1 00:00:15,349 --> 00:00:20,654 (紫)はあっ! はあ…。 今のは… どうして…。 2 00:01:59,052 --> 00:02:01,154 (ひまり)おはよう… って! 3 00:02:01,154 --> 00:02:03,657 鵺様~ 助けてください~。 4 00:02:03,657 --> 00:02:06,159 偉大なる力で 何とぞ~。 5 00:02:06,159 --> 00:02:09,496 葵 何かトラブル? (葵)うん。 6 00:02:09,496 --> 00:02:12,100 水場にしてる泉が汚れて 困っているって➡ 7 00:02:12,100 --> 00:02:15,168 相談を受けていたんだ。 8 00:02:15,168 --> 00:02:18,505 ゴミとかで汚れちゃったってこと? ああ…。 9 00:02:18,505 --> 00:02:21,508 (伊勢)ちげえよ。 現世じゃねえんだから。 10 00:02:21,508 --> 00:02:26,013 (葵)幽世の泉の水源は 龍神様の聖地なんだ。 11 00:02:26,013 --> 00:02:28,015 その加護で決してかれず➡ 12 00:02:28,015 --> 00:02:31,685 いつでも きれいな状態を 保ち続けているんだよ。 13 00:02:31,685 --> 00:02:36,690 だから 泉が けがれるなんてこと 本来はありえないんだ。 14 00:02:36,690 --> 00:02:38,859 もし そんなことがあるとすれば…。 15 00:02:38,859 --> 00:02:42,195 (ひまり)龍神様に 何かあったってこと? 16 00:02:42,195 --> 00:02:45,866 うん。 あっ…。 17 00:02:45,866 --> 00:02:48,869 やはり だめでした。 18 00:02:48,869 --> 00:02:55,709 龍神様のお声どころか 気配すら感じられず…。 19 00:02:55,709 --> 00:03:01,481 申し訳ありません…。 紫さん 龍神様とお話しできるの? 20 00:03:01,481 --> 00:03:06,987 本来であれば…。 私は龍神様のけん属ですので。 21 00:03:06,987 --> 00:03:10,991 えっ!? 紫は 僕の式神だけど…。 22 00:03:10,991 --> 00:03:15,662 私は 龍神様のお力によって 水蛇に➡ 23 00:03:15,662 --> 00:03:19,166 あやかしになった元人間なのです。 24 00:03:19,166 --> 00:03:22,836 紫さん 人間だったの!? ええ。 25 00:03:22,836 --> 00:03:27,674 龍神様にささげられる いけにえの人間でした。 26 00:03:27,674 --> 00:03:30,177 いけにえ…。 27 00:03:30,177 --> 00:03:33,180 龍神様と お言葉を交わすには➡ 28 00:03:33,180 --> 00:03:37,017 けん属になるか もしくは いけにえになるか。 29 00:03:37,017 --> 00:03:40,687 私は その両方を満たしています。 30 00:03:40,687 --> 00:03:47,027 ですから 龍神様の異変を 何も感じられないとは➡ 31 00:03:47,027 --> 00:03:51,698 ふがいない。 とにかく 確かめるしかない。 32 00:03:51,698 --> 00:03:54,201 紫 案内して。 33 00:03:56,203 --> 00:03:58,205 (ひまり)ここは? 34 00:03:58,205 --> 00:04:01,975 (葵)現世と幽世のはざまにある 泉だよ。 35 00:04:01,975 --> 00:04:05,645 (紫)そして 私が昔 あやかしとなったときに➡ 36 00:04:05,645 --> 00:04:10,317 龍神様より すみかとして 与えられた場所なのです。 37 00:04:10,317 --> 00:04:14,321 きれい…。 ここには誰も寄りつかない。 38 00:04:14,321 --> 00:04:17,324 あやかしも 人間もね。 39 00:04:19,326 --> 00:04:23,497 龍神様は ここを含め 7つの泉を巡り➡ 40 00:04:23,497 --> 00:04:26,666 水を 清く 保っていらっしゃるのですが…。 41 00:04:26,666 --> 00:04:28,668 おられないようですね。 42 00:04:28,668 --> 00:04:31,004 (ひまり)どこにいるのか わからないの? 