504 いちばん最高のゆで加減を イタリア語で・ 453 00:37:00,504 --> 00:37:04,504 アルデンテという 。 アルデンテ? 454 00:37:11,014 --> 00:37:15,519 ( 丸井 ) ん~ タァ~!・ 455 00:37:15,519 --> 00:37:17,521 はいや~!・ 456 00:37:17,521 --> 00:37:20,023 タタタタ…!・ 457 00:37:20,023 --> 00:37:22,459 はぁ~ カッ! 458 00:37:22,459 --> 00:37:25,462 ( 実習生たち ) お~! 459 00:37:25,462 --> 00:37:28,465 煮立った大鍋の湯に パスタを扇状に入れる 。 460 00:37:28,465 --> 00:37:30,467 湯は たっぷり張ること 。 ・ 461 00:37:30,467 --> 00:37:33,970 お湯の量 火力 鍋の大きさ これが違えば・ 462 00:37:33,970 --> 00:37:35,972 アルデンテを得る時間も 毎回変わる 。 ・ 463 00:37:35,972 --> 00:37:38,975 パスタが ゆで過ぎだと ベッチャベチャで うまくないし・ 464 00:37:38,975 --> 00:37:42,479 生ゆでだと硬すぎて ソースが なじまない 。 465 00:37:42,479 --> 00:37:46,983 まっ このタイミングを覚えるには 長い経験と勘が必要なのだ 。 466 00:37:46,983 --> 00:37:49,486 一朝一夕にできるものではない ということを・ 467 00:37:49,486 --> 00:37:51,488 覚悟していただきたい 。 ・ 468 00:37:51,488 --> 00:37:54,991 ただ その練習のために こういう方法がある 。 469 00:37:54,991 --> 00:37:56,491 ん? 470 00:37:57,994 --> 00:38:01,498 頃合いの時間を見計らって こうして1本取り・ 471 00:38:01,498 --> 00:38:05,001 指の先で潰してみる 。 472 00:38:05,001 --> 00:38:06,503 ん~ 。 473 00:38:06,503 --> 00:38:12,008 外側は軟らかく 中に僅かに 芯のある クキっとした歯応え 。 474 00:38:12,008 --> 00:38:14,010 うん それを感じたら・ 475 00:38:14,010 --> 00:38:17,514 それが最高のゆで加減 アルデンテなのだ 。 476 00:38:17,514 --> 00:38:21,952 ケッ うちみたいな食堂の台所を 見たことがあるのかよ 。 477 00:38:21,952 --> 00:38:25,956 次から次 注文が来る中で そんな悠長なこと できっか 。 478 00:38:25,956 --> 00:38:28,956 それでは実際に 作ってみていただきましょう 。 479 00:38:33,463 --> 00:38:34,965 ん? 480 00:38:34,965 --> 00:38:37,968 ん! ホッ ト~リャ~! 481 00:38:37,968 --> 00:38:40,968 ク~! ヒヒヒ… 。 482 00:38:44,474 --> 00:38:46,476 ( 実習生1 ) 分っかんねえな 。 ( 実習生2 ) あ~ 熱っ! 483 00:38:46,476 --> 00:38:49,476 ( 鼻歌 ) 484 00:38:50,981 --> 00:38:52,482 よし 。 485 00:38:52,482 --> 00:39:04,995 ・~ 486 00:39:04,995 --> 00:39:06,496 よし 。 487 00:39:06,496 --> 00:39:08,498 ( 丸井 ) そこの 君! あっ! 488 00:39:08,498 --> 00:39:12,002 何をやっとる・ なぜ 私の指示どおりしないんだ! 489 00:39:12,002 --> 00:39:14,004 そう カッカしないで 。 490 00:39:14,004 --> 00:39:17,507 もうちょいで ばっちしの アレドシテが出来るから 。 491 00:39:17,507 --> 00:39:21,011 アレドシテ? ク~! 492 00:39:21,011 --> 00:39:23,447 アルデンテだ! アルデンテ! 493 00:39:23,447 --> 00:39:25,949 料理というものは 基本が大切なのだ 。 494 00:39:25,949 --> 00:39:28,452 そんなやり方で アルデンテが出来るか! 495 00:39:28,452 --> 00:39:32,456 出来るんだな これが 。 な… 何? この~! 