1 00:00:02,002 --> 00:00:04,171 (薙)造兵のオヤジから 聞いたんだけどよ→ 2 00:00:04,171 --> 00:00:08,342 兵馬が実戦に足を踏み入れたのは 12の頃らしい。 3 00:00:08,342 --> 00:00:10,344 (硯)12…。 4 00:00:10,344 --> 00:00:15,682 (薙)付喪神憎しの一念で 情報を勝手に閲覧し 先走り→ 5 00:00:15,682 --> 00:00:20,020 単独で命懸けの 付喪神狩りをしてたとよ。 6 00:00:20,020 --> 00:00:23,523 奥羽の鬼瓦。 7 00:00:23,523 --> 00:00:27,194 向こうで 俺たちと並ぶと称された 付喪神がいたろ。 8 00:00:27,194 --> 00:00:32,199 兵馬は それを 18の時に討ち滅ぼしている。 9 00:00:32,199 --> 00:00:34,201 はぁ~!? 10 00:00:34,201 --> 00:00:37,204 信じられねえバカだろ? とことんな。 11 00:00:37,204 --> 00:00:41,708 だが その死に物狂いの戦いを 生き抜きやがった。 12 00:00:41,708 --> 00:00:45,112 兵馬は強ぇよ。 13 00:00:48,048 --> 00:00:51,051 はぁ~っ! 14 00:00:57,057 --> 00:01:00,994 (兵馬)ハァ ハァ ハァ…。 15 00:01:00,994 --> 00:01:03,830 どうした? 門守代表。 16 00:01:03,830 --> 00:01:05,999 終わりか? 17 00:01:05,999 --> 00:01:08,001 (大樹)う~ん。 18 00:02:55,042 --> 00:02:58,545 ハァ ハァ ハァ…。 19 00:02:58,545 --> 00:03:01,982 う~ん。 20 00:03:01,982 --> 00:03:03,984 《妙やなぁ さっき なんて言うとった》 21 00:03:03,984 --> 00:03:05,986 ハァ ハァ…。 22 00:03:05,986 --> 00:03:10,490 《松太:あの大技 体力の消耗が激しいとみえる》 23 00:03:10,490 --> 00:03:12,492 待ちや。 24 00:03:12,492 --> 00:03:15,328 まだ遊ぼうやないか。 25 00:03:15,328 --> 00:03:17,330 (椿)あっ。 26 00:03:21,001 --> 00:03:23,003 まだいたか。 27 00:03:25,338 --> 00:03:27,340 お前は…。 28 00:03:29,509 --> 00:03:32,512 (兵馬)薬研! 29 00:03:32,512 --> 00:03:34,514 クッ! 30 00:03:34,514 --> 00:03:38,018 《揺さぶりがいが ありそうやねぇ 兵馬くんは。 31 00:03:38,018 --> 00:03:42,022 僕… 使えるもんは なんでも使うよ》 32 00:03:42,022 --> 00:03:44,024 クッ…。 33 00:03:44,024 --> 00:03:47,360 そうか お前は あのあと→ 34 00:03:47,360 --> 00:03:50,697 京都塞眼預かりに なっていたのだったな。 35 00:03:50,697 --> 00:03:52,699 まさか こんな形で→ 36 00:03:52,699 --> 00:03:56,103 あいまみえるとは思わなかったぞ 薬研! 37 00:03:58,705 --> 00:04:02,476 ((隼人:「付喪神は人にあらず→ 38 00:04:02,476 --> 00:04:05,979 ただ 物として これを使うべし」か…。 39 00:04:05,979 --> 00:04:09,983 門守にとって付喪神は 道具同然なんだな。 40 00:04:09,983 --> 00:04:13,320 えげつないって よく言われるよ。 41 00:04:13,320 --> 00:04:16,990 いや その流儀で 京都を守ってきたんだろう? 42 00:04:16,990 --> 00:04:22,996 立派なことじゃないか。 それに 門守さんには迷いがない。 43 00:04:22,996 --> 00:04:26,500 そういう人は強い者だ)) 44 00:04:26,500 --> 00:04:29,002 強い ね…。 45 00:04:31,004 --> 00:04:33,006 クッ。 