43 00:04:31,004 --> 00:04:35,842 はい…。 実のところ 私は もう長い間➡ 44 00:04:35,842 --> 00:04:39,012 龍神様に お会いできていないのです。 45 00:04:39,012 --> 00:04:43,350 それどころか ずっと そのお言葉すら聞くことが…。 46 00:04:43,350 --> 00:04:45,352 あっ あっ…。 紫さん!? 47 00:04:45,352 --> 00:04:49,689 大丈夫です。 ですが 何かおかしい…。 48 00:04:49,689 --> 00:04:51,691 これって…? 49 00:04:51,691 --> 00:04:53,693 (葵)けがれ水…。 50 00:04:53,693 --> 00:04:57,364 あやかしが触れれば身が腐る 毒の水だ! 51 00:04:57,364 --> 00:04:59,966 (伊勢)離れろ! 52 00:04:59,966 --> 00:05:03,970 (ひまり)泉が… あっという間に。 53 00:05:03,970 --> 00:05:08,808 龍神様の泉が…。 そんな…。 うっ…。 54 00:05:08,808 --> 00:05:10,810 (葵)紫! (ひまり)紫さん! 55 00:05:14,481 --> 00:05:19,486 (伊勢)ヤベえな…。 (葵)妖力がどんどん弱まっている。 56 00:05:19,486 --> 00:05:21,988 やはり 龍神様に何かあったんだ。 57 00:05:21,988 --> 00:05:24,324 このままだと どうなっちゃうの? 58 00:05:24,324 --> 00:05:27,160 最悪 消滅…。 そんな! 59 00:05:27,160 --> 00:05:29,663 うう…。 60 00:05:29,663 --> 00:05:34,167 《何か 龍神様を呼び出す 方法があれば…》 61 00:05:34,167 --> 00:05:37,337 ⦅龍神様と お言葉を交わすには➡ 62 00:05:37,337 --> 00:05:41,141 けん属になるか もしくは いけにえになるか…⦆ 63 00:05:43,176 --> 00:05:45,512 私がいけにえになるのは どうかな? 64 00:05:45,512 --> 00:05:48,348 (葵/伊勢)んっ…。 だめだ! ヤバすぎる。 65 00:05:48,348 --> 00:05:51,017 でも このままじゃ…。 66 00:05:51,017 --> 00:05:55,355 葵の言うとおりです。 紫さん! 67 00:05:55,355 --> 00:06:00,126 いけにえの儀式は 龍神様に魂をささげる儀式…。 68 00:06:00,126 --> 00:06:03,797 軽々しく口にしてはいけません…。 でも…。 69 00:06:03,797 --> 00:06:08,635 ひまり あなたは 百千の名を持つ大事なお方…。 70 00:06:08,635 --> 00:06:11,805 お願いです。 どうか そんな危ないことは…。 71 00:06:11,805 --> 00:06:13,807 紫さん! 72 00:06:13,807 --> 00:06:17,477 龍神様を呼び出す手段は 他に見つける。 73 00:06:17,477 --> 00:06:21,081 だから ひまりは むちゃなことを考えないで! 74 00:06:30,323 --> 00:06:33,493 くっ! この術も だめか…。 75 00:06:33,493 --> 00:06:35,662 早くしないと 紫が…。 76 00:06:35,662 --> 00:06:37,664 葵…。 あっ…。 77 00:06:37,664 --> 00:06:40,166 ひまり!? 78 00:06:40,166 --> 00:06:44,504 やっぱり私が…。 だめだって言っただろ! 79 00:06:44,504 --> 00:06:49,342 ごめん。 八つ当たりだ…。 情けない。 80 00:06:49,342 --> 00:06:51,678 そんなことないよ! あっ…。 81 00:06:51,678 --> 00:06:55,849 葵が紫さんのこと 本気で心配してるの➡ 82 00:06:55,849 --> 00:06:59,352 わかってるから。 ひまり…。 83 00:06:59,352 --> 00:07:03,456 紫は 僕の最初の式神で➡ 84 00:07:03,456 --> 00:07:07,460 百千家で最初に出会った あやかしなんだ。 