496 00:39:32,456 --> 00:39:44,468 ・~ 497 00:39:44,468 --> 00:39:46,970 ( 丸井 ) ん? 498 00:39:46,970 --> 00:39:50,474 これじゃない 。 499 00:39:50,474 --> 00:39:52,474 これでもない 。 500 00:39:53,977 --> 00:39:55,979 これも違う 。 501 00:39:55,979 --> 00:39:58,479 これでもない 。 502 00:40:00,984 --> 00:40:02,986 これだ~! 503 00:40:02,986 --> 00:40:04,988 ( 丸井 ) な… 何? 504 00:40:04,988 --> 00:40:07,991 た… 確かにアルデンテだ! 505 00:40:07,991 --> 00:40:09,993 ( 実習生たち ) え~! 506 00:40:09,993 --> 00:40:12,496 ( 丸井 ) パスタの中心に 髪の毛1本の芯を残して・ 507 00:40:12,496 --> 00:40:15,999 ゆで上がっている これこそ最高のアルデンテだ 。 508 00:40:15,999 --> 00:40:19,002 ( 実習生1 ) ホントだ 見ろ! ( 実習生2 ) すっげぇ! 509 00:40:19,002 --> 00:40:21,002 どうだい? おっさん 。 510 00:40:22,506 --> 00:40:26,009 ハハハハ…! あ? 511 00:40:26,009 --> 00:40:28,512 偶然だ 何本も調べていれば・ 512 00:40:28,512 --> 00:40:31,014 その中にアルデンテがあって 当たり前だ 。 513 00:40:31,014 --> 00:40:34,518 偶然じゃないさ 全部 アルデンテにできるぜ 。 514 00:40:34,518 --> 00:40:36,520 それも今度は中身を見ないでね 。 515 00:40:36,520 --> 00:40:39,520 何・ 中身を見ないでだと? 516 00:40:45,028 --> 00:40:48,532 ( 実習生1 ) おい 見ろよ 本当に パスタに触ろうともしないぞ 。 517 00:40:48,532 --> 00:40:50,532 ( 実習生2 ) あれで大丈夫なのかな? 518 00:40:52,536 --> 00:40:56,039 ( 実習生3 ) あいつ 何を見てるんだ? 519 00:40:56,039 --> 00:41:00,039 ( 実習生4 ) 時計だ あいつ 時間を計ってるんだ 。 520 00:41:01,044 --> 00:41:04,044 8分 20 秒 よし! 521 00:41:05,549 --> 00:41:10,053 よ~っと! 522 00:41:10,053 --> 00:41:12,053 どうぞ 。 523 00:41:15,058 --> 00:41:17,060 うまい! ( 実習生2 ) まさしくアルデンテだ 。 524 00:41:17,060 --> 00:41:19,060 ( 実習生5 ) ホントだ! 525 00:41:21,064 --> 00:41:22,999 (ブラボーおじさん) ブラボー! 526 00:41:22,999 --> 00:41:27,504 陽一は どうやってアルデンテを いとも簡単に作り上げたのか 。 527 00:41:27,504 --> 00:41:31,007 きょうは それについて 講釈を垂れよう 。 ・ 528 00:41:31,007 --> 00:41:33,510 先ほど 1本ずつ抜いて調べた時・ 529 00:41:33,510 --> 00:41:36,012 その時間を 覚えておいたのである 。 ・ 530 00:41:36,012 --> 00:41:39,516 あとは アルデンテ になっているものの 時間に合わせて・ 531 00:41:39,516 --> 00:41:43,019 お湯 火力 鍋の条件を 同じにすれば・ 532 00:41:43,019 --> 00:41:45,522 何回でも 最高のパスタが出来上がる 。 ・ 533 00:41:45,522 --> 00:41:48,525 誰にでもできる この方法! 534 00:41:48,525 --> 00:41:50,527 これで あなたも通好み 。 535 00:41:50,527 --> 00:41:52,529 ( 一同 ) 通! 536 00:41:52,529 --> 00:41:57,033 実践で鍛えた腕というわけか たかが定食屋の分際で 。 537 00:41:57,033 --> 00:41:59,035 ならば ソースを作ってみろ! 538 00:41:59,035 --> 00:42:01,538 スパゲティの命は パスタとソースだ! 539 00:42:01,538 --> 00:42:04,541 やれやれ パスタの次はソースかよ 。 