46 00:04:36,009 --> 00:04:38,011 うっ。 47 00:04:41,014 --> 00:04:43,016 クッ! 48 00:04:43,016 --> 00:04:45,018 うっ! 49 00:04:47,521 --> 00:04:50,190 クッ! ハァッ…。 50 00:04:50,190 --> 00:04:53,527 急に動きが悪くなったか? 51 00:04:53,527 --> 00:04:55,529 《やっぱりな…》 52 00:04:55,529 --> 00:04:58,031 ((自分は あの一家が嫌いではない)) 53 00:04:58,031 --> 00:05:02,302 《どうりで あの時 長月ぼたん個人やのうて→ 54 00:05:02,302 --> 00:05:05,972 付喪神込みの 一家 言うとったわけや。 55 00:05:05,972 --> 00:05:09,309 この小僧 付喪神にかける→ 56 00:05:09,309 --> 00:05:11,478 情けみたいなもんを 持ち合わせとる。 57 00:05:11,478 --> 00:05:16,483 いや 持ち合わせつつあるんか。 58 00:05:16,483 --> 00:05:19,152 さっきの戦いぶりは うわさどおりや。 59 00:05:19,152 --> 00:05:23,490 憎悪の切っ先は 加減を知らん とな。 60 00:05:23,490 --> 00:05:27,327 それが見知った相手を 目の前にすると この戸惑いよう。 61 00:05:27,327 --> 00:05:33,500 造兵よ 付喪神をより知ることが 成長を促す思うて→ 62 00:05:33,500 --> 00:05:38,004 このボン よこしたんやろ? 真逆の結果や。 63 00:05:38,004 --> 00:05:40,507 コイツ もろなっとるわ》 64 00:05:40,507 --> 00:05:42,509 クッ! 65 00:05:44,511 --> 00:05:46,513 《若いのう。 66 00:05:46,513 --> 00:05:49,683 このままやられたら 捕縛して持ち帰る。 67 00:05:49,683 --> 00:05:53,019 逆に薬研を始末したとしても→ 68 00:05:53,019 --> 00:05:57,190 情けかけた相手を壊した という心の空白に→ 69 00:05:57,190 --> 00:06:03,463 僕がじきじきに傀儡符を打ち込む。 効果はてきめんや》 70 00:06:03,463 --> 00:06:06,466 うっ! おっ。 71 00:06:06,466 --> 00:06:10,637 薬研 お前もつくづく災難だったな。 72 00:06:10,637 --> 00:06:12,639 あっ…。 73 00:06:12,639 --> 00:06:14,641 ふんっ! 74 00:06:17,477 --> 00:06:23,984 《そう… その判断は正しい。 ソイツはしょせん 物や。 75 00:06:23,984 --> 00:06:27,988 けど 勝つのは僕なんよ!》 76 00:06:27,988 --> 00:06:29,990 ハッ! 77 00:06:38,999 --> 00:06:41,334 ん? 78 00:06:41,334 --> 00:06:44,504 さぁ お次は何だ? 79 00:06:44,504 --> 00:06:47,007 《な… なんでやねん。 80 00:06:47,007 --> 00:06:51,011 コイツ なんでここまで平然として》 81 00:06:54,514 --> 00:06:57,017 あれ…。 82 00:06:59,519 --> 00:07:01,454 私? 83 00:07:01,454 --> 00:07:03,623 《助けよったんか! 84 00:07:03,623 --> 00:07:07,627 そのために わざわざ攻撃を受ける リスクを負ってまで懐に入り→ 85 00:07:07,627 --> 00:07:11,464 薬研の顔に貼った符を 削り取った!》 86 00:07:11,464 --> 00:07:13,967 なっ 何? この格好。 87 00:07:13,967 --> 00:07:16,469 なんでや? 88 00:07:16,469 --> 00:07:19,806 ん? 助けるいうんはないやろ。 89 00:07:19,806 --> 00:07:23,810 いちばん面倒なやり方や。 なんで それを選んだ? 90 00:07:23,810 --> 00:07:26,813 何を言っている 直感だ! 91 00:07:26,813 --> 00:07:29,983 なっ。 