85 00:07:07,460 --> 00:07:09,796 百千家に迷い込んだばかりで➡ 86 00:07:09,796 --> 00:07:13,466 どうしたらいいのか わからず おびえていた僕に➡ 87 00:07:13,466 --> 00:07:16,636 手を差し伸べてくれた…。 88 00:07:16,636 --> 00:07:23,143 紫は 僕が傷ついたときは 一緒に悲しんでくれる。 89 00:07:23,143 --> 00:07:26,479 いけないことをしたら しかってくれる…。 90 00:07:26,479 --> 00:07:30,984 僕のいちばんの式神なんだ。 91 00:07:30,984 --> 00:07:35,155 葵にとって 紫さんは ただの式神じゃない。 92 00:07:35,155 --> 00:07:37,490 大事な家族なんだね。 93 00:07:37,490 --> 00:07:40,994 葵の気持ち 少しはわかるつもりだよ。 94 00:07:40,994 --> 00:07:43,997 一緒に過ごした時間は短いけど➡ 95 00:07:43,997 --> 00:07:48,835 私にとっても 紫さんは 大事な家族だもん…。 だから…。 96 00:07:48,835 --> 00:07:50,837 だめだ! あっ…。 97 00:07:50,837 --> 00:07:56,176 龍神様は 普通のあやかしよりも はるかに位が高く 遠い存在。 98 00:07:56,176 --> 00:07:58,345 文字どおり 神だ。 99 00:07:58,345 --> 00:08:02,282 こちらのことわりや言葉は 通じないんだよ。 100 00:08:02,282 --> 00:08:07,620 紫さんも言ってた。 龍神様の心がわからないって。 101 00:08:07,620 --> 00:08:13,460 でも… この泉 紫さんが一人で 住んでいたところなんでしょ? 102 00:08:13,460 --> 00:08:16,463 どこまでも きれいで清潔だけど➡ 103 00:08:16,463 --> 00:08:20,300 どうしても さみしい感じがする…。 104 00:08:20,300 --> 00:08:23,470 ここで 一人っきりだった紫さんに➡ 105 00:08:23,470 --> 00:08:26,806 百千家に行けって言ってくれた 龍神様の気持ちを➡ 106 00:08:26,806 --> 00:08:28,808 私は信じてみたい。 107 00:08:28,808 --> 00:08:34,314 言葉を交わしてみたいんだ。 お願い わかって 葵…。 108 00:08:36,316 --> 00:08:40,487 ごめん 他に方法が…。 謝らないで。 109 00:08:40,487 --> 00:08:44,657 私 紫さんを助けられるなら 喜んで いけにえになるよ。 110 00:08:44,657 --> 00:08:50,497 ひまりの気持ちは わかってる。 わかってるよ でも…。 111 00:08:50,497 --> 00:08:52,499 ああ…。 112 00:08:52,499 --> 00:08:58,171 君を危ない目に遭わせたくない…。 僕の気持ちも わかって。 113 00:08:58,171 --> 00:09:01,274 ああ…。 いい? ひまり➡ 114 00:09:01,274 --> 00:09:04,110 君が 危ない目に遭いそうになったら➡ 115 00:09:04,110 --> 00:09:08,281 たとえ 龍神様であっても 僕は はらうからね。 116 00:09:08,281 --> 00:09:14,120 葵…。 だから むちゃはしないで 絶対に。 117 00:09:14,120 --> 00:09:20,627 約束だよ。 うん。 ありがとう 葵。 118 00:09:22,629 --> 00:09:26,800 紫さんを助けて みんなで帰ろうね。 119 00:09:26,800 --> 00:09:28,802 うん。 120 00:09:35,809 --> 00:09:40,313 けがれ水のせいで 俺たちは泉に近寄れねえが…。 121 00:09:40,313 --> 00:09:43,817 《ひまり わかっているな?》 122 00:09:43,817 --> 00:09:50,824 うん むちゃはしない。 だから 龍神様のこと… お願いね。 123 00:09:50,824 --> 00:09:55,495 《紫さん… もう少しだけ待っててね》 124 00:09:55,495 --> 00:09:57,997 では 始めるぞ。 125 00:10:00,333 --> 00:10:03,169 かけまくもかしこき水の神➡ 126 00:10:03,169 --> 00:10:10,009 現世幽世巡る 七つの滝の御源 水脈につれて来たれ➡ 127 00:10:10,009 --> 00:10:13,847 来たれ 龍神よ。 