540 00:42:04,541 --> 00:42:07,544 さっきは パスタのゆで具合が ポイントとか言ってたくせに 。 541 00:42:07,544 --> 00:42:11,047 どうした? 大衆食堂の ゲスな味の化けの皮を・ 542 00:42:11,047 --> 00:42:13,550 剥がされるのが怖いのか? 543 00:42:13,550 --> 00:42:15,051 何~・ 544 00:42:15,051 --> 00:42:17,554 何の騒ぎだ・ 545 00:42:17,554 --> 00:42:19,554 味皇様! 546 00:42:24,494 --> 00:42:26,496 みつ子 しげる! 547 00:42:26,496 --> 00:42:30,000 陽一君 こんな所で 迷子になっていたのかね 。 548 00:42:30,000 --> 00:42:33,003 捜したよ 。 え~ では まさか! 549 00:42:33,003 --> 00:42:35,505 そう 私の客だ 。 550 00:42:35,505 --> 00:42:40,005 ヒ~! こんな子どもが 味皇様のお客ですって? 551 00:44:48,071 --> 00:44:50,071 ( 笛の音 ) 552 00:44:56,079 --> 00:44:58,081 うわ~! すげぇケーキ! 553 00:44:58,081 --> 00:44:59,582 こら! 554 00:44:59,582 --> 00:45:02,085 ( 女性 ) どうぞ ごゆっくり 。 555 00:45:02,085 --> 00:45:04,087 いただきま… 。 556 00:45:04,087 --> 00:45:06,089 しげる ガツガツするんじゃないの みっともない 。 557 00:45:06,089 --> 00:45:08,091 ねぇ 陽ちゃん? 558 00:45:08,091 --> 00:45:11,094 ん? ん~… 。 うまいよ これ 。 559 00:45:11,094 --> 00:45:14,097 ハハハ… そういう いきさつか 。 560 00:45:14,097 --> 00:45:16,599 負けん気が強い 陽一君だけのことはあるな 。 561 00:45:16,599 --> 00:45:20,537 笑い事ではありませんぞ! 私は味皇様の直弟子 。 562 00:45:20,537 --> 00:45:25,041 その私への侮辱は 味皇様ご自身への侮辱ですぞ! 563 00:45:25,041 --> 00:45:27,043 そう いきりたつな 丸井 。 564 00:45:27,043 --> 00:45:29,045 あながち そうとばかりは言えんぞ 。 565 00:45:29,045 --> 00:45:31,047 どういうことでしょう? 566 00:45:31,047 --> 00:45:33,049 あ~あ いやに待たせるな 。 567 00:45:33,049 --> 00:45:36,052 そうね 何を話しているのかしら? 568 00:45:36,052 --> 00:45:38,054 しげる 何してるの? 569 00:45:38,054 --> 00:45:42,058 シ~ 何か 陽一兄ちゃんのこと話してるよ 。 570 00:45:42,058 --> 00:45:44,060 えっ? 571 00:45:44,060 --> 00:45:47,564 私が陽一君を呼んだのは・ 572 00:45:47,564 --> 00:45:49,566 味皇料理会のことを・ 573 00:45:49,566 --> 00:45:52,569 よく知ってもらおうと 思ったからだ 。 574 00:45:52,569 --> 00:45:55,071 なぜです? なぜ あんな子どもに? 575 00:45:55,071 --> 00:45:58,575 彼は子どもとはいえ 料理センスは抜群だ 。 576 00:45:58,575 --> 00:46:00,577 ゆくゆくは味皇料理会の・ 577 00:46:00,577 --> 00:46:03,079 1つの部門を任せようと 思っている 。 578 00:46:03,079 --> 00:46:06,082 え~・ な… 何ですと・ 579 00:46:06,082 --> 00:46:08,084 あ… 味皇様… 。 580 00:46:08,084 --> 00:46:10,086 ( 陽一 ・ みつ子 ・ しげる ) わぁ~! 581 00:46:10,086 --> 00:46:12,088 エヘヘヘ… 。 582 00:46:12,088 --> 00:46:16,593 伝統ある味皇料理会の部門主任に あんな子どもをですか・ 583 00:46:16,593 --> 00:46:21,030 大人 子どもは関係ない 私は能力のある者を使う 。 584 00:46:21,030 --> 00:46:23,533 私には納得できません!