こうする他ないと感じ→ 92 00:07:29,983 --> 00:07:31,985 己に従ったまでだ! 93 00:07:31,985 --> 00:07:34,654 プッ アッハハハハ…。 94 00:07:34,654 --> 00:07:37,991 考えるな 感じろ的なやつ? 95 00:07:37,991 --> 00:07:40,493 聞いてたとおりだな~。 96 00:07:40,493 --> 00:07:43,496 ((隼人:うちにも1人いるんだ。 97 00:07:43,496 --> 00:07:46,100 自分の決めた方向に まい進してて→ 98 00:07:46,100 --> 00:07:51,004 その姿は大うつけだか 勇者なんだか…。 99 00:07:51,004 --> 00:07:54,507 けど 一切 迷いのないヤツ。 100 00:07:54,507 --> 00:07:57,344 その人って 2人の…。 101 00:07:57,344 --> 00:08:02,449 あぁ 兵馬という 俺たちの弟だ)) 102 00:08:02,449 --> 00:08:05,118 パパ 今日は ここまでにしよう。 103 00:08:05,118 --> 00:08:08,455 兄さん2人に 駒も尽きて手詰まりだよ。 104 00:08:08,455 --> 00:08:11,458 何を言い出しおるか 椿。 105 00:08:11,458 --> 00:08:16,463 もし パパがさぁ これ以上 本気出すようなら…。 106 00:08:16,463 --> 00:08:18,465 んっ。 107 00:08:18,465 --> 00:08:21,568 私 兵馬ちゃんにつくから。 108 00:08:23,636 --> 00:08:25,638 形成符。 109 00:08:25,638 --> 00:08:29,309 彼のこと 気に入っちゃったからね。 110 00:08:29,309 --> 00:08:33,646 フン… 聞かん坊がもう一人 か。 111 00:08:33,646 --> 00:08:35,648 ハァー。 112 00:08:35,648 --> 00:08:37,984 松 いつまで寝とる! 113 00:08:37,984 --> 00:08:39,986 うぅ…。 114 00:08:39,986 --> 00:08:42,489 椿も はよ梅起こし。 115 00:08:42,489 --> 00:08:44,491 は~い。 116 00:08:46,493 --> 00:08:49,329 どうする気だ? 門守代表。 117 00:08:49,329 --> 00:08:51,664 どうもこうもないわ! 118 00:08:51,664 --> 00:08:55,168 ハッハッ 悪ノリが過ぎたかもしれんね。 119 00:08:55,168 --> 00:08:58,671 合格 合格やで 兵馬くん! 120 00:08:58,671 --> 00:09:02,609 許可を出すにあたって 君をテストしてたんよ。 121 00:09:02,609 --> 00:09:04,611 実力見るためとはいえ→ 122 00:09:04,611 --> 00:09:07,781 長月さん悪く言うんは つらかったわぁ。 123 00:09:07,781 --> 00:09:10,450 けど おかげでよぉわかった。 124 00:09:10,450 --> 00:09:14,287 腕前 心胆 どちらも十分備わっとる。 125 00:09:14,287 --> 00:09:16,489 君なら ここでやってけるやろ。 126 00:09:18,458 --> 00:09:21,461 ハッ アッハ ハハハ…。 127 00:09:23,463 --> 00:09:27,467 そ… そういうことだったのか。 128 00:09:27,467 --> 00:09:29,969 ブハッ。 《3人:チョロい》 129 00:09:29,969 --> 00:09:32,639 薬研は君に任せるわ。 130 00:09:32,639 --> 00:09:35,141 今日をもって 岐預かりや。 131 00:09:35,141 --> 00:09:37,143 は? 132 00:09:37,143 --> 00:09:39,979 兵馬くん。 133 00:09:39,979 --> 00:09:45,652 君 なかなかおもろいよ。 今後とも よろしゅうに。 134 00:09:45,652 --> 00:09:49,823 ねぇ。 今日は貸し1ね。 135 00:09:49,823 --> 00:09:51,825 暇あったらメールしてよ。 