いけにえを ここに…。 128 00:10:13,847 --> 00:10:16,182 《お願いします 龍神様…。 129 00:10:16,182 --> 00:10:19,185 お言葉を聞かせてください》 130 00:10:21,187 --> 00:10:23,189 うっ! 来たか! 131 00:10:25,191 --> 00:10:28,094 (龍神)オオ~ッ! (伊勢)なっ…! 132 00:10:30,530 --> 00:10:33,199 (ひまり)こ… これが 本当に龍神様? 133 00:10:33,199 --> 00:10:36,703 (伊勢)けがれ水のせいで たたり神になってやがるのか!? 134 00:10:36,703 --> 00:10:42,208 いや 龍神が けがれ水の影響を 受けたのではない。 135 00:10:42,208 --> 00:10:46,112 龍神こそが元凶だったのだ。 あれを見よ! 136 00:10:48,047 --> 00:10:51,551 龍神様の体から けがれ水が…? 137 00:10:51,551 --> 00:10:53,553 グオ~ッ! 138 00:10:53,553 --> 00:10:57,223 お願い 龍神様! 話を聞いて! 139 00:10:57,223 --> 00:11:01,828 グオ~ッ! 140 00:11:01,828 --> 00:11:03,997 もはや はらうしかない。 141 00:11:03,997 --> 00:11:07,333 《龍神様》 下がれ ひまり! 142 00:11:07,333 --> 00:11:11,137 龍神様! 話を聞いてください! ひまり! 143 00:11:14,507 --> 00:11:17,010 きゃ~っ! (鵺/伊勢)ひまり! 144 00:11:17,010 --> 00:11:19,012 んっ…! 下がれ 伊勢! 145 00:11:19,012 --> 00:11:22,515 ですが…! ここから先は私が行く。 146 00:11:22,515 --> 00:11:24,851 いくら鵺様でも 龍神をはらえば…。 147 00:11:24,851 --> 00:11:28,688 結構だ。 どんなたたりも 私が受けよう。 148 00:11:28,688 --> 00:11:31,191 ひまりは渡さん。 鵺様…。 149 00:11:31,191 --> 00:11:34,861 お待ちください! 150 00:11:34,861 --> 00:11:38,865 はあ… ああ… うっ…。 紫。 151 00:11:38,865 --> 00:11:43,703 鵺様… どうか 私の封印を解いてください。 152 00:11:43,703 --> 00:11:48,374 んっ! さすれば 私は龍神様を鎮め➡ 153 00:11:48,374 --> 00:11:51,377 ひまりを救い出すことができます。 154 00:11:51,377 --> 00:11:56,716 今のお前が 龍神の黒きたけりを 受け止めきれるとでも? 155 00:11:56,716 --> 00:12:00,820 それでも 私がやらねばならない ことなのです…。 156 00:12:00,820 --> 00:12:06,826 それに私は 龍神様の 本当の み心を知りたい! 157 00:12:09,329 --> 00:12:14,500 必ず戻れ。 …はい。 158 00:12:14,500 --> 00:12:22,008 御守が命ず 水のけん属 水蛇 紫よ。 159 00:12:22,008 --> 00:12:26,613 今こそ 己の力を解き放ち 行くがいい! 160 00:12:28,848 --> 00:12:31,851 あっ…。 (水蛇)グオ~…。 161 00:12:31,851 --> 00:12:34,854 (伊勢)これが紫の真の姿。 162 00:12:34,854 --> 00:12:45,865 ♬~ 163 00:12:45,865 --> 00:12:47,867 龍神様…。 164 00:12:50,703 --> 00:12:54,374 ひまり! 165 00:12:54,374 --> 00:12:57,377 ひまり! 大丈夫ですか? 166 00:12:57,377 --> 00:12:59,379 ひまり! 167 00:13:03,149 --> 00:13:05,351 しまった! 168 00:13:08,488 --> 00:13:10,490 あっ…。 169 00:13:10,490 --> 00:13:13,993 えっ… これって…? 