・ 585 00:46:23,533 --> 00:46:26,536 こんな子どもに 味皇様が おっしゃるような・ 586 00:46:26,536 --> 00:46:28,538 能力があろうとは… 。 ん~ 。 587 00:46:28,538 --> 00:46:32,041 クッ 。 私の目が節穴だと? 588 00:46:32,041 --> 00:46:34,043 ( 丸井 ) いえいえ そういうわけでは… 。 589 00:46:34,043 --> 00:46:37,046 うん では どうしろというのだ? 590 00:46:37,046 --> 00:46:40,049 この子どもと私に 勝負をさせていただきたい 。 591 00:46:40,049 --> 00:46:42,051 え~! 592 00:46:42,051 --> 00:46:44,554 ( 丸井 ) この私に向かって 見得を切った腕が・ 593 00:46:44,554 --> 00:46:48,554 どれほどのものか とくと見せてもらおう 。 594 00:46:50,059 --> 00:46:54,063 丸井シェフ それはちょっと 大人気ないのでは… 。 595 00:46:54,063 --> 00:46:57,066 おもしろい で 条件は? 596 00:46:57,066 --> 00:47:01,571 フフ… 勝負は1週間後 私の最も得意とする・ 597 00:47:01,571 --> 00:47:04,571 ミートスパゲティで勝負だ! 598 00:47:06,576 --> 00:47:08,578 そんなのインチキだ! そうよ! 599 00:47:08,578 --> 00:47:11,581 そっちの得意な料理なんて フェアじゃないわ! 600 00:47:11,581 --> 00:47:14,584 どうするね? 陽一君 この条件を受けるかね? 601 00:47:14,584 --> 00:47:17,520 やるよ 条件なんか どうだっていい! 602 00:47:17,520 --> 00:47:21,024 そのおっさんには ちょっと頭に来てんだ 。 603 00:47:21,024 --> 00:47:25,024 よし この味勝負 わしが見届ける 。 604 00:47:31,534 --> 00:47:36,039 ( 垂目 ) お~い 味っ子 ちょい待ち! 605 00:47:36,039 --> 00:47:39,039 こっちこっち ちょっと来なさい! 606 00:47:43,046 --> 00:47:45,546 ( 垂目のせきばらい ) 607 00:47:49,052 --> 00:47:51,052 (垂目)ほい。 608 00:47:52,555 --> 00:47:54,057 何? これ 。 609 00:47:54,057 --> 00:47:56,559 丸井シェフ特製の ミートスパゲティさ 。 610 00:47:56,559 --> 00:48:00,063 あのおっさんの? 丸井シェフのご命令なんだよ 。 611 00:48:00,063 --> 00:48:02,565 さぁ 温かいうちに どうぞ 。 612 00:48:02,565 --> 00:48:07,070 本場仕込みのスパゲティを食べて しっかり研究しろっていうのか? 613 00:48:07,070 --> 00:48:10,573 ( 垂目 ) まっ そんなとこだな 。 ケッ 自信過剰なおっさんだ 。 614 00:48:10,573 --> 00:48:13,576 いい? 食べたあと 味をけなすのよ 。 615 00:48:13,576 --> 00:48:16,079 陽ちゃんに 自信を持ってもらうんだから 。 616 00:48:16,079 --> 00:48:19,579 うん 任しとけって。 (垂目)フン。 617 00:48:26,522 --> 00:48:29,525 おいしい! ホント! 618 00:48:29,525 --> 00:48:31,527 あっ! 619 00:48:31,527 --> 00:48:35,531 ホントだ 何ておいしい スパゲティなんだ 。 620 00:48:35,531 --> 00:48:39,535 野菜ソースの豊かなコクが スパゲティにマッチしている 。 621 00:48:39,535 --> 00:48:44,040 歯触り 香り それに この香ばしい風味は一体…? 622 00:48:44,040 --> 00:48:46,042 フフフ… 。 623 00:48:46,042 --> 00:48:48,544 おっさんに言っといてよ ごちそうになったおかげで・ 624 00:48:48,544 --> 00:48:50,546 よけいに ファイトが湧いてきたってね 。 625 00:48:50,546 --> 00:48:53,549 絶対に これよりうまい スパゲティを作ってやるよ! 626 00:48:53,549 --> 00:48:57,553 そうよ 陽ちゃんならできるわ! あたしたちも協力する 。 627 00:48:57,553 --> 00:48:59,555 ねっ しげる 。 ( しげる ) もちろん!・ 628 00:48:59,555 --> 00:49:01,557 それに これ そんなにおいしくないよ 。 629 00:49:01,557 --> 00:49:04,560 そうよ! おじさん お代わりあるの? 630 00:49:04,560 --> 00:49:06,060 しげる! 631 00:49:20,510 --> 00:49:24,514 どう? 丸井シェフの 味の秘密って分かった? 632 00:49:24,514 --> 00:49:28,017 ダメだ この本に書いてあるのは・ 633 00:49:28,017 --> 00:49:30,520 一般的なスパゲティの 作り方だけだ 。 634 00:49:30,520 --> 00:49:33,022 これに載ってない 丸井シェフ独特の・ 635 00:49:33,022 --> 00:49:35,525 工夫があるはずなんだ それを見破って・ 636 00:49:35,525 --> 00:49:38,528 それ以上の工夫をしなくちゃ 俺は勝てっこない! 637 00:49:38,528 --> 00:49:41,531 何だろう? 丸井シェフの味の秘密は 。 638 00:49:41,531 --> 00:49:45,034 ・ ( 法子 ) 陽一! 639 00:49:45,034 --> 00:49:47,036 買ってきたわよ~! 640 00:49:47,036 --> 00:49:49,038 母さ~ん! 641 00:49:49,038 --> 00:49:52,542 とにかくやってみよう 時間はたっぷりあるんだ 行こう! 642 00:49:52,542 --> 00:50:02,051 ・~ 643 00:50:02,051 --> 00:50:04,554 よ~し 行くぞ! 644 00:50:04,554 --> 00:50:08,057 丸井のおっさんのミートソースは ソースの下味そのものに・ 645 00:50:08,057 --> 00:50:11,060 ふんだんの野菜を使って コクを出している 。 646 00:50:11,060 --> 00:50:14,063 でも それだけでは あの味の秘密とはいえない 。 647 00:50:14,063 --> 00:50:16,999 そのほかに 何かが プラスしてあるんだ 。 648 00:50:16,999 --> 00:50:19,502 それが一体 何なのか 。 649 00:50:19,502 --> 00:50:21,502 よ~し! 650 00:50:24,006 --> 00:50:26,509 それぞれの野菜を ベースにしたソースだ 。 651 00:50:26,509 --> 00:50:28,511 1つずつ試してみよう 。 652 00:50:28,511 --> 00:50:31,511 まずは セロリから行ってみるか 。 653 00:50:36,018 --> 00:50:38,020 ちょっとねぇ 。 ダメだ 。 654 00:50:38,020 --> 00:50:42,024 それなりに香りや風味はあるけど コクが全くない 。 655 00:50:42,024 --> 00:50:44,024 今度はタマネギだ! 656 00:50:46,028 --> 00:50:48,531 何か臭うね 。 657 00:50:48,531 --> 00:50:51,534 ああ 甘みはあるけど 量を入れると・ 658 00:50:51,534 --> 00:50:54,036 やっぱり独特の臭みが鼻につくな 。 659 00:50:54,036 --> 00:50:56,036 ニンジンなら どうだ? 660 00:50:57,540 --> 00:51:01,043 う~ん 甘いことは甘いんだけど… 。 661 00:51:01,043 --> 00:51:04,046 何か パサパサするな 。 水けが飛んじゃったみたい 。 662 00:51:04,046 --> 00:51:06,048 白菜は? ( 法子 ) ダメ 。 663 00:51:06,048 --> 00:51:08,050 キャベツ 。 ちょっとね 。 664 00:51:08,050 --> 00:51:11,053 ピーマンは? ( しげる ) 僕 嫌い! 665 00:51:11,053 --> 00:51:14,557 ダメだ! どれもこれも全部ダメだ! 666 00:51:14,557 --> 00:51:16,559 もう味が分かんないよ 。 667 00:51:16,559 --> 00:51:19,996 口の中 いろんな味で ごちゃごちゃって感じ 。 668 00:51:19,996 --> 00:51:22,498 口直しに何か持ってくるわ 。 669 00:51:22,498 --> 00:51:25,501 ねぇ 陽ちゃん きょうは これくらいにして・ 670 00:51:25,501 --> 00:51:27,503 また あしたやろうよ 。 