136 00:09:51,825 --> 00:09:54,661 その時 2人で ゆっくりお話ししよう。 137 00:09:54,661 --> 00:09:58,565 隼人さん 鼓吹さんの 思い出話をさ。 138 00:10:00,500 --> 00:10:06,606 お前…。 椿。 門守椿だよ。 またね。 139 00:10:10,343 --> 00:10:15,014 あの いったい 何が…。 140 00:10:15,014 --> 00:10:18,184 その 私は どうすれば…。 141 00:10:18,184 --> 00:10:23,523 経緯は道すがら話す。 とりあえずは うちに来い。 142 00:10:23,523 --> 00:10:28,027 (ぼたん)ちょっと! 匣 お風呂で寝てない? 143 00:10:28,027 --> 00:10:31,531 (硯)あ~ ずっと 酒盛りしてたらしいものね。 144 00:10:31,531 --> 00:10:34,701 (ぼたん)羽織 見てきて! 結は着替え用意。 145 00:10:34,701 --> 00:10:36,703 鏡はタオルぬらして! 146 00:10:36,703 --> 00:10:39,038 (薙)おい ぼたん なんか焦げ臭くねえか? 147 00:10:39,038 --> 00:10:41,875 あぁ~! 匣が戻ってきたのか。 148 00:10:41,875 --> 00:10:44,544 なんです? ここ。 魔窟? 149 00:10:44,544 --> 00:10:47,046 何を言うか 長月家だ。 150 00:10:47,046 --> 00:10:49,716 同族狩りの悪魔城? 151 00:10:49,716 --> 00:10:52,552 まだ引きずっていたのか。 152 00:10:52,552 --> 00:10:55,221 岐のほうに連絡した。 153 00:10:55,221 --> 00:10:58,057 明日には 迎えの者が来るだろう。 154 00:10:58,057 --> 00:11:01,995 ここにいるのは1日の辛抱だ。 155 00:11:01,995 --> 00:11:04,497 あっ! おかえりなさい 兵馬さん。 156 00:11:04,497 --> 00:11:06,100 うわぁ! なんでボロボロなの? 157 00:11:06,100 --> 00:11:09,002 いや 別に。 158 00:11:09,002 --> 00:11:12,672 ちょ ちょっと待っててね! 159 00:11:12,672 --> 00:11:16,009 ((そんなもん 誰だって ほかしたいわ)) 160 00:11:16,009 --> 00:11:20,513 《あの目… 門守が どこまで 本気だったかはともかく→ 161 00:11:20,513 --> 00:11:24,017 あの時の目に 偽りがあったとは思えない》 162 00:11:24,017 --> 00:11:29,022 ((羽織:子どもも大人も ぼたんを気味悪がったわ)) 163 00:11:29,022 --> 00:11:33,026 《兵馬:あんなものを 長月さんは ずっと…》 164 00:11:36,529 --> 00:11:39,032 フフッ。 ん? 165 00:11:39,032 --> 00:11:42,535 あっ。 アッハハ ごめん。 166 00:11:42,535 --> 00:11:45,872 兵馬さん 毎度 生傷作って帰るからさ。 167 00:11:45,872 --> 00:11:50,043 なんか やんちゃな 子どもみたいだなって。 168 00:11:50,043 --> 00:11:53,046 ほら 早く上がって。 169 00:11:53,046 --> 00:11:55,048 ん? どうしたの? 170 00:11:55,048 --> 00:11:57,050 んっ。 171 00:11:57,050 --> 00:12:02,488 いや 長月さんの顔を見て なんだか安心した。 172 00:12:02,488 --> 00:12:06,993 え? えっ え~と… え? 173 00:12:06,993 --> 00:12:13,499 すまない こちらの話だ。 それより 薬研。 174 00:12:13,499 --> 00:12:15,501 悪いが 長月さん。 175 00:12:15,501 --> 00:12:20,506 彼女を ここに 1日 置いてはくれないだろうか。 176 00:12:20,506 --> 00:12:22,508 あ…。 177 00:12:22,508 --> 00:12:25,511 《ぼたん:ボロボロの服 ケガ。 