170 00:13:19,666 --> 00:13:21,668 きゃ~っ! 171 00:13:28,675 --> 00:13:30,677 今の…。 172 00:13:30,677 --> 00:13:33,680 見てしまったのですね…。 あっ…!? 173 00:13:33,680 --> 00:13:39,018 この光景は はるか昔の私の時のかけら…。 174 00:13:39,018 --> 00:13:43,356 どうやら 私たちの意識が溶け合って➡ 175 00:13:43,356 --> 00:13:48,194 ひまりに 私の記憶が 流れてしまったようです。 176 00:13:48,194 --> 00:13:52,532 あやかしになる前 人間だった頃の記憶が…。 177 00:13:52,532 --> 00:13:55,201 不快なものを 見せてしまいましたね。 178 00:13:55,201 --> 00:14:01,974 ごめんなさい。 勝手に 紫さんの 過去を見ちゃって… 私…。 179 00:14:01,974 --> 00:14:04,977 どうか気に病まないで。 180 00:14:04,977 --> 00:14:10,316 所詮は もう 流れ去った うたかたの過去のことですから。 181 00:14:10,316 --> 00:14:15,822 幼い頃 人の心がわからなかった私は➡ 182 00:14:15,822 --> 00:14:20,493 時のみかどを殺す暗殺者として 育てられたのです…。 183 00:14:20,493 --> 00:14:25,331 結果的に みかどは別の者に あやめられてしまいましたが➡ 184 00:14:25,331 --> 00:14:31,170 みかどを殺した者たちは 私の命も狙ってきました。 185 00:14:31,170 --> 00:14:36,676 ですが 私は そのすべてを返り討ち 葬った。 186 00:14:36,676 --> 00:14:42,515 故に 「人食い」と呼ばれ さげすまれることになりました。 187 00:14:42,515 --> 00:14:48,688 その後 私は みかど暗殺に関する 一連の罪を背負わされ➡ 188 00:14:48,688 --> 00:14:53,526 罰として 龍神様のいけにえに なりました…。 189 00:14:53,526 --> 00:14:59,031 そのことに 怒りや悲しみも 後悔もありません…。 190 00:14:59,031 --> 00:15:04,337 それが私の定めだった。 それだけです。 191 00:15:07,640 --> 00:15:10,810 ただ あのお方が亡くなったとき➡ 192 00:15:10,810 --> 00:15:15,815 あなたのように 私も 涙を 流せればよかったと思います。 193 00:15:15,815 --> 00:15:21,654 いけにえになった私は そのまま 死を待つばかりでしたが➡ 194 00:15:21,654 --> 00:15:24,323 なぜか 龍神様は私を拾い上げ➡ 195 00:15:24,323 --> 00:15:27,493 自らのけん属である 水蛇へと➡ 196 00:15:27,493 --> 00:15:29,829 生まれ変わらせて くださったのです。 197 00:15:29,829 --> 00:15:31,831 それから 長い時を 一人➡ 198 00:15:31,831 --> 00:15:34,834 与えられた この泉で 過ごしました。 199 00:15:34,834 --> 00:15:38,838 が… ある日 龍神様は 私にこう言いました。 200 00:15:40,840 --> 00:15:46,345 「百千の家に行き もう ここへ戻ってくるな」と…。 201 00:15:46,345 --> 00:15:51,851 私は命に従い 葵に出会い 式神になりました。 202 00:15:51,851 --> 00:15:54,520 それから どれだけ呼びかけても➡ 203 00:15:54,520 --> 00:15:59,859 龍神様に お会いすることは できなかった。 204 00:15:59,859 --> 00:16:02,962 私は 人間にもなりきれず➡ 205 00:16:02,962 --> 00:16:06,466 あやかしにも染まれない 半端者です。 206 00:16:06,466 --> 00:16:08,467 なぜ あのとき➡ 207 00:16:08,467 --> 00:16:12,805 龍神様は 私に百千家に行けと おっしゃったのでしょう。 208 00:16:12,805 --> 00:16:16,809 それは 紫さんがさみしそうだった からじゃないのかな? 209 00:16:16,809 --> 00:16:20,980 はっ!? 