671 00:51:27,503 --> 00:51:31,003 丸井シェフの味の秘密って 一体 何なんだ・ 672 00:51:32,508 --> 00:51:35,511 こんなものしかなくて ごめんなさい 。 673 00:51:35,511 --> 00:51:38,014 わぁ~ クルミ! 674 00:51:38,014 --> 00:51:39,514 え? 675 00:51:42,018 --> 00:51:43,518 あっ 。 676 00:51:45,521 --> 00:51:47,523 そうか! 677 00:51:47,523 --> 00:51:50,526 わぁ~! 678 00:51:50,526 --> 00:51:52,528 陽ちゃん! 679 00:51:52,528 --> 00:51:54,530 フフフ… 。 680 00:51:54,530 --> 00:51:57,533 よ… 陽一 どうしたのよ? 681 00:51:57,533 --> 00:52:00,036 これだ! これだよ! 682 00:52:00,036 --> 00:52:02,536 もう一度 最初から やり直しだ! 683 00:52:04,040 --> 00:52:09,545 ( 包丁で刻む音 ) 684 00:52:09,545 --> 00:52:11,547 さぁ 食べてくれ 。 685 00:52:11,547 --> 00:52:13,547 ( しげる ) うっぷ 。 686 00:52:17,053 --> 00:52:19,553 おいしい! すごくおいしいわ! 687 00:52:21,057 --> 00:52:23,059 おいしい! ホント! 688 00:52:23,059 --> 00:52:26,062 でも この味 どっかで食べたことがある 。 689 00:52:26,062 --> 00:52:29,565 そうよ! 味皇ビルで試食した スパゲティの味だわ 。 690 00:52:29,565 --> 00:52:31,565 やっぱり 。 691 00:52:33,069 --> 00:52:35,071 どういうことなの? 692 00:52:35,071 --> 00:52:37,573 丸井シェフの味の秘密は クルミだったんだ 。 693 00:52:37,573 --> 00:52:41,077 あの独特の歯触りと 香ばしい風味が何なのか・ 694 00:52:41,077 --> 00:52:43,079 どうしても分からなかった 。 695 00:52:43,079 --> 00:52:45,581 その正体が このクルミだったんだ 。 696 00:52:45,581 --> 00:52:48,084 この小さな一粒一粒が・ 697 00:52:48,084 --> 00:52:51,087 ミートソースに香ばしい香りと 歯触りを与えている 。 698 00:52:51,087 --> 00:52:53,589 さすがだ 威張るだけのことはあるよ 。 699 00:52:53,589 --> 00:52:55,591 やったわね 陽ちゃん 。 700 00:52:55,591 --> 00:52:58,094 これで あの ヒゲのおっさんを やっつけられるわ 。 701 00:52:58,094 --> 00:53:00,096 そうだよ! クルミをじゃんじゃん入れれば・ 702 00:53:00,096 --> 00:53:02,098 もっと これ以上の味が出るよ! 703 00:53:02,098 --> 00:53:05,101 ばか言うなよ 相手の味をコピーするなんて・ 704 00:53:05,101 --> 00:53:07,603 それだけで 負けを認めたようなもんだろ? 705 00:53:07,603 --> 00:53:10,606 クルミ以上の味で 勝負しなくちゃいけないんだ 。 706 00:53:10,606 --> 00:53:12,606 クルミ以上の味で! 707 00:53:18,547 --> 00:53:21,050 ごめんね こんなに遅くまで 。 708 00:53:21,050 --> 00:53:24,053 いいんです でも 全然 力になれなくて 。 709 00:53:24,053 --> 00:53:26,555 ( 法子 ) いいのよ 陽一なら きっと何か・ 710 00:53:26,555 --> 00:53:29,058 うまい方法を思いつくわ 。 711 00:53:29,058 --> 00:53:33,562 チクショ~! これもダメだ これじゃ勝てっこない! 712 00:53:33,562 --> 00:53:37,066 絶対うまく行くよ だって 陽一兄ちゃんは・ 713 00:53:37,066 --> 00:53:39,568 ミスター味っ子なんだもん 。 ( 法子 ) そうよね 。 714 00:53:39,568 --> 00:53:43,572 それじゃあ おやすみなさい 。 おやすみなさい 。 715 00:53:43,572 --> 00:53:46,575 ( 法子 ) おやすみなさい 。 