178 00:12:25,511 --> 00:12:30,016 乱れた服 美人 おびえた様子》 179 00:12:30,016 --> 00:12:32,018 ん? 180 00:12:32,018 --> 00:12:35,021 ん? 181 00:12:35,021 --> 00:12:37,690 < ぼたん:事情説明> 182 00:12:37,690 --> 00:12:39,692 受難体質だな~。 183 00:12:39,692 --> 00:12:41,694 僕の服。 184 00:12:41,694 --> 00:12:43,696 <匣のお世話> 185 00:12:43,696 --> 00:12:45,698 飲め~! 186 00:12:45,698 --> 00:12:49,535 <薬研さんの歓迎会… に かこつけた飲み。 187 00:12:49,535 --> 00:12:55,041 レポート作成は 明日に持ち越しだなぁ> 188 00:12:55,041 --> 00:12:58,378 (羽織)えっ? もう課題終わったんだ。 189 00:12:58,378 --> 00:13:02,148 アッハハ 昨日の騒動が 気分転換になったみたい。 190 00:13:02,148 --> 00:13:05,151 さっき みんな 買い物に行っちゃったわよ。 191 00:13:05,151 --> 00:13:07,487 硯が服を買いたいって。 192 00:13:07,487 --> 00:13:11,491 羽織は? 私は ほら 匣を見とかないと。 193 00:13:11,491 --> 00:13:15,328 そっか。 長月さん 今から出かけてくる。 194 00:13:15,328 --> 00:13:18,498 えっ あぁ 薬研さんの見送り? 195 00:13:18,498 --> 00:13:22,669 うむ 出発前に訪ねておきたい所が あるらしくてな。 196 00:13:22,669 --> 00:13:26,005 少し早めに。 (ぼたん)へ~。 197 00:13:26,005 --> 00:13:30,009 ねぇ ぼたん ご一緒させてもらいなさいよ。 198 00:13:30,009 --> 00:13:32,679 へ? いや 行くべきね。 199 00:13:32,679 --> 00:13:36,349 兵馬さんの この状況をよく考えて。 200 00:13:36,349 --> 00:13:40,019 美人と2人きりでお出かけ…。 201 00:13:40,019 --> 00:13:42,021 何が起きるやら! 202 00:13:44,023 --> 00:13:46,359 共に来てくれ 長月さん。 203 00:13:46,359 --> 00:13:49,028 そして この疑いを 晴らしていただきたい。 204 00:13:49,028 --> 00:13:53,700 あの 私も来ていただけると ありがたいです。 205 00:13:53,700 --> 00:13:56,536 目が 怖くて。 206 00:13:56,536 --> 00:13:59,038 ん~。 《それはわかる》 207 00:13:59,038 --> 00:14:03,643 じゃあ お言葉に甘えちゃおうかな。 208 00:14:03,643 --> 00:14:06,979 かつて 道具として→ 209 00:14:06,979 --> 00:14:10,316 あるじとともに そこにいたんじゃないか。 210 00:14:10,316 --> 00:14:13,486 そう感じられる場所があって。 211 00:14:13,486 --> 00:14:16,322 最後に そこだけは 見ておきたいんです。 212 00:14:16,322 --> 00:14:20,326 器の記憶か。 213 00:14:20,326 --> 00:14:25,498 おそらくなんですけど 前世のようなものですから→ 214 00:14:25,498 --> 00:14:28,668 ふるさとや あるじを 強く思うことはあっても→ 215 00:14:28,668 --> 00:14:33,673 それが どこで なんという 人だったかは明確には…。 216 00:14:33,673 --> 00:14:37,009 《兵馬:マレビトは迷い子 か…》 217 00:14:37,009 --> 00:14:41,013 難儀だな。 それほど器に引っ張られる→ 218 00:14:41,013 --> 00:14:44,517 付喪神というのは あまり聞いたことがない。 