私がさみしい…? 210 00:16:20,980 --> 00:16:24,317 ずっと一人で さみしいだろうから➡ 211 00:16:24,317 --> 00:16:30,490 龍神様は 人が集まる百千家に行け って言ったんだと思うよ。 212 00:16:30,490 --> 00:16:33,826 《あのころの私には わからなかった。 213 00:16:33,826 --> 00:16:38,331 でも 葵と出会い 伊勢や皆が集い➡ 214 00:16:38,331 --> 00:16:43,336 ひまりと共に あの家で過ごした今なら…》 215 00:16:43,336 --> 00:16:49,175 ああ… 私は ずっとさみしかったのですね。 216 00:16:49,175 --> 00:16:53,513 私は 紫さんが 半端者だなんて思わないよ。 217 00:16:53,513 --> 00:16:58,184 だって 人間とあやかし 両方の心を持っている➡ 218 00:16:58,184 --> 00:17:00,453 優しい人だって知っているから…。 219 00:17:00,453 --> 00:17:03,623 きっと 龍神様も そう思っていると思う。 220 00:17:03,623 --> 00:17:05,791 ひまり…。 だから➡ 221 00:17:05,791 --> 00:17:08,794 龍神様が 紫さんに 会おうとしなかったのは➡ 222 00:17:08,794 --> 00:17:11,631 きっと訳があるはずだよ。 223 00:17:11,631 --> 00:17:16,836 龍神様を元に戻そう! そして直接聞いてみよう! 224 00:17:19,305 --> 00:17:21,307 はい。 225 00:17:25,811 --> 00:17:27,813 あっ…。 226 00:17:27,813 --> 00:17:29,815 龍神様! 227 00:17:29,815 --> 00:17:37,323 グオ~ッ! ガア~ッ! 228 00:17:37,323 --> 00:17:40,660 (水蛇)龍神様 どうか どうか お鎮まりください。 229 00:17:40,660 --> 00:17:46,332 暗い… 冷たい…。 あっ… この声!? 230 00:17:46,332 --> 00:17:50,169 さみしい… さみしい…。 231 00:17:50,169 --> 00:17:52,171 (水蛇)龍神様…。 232 00:17:52,171 --> 00:17:56,342 あっ…! もしかして あれが!? 233 00:17:56,342 --> 00:17:58,344 くっ! 234 00:17:58,344 --> 00:18:00,346 このおっ! 235 00:18:06,118 --> 00:18:08,120 きゃ~っ! 236 00:18:14,961 --> 00:18:18,130 紫…。 龍神様! 237 00:18:18,130 --> 00:18:21,968 お戻りになられたのですね。 よかった! 238 00:18:21,968 --> 00:18:27,807 紫 そして人の娘よ こたびは迷惑をかけたな。 239 00:18:27,807 --> 00:18:31,978 わびのしようもない。 そんな… 私こそ➡ 240 00:18:31,978 --> 00:18:37,149 龍神様の有事に気がつかぬなど。 それは必然。 241 00:18:37,149 --> 00:18:41,487 わしは そなたとのつながりを 遮断しておったゆえな。 242 00:18:41,487 --> 00:18:45,658 私のふがいなさが 目に余るからでしょうか? 243 00:18:45,658 --> 00:18:50,997 違う…。 紫 わしは そなたを癒やしたかったんだ。 244 00:18:50,997 --> 00:18:54,667 私を? 百千の家に行けば➡ 245 00:18:54,667 --> 00:18:57,837 そなたの孤独も癒えよう。 246 00:18:57,837 --> 00:19:02,108 そして 心優しいそなたが 迷わぬように➡ 247 00:19:02,108 --> 00:19:06,445 姿を見せず 心を閉ざし つながりを断ったのだ…。 248 00:19:06,445 --> 00:19:10,282 ああ… やはり ふがいありません。 249 00:19:10,282 --> 00:19:14,453 龍神様の深き思いに 気がつきませんでした。 250 00:19:14,453 --> 00:19:18,457 紫よ… わしは気がついた。 251 00:19:18,457 --> 00:19:22,795 あやかしも 人間も 心を失ってはならぬ。 