716 00:53:46,575 --> 00:53:50,079 きょうは もう遅いわ また あしたにして・ 717 00:53:50,079 --> 00:53:52,081 きょうのところは休みなさい 。 718 00:53:52,081 --> 00:53:55,084 大丈夫だよ 母さん 先に休んでて 。 719 00:53:55,084 --> 00:53:57,086 俺 あと少しやってみるよ 。 720 00:53:57,086 --> 00:54:00,589 そう? 無理しちゃダメよ 。 721 00:54:00,589 --> 00:54:05,089 諦めるもんか 諦めるもんか! 722 00:54:08,097 --> 00:54:10,099 これもダメだ! 723 00:54:10,099 --> 00:54:14,603 もうないのか? もうないのか・ 724 00:54:14,603 --> 00:54:18,103 これで おしまいなのかよ? 725 00:54:19,542 --> 00:54:21,544 まだ使ってない野菜があるはずだ 。 726 00:54:21,544 --> 00:54:25,548 え~っと 「 あいうえお 」 の 「 あ 」 は 赤カブ アスパラガス! 727 00:54:25,548 --> 00:54:28,551 きょうは 野菜を全部 使っちゃったわ 。 728 00:54:28,551 --> 00:54:30,553 あした一番で 届けてもらわなくっちゃ 。 729 00:54:30,553 --> 00:54:35,057 え~っと まず サツマイモ ゴボウ キュウリ 。 730 00:54:35,057 --> 00:54:38,561 「 う 」 はウド 「 え 」 はエンドウ 「 お 」 はオクラ! 731 00:54:38,561 --> 00:54:41,564 ピーマン 花野菜 それにレタス 。 732 00:54:41,564 --> 00:54:44,066 「 さしすせそ 」 の 「 さ 」 は里芋 。 733 00:54:44,066 --> 00:54:47,069 「 し 」 は ショウガ シソ ジャガイモ! 734 00:54:47,069 --> 00:54:50,072 パセリと らっきょう それからトマト 。 735 00:54:50,072 --> 00:54:53,075 「 たちつてと 」 の 「 た 」 は 大根 タケノコ 。 736 00:54:53,075 --> 00:54:55,077 ほかには ないのか? 737 00:54:55,077 --> 00:54:59,582 もやしに タマネギ それと… えっと 何だっけ? 738 00:54:59,582 --> 00:55:03,085 「 なにぬねの 」 の 「 な 」 は 「 な 」 は 「 な 」 は… 。 739 00:55:03,085 --> 00:55:05,087 え~っと あれよ… 。 740 00:55:05,087 --> 00:55:08,591 「 な 」 は 「 な 」 は… 。 741 00:55:08,591 --> 00:55:11,594 「 な 」 は… あっ! 742 00:55:11,594 --> 00:55:13,596 そうだ あれよ! 743 00:55:13,596 --> 00:55:16,098 母ちゃ~ん! わぁ~! 744 00:55:16,098 --> 00:55:21,098 見つけたよ! ミートソースに ばっちりの野菜を! 745 00:56:01,544 --> 00:56:05,047 〈スパゲティに 最もよく合う野菜は何か?・ 746 00:56:05,047 --> 00:56:08,050 僕は そいつを ついに見つけたんだ 。 ・ 747 00:56:08,050 --> 00:56:10,052 その上 いろんな工夫を加えて・ 748 00:56:10,052 --> 00:56:12,054 今まで誰も見たこともない・ 749 00:56:12,054 --> 00:56:15,057 最高のミートソーススパゲティを 作った 。 ・ 750 00:56:15,057 --> 00:56:17,560 さぁ 勝負だ!・ 751 00:56:17,560 --> 00:56:20,563 僕が勝つか 丸井シェフが勝つか 。 ・ 752 00:56:20,563 --> 00:56:22,565 次回 『 ミスター味っ子 』 ・ 753 00:56:22,565 --> 00:56:24,567 「 丸井シェフとの決戦 」。 ・ 754 00:56:24,567 --> 00:56:26,567 おいしいよ!〉 755 00:56:29,572 --> 00:56:34,076 ・ (エンディングテーマ) 756 00:56:34,076 --> 00:56:54,029 ・~ 757 00:56:54,029 --> 00:57:06,041 ・~ 758 00:57:06,041 --> 00:57:26,061 ・~ 759 00:57:26,061 --> 00:57:37,061 ・~