219 00:14:44,517 --> 00:14:47,019 じゃあ 今から向かう所になら→ 220 00:14:47,019 --> 00:14:50,189 何か思い出すきっかけが あるかもってこと? 221 00:14:50,189 --> 00:14:53,025 それは無理だと思います。 222 00:14:53,025 --> 00:14:58,197 ただの薬研だったのは 数百年前のことでしょうから。 223 00:14:58,197 --> 00:15:00,967 まぁ 面影も何もないだろう。 224 00:15:00,967 --> 00:15:03,636 ごめん おバカな質問しちゃいました。 225 00:15:03,636 --> 00:15:05,638 あっ いえ。 226 00:15:05,638 --> 00:15:09,976 私がいたのが本当にここかも 怪しいので。 227 00:15:09,976 --> 00:15:15,982 特例になる前にも 何度か 気になって来てみたんですけど→ 228 00:15:15,982 --> 00:15:19,318 なんにも わからずじまいで。 229 00:15:19,318 --> 00:15:22,989 ((君の器である 薬研の心地いい記憶が→ 230 00:15:22,989 --> 00:15:25,491 君に逆流したんだろう)) 231 00:15:25,491 --> 00:15:31,497 《だから 知りたかったの。 湧き上がる思いの源も→ 232 00:15:31,497 --> 00:15:36,002 その行き先も 確かに存在したってこと》 233 00:15:36,002 --> 00:15:40,173 やっぱりなんにも ですね。 234 00:15:40,173 --> 00:15:45,011 《でも あるじ様 あなたのおかげで→ 235 00:15:45,011 --> 00:15:50,016 薬研は うつしよをいとおしく 思えるんです。 ありがとう》 236 00:15:52,518 --> 00:15:54,520 もう いいのか? 237 00:15:54,520 --> 00:15:58,691 はい 十分です。 それに これ以上→ 238 00:15:58,691 --> 00:16:01,961 いいなずけであるお二人の時間を いただくわけには…。 239 00:16:01,961 --> 00:16:04,297 (2人)はい!? え? 240 00:16:04,297 --> 00:16:07,967 そういう仲だと伺いましたよ? (2人)いいえ! 241 00:16:07,967 --> 00:16:10,970 いいなずけとか 羽織たちが 勝手に言ってるだけで! 242 00:16:10,970 --> 00:16:14,640 さよう! 自分と長月さんとの 間には まだ何もない! 243 00:16:14,640 --> 00:16:16,642 まだ? えっ 何が? 244 00:16:16,642 --> 00:16:18,644 フッ。 245 00:16:18,644 --> 00:16:20,646 (兵馬)岐のほうでも→ 246 00:16:20,646 --> 00:16:23,149 特例は何かしらの 仕事に就く決まりだが→ 247 00:16:23,149 --> 00:16:26,986 門守のように 一方的に 使われることはないだろう。 248 00:16:26,986 --> 00:16:29,989 常世に戻るなら その旨 伝えればいい。 249 00:16:29,989 --> 00:16:32,992 お前たちも よろしく頼むぞ。 250 00:16:32,992 --> 00:16:37,496 《兵馬さんがお仕事してる。 なんか不思議だな》 251 00:16:37,496 --> 00:16:39,999 あの 岐さん。 252 00:16:39,999 --> 00:16:42,501 本当に いろいろ お世話になりました。 253 00:16:42,501 --> 00:16:44,504 仕事だ 気にするな。 254 00:16:44,504 --> 00:16:49,008 1つだけ いいですか? ぼたんさんのことです。 255 00:16:49,008 --> 00:16:51,010 んっ。 256 00:16:51,010 --> 00:16:54,514 あの方 普通の人間ではないのですね。 257 00:16:54,514 --> 00:16:58,518 私から… いや 付喪神からすると→ 258 00:16:58,518 --> 00:17:03,456 彼女には 何か あるじと同じ温かさを感じます。 259 00:17:03,456 --> 00:17:05,958 お気をつけください。 