252 00:19:22,795 --> 00:19:26,799 そなたを忘れようと 無心で水を巡り続けたが➡ 253 00:19:26,799 --> 00:19:30,636 それは間違いであった…。 龍神様…。 254 00:19:30,636 --> 00:19:33,139 孤独に飲み込まれた結果➡ 255 00:19:33,139 --> 00:19:35,307 ふらち者の 「呪」に気がつかず➡ 256 00:19:35,307 --> 00:19:38,644 こたびの情けないありさまに なってしまった…。 257 00:19:38,644 --> 00:19:42,982 龍神様に害をなそうという 畏れ多い者が…? 258 00:19:42,982 --> 00:19:46,819 ふらち者の呪…。 あの札!? 259 00:19:46,819 --> 00:19:51,157 うん。 だが こうして そなたらと心を通わし➡ 260 00:19:51,157 --> 00:19:53,659 すべてを取り戻した! 261 00:19:59,665 --> 00:20:01,834 けがれ水が…。 262 00:20:01,834 --> 00:20:07,006 さあ 紫… そなたは 百千の家の新しいあるじに➡ 263 00:20:07,006 --> 00:20:09,008 心をもって仕えなさい。 264 00:20:09,008 --> 00:20:12,678 わしも また一人 水を巡りゆくとしよう! 265 00:20:12,678 --> 00:20:14,680 龍神様…。 266 00:20:14,680 --> 00:20:18,851 龍神様! 水は流れますが とどめられます! 267 00:20:18,851 --> 00:20:21,353 ひまり!? 水は いつも➡ 268 00:20:21,353 --> 00:20:23,355 私たちのそばにあるでしょ? 269 00:20:23,355 --> 00:20:26,692 だから ずっと私たちは つながっています! 270 00:20:26,692 --> 00:20:29,695 ええ そうですね ひまり。 271 00:20:29,695 --> 00:20:34,366 龍神様 また こちらの滝を 巡っていらっしゃるときは➡ 272 00:20:34,366 --> 00:20:40,039 お声を聞かせてください。 私たちは会いに参ります。 273 00:20:40,039 --> 00:20:42,374 だから また…。 274 00:20:42,374 --> 00:20:48,380 おお… おお… また会おうぞ。 275 00:20:57,223 --> 00:20:59,225 けがれ水が! 276 00:21:01,160 --> 00:21:03,162 ひまり! 紫! 277 00:21:06,832 --> 00:21:10,336 んっ… ったく テメエら! 心配かけやがって。 278 00:21:10,336 --> 00:21:13,339 ごめん。 すみません。 279 00:21:13,339 --> 00:21:15,341 龍神は どうなった? 280 00:21:15,341 --> 00:21:19,044 ひまりのおかげで 無事に鎮まられました。 281 00:21:21,347 --> 00:21:24,350 鵺様 ただいま戻りました。 282 00:21:24,350 --> 00:21:30,523 水蛇 紫… 私がお仕えするのは あなた様だけ…。 283 00:21:30,523 --> 00:21:34,527 ご心配をおかけいたしました。 私は…。 284 00:21:34,527 --> 00:21:38,030 心配などしていない。 あっ…。 285 00:21:38,030 --> 00:21:44,370 お前は私の一の式神だ。 鵺様…。 286 00:21:44,370 --> 00:21:48,207 だが… ひまり! お前は別だ! 287 00:21:48,207 --> 00:21:50,209 うえ…? 288 00:21:50,209 --> 00:21:53,212 あれほど 危ないことはするなと 言っただろう。 289 00:21:53,212 --> 00:21:56,882 え… そ… それは…。 言い訳は聞かん。 290 00:21:56,882 --> 00:21:59,051 あっ…。 291 00:21:59,051 --> 00:22:02,655 あとで たっぷり お仕置きだ。 えっ…!? 292 00:22:02,655 --> 00:22:04,823 帰るぞ。 293 00:22:04,823 --> 00:22:06,825 (伊勢/紫)はい! (ひまり)うん! 294 00:22:08,828 --> 00:22:10,830 うん?