260 00:17:05,958 --> 00:17:08,628 きっと その ともし火に誘われる者は→ 261 00:17:08,628 --> 00:17:10,630 少なくないでしょうから。 262 00:17:10,630 --> 00:17:15,134 あの かわいらしい方を 守ってあげてくださいね。 263 00:17:15,134 --> 00:17:19,038 無論だ。 自分は塞眼だからな。 264 00:17:20,973 --> 00:17:25,311 今日はさ 連れてきてくれて ありがとね。 265 00:17:25,311 --> 00:17:27,980 なんか いろいろ 勉強になったよ。 266 00:17:27,980 --> 00:17:31,484 勉強? うん! 267 00:17:31,484 --> 00:17:33,486 よっ…。 268 00:17:35,488 --> 00:17:41,494 思えば 羽織たち以外の付喪神と あんなに話したことなかったから。 269 00:17:41,494 --> 00:17:45,164 付喪神にも いろんな在り方や 思いがあるってこと→ 270 00:17:45,164 --> 00:17:47,333 知らなかったんだ。 271 00:17:47,333 --> 00:17:50,002 奇遇だなぁ 自分もだ。 272 00:17:50,002 --> 00:17:55,341 えっ? だって塞眼って 付喪神専門のお仕事なんでしょ? 273 00:17:55,341 --> 00:17:59,512 いやぁ 今まで見かけた端から 封印してきたからな。 274 00:17:59,512 --> 00:18:03,115 聞く耳持つ必要なし だ。 275 00:18:03,115 --> 00:18:05,451 《こりゃ問題児だわ》 276 00:18:05,451 --> 00:18:09,288 ねぇ 兵馬さん 1つ聞いていい? 277 00:18:09,288 --> 00:18:12,458 (兵馬)うむ 答えられるものなら答えるぞ。 278 00:18:12,458 --> 00:18:19,131 兵馬さんが付喪神に厳しいのって なんでなのかなって。 279 00:18:19,131 --> 00:18:21,133 んっ。 280 00:18:21,133 --> 00:18:23,970 羽織から聞いてなかったのか? 281 00:18:23,970 --> 00:18:26,806 えっ 羽織知ってるの? 282 00:18:26,806 --> 00:18:31,978 まぁ 単純な話だ。 姉さんと兄さんを→ 283 00:18:31,978 --> 00:18:35,147 付喪神に殺されたからだ。 あっ。 284 00:18:35,147 --> 00:18:39,151 当時 自分は12。 双子だった2人は18。 285 00:18:39,151 --> 00:18:43,656 すでに岐跡継ぎとして 塞眼に従事していた。 286 00:18:43,656 --> 00:18:46,492 姉は鼓吹といい→ 287 00:18:46,492 --> 00:18:50,162 自分の親代わりでもあり 優しい人だった。 288 00:18:50,162 --> 00:18:52,164 兄は隼人。 289 00:18:52,164 --> 00:18:57,003 自他ともに認める天才で 自分にとっては戦闘術の師だ。 290 00:18:57,003 --> 00:19:01,440 そして 2人を殺したのは→ 291 00:19:01,440 --> 00:19:06,445 その日 2人が救うはずだった 路頭にさまよう付喪神だったのだ。 292 00:19:06,445 --> 00:19:09,115 2人を串刺しにして→ 293 00:19:09,115 --> 00:19:13,452 ニタリと笑っている付喪神の姿が→ 294 00:19:13,452 --> 00:19:17,957 俺は拭い去ることができない。 295 00:19:17,957 --> 00:19:22,128 ごめん。 軽はずみで聞いちゃって。 296 00:19:22,128 --> 00:19:25,631 かまわない。 先に話しておくべきだった。 297 00:19:25,631 --> 00:19:29,635 長月家に赴く際 祖父は言っていた。 298 00:19:29,635 --> 00:19:32,972 いま一度 付喪神を見定めよ と。 299 00:19:32,972 --> 00:19:36,142 付喪神を見定める? 300 00:19:36,142 --> 00:19:39,478 付喪神も さまざまである。 301 00:19:39,478 --> 00:19:42,982 先ほど 長月さんが言った まさにそのこと。 302 00:19:42,982 --> 00:19:45,484 それを理解することが→ 303 00:19:45,484 --> 00:19:49,321 自分が前に進むために 必要なのだろう。 304 00:19:49,321 --> 00:19:52,324 頭では わかり始めている。 305 00:19:52,324 --> 00:19:56,495 薬研も 長月の付喪神も→ 306 00:19:56,495 --> 00:20:00,666 あの唐傘とは違うのだと。 だが…。 307 00:20:00,666 --> 00:20:03,169 変われるよ。 ん? 308 00:20:03,169 --> 00:20:05,337 私から見れば→ 309 00:20:05,337 --> 00:20:09,008 初めて会ったときから 結構 印象変わってるもの。 310 00:20:09,008 --> 00:20:14,013 うちのみんなにも 薬研さんにも 柔らかくなったんじゃないかなぁ。 311 00:20:14,013 --> 00:20:18,517 前は本当に 胃がキリキリしたからね~。 312 00:20:18,517 --> 00:20:20,519 申し訳ない。 313 00:20:20,519 --> 00:20:24,023 自分では あまり実感がないな。 314 00:20:24,023 --> 00:20:28,194 フフッ じゃあ 私が太鼓判を押してあげよう。 315 00:20:28,194 --> 00:20:31,530 変われるよ。 乗り越えられるよ。 316 00:20:31,530 --> 00:20:33,532 んっ。 317 00:20:33,532 --> 00:20:37,036 私は それを知ってる。 318 00:20:37,036 --> 00:20:41,040 そんな私を 兵馬さんは知ってるでしょう? 319 00:20:41,040 --> 00:20:43,042 ねっ! 320 00:20:46,045 --> 00:20:51,383 長月さんに そう言われると それに応えねばなるまいよ。 321 00:20:51,383 --> 00:20:54,053 うん! 期待してる。 322 00:20:54,053 --> 00:20:56,555 《今も気配を感じる。 323 00:20:56,555 --> 00:21:00,493 ただ こちらを観察している 付喪神の視線。 324 00:21:00,493 --> 00:21:04,597 対岸には それをけん制する気配》 325 00:21:06,999 --> 00:21:09,668 《うっ 殺気の1つが自分に?》 326 00:21:09,668 --> 00:21:12,505 やぼだよ 結。 そうそう。 327 00:21:12,505 --> 00:21:15,174 (結)でも あれ デ… デートじゃないですか! 328 00:21:15,174 --> 00:21:17,176 (鏡)散歩してるだけだよ。 329 00:21:17,176 --> 00:21:20,513 男と二人きりで散歩なんて ぼたんには まだ早いでしょう!? 330 00:21:20,513 --> 00:21:23,182 (硯)君は ぼたんを いくつだと思っているのさ? 331 00:21:23,182 --> 00:21:27,520 どうしたの? すさまじい環境だ。 332 00:21:27,520 --> 00:21:31,023 長月さんには恐れ入るよ。 333 00:21:31,023 --> 00:21:35,027 あっ そうだ それなんだけど ぼたんでいいよ! お? 334 00:21:35,027 --> 00:21:38,030 長月さんだと みんなのこと指すしね。 335 00:21:38,030 --> 00:21:41,534 だいたい 友達からは 名前で呼ばれてるし。 336 00:21:41,534 --> 00:21:44,537 さようか。 では…。 337 00:21:44,537 --> 00:21:46,539 なっ 名前呼び? 338 00:21:46,539 --> 00:21:48,541 ふらち! ふらちです! あぁ~! 339 00:21:48,541 --> 00:21:50,543 帰るぞ 結! 340 00:21:50,543 --> 00:21:54,547 呼んでみて? えっ あぁ いや いきなりは…。 341 00:21:54,547 --> 00:21:57,550 だから 練習だって。 あっ あぁ…。 342 00:21:57,550 --> 00:22:00,986 ほら 早く。 ぼ ぼ…。 343 00:22:00,986 --> 00:22:02,988 聞こえないよ~。